JP3521897B2 - 多孔質ガラス母材の製造方法及び装置 - Google Patents

多孔質ガラス母材の製造方法及び装置

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JP3521897B2
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    • C03B37/01Manufacture of glass fibres or filaments
    • C03B37/012Manufacture of preforms for drawing fibres or filaments
    • C03B37/014Manufacture of preforms for drawing fibres or filaments made entirely or partially by chemical means, e.g. vapour phase deposition of bulk porous glass either by outside vapour deposition [OVD], or by outside vapour phase oxidation [OVPO] or by vapour axial deposition [VAD]
    • C03B37/01413Reactant delivery systems
    • C03B37/0142Reactant deposition burners
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
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    • C03B2207/50Multiple burner arrangements
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B2207/00Glass deposition burners
    • C03B2207/60Relationship between burner and deposit, e.g. position
    • C03B2207/66Relative motion
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B2207/00Glass deposition burners
    • C03B2207/70Control measures

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、出発ロッドとガラ
ス微粒子合成用バーナーを相対運動させながら、出発ロ
ッド上に径方向にガラス微粒子を堆積させる多孔質ガラ
ス母材(ガラス微粒子堆積体)の製造方法及びそのため
の装置に関し、特に多孔質ガラス母材の両端に形成され
るテーパ部が少ない多孔質ガラス母材が得られる多孔質
ガラス母材の製造方法及びそのための装置に関する。
【0002】
【従来の技術】大型の光ファイバプリフォームを高速で
製造する方法として、図4に示すように容器4内の出発
ロッド1に対向させて複数のガラス微粒子合成用バーナ
ー7を一定間隔で配置し、回転する出発ロッド1と前記
バーナー7の列を相対的に往復移動させ(図には出発ロ
ッド1を上下に往復運動させる例を示した)、出発ロッ
ド1の表面にガラス微粒子(スス)を層状に堆積させて
ガラス微粒子堆積体(スス体)6を得る方法(多層スス
付け)がある。
【0003】このようなガラス微粒子を堆積させる方法
(スス付け方法)においては、ガラス微粒子の堆積効率
を高くするために出発ロッドとバーナーの相対運動距離
(トラバース距離)をバーナー間隔程度としているが、
ガラス微粒子堆積体(スス体)の長手方向での外径変動
が問題となる。このガラス微粒子堆積体の外径変動は、
出発ロッドとバーナーの相対運動の折り返し位置(トラ
バースの折り返し位置、トラバース端部)では必ずこの
相対運動が止まる瞬間が生じることにより定常速度で相
対運動を行っている部分より実質的なガラス微粒子の堆
積時間が長くなることや、バーナー火炎のガラス微粒子
堆積体への当たり方等の雰囲気が異なることに起因す
る。特に相対運動の距離が一定の場合は、折り返し位置
が常に出発ロッドの同じ位置にくることになり、上記理
由による外径変動が助長され、一旦、外径変動の起点が
生じるとガラス微粒子は表面積が大きくなっている部分
により多く堆積していくため、外径変動は加速度的に大
きくなっていく。
【0004】良好な品質の光ファイバプリフォームを得
るためには、ガラス微粒子堆積体の外径変動をできるだ
け少なくすることが重要であり、そのための方法が種々
提案されている。例えば、トラバースごとにトラバース
の開始位置を移動させていき、所定の位置まで移動した
後は逆方向へ移動させて最初のトラバース開始位置に戻
すことで実質的にスス付け時間が長くなっているトラバ
ース端部やバーナー火炎等のガラス微粒子堆積体への当
たり方の変動をガラス微粒子堆積体全体に分散し、ガラ
ス微粒子堆積体全体の実質ガラス微粒子の堆積時間や雰
囲気を平均的に一致させることでガラス微粒子の堆積量
を長手方向に等しくし、外径変動を低減する方法が提案
されている(特開平3−228845号公報)。
【0005】また、さらに外径変動を低減する方法とし
て、特開平3−228845号公報記載の方法をベース
とし、ガラス微粒子堆積体全域をモニタできるCCDカ
メラと中央情報処理装置を用いてガラス微粒子堆積体全
体の外径変動を測定し、ガラス微粒子堆積体全域を単独
でトラバースできる補助バーナーによってガラス微粒子
の堆積量の少ない部分のガラス微粒子の堆積を補うこと
で外径変動の低減を行う方法も提案されている(特開平
10−158025号公報)。また、トラバースの開始
位置を移動させながらガラス微粒子の堆積を行う際に、
ガラス微粒子堆積体全体に長手方向に垂直にクリーンエ
アを供給し、ガラス微粒子堆積体長手方向の堆積時温度
勾配を低減するようにする方法がある(特開平4−26
0618号公報)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記の従来技術におい
て特徴的なのは、トラバースの折り返し位置をガラス微
粒子堆積体全体に分散させるために往復運動の距離が往
きと帰りで異なることである。これは外径変動がトラバ
ースの折り返し位置から発生しやすいことに着目し、こ
れを長手方向に分散させることで平均的にガラス微粒子
の堆積条件を等しくすることを意図しており、本発明者
らの追試結果でも、外径変動の低減効果があることが確
認されている。しかしながら、トラバースの折り返し位
置を移動させる上記方法の場合、出発ロッドとバーナー
との相対位置、堆積層数の1例を示す後述の図5のよう
に(この形がこの種の方法において最もテーパ部を少な
くできる)、ガラス微粒子堆積体の両端に位置するバー
ナーにより堆積するガラス微粒子の堆積形状がテーパ状
となる(端部ほど堆積層数が少なくなる)。原理的には
端のバーナーによるガラス微粒子が堆積する部分のみ堆
積層数が少なくなるが、ガラス微粒子がテーパ状に堆積
するのでそれに隣接するバーナーによるガラス微粒子も
外側に流れやすくなり、端から2番目に位置するバーナ
ーにより堆積される部分の多くがテーパ状となり、非有
効部が増大する結果となる。
【0007】この方法における出発ロッドとバーナーと
の相対位置の経時変化の状況を図5に示す。図5はバー
ナー列の1番外側の外側バーナー2と2番目のバーナー
3の部分を示したもので(反対側の外側バーナーとその
内側のバーナーについても同様の状況となる)、右側の
数値は折り返し位置が始めの位置に戻るまでの一連の往
復運動の間に出発ロッド1上に形成されるガラス微粒子
の堆積層数を示している。図の18層より下の部分は3
番目以降のバーナーによる堆積があるため、下端部を除
いて一定の18層となる。
【0008】図5はバーナーを一定間隔で配置し、トラ
バース開始位置が最初の位置に戻るまでガラス微粒子の
堆積した状態を示している。理論上、この方式が最も有
効部を長くでき、かつ、ガラス微粒子堆積体の外径変動
低減効果が得られる。しかし、実際の現象を観察する
と、外側バーナーがガラス微粒子堆積体端部にテーパを
形成するように設定されているので、2番目のバーナー
で合成されるガラス微粒子が傾斜のある方向に流れ、2
番目のバーナーによりガラス微粒子が堆積される部分も
かなりの部分がテーパ状となる。この問題を解決する方
法の1つとしてバーナー間隔を狭め、その分バーナーの
本数を増やすことが考えられる。このようにすれば外側
のバーナー及び2番目のバーナーによるガラス微粒子の
堆積間隔が小さくなり、テーパ部の低減が可能である。
しかし、バーナー間隔を小さくすると同じ長さの有効部
を持つガラス微粒子堆積体を製造するためにはバーナー
本数を増やすことが必要となる。そのため、ガスの供給
系を増やすことになり、設備コストを増加させることに
なる。
【0009】本発明は、このような従来技術における問
題点を解決し、バーナー本数を増やすことなく、ガラス
微粒子堆積体の端部に形成されるテーパ部分を低減でき
る多孔質ガラス母材の製造方法及びそのための装置を提
供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
する手段として、次の(1)〜(8)に示す構成を採る
ものである。 (1)回転する出発ロッドに対向させて複数本のガラス
微粒子合成用バーナーを配置し、前記出発ロッドとガラ
ス微粒子合成用バーナーとを平行に相対的に往復運動さ
せ、トラバースの折り返し位置を(バーナー間隔±バー
ナー太さ)の整数分の一ずつ一定方向に移動させ、折り
返し位置がバーナーの間隔分移動したところで逆方向に
移動させるようにし、順次この操作を繰り返してバーナ
ーで合成されるガラス微粒子を出発ロッドの表面に順次
堆積させて多孔質ガラス母材を製造する方法において、
ガラス微粒子の堆積を相対移動方向の両端に位置するバ
ーナーとそれに隣接するバーナーとの間隔が両端のバー
ナー以外の中間バーナーどうしの間隔の0.2倍以上、
1倍未満となるように設定して行うことを特徴とする多
孔質ガラス母材の製造方法。 (2)トラバースの折り返し位置を移動させる長さであ
る前記バーナー間隔の略整数分の一の長さが、5〜60
mmの範囲であることを特徴とする前記(1)の多孔質
ガラス母材の製造方法。 (3)前記両端に位置するバーナーへのガラス原料の供
給量を中間バーナーへのガラス原料供給量よりも少なく
することを特徴とする前記(1)又は(2)の多孔質ガ
ラス母材の製造方法。 (4)前記両端に位置するバーナーとそれに隣接するバ
ーナーとの間隔をそれぞれのバーナーの火炎の干渉が起
きない間隔とすることを特徴とする(1)〜(3)のい
ずれか一つの多孔質ガラス母材の製造方法。 (5)前記両端に位置するバーナーとして中間バーナー
に比べて火炎の広がりが小さいバーナーを使用すること
を特徴とする前記(1)〜(4)のいずれか一つの多孔
質ガラス母材の製造方法。
【0011】(6)回転する出発ロッドに対向させて複
数本のガラス微粒子合成用バーナーを配置し、前記出発
ロッドとガラス微粒子合成用バーナーとを平行に相対的
に往復運動させ、前記バーナーで合成されるガラス微粒
子を出発ロッドの表面に順次堆積させて多孔質ガラス母
材を製造する装置であって、相対移動方向の両端に位置
するバーナーとそれに隣接するバーナーとの間隔が両端
のバーナー以外の中間バーナーどうしの間隔の0.2倍
以上、1倍未満となるように配置されてなることを特徴
とする多孔質ガラス母材の製造装置。 (7)前記両端に位置するバーナーとそれに隣接するバ
ーナーとが、それらの間隔が両端のバーナー以外の中間
バーナーどうしの間隔の0.2倍以上、1倍未満の範囲
内で任意に調整可能に設けられていることを特徴とする
前記(6)の多孔質ガラス母材の製造装置。(8) 前記両端に位置するバーナーが中間バーナーに比
べて火炎の広がりが小さいバーナーであることを特徴と
する前記(6)又は(7)の多孔質ガラス母材の製造装
置。
【0012】回転する出発ロッドに対向させて複数本の
ガラス微粒子合成用バーナーを配置し、前記出発ロッド
とガラス微粒子合成用バーナーとを平行に相対的に往復
運動させ、トラバースの折り返し位置をバーナー間隔の
略整数分の一ずつ一定方向に移動させ、折り返し位置が
バーナーの間隔分移動したところで逆方向に移動させる
ようにし、順次この操作を繰り返してバーナーで合成さ
れるガラス微粒子を出発ロッドの表面に順次堆積させて
多孔質ガラス母材を製造する従来技術では、相対移動方
向の両端に位置するバーナーにより堆積するガラス微粒
子の形状は図5に示したように原理的に堆積層数が段階
的に変化しテーパ状となるようになっている。その影響
を受け隣接バーナーで合成されるガラス微粒子は両端に
位置するバーナー側へより多く流れるので、隣接バーナ
ーによるガラス微粒子の堆積形態もテーパ状となる。
【0013】この問題を解決するため本発明は、相対移
動方向の両端に位置するバーナー(外側バーナー)とそ
れらに隣接するバーナーとの間隔を、外側バーナー以外
のバーナー(中間バーナー)どうしの間隔よりも小さく
することによって、外側バーナーによるガラス微粒子の
堆積層とそれに隣接するバーナーによるガラス微粒子の
堆積層との境界部分に、1回のトラバース当たりの堆積
層数がほぼ2倍となる部分が形成されるようにし、不足
するガラス微粒子量を補ってテーパ状部分の形成を抑え
ることを特徴としている。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明の多孔質ガラス母材の製造
方法における出発ロッドとバーナーとの相対運動の状況
と各バーナーごとのガラス微粒子堆積領域の1例を模式
的に図1に示す。この例では出発ロッド1に対向させて
A〜Dの4本のバーナーを1列に配置し、バーナー間隔
分だけ相対的に上下方向に往復運動させてガラス微粒子
堆積体6を作製するようにしており、上の図がバーナー
を等間隔に配置した基準となる従来技術であり、下の図
が両端のバーナーとそれらに隣接するバーナー(中間バ
ーナー)との間隔を中間バーナーどうしの間隔よりも短
くした本発明の方法に係るものである。
【0015】図1の上の図(トラバースパターンは図5
と同じ)において、各バーナーの間隔はいずれもaで等
間隔である。それぞれのバーナーA〜Dによって形成さ
れるガラス微粒子は、それぞれ矢羽根状の領域A〜Dに
堆積する。なお、領域A内には上端のバーナーAの動き
を矢印で示した。ここで両端のバーナーA及びDとそれ
ぞれに隣接する中間バーナーB及びCとの間隔を中間バ
ーナーBとCとの間隔aよりも短いb(a>b)とする
と(相対運動の移動距離はaのままとする)、図1の下
の図に示すように堆積領域AとB及びCとDの境界部分
に重複領域E及びFが生じる。この重複領域E及びFで
は堆積層数が2倍になるので、中間バーナーB及びCで
生成したガラス微粒子が両端のバーナーA及びD側へ流
れてしまうことによる堆積量の減少を補うことができ、
テーパ部分が短くなる。なお、図1の下の図点線で示し
た領域は上の図の堆積領域に相当する部分である。
【0016】本発明の方法においては、トラバースの折
り返し位置をバーナー間隔の略整数分の一ずつ一定方向
に移動させ、折り返し位置がバーナーの間隔分移動した
ところで逆方向に移動させるようにし、順次この操作を
繰り返すようにしている。ここでバーナー間隔の略整数
分の一としたのは、「バーナー間隔±バーナー太さ」の
整数分の一を意味する。なお、このバーナー間隔の略整
数分の一の長さは5〜60mmの範囲となるようにする
のが好ましく、さらに好ましくは5〜40mmの範囲で
ある。バーナーの折り返し位置の移動間隔が5mm未満
では、折り返し位置の分散効果が発現する前に外径変動
が生じ、60mmを超えると折り返し位置の分散効果が
小さくなる。
【0017】両端のバーナーとそれに隣接するバーナー
との間隔の大きさはバーナーの特性、ガラス微粒子の堆
積条件等に応じて、後述するバーナーの火炎どうしの干
渉が起きず、また、外側バーナーとそれに隣接するバー
ナーとによるガラス微粒子の堆積層の重なりが大きくな
り過ぎない範囲で適宜設定すればよいが、通常の場合、
両端のバーナー以外の中間バーナーどうしの間隔の0.
2倍以上、1倍未満とするのが好ましい。火炎の干渉を
防ぐためにはバーナー間隔を100mm以上にするのが
好ましい。バーナー間隔の調整は予め所定の間隔にバー
ナーを設定した装置を使用してもよいが、バーナーが移
動可能で任意の位置に設定できるようにした装置を使用
するのが好都合である。
【0018】バーナーの配置は、図2の上方から見た配
置図のうちの図2(a)に示すように出発ロッド1と平
行にバーナー7を1列に配置してもよく、また、図2
(b)のように複数列に配置してもよい。排気効率の面
からは図2(a)の1列配置が望ましいが、図2(b)
のような配置とすれば1列に配置する場合よりも短いバ
ーナー間隔としても隣接バーナーとの火炎の干渉が起こ
らないので、バーナー間隔を短くすることができ、同じ
長さの出発ロッドに対し多くの本数のバーナーを用いる
ことができるため、ガラス微粒子の堆積速度向上という
面では有利である。なお、バーナーが1列配置でない場
合のバーナー間隔とは、図3に示すように相対位置方向
の間隔を意味する。
【0019】本発明の方法における基本的な考え方は、
ガラス微粒子の堆積量が少なくなる部分への堆積層数を
増やし、堆積量を調整する点にある。しかし、バーナー
の特性等によってはバーナー間隔の調整による堆積層数
の調整が難し場合がある。そのような場合には、外側バ
ーナーへのガラス原料の供給量を中間バーナーへのガラ
ス原料供給量よりも少なくすることにより、ガラス微粒
子の堆積量を微調整することが可能となる。
【0020】また、隣接するバーナーの火炎と干渉を起
こすとガラス微粒子の堆積効率が低下したり、外径変動
を起こす原因となる。そのため、最もバーナー間隔の短
くなる外側バーナーとそれに隣接するバーナーとの間に
火炎の干渉が起こらないようにバーナーを配置するのが
望ましい。
【0021】上記のとおり火炎が干渉しない程度に外側
バーナーとそれに隣接するバーナーとの間隔を保つのが
望ましいが、バーナー本数を減らさずに堆積層の重複領
域(図1のE、F)の部分を長くしたい場合がある。こ
のような場合には外側バーナーとして設計が異なり火炎
の広がりが小さいバーナーを使用することによって対処
することができる。全てのバーナーを火炎の広がりの小
さいものとしてもよいが、火炎の広がりの小さいバーナ
ーはガラス微粒子の堆積効率が悪いためできるだけ中間
バーナーとしては堆積効率のよいバーナーを用いるのが
望ましく、外側バーナーのみ変更することとする。
【0022】
【実施例】以下、実施例により本発明の方法をさらに具
体的に説明するが、本発明はこれに限定されるものでは
ない。 (比較例1)出発ロッドに対向させて8本のバーナーを
200mm間隔で1列に配置し、出発ロッドを上下に往
復運動させる方式でガラス微粒子の堆積を行った。この
とき出発ロッドはコア部用ガラスロッドの両端に把持用
ガラスロッドを接続した構造とした。直径35mmの出
発ロッドを使用し、トラバース方法は図1の上の図に示
すパターンとし、トラバースの折り返し位置が20mm
ずつずれるように設定してガラス微粒子の堆積を行い、
トラバースターン数が800ターン(トラバースの往復
運動1回を1ターンとする)となったときにガラス微粒
子の堆積を停止した。得られたガラス微粒子堆積体(多
孔質ガラス母材)は全長1700mm、外径240mm
で、有効部の長さは1000mmであり、両端部にでき
たテーパ部の長さはそれぞれ350mmであった。ガラ
ス微粒子堆積体の全長とは、実際にガラス微粒子が堆積
した長さから両端把持用ガラスロッドに堆積した部分
(各端50mm)を除いた長さである。全長に対する有
効部の長さは58.8%であった。
【0023】(実施例1)両端の外側バーナーと隣接す
るバーナーとの間隔を150mmとした他は比較例1と
同様にして(トラバース方法は図1の下の図に示すパタ
ーン、トラバースごとのバーナーの移動距離は同じ)ガ
ラス微粒子の堆積を行った。得られたガラス微粒子堆積
体(多孔質ガラス母材)は全長1600mm、外径24
0mmで、有効部の長さは1200mmであり、両端部
にできたテーパ部の長さはそれぞれ200mmであっ
た。すなわち、比較例1に比較してテーパ部が縮小さ
れ、有効部の長さを200mm長くすることができた。
【0024】(実施例2)両端の外側バーナーと隣接す
るバーナーとの間隔を120mmとした他は実施例1と
同様にしてガラス微粒子の堆積を行った。得られたガラ
ス微粒子堆積体は全長1540mmで、有効部の長さは
950mmであった。この場合は有効部が減少した原因
はテーパ部の増加ではなく、950mmの両サイドにオ
ーバーラップをさせ過ぎたために外径の大きい部分がで
きてしまい、有効部とならなかったためである。全長に
対する有効部の長さは61.7%であり、比較例1より
も改善された。
【0025】(実施例3)両端の外側バーナーに供給す
る原料を30%減らしたほかは実施例2と同様にしてガ
ラス微粒子の堆積を行った。得られたガラス微粒子堆積
体は全長1540mmで、有効部の長さは1100mm
であった。また、両端のテーパ部の長さはそれぞれ21
0mmであり、実施例1とほとんど差のない良好なガラ
ス微粒子の堆積ができていることがわかる。このことか
ら、外側バーナーと隣接するバーナーとによるガラス微
粒子堆積部分のオーバーラップの影響が大き過ぎる場合
には、外側バーナーへの原料供給量を減らすことである
程度の微調整が可能であることがわかる。
【0026】
【発明の効果】本発明によれば、回転する出発ロッドに
対向させて複数本のガラス微粒子合成用バーナーを配置
し、前記出発ロッドとガラス微粒子合成用バーナーとを
平行に相対的に往復運動させ、トラバースの折り返し位
置をバーナー間隔の略整数分の一ずつ一定方向に移動さ
せ、折り返し位置がバーナーの間隔分移動したところで
逆方向に移動させるようにし、順次この操作を繰り返し
てバーナーで合成されるガラス微粒子を出発ロッドの表
面に順次堆積させて多孔質ガラス母材を製造する方法に
おいて生じる、ガラス微粒子堆積体の両端のテーパ部分
が多くなるという問題を解決し、非有効部が少ない多孔
質ガラス母材を高い堆積効率で製造する方法、及びその
ための装置が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法におけるバーナーごとのガラス微
粒子堆積領域の状況を模式的に示す図。
【図2】バーナーの配置例を示す説明図。
【図3】1列配置でない場合のバーナー間隔の定義を示
す図。
【図4】多層ガラス微粒子の堆積法によるガラス微粒子
堆積体製造の概要を示す説明図。
【図5】従来法での出発ロッドとバーナーとの相対運動
の状況の1例を示す説明図。
【符号の説明】
1 出発ロッド 2 外側バーナー 3 2番目の
バーナー 4 容器 5 排気口 6 ガラス微粒子堆積体
7 バーナー
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−109231(JP,A) 特開 平3−83831(JP,A) 特開 平3−228845(JP,A) 特開 平10−158025(JP,A) 特開 平4−260618(JP,A) 特開 平5−221660(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C03B 8/04 C03B 20/00 C03B 37/00 - 37/16

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転する出発ロッドに対向させて複数本
    のガラス微粒子合成用バーナーを配置し、前記出発ロッ
    ドとガラス微粒子合成用バーナーとを平行に相対的に往
    復運動させ、トラバースの折り返し位置を(バーナー間
    隔±バーナー太さ)の整数分の一ずつ一定方向に移動さ
    せ、折り返し位置がバーナーの間隔分移動したところで
    逆方向に移動させるようにし、順次この操作を繰り返し
    てバーナーで合成されるガラス微粒子を出発ロッドの表
    面に順次堆積させて多孔質ガラス母材を製造する方法に
    おいて、ガラス微粒子の堆積を相対移動方向の両端に位
    置するバーナーとそれに隣接するバーナーとの間隔が両
    端のバーナー以外の中間バーナーどうしの間隔の0.2
    倍以上、1倍未満となるように設定して行うことを特徴
    とする多孔質ガラス母材の製造方法。
  2. 【請求項2】 トラバースの折り返し位置を移動させる
    長さであるバーナー間隔の略整数分の一の長さが、5〜
    60mmの範囲であることを特徴とする請求項1に記載
    の多孔質ガラス母材の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記両端に位置するバーナーへのガラス
    原料の供給量を中間バーナーへのガラス原料供給量より
    も少なくすることを特徴とする請求項1又は2に記載の
    多孔質ガラス母材の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記両端に位置するバーナーとそれに隣
    接するバーナーとの間隔をそれぞれのバーナーの火炎の
    干渉が起きない間隔とすることを特徴とする請求項1〜
    3のいずれか1項に記載の多孔質ガラス母材の製造方
    法。
  5. 【請求項5】 前記両端に位置するバーナーとして中間
    バーナーに比べて火炎の広がりが小さいバーナーを使用
    することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記
    載の多孔質ガラス母材の製造方法。
  6. 【請求項6】 回転する出発ロッドに対向させて複数本
    のガラス微粒子合成用バーナーを配置し、前記出発ロッ
    ドとガラス微粒子合成用バーナーとを平行に相対的に往
    復運動させ、前記バーナーで合成されるガラス微粒子を
    出発ロッドの表面に順次堆積させて多孔質ガラス母材を
    製造する装置であって、相対移動方向の両端に位置する
    バーナーとそれに隣接するバーナーとの間隔が両端のバ
    ーナー以外の中間バーナーどうしの間隔の0.2倍以
    上、1倍未満となるように配置されてなることを特徴と
    する多孔質ガラス母材の製造装置。
  7. 【請求項7】 前記両端に位置するバーナーとそれに隣
    接するバーナーとが、それらの間隔が両端のバーナー以
    外の中間バーナーどうしの間隔の0.2倍以上、1倍未
    満の範囲内で任意に調整可能に設けられていることを特
    徴とする請求項6に記載の多孔質ガラス母材の製造装
    置。
  8. 【請求項8】 前記両端に位置するバーナーが中間バー
    ナーに比べて火炎の広がりが小さいバーナーであること
    を特徴とする請求項6又は7に記載の多孔質ガラス母材
    の製造装置。
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