JP3523110B2 - 表面に無数の皺や大小複雑に入組んだ凸凹な突起が有る 陶磁器の製造法 - Google Patents

表面に無数の皺や大小複雑に入組んだ凸凹な突起が有る 陶磁器の製造法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、大小無数の皺と複雑
に入組んだ凸凹な突起物を表面持つ陶磁器の製造法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の陶磁器は粘土を成型し、その形を
保ち乾燥させ窯で焼き上げたものである、そのため利用
目的や範囲は食器や壺・鉢・等の容器や瓦や壁などの建
材・芸術の素材等が主なものであった。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】これは次ぎのような欠
点があった。 (イ) 従来の陶磁器の製造法では、陶磁器表面に大小
無数の皺や複雑に絡み合った凸凹とした突起物を製造す
ることは非常に困難であり、ある程度の凸凹とした突起
の製作は可能であるがそれを量産する場合には一度型を
とり整形するが、型を使用した場合には必ず抜き勾配が
必要な為に本案の様に複雑に絡み合った凸凹とした突起
物を製造することは不可能であった。 (ロ) 従来の陶磁器の製造法では、陶磁器表面の単位
面積が多く複雑な突起を製造することが困難な為、熱交
換率が低く、保湿、保泥等の効果があまり得られず利用
範囲に限度があった。本考案は、これらの欠点を除くた
めになされたものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、その困難な大
小無数の皺と複雑に入組んだ凸凹な突起を表面に持つ陶
磁器を製作するために次ぎのような(a)〜(f)の工
程からなる手段を発見した。 (a)ゴム風船を膨らませて吊す工程(b)粘土と水をポリ容器等に入れて撹拌し、表面に塗
っても垂れない程度に液化させ た粘土の泥しょうを前記ゴム風船の表面に塗り付け、あ
る程度乾燥させて泥しょうが可塑性を持った粘土とする
工程。 (c)泥しょうが生乾きの状態でゴム風船からある程度
空気を抜いて表面積を小さくし、大小無数の皺と凸凹な
突起を形成する工程。 (d)求める皺と突起が出来たらゴム風船の空気穴を塞
ぎ、少し乾燥させる工程。 (e)必要に応じて、泥しょうが少し乾燥すると自らが
縮んで内部のゴム風船の圧力によりひび割れが発生する
ので、再度ゴム風船から少し空気を抜いてひび割れを防
工程。 (f)再度ゴム風船の空気穴を塞いでそのまま乾燥さ
せ、これを焼成する工程
【0005】
【作用】この様にゴム風船に塗り付けた泥しょうが生乾
きの状態時にゴム風船の空気を数回にわけて少しずつ抜
くことにより無数の皺と突起を作り形状を安定させてそ
のまま乾燥、焼成する製造方法により表面に大小無数の
皺と凸凹な突起を持った陶磁器を製造する事が出来、陶
磁器本体の表面積が非常に大きく、熱交換・保湿・保泥
効果等が得られる。
【0006】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。 (イ) ゴム風船(1)を膨らませ吊す。 (ロ) 粘土をポリ容器等に入れ、水と水ガラス(珪酸
ナトリュウム溶液)を少量加え、ミキサーで攪拌し、ゴ
ム風船(1)に塗っても垂れない程度に粘土を液化させ
た泥しょう(2)を作る。 (ハ) 泥しょう(2)の厚みに変化を与えながらゴム
風船(1)に塗り付け表面を少し乾燥させると泥しょう
が生乾きとなり可塑性を持ち粘土になる。 (ニ) 泥しょう(2)が生乾きの状態でゴム風船
(1)の空気をある程度抜くと泥しょう(2)の表面積
が小さくなり無数の皺と突起ができる。 (ホ) 求める皺と突起が出来たらゴム風船(1)の空
気穴を塞ぎそのまま少し乾燥させる。 (ヘ) 泥しょう(2)がある程度乾燥したところで再
度ゴム風船(1)より少し空気を抜き、泥しょう(2)
のひび割れを防ぎ、再度ゴム風船(1)の空気穴を塞ぎ
そのまま乾燥させる。 (ト) 泥しょう(2)が乾燥したら焼成するとゴム風
船(1)は燃焼して無くなり無数の皺と突起のある陶磁
器が出来る。
【0007】
【発明の効果】(イ) この様に陶磁器表面に大小無数
の皺と複雑に入組んだ凸凹な突起を持たせることによ
り、従来の陶磁器に比べ単位表面積が非常に大きく熱交
換率が高くなる、またその形状から保湿、保泥効果があ
るため植物の育成、微生物の育成、土壌の改善、水質改
善、人工魚礁等に大きな利用効果がある。 (ロ) 陶磁器表面に大小無数の皺と複雑に入組んだ凸
凹な突起を持つ形状は、音や光の分散と響きに変化を持
たせる事ができるため、特に音響効果等に効果が大であ
る。 (ハ) 泥しょうにおがくず・炭・発砲スチロール・コ
ルク片・を混ぜて焼成すると約700℃で有機物が燃焼
し強度が得られ多孔質な陶磁器となり、その焼成温度が
高温(約1,300℃)であれば吸水性は減少し強度が
増す。この様に陶磁器本体に変化を持たせることによ
り、使用目的に応じより効果的な陶磁器を作ることがで
きる。 (ニ) 焼成の際釉薬を塗った場合はその性質も異なり
特に音響効果等に大きな効果が得られる。 (ホ) この様な製造方法は焼成しなくてもペースト状
又はゲル状になり後に硬化するものであれば、紙・繊維
・穀物・樹脂・石膏・パルプ・セメント・金属・ガラス
などの素材の整形に応用できる。 以上の通り、大小無数な皺と複雑に入組んだ凸凹とした
突起を持つ独特な形状を作り出す製造法は泥しょうの含
有物・焼成温度・素材等を変えることにより広範囲な用
途が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の実施例を示す断面図である。
【図2】本考案の実施例を示す断面図である。
【図3】本考案の実施例を示す断面図である。
【図4】本考案の実施例を示す断面図である。
【図5】本考案の実施例を示す断面図である。
【図6】本考案の斜視図である。
【符号の説明】
1 膨らませ吊したゴム風船 2 泥しょう 3 焼成した陶磁器
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B28B 1/00 B28B 1/32 B28B 7/06

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)ゴム風船を膨らませて吊す工程
    、 (b)粘土と水をポリ容器等に入れて撹拌し、表面に塗
    っても垂れない程度に液化させた粘土の泥しょうを前記
    ゴム風船の表面に塗り付け、ある程度乾燥させて泥しょ
    うが可塑性を持った粘土とする工程と、 (c)泥しょうが生乾きの状態でゴム風船からある程度
    空気を抜いて表面積を小さくし、大小無数の皺と凸凹な
    突起を形成する工程と、 (d)求める皺と突起が出来たらゴム風船の空気穴を塞
    ぎ乾燥させる工程と、 (e)再度ゴム風船の空気穴を塞いでそのまま乾燥さ
    せ、これを焼成する工程と、から成ることを特徴とする
    陶磁器の製造方法。
  2. 【請求項2】 (a)ゴム風船を膨らませて吊す工程
    (b)粘土と水をポリ容器等に入れて撹拌し、表面に塗
    っても垂れない程度に液化させた粘土の泥しょうを前記
    ゴム風船の表面に塗り付け、ある程度乾燥させて泥しょ
    うが可塑性を持った粘土とする工程と、 (c)泥しょうが生乾きの状態でゴム風船からある程度
    空気を抜いて表面積を小さくし、大小無数の皺と凸凹な
    突起を形成する工程と、 (d)求める皺と突起が出来たらゴム風船の空気穴を塞
    ぎ、乾燥させる工程と、 (e)泥しょうが少し乾燥すると自らが縮んで内部のゴ
    ム風船の圧力によりひび割れが発生するので、再度ゴム
    風船から少し空気を抜いてひび割れを防ぐ工程と、 (f)再度ゴム風船の空気穴を塞いでそのまま乾燥さ
    せ、これを焼成する工程と、から成ることを特徴とする
    陶磁器の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記泥しょうに、おがくず、炭、発泡ス
    チロール、コルク片から成る群のうち少なくともいずれ
    か一つを混ぜることを特徴とする請求項1または2いず
    れか記載の陶磁器の製造方法。
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JP7054883B2 (ja) * 2018-08-16 2022-04-15 英志 高橋 石膏を使用した中空球の作成方法

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