JP3522581B2 - Gps測位装置およびgps測位方法ならびにgps測位プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体 - Google Patents

Gps測位装置およびgps測位方法ならびにgps測位プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体

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  • Navigation (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数のGPS(Gl
obal Positioning System)衛星からそれぞれ送信され
る信号に基づいて未知点の位置(3次元座標(緯度、経
度、高さ))を測定するGPS測位装置およびGPS測
位方法ならびにGPS測位プログラムを記録したコンピ
ュータ読み取り可能な記録媒体に関するものである。
【0002】測位方式においては、船舶、航空機におい
て広く利用されてきたロランC、オメガに代表される双
曲線航法に代えて、測位精度が非常に高いGPS測位方
式が普及している。このGPS方式による測位は、複数
のGPS衛星からの電波をGPS受信機により受信する
ことで、それぞれのGPS衛星とGPS受信機との間の
距離を測定してGPS受信機(利用者)の位置を割り出
す技術であり、船舶、航空機はもとより、カーナビゲー
ションシステムの核となる技術である。
【0003】しかしながら、GPS測位においては、対
流圏、電離層での電波遅延や、米国国防総省により国防
上の理由から意図的に精度を劣化させるSA(Selectiv
e Availability)と呼ばれる意図的劣化が存在するため
に、1台のGPS測位装置により測位を行う単独測位方
式では、その測位精度が100m程度となっている。こ
の100mオーダの測位精度では、特に、船舶の入港時
や都市部でカーナビゲーションとしてGPSを用いる場
合に問題が生じることになる。
【0004】そこで、近時においては、既知点に設けら
れた基準局からの情報と、移動局における観測情報とを
用いて、単独測位方式における測定誤差成分を相殺する
ことで測位精度を向上させる技術である相対測位方式
(ディファレンシャル方式、干渉測位方式)が注目され
ている。
【0005】
【従来の技術】GPSは、高度約20000kmの円軌
道を飛行する24個のGPS衛星からなる測位システム
であり、米国およびその同盟国の軍事用として、197
0年代に米国国防総省で開発が開始され、現在に至って
いる。このGPSは、海上、陸上を問わず、地球上のど
の地域においても高精度で単独測位可能なシステムであ
り、従来のオメガ、ロランC、デッカ等の双曲線航法シ
ステムに代わるものである。また、GPS衛星からの一
部の信号は限定された条件ながら民間にも開放されてお
り、上記一部の信号を利用したカーナビゲーション等に
おける測位情報として利用されている。
【0006】現在、GPSを利用して測位を行う方式と
しては大別して、 (1)単独測位方式 (2)相対測位方式 の2種類があり、これらの測位には、GPS測位装置が
用いられる。
【0007】上記(1)項の単独測位方式は、最も基本
的な測位方式であって、未知点にあるGPS測位装置に
より同時に少なくとも4個のGPS衛星をそれぞれ観測
し、四つの観測結果に基づいて、未知点の3次元座標
(緯度、経度、高さ)とGPS測位装置内の時計誤差と
いう合計四つの未知数(緯度、経度、高さ、時計誤差)
を算出する方式である。具体的には、GPS測位装置
は、それぞれのGPS衛星に割り当てられたC/A(Cl
ear and Acquistion)コードを次々と発生しながら、そ
れぞれのGPS衛星からの受信信号(C/Aコード)と
の相関をとることで、伝搬遅延時間をそれぞれ求める。
このC/Aコードは、民間用に解放されており、コード
長が1023bitの擬似雑音コードである。
【0008】つぎに、GPS測位装置は、それぞれの伝
搬遅延時間に光速を乗じることで、各GPS衛星までの
擬似距離を四つのGPS衛星についてそれぞれ求める。
ここで、擬似距離とは、GPS測位装置から衛星までの
真の距離と誤差距離との和である。この誤差距離が生じ
る要因としては、時計誤差、GPS衛星の軌道情報の誤
差、SAによりC/Aコードに与えられた揺らぎ、電離
層による伝搬遅延、対流圏による伝搬遅延が挙げられ
る。
【0009】また、GPS測位装置は、それぞれのGP
S衛星からの航法メッセージに含まれるエフェリメス
(衛星軌道情報)より衛星の位置情報を得て、この位置
情報と上述した擬似距離に基づいて、4元連立方程式
(測位方程式)を解くことにより、未知点の座標
(Xu 、Yu 、Zu )および時計誤差(CBU)を求め
る。なお、上記4元連立方程式は、以下の(1)式のよ
うに表される。 (Xi−Xu2+(Yi−Yu2+(Zi−Zu2 =(Ri−CBU2 ・・・(1) ただし、i(i=1、2、3、4)は測位に使用するG
PS衛星、Xi、Yi、ZiはGPS衛星の座標(既
知)、Xu 、Yu 、Zu はGPS測位装置の位置座標
(未知)、Ri はGPS測位装置−GPS衛星間の擬似
距離(既知)、CBUは時計誤差である。
【0010】このようにして、単独測位方式において
は、未知点の座標(Xu、Yu、Zu)が測位結果として
求められる。しかしながら、この測位結果に上述したG
PS衛星の軌道情報の誤差、SAによりC/Aコードに
与えられた揺らぎによる誤差、電離層による遅延誤差、
対流圏による遅延に基づく誤差成分が含まれているた
め、単独測位方式の測位精度は、100m程度にとどま
る。
【0011】また、前述した(2)項の相対測位方式
は、複数のGPS測位装置(既知点のGPS測位装置、
未知点のGPS測位装置)を用いて測位を行う方式であ
り、(1)項の単独測位方式に比べて高精度な測位が可
能である。この相対測位方式は、ディファレンシャル方
式と、干渉測位方式とに大別される。ディファレンシャ
ル方式は、DGPS(DifferentialGPS)とも呼ば
れ、既知点のGPS測位装置および未知点のGPS測位
装置により、擬似距離を利用した単独測位を行って、共
通誤差を相殺することで、測位精度を数mまでに改善す
るものである。
【0012】一方、干渉測位方式は、既知点のGPS測
位装置および未知点のGPS測位装置により、GPS衛
星からの搬送波の位相(以下、搬送波位相と称する)を
それぞれ観測した後、既知点と未知点との間の基線ベク
トルを求めることで、既知点に対する相対的な未知点の
3次元座標を求める方式である。この干渉測位方式で
は、波長が約20cmの搬送波を利用しているため、波
長換算で約300mのC/Aコードを用いるディファレ
ンシャル方式に比べて、分解能が高いため、測位精度が
格段に向上するという利点がある。
【0013】ここで、図7を参照して、上述したディフ
ァレンシャル方式および干渉測位方式を用いる場合のG
PS測位システムの概略構成について説明する。図7に
おいて、GPS衛星1A、1B、1Cおよび1Dは、前
述した24個のGPS衛星中の4個のGPS衛星であっ
て、かつ、同図の既知点および未知点の双方から同時に
観測可能な可視衛星である。ここで、既知点は、正確な
3次元座標(緯度、経度、高さ)が既知の固定点であ
る。一方、未知点は、測位をおこなう点であり、時々刻
々変化する移動体4における3次元座標である。
【0014】また、GPS衛星1A、1B、1Cおよび
1Dは、測位に必要な信号等を搬送波に乗せて、これを
常時送信している。GPSには、測位用の搬送波が2種
類あり、それぞれL1帯(1575.42MHz)とL2帯(1
227.6MHz)という。これらL1帯、L2帯の搬送波
に乗せられる測位用の信号も、2種類あり、それぞれC
/Aコード、Pコードと呼ばれている。このC/Aコー
ドは、民間に開放されている測位用のコードであり、コ
ード長が1023bitとされている。
【0015】一方、Pコードは、軍用に秘匿されたコー
ドであり、コード長が約6×1012bitとされてい
る。これらC/AコードおよびPコードは、擬似雑音符
号(PN符号(Pseudo random Noize code))と呼ばれ
ており、0と1とが一見不規則に変化するディジタル符
号である。この擬似雑音符号の配列パターンとして24
個のGPS衛星にそれぞれ異なる配列パターンが割り当
てられており、この配列パターンの相違によりGPS衛
星が識別される。
【0016】上記L1帯の搬送波には、C/Aコードお
よび航法メッセージが乗っており、L2帯には、Pコー
ドのみが乗っている。ここで、上記航法メッセージは、
測位計算に必要な衛星軌道情報をはじめとするデータ群
からなり、上述したC/Aコード、Pコードに比してビ
ット率が低いディジタルデータである。具体的には、航
法メッセージには、衛星軌道情報、全GPS衛星の概略
軌道情報、電離層補正係数、衛星時計(原子時計)の補
正係数等が含まれている。
【0017】既知点側GPS測位装置2は、既知点に設
置されており、GPS衛星1A、1B、1Cおよび1D
からの電波をGPSアンテナ(図示略)によりそれぞれ
受信することで、GPS観測量を求める。実際には、既
知点側GPS測位装置2は、既知点に設けられた基準局
(図示略)に設置されている。ここで、ディファレンシ
ャル方式の場合、上記GPS観測量は、既知点側GPS
測位装置2からGPS衛星1A、1B、1Cおよび1D
までの各擬似距離である。
【0018】ディファレンシャル方式の場合、既知点側
GPS測位装置2は、航法メッセージから得られるGP
S衛星1A、1B、1Cおよび1Dのそれぞれの3次元
座標と、既知点の3次元座標とをピタゴラスの定理に当
てはめることにより、幾何学的な距離(理論値)を求め
る。さらに、既知点側GPS測位装置2は、上記幾何学
的な距離と擬似距離との差を補正量として求めるととも
に、この補正量の時間的な変化率を求める。この補正量
とその変化率は、GPS衛星1A、1B、1Cおよび1
Dのそれぞれについて求められる。
【0019】上記補正量は、前述した単独測位方式にお
ける測位結果の誤差成分(GPS衛星の軌道情報の誤
差、SAによるコードに与えられた揺らぎによる誤差の
一部、電離層による伝搬遅延誤差、対流圏による伝搬遅
延誤差)に相当する量である。また、既知点側GPS測
位装置2は、GPS衛星1A、1B、1Cおよび1Dに
それぞれ対応する補正量(差)および変化率をDGPS
データとして後述する中継局3へ送信する。
【0020】一方、干渉測位方式の場合、GPS観測量
は、既知点側GPS測位装置2における、GPS衛星1
A、1B、1Cおよび1Dにそれぞれ対応する搬送波位
相である。この場合、既知点側GPS測位装置2は、各
搬送波位相および既知点の3次元座標を干渉測位用デー
タとして中継局3へ送信する。
【0021】中継局3は、既知点側GPS測位装置2か
らのデータ(DGPSデータまたは干渉測位用データ)
を、移動体4に搭載された未知点側GPS測位装置5へ
中継する局である。この中継局3と既知点側GPS測位
装置2とは、有線回線(または無線回線)を介して接続
され、中継局3と未知点側GPS測位装置5とは無線回
線を介して接続される。
【0022】ここで、中継局3としては、例えば、FM
(Frequency Moduration)放送局が用いられる。この場
合、FM放送電波に既知点側GPS測位装置2からのデ
ータ(DGPSデータまたは干渉測位用データ)を乗せ
て、これをアンテナ3aを介して放送することになる。
なお、中継局3としては、上記FM放送局の他にGPS
専用の無線局、中波ビーコン、通信衛星、航海衛星等が
挙げられる。
【0023】移動体4は、未知点側GPS測位装置5を
搭載しており、移動中においては、その位置(3次元座
標)が時々刻々変化する。未知点側GPS測位装置5
は、既知点側GPS測位装置2と同様にして、GPS衛
星1A、1B、1Cおよび1Dからの電波をGPSアン
テナ(図示略)によりそれぞれ受信することで、GPS
観測量を求める。
【0024】すなわち、ディファレンシャル方式の場
合、未知点側GPS測位装置5は、GPS衛星1A、1
B、1Cおよび1Dとの間の擬似距離をそれぞれ求め
る。そして、未知点側GPS測位装置5は、それぞれの
擬似距離から、DGPSデータより得られる補正量を減
算する。この減算により、既知点および未知点における
誤差成分のうち共通誤差成分(GPS衛星の軌道情報の
誤差、SAによりコードに与えられた揺らぎによる誤差
の一部、電離層による伝搬遅延誤差、および対流圏によ
る伝搬遅延誤差)が相殺される。
【0025】つぎに、未知点側GPS測位装置5は、G
PS衛星1A、1B、1Cおよび1Dからのそれぞれの
航法メッセージに含まれるエフェリメス(衛星軌道情
報)より衛星の位置情報を得る。そして、未知点側GP
S測位装置5は、前述した単独測位方式と同様にして、
これら位置情報と上述した減算結果(共通誤差が除去さ
れた距離)に基づいて、4元連立方程式(測位方程式)
を解くことにより、未知点の位置(3次元座標)を求め
る。このディファレンシャル方式における測位方法の詳
細については図8を参照して後述する。
【0026】一方、干渉測位方式の場合、未知点側GP
S測位装置5は、GPS衛星1A、1B、1Cおよび1
Dに対応する搬送波位相と、中継局3からのデータ(干
渉測位用データ)とに基づいて、同一GPS衛星から、
既知点側GPS測位装置2および未知点側GPS測位装
置5への電波の行路差を求める。実際には、上記行路差
は、GPS衛星1A、1B、1Cおよび1Dについてそ
れぞれ求められる。
【0027】そして、未知点側GPS測位装置5は、こ
れら行路差に基づいて、既知点から未知点の基線ベクト
ルを求めることで、既知点に対する未知点の位置(3次
元座標)を求める。この干渉測位方式における測位方法
の詳細については、図9を参照して後述する。このよう
に、従来のディファレンシャル方式および干渉測位方式
においては、既知点側GPS測位装置2からのデータを
未知点側GPS測位装置5へ中継するための中継局3が
必須である。
【0028】つぎに、図8および図9を参照して、上述
したディファレンシャル方式および干渉測位方式におけ
る測位方法について説明する。図8および図9におい
て、図7の各部に対応する部分には同一の符号を付け
る。はじめに、図8を参照してディファレンシャル方式
における測位方法について説明する。
【0029】図8において、既知点に設置された既知点
側GPS測位装置2は、前述した単独測位方式と同様に
して、GPS衛星1A、1B、1Cおよび1Dからの電
波をGPSアンテナ(図示略)によりそれぞれ受信する
ことで、擬似距離O1 、O2、O3 およびO4 をそれぞ
れ求める。これら擬似距離O1 、O2 、O3 およびO 4
には、前述した時計誤差、GPS衛星の軌道情報の誤
差、SAによりコードに与えられた揺らぎによる誤差の
一部、電離層による伝搬遅延誤差、対流圏による伝搬遅
延誤差がそれぞれ含まれている。
【0030】つぎに、既知点側GPS測位装置2は、航
法メッセージから得られるGPS衛星1A、1B、1C
および1Dのそれぞれの3次元座標と、既知点の3次元
座標とから、幾何学的な距離を理論値C1 、C2 、C3
およびC4 としてそれぞれ求める。さらに、既知点側G
PS測位装置2は、求めた擬似距離O1 、O2 、O3
よびO4 と、理論値C1 、C2 、C3 およびC4 とのそ
れぞれの差を補正量((O1−C1 )、(O2
2 )、(O3 −C3 )、(O4 −C4 ))として求め
る。
【0031】上記補正量は、上述したGPS衛星の軌道
情報の誤差、SAによりコードに与えられた揺らぎによ
る誤差の一部、電離層による伝搬遅延誤差、および対流
圏による伝搬遅延誤差に相当するものであり、未知点側
GPS測位装置5との共通誤差成分である。さらに、既
知点側GPS測位装置2は、補正量((O1 −C1 )、
(O2 −C2 )、(O3 −C3 )、(O4 −C4 ))に
おける時間的な変化率をそれぞれ求める。
【0032】そして、既知点側GPS測位装置2は、補
正量((O1 −C1 )、(O2 −C 2 )、(O3
3 )、(O4 −C4 ))と、これらの変化率とをDG
PSデータとして中継局3へ送信する。これにより、D
GPSデータは、中継局3のアンテナ3aを介して放送
される。このDGPSデータは、未知点側GPS測位装
置5により受信される。
【0033】また、既知点側GPS測位装置2による電
波の受信動作に並行して、未知点側GPS測位装置5
は、GPS衛星1A、1B、1Cおよび1Dからの電波
をGPSアンテナ(図示略)によりそれぞれ受信するこ
とで、擬似距離Oa 、Ob 、O c およびOd をそれぞれ
求める。これら擬似距離Oa 、Ob 、Oc およびOd
は、上述した共通誤差成分が含まれている。
【0034】そして、未知点側GPS測位装置5は、先
に受信したDGPSデータから、補正量((O1
1 )、(O2 −C2 )、(O3 −C3 )、(O4 −C
4 ))と、これらの変化率とを得る。さらに、未知点側
GPS測位装置5は、それぞれの変化率を用いて、GP
S衛星1A、1B、1Cおよび1Dからの電波の受信時
刻における補正量((O1 −C1 )、(O2 −C2 )、
(O3 −C3 )、(O4 −C4 ))を外挿することで求
める。
【0035】つぎに、未知点側GPS測位装置5は、擬
似距離Oa 、Ob 、Oc およびOdから上記外挿された
各補正量をそれぞれ減算する。これらの減算結果(距
離)は、共通誤差成分が除去されたものである。さら
に、未知点側GPS測位装置5は、GPS衛星1A、1
B、1Cおよび1Dのそれぞれの位置情報と上述した減
算結果(共通誤差が除去された距離)に基づいて、4元
連立方程式(測位方程式)を解くことにより、未知点の
位置(3次元座標)を求める。
【0036】このように、既知点側GPS測位装置2か
らのDGPSデータに基づいて、未知点側GPS測位装
置5における擬似距離Oa 、Ob 、Oc およびOd に含
まれる共通誤差成分が除去されるため、このディファレ
ンシャル方式による測位結果は、単独測位方式の場合に
比して高精度となる。
【0037】つぎに、図9を参照して干渉測位方式によ
る測位方法について説明する。この図に示す干渉測位方
式は、リアルタイムキネマティック(real time kinema
tics)方式と呼ばれる方式であり、中継局3からのデー
タ(干渉測位用データ)を用いて、実時間で測位結果を
得るための方式である。以下、このリアルタイムキネマ
ティック方式による測位原理について説明する。
【0038】このリアルタイムキネマティック方式は、
原理的には、既知点側GPS測位装置2からGPS衛星
1Aまでの距離ρa と、未知点側GPS測位装置5から
同一のGPS衛星1Aまでの距離ρb との差(行路差P
D)を求める。同様にして、GPS衛星1B、1Cおよ
び1Dにそれぞれ対応する行路差を求める。ここで、上
記距離ρa 、ρb 、行路差は、GPS衛星1A、1B、
1Cおよび1Dからの搬送波の位相(搬送波位相)に基
づいて求められる。そして、これら四つの行路差に基づ
いて、既知点から未知点への基線ベクトルD、言い換え
れば既知点に対する未知点の相対位置を求める。
【0039】具体的には、既知点側GPS測位装置2
(既知点)、および未知点側GPS測位装置5(未知
点)の3次元座標をそれぞれ、(xa 、ya 、za )、
(xb 、yb 、zb )とし、ある瞬間のi番目のGPS
衛星(同図ではGPS衛星1A)の3次元座標を
(xi 、yi 、zi )とする。上記3次元座標(xa
a 、z a )および(xi 、yi 、zi )は既知であり
(xb 、yb 、zb )は未知数である。
【0040】このような条件において、i番目のGPS
衛星(同図ではGPS衛星1A)と、既知点側GPS測
位装置2との距離ρa は、ピタゴラスの定理よりつぎの
(2)式で表される。 ρa ={(xi −xa2+(yi −ya 2+(zi−za 21/2 ・・・(2)
【0041】同様にして、i番目のGPS衛星(GPS
衛星1A)と、未知点側GPS測位装置5との距離ρb
は、つぎの(3)式で表される。 ρb ={(xi −xb2+(yi −yb 2+(zi−zb 21/2 ・・・(3)
【0042】したがって、行路差PDは、上記(2)式
および(3)式からつぎの(4)式で表される。 PD=ρa −ρb ={(xi −xa2+(yi −ya 2+(zi−za 21/2 −{(xi −xb2+(yi −yb 2+(zi−zb 21/2 ・・・(4)
【0043】そして、残りのGPS衛星1Bおよび1C
についてのそれぞれの行路差を(4)式と同様にそれぞ
れ求めることで、結果的に、3元連立方程式が導出され
る。上記3元連立方程式の解(xb,yb,zb)を線形
結合や、最小二乗法等の数学的手法を用いて求める。な
お、数学的には、三つのGPS衛星に基づいて、上記未
知数の導出が可能であるが、実際には、GPS衛星、既
知点側GPS測位装置2および未知点側GPS測位装置
5における時計誤差分を除去するために、四つのGPS
衛星に基づいて上記未知数の導出が行われる。
【0044】以上が数学的な測位原理であるが、実際に
は、既知点側GPS測位装置2は、GPS衛星1A、1
B、1Cおよび1Dからの電波をそれぞれ受信すること
で、搬送波位相K1 、K2 、K3 およびK4 を観測す
る。ここで、これら搬送波位相K1 、K2 、K3 および
4 においては、既知点側GPS測位装置2の観測結果
が瞬間の位相値であるため、波数の小数部分しかわから
ない。すなわち、波数は、整数部(搬送波の1波長×整
数)と上記小数部分との和で表されるが、この観測結果
では、整数部分が未確定である。これは、波数不確定
(phase ambiguity)または整数値バイアス(integer b
ias)と呼ばれている。
【0045】また、上記搬送波位相K1 、K2 、K3
よびK4 には、波数不確定、電離層による遅延誤差、対
流圏による遅延誤差、時計誤差等からなる誤差成分が含
まれている。そして、既知点側GPS測位装置2は、観
測量としての搬送波位相K1、K2 、K3 およびK4
ならびに既知点の位置情報(3次元座標)を干渉測位用
データとして、中継局3へ中継する。この干渉測位用デ
ータは、中継局3により放送される。
【0046】一方、未知点側GPS測位装置5は、既知
点側GPS測位装置2と同様にして、GPS衛星1A、
1B、1Cおよび1Dからの電波をそれぞれ受信するこ
とで、搬送波位相Ka 、Kb 、Kc およびKd を観測す
る。ここで、これら搬送波位相Ka 、Kb 、Kc および
d においては、上述した整数不確定、電離層による伝
搬遅延誤差、対流圏による伝搬遅延誤差、時計誤差等か
らなる誤差成分が含まれている。
【0047】そして、未知点側GPS測位装置5は、中
継局3からの干渉測位用データを受信した後、上述した
搬送波位相K1 、K2 、K3 およびK4 と、搬送波位相
a、Kb 、Kc およびKd とを、つぎの(5)式〜
(7)式に示すように線形結合し、数学モデル上の観測
量K12ab、K13acおよびK14adをそれぞれ求める。
【0048】 K12ab=(K1 −Ka )−(K2 −Kb ) ・・・(5) K13ac=(K1 −Ka )−(K3 −Kc ) ・・・(6) K14ad=(K1 −Ka )−(K4 −Kd ) ・・・(7)
【0049】このように線形結合されることで、既知点
側GPS測位装置2と未知点側GPS測位装置5との共
通誤差(電離層による遅延誤差等)が相殺される。そし
て、未知点側GPS測位装置5は、周知の最小二乗法や
カルマンフィルタを用いることで、(5)式〜(7)式
の演算を行い、上述した搬送波位相の整数部分を確定さ
せるとともに、既知点側GPS測位装置2(既知点(x
a 、ya 、za )からの基線ベクトル(xb 、yb 、z
b )を測位結果として求める。この測位結果は、前述し
たように、1波長が約20cmの搬送波の位相に基づく
ものであるため、極めて高精度である。
【0050】なお、搬送波位相の整数部分は、一度確定
すれば、変化しない限り求める必要がない。また、搬送
波位相の整数部分を確定させるための演算を早めるため
には、既知点側GPS測位装置2および未知点側GPS
測位装置5より同時に見える可視GPS衛星の数はでき
るかぎり多いほうが望ましい。
【0051】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前述したよ
うに、従来の複数のGPS測位装置を用いたディファレ
ンシャル方式および干渉測位方式においては、図8およ
び図9を参照して説明したように、既知点側GPS測位
装置2および未知点側GPS測位装置5から同時に見え
る可視GPS衛星が少なくとも4個必要であり、高精度
を維持すべく既知点側GPS測位装置2と未知点側GP
S測位装置5との間の距離はできるだけ短いこと(10
km以下)が望ましい。
【0052】しかしながら、このような要件を広範囲に
亘って満たそうとすれば、携帯電話網における複数ゾー
ン構成のように、数10km間隔をおいて多数の既知点
側GPS測位装置2(基準局)および中継局3を2次元
的に設置しなければならないため、設置コストが高くつ
いてしまう。現状では、既知点側GPS測位装置2(基
準局)が設置されているサービスエリアは主要都市部等
に限定されており、山間部や過疎地域にまで及んでいな
い。したがって、サービスエリア外の地域においては、
単独測位方式でしか測位ができないため、高精度な測位
結果が得られない。
【0053】さらに、従来においては、既知点側GPS
測位装置2および未知点側GPS測位装置5から同時に
見える4個以上の可視GPS衛星が必要であるが、特に
移動体4に搭載された未知点側GPS測位装置5におけ
る電波の受信ロケーションが頻繁に変化するため、可視
GPS衛星の個数が3個以下になることもある。この場
合にも、高精度な測位結果が得られない。中継局3と未
知点側GPS測位装置5との間の無線回線がフェージン
グ等の影響により切れた場合にも、同様である。
【0054】加えて、未知点側GPS測位装置5におい
ては、GPS衛星1A等からの電波を受信するための受
信手段(アンテナ、受信部)に加えて、中継局3からの
データを受信するための別の受信手段(アンテナ、受信
部)が別途必要となるため、特にアンテナの分だけ装置
が大型化してしまう。
【0055】本発明は、上記に鑑みてなされたもので、
既知点側GPS測位装置(基準局)および中継局を必要
とすることなく、高精度な測位を行うことができるとと
もに、装置を小型にすることができるGPS測位装置お
よびGPS測位方法ならびにGPS測位プログラムを記
録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体を提供する
ことを目的とする。
【0056】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1にかかる発明は、複数のGPS衛星からの
電波をそれぞれ受信することで得られる複数の観測量に
基づいて、未知点の測位を行うGPS測位装置におい
て、既知点の位置情報を入力する入力手段(後述する一
実施の形態の入力部24に相当)と、前記既知点におい
て得られた複数の観測量を、時間を変数とする近似式と
してそれぞれ近似する近似手段(後述する一実施の形態
の近似部28に相当)と、未知点において複数の観測量
が得られた時刻における前記既知点での複数の観測量を
複数の前記近似式に基づいて、複数の観測量予測値とし
て予測する予測手段(後述する一実施の形態の測位処理
部29に相当)と、前記既知点の位置情報および前記複
数の観測量予測値に基づいて、前記未知点における前記
複数の観測量に対して誤差分の補正をかけた結果から前
記未知点の位置を求める測位手段(後述する一実施の形
態の測位処理部29に相当)とを備えることを特徴とす
る。
【0057】この請求項1にかかる発明によれば、入力
手段により既知点の位置情報が入力された状態で、既知
点において複数の観測量が得られると、近似手段により
これら観測量が時間を変数とする近似式として近似され
る。そして、既知点から未知点へ移動されると、未知点
において複数の観測量が得られる。このとき、予測手段
により、既知点での複数の観測量が上記近似式に基づい
て、複数の観測量予測値として予測される。これら複数
の観測量予測値は、従来において基準局から送信されて
いたデータに相当する。そして、測位手段により、既知
点の位置情報および複数の観測量予測値に基づいて、誤
差分が補正された未知点の位置が求められる。
【0058】このように、請求項1にかかる発明によれ
ば、予測手段により従来の基準局において送信されてい
たデータに相当する観測量予測値を予測し、これに基づ
いて未知点の位置が算出されるため、従来の基準局およ
び中継局が不要となり、かつ高精度で測位を行うことが
できる。さらに、請求項1にかかる発明によれば、基準
局からのデータを受信するための手段が不要となる。
【0059】また、請求項2にかかる発明は、複数のG
PS衛星からの電波をそれぞれ受信することで得られる
GPS衛星までの擬似距離に基づいて、未知点の測位を
行うGPS測位装置において、既知点の位置情報を入力
する入力手段(後述する一実施の形態の入力部24に相
当)と、前記既知点において得られた複数の前記擬似距
離を、時間を変数とする近似式としてそれぞれ近似する
近似手段(後述する一実施の形態の近似部28に相当)
と、未知点において複数の擬似距離が得られた時刻にお
ける前記既知点での複数の擬似距離を複数の前記近似式
に基づいて、複数の擬似距離予測値として予測する予測
手段(後述する一実施の形態の測位処理部29に相当)
と、前記既知点の位置情報、前記複数の擬似距離予測
値、および前記未知点における前記複数の擬似距離を用
いてディファレンシャル方式により前記未知点の位置を
求める測位手段(後述する一実施の形態の測位処理部2
9に相当)とを備えることを特徴とする。
【0060】この請求項2にかかる発明によれば、入力
手段により既知点の位置情報が入力された状態で、既知
点において複数の擬似距離が得られると、近似手段によ
りこれら擬似距離が時間を変数とする近似式として近似
される。そして、既知点から未知点へ移動されると、未
知点において複数の擬似距離が得られる。このとき、予
測手段により、既知点での複数の擬似距離が上記近似式
に基づいて、複数の擬似距離予測値として予測される。
これら複数の擬似距離予測値は、従来において基準局か
ら送信されていたDGPSデータに相当する。そして、
測位手段により、既知点の位置情報および複数の擬似距
離予測値等に基づいて、ディファレンシャル方式によ
り、単独測位方式に比して高精度で未知点の位置が求め
られる。
【0061】このように、請求項2にかかる発明によれ
ば、予測手段により従来の基準局において送信されてい
たDGPSデータに相当する擬似距離予測値を予測し、
これに基づいて未知点の位置がディファレンシャル方式
により算出されるため、従来の基準局および中継局が不
要となり、かつ高精度で測位を行うことができる。さら
に、請求項2にかかる発明によれば、基準局からのデー
タを受信するための手段が不要となる。
【0062】また、請求項3にかかる発明は、複数のG
PS衛星からの電波をそれぞれ受信することで得られる
搬送波位相に基づいて、未知点の測位を行うGPS測位
装置において、既知点の位置情報を入力する入力手段
(後述する一実施の形態の入力部24に相当)と、前記
既知点において得られた複数の前記搬送波位相を、時間
を変数とする近似式としてそれぞれ近似する近似手段
(後述する一実施の形態の近似部28に相当)と、未知
点において複数の搬送波位相が得られた時刻における前
記既知点での複数の搬送波位相を複数の前記近似式に基
づいて、複数の搬送波位相予測値として予測する予測手
段(後述する一実施の形態の測位処理部29に相当)
と、前記既知点の位置情報、前記複数の搬送波位相予測
値、および前記未知点における前記複数の搬送波位相を
用いて干渉測位方式により前記未知点の位置を求める測
位手段(後述する一実施の形態の測位処理部29に相
当)とを備えることを特徴とする。
【0063】この請求項3にかかる発明によれば、入力
手段により既知点の位置情報が入力された状態で、既知
点において複数の搬送波位相が得られると、近似手段に
よりこれら搬送波位相が時間を変数とする近似式として
近似される。そして、既知点から未知点へ移動される
と、未知点において複数の搬送波位相が得られる。この
とき、予測手段により、既知点での複数の搬送波位相が
上記近似式に基づいて、複数の搬送波位相予測値として
予測される。これら複数の搬送波位相予測値は、従来に
おいて基準局から送信されていた干渉測位用データに相
当する。そして、測位手段により、既知点の位置情報お
よび複数の搬送波位相予測値等に基づいて、干渉測位方
式により、従来の単独測位方式はもとよりディファレン
シャル方式に比しもさらに高精度で未知点の位置が求め
られる。
【0064】このように、請求項3にかかる発明によれ
ば、予測手段により従来の基準局において送信されてい
た干渉測位用データに相当する搬送波位相予測値を予測
し、これに基づいて未知点の位置が干渉測位方式により
算出されるため、従来の基準局および中継局が不要とな
り、かつ、さらに高精度で測位を行うことができる。ま
た、請求項3にかかる発明によれば、基準局からのデー
タを受信するための手段が不要となる。
【0065】また、請求項4にかかる発明は、複数のG
PS衛星からの電波をそれぞれ受信することで得られる
複数の観測量に基づいて、未知点の測位を行うGPS測
位方法において、既知点の位置情報を入力する入力工程
(後述する一実施の形態のステップSA1およびステッ
プSB1に相当)と、前記既知点において得られた複数
の観測量を、時間を変数とする近似式としてそれぞれ近
似する近似工程(後述する一実施の形態のステップSA
6およびステップSB6に相当)と、未知点において複
数の観測量が得られた時刻における前記既知点での複数
の観測量を複数の前記近似式に基づいて、複数の観測量
予測値として予測する予測工程(後述する一実施の形態
のステップSA9およびステップSB9に相当)と、前
記既知点の位置情報および前記複数の観測量予測値に基
づいて、前記未知点における前記複数の観測量に対して
誤差分の補正をかけた結果から前記未知点の位置を求め
る測位工程(後述する一実施の形態のステップSA10
およびステップSB10に相当)とを含むことを特徴と
する。
【0066】この請求項4にかかる発明によれば、入力
工程において既知点の位置情報が入力された状態で、既
知点において複数の観測量が得られると、近似工程にお
いてこれら観測量が時間を変数とする近似式として近似
される。そして、既知点から未知点へ移動されると、未
知点において複数の観測量が得られる。このとき、予測
工程により、既知点での複数の観測量が上記近似式に基
づいて、複数の観測量予測値として予測される。これら
複数の観測量予測値は、従来において基準局から送信さ
れていたデータに相当する。そして、測位工程により、
既知点の位置情報および複数の観測量予測値に基づい
て、誤差分が補正された未知点の位置が求められる。
【0067】このように、請求項4にかかる発明によれ
ば、予測工程により従来の基準局において送信されてい
たデータに相当する観測量予測値を予測し、これに基づ
いて未知点の位置が算出されるため、従来の基準局およ
び中継局が不要となり、かつ高精度で測位を行うことが
できる。さらに、請求項4にかかる発明によれば、基準
局からのデータを受信するための手段が不要となる。
【0068】また、請求項5にかかる発明は、複数のG
PS衛星からの電波をそれぞれ受信することで得られる
GPS衛星までの擬似距離に基づいて、未知点の測位を
行うGPS測位方法において、既知点の位置情報を入力
する入力工程(後述する一実施の形態のステップSA1
に相当)と、前記既知点において得られた複数の前記擬
似距離を、時間を変数とする近似式としてそれぞれ近似
する近似工程(後述する一実施の形態のステップSA6
に相当)と、未知点において複数の擬似距離が得られた
時刻における前記既知点での複数の擬似距離を複数の前
記近似式に基づいて、複数の擬似距離予測値として予測
する予測工程(後述する一実施の形態のステップSA9
に相当)と、前記既知点の位置情報、前記複数の擬似距
離予測値、および前記未知点における前記複数の擬似距
離を用いてディファレンシャル方式により前記未知点の
位置を求める測位工程(後述する一実施の形態のステッ
プSA10に相当)とを含むことを特徴とする。
【0069】この請求項5にかかる発明によれば、入力
工程において既知点の位置情報が入力された状態で、既
知点において複数の擬似距離が得られると、近似工程に
おいてこれら擬似距離が時間を変数とする近似式として
近似される。そして、既知点から未知点へ移動される
と、未知点において複数の擬似距離が得られる。このと
き、予測工程により、既知点での複数の擬似距離が上記
近似式に基づいて、複数の擬似距離予測値として予測さ
れる。これら複数の擬似距離予測値は、従来において基
準局から送信されていたDGPSデータに相当する。そ
して、測位工程により、既知点の位置情報および複数の
擬似距離予測値等に基づいて、ディファレンシャル方式
により、単独測位方式に比して高精度で未知点の位置が
求められる。
【0070】このように、請求項5にかかる発明によれ
ば、予測工程により従来の基準局において送信されてい
たDGPSデータに相当する擬似距離予測値を予測し、
これに基づいて未知点の位置がディファレンシャル方式
により算出されるため、従来の基準局および中継局が不
要となり、かつ高精度で測位を行うことができる。さら
に、請求項5にかかる発明によれば、基準局からのデー
タを受信するための手段が不要となる。
【0071】また、請求項6にかかる発明は、複数のG
PS衛星からの電波をそれぞれ受信することで得られる
搬送波位相に基づいて、未知点の測位を行うGPS測位
方法において、既知点の位置情報を入力する入力工程
(後述する一実施の形態のステップSB1に相当)と、
前記既知点において得られた複数の前記搬送波位相を、
時間を変数とする近似式としてそれぞれ近似する近似工
程(後述する一実施の形態のステップSB6に相当)
と、未知点において複数の搬送波位相が得られた時刻に
おける前記既知点での複数の搬送波位相を複数の前記近
似式に基づいて、複数の搬送波位相予測値として予測す
る予測工程(後述する一実施の形態のステップSB9に
相当)と、前記既知点の位置情報、前記複数の搬送波位
相予測値、および前記未知点における前記複数の搬送波
位相を用いて干渉測位方式により前記未知点の位置を求
める測位工程(後述する一実施の形態のステップSB1
0に相当)とを含むことを特徴とする。
【0072】この請求項6にかかる発明によれば、入力
工程において既知点の位置情報が入力された状態で、既
知点において複数の搬送波位相が得られると、近似工程
においてこれら搬送波位相が時間を変数とする近似式と
して近似される。そして、既知点から未知点へ移動され
ると、未知点において複数の搬送波位相が得られる。こ
のとき、予測工程により、既知点での複数の搬送波位相
が上記近似式に基づいて、複数の搬送波位相予測値とし
て予測される。これら複数の搬送波位相予測値は、従来
において基準局から送信されていた干渉測位用データに
相当する。そして、測位工程により、既知点の位置情報
および複数の搬送波位相予測値等に基づいて、干渉測位
方式により、従来の単独測位方式はもとよりディファレ
ンシャル方式に比しもさらに高精度で未知点の位置が求
められる。
【0073】このように、請求項6にかかる発明によれ
ば、予測工程により従来の基準局において送信されてい
た干渉測位用データに相当する搬送波位相予測値を予測
し、これに基づいて未知点の位置が干渉測位方式により
算出されるため、従来の基準局および中継局が不要とな
り、かつさらに高精度で測位を行うことができる。ま
た、請求項6にかかる発明によれば、基準局からのデー
タを受信するための手段が不要となる。
【0074】また、請求項7にかかる発明は、複数のG
PS衛星からの電波をそれぞれ受信することで得られる
複数の観測量に基づいて、未知点の測位を行うGPS測
位に適用されるGPS測位プログラムを記録したコンピ
ュータ読み取り可能な記録媒体であって、既知点の位置
情報を入力させる入力工程(後述する一実施の形態のス
テップSA1およびステップSB1に相当)と、前記既
知点において得られた複数の観測量を、時間を変数とす
る近似式としてそれぞれ近似させる近似工程(後述する
一実施の形態のステップSA6およびステップSB6に
相当)と、未知点において複数の観測量が得られた時刻
における前記既知点での複数の観測量を複数の前記近似
式に基づいて、複数の観測量予測値として予測させる予
測工程(後述する一実施の形態のステップSA9および
ステップSB9に相当)と、前記既知点の位置情報およ
び前記複数の観測量予測値に基づいて、前記未知点にお
ける前記複数の観測量に対して誤差分の補正をかけた結
果から前記未知点の位置を求めさせる測位工程(後述す
る一実施の形態のステップSA10およびステップSB
10に相当)とをコンピュータに実行させるためのGP
S測位プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能
な記録媒体である。
【0075】この請求項7にかかる発明によれば、入力
工程において既知点の位置情報が入力された状態で、既
知点において複数の観測量が得られると、近似工程にお
いてこれら観測量が時間を変数とする近似式として近似
される。そして、既知点から未知点へ移動されると、未
知点において複数の観測量が得られる。このとき、予測
工程により、既知点での複数の観測量が上記近似式に基
づいて、複数の観測量予測値として予測される。これら
複数の観測量予測値は、従来において基準局から送信さ
れていたデータに相当する。そして、測位工程により、
既知点の位置情報および複数の観測量予測値に基づい
て、誤差分が補正された未知点の位置が求められる。
【0076】このように、請求項7にかかる発明によれ
ば、予測工程により従来の基準局において送信されてい
たデータに相当する観測量予測値を予測し、これに基づ
いて未知点の位置が算出されるため、従来の基準局およ
び中継局が不要となり、かつ高精度で測位を行うことが
できる。さらに、請求項7にかかる発明によれば、基準
局からのデータを受信するための手段が不要となる。
【0077】また、請求項8にかかる発明は、複数のG
PS衛星からの電波をそれぞれ受信することで得られる
GPS衛星までの擬似距離に基づいて、未知点の測位を
行うGPS測位に適用されるGPS測位プログラムを記
録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、
既知点の位置情報を入力させる入力工程(後述する一実
施の形態のステップSA1に相当)と、前記既知点にお
いて得られた複数の前記擬似距離を、時間を変数とする
近似式としてそれぞれ近似させる近似工程(後述する一
実施の形態のステップSA6に相当)と、未知点におい
て複数の擬似距離が得られた時刻における前記既知点で
の複数の擬似距離を複数の前記近似式に基づいて、複数
の擬似距離予測値として予測させる予測工程(後述する
一実施の形態のステップSA9に相当)と、前記既知点
の位置情報、前記複数の擬似距離予測値、および前記未
知点における前記複数の擬似距離を用いてディファレン
シャル方式により前記未知点の位置を求めさせる測位工
程(後述する一実施の形態のステップSA10に相当)
とをコンピュータに実行させるためのGPS測位プログ
ラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体で
ある。
【0078】この請求項8にかかる発明によれば、入力
工程において既知点の位置情報が入力された状態で、既
知点において複数の擬似距離が得られると、近似工程に
おいてこれら擬似距離が時間を変数とする近似式として
近似される。そして、既知点から未知点へ移動される
と、未知点において複数の擬似距離が得られる。このと
き、予測工程により、既知点での複数の擬似距離が上記
近似式に基づいて、複数の擬似距離予測値として予測さ
れる。これら複数の擬似距離予測値は、従来において基
準局から送信されていたDGPSデータに相当する。そ
して、測位工程により、既知点の位置情報および複数の
擬似距離予測値等に基づいて、ディファレンシャル方式
により、単独測位方式に比して高精度で未知点の位置が
求められる。
【0079】このように、請求項8にかかる発明によれ
ば、予測工程により従来の基準局において送信されてい
たDGPSデータに相当する擬似距離予測値を予測し、
これに基づいて未知点の位置がディファレンシャル方式
により算出されるため、従来の基準局および中継局が不
要となり、かつ高精度で測位を行うことができる。さら
に、請求項8にかかる発明によれば、基準局からのデー
タを受信するための手段が不要となる。
【0080】また、請求項9にかかる発明は、複数のG
PS衛星からの電波をそれぞれ受信することで得られる
搬送波位相に基づいて、未知点の測位を行うGPS測位
に適用されるGPS測位プログラムを記録したコンピュ
ータ読み取り可能な記録媒体であって、既知点の位置情
報を入力させる入力工程(後述する一実施の形態のステ
ップSB1に相当)と、前記既知点において得られた複
数の前記搬送波位相を、時間を変数とする近似式として
それぞれ近似させる近似工程(後述する一実施の形態の
ステップSB6に相当)と、未知点において複数の搬送
波位相が得られた時刻における前記既知点での複数の搬
送波位相を複数の前記近似式に基づいて、複数の搬送波
位相予測値として予測させる予測工程(後述する一実施
の形態のステップSB9に相当)と、前記既知点の位置
情報、前記複数の搬送波位相予測値、および前記未知点
における前記複数の搬送波位相を用いて干渉測位方式に
より前記未知点の位置を求めさせる測位工程(後述する
一実施の形態のステップSB10に相当)とをコンピュ
ータに実行させるためのGPS測位プログラムを記録し
たコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。
【0081】この請求項9にかかる発明によれば、入力
工程において既知点の位置情報が入力された状態で、既
知点において複数の搬送波位相が得られると、近似工程
においてこれら搬送波位相が時間を変数とする近似式と
して近似される。そして、既知点から未知点へ移動され
ると、未知点において複数の搬送波位相が得られる。こ
のとき、予測工程により、既知点での複数の搬送波位相
が上記近似式に基づいて、複数の搬送波位相予測値とし
て予測される。これら複数の搬送波位相予測値は、従来
において基準局から送信されていた干渉測位用データに
相当する。そして、測位工程により、既知点の位置情報
および複数の搬送波位相予測値等に基づいて、干渉測位
方式により、従来の単独測位方式はもとよりディファレ
ンシャル方式に比しもさらに高精度で未知点の位置が求
められる。
【0082】このように、請求項9にかかる発明によれ
ば、予測工程により従来の基準局において送信されてい
た干渉測位用データに相当する搬送波位相予測値を予測
し、これに基づいて未知点の位置が干渉測位方式により
算出されるため、従来の基準局および中継局が不要とな
り、かつ、さらに高精度で測位を行うことができる。ま
た、請求項9にかかる発明によれば、基準局からのデー
タを受信するための手段が不要となる。
【0083】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明にか
かるGPS測位装置およびGPS測位方法ならびにGP
S測位プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能
な記録媒体の一実施の形態について詳細に説明する。
【0084】図1は、本発明の一実施の形態によるGP
S測位装置20においてディファレンシャル方式を用い
た場合のGPS測位システムの概略構成を示す図であ
る。この図において、図7の各部に対応する部分には同
一の符号を付ける。図1においては、図7に示す既知点
側GPS測位装置2(基準局)および中継局3が設けら
れておらず、かつ図7に示す移動体4および未知点側G
PS測位装置5に代えて、移動体10およびGPS測位
装置20が設けられている。
【0085】図1に示すGPS衛星1A、1B、1Cお
よび1Dは、前述したように、測位に必要なC/Aコー
ド、Pコード等をL1帯およびL2帯の搬送波に乗せ
て、これを常時送信している。移動体10は、GPS測
位装置20が搭載されており、同図では既知点Aから未
知点Bへ移動する。上記既知点Aは、3次元座標(緯
度、経度、高さ)からなる位置情報が既知の点である。
一方、未知点Bは、3次元座標(位置)が未知の点であ
る。
【0086】GPS測位装置20は、GPSアンテナ2
1を備えており、GPS衛星1A、1B、1Cおよび1
Dからの電波をそれぞれ受信することで、移動体10の
移動中における未知点ABの3次元座標(位置)、未知
点Bの3次元座標(位置)を測位する。また、GPS測
位装置20は、前述したディファレンシャル方式、干渉
測位方式のうちいずれの方式にも対応可能である。図1
は、ディファレンシャル方式の場合が図示されている。
このGPS測位装置20においてディファレンシャル方
式を用いた場合の測位動作の詳細については、図3に示
すフローチャートを参照して詳述する。
【0087】ここで、図2を参照して上記GPS測位装
置20の構成について詳述する。図2において、GPS
受信機22は、GPSアンテナ21を介して、GPS衛
星1A、1B、1Cおよび1Dからの電波をGPS信号
および航法メッセージとして受信する。ここで、GPS
信号は、L1帯およびL2帯の搬送波に乗ったC/Aコ
ード、Pコード、航法メッセージであるが、ディファレ
ンシャル方式において用いられるものは、民間用に解放
されているC/Aコードである。また、航法メッセージ
は、GPS衛星の軌道情報、全衛星の概略軌道情報、電
離層補正係数、衛星時計(原子時計)の補正係数等であ
る。
【0088】また、ディファレンシャル方式の場合、G
PS受信機22は、一定時間間隔をおいて、GPS信号
(C/Aコード)から、GPSアンテナ21(既知点
A)とGPS衛星1A、1B、1Cおよび1Dとの間の
擬似距離(観測量)をそれぞれ求め、各擬似距離情報と
航法メッセージを出力する。
【0089】移動検出センサ23は、移動体10(図1
参照)の移動状態を検出するセンサであり、例えば、速
度センサや加速度センサ等である。この移動検出センサ
23は、検出結果をセンサ情報として出力する。入力部
24は、既知点A(図1参照)における3次元座標(以
下、既知点位置情報という)を入力するためのものであ
り、例えば、テンキー、キーボード、タッチパネル等の
入力インターフェースである。上記既知点位置情報は、
地図等の別の情報源から得られる情報である。
【0090】測位装置25は、上述したセンサ情報、既
知点位置情報、擬似距離情報および航法メッセージに基
づいて、未知点AB、および、未知点B(図1参照)の
3次元座標(位置)を求める。この測位装置25は、位
置情報設定部26、判定部27、近似部28および測位
処理部29から構成されている。上記位置情報設定部2
6は、入力部24より入力された既知点位置情報を測位
処理部29に設定する。判定部27は、移動検出センサ
23より入力されるセンサ情報に基づいて、移動体10
(図1参照)が移動状態、静止状態のうちいずれの状態
にあるかを判定し、判定結果(移動状態または静止状
態)を近似部28および測位処理部29へ出力する。
【0091】近似部28は、移動体10が静止状態にあ
る間にGPS受信機22より順次入力された擬似距離情
報から得られる複数の擬似距離(GPS観測量)の近似
式を最小二乗近似多項式等の手法を用いて求める。一例
として、最小二乗近似多項式を用いた場合には、近似部
28は、GPS衛星1A、1B、1Cおよび1Dのそれ
ぞれについて、時間(時間差)を変数とするj次の最小
二乗近似多項式を求め、この最小二乗近似多項式におけ
る0次からj次までの各係数を係数情報として測位処理
部29へ出力する。この近似部28の動作の詳細につい
ては、後述する。
【0092】測位処理部29は、判定部27より入力さ
れる判定結果が移動状態であるとき、上記係数情報から
得られる最小二乗近似多項式に基づいて、既知点Aにお
ける擬似距離を擬似距離予測値として算出する。また、
測位処理部29は、上記擬似距離予測値、既知点位置情
報、および未知点AB(または未知点B)における擬似
距離(実際のGPS観測量)を用いて、前述したディフ
ァレンシャル方式による測位計算を行う。この測位処理
部29の動作の詳細については、後述する。
【0093】つぎに、図3に示すフローチャートを参照
しつつ、GPS測位装置20においてディファレンシャ
ル方式を用いた場合の測位動作について詳述する。図1
において、GPS測位装置20の利用者は、既知点Aに
て移動体10を静止させる。この状態において、図3に
示すステップSA1では、既知点(この場合、既知点
A)の座標(既知点位置情報)が設定される。具体的に
は、図2に示す入力部24より既知点Aにおける既知点
位置情報が入力され、位置情報設定部26により上記既
知点位置情報が測位処理部29に設定される。
【0094】ステップSA2では、判定部27は、移動
検出センサ23からのセンサ情報を取得した後、ステッ
プSA3へ進む。ステップSA3では、判定部27は、
取得したセンサ情報に基づいて、移動体10が静止中で
あるか否かを判断する。この場合、移動体10が静止状
態にあるため、センサ情報は、静止状態を表す情報であ
る。判定部27は、判断結果を「YES」として、ステ
ップSA4へ進む。なお、移動体10が移動状態にある
場合、ステップSA3の判断結果は、「NO」となる。
【0095】ステップSA4では、近似部28(測位処
理部29)は、GPS受信機22からの擬似距離情報お
よび航法メッセージを、GPS受信機22のチャネル数
以下であって可視GPS衛星の個数分(この場合、4個
分)受信する。図1に示す例では、近似部28(測位処
理部29)は、図1で示す例では、時刻t1 で、GPS
アンテナ21(既知点A)とGPS衛星1A、1B、1
Cおよび1Dとの間のそれぞれの擬似距離O
A1(t1 )、OA2 (t1 )、OA3(t1 )およびO
A4(t 1 )、ならびに各航法メッセージを受信し、これ
らを保存した後、ステップSA5へ進む。ステップSA
5では、ステップSA4において保存されたデータを1
件とした場合、予め設定されているi件以上のデータが
保存されているか否かを判断する。この場合、保存デー
タの件数がi件未満であるものとすると、近似部28
(測位処理部29)は、ステップSA5の判断結果を
「NO」とする。
【0096】これにより、ステップSA3の判断結果が
「NO」になるかまたはステップSA5の判断結果が
「YES」になるまで、上述したステップSA2〜ステ
ップSA5の工程が繰り返される。つまり、ステップS
A2〜ステップSA5においては、既知点Aにおける時
刻t2 、t3 、・・・tm での擬似距離OA1、OA2、OA3
およびOA4がそれぞれ保存される。以下に時刻t1 〜時
刻tm における保存データをGPS衛星1A、1B、1
Cおよび1Dに分けて示す。
【0097】 ・GPS衛星1A:OA1 (t1 )、OA1(t2 )、OA1(t
3 )、・・・、OA1(tm ) ・GPS衛星1B:OA2 (t1 )、OA2(t2 )、OA2(t
3 )、・・・、OA2(tm ) ・GPS衛星1C:OA3 (t1 )、OA3(t2 )、OA3(t
3 )、・・・、OA3(tm ) ・GPS衛星1D:OA4 (t1 )、OA4(t2 )、OA4(t
3 )、・・・、OA4(tm )
【0098】そして、時刻tm において、i件分のデー
タが保存されると、近似部28は、ステップSA5の判
断結果を「YES」として、ステップSA6へ進む。ス
テップSA6では、近似部28は、時刻tm から過去に
遡った時刻t1 までに保存されたi個の時系列の擬似距
離に基づいて、時間(時間差Δt)を変数とするj次の
最小二乗近似多項式をGPS衛星1A、1B、1Cおよ
び1Dのそれぞれについて求めた後、0次からj次まで
の係数を求める。以下にこれら係数をGPS衛星1A、
1B、1Cおよび1Dに分けて示す。
【0099】 ・GPS衛星1A:C01(0次の係数)、C11(1次の係
数)、・・・、Cj1(j次の係数) ・GPS衛星1B:C02(0次の係数)、C12(1次の係
数)、・・・、Cj2(j次の係数) ・GPS衛星1C:C03(0次の係数)、C13(1次の係
数)、・・・、Cj3(j次の係数) ・GPS衛星1D:C04(0次の係数)、C14(1次の係
数)、・・・、Cj4(j次の係数)
【0100】そして、近似部28は、上記求めた各係数
を係数情報として測位処理部29へ出力し、判定部27
は、ステップSA2の工程を実行する。すなわち、ステ
ップSA2では、判定部27は、移動検出センサ23か
らのセンサ情報を取得した後、ステップSA3へ進む。
ここで、時刻tm からtm+1 の間に移動体10が既知点
Aから未知点Bへ向けて移動を開始したものとすると、
判定部27は、ステップSA3の判断結果を「NO」と
して、判定結果(移動状態)を近似部28(測位処理部
29)へ出力する。
【0101】これにより、ステップSA7では、測位処
理部29は、上述した最小二乗近似多項式における係数
があるか否か、言い換えれば、係数情報が正常に入力さ
れたか否かを判断する。この判断結果が「NO」の場
合、ステップSA1の工程から再度実行される。この場
合、ステップSA7の判断結果が「YES」であるもの
とすると、測位処理部29は、ステップSA8へ進む。
【0102】ステップSA8では、測位処理部29は、
移動中において、GPS受信機22からの擬似距離情報
および航法メッセージを受信する。図1に示す例では、
測位処理部29は、時刻tm+1 で、GPSアンテナ21
(未知点AB)とGPS衛星1A、1B、1Cおよび1
Dとの間のそれぞれの擬似距離OAB1 (tm+1 )、O
AB2 (tm+1 )、OAB3 (tm+1 )およびOAB4 (t
m+1 )、ならびに各航法メッセージを受信し、これらを
保存した後、ステップSA9へ進む。
【0103】ステップSA9では、測位処理部29は、
ステップSA6において係数情報として近似部28より
入力された係数から得られる最小二乗近似式の変数に時
間差Δt(この場合、Δt=tm+1 −tm 、ただし、t
m は移動直前の時刻)を代入することにより、既知点A
における擬似距離予測値OA1’、OA2’、OA3’および
A4’をそれぞれ求めた後、ステップSA10へ進む。
これら擬似距離予測値OA1’、OA2’、OA3’およびO
A4’は、未知点ABにおいてGPS受信機22がGPS
信号および航法メッセージを受信した時刻tm+1 に既知
点Aにおいて観測されるであろう擬似距離OA1、OA2
A3およびOA4の予測値である。以下に擬似距離予測値
A1’、OA2’、OA3’およびOA4’の計算例を示す。
【0104】 ・GPS衛星1A:OA1’(tm+1)=C01+C11・Δt+C
21・Δt2+・・・+Cj1・Δtj ・GPS衛星1B:OA2’(tm+1)=C02+C12・Δt+C
22・Δt2+・・・+Cj2・Δtj ・GPS衛星1C:OA3’(tm+1)=C03+C13・Δt+C
23・Δt2+・・・+Cj3・Δtj ・GPS衛星1D:OA4’(tm+1)=C04+C14・Δt+C
24・Δt2+・・・+Cj4・Δtj
【0105】ステップSA10では、測位処理部29
は、前述したディファレンシャル方式による測位計算を
実行する。まず、測位処理部29は、時刻tm+1 におけ
るGPS衛星1A、1B、1Cおよび1Dのそれぞれの
3次元座標(位置)を航法メッセージから求める。つい
で、測位処理部29は、既知点位置情報から得られる既
知点Aの3次元座標と、航法メッセージから得られるG
PS衛星1A、1B、1Cおよび1Dのそれぞれの3次
元座標とをピタゴラスの定理に当てはめることにより、
幾何学的な距離(理論値)をそれぞれ求める。
【0106】さらに、測位処理部29は、各理論値と上
述した擬似距離予測値OA1’(tm+1)、OA2’(tm+1)、
A3’(tm+1)およびOA4’(tm+1)との差を予測補正量
として求める。この予測補正量は、前述した従来のディ
ファレンシャル方式において既知点側GPS測位装置2
(図8参照)により求められた補正量と等価と見され、
電離層による伝搬遅延誤差等に対応する量である。
【0107】つぎに、測位処理部29は、ステップSA
8において受信した擬似距離OAB1、OAB2 、OAB3
よびOAB4 から上述した予測補正量をそれぞれ減算す
る。この減算により、既知点Aおよび未知点ABにおけ
る誤差成分のうち共通誤差成分(GPS衛星の軌道情報
の誤差、SAによりコードに与えられた揺らぎによる誤
差の一部、電離層による伝搬遅延誤差、および対流圏に
よる伝搬遅延誤差)が相殺される。
【0108】そして、測位処理部29は、前述した単独
測位方式と同様にして、GPS衛星1A、1B、1Cお
よび1Dの各位置情報と上述した減算結果(共通誤差が
除去された距離)に基づいて、4元連立方程式(測位方
程式)を解くことにより、未知点ABの位置(3次元座
標)を求め、これを測位結果として図示しない表示部へ
出力する。この測位結果の精度は、既知点Aにおける予
測補正量に基づいて算出されているため、従来のディフ
ァレンシャル方式による測位結果の精度と等価と見なさ
れる。
【0109】ステップSA11では、判定部27は、移
動検出センサ23からのセンサ情報を取得した後、ステ
ップSA12へ進む。この場合、移動体10が移動状態
にあるため、センサ情報は、移動状態を表す情報であ
る。ステップSA12では、判定部27は、取得したセ
ンサ情報に基づいて、移動体10が移動中であるか否か
を判断する。この場合、判定部27は、判断結果を「Y
ES」とする。これにより、測位処理部29は、ステッ
プSA8〜ステップSA11の工程をステップSA12
の判断結果が「NO」となるまで、すなわち、移動体1
0が静止状態になるまで繰り返す。
【0110】この場合には、時刻tm+2 から時刻tn
での間における、未知点ABにおける擬似距離(GPS
観測量)OAB1 〜OAB4 は、つぎのようになる。 ・GPS衛星1A:OAB1(tm+2)、OAB1(tm+3)、・
・・、OAB1(tn) ・GPS衛星1B:OAB2(tm+2)、OAB2(tm+3)、・
・・、OAB2(tn) ・GPS衛星1C:OAB3(tm+2)、OAB3(tm+3)、・
・・、OAB3(tn) ・GPS衛星1D:OAB4(tm+2)、OAB4(tm+3)、・
・・、OAB4(tn
【0111】また、判定部27は、前述した動作と同様
にして、時刻tm+2 から時刻tn までの間において、擬
似距離予測値および補正予測量に基づいて、未知点AB
における位置を一定時間間隔で求める。そして、時刻t
n+1 において、移動体10が未知点Bに到着した後、静
止すると、ステップSA12の判断結果が「NO」とな
る。ステップSA13では、測位処理部29は、ステッ
プSA8と同様にして、未知点Bにおける時刻tn+1
の擬似距離OB1、OB2、OB3およびOB4ならびに各航法
メッセージを受信した後、ステップSA14へ進む。ス
テップSB14では、測位処理部29は、ステップSA
9と同様にして、既知点Aにおける時刻tn+1 での擬似
距離予測値OA1’(tn+1)、OA2’(tn+1)、OA3
(tn+1)およびOA4’(tn+1)をそれぞれ求めた後、
ステップSA15へ進む。
【0112】ステップSA15では、測位処理部29
は、ステップSA10と同様にして、擬似距離予測値O
A1’(tn+1)、OA2’(tn+1)、OA3’(tn+1)お
よびOA 4’(tn+1)に基づいて、それぞれに対応する
予測補正量を求める。つぎに、測位処理部29は、ステ
ップSA13において受信した擬似距離OB1、OB2、O
B3およびOB4から上述した予測補正量をそれぞれ減算す
る。この減算により、既知点Aおよび未知点Bにおける
誤差成分のうち共通誤差成分が相殺される。
【0113】そして、測位処理部29は、前述した単独
測位方式と同様にして、GPS衛星1A、1B、1Cお
よび1Dの各位置情報と上述した減算結果(共通誤差が
除去された距離)に基づいて、4元連立方程式(測位方
程式)を解くことにより、未知点Bの位置(3次元座
標)を求め、これを測位結果として図示しない表示部へ
出力した後、ステップSA16へ進む。ステップSA1
6では、測位処理部29は、未知点Bにおける測位結果
を保存した後、ステップSA2へ戻る。これにより、上
記未知点Bにおける測位結果が新たな既知点位置情報と
して用いられることで、ステップSA2〜ステップSA
16の工程が繰り返される。
【0114】つぎに、図4および図5に示すフローチャ
ートを参照しつつ、GPS測位装置20において干渉測
位方式を用いた場合の測位動作について詳述する。以下
の説明において、擬似距離に代えて搬送波位相を用いる
点、および前述したディファレンシャル方式に代えて干
渉測位方式を用いる点、以外は、図1〜図3を参照して
説明したディファレンシャル方式とほぼ同様である。
【0115】図4において、GPS測位装置20の利用
者は、既知点Aにて移動体10を静止させる。この状態
において、図5に示すステップSB1では、既知点(こ
の場合、既知点A)の座標(既知点位置情報)が設定さ
れる。ステップSB2では、判定部27は、移動検出セ
ンサ23からのセンサ情報を取得した後、ステップSB
3へ進み、取得したセンサ情報に基づいて、移動体10
が静止中であるか否かを判断する。この場合、判定部2
7は、判断結果を「YES」とする。
【0116】ステップSB4では、近似部28(測位処
理部29)は、GPS受信機22からの搬送波位相情報
および航法メッセージを受信する。近似部28(測位処
理部29)は、図4に示す例では、時刻t1 で、GPS
衛星1A、1B、1Cおよび1Dにそれぞれ対応する搬
送波位相KA1(t1 )、KA2 (t1 )、KA3(t1 )お
よびKA4(t1 )、ならびに各航法メッセージを受信
し、これらを保存した後、ステップSB5へ進む。ステ
ップSB5では、ステップSB4において保存されたデ
ータを1件とした場合、予め設定されているi件以上の
データが保存されているか否かを判断する。この場合、
保存データの件数がi件未満であるものとすると、近似
部28(測位処理部29)は、ステップSB5の判断結
果を「NO」とする。
【0117】これにより、ステップSB3の判断結果が
「NO」になるまで、またはステップSB5の判断結果
が「YES」になるまで、上述したステップSB2〜ス
テップSB5の工程が繰り返される。つまり、ステップ
SB2〜ステップSB5においては、既知点Aにおける
時刻t2 、t3 、・・・tm での搬送波位相KA1、KA2
A3およびKA4が保存される。以下に時刻t1 〜時刻t
m における保存データをGPS衛星1A、1B、1Cお
よび1Dに分けて示す。
【0118】 ・GPS衛星1A:KA1 (t1 )、KA1(t2 )、KA1(t
3 )、・・・、KA1(tm ) ・GPS衛星1B:KA2 (t1 )、KA2(t2 )、KA2(t
3 )、・・・、KA2(tm ) ・GPS衛星1C:KA3 (t1 )、KA3(t2 )、KA3(t
3 )、・・・、KA3(tm ) ・GPS衛星1D:KA4 (t1 )、KA4(t2 )、KA4(t
3 )、・・・、KA4(tm )
【0119】そして、時刻tm において、i件分のデー
タが保存されると、近似部28は、ステップSB5の判
断結果を「YES」として、ステップSB6へ進む。ス
テップSB6では、近似部28は、時刻tm から過去に
遡った時刻t1 までに保存されたi個の時系列の搬送波
位相に基づいて、時間(時間差Δt)を変数とするj次
の最小二乗近似多項式を、GPS衛星1A、1B、1C
および1Dのそれぞれについて求め、0次からj次まで
の係数を求める。以下にこれら係数をGPS衛星1A、
1B、1Cおよび1Dに分けて示す。
【0120】 ・GPS衛星1A:C01(0次の係数)、C11(1次の係
数)、・・・、Cj1(j次の係数) ・GPS衛星1B:C02(0次の係数)、C12(1次の係
数)、・・・、Cj2(j次の係数) ・GPS衛星1C:C03(0次の係数)、C13(1次の係
数)、・・・、Cj3(j次の係数) ・GPS衛星1D:C04(0次の係数)、C14(1次の係
数)、・・・、Cj4(j次の係数)
【0121】そして、近似部28は、上記求めた各係数
を係数情報として測位処理部29へ出力し、判定部27
は、ステップSB2の工程を実行する。すなわち、ステ
ップSB2では、判定部27は、移動体10からのセン
サ情報を取得した後、ステップSB3へ進む。ここで、
時刻tm からtm+1 の間に移動体10が既知点Aから未
知点Bへ向けて移動を開始したものとすると、判定部2
7は、ステップSB3の判断結果を「NO」として、判
定結果(移動状態)を近似部28(測位処理部29)へ
出力する。
【0122】これにより、ステップSB7では、測位処
理部29は、上述した最小二乗近似多項式における係数
があるか否か、言い換えれば、係数情報が正常に入力さ
れたか否かを判断し、判断結果が「YES」であるもの
とすると、ステップSB8へ進む。ステップSB8で
は、測位処理部29は、移動中において、GPS受信機
22からの搬送波位相情報および航法メッセージを受信
する。図4に示す例では、測位処理部29は、時刻t
m+1 で、GPS衛星1A、1B、1Cおよび1Dにそれ
ぞれ対応する搬送波位相KAB1 (tm+1 )、KAB2 (t
m+1 )、KAB3 (tm +1 )およびKAB4 (tm+1 )、な
らびに各航法メッセージを受信し、これらを保存した
後、ステップSB9へ進む。
【0123】ステップSB9では、測位処理部29は、
ステップSB6において係数情報として近似部28より
入力された係数から得られる最小二乗近似式の変数に時
間差Δt(この場合、Δt=tm+1−tm、ただし、tm
は移動直前の時刻)を代入することにより、既知点Aに
おける搬送波位相予測値KA1’、KA2’、KA3’および
A4’をそれぞれ求めた後、ステップSB10へ進む。
これら搬送波位相予測値KA1’、KA2’、KA3’および
A4’は、未知点ABにおいてGPS受信機22がGP
S信号および航法メッセージを受信した時刻tm+1 に既
知点Aにおいて観測されるであろう搬送波位相KA1、K
A2、KA3およびKA4の予測値である。以下に搬送波位相
予測値KA1’、KA2’、KA3’およびKA4’の計算例を
示す。
【0124】 ・GPS衛星1A:KA1’(tm+1)=C01+C11・Δt+C
21・Δt2+・・・+Cj1・Δtj ・GPS衛星1B:KA2’(tm+1)=C02+C12・Δt+C
22・Δt2+・・・+Cj2・Δtj ・GPS衛星1C:KA3’(tm+1)=C03+C13・Δt+C
23・Δt2+・・・+Cj3・Δtj ・GPS衛星1D:KA4’(tm+1)=C04+C14・Δt+C
24・Δt2+・・・+Cj4・Δtj
【0125】ステップSB10では、測位処理部29
は、前述した干渉測位方式による測位計算を実行する。
すなわち、測位処理部29は、ステップSB8において
受信した搬送波位相KAB1 、KAB2 、KAB3 およびK
AB4 と、搬送波位相予測値KA1’、KA2’KA3’および
A4’とを、前述した(5)式〜(7)式と同様にし
て、線形結合し、数学モデル上の観測量をそれぞれ求め
る。さらに、測位処理部29は、前述した周知の最小二
乗法やカルマンフィルタを用いることで、既知点Aに対
する未知点ABの基線ベクトルを求めることで、未知点
ABの位置を求めた後、これを測位結果として図示しな
い表示部へ出力する。
【0126】ステップSB11では、判定部27は、移
動検出センサ23からのセンサ情報を取得した後、ステ
ップSB12へ進み、取得したセンサ情報に基づいて、
移動体10が移動中であるか否かを判断する。この場
合、判定部27は、判断結果を「YES」とする。これ
により、測位処理部29は、ステップSB8〜ステップ
SB11の工程をステップSB12の判断結果が「N
O」となるまで繰り返す。
【0127】この場合には、時刻tm+2 から時刻tn
での間における、未知点ABにおける搬送波位相(GP
S観測量)KAB1 〜KAB4 は、つぎのようになる。 ・GPS衛星1A:KAB1(tm+2)、KAB1(tm+3)、・
・・、KAB1(tn) ・GPS衛星1B:KAB2(tm+2)、KAB2(tm+3)、・
・・、KAB2(tn) ・GPS衛星1C:KAB3(tm+2)、KAB3(tm+3)、・
・・、KAB3(tn) ・GPS衛星1D:KAB4(tm+2)、KAB4(tm+3)、・
・・、KAB4(tn
【0128】また、判定部27は、前述した動作と同様
にして、時刻tm+2 から時刻tn までの間において、搬
送波位相予測値に基づいて、未知点ABにおける位置を
一定時間間隔で求める。そして、時刻tn+1 において、
移動体10が未知点Bに到着した後、静止すると、ステ
ップSB12の判断結果が「NO」となる。ステップS
B13では、測位処理部29は、ステップSB8と同様
にして、未知点Bにおける時刻tn+1 での搬送波位相情
報KB1、KB2、KB3およびKB4ならびに各航法メッセー
ジを受信した後、ステップSB14へ進む。ステップS
B14では、測位処理部29は、ステップSB9と同様
にして、既知点Aにおける時刻tn+1 での搬送波位相予
測値KA1’(tn+1)、KA2’(tn+1)、KA3’(t
n+1)およびKA4’(tn+1)をそれぞれ求めた後、ステ
ップSB15へ進む。
【0129】ステップSB15では、測位処理部29
は、ステップSB10と同様にして、搬送波位相予測値
A1’(tn+1)、KA2’(tn+1)、KA3’(tn+1
およびKA4’(tn+1)に基づいて、未知点Bの位置を
求め、これを測位結果として図示しない表示部へ出力し
た後、ステップSB16へ進む。ステップSB16で
は、測位処理部29は、未知点Bにおける測位結果を保
存した後、ステップSB2へ戻る。これにより、上記未
知点Bにおける測位結果が新たな既知点位置情報として
用いられることで、ステップSB2〜ステップSB16
の工程が繰り返される。
【0130】以上説明したように、上述した一実施の形
態によれば、測位処理部29により従来の基準局におい
て送信されていたDGPSデータに相当する擬似距離予
測値を予測し、これに基づいて未知点の位置がディファ
レンシャル方式により算出されるため、従来の基準局お
よび中継局が不要となり、かつ高精度で測位を行うこと
ができる。
【0131】同様にして、一実施の形態によれば、測位
処理部29により従来の基準局において送信されていた
干渉測位用データに相当する搬送波位相予測値を予測
し、これに基づいて未知点の位置が干渉測位方式により
算出されるため、従来の基準局および中継局が不要とな
り、かつ、上記ディファレンシャル方式に比してさらに
高精度で測位を行うことができる。さらに、一実施の形
態によれば、基準局からのデータを受信するための手段
が不要となるため装置を小型化することができる。
【0132】以上、本発明の一実施の形態について詳述
してきたが、具体的な構成例は、この一実施の形態に限
定されるものではなく本発明の要旨を逸脱しない範囲の
設計変更等があっても本発明に含まれる。例えば、上述
した一実施の形態においては、前述したGPS測位装置
20の各機能を実現するためのGPS測位プログラムを
図6に示すコンピュータ読み取り可能な記録媒体600
に記録して、この記録媒体600に記録されたGPS測
位プログラムを同図に示すコンピュータ500に読み込
ませ、実行することにより上述した各機能を実現するよ
うにしてもよい。
【0133】図6に示すコンピュータ500は、上記G
PS測位プログラムを実行するCPU(Central Proces
sing Unit)501と、キーボード、マウス等の入力装
置502と、各種データを記憶するROM(Read Only
Memory)503と、演算パラメータ等を記憶するRAM
(Random Access Memory)504と、記録媒体600か
らGPS測位プログラムを読み取る読取装置505と、
ディスプレイ、プリンタ等の出力装置506と、装置各
部を接続するバスBUとから構成されている。
【0134】上記CPU501は、読取装置505を経
由して記録媒体600に記憶されているGPS測位プロ
グラムを読み込んだ後、このGPS測位プログラムを実
行することにより、前述した各処理を実行する。また、
記録媒体600には、光ディスク、フロッピーディス
ク、ハードディスク等の可搬型の記録媒体が含まれるこ
とはもとより、ネットワークのようにデータを一時的に
記憶保持するような伝送媒体も含まれる。
【0135】また、上述した一実施の形態では、干渉測
位方式において、GPS衛星と既知点Aとの間の擬似距
離と、GPS衛星と未知点AB(または未知点B)との
間の擬似距離との差分(一重差)をGPS衛星の個数分
とり、これら差分に基づいて既知点Aから未知点AB
(または未知点B)の基線ベクトル(Δx、Δy、Δ
z)を求めるようにしてもよい。さらに、一実施の形態
においては、上記一重差同士の差分(二重差)をとり、
この二重差に基づいて、基線ベクトル(Δx、Δy、Δ
z)を求めるようにしてもよい。なお、これらの方式の
他にも、従来の基準局からのデータを用いて測位を行う
方式であれば、いかなる方式にも適用可能である。
【0136】さらに、上述した一実施の形態では、近似
部28において最小二乗近似多項式を用いて近似する例
について説明したが、これに限られるものではなく、前
回得られた観測量と今回得られた観測量との差をとるこ
とで、所定時間における観測量の変化量(レンジレー
ト:距離変化の速度)を求め、さらにレンジレート同士
の差をとることでレンジレートのレート(距離変化の加
速度)を求めるようにしてもよい。この場合には、上記
距離変化の速度、および、距離変化の加速度に基づい
て、観測量を予測すればよい。また、一実施の形態にお
いては、図2に示す測位装置25の機能をGPS受信機
22に持たせるようにしてもよい。
【0137】加えて、上述した一実施の形態において
は、その用途はいかなるものであってもよく、ゴルフ場
のカート/プレーヤ管理や、ラリー等の移動体を用いた
競技等のように限定された地域内において移動/静止を
繰り返すようなものに適用可能である。最後に、上述し
た一実施の形態においては、SAによるコードの揺らぎ
による誤差成分を測位結果から完全に除去することはで
きないが、将来的に米国国防総省によりSAが解除され
た場合には、観測量の予測の有効性が増すと考えられ
る。
【0138】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1にかかる
発明によれば、予測手段により従来の基準局において送
信されていたデータに相当する観測量予測値を予測し、
これに基づいて未知点の位置が算出されるため、従来の
基準局および中継局が不要となり、かつ高精度で測位を
行うことができるという効果を奏する。さらに、請求項
1にかかる発明によれば、基準局からのデータを受信す
るための手段が不要となることから装置を小型化するこ
とができるという効果を奏する。
【0139】また、請求項2にかかる発明によれば、予
測手段により従来の基準局において送信されていたDG
PSデータに相当する擬似距離予測値を予測し、これに
基づいて未知点の位置がディファレンシャル方式により
算出されるため、従来の基準局および中継局が不要とな
り、かつ高精度で測位を行うことができるという効果を
奏する。さらに、請求項2にかかる発明によれば、基準
局からのデータを受信するための手段が不要となるため
装置を小型化することができるという効果を奏する。
【0140】また、請求項3にかかる発明によれば、予
測手段により従来の基準局において送信されていた干渉
測位用データに相当する搬送波位相予測値を予測し、こ
れに基づいて未知点の位置が干渉測位方式により算出さ
れるため、従来の基準局および中継局が不要となり、か
つ、さらに高精度で測位を行うことができるという効果
を奏する。また、請求項3にかかる発明によれば、基準
局からのデータを受信するための手段が不要となるため
装置を小型化することができるという効果を奏する。
【0141】また、請求項4、7にかかる発明によれ
ば、予測工程により従来の基準局において送信されてい
たデータに相当する観測量予測値を予測し、これに基づ
いて未知点の位置が算出されるため、従来の基準局およ
び中継局が不要となり、かつ高精度で測位を行うことが
できるという効果を奏する。さらに、請求項4、7にか
かる発明によれば、基準局からのデータを受信するため
の手段が不要となるという効果を奏する。
【0142】また、請求項5、8にかかる発明によれ
ば、予測工程により従来の基準局において送信されてい
たDGPSデータに相当する擬似距離予測値を予測し、
これに基づいて未知点の位置がディファレンシャル方式
により算出されるため、従来の基準局および中継局が不
要となり、かつ高精度で測位を行うことができるという
効果を奏する。さらに、請求項5、8にかかる発明によ
れば、基準局からのデータを受信するための手段が不要
となるという効果を奏する。
【0143】また、請求項6、9にかかる発明によれ
ば、予測工程により従来の基準局において送信されてい
た干渉測位用データに相当する搬送波位相予測値を予測
し、これに基づいて未知点の位置が干渉測位方式により
算出されるため、従来の基準局および中継局が不要とな
り、かつ、さらに高精度で測位を行うことができるとい
う効果を奏する。また、請求項6、9にかかる発明によ
れば、基準局からのデータを受信するための手段が不要
となるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態によるGPS測位装置2
0においてディファレンシャル方式を用いた場合のGP
S測位システムの概略構成を示す図である。
【図2】図1に示したGPS測位装置20の構成を示す
ブロック図である。
【図3】図1に示したGPS測位装置20においてディ
ファレンシャル方式を用いた場合の測位動作を示すフロ
ーチャートである。
【図4】本発明の一実施の形態によるGPS測位装置2
0において干渉測位方式を用いた場合のGPS測位シス
テムの概略構成を示す図である。
【図5】図1に示したGPS測位装置20において干渉
測位方式を用いた場合の測位動作を示すフローチャート
である。
【図6】本発明の一実施の形態の変形例を示すブロック
図である。
【図7】従来のGPS測位装置を適用したGPS測位シ
ステムの概略構成を示す図である。
【図8】従来のGPS測位装置においてディファレンシ
ャル方式を用いた場合の測位方法を説明する図である。
【図9】従来のGPS測位装置において干渉測位方式を
用いた場合の測位方法を説明する図である。
【符号の説明】
20 GPS測位装置 24 入力部 25 測位装置 28 近似部 29 測位処理部 500 コンピュータ 600 記録媒体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開2000−186936(JP,A) 特開 平6−34740(JP,A) 特開 平8−320365(JP,A) 特開 平7−35558(JP,A) 特開 平11−118899(JP,A) 特開 平4−127016(JP,A) 特開 平10−206177(JP,A) 特表 平5−503775(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01S 5/00 - 5/14

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のGPS衛星からの電波をそれぞれ
    受信することで得られる複数の観測量に基づいて、未知
    点の測位を行うGPS測位装置において、 既知点の位置情報を入力する入力手段と、 前記既知点において得られた複数の観測量を、時間を変
    数とする近似式としてそれぞれ近似する近似手段と、 未知点において複数の観測量が得られた時刻における前
    記既知点での複数の観測量を複数の前記近似式に基づい
    て、複数の観測量予測値として予測する予測手段と、 前記既知点の位置情報および前記複数の観測量予測値に
    基づいて、前記未知点における前記複数の観測量に対し
    て誤差分の補正をかけた結果から前記未知点の位置を求
    める測位手段と、 を備えることを特徴とするGPS測位装置。
  2. 【請求項2】 複数のGPS衛星からの電波をそれぞれ
    受信することで得られるGPS衛星までの擬似距離に基
    づいて、未知点の測位を行うGPS測位装置において、 既知点の位置情報を入力する入力手段と、 前記既知点において得られた複数の前記擬似距離を、時
    間を変数とする近似式としてそれぞれ近似する近似手段
    と、 未知点において複数の擬似距離が得られた時刻における
    前記既知点での複数の擬似距離を複数の前記近似式に基
    づいて、複数の擬似距離予測値として予測する予測手段
    と、 前記既知点の位置情報、前記複数の擬似距離予測値、お
    よび前記未知点における前記複数の擬似距離を用いてデ
    ィファレンシャル方式により前記未知点の位置を求める
    測位手段と、 を備えることを特徴とするGPS測位装置。
  3. 【請求項3】 複数のGPS衛星からの電波をそれぞれ
    受信することで得られる搬送波位相に基づいて、未知点
    の測位を行うGPS測位装置において、 既知点の位置情報を入力する入力手段と、 前記既知点において得られた複数の前記搬送波位相を、
    時間を変数とする近似式としてそれぞれ近似する近似手
    段と、 未知点において複数の搬送波位相が得られた時刻におけ
    る前記既知点での複数の搬送波位相を複数の前記近似式
    に基づいて、複数の搬送波位相予測値として予測する予
    測手段と、 前記既知点の位置情報、前記複数の搬送波位相予測値、
    および前記未知点における前記複数の搬送波位相を用い
    て干渉測位方式により前記未知点の位置を求める測位手
    段と、 を備えることを特徴とするGPS測位装置。
  4. 【請求項4】 複数のGPS衛星からの電波をそれぞれ
    受信することで得られる複数の観測量に基づいて、未知
    点の測位を行うGPS測位方法において、 既知点の位置情報を入力する入力工程と、 前記既知点において得られた複数の観測量を、時間を変
    数とする近似式としてそれぞれ近似する近似工程と、 未知点において複数の観測量が得られた時刻における前
    記既知点での複数の観測量を複数の前記近似式に基づい
    て、複数の観測量予測値として予測する予測工程と、 前記既知点の位置情報および前記複数の観測量予測値に
    基づいて、前記未知点における前記複数の観測量に対し
    て誤差分の補正をかけた結果から前記未知点の位置を求
    める測位工程と、 を含むことを特徴とするGPS測位方法。
  5. 【請求項5】 複数のGPS衛星からの電波をそれぞれ
    受信することで得られるGPS衛星までの擬似距離に基
    づいて、未知点の測位を行うGPS測位方法において、 既知点の位置情報を入力する入力工程と、 前記既知点において得られた複数の前記擬似距離を、時
    間を変数とする近似式としてそれぞれ近似する近似工程
    と、 未知点において複数の擬似距離が得られた時刻における
    前記既知点での複数の擬似距離を複数の前記近似式に基
    づいて、複数の擬似距離予測値として予測する予測工程
    と、 前記既知点の位置情報、前記複数の擬似距離予測値、お
    よび前記未知点における前記複数の擬似距離を用いてデ
    ィファレンシャル方式により前記未知点の位置を求める
    測位工程と、 を含むことを特徴とするGPS測位方法。
  6. 【請求項6】 複数のGPS衛星からの電波をそれぞれ
    受信することで得られる搬送波位相に基づいて、未知点
    の測位を行うGPS測位方法において、 既知点の位置情報を入力する入力工程と、 前記既知点において得られた複数の前記搬送波位相を、
    時間を変数とする近似式としてそれぞれ近似する近似工
    程と、 未知点において複数の搬送波位相が得られた時刻におけ
    る前記既知点での複数の搬送波位相を複数の前記近似式
    に基づいて、複数の搬送波位相予測値として予測する予
    測工程と、 前記既知点の位置情報、前記複数の搬送波位相予測値、
    および前記未知点における前記複数の搬送波位相を用い
    て干渉測位方式により前記未知点の位置を求める測位工
    程と、 を含むことを特徴とするGPS測位方法。
  7. 【請求項7】 複数のGPS衛星からの電波をそれぞれ
    受信することで得られる複数の観測量に基づいて、未知
    点の測位を行うGPS測位に適用されるGPS測位プロ
    グラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体
    であって、 既知点の位置情報を入力させる入力工程と、 前記既知点において得られた複数の観測量を、時間を変
    数とする近似式としてそれぞれ近似させる近似工程と、 未知点において複数の観測量が得られた時刻における前
    記既知点での複数の観測量を複数の前記近似式に基づい
    て、複数の観測量予測値として予測させる予測工程と、 前記既知点の位置情報および前記複数の観測量予測値に
    基づいて、前記未知点における前記複数の観測量に対し
    て誤差分の補正をかけた結果から前記未知点の位置を求
    めさせる測位工程と、 をコンピュータに実行させるためのGPS測位プログラ
    ムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
  8. 【請求項8】 複数のGPS衛星からの電波をそれぞれ
    受信することで得られるGPS衛星までの擬似距離に基
    づいて、未知点の測位を行うGPS測位に適用されるG
    PS測位プログラムを記録したコンピュータ読み取り可
    能な記録媒体であって、 既知点の位置情報を入力させる入力工程と、 前記既知点において得られた複数の前記擬似距離を、時
    間を変数とする近似式としてそれぞれ近似させる近似工
    程と、 未知点において複数の擬似距離が得られた時刻における
    前記既知点での複数の擬似距離を複数の前記近似式に基
    づいて、複数の擬似距離予測値として予測させる予測工
    程と、 前記既知点の位置情報、前記複数の擬似距離予測値、お
    よび前記未知点における前記複数の擬似距離を用いてデ
    ィファレンシャル方式により前記未知点の位置を求めさ
    せる測位工程と、 をコンピュータに実行させるためのGPS測位プログラ
    ムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
  9. 【請求項9】 複数のGPS衛星からの電波をそれぞれ
    受信することで得られる搬送波位相に基づいて、未知点
    の測位を行うGPS測位に適用されるGPS測位プログ
    ラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体で
    あって、 既知点の位置情報を入力させる入力工程と、 前記既知点において得られた複数の前記搬送波位相を、
    時間を変数とする近似式としてそれぞれ近似させる近似
    工程と、 未知点において複数の搬送波位相が得られた時刻におけ
    る前記既知点での複数の搬送波位相を複数の前記近似式
    に基づいて、複数の搬送波位相予測値として予測させる
    予測工程と、 前記既知点の位置情報、前記複数の搬送波位相予測値、
    および前記未知点における前記複数の搬送波位相を用い
    て干渉測位方式により前記未知点の位置を求めさせる測
    位工程と、 をコンピュータに実行させるためのGPS測位プログラ
    ムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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