JP3522011B2 - 感熱孔版原紙 - Google Patents

感熱孔版原紙

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寿章 安藤
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は感熱孔版原紙に関
し、特に、サーマルヘッド等の熱エネルギーにより製版
する感熱孔版原紙に関する。
【0002】
【従来の技術】感熱孔版原紙は、通常、インク透過性の
多孔性支持体である和紙上に、インク不透過性の熱可塑
性フィルムを直接または接着剤を介して貼り合わせた原
紙からなり、この原紙のフィルム面に熱エネルギーを加
えてフィルムを溶融穿孔し、所望の文字、図形等の版を
作成し、この版を用いて印刷するものである。この製版
方法として、サーマルヘッドによるデジタル製版方法
と、赤外線やキセノンフラッシュ光を照射する方法が既
に知られている。特に、サーマルヘッドによるデジタル
製版法は静電複写(PPC)と比較して、多数枚印刷時
の印刷コストが安いこと、高速印刷が可能であること等
の利点を有するため、急速に普及している。
【0003】しかしながら、従来使用されている感熱孔
版原紙用の支持体は前述のように和紙であることが多
く、この場合、別々の場所で製造された熱可塑性フィル
ムと支持体である和紙とを一体とする必要があり、一ヶ
所で一連の作業として感熱孔版原紙を製造することがで
きず、作業性に難点があった。いいかえれば、感熱孔版
原紙の製造に非常に手間がかかり、これがコストを抑え
られない一つの要因となっていた。
【0004】一方、感熱孔版原紙用支持体として、60
〜200メッシュのスクリーン紗を使用することも可能
である。しかし、上記スクリーン紗を支持体として用い
て、サーマルヘッドのような発熱素子で製版した場合、
印刷画像の濃淡が生じる、いわゆるモアレという現象が
生じるという問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来の、多
孔性支持体として和紙を使用した場合の作業性の難点を
解消し、作業性の向上を図ることを目的とする。さらに
本発明はサーマルヘッド等で製版した場合に、モアレの
ない鮮明な感熱孔版原紙を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の感熱孔版原紙
は、インク透過性の耐熱性合成樹脂フィルムと、インク
不透過性の熱可塑性フィルムとを貼り合わせてなる感熱
孔版原紙において、前記耐熱性合成樹脂フィルムが、縦
方向および横方向のピッチが不規則な開孔および/また
は孔径が不規則な開孔を有し、かつ、100℃における
熱収縮率が1.0%以下であることを特徴とする。
【0007】本発明に用いられるインク透過性の耐熱性
合成樹脂フィルムは、縦方向および横方向のピッチが不
規則の状態で開孔が並んでいるか、または孔径が不規則
である開孔が並んでいるか、またはその両方の開孔の形
態を有するフィルムであり、かつ、100℃における熱
収縮率が1.0%以下である耐熱性を有する合成樹脂フ
ィルムであればよい。特に、このフィルムの孔径は、5
0〜500μmの範囲にあるものが好ましい。また、開
孔率は20〜60%であることが好ましい。開孔率が2
0%未満では、インクを十分保持できずに印刷画像がか
すれることがあ。また、開孔率が60%より大きくな
ると、支持体である耐熱性合成樹脂フィルムの開孔部
と、その上部に形成されるサーマルヘッドで穿孔した熱
可塑性フィルムの孔の部分とが一部重なることがあり、
この場合、穿孔した熱可塑性フィルムの孔の部分より貫
通する孔の径が大きくなり、インクが出すぎて正確な印
刷画像が得られないことがあるからである。耐熱性合成
樹脂フィルムの厚さは、5μm以上であることが好まし
い。厚さが5μm未満だと得られる感熱孔版原紙のこし
がなくなり、破れやすくなるからである。また、この場
合、感熱孔版原紙の搬送性が悪くなり、製版および印刷
を良好に行なうことができない。
【0008】本発明に用いられるインク不透過性熱可塑
性フィルムとしては、ポリエステルフィルム、ポリエス
テル共重合フィルム、塩化ビニルフィルム、ポリプロピ
レンフィルム、塩化ビニル・ビニリデン共重合フィルム
等を使用することができる。フィルムは0.5〜6.0
μmの厚さのものが好ましい。厚さが0.5μm未満だ
とフィルムにこしがなくなり、やぶれやすくなる。ま
た、厚さが6μmより大きいと、良好な印刷画像が得ら
れないからである。
【0009】耐熱性合成樹脂フィルムと熱可塑性フィル
ムとを接着剤で貼り合わせる場合に用いられる接着剤と
しては、耐熱性合成樹脂フィルムと熱可塑性フィルムと
が接着可能であればよく、例えば、酢酸ビニル樹脂、塩
化ビニル酢酸ビニル共重合樹脂、ポリエステル樹脂、ウ
レタン樹脂、ポリアミド樹脂、塩素化ポリプロピレン樹
脂、アクリル樹脂、スチレン樹脂、スチレンマレイン酸
樹脂、ポリビニルアルコール樹脂等の樹脂が挙げられる
が、使用する印刷インクの溶剤に溶解しない樹脂を選択
して使用すればよい。また、これらに必要に応じて他の
添加剤、例えば、帯電防止剤や潤滑剤等を添加してもよ
い。
【0010】接着剤の塗布量は、耐熱性合成樹脂フィル
ムと熱可塑性フィルムとを接着した後に実用上問題のな
い強度が得られる範囲であればよいが、好ましくは2g
/m 2 以下、より好ましくは0.3g/m2 〜1.6g
/m2とするのが望ましい。
【0011】なお、本発明においては、感熱孔版原紙の
融着防止のため、スティック防止層を熱可塑性フィルム
の上面に設けてもよい。この場合に用いるスティック防
止剤としては、界面活性剤、シリコン系、フッ素系等の
離型性能のあるものを使用することができる。また、必
要に応じてこれらに他の添加剤、例えば、帯電防止剤や
滑剤等を添加してもよい。
【0012】感熱孔版原紙を製版するために用いる熱エ
ネルギーとしては、サーマルヘッド等の発熱素子が挙げ
られる。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の感熱孔版原紙は、インク
透過性の耐熱性合成樹脂フィルムと、インク不透過性の
熱可塑性フィルムとを接着剤で貼り合わせることで作成
することができる。この場合、耐熱性合成樹脂フィルム
と熱可塑性フィルムの製造、および両者の貼り合わせは
一ヶ所で、かつ、一連の作業として行なうことができ
る。なお、必要に応じて、さらに熱可塑性フィルム面上
にスティック防止剤を塗布してもよい。このように作成
した感熱孔版原紙の熱可塑性フィルム面に、サーマルヘ
ッドを用いて印刷パターンを穿孔することで、製版が行
われる。
【0014】
【実施例】開孔率が40%、厚さが40μmで、縦方向
および横方向のピッチが不規則な開孔を有するポリエス
テルフィルムを支持体として用いた。この支持体と厚さ
2μmのポリエチレンテレフタレートフィルムを、ポリ
エステル系接着剤を不揮発分として0.5g/m2使用し
て貼り合わせ、感熱孔版原紙を作成した。
【0015】
【比較例】実施例のポリエステルフィルムに代えて、2
00メッシュのスクリーン紗を用いた以外は実施例と同
様にして感熱孔版原紙を作成した。
【0016】
【比較試験】実施例および比較例で作成した感熱孔版原
紙を、プリポート印刷機(VT−3820)により穿孔
して製版後、印刷を行った。得られた印刷物の濃淡差を
目視にて確認した。実施例で作成した感熱孔版原紙を用
いて印刷した印刷物は、濃淡差がなく、モアレの発生は
見られなかった。一方、比較例で作成した感熱孔版原紙
を用いて印刷した印刷物は、一定間隔で色の濃い部分が
見られ、明かなモアレが観察された。
【0017】
【発明の効果】本発明の感熱孔版原紙は、支持体たる
ンク透過性の耐熱性合成樹脂フィルムとインク不透過性
の熱可塑性フィルムの製造、および両者の貼り合わせを
一ヶ所で、一連の作業として行なうことができるため、
作業性が非常に向上し、コストを低減することができ
る。また、支持体のフィルムが、縦方向および横方向の
並び方が不規則および/または孔径が不規則な開孔を有
するため、モアレの発生がない良好な印刷画像を得るこ
とができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41N 1/24 102

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インク透過性の耐熱性合成樹脂フィルム
    と、インク不透過性の熱可塑性フィルムとを貼り合わせ
    てなる感熱孔版原紙において、該耐熱性合成樹脂フィル
    ムが、縦方向および横方向のピッチが不規則な開孔およ
    び/または孔径が不規則な開孔を有し、かつ、100℃
    における熱収縮率が1.0%以下であることを特徴とす
    る感熱孔版原紙。
  2. 【請求項2】 耐熱性合成樹脂フィルムの厚さが5μm
    以上および開孔率が20〜60%であり、熱可塑性フィ
    ルムの厚さが0.5〜6μmである請求項1記載の感熱
    孔版原紙。
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