JP3523752B2 - リソグラフィー用基材及びそれを用いた食刻用レジスト材料 - Google Patents

リソグラフィー用基材及びそれを用いた食刻用レジスト材料

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JP3523752B2 JP10592096A JP10592096A JP3523752B2 JP 3523752 B2 JP3523752 B2 JP 3523752B2 JP 10592096 A JP10592096 A JP 10592096A JP 10592096 A JP10592096 A JP 10592096A JP 3523752 B2 JP3523752 B2 JP 3523752B2
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【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規なリソグラフ
ィー用基材及びそれを用いた食刻用レジスト材料に関す
るものである。さらに詳しくいえば、本発明は、食刻用
レジスト材料として用いたときに基板からの反射光を十
分に抑制でき、インターミキシングやノッチングを生じ
ることなく、マスクパターンに忠実なレジストパターン
を与えることができ、かつ選択比が大きく、しかもその
形成時に昇華物を発生することのない下地層を有するリ
ソグラフィー用基材及びこの基材を用いた食刻用レジス
ト材料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体デバイス分野においては、
デバイスの集積度の向上に伴い、露光用光線の短波長化
が進み、i線(365nm)、遠紫外線、エキシマレー
ザーを用いたリソグラフィー技術が中核となりつつあ
る。このような露光用光線の短波長化が進むと基板から
の反射光が大きくなるため、反射光によるレジストパタ
ーンの局所的な歪み(ノッチング)や寸法精度の劣化な
どを生じる。したがって、このような事態を防ぐため
に、基板とレジスト層との間に反射防止膜を介在させる
ARC(Anti−Reflective Coati
ng)法が注目されるようになり、これまで種々の反射
防止膜(下地材)が提案されている。
【0003】その中の1つとして、紫外線吸収剤を添加
した反射防止膜を基板とレジスト層との間に設けたレジ
スト材料が提案されているが(特開昭59−93448
号公報)、この反射防止膜は、樹脂成分としてポリアミ
ン酸、ポリブテンスルホン酸を用いているため、レジス
ト層や基板との密着性が悪くて時間が経過すると剥離を
生じたり、あるいは現像時に残渣(スカム)を生じるな
どの欠点があった。
【0004】このような欠点を解決するために、本発明
者らは、先に、グリシジルメタクリレートとメチルメタ
クリレートとの共重合体に紫外線吸収剤を含有させたリ
ソグラフィー用下地材を提案した(特開平6−3520
1号公報)。しかしながら、この下地材においては、紫
外線吸収剤と樹脂成分との相容性が不十分で、配合しう
る紫外線吸収剤の量に制限があり、それよりも多く配合
した場合、その上に設けるレジスト層と下地層との間に
インターミキシングが生じて、反射防止効果を十分に発
揮させることができない上、半導体デバイスの微細化に
十分に対応しうるマスクパターンの寸法精度が得られな
い。さらに、作業能率やマスクパターンに対する忠実度
を高めるには、レジスト層のエッチング速度に対する下
地層のエッチング速度の比、すなわち、選択比を大きく
することが望ましいが、この下地材は上記選択比を十分
に大きくすることができない。
【0005】また、下地層の形成は、基板上に下地材溶
液を塗布、乾燥したのち、通常150〜300℃程度に
加熱処理することにより行われるが、この際、配合した
紫外線吸収剤が昇華し、処理室内壁にこれが結晶状態で
付着するため、後続工程に悪影響を与えるという欠点も
あった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
事情のもとで、食刻用レジスト材料に用いたときに基板
からの反射光を十分に抑制でき、インターミキシングや
ノッチングを生じることなく、マスクパターンに対して
忠実なレジストパターンを与えることができ、かつ選択
比が大きく、しかもその形成時に昇華物を発生すること
のない下地層を有するリソグラフィー用基材及びこの基
材を用いた食刻用レジスト材料を提供することを目的と
してなされたものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは食刻用レジ
スト材料に用いるリソグラフィー用基材を開発するため
に鋭意研究を重ねた結果、ある種のフェノール化合物と
アルデヒドとの縮合生成物、及び場合によりさらにメラ
ミン誘導体を含む下地層を用いることにより、インター
ミキシングやノッチングを生じることなく、基板からの
反射光を十分に抑制することができることを見出し、こ
の知見に基づいて本発明を完成するに至った。
【0008】すなわち、本発明は、食刻用基板とその上
に設けられた下地層から成り、該下地層が、少なくとも
1個のフェノール性水酸基とカルボニル基を有し、かつ
i線(365nm)におけるグラム吸光係数εが40以
上のフェノール化合物とアルデヒドとの縮合生成物、及
び場合により、アミノ基の水素原子がメチロール基又は
アルコキシメチル基あるいはその両方で置換されたメラ
ミン誘導体を含むことを特徴とするリソグラフィー用基
材、並びに、このリソグラフィー用基材の下地層の上
に、放射線感応性レジスト層を設けて成る食刻用レジス
ト材料を提供するものである。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明のリソグラフィー用基材
は、食刻用基板上に下地層が設けられたものであって、
この下地層を形成する下地材としては、i線(365n
m)におけるグラム吸光係数εが40以上のフェノール
化合物とアルデヒドとの縮合生成物を用いることが必要
である。
【0010】これまでは、下地材として、被膜形成樹脂
成分に紫外線吸収剤を配合したものが用いられていた
が、このようなものでは、前記したように、露光用光線
の吸光特性が不十分で、十分な反射防止効果が得られな
い上、下地層形成時の加熱の際に成分が昇華するという
欠点があった。これに対し、下地材として、上記縮合生
成物を用いると、反射防止効果が高められるとともに、
昇華も生じないので有利である。
【0011】この縮合生成物の一方の原料として用いら
れるフェノール化合物は、少なくとも1個のフェノール
性水酸基とカルボニル基を有し、かつi線(365n
m)におけるグラム吸光係数εが40以上のものである
ことが必要である。このようなフェノール化合物として
、例えば2,2´‐ジヒドロキシ‐4,4´‐ジメト
キシベンゾフェノン[i線におけるグラム吸光係数(以
下εと略記)=47.2]、2,2´,4,4´‐テト
ラヒドロキシベンゾフェノン(ε=46.3)、2‐ヒ
ドロキシ‐4´‐ジメチルアミノベンゾフェノン(ε=
78.9)、2,4‐ジヒドロキシ‐4´‐ジメチルア
ミノベンゾフェノン(ε=96.2)、2,4‐ジヒド
ロキシ‐4´‐ジエチルアミノベンゾフェノン(ε=8
7.3)、1,7‐ビス(4‐ヒドロキシ‐3‐メトキ
シフェニル)‐1,6‐ヘプタジエン‐3,5‐ジオン
[慣用名:クルクミン](ε=40.1)などが挙げら
れる。これらのフェノール化合物は単独で用いてもよい
し、2種以上を組み合わせて用いてもよい。これらの中
で、特に2,2´,4,4´‐テトラヒドロキシベンゾ
フェノン、2,4‐ジヒドロキシ‐4´‐ジメチルアミ
ノベンゾフェノン及びクルクミンが、吸光特性及びアル
デヒドとの反応性の点から好適である。
【0012】該縮合生成物の他方の原料として用いられ
るアルデヒドとしては、例えばホルムアルデヒド、パラ
ホルムアルデヒド、トリオキサン、アセトアルデヒド、
プロピオンアルデヒド,o‐ヒドロキシベンズアルデヒ
ド、m‐ヒドロキシベンズアルデヒド、p‐ヒドロキシ
ベンズアルデヒドなどが挙げられる。これらのアルデヒ
ドは単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用
いてもよい。これらのアルデヒドの中で、入手のしやす
さ及び反応性がよいという理由で、特にホルムアルデヒ
ドが好適である。
【0013】この縮合生成物は、前記のフェノール化合
物とアルデヒドとを公知の方法、例えば適当な溶媒中に
おいて、酸性条件下で縮合させることにより、製造する
ことができる。この際、酸としては、例えば塩酸、硫
酸、ギ酸、酢酸、シュウ酸、p‐トルエンスルホン酸な
どを用いることができる。また、フェノール化合物とア
ルデヒドとの使用割合については特に制限はなく、使用
目的に応じて適宜選定すればよいが、通常フェノール化
合物1モル当り、アルデヒドが0.5〜1.5モル、好
ましくは0.7〜1.0モルの割合で用いられる。
【0014】このようにして得られた縮合生成物はその
まま用いてもよいし、分別処理などを施して低分子領域
をカットしたものを用いてもよい。この分別処理は、例
えば縮合反応により得られた生成物を良溶媒、具体的に
はメタノール、エタノールなどのアルコール、アセト
ン、メチルエチルケトンなどのケトン、エチレングリコ
ールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコ
ールモノメチルエーテルアセテート、テトラヒドロフラ
ン、N,N‐ジメチルアセトアミドなどに溶解し、次い
で水、n‐ヘキサン、n‐ヘプタンなどの貧溶媒中に注
ぎ沈殿させる方法により行われる。
【0015】本発明においては、この縮合生成物の重量
平均分子量は1,000〜5,000の範囲が好まし
く、特に1,100〜3,000の範囲が好適である。
なお、ここでの重量平均分子量は、ゲルパーミエーショ
ンクロマトグラフィー法によるポリスチレン換算の値で
ある。
【0016】本発明のリソグラフィー用基材は、例えば
この縮合生成物を適当な溶剤に溶解して下地材溶液の形
で調製したものを、食刻用基板上にスピンナーなどによ
り回転塗布したのち、150〜300℃程度の温度に加
熱して、膜厚0.05〜0.3μm程度の下地層を形成
させることにより、製造される。この際、加熱を250
℃以上の高温で行うプロセスでは支障はないが、250
℃未満の温度で下地層を形成するプロセスでは、架橋が
進みにくく、所望の性能を有する下地層が形成されない
おそれがある。したがって、この場合には、架橋促進剤
として、アミノ基の水素原子がメチロール基又はアルコ
キシメチル基あるいはその両方で置換されたメラミン誘
導体を、必要に応じ、該縮合生成物と組み合わせて用い
るのが有利である。
【0017】このメラミン誘導体は、公知の方法、例え
ば沸騰水中において、メラミンとホルマリンとを反応さ
せてメチロール化することにより、あるいはこれに、さ
らに低級アルコール、具体的にはメタノール、エタノー
ル、n‐プロパノール、イソプロパノールなどを反応さ
せてアルコキシル化することにより、容易に得られる。
【0018】このメラミン誘導体としては、一般式
【化1】 (式中のR1及びR2は、同一又は異なる水素原子、メチ
ロール基又はアルコキシメチル基であるが、その少なく
とも2個はメチロール基又はアルコキシメチル基であ
る)で表わされるものが、架橋促進剤として好適であ
る。
【0019】このメラミン誘導体は二量体又は三量体と
して存在していてもよく、またメラミン環一個当り、メ
チロール基又はアルコキシメチル基を平均3以上6未満
有するものが好ましい。このようなメラミン誘導体とし
ては、市販品のメラミン環一個当りメトキシメチル基が
平均3.7個置換されているMx−750、メラミン環
一個当りメトキシメチル基が平均5.8個置換されてい
るMw−30(いずれも三和ケミカル社製)などを用い
ることができる。
【0020】本発明においては、このメラミン誘導体は
一種用いてもよいし、二種以上を組み合わせて用いても
よく、また、その配合量は特に制限はないが、通常縮合
生成物100重量部に対し、3〜50重量部、好ましく
は5〜25重量部の範囲で選ばれる。メラミン誘導体の
量が3重量部未満では架橋効率が悪く、加熱温度を高く
せねばならないし、50重量部を超えると吸光特性が低
下し、十分な反射防止効果が得られない。
【0021】前記下地材溶液の調製に用いられる溶剤と
しては、例えばアセトン、メチルエチルケトン、シクロ
ペンタノン、シクロヘキサノン、メチルイソアミルケト
ン、2‐ヘプタノン、1,1,1‐トリメチルアセトン
などのケトン類や、エチレングリコール、エチレングリ
コールモノアセテート、ジエチレングリコール又はジエ
チレングリコールモノアセテート、プロピレングリコー
ル、プロピレングリコールモノアセテート、あるいはこ
れらのモノメチルエーテル、モノエチルエーテル、モノ
プロピルエーテル、モノブチルエーテル又はモノフェニ
ルエーテルなどの多価アルコール類及びその誘導体や、
ジオキサンのような環状エーテル類や、乳酸エチル、酢
酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、ピルビン酸メチ
ル、ピルビン酸エチル、3‐メトキシプロピオン酸メチ
ル、3‐エトキシプロピオン酸エチルなどのエステル類
などを挙げることができる。これらは単独で用いてもよ
いし、2種以上を混合して用いてもよい。
【0022】本発明で用いる下地材には、必要に応じ
て、相容性のある添加剤、例えば架橋反応の促進剤とし
て有効な酢酸、シュウ酸、マレイン酸,o‐ヒドロキシ
安息香酸、3,5‐ジニトロ安息香酸、2,6‐ジヒド
ロキシ安息香酸などの有機酸やo‐ヒドロキシ安息香酸
とp‐キシリレンとの共重合体として市販されているS
AX(三井東圧化学社製)を、下地材の固形分に対し
て、5重量%未満の範囲で添加することができる。
【0023】さらに、塗布性の向上やストリエーション
防止のための界面活性剤を添加することができる。この
ような界面活性剤としては、サーフロンSC−103、
SR−100(旭硝子社製)、EF−351(東北肥料
社製)、フロラードFc−431、フロラードFc−1
35、フロラードFc−98、フロラードFc−43
0、フロラードFc−176(住友3M社製)などのフ
ッ素系界面活性剤が挙げられ、その添加量は、下地材の
固形分に対して、2000ppm未満の範囲で選ぶのが
よい。
【0024】本発明の食刻用レジスト材料は、このよう
にして得られたリソグラフィー用基材の下地層の上に、
放射線感応性レジスト層を設けて成るものである。この
放射線感応性レジスト層の形成に用いられるレジストと
しては、放射線感応性であって、アルカリ溶液を用いて
現像しうるものであればよく、特に制限されず、ネガ
型、ポジ型のいずれも用いることができる。このような
放射線感応性レジストとしては、例えば、ナフトキノン
ジアジド化合物とノボラック樹脂を含有するポジ型レジ
スト、露光により酸を発生する化合物、酸により分解し
アルカリ水溶液に対する溶解性が増大する化合物及びア
ルカリ可溶性樹脂を含有するポジ型レジスト、露光によ
り酸を発生する化合物、酸により分解しアルカリ水溶液
に対する溶解性が増大する基を有するアルカリ可溶性樹
脂を含有するポジ型レジスト、露光により酸を発生する
化合物、架橋剤、アルカリ可溶性樹脂を含有するネガ型
レジストなどが挙げられるが、これらに限定されるもの
ではない。
【0025】本発明の食刻用レジスト材料における放射
線感応性レジスト層は、前記レジストを例えばスピンナ
ーなどにより下地層上に回転塗布し、乾燥して厚さ0.
5〜5μm程度に形成させるのが望ましい。
【0026】次に、このようにして得られた本発明の食
刻用レジスト材料の好適な使用方法の1例について説明
すると、まず、この食刻用レジスト材料の放射線感応性
レジスト層に、g線、i線、Deep UV、エキシマ
レーザー、エックス線などをマスクを介して選択的に照
射するか、あるいは電子線を走査しながら照射したの
ち、加熱処理を施す。次いで、例えば2〜10重量%の
テトラメチルアンモニウムヒドロキシドやコリンなどの
有機アルカリ水溶液を用いて現像処理することにより、
ポジ型であれば放射線の照射部分が、ネガ型であれば非
照射部分が選択的に溶解除去されて、マスクパターンに
忠実なレジストパターンが形成される。
【0027】次に、下地層をレジストパターンをマスク
として、塩素ガスなどを用いたドライエッチング法によ
りパターン化する。なお、選択比を高くするために上層
レジスト層をシリル化することは既に公知の方法である
が、このシリル化処理を組み合わせて行ってもよい。こ
のようなシリル化処理は、例えば上層レジストをパター
ンニングしたのち、ヘキサメチルジシラザン、ヘキサメ
チルシクロトリシラザン、他の多官能性シラザン類など
のシリル化剤の蒸気に、30〜100℃の範囲の温度で
1〜60分間該パターンニングしたレジスト層をさらす
ことによって行うことができる。
【0028】
【発明の効果】本発明のリソグラフィー用基材は、基板
上に下地層が設けられたものであって、基板からの反射
光を十分に抑制でき、インターミキシングやノッチング
を生じることなく、マスクパターンに忠実なレジストパ
ターンを与える食刻用レジスト材料を提供することがで
き、また、上記下地層は選択比が大きく、しかもその形
成時に昇華を伴わないなどの利点がある。
【0029】
【実施例】次に、本発明を実施例によりさらに詳細に説
明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定さ
れるものではない。なお、各実施例及び比較例における
各特性は以下の方法により評価した。
【0030】(1)選択比:実施例1に記載したエッチ
ング条件で乾燥後の上層レジストのエッチングレートを
Xとし、乾燥後の下地層のエッチングレートをYとした
場合、Y/Xを選択比とした。
【0031】(2)インターミキシング:試料の断面を
走査型電子顕微鏡で観察し、上層レジスト層と下地層と
の境界にインターミキシング層が形成されていない場合
を○、インターミキシング層が形成されている場合を×
とした。
【0032】(3)ノッチング:0.40μmマスクパ
ターンを介し、実施例1に記載した条件で露光、露光後
の加熱処理、現像、ドライエッチングの一連の処理を施
し、試料の平面上に平行に形成させた数本の直線状レジ
ストパターンを観察し、変形が認められないものを○、
各直線状にゆがみを生じた場合を×とした。
【0033】(4)昇華性:下地材溶液を基板上にスピ
ンナー塗布して、90℃で90秒間乾燥処理を行い、次
いで180℃で5分間加熱した。この際に処理室内に昇
華物の付着が認められなかったものを○、昇華物の付着
が認められたものを×とした。
【0034】実施例1 (1)下地材溶液の調製 1リットル容の四ツ口フラスコに2,2′,4,4′‐
テトラヒドロキシベンゾフェノン246g(1モル)、
シュウ酸二水和物3.2g、γ‐ブチロラクトン369
gを仕込んだのち、90℃で10分間かき混ぜた。次い
で反応溶液温度90℃のまま、この中に35重量%ホル
マリン水溶液74.6g(ホルムアルデヒド0.87モ
ル)を10分間かけて滴下後、6時間環流下にかき混ぜ
た。その後、冷却し、純水4000g中に注下し、20
分間静置することでフラスコの下層に沈殿した縮合生成
物を分取し、重量平均分子量1100の縮合生成物約2
50gを得、さらに低分子フラクションを除去し、重量
平均分子量1400の縮合生成物を得た。
【0035】この縮合生成物10gをプロピレングリコ
ールモノメチルエーテルアセテート90gに溶解し、さ
らに、フッ素系界面活性剤Fc−430(住友3M社
製)1000ppmを溶解し、孔径が0.2μmのメン
ブランフィルターを用いてろ過することによって、下地
材溶液を調製した。
【0036】(2)食刻用レジスト材料の作製 シリコンウエーハ上に上記(1)で得られた下地材溶液
をスピンナー塗布して、90℃で90秒間乾燥処理を行
い、次いで250℃で5分間加熱し、厚さ約0.15μ
mの下地層を形成した。次にナフトキノンジアジド化合
物とノボラック樹脂からなるポジ型ホトレジストである
TSMR−iP3300[東京応化工業(株)製]を下
地層上にスピンナー塗布して、90℃にて、90秒間乾
燥し、膜厚1.00μmのレジスト層を形成し、食刻用
レジスト材料を作製した。
【0037】(3)評価 上記(2)で得られたレジスト材料のレジスト層を、N
SR−2005i10D(ニコン社製)を用いてマスク
パターンを介して露光し、次いで露光後加熱処理(PE
B)を110℃で90秒間行ったのち、2.38重量%
テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液にて現像
し、レジストパターンを形成した。次にプラズマエッチ
ング装置TUE−1102[東京応化工業(株)製]を
用いて、塩素ガスをエッチング剤として、30mTor
r、出力150W、温度20℃にて、ドライエッチング
を行った。このようにして特性を評価した結果を表1に
示す。
【0038】実施例2 (1)下地材溶液の調製 1リットル容の四ツ口フラスコにクルクミン368g
(1モル)、シュウ酸二水和物3.2g、γ‐ブチロラ
クトン552gを仕込んだのち、90℃で10分間かき
混ぜた。次いで反応溶液温度90℃のまま、この中に3
5重量%ホルマリン水溶液77.1g(ホルムアルデヒ
ド0.9モル)を10分間かけて滴下後、6時間環流下
にかき混ぜた。その後、冷却し、純水4000g中に注
下し、20分間静置することでフラスコの下層に沈殿し
た縮合生成物を分取し、重量平均分子量1000の縮合
生成物約372gを得、さらに低分子フラクションを除
去し、重量平均分子量1100の縮合生成物を得た。
【0039】この縮合生成物10gをプロピレングリコ
ールモノメチルエーテルアセテート90gに溶解し、さ
らに、フッ素系界面活性剤Fc−430(住友3M社
製)1000ppmを溶解し、孔径が0.2μmのメン
ブランフィルターを用いてろ過することによって、下地
材溶液を調製した。
【0040】(2)食刻用レジスト材料の作製及び評価 実施例1(2)において、下地材溶液として上記(1)
で得られたものを用いた以外は、実施例1(2)と同様
にして食刻用レジスト材料を作製したのち、実施例1
(3)と同様にして評価を行った。結果を表1に示す。
【0041】実施例3 (1)下地材溶液の調製 1リットル容の四ツ口フラスコに2,4‐ジヒドロキシ
‐4′‐ジメチルアミノベンゾフェノン64.3g
(0.25モル)、シュウ酸二水和物0.79g、γ‐
ブチロラクトン160.6gを仕込んだのち、90℃で
10分間かき混ぜた。次いで反応溶液温度90℃のま
ま、この中に35重量%ホルマリン水溶液17.1g
(ホルムアルデヒド0.2モル)を10分間かけて滴下
後、6時間環流下にかき混ぜた。その後、冷却し、純水
1000g中に注下し、20分間静置することでフラス
コの下層に沈殿した縮合生成物を分取し、重量平均分子
量800の縮合生成物約66gを得、さらに低分子フラ
クションを除去し、重量平均分子量1800の縮合生成
物を得た。
【0042】この縮合生成物10gをプロピレングリコ
ールモノメチルエーテルアセテート90gに溶解し、さ
らに、フッ素系界面活性剤Fc−430(住友3M社
製)1000ppmを溶解し、孔径が0.2μmのメン
ブランフィルターを用いてろ過することによって、下地
材溶液を調製した。
【0043】(2)食刻用レジスト材料の作製及び評価 実施例1(2)において、下地材溶液として上記(1)
で得られたものを用いた以外は、実施例1(2)と同様
にして食刻用レジスト材料を作製したのち、実施例1
(3)と同様にして評価を行った。結果を表1に示す。
【0044】実施例4 (1)下地材溶液の調製 実施例1(1)で得られた低分子量フラクションを除去
した縮合生成物10g、メラミン環1個当りメトキシメ
チル基が平均3.7個置換されているMx−750(三
和ケミカル社製)2gをプロピレングリコールモノメチ
ルエーテルアセテート108gに溶解し、さらにフッ素
系界面活性剤Fc−430(住友3M社製)1000p
pmを溶解し、孔径が0.2μmのメンブランフィルタ
ーを用いてろ過することによって、下地材溶液を調製し
た。
【0045】(2)食刻用レジスト材料の作製及び評価 実施例1(2)において、下地材溶液として上記(1)
で得られたものを用い、かつ乾燥後の加熱処理を180
℃で5分間にした以外は、実施例1(2)と同様にして
食刻用レジスト材料を作製したのち、実施例1(3)と
同様にして評価を行った。結果を表1に示す。
【0046】比較例 (1)下地材溶液の調製 重量平均分子量が60,000のグリシジルメタクリレ
ートとメチルメタクリレート(重量比1:1)の共重合
体100gと2,2′,4,4′‐テトラヒドロキシベ
ンゾフェノン80g及びフッ素系界面活性剤であるFc
−430(住友3M社製)1000ppmをプロピレン
グリコールモノメチルエーテルアセテート2400gに
溶解し、孔径が0.2μmのメンブランフィルターを用
いてろ過することによって、下地材溶液を調製した。
【0047】(2)食刻用レジスト材料の作製及び評価 実施例1(2)において、下地材溶液として上記(1)
で得られたものを用い、かつ 乾燥後の加熱処理を18
0℃で5分間にした以外は、実施例1(2)と同様にし
て食刻用レジスト材料を作製したのち、実施例1(3)
と同様にして評価を行った。結果を表1に示す。
【0048】
【表1】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石川 清 神奈川県川崎市中原区中丸子150番地 東京応化工業株式会社内 (72)発明者 金子 文武 神奈川県川崎市中原区中丸子150番地 東京応化工業株式会社内 (56)参考文献 特開 平6−118631(JP,A) 特開 平7−128847(JP,A) 特開 昭62−159143(JP,A) 特開 昭62−174737(JP,A) 特開 平9−50130(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03F 7/004 - 7/18 C09D 161/00 - 161/34

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 食刻用基板とその上に設けられた下地層
    から成り、該下地層が、少なくとも1個のフェノール性
    水酸基とカルボニル基を有し、かつi線(365nm)
    におけるグラム吸光係数εが40以上のフェノール化合
    物とアルデヒドとの縮合生成物を含むことを特徴とする
    リソグラフィー用基材
  2. 【請求項2】 カルボニル基をもつフェノール化合物が
    2,2´,4,4´‐テトラヒドロキシベンゾフェノ
    ン、2,4‐ジヒドロキシ‐4´‐ジメチルアミノベン
    ゾフェノン及びクルクミンの中から選ばれた少なくとも
    1種である請求項記載のリソグラフィー用基材。
  3. 【請求項3】 食刻用基板とその上に設けられた下地層
    から成り、該下地層が、少なくとも1個のフェノール性
    水酸基とカルボニル基を有し、かつi線(365nm)
    におけるグラム吸光係数εが40以上のフェノール化合
    物とアルデヒドとの縮合生成物、及びアミノ基の水素原
    子がメチロール基又はアルコキシメチル基あるいはその
    両方で置換されたメラミン誘導体を含むことを特徴とす
    るリソグラフィー用基材
  4. 【請求項4】 カルボニル基をもつフェノール化合物が
    2,2´,4,4´‐テトラヒドロキシベンゾフェノ
    ン、2,4‐ジヒドロキシ‐4´‐ジメチルアミノベン
    ゾフェノン及びクルクミンの中から選ばれた少なくとも
    1種である請求項記載のリソグラフィー用基材。
  5. 【請求項5】 請求項1又は2に記載のリソグラフィー
    用基材の下地層の上に、放射線感応性レジスト層を設け
    て成る食刻用レジスト材料。
  6. 【請求項6】 請求項3又は4のいずれかに記載のリソ
    グラフィー用基材の下地層の上に、放射線感応性レジス
    ト層を設けて成る食刻用レジスト材料。
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