JP2005225702A - ガラス微粒子堆積体の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 ガラス微粒子堆積条件変更によって生じる外径変動等が少ないガラス微粒子堆積体の製造方法を提供する。
【解決手段】 ガラス微粒子堆積体を製造するに際し、2本以上のガラス微粒子噴射用バーナを配置して構成したバーナ列を出発材に対して相対的に移動させ、かつ前記ガラス微粒子噴射用バーナから噴射されるガラス微粒子を前記出発材に堆積させるとともに、前記出発材への前記ガラス微粒子の堆積が進行する過程においてガラス微粒子堆積条件の変更を行うガラス微粒子堆積体の製造方法であって、
前記ガラス微粒子堆積条件の変更を2回以上行い、前記ガラス微粒子堆積条件を変更したときの前記出発材の長さ方向における前記バーナの位置が、前記ガラス微粒子噴射用バーナの間隔よりも短い間隔で配置されるよう行うことを特徴とするガラス微粒子堆積体の製造方法を用いる。
【選択図】 図2

Description

本発明はガラス微粒子堆積体の製造方法に関するものである。
ガラス微粒子堆積体の製造方法の一つにいわゆる外付け法(OVD法)がある。OVD法はガラス微粒子噴射用バーナにガラス原料ガス、可燃性ガス、助燃性ガス、および、不活性ガス等のガスを供給し、バーナ火炎中で火炎加水分解反応や酸化反応等によってガラス微粒子を合成し、そのガラス微粒子を耐腐食性や耐熱性に優れた素材からなる出発材ロッド(以下、出発材とも記す。)上に堆積させてガラス微粒子堆積体を合成する公知の方法である。出発材ロッドの素材としては、例えばガラス、カーボン、およびアルミナ等が挙げられ、さらに耐熱性に優れた素材上に耐熱・耐腐食性コーティングを行った出発材ロッド等も公知であり、光ファイバ母材の製造においてはコアを含有したガラスロッドを出発材として用いる場合もある。近年では、ガラス原料ガスに代えてガラス微粒子そのものを火炎とともに噴射するためのバーナを用い、出発材上へのガラス微粒子の堆積を行う場合もある。前者のように火炎中でガラス微粒子を合成して噴射するバーナと後者のようにガラス微粒子そのものを火炎に供給して噴射するバーナとをあわせて、本明細書中ではガラス微粒子噴射用バーナという。
さらにガラス微粒子堆積体の製造効率を向上させる方法として、従来1本であったバーナを、単に複数本化した方法(以下、複数本外付け法、または、複数本OVD法と記す。)だけでなく、複数本のバーナを均等間隔で配置してバーナ列を構成し、出発材とバーナ列の相対的往復運動を行う距離を非常に短くし、出発材上の所定のガラス微粒子堆積区間を各バーナに対して割り当てた状態とする分割合成OVD法も知られている。前記相対的往復移動には出発材またはバーナ列のいずれか一方を往復移動させる方法、および出発材とバーナをともに往復移動させる方法が含まれる。
初期の分割合成OVD法では、バーナ間隔と概略同じ距離を単純往復移動させることで、バーナ間隔に相当するガラス微粒子堆積区間を各バーナに割り当てる技術が開示されているが、この往復運動ではバーナの折り返し位置においてガラス微粒子堆積の乱れが蓄積されやすく、ガラス微粒子堆積体の品質上の課題である外径変動が発生しやすい。その理由は、バーナ移動速度の加減速にともなうガラス微粒子堆積時間の増加や、特にガラス微粒子堆積面温度の上昇等が挙げられる。
バーナ列の折り返し位置におけるガラス微粒子堆積体の外径変動等を小さくするための方法として、同一設計のバーナを出発材に対向させて均等間隔に配置してバーナ列を構成し、このバーナ列と出発材とを相対的に平行に往復移動させ、かつバーナ列の往復移動範囲をバーナ間隔の整数倍にするとともに、バーナ列の往復移動における往路と復路の移動距離を少しだけ異ならせ、バーナ折り返し位置を移動させる方法(以後、ジグザグ方式と記す)が提案されている(例えば、特許文献1または2参照)。この方法は、出発材に対するバーナの折り返し位置を順次移動させることで、バーナの折り返し位置を出発材上で分散させることにより、バーナの折り返し位置で生じる外径変動等の要因をガラス微粒子堆積体全体に分散させることができ、それによって特定位置、すなわちバーナの折り返し位置における外径変動を抑制するものである。
また、別の外径変動低減方法として、バーナ列をバーナ間隔と略同一距離だけ単純往復移動しつつ、バーナ折り返し位置でのみガラス微粒子堆積条件を調整し、外径変動を低減する方法(以後、本方式を「条件調整方式」と記す。また、条件調整方式が実施しているバーナ折り返し位置特有の条件調整を「折り返し位置条件変更」と記す。)が提案されている(例えば、特許文献4参照)。以後本明細書においては、複数本OVD法および分割合成OVD法(ジグザグ方式、条件調整方式)を含めて、OVD法という。
また、OVD法によるガラス微粒子堆積体の製造工程途中においては、前記の折り返し位置条件変更とは異なるガラス微粒子の堆積条件変更が行われる。具体的には、ガラス微粒子堆積体が成長してその外径が増大するのに伴い、バーナとガラス微粒子堆積体との接触防止等のために、出発材とバーナとの距離を拡げる場合がある。また、ガラス微粒子堆積体の外径の成長によってガラス微粒子が堆積可能な表面積が増加するのにあわせて、バーナへのガラス原料の供給量を増やし、ガラス微粒子堆積体の合成速度の向上を目指す場合もある。さらに上記外径の成長に伴って発生するガラス微粒子堆積体の割れ不良抑制のために、バーナの移動速度、ガラス微粒子堆積体合成装置内の排気条件、可燃性ガス、助燃性ガス、および、不活性ガス等の調整(以下、これらをまとめてガラス微粒子堆積条件、または単に堆積条件とも記す。)から選ばれる少なくとも一つ以上の変更を行うことがある。
複数本OVD法を用いたガラス微粒子堆積体の製造方法においては、製品として使用できないガラス微粒子堆積体のテーパー形状部(非定常部とも記す)にバーナ列が存在するときに前記ガラス微粒子堆積条件の変更を行う方法が知られている(例えば、特許文献3参照)。この方法は、堆積条件の変更によるガラス微粒子堆積体の外径変動や光学特性の乱れを、本来製品として使用できない端部において生じさせることにより、ガラス微粒子堆積体の両端部以外の外径変動が小さくかつ優れた品質を有するガラス微粒子堆積体を製造するというものである。一方、ジグザグ移動方式(前記特許文献1参照)においては、バーナ列の折り返し位置を合成開始時点から順次移動させるが、バーナ列の位置は最終的には再び合成開始時点の位置に戻るようにバーナ列の動きが設定される。バーナ列の折り返し位置が合成開始時点の位置から移動し再びこの合成開始時点の位置に戻るまでを「一セット」とし、この折り返し位置の移動を伴うバーナ列の往復移動が繰り返される。
このジグザグ方式においても、ガラス微粒子堆積体の製造が進むについてガラス微粒子堆積条件の変更を行うのが一般的である。その場合、「一セット」が終了した時点、すなわち次の「セット」を開始する時点で大きなガラス微粒子堆積条件の変更が行われている。このとき、バーナ列の折り返し位置が出発材の長手方向上に分散されることによって折り返し位置特有のガラス微粒子堆積の乱れはガラス微粒子堆積体全体に分散されるが、ガラス微粒子堆積条件の変更は常にバーナ列が特定位置にあるときに行われているために、堆積条件変更によるガラス微粒子堆積の乱れはガラス微粒子堆積体の特定位置に集中することになる。したがって、特定位置において外径変動や光学的性質の乱れが生じる場合が多く、さらに外径変動が少なく、優れた光学特性を有するガラス微粒子堆積体の製造方法の確立が求められていた。なお、特許文献2には、ガラス微粒子堆積条件の変更に関する記載は見あたらない。
特開平3−228845号公報 特開平4−260618号公報 特開2000−44276号公報 特表2001−504426号公報
OVD法は出発材に一層ずつガラス微粒子堆積層を重ねて成長させる方法であるため、製造工程途中でガラス微粒子堆積条件の変更を行うとガラス微粒子堆積層に乱れが生じ、得られるガラス微粒子堆積体の外径変動やその変動部分における光学的不均一性を生じさせる原因となりうる。複数本OVD法では非定常部にバーナ列が存在するときに堆積条件変更を行うことで問題解決を図っているが、この場合、製品として使用可能な定常部と非定常部の境目にバーナが存在することになり、本来定常部となりうる部分に外径変動が発生する。このため製品の歩留まりが低下するという新たな課題を有している。また、分割合成OVD法においては、バーナ列の端のバーナを除く全てのバーナが常に定常部に存在し、前記複数本OVD法の方法は実現できない。なお、分割合成OVD法では前述したように往復移動のセットごとに堆積条件の変更が行われており、ガラス微粒子堆積体上の特定位置においてガラス微粒子堆積の乱れが蓄積され、外径変動や光学的性質の不均一がその位置で発生しやすく、さらに外径変動が少なく優れた光学特性を有するガラス微粒子堆積体の製造方法の確立が求められている。
本発明のガラス微粒子堆積体の製造方法は、2本以上のガラス微粒子噴射用バーナを配置して構成したバーナ列を出発材に対して相対的に移動させ、かつ前記ガラス微粒子噴射用バーナから噴射されるガラス微粒子を前記出発材に堆積させるとともに、前記出発材への前記ガラス微粒子の堆積が進行する過程においてガラス微粒子堆積条件の変更を行うガラス微粒子堆積体の製造方法であって、
前記ガラス微粒子堆積条件の変更を2回以上行い、前記ガラス微粒子堆積条件を変更したときの前記出発材の長さ方向における前記バーナの位置が、前記ガラス微粒子噴射用バーナの間隔よりも短い間隔で配置されるよう行うことを特徴とするものである。
また、上記ガラス微粒子堆積体の製造方法においては、前記ガラス微粒子堆積条件の変更が、前記ガラス微粒子噴射用バーナに供給する可燃性ガス量、助燃性ガス量、およびガラス原料量から選ばれる少なくとも一種の変更であることが好ましい。
また、これらガラス微粒子堆積体の製造方法においては、前記ガラス微粒子噴射用バーナのそれぞれが、前記出発材のうちガラス微粒子が堆積される領域の一部分の範囲内で、前記出発材に対して相対的往復移動することが好ましい。
また、上記相対的往復移動は、前記ガラス微粒子噴射用バーナのそれぞれが、前記バーナごとに定めた前記出発材に対する所定の2つの位置の間を前記出発材に対して相対的往復移動するものであることが好ましい。
また、上記本発明のガラス微粒子堆積体の製造方法においては、前記バーナが相対的往復運動における折り返し点どうしの間に位置しているときに前記ガラス微粒子堆積条件の変更を行うことが好ましい。
本発明においては、従来よりもガラス微粒子堆積条件の変更回数を増やし、代わりに一回あたりに行うガラス微粒子堆積条件の変更量を小さくすることにより、堆積条件の変更に伴うガラス微粒子堆積の乱れを小さくし、かつ堆積条件の変更を行うときのバーナ位置がガラス微粒子堆積体の特定位置に集中しないように分散することで前記乱れを平均化し、条件変更に伴う外径変動等を抑制することができる。これにより、長手方向に対する外径変動および光学特性の変動が少ないガラス微粒子堆積体の製造を行うことができる。また、本発明の方法を用いることにより、前述した複数本OVD法において、非定常部と定常部の境目部分に堆積条件変更の影響が集中することによって発生する外径変動の抑制も可能であり、定常部の長さを長くすることができる。これにより、例えば光ファイバ母材としてガラス微粒子堆積体を用いる場合やその中間製品となるガラス部品を製造する際の製品歩留まりを向上させることができる。
本発明は、バーナの火炎中で合成したガラス微粒子、またはバーナに供給したガラス微粒子を出発材の表面に堆積させてガラス微粒子堆積体を製造する方法に関するものである。前述のように、本発明においてはこれらの両者のバーナをあわせてガラス微粒子噴射用バーナ(以下、両者とも単にバーナとも記す)という。このようなガラス微粒子堆積体の製造方法はOVD法等として公知であり、一般にはガラス、カーボン、アルミナ等の材料、耐熱性・耐腐食性に優れたコーティングなどを施した棒状または管状の出発材、および光ファイバ母材の製造ではコアを含有するガラスロッド材料などを出発材とし、これを中心軸周りに回転させ、かつ出発材の中心軸と略平行にバーナ列を出発材に対して往復移動させるとともに、(i)バーナにガラス原料ガス、可燃性ガス、助燃性ガス、および不活性ガス等を供給し、バーナ火炎中で火炎加水分解反応および/または酸化反応等によってガラス微粒子を合成し、バーナから噴射される火炎に含まれるガラス微粒子を出発材に堆積させてガラス微粒子堆積体を製造するか、または(ii)バーナ火炎中にガラス微粒子を供給し、バーナから噴射されるガラス微粒子を出発材に堆積させてガラス微粒子堆積体を製造する。また、前記(i)および(ii)の両者を併せて行うこともできる。出発材とバーナの相対的往復移動は、出発材、またはバーナのいずれかが往復移動する形態、および、出発材とバーナがともに往復移動する形態のいずれでもよい。ガラス原料、可燃性ガス、助燃性ガス、および不活性ガス等は公知のものを用いることができる。本発明においては、バーナや製造装置等も公知のものを使用することができる。
本発明の「ガラス微粒子堆積条件の変更」とは、出発材へのガラス微粒子の堆積が進み、ガラス微粒子堆積体の成長に合わせて実施される堆積条件の変更を意味し、条件調整方式が開示している折り返し位置条件変更を意味するものではない。具体的なガラス微粒子堆積条件の変更には、例えば、バーナと出発材との距離の変更;ガラス原料、可燃性ガス、助燃性ガスおよび不活性ガス等のバーナへの供給量の変更;ガラス微粒子、可燃性ガス、助燃性ガスおよび不活性ガス等のバーナへの供給量の変更;バーナ移動速度の変更;ガラス微粒子堆積体を合成する装置内の排気条件の変更;および、ガラス微粒子堆積体等に前記ガス以外のガスを吹き付けて出発材に堆積するガラス微粒子の量を調節すること等の条件変更手段が含まれる。これらの条件変更のいずれによっても、出発材へのガラス微粒子の堆積状態に変動を生じうるが、その変動が常に出発材の同じ位置にバーナが対向しているときに起こる場合や一回当たりの変動が大きな場合には、ガラス微粒子堆積体上の同じ位置にその変動の影響が集中し、その位置でガラス微粒子堆積体の外径変動等が生じやすい。したがって、本発明は、ガラス微粒子堆積条件の変更の影響をガラス微粒子堆積体上の特定位置に集中させないようにして、得られるガラス微粒子堆積体の外径変動や長手方向に沿った光学品質の変動等を小さくする。
以下、本発明の好ましい実施形態を具体的に説明するが、本発明はこれら具体例に限定されない。
(実施形態1)
図1は本発明の製造方法の概略を模式的に示した図である。1は出発材、2は出発材にガラス微粒子が堆積されて形成されつつあるガラス微粒子堆積体、3はバーナ、4はバーナ列を示す。図1には4本(バーナA〜D)のバーナ3を略均等間隔で配置してバーナ列を構成した例を示す。出発材1を中心軸周りに回転するとともにバーナ列4を出発材1の長手方向に往復移動させるとともに、バーナ3からガラス微粒子6を含む火炎5を出発材3に向けて噴射してガラス微粒子堆積体2を製造する。この場合、出発材1とバーナ列4とは相対的往復移動させるが、バーナ列4、出発材1、またはこれらの両者のいずれを移動させてもよい。また、図1は出発材1が上下方向に配置され、バーナ列4も上下方向に移動する場合を示したが、出発材1およびバーナ列4は鉛直方向に配置する場合に限らず、水平方向を含めていずれの方向に配置および往復移動させることもできる。
以下、図2にもとづき、本発明の製造方法におけるバーナの移動パターンおよびガラス微粒子堆積条件変更の一実施態様を説明する。図2は、図1に示した構成において4本のバーナを200mm間隔で配置してバーナ列を構成し、このバーナ列を出発材に対して相対的往復移動をさせてガラス微粒子堆積体を製造する場合を示す。以下、説明の便宜上、バーナ列を図2上から下へ移動させる場合を往路、下から上へ移動させる場合を復路といい、バーナ列を出発材に対して移動させる場合を説明するが、本発明は出発材に対してバーナ列を移動させる場合に限られず、出発材、または出発材とバーナ列の両者を移動させて相対的往復運動をさせることができる。
図2(I)は出発材に対するバーナ列の動き方、およびそのときに出発材上に堆積されるガラス微粒子の層の数を模式的に示したものである。ガラス微粒子の層の数とは、出発材上のそれぞれの位置をバーナが何回通過してガラス微粒子を堆積したかを意味し、例えば、出発材上のある箇所をバーナがn回通過してガラス微粒子を堆積した場合、その箇所における層数はnである。図2(I)のp0〜t10の横線は、図2(II)に示した出発材1およびガラス微粒子堆積体2の長手方向の各位置に対応しており、例えば、p0およびt10の横線はそれぞれガラス微粒子堆積体および出発材の上端位置および下端位置を示す。また、図2(I)に示したa1〜a40等の矢印はバーナの動き方を示し、例えば、左上上端の下向き矢印a1はバーナAが出発材上のp0位置からp10(=q0)まで移動することを示す。また、図I(I)の右端の「層数」を示す縦列は、図2(I)に示したバーナの移動パターンによって出発材上に形成されるガラス微粒子堆積層の数を出発材上の対応位置ごとに示したものである。図2(I)に示したバーナ列の移動パターンについて以下に詳しく説明する。
バーナ列移動の往路を200mm、および復路を180mmとしてバーナ列が最初の位置から往復移動を繰り返すとともに、バーナ列の往復移動の折り返し位置(以下、反転位置とも記す)が一往復ごとに往路方向(図2(I)および(II)の下方向)に20mmずつ移動する場合を図2に基づいて説明する。この場合、図2(I)の横線の間隔は20mmである。バーナ列は、バーナA〜Dが200mm間隔で配置されて構成されているため、バーナA〜Dは一体的に移動し、例えば、バーナAが矢印a1で移動するときは、バーナBはb1、バーナCはc1、バーナDはd1の矢印に沿ってそれぞれ移動する。
図2(I)において、初めにp0位置にあったバーナAは、初めにバーナBがあったp10(=q0)位置まで下方向に200mm移動して(図2(I)の矢印a1)、次に折り返して上方向にp1位置まで180mm移動する(図2(I)の矢印a2)。p1位置にきたバーナAは折り返して下方向にq1位置まで200mm移動して(図2(I)の矢印a3)、そこで折り返して上方向に180mm移動してp2位置に移動する(図2(I)の矢印a4)。以下図2(I)の矢印a5〜a21に示す往路200mmおよび復路180mmの折り返し移動を繰り返して、バーナAの反転位置をバーナ間隔に等しい200mmだけ往路方向に移動させる(図2(I)のa21の終点)。次に往路200mmおよび復路220mmに移動量を変更してバーナ列の往復移動を行う(図2(I)のa22〜a40)。これにより一往復ごとに反転位置が20mmずつ復路方向(図2上方向)に移動し、バーナAを含むバーナ列は最初にあった位置に戻る(図2(I)のa40の終点)。バーナB〜DもバーナAと一体に移動して同様のパターンの移動を行い、各バーナは200mm往路方向に移動した後、最初にあった位置に戻る。図2(I)にはバーナB〜Dの移動パターンも合わせて示した。
バーナ列が最初の位置から往復移動を開始し、最初の位置に戻るまでを一セットとよび、例えばバーナAであれば図2(I)のa1〜a40の一連の移動が一セットである。この一セットを一回または二回以上繰り返して行うことにより、出発材にガラス微粒子を堆積させてガラス微粒子堆積体を製造することができる。このとき出発材を20mmごとに区切り、各区分において出発材上に堆積されたガラス微粒子の層数を図2(I)右端に示した。上述したバーナ列の移動パターンを用いると、ガラス微粒子堆積体上のp10(=q0)位置からs10(=t0)位置までの範囲にわたり、ガラス微粒子堆積層の数を全て40層で等しくすることができる。さらに、図2(I)の横線p0〜t10は各バーナの反転位置を示すことから、バーナの反転位置がガラス微粒子堆積体全体に分散されることがわかる。
本実施態様においては、上記移動パターンにおけるバーナ列の反転位置毎にガラス微粒子堆積条件の変更を細分化して行うことが好ましい。ガラス微粒子堆積条件の変更として可燃性ガス流量の変更を例として説明する。ガラス微粒子堆積体の製造進行に伴い、バーナに供給する可燃性ガス量を増加する場合の本発明の製造方法の一例を図2(III)に示した。図2(III)は、横軸にバーナ移動の往復回数をとり、縦軸にバーナへ供給する単位時間当たりの可燃性ガス流量を示した図である。図2(III)の横軸の各位置は、図2(I)のバーナAの移動パターンを示す矢印a1〜a40の横軸上の位置と対応しており、例えば図2(I)においてバーナAの移動パターンを示す左側からn番目の矢印で示したバーナAの移動anが、図2(III)におけるg2線の左からn番目の水平部分にあたる。すなわち、g2の線は階段状になっているが、横の水平部分はバーナが移動している間を示し、この間は可燃性ガス流量を実質的に変更しない。そして、バーナが反転するときに可燃性ガス流量を増量するが、g2の線の縦方向の変化がその段階的変化を示している。さらに、この可燃性ガス流量の増加はバーナが反転するときごとに少量ずつ段階的に行う。バーナ反転時におけるバーナの位置は図2(I)の横線で示される位置であり、そのバーナの反転位置を出発材またはガラス微粒子堆積体上に示したものが図2(II)の「本発明」として示した図の横線(p0〜t10)である。図2(III)に示したようにバーナ反転時に可燃性ガス流量の変更を行うと、この変更を行ったときのバーナの位置は出発材上で図2(II)のp0〜t10に該当し、出発材上の20mm間隔で離れた多数の異なる分散された位置において可燃性ガス流量の変更を少量ずつ行ったことになる。
これに対して従来の方法は、バーナ列の移動の一セットの区切り目でガラス微粒子堆積条件の変更を行っていた。この場合の可燃性ガス流量変化を示したのが図2(III)のg1(破線)である。従来法によれば、バーナ列が最初にあった位置に戻ったときにガラス微粒子堆積条件の変更を行っていた。したがって、図2(I)に示した移動パターンでバーナ列を移動させても、バーナ列が最初にあった位置に戻ったとき(図2(I)の矢印a40で示すようにバーナAがp0位置に戻ったとき)に可燃性ガス流量の変更をまとめて行う。したがって、必要なガラス微粒子堆積条件の変更、例えば可燃性ガス流量の必要とされる変更量を一セットごとにまとめて行うために、図2(III)にg1として示すように上記本発明の方法と比較して一度に行う堆積条件の変更量を大きくせざるを得なかった(図2(III)のg1の縦線で示す可燃性ガス流量の増加参照)。また、従来法では、バーナが最初の位置に戻ったときにガラス微粒子堆積条件の変更を行うため、ガラス微粒子堆積条件の変更を行うときのバーナ位置は出発材に対して常に同じ位置になる。バーナ移動の一セットの区切り目ごとにガラス微粒子堆積条件の変更を行う場合の出発材に対するバーナ位置を図2(II)に「従来技術」として示した。従来技術においては、p0、q0、r0、s0、およびt0にバーナがあるときにガラス微粒子堆積条件の変更を行い、しかも本発明の方法と同じ大きさのガラス微粒子堆積条件の変更を行うとすれば、堆積条件を変更した前記各位置にガラス微粒子堆積条件変更の影響が集中してしまい、これらの位置でガラス微粒子堆積体の外径変動や光学特性の変動が大きくなりやすい。
本発明の方法を用いることにより、この図2(III)のg2で示したように可燃性ガス流量の変更を細かく分割して段階的にバーナ反転時に行うことによって一回当たりのガラス微粒子堆積条件の変更の影響を小さくでき、かつガラス微粒子条件変更を行うときのバーナ位置をガラス微粒子全体に分散させ、条件変更に伴うガラス微粒子堆積の変動の影響をガラス微粒子堆積体上で分散することができる。これによって、全体に外径変動の少ないガラス微粒子堆積体を得ることができる。
以上、図2に示したバーナ移動パターンに基づいてバーナ折り返し位置を2cmずつ移動させ、しかもバーナの折り返し位置ごとにガラス微粒子堆積条件を変更する実施態様例を説明した。しかし、本発明の方法においては、ガラス微粒子堆積条件の変更は、バーナの折り返し回数よりも少ない回数で行うこともできる。また、バーナ折り返し位置の移動距離は2cmに限定されるものではなく所望する品質のガラス微粒子堆積体が製造できる範囲でバーナ折り返し位置の移動距離を大きくするなど、適宜変更することができる。その場合、可燃性ガスの増量などのガラス微粒子堆積条件の変更は、条件変更がなされるときのバーナ位置の間隔をバーナ間隔より短い間隔で出発材上に分散することが好ましい。一般にバーナ間隔は、バーナの構造などにより変化する。これは隣接バーナとの火炎干渉が発生するとガラス微粒子の堆積状態が不安定となるためであり、バーナ間隔は100mm程度以上にすることが好ましい。これに対して、出発材上に分散されたガラス微粒子堆積条件変更時のバーナ位置の間隔は100mmより短い間隔とすることが好ましく、60mm以内にすることが更に好ましく、25mm以内にすることが特に好ましい。この間隔は狭いことが好ましいが、狭くしすぎた場合には一回あたりのガラス微粒子堆積条件変更量が小さくなりすぎ、堆積条件を制御している制御装置の制御限界より小さくなる場合がある。しかし、出発材上に分散されたガラス微粒子堆積条件変更時のバーナ位置の間隔(例えば、図2(II)のpnとpn+1の間隔)を20mmとしてガラス微粒子堆積条件の変更を行うことは充分に可能であり、制御装置の精度からすればガラス微粒子堆積条件変更時のバーナ位置の間隔(分散間隔)を10mmや5mmの間隔にすることが可能である。このことからガラス微粒子堆積体を製造する設備の能力に応じて適切に前記分散間隔を定めることができる。
ガラス微粒子堆積条件の変更として、図2(III)に示した可燃性ガスの増量を行う場合は、堆積条件変更一回当たりの可燃性ガスの増量は、2SLM(SLM:標準状態におけるL/分)より少ないことが好ましく、1SLM以下であることがさらに好ましい。ガラス微粒子堆積条件の変更一回当たりの可燃性ガスの増量をできるだけ小さくすることにより、ガラス微粒子堆積体の外径変動等を小さくすることができる。また、上記図2(I)に示したバーナ移動パターンの折り返し位置にバーナが来た時ごとに、バーナに供給する可燃性ガスを増量する場合、一回当たりの可燃性ガスの増加量を0.3SLMという少ない増加量にしても可燃性ガスの増量を40回行うことによって、一セットのバーナ移動あたり12SLMの可燃性ガス増量を行うことが可能であり、ガラス微粒子の堆積が進むことに合わせた充分なガラス微粒子堆積条件の変更を行うことができる。
(実施形態2)
上記実施態様1においては、図2(I)に示した移動パターンによってバーナ列を移動させる場合において、ガラス微粒子堆積条件の変更をバーナ列の移動方向の反転時に行う方法を示した。これに対して、図2(I)に示したバーナ列の移動パターンをとる場合において、略一定時間ごとにガラス微粒子堆積条件を変更する方法を用いることもできる。例えば、図2(I)のバーナAのp0位置からp10位置までの移動(図2(I)のa1)の距離が200mmであり、かつバーナの移動速度を平均200mm/分とした場合、反転してから往路をバーナが進む場合はバーナ反転の1分後、反転してから復路をバーナが進む場合はバーナ反転の54秒後にバーナに供給する可燃性ガスの増量を行うと、ガラス微粒子堆積条件変更時のバーナ位置の分散間隔を、バーナの折り返し位置ごとにガラス微粒子堆積条件変更を行った実施態様1と同じにすることが実現可能である。更に時間を基準とした場合は、相対的な往復移動方法に関係なくガラス微粒子堆積条件の変更を実施することが容易であり、バーナ折り返し時からガラス微粒子堆積条件変更を行うまでの時間をさらに短くすることによって、可燃性ガスの増量を行う時のバーナ位置を出発材上にさらに短い間隔で分散することが可能になる。また、一回あたりの堆積条件変更量をさらに小さくすることが可能である。このように適切な時間間隔パターンに従ってガラス微粒子堆積条件の変更を行うことによっても、本発明の目的とする出発材上の特定位置に堆積条件変更を集中させない制御方法の実現が可能である。この場合においては相対的な往復移動の折り返し位置移動パターンとは独立にガラス微粒子堆積条件変更パターンを制御することが可能であり、折り返し位置に特有の外径変動を抑制するために最適なバーナ折り返し位置の移動パターンと、ガラス微粒子堆積条件変更に伴う外径変動を抑制するために最適な堆積条件制御パターンが異なるような状況が発生しても両方について最適な制御を行うことが可能である。
図2(II)に示すように、ガラス微粒子堆積体の外径は堆積層数の増加に従って両端部から中央部に向かって大きくなり、一定範囲(図2(II)のq0〜t0の範囲)で略同一の外径を有するようにバーナの折り返し位置を移動させる相対的な往復移動パターンが実現されている。ここで、ガラス微粒子堆積体の外径が変化する範囲、すなわち図2(II)のp0〜p10およびt0〜t10の範囲を非定常部とよび、ガラス微粒子堆積体の外径が略一定の範囲、すなわち図2(II)のq0〜s10の範囲を定常部とよぶ。従来法ではバーナ移動の一セットごとの切り替え時にガラス微粒子堆積条件の比較的大きな変更を行うために、ガラス微粒子堆積体の定常部と非定常部との境界部分、すなわち図2(II)のp10(=q0)位置およびs10(=t0)位置にバーナが来たときにガラス微粒子堆積条件の変更が行われることになる。この定常部と非定常部との境界部分は、非定常部のテーパー形状の開始点であり元来外径変動を起こしやすい位置である。この境界部分にバーナが位置するときにガラス微粒子堆積条件の変更を集中させた場合には、外径変動が定常部側に広がりやすく、定常部の範囲が狭くなりやすい。定常部の範囲が狭くなると、ガラス微粒子堆積体は一般にその定常部のみが製品として有効であることから製品歩留まりが低下し、生産性が低下する。これに対し、本発明の方法は、この定常部と非定常部との境界部分にバーナが位置するときにガラス微粒子堆積条件の変更が集中することなく、外径変動が定常部側に広がることを抑制できるため、製品歩留まりを向上させることができる。
(実施態様2−1)
前記実施態様1および2は、ジグザグ方式を例に、本発明の実施態様および効果を説明したものである。条件調整方式においては相対的な往復移動の折り返し位置移動を伴わないため、実施態様1のように折り返し位置を基準としてガラス微粒子堆積条件の変更を実施することによって堆積条件変更時のバーナ位置を出発材上に分散することは出来ない。しかし、所望する間隔をあけて堆積条件変更時のバーナ位置を出発材上に分散させて、堆積条件変更を実施することは可能である。例えば、図1記載のように、200mm間隔に4本のバーナを配置してバーナ列を構成し、この4本のバーナは一体的に移動し、往路200mm、復路200mmの単純往復移動を行っている場合を考える。すなわち、往復移動の開始点を原点(0mm)とした場合、往路方向に原点から200mm移動したところ(200mm位置)でバーナ移動の折り返しが行われて復路の移動が開始され、原点(0mm)で再びバーナ移動の折り返しが行われる。この0〜200mmの移動位置を20mm間隔に区切り、往路・復路ともにバーナが原点から0mm、20mm、40mm、・・・、180mm、および200mmの位置にある時刻を求めることができる。この時刻は、特定の時刻にバーナが存在した位置を基準として、その後のバーナ駆動装置のモータ回転数および回転方向、並びにモータ1回転でバーナ列が移動する距離から計算できる。したがって、バーナが原点から0mm、20mm・・・200mmのように20mm間隔をおいた位置に来た時(時刻)にガラス微粒子堆積条件の変更を実施すれば、上記実施態様1と同じ間隔で出発材上に堆積条件変更位置を分散することができる。また、実施態様2と同様に時間を基準として堆積条件変更位置を分散することも可能である。例えば、往復移動速度を200mm/分とした場合、往路の開始から6秒、12秒、・・・と6秒刻みでガラス微粒子堆積条件の変更を行い、同様に復路の移動開始から6秒刻みで堆積条件の変更を行うことで、前記と同様に20mm間隔で堆積条件変更時のバーナ位置を分散させることが可能である。条件調整方式においても全てのバーナが非定常部に存在することはないため、本発明を実施することでガラス微粒子堆積条件変更に伴う外径変動が少なく、優れた光学特性を有するガラス微粒子堆積体を製造することができる。
分割合成OVD法を例として上記実施態様1、2、および2−1に基づき、本発明の具体的態様例および効果を説明したが、本発明は複数本OVD法においても有効であり、以下に実施態様3として例示する。
(実施態様3)
本実施態様においては、図3に示すように3本のバーナ(A〜C)を配置したバーナ列を用いる。3本のバーナはバーナ間隔を100mmとする。本実施態様3の方法は、出発材に対するバーナの相対的移動範囲を定常部より長い範囲に設定し、バーナ列と出発材とを相対的往復移動させて、出発材にバーナから噴射したガラス微粒子を積層させてガラス微粒子堆積体を製造する方法である。前記相対的往復移動のためには、バーナおよび出発材のいずれを移動させてもよい。図3(II)には本実施態様3におけるバーナ列の移動パターンを示した。図3(II)では出発材1の長手方向を垂直方向に示し、バーナ列はバーナAが出発材上のガラス微粒子堆積範囲の上端位置から下方向へ移動し、バーナCがガラス微粒子堆積範囲の下端位置まで来たら移動方向を反転し上方向へ移動して元の位置に戻る。本方法において、バーナ列はこの移動を繰り返し、バーナA〜Cは出発材に対して一定の範囲を相対的往復移動する。バーナAの動きを見ると、初めp0位置にあったバーナAは矢印a1で示す移動を行ってp18位置に達し、次に移動方向を反転し、矢印a2で示す移動を行ってp18位置からp0位置に戻る。バーナAはこの移動を繰り返す。バーナBおよびCについても、初期位置および反転位置はバーナAと異なるが、それぞれのバーナが一定の範囲を往復移動することは同じであり、バーナBはp2からp20までの範囲を、バーナCはp4からp22までの範囲を往復移動する。図3(I)および(II)においてはバーナが図上から下方向へ移動する場合を往路、図下から上方向へ移動する場合を復路とよぶ。
バーナ列が一往復したときに出発材上に堆積されるガラス微粒子の層数を図3(I)および(II)の各右端に示した。1本のバーナが一回通過することによりガラス微粒子堆積層が1層形成されるので、バーナ列の往復移動により通過するバーナ1本あたり2層が積層される。したがって、図3(II)のp4位置〜p18位置までの範囲においては、全てバーナ列一往復あたりのガラス微粒子堆積層数は6層で等しくなり、ガラス微粒子堆積体両端部にあたるp0〜p4の範囲およびp18〜p23の範囲は非定常部であるテーパー形状部となる。
このようなバーナ列の移動方式を用いた場合、ガラス微粒子堆積条件の変更、たとえばバーナへの可燃性ガス供給量の増加は、バーナ列がガラス微粒子堆積体の非定常部にあるとき、すなわち図3(II)でバーナAがp0位置(バーナBはp2位置、バーナCはp4位置)にあるとき及びバーナAがp18位置(バーナBはp20位置、バーナCはp22位置)にあるときに行うのが一般的な従来の方法である。非定常部にバーナが位置するときにガラス微粒子堆積条件の変更を行うことによって、ガラス微粒子堆積体の定常部において外径変動やガラス微粒子堆積体の嵩密度の変動等を生じさせないためである。
しかし、この方法においては、ガラス微粒子堆積条件変更を行うときに必ずバーナCがp4位置に存在するか、またはバーナAがp18位置に存在することになる。このことからガラス微粒子堆積体の定常部と非定常部との境界部分(p4位置およびp18位置)にガラス微粒子堆積条件の変更による影響が集中することになる。したがって、ガラス微粒子堆積条件の変更による外径変動等がp4位置およびp18位置から定常部側に広がりやすく、定常部の範囲が狭くなりやすく製品歩留まりが低下し、生産性が悪くなりやすい。
そこで本実施態様においては、ガラス微粒子堆積条件の変更を、従来のようにバーナAがp0およびp18に位置する場合に限らずp1〜p17の位置において分散させて行い、しかも一回当たりのガラス微粒子堆積条件の変更量を小さくする。ガラス微粒子堆積条件の変更の例としてバーナに供給する可燃性ガス量の増量を例にとって以下説明する。図3(III)には、本発明におけるバーナへの供給する可燃性ガス量の変化のパターンを示した。図3(III)の横軸は出発材またはガラス微粒子堆積体の長手方向上の位置を示し、縦軸はバーナに単位時間当たり供給する可燃性ガス量(可燃性ガス流量)を示す。図3(III)は出発材長手方向に対するバーナの位置とそのときにバーナに供給される可燃性ガス流量を示す。図3(III))のグラフにおいて、実線は本発明の可燃性ガス流量変化のパターン例を示す。バーナは最初の位置から出発材の長さ方向に移動を開始する。グラフではX0点から図の右方向(往路)へ進む。初めバーナに供給される可燃性ガス流量は一定でありX0からX1までグラフの実線は横軸に平行である。バーナがX1に来たときに可燃性ガス流量を増加し、その流量を維持してバーナはX2まで進む。バーナがX2に来たときにさらに可燃性ガス流量を増加し、その流量を維持してバーナはX3まで進む。このような可燃性ガス流量の変化を繰り返して、バーナは反転位置であるX10まで進む。X10においてバーナへの可燃性ガス流量を増加させてからバーナは図の左方向(復路)へ進み、往路と同様にしてバーナ移動と可燃性ガス流量増加とを行いながらX20まで進み、バーナの最初の位置に戻る。このようなバーナの移動および可燃性ガス流量増加を行いながらガラス微粒子堆積体を製造する。図3(III)は出発材に対する1本のバーナの移動によるバーナ位置の変化とバーナに供給する可燃性ガス流量を示したグラフであるが、このグラフはバーナと出発材との相対的な位置関係を示したものであり、他のバーナについても出発材に対する最初の位置の違いはあるが、出発材に対するバーナの移動パターンと可燃性ガス流量の増加パターンは同じである。
図3(III)には従来法における出発材に対するバーナ移動パターンと可燃性ガス流量の増加パターンとを破線(Y0、Y1、Y2、Y3およびY4を結ぶ破線)で示した。従来法においては、バーナは最初の位置Y0からバーナ移動範囲の端であるY1まで図の右方向(往路)へ進む。バーナに供給する可燃性ガス流量はバーナがY0からY1に移動するまでの間一定である。バーナがY1に来たときに可燃性ガス流量を増量して、Y2まで変化させ、さらにバーナは反転して復路を進みY2からY3へ移動し、Y2からY3までの移動の間はバーナへ供給する可燃性ガス流量は一定値である。バーナがY3位置に来たら可燃性ガス流量を増量してY4とし、さらにバーナを反転させて復路を移動させる。
図3(III)には、出発材に対するバーナの位置を基準としてガラス微粒子堆積条件の変更、具体例として可燃性ガス流量の増加を行う場合を示したが、このようなガラス微粒子堆積条件の変更パターンは略一定時間ごとにガラス微粒子堆積条件を変更することによっても実現することが可能であり、ガラス微粒子堆積体全体に堆積条件変更時のバーナ位置を分散することができる。
バーナ一往復あたりのバーナへの可燃性ガス増加量を同じ値にする場合、従来法ではY1およびY3にバーナがあるときに大きな量の可燃性ガス増加を行う必要があるのに対して、本発明の方法によれば可燃性ガス流量の増加を行う堆積条件変更時のバーナの位置をガラス微粒子堆積体全体に分散させ、かつ一回あたりの可燃性ガス流量変化を小さくすることができる。これによって特定位置にガラス微粒子堆積条件変更の影響を集中させないようにして外径変動等を少なくし、定常部の範囲を広く確保して製品歩留まりを向上させることができる。
公知刊行物である特開2000−44276号公報においては、上記実施態様3に示したようなガラス微粒子堆積体の定常部にバーナが位置している場合にガス流量変更を行うことは、ガラス微粒子堆積体に気泡等が含まれる原因となるため好ましくないという説明がなされている。しかし、前記刊行物の説明は、ガラス微粒子堆積体におけるガラスの堆積状態が部分的に変化し、局所的な嵩密度変化を生じたガラス微粒子堆積体においては、続いて行う焼結工程において脱気を充分に行うことができずに気泡がガラス焼結体中に残留することを示したものである。一方、本発明の方法においては、ガラス微粒子堆積体の定常部においてガラス微粒子堆積条件の変更、例えばバーナへの可燃性ガス流量の変更を行う場合でも、堆積条件変更時のバーナ位置をガラス微粒子堆積体全体に短い間隔で分散させることによって、ガラス微粒子堆積体の嵩密度分布の局所的な変化が抑制されている。このため焼結透明化の際に行う脱気工程において、局所的な脱気状態の変化がなく、気泡が残留しないガラス透明体を得ることができる。
(実施態様4)
本発明の方法をさらに別の実施態様に基づいて説明する。
図1に示した4本のバーナを有するバーナ列に代えて、3本のバーナA〜Cを200mm間隔で配置したバーナ列を用い、このバーナ列を片道の移動距離が200mmである単純往復移動を出発材の長手方向に沿って行うとともに、回転する出発材に対してバーナからガラス微粒子を噴射しかつ堆積させてガラス微粒子堆積体を製造する。この場合の出発材に対するバーナの位置、およびバーナの出発材に対する相対的移動速度を各往復についてその往路と復路について示したものが図4である。なお図4のp0〜p20を付した縦線はp0からp20までは200mmに対応し、pn〜pn+1の各縦線の間はそれぞれ10mmに対応する。
例えば、バーナAの往路は出発材のp0位置からp20位置まで移動し、p20位置で反転し、復路はp20位置からp0位置まで移動して最初の位置に戻る。同様に、バーナBはp20とp40の間を、またバーナCはp40とp60の間を往復移動する。
本実施態様においては、バーナの移動中にその移動速度を一時変化させるとともに、その移動速度変化を行うタイミングを基準としてバーナに供給する可燃性ガス流量の増加を行う。図4に基づいてさらに具体的に説明する。
バーナAに着目すると、バーナAは最初の位置p0から往路(図右方向)を進むが、1往復目は、バーナの移動開始から10mm移動する間(p0〜p1)は50mm/minの速度で移動し、次の10mmを移動する間(p1〜p2)に800mm/minまで加速し、以後反転位置まで(p2〜p20)は800mm/minで移動する。バーナAは、機械的な機構による制限以外で故意に停止されることなく復路を800mm/minの速度で最初の位置まで戻る(p20〜p0)。2往復目は、バーナAは800mm/minの速度で往路を移動し始め、10mm移動する間(p0〜p1)に50mm/minまで減速し、50mm/minの速度で次の10mm移動(p1〜p2)し、次の10mmを移動する間(p2〜p3)に速度を50mm/minから800mm/minまで加速し、それ以後反転位置まで800mm/minの速度で移動する。そしてバーナAは、復路は800mm/minの速度で移動して最初の位置まで戻る。このようにバーナAが往路上の10mmの所定範囲を移動する間、移動速度を50mm/minとし、その所定範囲の前後10mmの範囲においてバーナの加速および減速を行うことで、バーナ移動速度を10mmの所定範囲については50mm/minとし、その所定範囲前後10mmより外側の範囲ではバーナ移動速度を800mm/minとしてバーナ移動を行う。そして50mm/minでバーナを移動する所定範囲を出発材に対してバーナが往復移動する毎に順次移動させる。50mm/minでバーナが移動する範囲をバーナ低速移動範囲というが、このバーナ低速移動範囲は、1往復目ではp0〜p1、2往復目ではp1〜p2、3往復目ではp2〜p3、4往復目ではp3〜p4、以下同様にバーナ低速移動範囲は移動し、20往復目ではバーナ低速移動範囲はp19〜p20となる。したがって、本方法によれば20往復を一単位としてバーナ低速移動範囲が出発材全体に移動することになる。
本実施態様4に示したように、往路に短い区間の低速移動範囲を設け、かつ、この低速移動範囲が出発材長さ方向に略均一に分散されるように低速移動範囲を移動させる相対的往復移動方法を用いることによって、分割合成法で問題となる往復移動の折り返し位置特有のガラス微粒子堆積体の外径変動を抑制することが可能である。従来の分割合成OVD法では、往復移動の折り返し位置においてガラス微粒子堆積面温度は最高温度となり、この特定位置においてのみ、この温度状態が繰り返される。一方、実施態様4で開示した方法では、バーナの低速移動範囲においてガラス微粒子堆積面温度は往復移動の折り返し位置より高温となり、この低速移動範囲でほとんどのガラス微粒子堆積が行われるとともに、この温度状態がガラス微粒子堆積体全体に略均等に分散されるため、バーナの往復移動の折り返し位置で発生する温度上昇の影響は非常に小さいものとなり、折り返し位置特有の外径変動を抑制することが可能である。しかし、本移動方式においてもガラス微粒子堆積条件変更に伴う堆積の乱れの問題があり、本発明の効果によって更に外径変動が小さく、品質に優れたガラス微粒子堆積体の製造が可能である。本往復移動方式において、バーナまたは出発材のどちらを相対的に往復移動させても同じであり、また、実施態様4の説明においては往路で低速移動範囲を設ける場合を記載したが、復路に低速移動範囲を設けることもできる。また、一回の往復移動において一回の低速移動範囲を設ける場合に限定されるものではなく、往復移動速度においても実施態様に限定されるものではない。バーナの相対的な往復移動を行いながら出発材へのガラス微粒子堆積を実施する上で、バーナの低速移動範囲におけるガラス微粒子堆積面温度が往復移動の折り返し位置の堆積面温度より高温となるように低速移動範囲の間隔、出現回数、および往復移動速度を適時調整することができる。
上記往復移動方式において、ガラス微粒子堆積条件変更時の出発材に対するバーナ位置を、ガラス微粒子堆積体全体に分散する方法として上述した往復移動の移動速度変更点を基準とする以外に、実施態様2−1で記載したように、バーナ列を移動させている駆動装置のモータ回転数と回転方向、およびモータ1回転でバーナ列が移動する距離の関係を用いて得られるバーナ位置を基準としても良く、さらに時間を基準としても良い。実施態様4では、可燃性ガスの増量を行う時のバーナ位置をガラス微粒子堆積体全体に10mm間隔で分散するとともに、一回当たりに行う可燃性ガスの増量を小さくすることを実現しており、これらによって堆積条件変更による影響がガラス微粒子堆積体上の特定位置に集中することなく、外径変動が小さい、高品質のガラス微粒子堆積体を製造することが可能である。
また、本発明におけるガラス微粒子堆積条件の変更は、条件変更1回当たりの変化量が所定の量以下となるように、予め条件変更するときのバーナ位置と条件変更する回数を決定し、それに従って条件変更を行うことも好ましい。
また、本発明におけるガラス微粒子堆積条件の変更は、バーナに供給するガラス微粒子、ガラス原料、可燃性ガス、助燃性ガス、および不活性ガス等に関する変更や、出発材とバーナとの距離、バーナから噴射されたガラス微粒子が出発材上にあたる位置等の変更である場合は、条件の変更を複数のバーナで同時に行っても、各バーナで個別に行ってもよい。
上記実施態様に示した方法を用いてガラス微粒子堆積体を製造する場合の具体例を以下に示す。
(比較例1)
上記実施態様4に示したバーナの往復移動方法を用い、バーナが反転する毎にバーナ反転位置においてバーナへ供給する可燃性ガス流量を0.075SLM増加させる制御を行うとともに、往復移動を600回行って多孔質ガラス微粒子堆積体の製造を行う。得られるガラス微粒子堆積体の定常部の外径の平均値は180mmφであり、ガラス微粒子堆積体の定常部上にあるバーナ反転位置での外径はそれよりも6mm小さい。得られるガラス微粒子堆積体の長さは700mmであり、定常部の長さは400mmである。得られるガラス微粒子堆積体の両端のテーパー形状部は一部が変形し、この位置は可燃性ガス流量の増加を行ったときに、用いたバーナのうちの一本が存在する位置である。
(比較例2)
上記比較例1と同様の方法を用いてガラス微粒子堆積体を製造する。但し、バーナに供給する可燃性ガスの増量は、バーナ20往復毎にバーナの反転位置において3SLMずつ行うようにし、バーナの往復移動を600回行ってガラス微粒子堆積体の製造を行う。得られたガラス微粒子堆積体は比較例1とほぼ同じ大きさであるが、ガラス微粒子堆積体の定常部上にあるバーナ反転位置での外径は定常部の外径の平均値より10mm小さく、ガラス微粒子堆積体の両端のテーパー形状部の変形は比較例1の場合よりもさらに大きくなっている。ガラス微粒子堆積体の定常部の長さは350mmであり、比較例1よりも歩留まりは低い。
(実施例1)
上記比較例1と同様の方法を用いてガラス微粒子堆積体を製造する。ただし上記実施態様に示した各バーナ低速移動範囲において、バーナへ供給する可燃性ガス流量を0.15SLM増加し、可燃性ガス流量の増加を行うときのバーナの位置をガラス微粒子堆積体の長手方向に10mm間隔で分散させる。バーナの往復移動回数は比較例1と同様600回行なう。得られるガラス微粒子堆積体の定常部の長さは430mmであり、この定常部の外径は180mmφ±1.5mm以内である。ガラス微粒子堆積体の両端のテーパー部形状は良好であり、変形は認められない。
上記比較例1および2、並びに実施例1においては、バーナ20往復毎にバーナ低速移動範囲がガラス微粒子堆積体の長手方向に均一に分散されている。バーナ低速移動範囲以外ではバーナ移動速度は800mm/minであるから、バーナ20往復毎に見ればガラス微粒子堆積体の定常部上のいかなる位置においてもガラス微粒子堆積層数、およびバーナの平均移動速度は等しい。前記比較例および実施例では、バーナ往復移動を600回行っているため、バーナ20往復を30セット行っている。したがって、ガラス微粒子堆積体の製造開始から終了まで全体でもガラス微粒子堆積体の定常部上のいかなる位置においても、ガラス微粒子堆積層数、および、バーナの平均移動速度は等しい。バーナの平均移動速度は、出発材またはガラス微粒子堆積体の定常部の任意の位置においてできる限り近い値であることが好ましい。バーナの平均移動速度が、出発材またはガラス微粒子堆積体の定常部の全ての場所で同じことが最も好ましく、実質的に同じであることが好ましいが、ガラス微粒子堆積体の定常部の外径に大きな変動を生じさせない範囲で多少の変動は許される。ただし、前記変動が大きくなるとガラス微粒子堆積体の定常部の外径変動が大きくなるため好ましくない。
以上のとおり、本発明の方法を用いることにより、定常部における外径変動の小さく、定常部の長さも長いガラス微粒子堆積体を製造することができる。
図1は、OVD法の概略図である。 図2は、本発明の一実施態様における出発材に対するバーナ移動パターン、およびガラス微粒子堆積条件の変更位置等を示す図である。 図3は、本発明の別の一実施態様における出発材に対するバーナ移動パターン、およびガラス微粒子堆積条件の変更位置等を示す図である。 図4は、本発明のさらに別の一実施態様における出発材に対するバーナ移動パターン、およびガラス微粒子堆積条件の変更位置等を示す図である。
符号の説明
1…出発材
2…ガラス微粒子堆積体
3…ガラス微粒子噴射用バーナ
4…バーナ列
5…火炎
6…ガラス微粒子

Claims (5)

  1. 2本以上のガラス微粒子噴射用バーナを配置して構成したバーナ列を出発材に対して相対的に移動させ、かつ前記ガラス微粒子噴射用バーナから噴射されるガラス微粒子を前記出発材に堆積させるとともに、前記出発材への前記ガラス微粒子の堆積が進行する過程においてガラス微粒子堆積条件の変更を行うガラス微粒子堆積体の製造方法であって、
    前記ガラス微粒子堆積条件の変更を2回以上行い、前記ガラス微粒子堆積条件を変更したときの前記出発材の長さ方向における前記バーナの位置が、前記ガラス微粒子噴射用バーナの間隔よりも短い間隔で配置されるよう行うことを特徴とするガラス微粒子堆積体の製造方法。
  2. 前記ガラス微粒子堆積条件の変更が、前記ガラス微粒子噴射用バーナに供給する可燃性ガス量、助燃性ガス量、およびガラス原料量から選ばれる少なくとも一種の変更であることを特徴とする請求項1記載のガラス微粒子堆積体の製造方法。
  3. 前記ガラス微粒子噴射用バーナのそれぞれが、前記出発材のうちガラス微粒子が堆積される領域の一部分の範囲内で、前記出発材に対して相対的往復移動することを特徴とする請求項1または2に記載のガラス微粒子堆積体の製造方法。
  4. 前記ガラス微粒子噴射用バーナのそれぞれが、前記バーナごとに定めた前記出発材に対する所定の2つの位置の間を前記出発材に対して相対的往復移動することを特徴とする請求項3に記載のガラス微粒子堆積体の製造方法。
  5. 前記バーナが相対的往復運動における折り返し点どうしの間に位置しているときに前記ガラス微粒子堆積条件の変更を行うことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のガラス微粒子堆積体の製造方法。
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