JP3521729B2 - インクジェット記録方法および装置 - Google Patents

インクジェット記録方法および装置

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JP3521729B2
JP3521729B2 JP04227798A JP4227798A JP3521729B2 JP 3521729 B2 JP3521729 B2 JP 3521729B2 JP 04227798 A JP04227798 A JP 04227798A JP 4227798 A JP4227798 A JP 4227798A JP 3521729 B2 JP3521729 B2 JP 3521729B2
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【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、少なくとも浸透性
の低いインクと浸透性の高いインクを使用して画素ごと
に記録を行なうインクジェット記録方法およびインクジ
ェット記録装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】インクジェット記録装置は、圧電素子や
電気熱変換素子等からなる吐出エネルギー発生体を吐出
駆動源とし、ノズルからインク滴を吐出させて飛翔さ
せ、被記録媒体に付着させ、記録を行なう。このインク
ジェット記録装置は、低騒音であり、かつゼログラフィ
ー記録装置のように特別な定着装置を必要とすることな
く、装置構成が簡単であるため小型化が可能である。ま
た、白黒およびフルカラー画像を記録することができる
とともに、専用の記録紙やコピー用紙に代表されるいわ
ゆる普通紙のみならず、フィルムや布等の被記録媒体に
もインクを付着吸収させて白黒やカラーの画像を記録で
きるという特徴を有している。
【0003】最近のインクジェット記録装置において
は、高速記録を実現するため浸透性の高いインクを用い
る傾向にある。しかし例えばブラックインクなどでは浸
透性の高いインクは発色性に欠けるため、浸透性の低い
ブラックインクを用いて記録する場合が多い。このよう
な浸透性の低いインクを用いて記録すると、輪郭部の滲
みやフェザリングが少なく、普通紙でも文字や線画等を
良好な画質で記録することができる。画像を得るため、
黒インクに吸収の遅いインクを用いて記録する場合が多
い。
【0004】しかしこのような浸透性の低いインクを用
いて記録する場合には、被記録媒体に対するインクの吸
収が遅くなるので、高速で複数の被記録媒体に連続して
記録を行なうと、インクが乾燥する前に次の被記録媒体
が排出されて記録面が擦られたり、排出された被記録媒
体の裏面にもインクが付着するなどして、汚れが発生し
てしまう。
【0005】このような被記録媒体の汚れを回避するた
め、例えば、媒体に記録が終了した後、インクが乾燥す
るために必要な待ち時間を設けるインクジェット記録方
法がある。しかし、待ち時間によって記録ジョブ全体の
所要時間は長くなり、記録速度が低下するという問題を
有している。
【0006】また別の回避方法として、例えば特開昭5
5−69464号公報、特開昭55−84670号公報
には、プラテン内に組み込んだヒータによってプラテン
を加熱し、接触伝熱により記録後の被記録媒体を加熱し
て、被記録媒体上に付着したインクの乾燥を促進する技
術が開示されている。しかしこの方法では、記録装置の
内部に被記録媒体を加熱するヒータ等の加熱手段を設け
る必要があり、コストアップ、消費エネルギーの増大、
装置の大型化、発生する熱の処理、火災の危険性といっ
た新たな問題が発生する。
【0007】また、特開昭54−156537号公報に
は、熱風を用いて記録したインクの乾燥を促進する技術
が開示されている。さらに、特開昭57−120447
号公報には、発熱源ランプの輻射熱を利用して記録後の
被記録媒体を加熱することにより、記録したインクの乾
燥を促進させる技術が開示されている。これらの加熱に
よるインク乾燥手段は、いずれも上述した媒体汚れの問
題を回避するために有効な手段ではある。しかし、この
ような加熱によるインク乾燥技術では、記録速度に関わ
らず加熱量が同じであれば、記録速度が高速になるにし
たがってインクの乾燥効果は少なくなる。従って、有効
な乾燥効果を得ようとすると、記録速度が高速になるに
つれて加熱量を増やす必要があり、消費エネルギーはさ
らに大きくなってしまうという欠点もある。
【0008】さらに、特に塗りつぶし部分におけるイン
クの乾燥性を向上させるために、塗りつぶし部分につい
ては記録する画素を間引くことによってインク量を減少
させる方法が考えられている。例えば特開平8−336
961号公報では、塗りつぶし部分の輪郭については間
引かずに記録して凹凸の少ない滑らかなエッジを再現す
るとともに、内部については記録する画素を間引いてイ
ンク量を減少させ、乾燥不良を防止している。しかし、
浸透性の遅いインクの乾燥が速くなるわけではなく、記
録速度を向上させることはできない。
【0009】また、特開平7−149036号公報に
は、浸透性の低いインクで記録する画素の一部を浸透性
の高いインクで置き換え、あるいは浸透性の高いインク
とともに記録する方法が記載されている。この方法によ
れば、浸透性の低いインクは浸透性の高いインクによっ
て浸透性が高められ、浸透性の低いインクの被記録媒体
への浸透が促進されて乾燥を速めることができる。その
ため、高速な連続記録を行なっても被記録媒体の汚れを
減少させることができる。しかし、輪郭部分についても
浸透性の低いインクのみの画素と、浸透性の高いインク
の画素あるいは浸透性の高いインクと浸透性の低いイン
クが重ねられた画素によって構成されるため、輪郭部分
の画質が劣化するという問題があった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述した事
情に鑑みてなされたもので、コストアップ、消費エネル
ギーの増加、装置の大型化、発生する熱の処理、火災の
危険性といった問題がなく、高速な連続記録を行なって
も被記録媒体の汚れが少なく、かつ、画質劣化を最小限
に抑えたインクジェット記録方法およびインクジェット
記録装置を提供することを目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、浸透性の低い
インクで構成されるべき画素領域のうち、輪郭部以外の
部分については、所定の割合で浸透性の高いインクを用
いて記録する画素に置き換えて記録する。あるいは、所
定の割合で浸透性の低いインクで記録すべき画素を間引
き、間引いた分に略等しい量の浸透性の高いインクを用
いて記録する画素を加えて記録する。浸透性の低いイン
クは浸透性の高いインクとともに急速に被記録媒体に浸
透し、あたかも高い浸透性を有するかのごとく定着す
る。従って浸透性の低いインクも未乾燥のまま被記録媒
体上に残ることはなく、高速な連続記録を行なった場合
であっても被記録媒体の汚れを回避することができる。
【0012】一般に浸透性の高いインクは媒体の深さ方
向のみならず横方向にも浸透するため、浸透性の高いイ
ンクのみを用いて記録した場合には、画像の輪郭部がに
じむという問題がある。本発明では、浸透性の低いイン
クで構成されるべき画素領域のうち、輪郭部については
浸透性の高いインクを使用せず、浸透性の低いインクを
そのまま用いて記録するので、インクの滲み出しを防止
でき、輪郭のシャープさを維持した高画質の画像を記録
することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】図1は、本発明のインクジェット
記録装置の実施の一形態を示すブロック図である。図
中、1は輪郭抽出部、2は画素変換部、3は記録部であ
る。輪郭抽出部1は、入力された記録すべき画像の情報
から、浸透性の低いインクで記録されるべき画素領域の
輪郭を抽出する。画素変換部2は、浸透性の低いインク
で記録されるべき画素領域において、その輪郭を含む1
ないし数画素幅の輪郭部以外の部分について、所定の割
合で浸透性の高いインクで記録する画素に置き換える変
換処理を行なう。あるいは、浸透性の低いインクで記録
すべき画素を所定の割合で間引き、その間引いた量に略
等しい量だけ、浸透性の高いインクを用いて記録する画
素を加える変換処理を行なう。記録部3は、画素変換部
2において変換処理の施された記録すべき画像の情報に
従って、浸透性の低いインクおよび浸透性の高いインク
を用いて被記録媒体上に画像を記録する。画像の記録に
際しては、画素単位で見たときに、少なくとも1種類の
浸透性の高いインクが先に記録され、浸透性の低いイン
クが後に記録されるように制御している。
【0014】図2は、本発明のインクジェット記録装置
の実施の一形態における記録部の一構成例を示す斜視
図、図3は、同じく正面図である。図中、11a〜11
dは記録ヘッド、12a〜12dはインクタンク、13
は信号ケーブル、14はキャリッジ、15はガイドロッ
ド、16はキャリッジガイド、17はタイミングベル
ト、18は駆動モータ、19は駆動プーリー、20は記
録用紙である。ここでは、シアン(c)、ブラック
(k)、マゼンタ(m)、イエロー(y)の4色のイン
クを用いてカラー記録が可能な構成を示している。この
うち、ブラックのインクは、例えば文字の記録などに多
用され、その発色性も重要視される傾向にある。そのた
め、以下の説明ではこのブラックのインクについて発色
性のよい浸透性の低いインクを用い、他の色のインクは
浸透性の高いインクを用いることとする。
【0015】なお、一例として、浸透性の低いインク
(例えばブラックインク)とは、ここでは表面張力が4
0mN/m以上60mN/m以下程度のインクを指し、
浸透性の高いインク(例えばシアンインク、マゼンタイ
ンク、イエローインク)とは、表面張力が30mN/m
以上40mN/m未満程度のインクを指すものとする。
【0016】記録ヘッド11a,11b,11c,11
dは、それぞれシアン、マゼンタ、ブラック、イエロー
の4色に対応した4つの記録ヘッドである。これらの記
録ヘッド11a,11b,11c,11dは、記録ヘッ
ドの下端面に設けられたノズルからシアン、マゼンタ、
ブラック、イエローの各色のインクをそれぞれ記録すべ
き画像の情報に応じて吐出する。これにより、被記録媒
体としての記録用紙20上に画像を記録することができ
る。各色の記録ヘッドの並び順は、両方向記録にも対応
可能なように、キャリッジ14がいずれの方向に移動し
ても浸透性の低いブラックインクより先に浸透性の高い
インクによる記録が行なわれるように配置したものであ
る。この条件が満足されれば各色の記録ヘッドの並び順
は任意である。また、片方向記録のみを行なう場合に
は、ブラックヘッドが進行方向の先頭にならない順番で
あれば、任意の並び順でよい。
【0017】ノズルは、後述するヘッドキャリッジ14
の主走査方向と略直角方向に配置される。具体例として
は、480個のノズルを1インチあたり400個の密度
で一列に配置することができる。ノズルの個数および密
度は任意であるし、配列も例えば千鳥状に配列するなど
任意である。
【0018】また、記録ヘッド11a,11b,11
c,11dの上部には、シアン、マゼンタ、ブラック、
イエローの各色のインクを収容したインクタンク12
a,12b,12c,12dがそれぞれの記録ヘッドに
一体的に取り付けられている。インクタンク12a,1
2b,12c,12dに収容されているインクは、それ
ぞれ対応する記録ヘッド11a,11b,11c,11
dに供給される。
【0019】さらに、これらの各記録ヘッド11a,1
1b,11c,11dには、信号ケーブル13が接続さ
れている。この信号ケーブル13は、シアン、マゼン
タ、ブラック、イエローの各色について画素変換部2で
変換処理された後の記録すべき画像の情報をヘッド駆動
信号として各記録ヘッド11a,11b,11c,11
dに伝達する。例えば多値のカラー画像データは、2値
化し、ドットパターンに展開した後に図1に示す輪郭抽
出部1および画素変換部2で処理され、この信号ケーブ
ル13を経て記録ヘッドへと伝達される。
【0020】記録ヘッド11a,11b,11c,11
dは、ヘッドキャリッジ14に固定されている。このヘ
ッドキャリッジ14は、ガイドロッド15およびキャリ
ッジガイド16に沿って主走査方向(図中の両矢印方
向)に摺動自在に取り付けられている。また、ヘッドキ
ャリッジ14にはタイミングベルト17の端部が接続さ
れており、このタイミングベルト17は、駆動モータ1
8によって回転駆動される駆動プーリ19に巻回されて
いる。そして駆動モータ18を所定のタイミングで回転
駆動することによって、タイミングベルト17を介して
ヘッドキャリッジ14を主走査方向に沿って移動させる
ことができる。
【0021】なお、図示していないが、ヘッドキャリッ
ジ14の下方にはプラテンが固定されており、同じく図
示しない紙送り用の搬送ローラによって、このプラテン
上に記録用紙20が所定のタイミングで図中の矢印方向
に沿って搬送される。プラテンは、例えばプラスチック
の成形材等で構成することができる。
【0022】記録を行なう際には、駆動モータ18を駆
動してタイミングベルト17を介してヘッドキャリッジ
14を主走査方向に沿って移動させる。記録ヘッド11
a,11b,11c,11dはヘッドキャリッジ14に
固定されているので、このヘッドキャリッジ14の移動
とともに記録ヘッド11a,11b,11c,11dも
主走査方向に沿って移動することになる。この主走査方
向の移動時に、記録ヘッド11a,11b,11c,1
1dは信号ケーブル13を介して送られてくるヘッド駆
動信号に従って駆動され、各色のインクを吐出させる。
これにより記録用紙20上に4個の記録ヘッドによって
ノズルの配列幅と等しい幅の帯状領域に画像を記録す
る。
【0023】1回の主走査が完了すると、必要に応じて
図示しない紙送り用の搬送ローラにより記録用紙20が
送られる。この間にキャリッジ14を必要に応じて主走
査方向に移動し、次の主走査の準備をする。例えば片方
向記録を行なう場合には、記録ヘッド11a,11b,
11c,11dを記録用紙20の所定端(左端あるいは
右端のいずれか)に戻す。そしてキャリッジ14を常に
同じ方向に移動させながら記録を行なう。両方向記録を
行なう場合には、次に記録する帯状領域の画像の情報に
応じて、記録ヘッドの現在位置に近い側の記録する画像
の端部に移動させる。あるいは現在の記録ヘッドの位置
に停止させたままの場合もある。その後、キャリッジ1
4を記録する画像の存在する側の方向に移動させながら
記録を行なう。
【0024】次に、本発明の実施の一形態において、実
際に画像を変換する過程を、具体例を用いながら説明す
る。なお、上述のように浸透性の高いインクとしてシア
ン、マゼンタ、イエローのカラーインクを用い、浸透性
の低いインクとしてブラックインクを用いることとす
る。
【0025】図4は、輪郭抽出部における輪郭抽出方法
の一例の説明図である。図中の黒丸はブラックインクで
記録されるべき画素を示している。輪郭抽出部1では、
例えば図4(A)に示すような輪郭検出ウィンドウを用
い、ブラックインクで記録されるべき画像の輪郭を検出
する。この輪郭検出ウィンドウ内の中心部分、すなわち
図4(A)においてハッチングを施した5番の画素を注
目画素とする。この注目画素がブラックインクで記録さ
れるべき画素でない場合、例えば図4(B)に示すよう
な場合は、その注目画素は輪郭ではない。また、注目画
素がブラックインクで記録されるべき画素であっても、
輪郭検出ウィンドウ内のすべてに画素があれば、すなわ
ち1から5の位置すべてにブラックインクで記録される
べき画素があれば、その注目画素は輪郭ではない。例え
ば図4(C)においては輪郭検出ウィンドウ内のすべて
に画素が存在するため、当該注目画素は輪郭部ではない
と判断する。
【0026】一方、注目画素がブラックインクで記録す
べき画素であり、その周囲の1〜4番の位置の少なくと
も1つがブラックインクで記録すべき画素でない場合に
は、その注目画素は輪郭である。例えば図4(D)にお
いては輪郭検出ウィンドウ内の2番の位置にブラックイ
ンクで記録すべき画素が存在しないため、当該注目画素
は輪郭であると判断する。また、図4(E)では、輪郭
検出ウィンドウ内の1番および2番の位置にブラックイ
ンクで記録すべき画素が存在しないため、当該注目画素
は輪郭であると判断する。
【0027】図5、図6は、輪郭検出ウィンドウの別の
例の説明図である。輪郭検出ウィンドウとしては図4
(A)に示したものの他にも、種々の形状のウィンドウ
を用いることができる。例えば図5(A)に示したよう
な3×3のウィンドウを用いてもよい。この場合、図5
(B)に示すような三角形のブラックインクで記録すべ
き画素の領域(ハッチングを施した領域)が存在する場
合、図5(A)に示した輪郭検出ウィンドウを用いると
図5(C)にハッチングを施して示した画素が輪郭とし
て検出される。なお、図4(A)に示す輪郭検出ウィン
ドウを用いて同じ図5(B)に示す画像に対して輪郭抽
出処理を行なうと、図5(D)にハッチングを施して示
した画素が輪郭として検出される。図5(C)に示す輪
郭抽出結果と図5(D)に示す輪郭抽出結果では、斜線
における輪郭の検出結果が異なる。
【0028】このほかにも、例えば図6に示したような
もっとサイズの大きな輪郭検出ウィンドウを用いること
もできる。上述の図4(A)、図5(A)に示した輪郭
検出ウィンドウでは、ブラックインクで記録すべき画素
の領域の周囲1画素を輪郭として検出することができる
が、この図6(A)、(B)に示した輪郭検出ウィンド
ウの例では、周囲の2画素を輪郭として検出することが
できる。
【0029】このように、ウィンドウの形状やサイズに
よって輪郭の検出結果が異なるため、環境条件、画質、
インク量、その他の条件に応じて最適な輪郭検出ウィン
ドウの形状やサイズを選択すればよい。
【0030】図7は、カラー画像における輪郭抽出の一
例の説明図である。図中、各矩形が各画素を示し、右半
分がブラックインクで記録すべき画素の領域、左半分が
カラーインクで記録すべき画素の領域を示している。上
述の説明では、ブラックインクで記録すべき画素の有無
によって輪郭を検出する方法の一例を説明したが、この
ようにブラック画像とカラー画像が隣接している場合に
おいても、上述のような輪郭検出ウィンドウを用いて輪
郭の検出を行なうことができる。ここでは図4(A)に
示した輪郭検出ウィンドウを用いた例を示し、輪郭検出
ウィンドウを太枠で囲んで示している。
【0031】カラー画像では、図7に示した例のように
ブラックインクで記録すべき画素に隣接して、他の色の
インクで記録すべき画素が存在している場合も多い。こ
のような場合、ここではカラーインクで記録すべき画素
を含めて記録すべき画素として考え、いずれかのインク
で記録される画素領域の輪郭を検出する。この場合、図
7に示した輪郭検出ウィンドウ内にはすべていずれかの
インクによって記録される画素が含まれているので、注
目画素は輪郭でないと判定される。従ってカラー画像と
ブラック画像が隣接する境界a−bは輪郭ではないと判
断される。この方法によってブラックインクで記録する
画素の領域において検出される輪郭は、ブラックインク
で記録する画素によってシャープな輪郭線を現出可能な
画素であり、本発明ではこのような輪郭部における滲み
などを防止する。
【0032】次に画素変換部2において、画素変換処理
を行なう。ここでは、ブラックインクで記録すべき画素
の一部をカラーインクで記録すべき画素に置き換えた画
像を作成する場合について説明する。図8ないし図11
は、本発明の実施の一形態における画素変換部の具体的
な動作の一例の説明図である。図8〜図11は、それぞ
れ、ブラックインク、シアンインク、マゼンタインク、
イエローインクで記録すべき画像の作成過程を示してい
る。ここでは一例として、図8(A)に示すような8×
8画素のブラックインクで記録すべき画素領域につい
て、その変換過程を説明する。
【0033】まず、ブラックで記録すべき画素領域から
カラーインクで記録すべき画素に変換する画素を間引
く。ここでは一例として図8(B)に示すような変換規
則に従って間引く。すなわち、図8(A)に示す画像の
上の4×8画素領域と、下の4×8画素領域に対して、
図8(B)に示す4×8画素のテンプレートとの論理積
をそれぞれ計算する。すると、図8(C)に示す画像に
変換される。
【0034】次に、ブラックインクで記録する画素領域
中から間引いた画素にカラーインクで記録する画素を埋
め込むための画像を作る。例えば、図9(B)、図10
(B)、図11(B)に示す4×8画素のテンプレート
を用い、図8(A)に示す8×8画素の画像の上半分と
下半分との論理積をそれぞれ計算する。なお、図9
(A)、図10(A)、図11(A)に示す8×8画素
の画像は図8(A)に示す画像と同一のブラックインク
で記録すべき画素領域を示している。この論理演算によ
って、図9(C)、図10(C)、図11(C)に示す
ようなシアンインク、マゼンタインク、イエローインク
で記録すべき画素からなる画像が作成される。
【0035】このようにしてブラックインクで記録する
画素の一部をカラーインクで記録する画素に置換するこ
とができる。この例ではブラックインクで記録すべき画
像のおよそ30%をカラーインクで記録する画素に置き
換え、残りの70%をブラックインクで記録する画素と
して残している。また、置き換えの際にはシアンインク
で記録すべき画素に10%、マゼンタインクで記録すべ
き画素に10%、イエローインクで記録すべき画素に1
0%置き換えている。図8(C)、図9(C)、図10
(C)、図11(C)に示した置き換え後の画像におい
て、8×8画素内では複数のインクで記録される画素は
なく、またいずれのインクでも記録されない画素もな
い。
【0036】図8(C)、図9(C)、図10(C)、
図11(C)に示した画像では輪郭部においても画素の
置き換えが発生している。そのため、輪郭部においては
置き換えを行なわずにブラックインクで記録されるよう
に、出力画像を作成する。まずブラックインクで記録す
る画素からなる画像は、図8(C)に示す間引かれた画
像と、輪郭抽出部1で輪郭と判定された画素からなる図
8(D)に示すような画像との論理和を計算する。これ
によって輪郭部においてはすべてブラックインクで記録
すべき画素となり、図8(E)に示す出力画像が得られ
る。
【0037】一方、カラーインクで記録する画素からな
る画像は、図9(C)、図10(C)、図11(C)に
示す置き換えを行なった画素からなる画像と、輪郭抽出
部1で輪郭と判定された画素からなる画像の反転画像
(図9(D)、図10(D)、図11(D))との論理
積を計算する。これによって輪郭部でカラーインクによ
り記録を行なう画素はなくなり、図9(E)、図10
(E)、図11(E)に示す出力画像が得られる。な
お、図8(F)、図9(F)、図10(F)、図11
(F)には、それぞれ図8(E)、図9(E)、図10
(E)、図11(E)に示した出力画像を1または0の
データとして示し、さらに各行ごとに16進のデータと
して示している。
【0038】図12は、本発明の実施の一形態における
記録部の具体的な動作の一例の説明図である。上述の図
8(E)、図9(E)、図10(E)、図11(E)に
示した出力画像を図12(A)〜(D)に示している。
このような出力画像を例えば図2、図3に示した記録ヘ
ッド11a〜11dに供給する。これによって記録ヘッ
ド11a〜11dはそれぞれ図12(A)〜(D)に示
すパターンの画像を記録用紙20上に記録することにな
る。このとき、各出力画像は位置合わせされて記録され
るので、図12(A)〜(D)に示す画像は重なり、図
12(E)に示すような画像が得られる。
【0039】図13は、各インクによる印字順序の一例
の説明図、図14は、記録用紙へのインクの浸透過程の
一例の説明図である。図2、図3に示した構成において
キャリッジ14を移動させて記録を行なう場合、図中の
右から左へ移動させる場合と、逆に左から右へ移動させ
る場合とでは、各色のインクの記録順序が異なる。ま
ず、図13に示すように、シアンインクによって記録を
行なう記録ヘッド11aを先頭にしてキャリッジ14を
移動させながら記録を行なう場合について考える。この
場合には、記録用紙20上の同じ位置に記録する順序は
シアン、マゼンタ、ブラック、イエローの順となる。す
なわち、図12(A)〜(D)に示した出力画像のある
列については、図12(B)、図12(C)、図12
(A)、図12(D)の順に記録される。
【0040】ブラックインクで記録すべき画素領域にお
いても、上述のように画素の置き換えを行なっているの
でカラーインクによる記録も行なわれる。図14(A)
に示すように先に浸透性の高いシアンまたはマゼンタの
インクが記録用紙20上に着弾する。着弾したシアンイ
ンクまたはマゼンタインクは、浸透性が高いのですぐに
記録用紙20内へと浸透する。
【0041】そしてその後に、浸透性の低いブラックイ
ンクが記録ヘッド11cから吐出される(図14
(B))。この時点では、すでに先に記録を行なったシ
アンおよびマゼンタインクはほぼ記録媒体に浸透してい
る。シアンインクやマゼンタインクのような浸透性の高
いインクが浸透した箇所およびその近傍は、何も記録さ
れていない部分と比較して液体の浸透性が向上してい
る。この状態でブラックインクの液滴が記録用紙20上
に着弾する。各液滴は互いに重なり合う程度の大きさに
広がる量だけ吐出されるので、図14(C)に示すよう
に、着弾したブラックインクの周辺部は、先に記録され
ているシアンインクまたはマゼンタインクの浸透した領
域と重なる。これによりシアンインクまたはマゼンタイ
ンクの浸透した領域に隣接した位置に着弾したブラック
インクは、シアンインクまたはマゼンタインクの浸透に
よって液体の浸透性が向上している部分に引っ張られ、
速やかに記録用紙20内へ浸透することとなる。
【0042】その後、浸透性の高いイエローインクが吐
出され(図14(D))、隣接する画素位置に着弾する
と、記録領域は先に着弾したブラックインクによる記録
領域と一部重なる。この時点ではブラックインクの一部
は記録用紙20上にまだ液体として残っている場合があ
る。そのような場合には、後から着弾したイエローイン
クと残っているブラックインクとが混合され、その結
果、ブラックインクは浸透性の高いイエローインクと同
等の浸透性となり、ブラックインクのみの場合よりも速
やかに浸透することになる。もちろん、イエローインク
もその浸透性の高さから急速に記録用紙20へ浸透す
る。その結果、各インクは急速に記録用紙20へと浸透
し、記録用紙20の表面に未乾燥のインクがいつまでも
残らず、連続記録時においても未乾燥のインクによる媒
体汚れを回避することができる。
【0043】また、図14(F)に示すように先にブラ
ックインクの着弾位置の両側にシアンインクまたはマゼ
ンタインクが着弾している場合も、図14(G)に示す
ように、着弾したブラックインクは両側のシアンインク
またはマゼンタインクによって浸透が促進され、急速に
記録用紙20に浸透する。
【0044】輪郭部においては、その内側においてシア
ンインクまたはマゼンタインクが着弾する可能性がある
ものの、その外側にはインクが着弾しない。そのため、
図14(H)に示すように、ブラックインクは内側のシ
アンインクまたはマゼンタインクによって浸透性が図ら
れるものの、その外側のエッジ部分はインクの浸透によ
る滲みは発生せず、シャープなエッジ画像を得ることが
できる。また、輪郭部には浸透性の高いインクを使用し
ないため、輪郭部がシャープな画像を記録することがで
きる。
【0045】図15は、各インクによる印字順序の別の
例の説明図である。キャリッジ14が上述の方向とは逆
の方向に移動する際に記録を行なう場合を考える。例え
ば図15に示すように、図中左から右にキャリッジ14
が移動する際に記録を行なうと、同じ画素位置に記録を
行なう順序は、イエロー、ブラック、シアン、マゼンタ
の順となる。すなわち、上述の場合とは反対に、浸透性
の高いイエローインクが記録され、次いで浸透性の低い
ブラックインクが記録され、その後に浸透性の高いマゼ
ンタとシアンインクの順に記録されることとなる。
【0046】この場合であっても浸透性の低いブラック
インクの記録よりも前に、浸透性の高いイエローインク
が記録される。先に記録されたイエローインクはブラッ
クインク記録までにほぼ記録用紙20内に浸透し、記録
用紙20の濡れ性を向上させている。そのため、イエロ
ーインクの記録領域に隣接してブラックインクが着弾す
ると、その記録領域はイエローインクによって濡れ性が
向上している部分と一部重なり、イエローインクが浸透
した部分にブラックインクが引っ張られて速やかに記録
用紙20内に浸透することとなる。ただし、ブラックイ
ンクによる記録を行なう前に記録される浸透性の高いイ
ンクの画素数は、図13に示した走査方向(右から左)
に走査して記録を行なう場合と比較して少ない。そのた
め、浸透性の高いインクによって濡れ性を向上させてお
いて浸透を促進する効果は、図13に示した走査方向で
記録を行なう場合に比べて小さくなる。
【0047】しかし、ブラックインクによる記録が行な
われた後に浸透性の高いシアンインクやマゼンタインク
が隣接した画素位置に着弾することによって、これらの
インクと記録用紙20上に残っているブラックインクと
が混合され、ブラックインクは浸透性の高いシアンイン
ク、マゼンタインクと同等の浸透性となり、ブラックイ
ンクのみの場合よりも速やかに浸透する。そのため、図
13に示した走査方向で記録を行なう場合と同様に、記
録用紙20の表面上に未乾燥のインクがいつまでも残る
ことはなく、連続記録時においても未乾燥のインクによ
る媒体汚れを回避することができる。もちろん、このよ
うな走査方向に関係なく、図14(H)に示したよう
に、輪郭部は浸透性の低いブラックインクのみによって
記録されるので、浸透性の高いインクに特有の滲みが抑
えられ、輪郭部がシャープな画像を得ることができる。
【0048】いくつかの変形例について説明する。上述
の例では画素変換部2においてブラックインクで記録す
る画素の一部をカラーインクで記録する画素に置換する
際に、例えば図8(B)、図9(B)、図10(B)、
図11(B)に示したテンプレート(変換規則)を用い
て画素の置き換えを行なった。このテンプレートの大き
さや、置き換える画素を示すパターンは任意でよく、置
き換える割合などによって設定すればよい。
【0049】また、このようなテンプレートを用いる代
わりに例えば乱数的あるいは擬似乱数的に置き換えても
よい。図16は、本発明の実施の一形態の画素変換部に
おける画素置き換え処理の別の例の説明図である。図1
6(A)は浸透性の高いインクで記録する画素を示し、
図16(B)は浸透性の低いインク(ブラックインク)
で記録する画素を示している。なお、輪郭部にはハッチ
ングを施して示している。ブラックインクで記録すべき
画素からなる画像領域の輪郭部はブラックインクで記録
する。また輪郭部以外、すなわち輪郭部の内部における
ブラックインクで記録すべき画素を、乱数的または擬似
乱数的に所定の割合だけ浸透性の高いインクで記録する
画素に置き換える。置き換えた画素は、図16(B)に
示すブラックインクで記録する画素から間引かれ、その
分だけ図16(A)に示す浸透性の高いインクで記録す
る画素として画素データが生成される。この浸透性の高
いインクで記録する画素は、例えばシアンインク、マゼ
ンタインク、イエローインクで記録する画素に適宜配分
すればよい。
【0050】このように乱数的または擬似乱数的にブラ
ックインクで記録すべき画素を置き換えることによっ
て、規則的なマスクを用いた置き換えと比較して、規則
的なマスクに起因する特有のパターンが見えにくくなる
という効果がある。
【0051】図17は、記録位置ズレによる乾燥性に与
える影響の一例の説明図である。図17には、浸透性の
低いインクで記録する画素を置き換えた位置に記録すべ
き浸透性の高いインクが、定位置に記録された場合と、
約180μmずれた場合とで、乾燥性に対してどのよう
な影響があるかを評価した結果を示している。この約1
80μmのずれは、400dpiの記録装置において3
画素分のずれである。乾燥性の評価として、乾燥の遅い
低温低湿環境と、通常の室温環境において、それぞれベ
タ領域と文字領域について、記録用紙の重なりによって
先に記録した内容が新たな記録用紙の裏面に移る裏面汚
れ、記録済みの記録用紙上を新たな記録用紙が搬送され
てその先端で擦るために発生する新たな記録用紙の先端
の汚れと記録済みの記録用紙上の記録面の汚れを評価し
た。数値が大きいほど汚れがひどいことを示している。
【0052】図17に示すように、浸透性の高いインク
が本来記録されるべき記録媒体上の位置から約180μ
mずれたとしても、乾燥性にはほとんど影響がないこと
がわかる。したがって、置き換えた浸透性の高いインク
は、必ずしも本来記録されるべき位置へ正確に記録する
必要はない。少なくとも、浸透性の低いインクで構成さ
れるべき画素を所定の割合で間引き、その間引いた分に
略等しい量の浸透性の高いインクで記録する画素を加え
て記録すればよい。浸透性の高いインクは画像全体に分
散して記録されるので、浸透性の低いインクと混じりあ
って浸透性の低いインクの浸透性を向上させ、記録媒体
内部へと浸透していく。そのため、連続記録時において
も未乾燥のインクによる媒体汚れを回避することができ
る。もちろん輪郭部は浸透性の低いブラックインクのみ
によって記録することにより、浸透性の高いインクに特
有の滲みを抑え、輪郭部がシャープな画像を得ることが
できる。
【0053】また逆に、記録位置ずれなどを防止するた
め通常の記録時には片方向記録しか行なわない記録装置
においても、置き換えた浸透性の高いインクによる記録
は位置ズレが許容されるため、キャリッジを戻す際の逆
方向移動時に記録を行なうように構成することが可能で
ある。
【0054】図18は、輪郭部の幅の一例の説明図であ
る。図中、クロスハッチングで示した部分が輪郭部であ
り、斜めのハッチングで示した部分がブラックインクで
記録すべき画素の一部をカラーインクで記録する部分で
ある。上述の例では、輪郭部の幅を1画素とし、周囲1
画素をブラックインクのみを用いて記録する例を示し
た。本発明はこれに限られるものではなく、輪郭部の幅
を2画素以上としてもよい。しかし実験では、輪郭部の
幅が増えると内部のカラーインクによって輪郭部のブラ
ックインクが引っ張れられ、輪郭が白っぽくなる現象が
発生する。そのため、輪郭部の幅は1〜4画素程度が好
ましい。
【0055】輪郭部の幅は、このように1〜4画素の範
囲で任意に選択することができる。例えば上述のように
カラーインクによって記録される位置にずれが見込まれ
る場合には、カラーインクによる記録画素が記録領域を
はずれないように、輪郭部の幅を設定すればよい。ま
た、例えば環境条件や、ブラックインクで記録する画素
を置き換える割合などに応じて、輪郭部の幅を設定する
ことができる。これにより、高湿環境下や、ブラックイ
ンクで記録すべき画素を置き換える割合が増加しても、
輪郭部からのインクのにじみ出しを防止し、乾燥性を維
持しつつ、エッジのシャープな画像を得ることができ
る。
【0056】さらに、ブラックインクで記録すべき画素
をカラーインクで記録する画素に置き換える割合は、上
述の例に限らない。また、ブラックインクで記録すべき
画素を間引いてカラーインクで記録する画素を加える割
合も同様である。これらの割合について説明するため、
いくつかの割合で画像を記録し、その特性を調べた。図
19は、具体的なブラック、シアン、マゼンタ、イエロ
ーの記録する画素の割合の説明図である。ここではブラ
ックインクで記録すべき画素をすべてブラックインクで
記録した場合を100とし、各色のインクの割合を示し
ている。例えば具体例1では、ブラックインクで記録す
べき画素のうち30%を置き換えあるいは間引きによっ
て記録せず、70%をブラックインクで記録する。そし
てシアンインク(c)、マゼンタインク(m)、イエロ
ーインク(y)によりそれぞれ総画素数の10%ずつの
画素を記録する。図20は、具体例1における画素の置
き換えの一例の説明図である。例えば図20(A)に示
すように6×10画素の領域において、1画素幅の輪郭
部をすべてブラックインクによって記録し、内部の4×
8画素のうち9画素をそれぞれシアンインク、マゼンタ
インク、イエローインクで記録したとする。この場合、
内部のブラックインク(k)、シアンインク(c)、マ
ゼンタインク(m)、イエローインク(y)の割合は、
図20(B)に示すように、ほぼ70%、10%、10
%、10%となる。
【0057】同様に図19の具体例2では、ブラックイ
ンクで記録すべき画素のうち36%を置き換えあるいは
間引きによって記録せず、64%をブラックインクで記
録する。そしてシアンインク(c)、マゼンタインク
(m)、イエローインク(y)によりそれぞれ総画素数
の12%ずつの画素を記録する。これらの例では、それ
ぞれブラックインクで記録する画素を減らした分だけカ
ラーインクで記録を行なうので、総インク量はすべてブ
ラックインクのみで記録する場合と変わらない。図21
は、具体例2における画素の置き換えの一例の説明図で
ある。図20(A)と同様に図21(A)に示す6×1
0画素の領域において、1画素幅の輪郭部をすべてブラ
ックインクによって記録し、内部の4×8画素のうち1
2画素をそれぞれ4画素ずつ、シアンインク、マゼンタ
インク、イエローインクで記録したとする。この場合、
内部に記録するシアンインク(c)、マゼンタインク
(m)、イエローインク(y)の割合は、図21(B)
に示すように、ほぼ12%ずつとなり、残りの64%弱
(厳密には62.5%)をブラックインク(k)で記録
することになる。
【0058】図19の比較例1では、ブラックインクで
記録すべき画素のうち70%のみをブラックインクで記
録する。そしてシアンインク(c)、マゼンタインク
(m)によりそれぞれ総画素数の30%ずつ記録する。
この場合、ブラックインクで記録する画素は30%しか
減らしていないが、カラーインクで記録する画素は2つ
のインクで60%増加するので、総インク量はブラック
インクのみで記録する場合より30%多くなる。比較例
2では、ブラックインクで記録すべき画素のうち70%
のみをブラックインクで記録し、シアンインク(c)、
マゼンタインク(m)によりそれぞれ総画素数の15%
ずつ記録する。総インク量はブラックインクのみの場合
と変わらない。比較例3では、ブラックインクで記録す
べき画素のうち70%のみをブラックインクで記録し、
シアンインク(c)、マゼンタインク(m)、イエロー
インク(y)によりそれぞれ総画素数の30%ずつ記録
する。総インク量は60%増加する。比較例4では、ブ
ラックインクで記録すべき画素のうち55%のみをブラ
ックインクで記録し、シアンインク(c)、マゼンタイ
ンク(m)によりそれぞれ総画素数の15%ずつ記録す
る。総インク量はブラックインクのみの場合と変わらな
い。比較例5では、ブラックインクで記録すべき画素の
うち85%をブラックインクで記録し、シアンインク
(c)、マゼンタインク(m)によりそれぞれ総画素数
の15%ずつ記録する。総インク量はブラックインクの
みの場合より15%増加する。比較例6では、ブラック
インクで記録すべき画素のうち85%のみをブラックイ
ンクで記録し、シアンインク(c)、マゼンタインク
(m)、イエローインク(y)によりそれぞれ総画素数
の15%ずつ記録する。総インク量はブラックインクの
みの場合より30%増加する。
【0059】図22は、ブラックインクで記録する画素
を置き換えまたは間引いてカラーインクで記録すること
による色目の違いの一例の説明図である。ブラックイン
クで記録すべき画素をカラーインクで記録すると、その
発色性の違いによって色目が異なってくる。例えば2つ
の色をCIEL* * * 色空間で(L* 1,a* 1
* 1)、(L* 2,a* 2,b* 2)で表わしたとき、色目の
違い△EはE={(L* 1−L* 22 +(a* 1−a* 22
+(b* 1−b* 22 1/2 …(1)で表わすことができ
る。図22では、すべてブラックインクで記録した場合
との色目の違い△Eを示している。
【0060】一般に△E<5では色目の差がわからない
と言われている。図22に示す各例における色目の違い
△Eを比較すると、具体例1では色目の違いは小さい。
また具体例1よりもブラックインクで記録する画素の割
合を小さくした具体例2では、色目の違いが多少大きく
なるものの、許容範囲内である。さらにブラックインク
で記録する画素の割合を小さくした比較例4では、色目
の違い△Eが5以上となり、許容範囲を超えることがわ
かる。このように、浸透性の低いブラックインクを浸透
性の速いカラーインクに置き換え、あるいは浸透性の低
いブラックインクを間引きその分だけ浸透性の速いカラ
ーインクを加えることによって、記録媒体への浸透性は
促進されるが、逆に色目が悪くなる。そのため、浸透性
の低いインクで記録する画素を置き換え、あるいは間引
く割合は40%以下とし、浸透性の低いインクで記録す
る画素の割合を60%以上とするとよいことがわかる。
【0061】また、ブラックインクを置き換えて記録す
るカラーインクとしては、具体例1に示すようにシア
ン、マゼンタ、イエローの3色を用いて全体としてプロ
セスブラックとなるようにしたが、例えば特定の1色あ
るいは2色であっても浸透性を向上させる意味では効果
がある。しかし図22において具体例1と比較例2とを
比較してわかるように、シアンインク、マゼンタイン
ク、イエローインクそれぞれ10%を加えていたものを
シアンインク、マゼンタインクそれぞれ15%に変更す
ると、カラーインク量は同じでも色目は悪くなる。比較
例1のようにさらにシアンインク、マゼンタインクのイ
ンク量を増加してそれぞれ30%とすると、色目の違い
はさらに明らかになり、許容範囲を超えてしまう。この
場合でも、イエローインクを30%加えると、加えたカ
ラーインクによってプロセスブラックに近い発色とな
り、比較例3に示すように色目の違いは改善される。こ
のように、ブラックインクで記録する画素を置き換え、
あるいはカラーインクで記録する画素を加える場合に
は、なるべくブラックに近くなるような割合で加えるこ
とは望ましい。もちろん、色目の違いが許容範囲内であ
れば1色あるいは2色のカラーインクのみに置き換え、
あるいは画素を加えても差し支えない。
【0062】図23は、ブラックインクで記録する画素
を置き換えまたは間引いてカラーインクで記録すること
による色目の違いと乾燥性の一例の説明図である。図2
2において、ブラックインクで記録する画素の割合が少
ないと色目の違いが大きくなると説明した。しかし、ブ
ラックインクは浸透性が低いため、ブラックインクで記
録する画素の割合が多いと、乾燥性が悪くなることは容
易に推測できる。図23に比較例5、比較例6として示
したように、ブラックインクで記録する画素の割合が8
5%では、乾燥性が悪く、記録媒体の汚れなどが発生し
てしまう。高速記録時でも記録媒体を汚さないために
は、ブラックインクで記録する画素の割合が約80%以
下、すなわちブラックインクで記録する画素をカラーイ
ンクで記録する割合、あるいはブラックインクで記録す
る画素を間引く割合は約20%以上とすることが望まし
い。
【0063】また、具体例2に示すようにブラックイン
クで記録する画素の割合が具体例1よりも少なくなる
と、より乾燥性は向上する。さらにブラックインクで記
録する画素の割合を少なくし、比較例4のようにブラッ
クインクで記録する画素の割合が55%、シアンイン
ク、マゼンタインク、イエローインクでそれぞれ15%
ずつ記録する場合には、より乾燥性は十分となるが、図
22の説明においても述べたように色目の違いが顕著に
なり、許容範囲を超えてしまい、不適である。すなわ
ち、ブラックインクで記録する画素の割合が約60%以
上、すなわちブラックインクで記録する画素をカラーイ
ンクで記録する割合、あるいはブラックインクで記録す
る画素を間引く割合は約40%以下とすることが望まし
い。
【0064】これらの条件から、ブラックインクで記録
する画素をカラーインクで記録する割合、あるいはブラ
ックインクで記録する画素を間引く割合は約20%以上
約40%以下とすることが望ましい。ブラックインクで
記録する画素を置き換えあるいは間引く割合は、この2
0〜40%の範囲で任意に選択すればよい。
【0065】図24は、往復記録時における往記録時と
復記録時との色目の違いの説明図である。図24では、
往記録時の色目と復記録時の色目との差を上述の(1)
式で計算した値を示している。図2、図3に示したよう
な記録ヘッドの配列構成では、図13および図15で説
明したように各色の記録順序が異なるために、往記録時
はシアンインク、マゼンタインクを先に記録媒体に記録
してからブラックインクを記録するが、復記録時にはイ
エローインクを先に記録媒体に記録するのみでブラック
インクを記録する。そのために往記録時と復記録時とで
色目が異なることになる。
【0066】具体例1では、すべてブラックインクで記
録した場合と比べてもそれほどの色目の違いは発生しな
い。具体例2ではカラーインクのインク量が多くなった
分だけ色順の影響を受け、色目の違いが大きくなるが、
十分、許容範囲内である。具体例3のようにカラーイン
ク量が非常に多くなると、色目の違いも顕著となり、特
に乾きの悪い低温環境下では、紙質によっては許容範囲
以上の色目の違いが発生している。
【0067】カラーインクとしてシアンインク、マゼン
タインクのみを用いた場合には、復記録時には先に記録
される浸透性の高いインクが存在しない。そのため比較
例2に示すように同じブラックインク量、カラーインク
量であっても、色目の違いは大きくなる。さらにシアン
インク、マゼンタインクのインク量を多くすると、比較
例1に示すように色目の違いは顕著となり、許容範囲を
超えてしまう。
【0068】このように、ブラックインクで記録すべき
画素を20%〜40%の範囲でカラーインクで記録する
画素に置き換え、あるいはその範囲で間引いてカラーイ
ンクで記録する画素を同程度加え、例えば図2、図3に
示すような記録ヘッドの配列順として、浸透性の低いブ
ラックインクの記録の前に、浸透性の高い1以上のカラ
ーインクを記録しておくことによって、往記録時と復記
録時における色目の違いを抑えた記録が可能である。従
って、往復記録を行なう必要がある場合に本発明の記録
方法は適しており、本発明を用いることにより、往記録
時のバンドと復記録時バンドとの間の色目の違いが目立
たないように記録を行なうことができ、高画質の画像を
得ることができる。
【0069】上述の説明では、例えば図2、図3に示し
たように、シアン、ブラック、マゼンタ、イエローの4
色に対応した4つの記録ヘッド11a,11b,11
c,11dを備えた例に基づいて説明したが、本発明は
これに限定されるものではない。図25は、本発明で適
用される他の記録ヘッドの一例を示す構成図である。例
えば図25(A)に示す構成では、浸透性の高いインク
(シアンインク、マゼンタインク、イエローインク)を
噴射するノズル列を有する記録ヘッドと、浸透性の低い
インク(ブラックインク)を噴射するノズル列のみを有
する記録ヘッドから構成されている。この構成では記録
ヘッド数が少ないためコストを低減できるとともに、ブ
ラックについては記録幅を広く取れるため高速記録が可
能である。ただし、ブラックの記録ヘッドの一方の側に
しかカラーの記録ヘッドが存在しないため、片方向記録
を行なうか、あるいは往復記録時には記録幅を制限して
行なう必要がある。
【0070】また、図25(B)に示す構成では、1つ
の記録ヘッドに浸透性の高いインク(シアンインク、マ
ゼンタインク、イエローインク)を噴射するノズルと、
浸透性の低いインク(ブラックインク)を吐出するノズ
ルを1列に配置した例を示している。この構成では、浸
透性の低いインクによる記録は必ず浸透性の高いインク
による記録後に行なわれるので、往復記録時の色目の違
いが小さくなることが期待できる。また、1個の記録ヘ
ッドで済むためコストの低減が期待できる。
【0071】さらに、本発明ではシアン(c)、ブラッ
ク(k)、マゼンタ(m)、イエロー(y)の各色のイ
ンクを用いた構成に限られるものではない。例えばブラ
ックについて浸透性の高いインクと浸透性の低いインク
を用いてモノクロ画像を形成する場合など、単色の記録
に適用してもよい。また、各色とも浸透性の高いインク
と浸透性の低いインクを用いてもよい。例えば濃色イン
クとして浸透性の低いインクを用い、淡色インクとして
浸透性の低いインクを用いるなどしてもよい。もちろ
ん、他の色の組み合わせでもよい。
【0072】また、上述のような浸透性の低いインクで
記録する領域の輪郭部を除く一部の画素を浸透性の高い
インクで記録する処理を行なうか否かを、切り替え可能
に構成することができる。例えばブラックモノクロ高速
記録モードが選択されたときにこのような処理が行なわ
れるように設定することができる。他の単色の記録モー
ドや、低速(あるいは通常の)記録ノードでは上述のよ
うな処理を行なわなくてもよい。また、このような切り
替えは、ユーザによって設定可能なスイッチでもよい
し、文書内のヘッダを検知してスイッチ設定するプログ
ラムによって行なってもよい。あるいは記録すべき画像
を解析して決定してもよい。
【0073】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、浸透性の低いインクで構成されるべき画像の
輪郭部は当該浸透性の低いインクを用いて記録し、輪郭
部以外の部分は所定の割合で浸透性の低いインクで記録
すべき画素を浸透性の高いインクで記録する画素に置き
換え、あるいは所定の割合で浸透性の低いインクで記録
すべき画素を間引き、ほぼ同じ量の浸透性の高いインク
で記録する画素を加え、記録するようにしたので、輪郭
のシャープさを維持し、しかも色目の違いを抑えて、画
質の劣化を最小限に抑えつつ、乾燥性を改善することが
でき、高速記録時にも用紙汚れを低減させることができ
るという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のインクジェット記録装置の実施の一
形態を示すブロック図である。
【図2】 本発明のインクジェット記録装置の実施の一
形態における記録部の一構成例を示す斜視図である。
【図3】 本発明のインクジェット記録装置の実施の一
形態における記録部の一構成例を示す正面図である。
【図4】 輪郭抽出部における輪郭抽出方法の一例の説
明図である。
【図5】 輪郭検出ウィンドウの別の例の説明図であ
る。
【図6】 輪郭検出ウィンドウのさらに別の例の説明図
である。
【図7】 カラー画像における輪郭抽出の一例の説明図
である。
【図8】 本発明の実施の一形態における画素変換部の
具体的な動作の一例の説明図(ブラック)である。
【図9】 本発明の実施の一形態における画素変換部の
具体的な動作の一例の説明図(シアン)である。
【図10】 本発明の実施の一形態における画素変換部
の具体的な動作の一例の説明図(マゼンタ)である。
【図11】 本発明の実施の一形態における画素変換部
の具体的な動作の一例の説明図(イエロー)である。
【図12】 本発明の実施の一形態における記録部の具
体的な動作の一例の説明図である。
【図13】 各インクによる印字順序の一例の説明図で
ある。
【図14】 記録用紙へのインクの浸透過程の一例の説
明図である。
【図15】 各インクによる印字順序の別の例の説明図
である。
【図16】 本発明の実施の一形態の画素変換部におけ
る画素置き換え処理の別の例の説明図である。
【図17】 記録位置ズレによる乾燥性に与える影響の
一例の説明図である。
【図18】 輪郭部の幅の一例の説明図である。
【図19】 具体的なブラック、シアン、マゼンタ、イ
エローの記録する画素の割合の説明図である。
【図20】 具体例1における画素の置き換えの一例の
説明図である。
【図21】 具体例2における画素の置き換えの一例の
説明図である。
【図22】 ブラックインクで記録する画素を置き換え
または間引いてカラーインクで記録することによる色目
の違いの一例の説明図である。
【図23】 ブラックインクで記録する画素を置き換え
または間引いてカラーインクで記録することによる色目
の違いと乾燥性の一例の説明図である。
【図24】 往復記録時における往記録時と復記録時と
の色目の違いの説明図である。
【図25】 本発明で適用される他の記録ヘッドの一例
を示す構成図である。
【符号の説明】
1…輪郭抽出部、2…画素変換部、3…記録部、11a
〜11d…記録ヘッド、12a〜12d…インクタン
ク、13…信号ケーブル、14…キャリッジ、15…ガ
イドロッド、16…キャリッジガイド、17…タイミン
グベルト、18…駆動モータ、19…駆動プーリー、2
0…記録用紙。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平9−156130(JP,A) 特開 平9−57953(JP,A) 特開 平7−285264(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41J 2/21

Claims (14)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも浸透性の低いインクと浸透性
    の高いインクを使用して画素ごとに記録を行なうインク
    ジェット記録方法において、前記浸透性の低いインクで
    構成されるべき画素領域の輪郭部については当該浸透性
    の低いインクを用いて記録し、前記輪郭部以外の前記画
    素領域については所定の割合で前記浸透性の低いインク
    で構成されるべき画素を前記浸透性の高いインクを用い
    て記録する画素に置き換えて記録することを特徴とする
    インクジェット記録方法。
  2. 【請求項2】 少なくとも浸透性の低いインクと浸透性
    の高いインクを使用して画素ごとに記録を行なうインク
    ジェット記録方法において、前記浸透性の低いインクで
    構成されるべき画素領域の輪郭部については当該浸透性
    の低いインクを用いて記録し、前記輪郭部以外の前記画
    素領域については所定の割合で前記浸透性の低いインク
    で構成されるべき画素を間引き、間引いた分に略等しい
    量の前記浸透性の高いインクを用いて記録する画素を加
    えて記録することを特徴とするインクジェット記録方
    法。
  3. 【請求項3】 前記浸透性の低いインクで構成されるべ
    き画素を置き換えまたは間引く前記所定の割合は、略2
    0%以上40%以下であることを特徴とする請求項1ま
    たは請求項2に記載のインクジェット記録方法。
  4. 【請求項4】 前記浸透性の低いインクで構成されるべ
    き画素の置き換えまたは間引きは、乱数的または擬似乱
    数的に行なうことを特徴とする請求項1ないし請求項3
    のいずれか1項に記載のインクジェット記録方法。
  5. 【請求項5】 1種類以上の前記浸透性の高いインクに
    よる前記画素の記録を行なった後に前記浸透性の低いイ
    ンクによる前記画素の記録を行なうことを特徴とする請
    求項1または請求項2に記載のインクジェット記録方
    法。
  6. 【請求項6】 前記浸透性の低いインクはブラックイン
    クであり、前記浸透性の高いインクはシアンインク、マ
    ゼンタインクおよびイエローインクであることを特徴と
    する請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載のイ
    ンクジェット記録方法。
  7. 【請求項7】 前記浸透性の低いインクで構成されるべ
    き画素領域の輪郭部以外の前記画素領域について前記浸
    透性の高いインクを用いて記録する際には、前記シアン
    インク、前記マゼンタインク、前記イエローインクを所
    定の割合で用いることを特徴とする請求項6に記載のイ
    ンクジェット記録方法。
  8. 【請求項8】 少なくとも浸透性の低いインクと浸透性
    の高いインクを使用して画素ごとに記録を行なうインク
    ジェット記録装置において、前記浸透性の低いインクで
    構成されるべき画素領域の輪郭を抽出する輪郭抽出手段
    と、該輪郭抽出手段で抽出された輪郭を含む輪郭部以外
    の前記画素領域の画素を所定の割合で前記浸透性の高い
    インクで記録する画素に置き換える画素変換手段と、該
    画素変換手段で処理された画像を前記浸透性の低いイン
    クおよび前記浸透性の高いインクを用いて記録する記録
    手段を有することを特徴とするインクジェット記録装
    置。
  9. 【請求項9】 少なくとも浸透性の低いインクと浸透性
    の高いインクを使用して画素ごとに記録を行なうインク
    ジェット記録装置において、前記浸透性の低いインクで
    構成されるべき画素領域の輪郭を抽出する輪郭抽出手段
    と、該輪郭抽出手段で抽出された輪郭を含む輪郭部以外
    の前記画素領域の画素を所定の割合で間引き該間引いた
    量に略等しい量の前記浸透性の高いインクを用いて記録
    する画素を加える画素変換手段と、該画素変換手段で処
    理された画像を前記浸透性の低いインクおよび前記浸透
    性の高いインクを用いて記録する記録手段を有すること
    を特徴とするインクジェット記録装置。
  10. 【請求項10】 前記画素変換手段において前記浸透性
    の低いインクで構成されるべき画素を置き換えまたは間
    引く前記所定の割合は、略20%以上40%以下である
    ことを特徴とする請求項8または請求項9に記載のイン
    クジェット記録装置。
  11. 【請求項11】 前記画素変換手段は、前記浸透性の低
    いインクで構成されるべき画素を乱数的または擬似乱数
    的に置き換えまたは間引くことを特徴とする請求項8な
    いし請求項10のいずれか1項に記載のインクジェット
    記録装置。
  12. 【請求項12】 前記記録手段は、1種類以上の前記浸
    透性の高いインクによる前記画素の記録を行なった後に
    前記浸透性の低いインクによる前記画素の記録を行なう
    ことを特徴とする請求項8または請求項9に記載のイン
    クジェット記録装置。
  13. 【請求項13】 前記浸透性の低いインクはブラックイ
    ンクであり、前記浸透性の高いインクはシアンインク、
    マゼンタインクおよびイエローインクであることを特徴
    とする請求項8ないし請求項12のいずれか1項に記載
    のインクジェット記録装置。
  14. 【請求項14】 前記画素変換手段は、前記浸透性の高
    いインクで記録する画素に置き換えまたは該画素を追加
    する際には、前記シアンインク、前記マゼンタインク、
    前記イエローインクで記録される画素を所定の割合で用
    いることを特徴とする請求項13に記載のインクジェッ
    ト記録装置。
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