JP3522125B2 - トランス絶縁型dc−dcコンバータ - Google Patents

トランス絶縁型dc−dcコンバータ

Info

Publication number
JP3522125B2
JP3522125B2 JP32227998A JP32227998A JP3522125B2 JP 3522125 B2 JP3522125 B2 JP 3522125B2 JP 32227998 A JP32227998 A JP 32227998A JP 32227998 A JP32227998 A JP 32227998A JP 3522125 B2 JP3522125 B2 JP 3522125B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
transformer
voltage
primary winding
switching element
resonance
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP32227998A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2000152621A (ja
Inventor
萬太郎 中村
雅章 嶋田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sanken Electric Co Ltd
Original Assignee
Sanken Electric Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sanken Electric Co Ltd filed Critical Sanken Electric Co Ltd
Priority to JP32227998A priority Critical patent/JP3522125B2/ja
Publication of JP2000152621A publication Critical patent/JP2000152621A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3522125B2 publication Critical patent/JP3522125B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Dc-Dc Converters (AREA)
  • Direct Current Feeding And Distribution (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はトランス絶縁型DC
−DCコンバータ、特にスイッチング損失やノイズの低
減及びフォワード方式の場合におけるトランスの磁気飽
和によるスイッチング素子の破損防止を図ったトランス
絶縁型DC−DCコンバータに関するものである。
【0002】
【従来の技術】直流電源とトランスの1次巻線とスイッ
チング素子とが直列に接続され、スイッチング素子をオ
ン・オフ動作させることにより、トランスの2次巻線か
ら整流平滑回路を介して直流電源の電圧とは異なる定電
圧の直流出力を取り出す構成のトランス絶縁型DC−D
Cコンバータは従来から電子機器等の電源回路等に広く
使用されている。
【0003】例えば、図5に示す従来のトランス絶縁型
DC−DCコンバータは、バッテリ又はコンデンサ入力
型整流回路等の直流電源1と、直流電源1の陽極端子と
直列に接続された1次巻線2a及び2次巻線2bを有す
るトランス2と、トランス2の1次巻線2aと直列にコ
レクタ端子(第1の主端子)が接続されかつ直流電源1
の陰極端子にエミッタ端子(第2の主端子)が接続され
たスイッチング素子としてのトランジスタ3と、トラン
ス2の2次巻線2bに接続された整流用ダイオード4及
び平滑コンデンサ5から成る整流平滑回路と、平滑コン
デンサ5と並列に接続された負荷6と、負荷6の端子電
圧に応じてトランジスタ3のベース端子(制御端子)に
制御パルス信号VBを付与してトランジスタ3をオン・
オフ動作させる制御回路7と、トランス2の1次巻線2
aとトランジスタ3のコレクタ端子との間に一端が接続
された第1の共振用コンデンサ8と、第1の共振用コン
デンサ8の他端と直流電源1の陽極端子との間に接続さ
れた放電用ダイオード9と、第1の共振用コンデンサ8
の一端及びトランジスタ3のコレクタ端子との間にアノ
ード端子(一端)が接続された充電用整流素子としての
充電用ダイオード10と、充電用ダイオード10のカソ
ード端子(他端)と直流電源1の陰極端子及びトランジ
スタ3のエミッタ端子との間に接続された第2の共振用
コンデンサ11と、第1の共振用コンデンサ8及び放電
用ダイオード9の接続点と充電用ダイオード10及び第
2の共振用コンデンサ11の接続点との間に直列に接続
された共振用リアクトル13及び逆流阻止用整流素子と
しての逆流阻止用ダイオード14とを備えている。即
ち、図5のトランス絶縁型DC−DCコンバータは、ト
ランジスタ3のオン期間中にトランス2にエネルギを蓄
積すると共に2次側の整流用ダイオード4が非導通状態
で、トランジスタ3がオン状態からオフ状態となるとき
にトランス2からエネルギが放出されると共に2次側の
整流用ダイオード4が導通状態となるフライバック方式
の回路構成となっている。
【0004】また、周知技術のため図示は省略するが、
制御回路7内には、一定の周期の三角波電圧を発生する
発振回路部と、基準電圧に対する負荷6の端子電圧の誤
差電圧を演算増幅する誤差増幅回路部と、誤差増幅回路
部の誤差出力電圧及び発振回路部の三角波電圧を比較す
る比較回路部と、比較回路部の出力電圧に比例した時間
幅の制御パルス信号VBを発生してトランジスタ3のベ
ース端子に付与する制御パルス発生回路部とが設けられ
ている。
【0005】上記のトランス絶縁型DC−DCコンバー
タでは、制御回路7により、トランジスタ3のベース端
子に付与する制御パルス信号VBのパルス幅を負荷6の
端子電圧に応じて変化させ、トランジスタ3のオン・オ
フ期間を制御することにより、直流電源1の電圧Eとは
異なる一定の直流出力電圧VOを負荷6に供給する。ま
た、第1及び第2の共振用コンデンサ8、11と共振用
リアクトル13との共振作用により、トランジスタ3の
コレクタ−エミッタ端子間(両主端子間)の電圧が0V
から正弦波状に上昇するので、トランジスタ3のターン
オフ時においてゼロ電圧スイッチング(ZVS)とな
り、スイッチング損失が低減される。更に、トランジス
タ3のターンオフ及びターンオン時に発生するスパイク
状のサージ電圧及びサージ電流は、第1及び第2の共振
用コンデンサ8、11と共振用リアクトル13との共振
作用により吸収され、トランジスタ3のオン・オフ動作
時のサージ電圧、サージ電流及びノイズが低減される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、図5に示す
トランス絶縁型DC−DCコンバータでは、トランジス
タ3がオン状態のとき、直流電源1からトランス2に励
磁電流が流れてエネルギが蓄積され、トランス2のコア
の磁束密度が上昇する。次に、トランジスタ3がオン状
態からオフ状態になると、トランス2に蓄積されたエネ
ルギを放出しながらトランジスタ3のオン期間中の上昇
分だけトランス2のコアの磁束密度が減少し、トランス
2がリセットされる。しかし、図5に示すトランス絶縁
型DC−DCコンバータをフォワード方式の回路構成と
した場合、トランジスタ3がオン状態からオフ状態にな
るときにオン期間中に蓄積されたエネルギがそのままの
状態となるため、トランジスタ3がオン状態となる度に
エネルギが蓄積され、トランス2のコアの磁束密度が上
昇して行く。そして、この磁束密度が最大磁束密度を越
えると、トランス2が磁気飽和してインダクタンスが小
さくなり、トランス2に大きな励磁電流が流れてトラン
ジスタ3を破損させる可能性がある。したがって、図5
のトランス絶縁型DC−DCコンバータをフォワード方
式に適用した場合において、トランジスタ3のオフ期間
中にトランス2をリセットできないため、トランス2の
磁気飽和によりトランジスタ3が破壊される欠点があっ
た。
【0007】そこで、本発明はスイッチング損失やノイ
ズを低減できかつフォワード方式の場合においてトラン
スの磁気飽和によるスイッチング素子の破壊を防止でき
るトランス絶縁型DC−DCコンバータを提供すること
を目的とする。
【0008】
【発明が解決しようとする手段】本発明によるトランス
絶縁型DC−DCコンバータは、直流電源(1)に直列に
接続されたトランス(2)の1次巻線(2a)及びスイッチン
グ素子(3)と、1次巻線(2a)に接続されたスイッチング
素子(3)の第1の主端子と第2の主端子との間に接続さ
れた共振回路(12)と、共振回路(12)とトランス(2)の1
次巻線(2a)との間に接続されたバイパス回路(15)とを備
えている。共振回路(12)は、1次巻線(2a)とスイッチン
グ素子(3)の第1の主端子との接続点に一端を接続した
充電用整流素子(10)と、直流電源(1)に接続されたスイ
ッチング素子(3)の第2の主端子と充電用整流素子(10)
の他端との間に接続された共振用コンデンサ(11)とを備
えている。スイッチング素子(3)をオン・オフ動作させ
ることによりトランス(2)の2次巻線(2b)から整流平滑
回路を介して直流電源(1)の電圧(E)とは異なる定電圧の
直流出力を取り出す。バイパス回路(15)は、充電用整流
素子(10)及び共振用コンデンサ(11)の接続点と1次巻線
(2a)及びスイッチング素子(3)の第1の主端子の接続点
との間に直列に接続された共振用リアクトル(13)及び逆
流阻止用整流素子(14)を備えている。スイッチング素子
(3)がオン状態からオフ状態となるとき、直流電源(1)か
ら1次巻線(2a)を介して共振回路(12)に流れる電流とト
ランス(2)の励磁電流により、略0Vから直流電源(1)の
電圧(E)よりも高い電圧(E1)に共振回路(12)内の共振用
コンデンサ(11)を充電し、共振用コンデンサ(11)の電圧
(E1)によりバイパス回路(15)を介して1次巻線(2a)を逆
励磁する。
【0009】オン状態からオフ状態にスイッチング素子
(3)を切り替えると、スイッチング素子(3)に流れていた
電流が共振回路(12)側への電流に切り替わり、充電用整
流素子(10)を介して共振用コンデンサ(11)が正弦波状に
充電される。これにより、スイッチング素子(3)の第1
の主端子及び第2の主端子間の電圧が0Vから正弦波状
に上昇するので、スイッチング素子(3)のターンオフ時
にゼロ電圧スイッチングとなり、スイッチング素子(3)
のスイッチング損失を低減できる。
【0010】このとき、直流電源(1)からトランス(2)の
1次巻線(2a)を介して共振回路(12)に流れる電流とトラ
ンス(2)の励磁電流により、共振回路(12)内の共振用コ
ンデンサ(11)が略0Vから直流電源(1)の電圧(E)よりも
高い電圧に充電され、共振用コンデンサ(11)の充電電圧
(E1)によりバイパス回路(15)を介してトランス(2)の1
次巻線(2a)に逆方向の電圧が印加され、トランス(2)の
1次巻線(2a)が逆励磁される。これにより、スイッチン
グ素子(3)のオン期間中に上昇した分だけトランス(2)の
コアの磁束密度が減少してトランス(2)がリセットされ
るので、トランス(2)の磁気飽和を防止してトランジス
タの破壊を防止できる。
【0011】このように、スイッチング素子(3)の動作
時のスイッチング損失を低減できると共に、フォワード
方式の場合にトランス(2)の磁気飽和によるスイッチン
グ素子(3)の破壊を防止できる。また、スイッチング素
子(3)のターンオフ及びターンオン時に発生するスパイ
ク状のサージ電圧、サージ電流及びノイズは、共振回路
(12)内の共振用コンデンサ(11)及びバイパス回路(15)内
の共振用リアクトル(13)の共振作用により吸収され、ス
イッチング素子(3)の電圧及び電流波形の立下り及び立
上りが緩やかになるので、スイッチング素子(3)の動作
時のサージ電圧、サージ電流及びノイズを低減できる。
【0012】また、トランス(2)に1次巻線(2a)と逆極
性で3次巻線(2c)を結合し、スイッチング素子(3)がオ
ン状態からオフ状態となるとき、3次巻線(2c)に発生す
る電圧により1次巻線(2a)に発生する逆電圧と共振用コ
ンデンサ(11)の充電電圧により1次巻線(2a)を逆励磁す
る場合は、スイッチング素子(3)のオフ期間中に共振用
コンデンサ(11)の充電電圧(E1)を直流電源(1)の電圧(E)
以上で一定に保持できるので、トランス(2)をより確実
にリセットでき、トランス(2)の磁気飽和によるトラン
ジスタの破壊をより確実に防止できる利点がある。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明によるトランス絶縁
型DC−DCコンバータの一実施の形態を図1及び図2
に基づいて説明する。但し、図1では図5に示す箇所と
実質的に同一の部分には同一の符号を付し、その説明を
省略する。
【0014】図1に示すように、本実施の形態のトラン
ス絶縁型DC−DCコンバータは、図5に示すトランス
絶縁型DC−DCコンバータにおいて、第1の共振用コ
ンデンサ8及び放電用ダイオード9を省略し、逆流阻止
用ダイオード14のカソード端子をトランス2の1次巻
線2aとトランジスタ3のコレクタ端子との間に接続
し、トランス2の2次巻線2bを1次巻線2aと同極性
にすると共に整流用ダイオード4と平滑コンデンサ5と
の間に転流用ダイオード16及びリアクトル17を接続
してフォワード方式の回路構成に変更したものである。
図1の回路において、充電用ダイオード10及び共振用
コンデンサ11は共振回路12を構成し、共振用リアク
トル13及び逆流阻止用ダイオード14はバイパス回路
15を構成する。その他の構成は、図5のトランス絶縁
型DC−DCコンバータと略同一である。
【0015】次に、図1に示すトランス絶縁型DC−D
Cコンバータの動作について説明する。図2(A)に示
すようにt1以前においてトランジスタ3がオン状態の
ときは、直流電源1の電圧Eによりトランス2が励磁さ
れ、トランス2の1次巻線2a及びトランジスタ3に電
流I0が流れている。このとき、トランス2の2次巻線
2bに1次巻線2aの電圧と同極性の電圧が誘起される
ので、整流用ダイオード4が順方向にバイアスされて導
通状態となり、2次巻線2bから整流用ダイオード4及
びリアクトル17を介して平滑コンデンサ5に電流が流
れ、負荷6に直流出力電圧VOが供給される。
【0016】図2(A)に示すように、t1において制
御回路7からトランジスタ3のベース端子に付与される
制御パルス信号電圧VBが高レベルから低レベルにな
り、トランジスタ3がオン状態からオフ状態になると、
トランジスタ3に流れていた図2(E)に示す電流IS
が直ちに共振回路12側へ流れる電流に切り替わる。こ
れと同時に、整流用ダイオード4が非導通状態となるの
で、リアクトル17に逆起電力が発生してリアクトル1
7、平滑コンデンサ5及び転流用ダイオード16の経路
で電流が流れ、負荷6に直流出力電圧VOが供給され
る。このとき、共振回路12内の充電用ダイオード10
を介して共振用コンデンサ11に流れる電流の増加に伴
って共振用コンデンサ11が図1に示す極性で充電さ
れ、図2(B)に示すように共振用コンデンサ11の両
端の電圧VCが0Vから正弦波状に上昇する。これによ
り、図2(D)に示すようにトランジスタ3のコレクタ
−エミッタ端子間の電圧VSが0Vから正弦波状に上昇
するため、トランジスタ3のターンオフ時において電圧
波形と電流波形の重なりが少ないゼロ電圧スイッチング
となる。
【0017】また、このときに共振用コンデンサ11に
流れる電流は、直流電源1からトランス2の1次巻線2
a及び充電用ダイオード10を介して流れる電流とトラ
ンス2の励磁電流との和となるため、図2(B)に示す
ように直流電源1の電圧Eよりも高い電圧に共振用コン
デンサ11が充電され、t2において最大値E1に達す
る。このため、共振用コンデンサ11からバイパス回路
15を介してトランス2の1次巻線2aに逆方向の電圧
が印加され、トランス2の1次巻線2aが逆励磁され
る。これにより、トランス2のコアの磁束密度がトラン
ジスタ3のオン期間中に上昇した分だけ減少し、トラン
ス2がリセットされる。その後、共振用コンデンサ11
は共振用リアクトル13及び逆流阻止用ダイオード14
のバイパス回路15とトランス2の1次巻線2aを介し
て放電し、図2(B)に示すように共振用コンデンサ1
1の両端の電圧VCがt3において直流電源1の電圧Eに
等しくなる。
【0018】図2(A)に示すように、t4において制
御回路7からトランジスタ3のベース端子に付与される
制御パルス信号電圧VBが低レベルから高レベルにな
り、トランジスタ3がオフ状態からオン状態になると、
図2(D)に示すようにトランジスタ3のコレクタ−エ
ミッタ端子間の電圧VSが速やかに0Vまで降下する。
これと同時に、共振用コンデンサ11の両端の電圧VC
が図2(B)に示すように電圧Eから余弦波状に降下
し、共振用コンデンサ11と共振用リアクトル13とが
共振して共振用コンデンサ11、共振用リアクトル1
3、逆流阻止用ダイオード14及びトランジスタ3の経
路で共振電流が流れる。このため、共振用リアクトル1
3に流れる電流ILが図2(C)に示すように正弦波状
となる。また、トランジスタ3に流れる電流ISは、前
記の経路で流れる共振電流とトランス2の励磁電流との
和となるため、図2(E)に示すように共振電流分が正
弦波状に増加する。
【0019】図2(B)に示すように、t5において共
振用コンデンサ11の両端の電圧VCが0Vになると、
共振用リアクトル13に流れる電流ILが図2(C)に
示すように正弦波の略最大値となり、共振用リアクトル
13、逆流阻止用ダイオード14及び充電用ダイオード
10の経路で循環電流となって流れ続けようとする。し
かし、この循環電流は充電用ダイオード10、共振用リ
アクトル13、逆流阻止用ダイオード14及び配線等の
インピーダンスの抵抗分によって図2(C)に示すよう
に次第に減衰して行き、最終的には0となる。このと
き、トランジスタ3の電流ISの共振電流分が0となる
ので、図2(E)に示すようにトランス2の1次巻線2
aに流れる電流I0に等しくなり、t5以降は直流電源1
からトランス2の1次巻線2a及びトランジスタ3に電
流I0が流れる。これにより、トランス2の2次巻線2
bに1次巻線2aの電圧と同極性の電圧が誘起されて整
流用ダイオード4が導通状態となり、2次巻線2bから
整流用ダイオード4及びリアクトル17を介して平滑コ
ンデンサ5に電流が流れ、負荷6に直流出力電圧VO
供給される。
【0020】上記のように、本実施の形態ではトランジ
スタ3のターンオフ時においてゼロ電圧スイッチングと
なるので、トランジスタ3の動作時の電力損失、即ちス
イッチング損失を低減することができる。また、トラン
ジスタ3のターンオフ時に直流電源1からトランス2の
1次巻線2a及び充電用ダイオード10を介して流れる
電流とトランス2の励磁電流により、共振用コンデンサ
11が0Vから直流電源1の電圧Eよりも高い電圧E1
に充電され、この電圧E1によりトランス2の1次巻線
2aに逆方向の電圧が印加されてトランス2の1次巻線
2aが逆励磁される。これにより、トランス2のコアの
磁束密度がトランジスタ3のオン期間中に上昇した分だ
け減少してトランス2がリセットされるので、トランス
2の磁気飽和が発生せず、トランジスタ3の破壊を防止
できる。更に、トランジスタ3のターンオフ及びターン
オン時に発生するスパイク状のサージ電圧及びサージ電
流は、共振用コンデンサ11と共振用リアクトル13と
の共振作用により吸収され、トランジスタ3の電圧及び
電流波形の立上り及び立下りが緩やかになるので、トラ
ンジスタ3のオン・オフ動作時のサージ電圧、サージ電
流及びノイズを低減することができる。
【0021】図1に示す実施の形態のトランス絶縁型D
C−DCコンバータは変更が可能である。例えば、図3
に示す実施の形態のトランス絶縁型DC−DCコンバー
タは、図1に示すトランス絶縁型DC−DCコンバータ
において、トランス2に1次巻線2aと逆極性で結合す
る3次巻線2cを設け、この3次巻線2cを整流用ダイ
オード18を介して平滑コンデンサ5の両端に接続した
ものである。その他の構成は、図1に示すトランス絶縁
型DC−DCコンバータと略同様である。また、図3に
示すトランス絶縁型DC−DCコンバータにおける制御
パルス信号電圧VB、共振用コンデンサ11の電圧VC
共振用リアクトル12に流れる電流IL、トランジスタ
3のコレクタ−エミッタ端子間の電圧VS及びトランジ
スタ3に流れる電流ISの各波形はそれぞれ図4(A)
〜(E)に示す通りである。図3に示すトランス絶縁型
DC−DCコンバータでは、トランジスタ3がオン状態
からオフ状態となるとき、トランス2の3次巻線2cに
発生する電圧により1次巻線2aに逆電圧が発生し、こ
の逆電圧と共振用コンデンサ11の充電電圧E1により
トランス2の1次巻線2aに逆方向の電圧が印加され、
トランス2の1次巻線2aが逆励磁される。このため、
図4(B)に示すようにトランジスタ3のオフ期間中
(t1〜t3)において共振用コンデンサ11の電圧VC
を直流電源1の電圧Eより高い電圧E1に一定に保持で
きるので、トランス2のリセットがより確実となり、ト
ランス2の磁気飽和によるトランジスタ3の破壊をより
確実に防止することが可能となる。
【0022】本発明の実施態様は前記の各実施の形態に
限定されず、更に種々の変更が可能である。例えば、上
記の各実施の形態のバイパス回路15を構成する共振用
リアクトル13及び逆流阻止ダイオード14の接続順序
は逆でも構わない。また、上記の各実施の形態ではスイ
ッチング素子としてバイポーラ型トランジスタを使用し
た形態を示したが、MOS−FET(MOS型電界効果
型トランジスタ)、J−FET(接合型電界効果トラン
ジスタ)、IGBT(絶縁ゲート型トランジスタ)又は
サイリスタ等の他のスイッチング素子も使用可能であ
る。また、トランス2の2次巻線2bを巻数のそれぞれ
異なる複数の巻線に分割し、各2次巻線に整流平滑回路
をそれぞれ接続してマルチ出力のDC−DCコンバータ
とすることも可能である。更に、図1に示す実施の形態
ではトランス2の1次巻線2a及び2次巻線2bが互い
に同極性で結合しかつトランジスタ3がオン期間中のと
き整流用ダイオード4が導通状態であるフォワード方式
のDC−DCコンバータへ適用した形態を示したが、ト
ランス2の1次巻線2a及び2次巻線2bが互いに逆極
性で結合しかつトランジスタ3がオン期間中のとき整流
用ダイオード4が非導通状態であるフライバック方式の
DC−DCコンバータにも適用が可能である。
【0023】
【発明の効果】本発明によれば、スイッチング素子の動
作時のスイッチング損失やノイズを低減できると共に、
フォワード方式の場合においてトランスの磁気飽和によ
るスイッチング素子の破壊を防止できるので、フォワー
ド及びフライバックの両方式において変換効率の向上や
ノイズフィルタの低減を図ることができると共に信頼性
の向上を図ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施の形態を示すトランス絶縁型
DC−DCコンバータの電気回路図
【図2】 図1の回路の各部の電圧及び電流を示す波形
【図3】 本発明の他の実施の形態を示すトランス絶縁
型DC−DCコンバータの電気回路図
【図4】 図3の回路の各部の電圧及び電流を示す波形
【図5】 従来のトランス絶縁型DC−DCコンバータ
を示す電気回路図
【符号の説明】
1・・直流電源、 2・・トランス、 2a・・1次巻
線、 2b・・2次巻線、 2c・・3次巻線、 3・
・トランジスタ(スイッチング素子)、 4・・整流用
ダイオード、 5・・平滑コンデンサ、 6・・負荷、
7・・制御回路、 10・・充電用ダイオード(充電
用整流素子)、 11・・共振用コンデンサ、 12・
・共振回路、 13・・共振用リアクトル、 14・・
逆流阻止用ダイオード(逆流阻止用整流素子)、 15
・・バイパス回路、 16・・転流用ダイオード、 1
7・・リアクトル、 18・・整流用ダイオード
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02M 3/28 H02J 1/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 直流電源に直列に接続されたトランスの
    1次巻線及びスイッチング素子と、前記1次巻線に接続
    された前記スイッチング素子の第1の主端子と第2の主
    端子との間に接続された共振回路と、該共振回路と前記
    トランスの1次巻線との間に接続されたバイパス回路と
    を備え、 前記共振回路は、前記1次巻線と前記スイッチング素子
    の第1の主端子との接続点に一端を接続した充電用整流
    素子と、前記直流電源に接続された前記スイッチング素
    子の第2の主端子と前記充電用整流素子の他端との間に
    接続された共振用コンデンサとを備え、 前記スイッチング素子をオン・オフ動作させることによ
    り前記トランスの2次巻線から整流平滑回路を介して前
    記直流電源の電圧とは異なる定電圧の直流出力を取り出
    すトランス絶縁型DC−DCコンバータにおいて、 前記バイパス回路は、前記充電用整流素子及び前記共振
    用コンデンサの接続点と前記1次巻線及び前記スイッチ
    ング素子の第1の主端子の接続点との間に直列に接続さ
    れた共振用リアクトル及び逆流阻止用整流素子を備え、 前記スイッチング素子がオン状態からオフ状態となると
    き、前記直流電源から前記1次巻線を介して前記共振回
    路に流れる電流と前記トランスの励磁電流により、略0
    Vから前記直流電源の電圧よりも高い電圧に前記共振回
    路内の共振用コンデンサを充電し、前記共振用コンデン
    サの電圧により前記バイパス回路を介して前記1次巻線
    を逆励磁することを特徴とするトランス絶縁型DC−D
    Cコンバータ。
  2. 【請求項2】 前記1次巻線と逆極性で結合する3次巻
    線を前記トランスに設け、前記スイッチング素子がオン
    状態からオフ状態となるとき、前記3次巻線に発生する
    電圧により前記1次巻線に発生させる逆電圧と前記共振
    用コンデンサの充電電圧とにより前記1次巻線を逆励磁
    する請求項1に記載のトランス絶縁型DC−DCコンバ
    ータ。
JP32227998A 1998-11-12 1998-11-12 トランス絶縁型dc−dcコンバータ Expired - Fee Related JP3522125B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP32227998A JP3522125B2 (ja) 1998-11-12 1998-11-12 トランス絶縁型dc−dcコンバータ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP32227998A JP3522125B2 (ja) 1998-11-12 1998-11-12 トランス絶縁型dc−dcコンバータ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2000152621A JP2000152621A (ja) 2000-05-30
JP3522125B2 true JP3522125B2 (ja) 2004-04-26

Family

ID=18141877

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP32227998A Expired - Fee Related JP3522125B2 (ja) 1998-11-12 1998-11-12 トランス絶縁型dc−dcコンバータ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3522125B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JP2000152621A (ja) 2000-05-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2006014454A (ja) Dc−dcコンバータ
Hamada et al. A novel zero-voltage and zero-current switching PWM DC-DC converter with reduced conduction losses
US4138715A (en) Resonant switching converter
JP3221185B2 (ja) スイッチング電源装置
JP2002153054A (ja) スイッチング電源回路
JP4605532B2 (ja) 多出力型スイッチング電源装置
JP2513381B2 (ja) 電源回路
JP3038701B2 (ja) 昇圧型dc−dcコンバータ
JP3531155B2 (ja) トランス絶縁型dc−dcコンバータ
JP3055121B2 (ja) チョッパ型dc−dcコンバータ
JPH08308219A (ja) チョッパ型dc−dcコンバータ
JP3522125B2 (ja) トランス絶縁型dc−dcコンバータ
JP3033085B2 (ja) 降圧型dc−dcコンバータ
JP3525427B2 (ja) トランス絶縁型dc−dcコンバータ
JP3124921B2 (ja) Dc−dcコンバータ
JP3166149B2 (ja) 直流コンバータ装置
US6788032B2 (en) Softing switching DC-to-DC converter with an active power sink circuit
JP3402362B2 (ja) チョッパ型dc−dcコンバータ
JP2000184710A (ja) トランス絶縁型dc−dcコンバータ
JP2858412B2 (ja) トランス接続型dc−dcコンバータ
JP2993635B2 (ja) トランス接続型dc−dcコンバータ
JP3104875B2 (ja) 昇圧型dc−dcコンバータ
JP3456839B2 (ja) スイッチング電源
JP2962388B2 (ja) 二石式絶縁形スイッチング電源
JP3351482B2 (ja) 絶縁形スイッチング電源

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20031216

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20040121

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20040203

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees