JP3521711B2 - カラオケ再生装置 - Google Patents

カラオケ再生装置

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JP3521711B2
JP3521711B2 JP28943497A JP28943497A JP3521711B2 JP 3521711 B2 JP3521711 B2 JP 3521711B2 JP 28943497 A JP28943497 A JP 28943497A JP 28943497 A JP28943497 A JP 28943497A JP 3521711 B2 JP3521711 B2 JP 3521711B2
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【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、歌唱補助機能を有
するカラオケ再生装置に関し、特にガイドボーカルとし
て歌唱パートの歌唱音を合成・出力する機能を備えたカ
ラオケ再生装置に関する。 【0002】 【従来の技術】近年、デジタル技術の進歩に伴い、各種
のカラオケ方式が提案されており、特に電子楽器と同様
の楽音合成装置を用いたシンセサイザ方式のカラオケ
(以下、シンセカラオケと称す)が注目されている。シ
ンセカラオケは、楽音合成装置を一般的にMIDI(mu
sical instrument digital interface)と呼ばれる演奏
指示情報等によって駆動し、楽音を合成するもので、主
旋律パートのみ強調して出力することが容易に行えるた
め、歌唱補助としてガイドメロディ機能が一般的に使わ
れている。 【0003】また、シンセサイザ方式のカラオケでは難
しいとされてきた音声やバックコーラスの演奏も可能に
なってきている。このような歌声合成装置として例え
ば、特開平9−134188号公報に開示されたものが
ある。この従来の歌声合成装置を同公報記載の図面を用
い、以下、その説明を行う。同公報の図1は歌声合成装
置の構成を示すブロック図である。図1において、10
0〜103は入力端子、104はアサイナ、105a、
105bは波形メモリ、106a、106bは読み出し
器、107a、107bはエンベ形成器、108a、1
08bはレベル変換器、109は加算器、110は出力
端子、111は音程差分発生器である。 【0004】同公報の図2は読み出し器106a、10
6bの動作および構成を示す図である。図2(b)にお
いて、701、702、703、708は入力端子、7
07は出力端子、709、706は加算器、704はア
ドレス生成器、705は読み出し開始アドレス生成器で
ある。同公報の図3は音程差分発生器111の動作を説
明する説明図、図4は波形メモリ105aおよび105
bのデータ格納状態の説明図、図5は波形メモリ105
aおよび105bのループ読み出しの説明図、図6は歌
声合成のクロスフェード処理の説明図、図7はアサイナ
104の動作説明図である。 【0005】以上のように構成された従来の歌声合成装
置の動作を説明する。アサイナ104には、合成すべき
歌声の音韻と音高と音量および発音タイミングからなる
演奏情報がそれぞれ入力端子100〜103から与えら
れる。アサイナ104は、入力された音韻と音高と音量
および発音タイミングからなる演奏情報を交互に第1お
よび第2の出力系列に出力する。さらに、アサイナ10
4の第1および第2の出力系列にはそれぞれ第1の読み
出し器106aと第2の読み出し器106bが接続され
ていて、アサイナ104から音高と音韻と発音タイミン
グが指示される。読み出し器106aおよび106bは
次のように動作する。音韻と音高が指示され発音の開始
が指示されると、読み出し器106aおよび106bは
波形メモリの指示された音韻および音高の格納されてい
る先頭番地から順に波形データを読み出す。 【0006】一般に、音声の波形は、発音開始部の数1
00m秒が過渡部であり、以後は比較的類似した波形が
繰り返し出現する性質がある。この繰り返し部分も数1
00m秒で表現できることが知られている。すなわち元
となる音声の波形を図5(a)とすると、発音開始部+繰
り返し部を波形メモリに記憶しておき、読み出す際には
図5(b)のように繰り返し部をループして読み出すこと
によって、波形メモリ量を1音韻あたり500m秒から
1秒程度にすることができる。 【0007】このように波形メモリ105a、105b
は図2に示すような構成をしている。入力端子703か
ら音韻、708から音高が指定される。指定された音韻
と音高の組み合わせに従い読み出し開始アドレスが読み
出し開始アドレス生成器705から出力される。同時に
入力端子701から発音タイミング、702から音程差
分値が与えられる。加算器709は音程差分値と音高の
指定値を加算しこれをΔAとして出力する。ΔAはアド
レス生成器704に与えられていてアドレス生成器70
4は基本的にΔAを積分する。ただし積分値が波形デー
タ長を超える毎に積分値から繰り返し部の長さに相当す
る値が引き算され、図2(a)のようなアドレス値が生
成される。このアドレス値が読み出し開始アドレス生成
器705の出力と加算器706で加算され出力端子70
7に波形メモリに与えるアドレスが出力される。 【0008】また、音程差分発生器111にはアサイナ
104の第1および第2の出力系列双方から音高および
発音タイミングが指示される。音程差分発生器111は
図3のように前の音韻から後ろの音韻に移行する際に前
の音韻の音高をしだいに後ろの音韻の音高に近づけるた
めに時間的に変化する第1および第2の補正値をそれぞ
れ第1および第2の出力とし、これらの出力はそれぞれ
第1の読み出し器106aと第2の読み出し器106b
の音程変化値入力として与えられる。 【0009】さらに、アサイナ104の第1および第2
の出力系列にはそれぞれ波形包絡データを生成する第1
のエンベ形成器107aおよび第2のエンベ形成器10
7bが接続されていてそれぞれアサイナ104の第1お
よび第2の出力系列から音量と発音タイミングを指示さ
れる。第1の読み出し器106aと第2の読み出し器1
06bによって読み出される第1の波形メモリ105a
および105bには、図4のように日本語や英語そのた
の言語について通常発音可能または演奏に必要な全音
韻、全音高の波形データが格納されていて、第1の読み
出し器106aと第2の読み出し器106bは指定され
た音高および音韻の波形データを順次読み出す。 【0010】第1の読み出し器106aと第2の読み出
し器106bによって読み出された波形データは、それ
ぞれ第1および第2のエンベ形成器107aと107b
の出力値に従ってレベル変換器108aと108bによ
ってレベル変換される。さらに、レベル変換器108a
と108bの出力は加算器109で加算され出力端子1
10に歌声合成出力が得られる。 【0011】以上の動作の一例として、たとえば、同公
報図7の楽譜で示す歌声を合成する場合を説明する。こ
の例の場合、アサイナ104の入力および第1、第2の
出力系列の出力は図7のようになる。アサイナ104の
出力は第1の読み出し器106aおよび第2の読み出し
器106bに与えられ、第1の読み出し器106aは時
間t1から音韻“あ”(音高ド)を読み出し、時間t3から音
韻“た”(音高ファ)を読み出す。同じく第2の読み出し
器106bは時間t2から音韻“し”(音高ラ)を読み出
し、時間t4から音韻“の”(音高ソ)を読み出す。 【0012】また、アサイナ104の出力は第1のエン
ベ形成器107aおよび第2のエンベ形成器107bに
与えられそれぞれ図6のEaおよびEbに示すような波
形エンベロープを発生する。すなわち前後する音韻と音
韻の交替部分で、双方の音韻波形をクロスフェードする
ように波形エンベロープを発生するのである。このよう
に形成された波形エンベロープEaとEbと読み出し器
106aの出力Sa、読み出し器106bの出力Sbが
それぞれレベル変換器108a、108bに与えられ
る。 【0013】エンベ形成器107aと107bではそれ
ぞれEa×SaとEa×Sbを演算し、エンベ形成器1
07aと107bの出力が加算器109で加算され歌声
合成処理が完了して出力端子110に出力波形が得られ
る。同時に音程差分発生器111は、以下のように動作
する。アサイナ104の出力を受けて、音程差分発生器
111は図3のように第1および第2の補正出力を発生
する。例えば時間t2で音韻“し”(音高ラ)の音声を発
音開始するときに、直前で音韻“あ”(音高ド)の音声を
発音していて、この間に900セントの音高差がある。こ
の音高差を次第に小さくするために音程差分発生器11
1は図3に示すように第1の補正出力を第1の読み出し
器106aに与える。 【0014】前述したように、読み出し器106a,1
06bは、音高指定値と補正値を加算した値を波形デー
タの読み出し速度に反映するので、音韻“あ”は音高ド
から音高ラにしだいに変化することになる。このように
して直前の音韻の音高から次の音韻の音高になめらかに
漸近することになり前述したクロスフェード処理との相
乗作用により、極めて滑らかに音韻と音韻が接続され
て、品質のよい歌声を合成することができる。 【0015】つぎに第2の従来例について、図面を参照
しながら説明する。同公報の図8は音楽再生装置の構成
を示すブロック図である。図8において、200は演奏
データメモリ、201はシーケンサ、202は歌声合成
装置であり、これは第1の従来例で説明したものと同じ
である。203は楽音合成装置、204は加算器、20
5は出力端子、206は移調入力端子、207は演奏速
度入力端子である。 【0016】以上のように構成された第2の従来の音楽
再生装置について、以下その動作を説明する。演奏デー
タメモリ200には演奏情報が格納されている。演奏情
報の格納形式はすでに説明したとおりであり、ここでは
繰り返し説明しない。シーケンサ201は演奏データメ
モリ200から演奏情報を読み出し、歌声の演奏であれ
ば歌声合成装置202に合成すべき歌声の音韻と音高と
音量および発音タイミングからなる演奏情報を与え、楽
器音の演奏であれば楽音合成装置203に音高と音量お
よび発音タイミングからなる発音情報を与る。 【0017】歌声合成装置202と楽音合成装置203
の出力は加算器204で加算され出力端子205に歌声
と楽器演奏音が同時に得られる。206は移調指示値の
入力端子であり、たとえば値1が入力されるとシーケン
サ201は音高指示を半音高くして歌声合成装置202
および楽音合成装置203に与える。207は演奏速度
指示値の入力端子であり、ここに与える値によりシーケ
ンサは演奏速度を速くまたは遅くする。 【0018】第2の従来例では歌声合成装置202に第
1の従来例と同じ構成のものを用いているので、入力端
子206から移調指示があって、シーケンサ201が音
高指示値を変化すると、波形メモリ105a、105b
を読み出すアドレスが変化する。しかしこれは、読み出
す波形データの品質を変化させるものではないので、移
調する/しないに係わらず、歌声合成器は劣化するもの
ではない。 【0019】同様に演奏速度指示値が変化しても、読み
出し器106aと106b、エンベ形成器107aと1
07b等に与えるタイミング情報が変化するだけであ
り、移調の場合と同じく読み出す波形データの品質を変
化させるものではないので、移調する/しないに係わら
ず、歌声合成装置は劣化するものではない。以上のよう
に、演奏情報が格納されている演奏データメモリ200
と、シーケンサ201と、歌声合成装置202と、楽音
合成装置203とを設けることにより、演奏速度や音程
を変化しても歌声の品質を劣化させることなく音楽を再
生することができ、カラオケ等の音楽再生時にキーコン
などの操作をしても、音楽の品質が劣化しない。 【0020】 【発明が解決しようとする課題】上記従来の構成は、P
CM品質のボーカルを合成し、演奏する音程や速度を変
化させた時も品質の高いバックコーラスを再生できる歌
声合成方式である。しかしながら上記従来の構成では、
歌詞情報は通常メタ・イベントに記述される。メタ・イ
ベントはCHの概念がないため、固定した1つのパート
の歌詞しか持てない。よって、歌唱補助機能としては主
旋律パートの楽音を強調して再生するガイドメロディ
か、ある固定のパートの歌声のみ再生するかどちらかに
限られ、同じパートのメロディと歌声とを同時に再生し
たり、ハモることができない。 【0021】本発明は上記従来の課題を解決するもの
で、主旋律の歌唱パートの歌声合成だけでなく、複数パ
ートのコーラスや異なる歌い手によるデュエットを可能
にするカラオケ再生装置を提供するものである。 【0022】 【課題を解決するための手段】 これらの課題を解決す
るために、本発明のカラオケ再生装置は、曲データメモ
リと、音韻変換部と、制御部と、歌声合成装置を含むカ
ラオケ装置であって、曲データメモリは、歌声情報を時
系列順に記憶し、歌声情報は、主旋律パートを含む複数
パート毎のMIDIイベントと、システムイクスクルー
シヴイベントと、メタイベントとを含み、各パートのM
IDIイベントは、ノートイベントと、歌い手の種類を
指定するバンクセレクトイベントと、主旋律歌詞以外の
音韻を示すプログラムチェンジイベントを含み、システ
ムイクスクルーシヴイベントは、各パートが主旋律歌詞
を使用するか否かを示す主旋律歌詞使用フラグを含み、
メタイベントは、主旋律歌詞をテキストデータで格納
し、音韻変換部は、時系列順に読み出されるメタイベン
ト中のテキストデータをプログラムチェンジ番号に変換
し、制御部は、音韻変換部にて変換されたプログラムチ
ェンジ番号が示す音韻を、主旋律歌詞使用フラグが主旋
律歌詞を使用することを示すパートのノートイベントの
音高と音量、及び、バンクセレクトイベントにより当該
パートに指定される歌い手の種類にて歌声合成装置に合
成させ、音韻変換部にて変換されたプログラムチェンジ
番号が示す音韻を、主旋律パートのノートイベントの音
高と音量、及び、バンクセレクトイベントにより主旋律
パートに指定される歌い手の種類にて歌声合成装置に合
成させ、主旋律歌詞使用フラグが主旋律歌詞を使用しな
いことを示すパートのプログラムチェンジイベントが示
す音韻を、当該パートのノートイベントの音高と音量、
及び、バンクセレクトイベントにより当該パートに指定
されている歌い手の種類にて歌声合成装置に合成させ
る、ように構成する。 【0023】 【発明の実施の形態】本発明は、歌詞と音高と音量と発
音タイミングを含む複数パートの歌声情報と楽器の演奏
情報とを時系列順に記憶する曲データメモリと、前記曲
データメモリから読み出した演奏情報に従って楽音を合
成する楽音合成装置と、前記曲データメモリから主旋律
歌唱パートの歌声情報を読み出して歌詞をプログラムチ
ェンジ相当に変換する音韻変換部と、前記音韻変換部と
前記曲データメモリから読み出した歌声情報に従って複
数パートの歌声を合成する歌声合成装置と、前記楽音合
成装置の出力と前記歌声合成装置の出力とを加算して出
力する制御部とを備え、前記曲データメモリの歌声情報
は、標準MIDIファイルフォーマットに準じており、
主旋律歌唱パートの歌詞をメタ・イベント領域にテキス
トデータとして格納し、その他パートの歌詞の音韻をプ
ログラムチェンジ相当にして格納し、主旋律以外に主旋
律と同じ歌詞を再生するパートが存在する時にシステム
イクスクルーシヴ領域にフラグを立てておき、バンクセ
レクトを用いて歌い手切換を行うことを特徴としたもの
である。これにより、主旋律歌唱パートの歌詞は歌声情
報全体の設定を行うメタ・イベント領域にテキストデー
タで記述し、主旋律歌唱パートと同じ歌詞で歌わせたい
パートは同じく歌声情報全体の設定を行うシステムイク
スクルーシヴ領域にフラグデータを記述しておき、各パ
ート毎に演奏情報を持つので、同じ歌詞で異なる音程の
歌声が合成できる。 【0024】また、予め歌詞を構成する音韻を各々プロ
グラムチェンジの番号に割り付けているので、メタ・イ
ベントに記述した主旋律歌唱パート以外の歌詞も歌わせ
ることができるので、複数パートのコーラスが自在であ
る。さらに、バンクセレクト番号と歌い手の種類を対応
づけているので、各パート毎にバンクセレクトの値を設
定するだけで自由に歌い手を変化させることができるの
で、複数の歌い手によるデュエットやコーラスが得られ
る。 【0025】以下、本発明の実施の形態について、図面
を参照しながら説明する。 (実施の形態)図1は、本発明の実施の形態におけるカ
ラオケ再生装置の構成を示すブロック図である。図1に
おいて、1は曲データメモリ、2は音韻変換テーブル、
3はMIDI管理テーブル、4はMIDI制御部、5は
楽音合成装置、6は歌声合成装置、7は加算器、8は出
力端子である。 【0026】図2は、本実施の形態における演奏データ
の説明図であり、図3は本実施の形態における歌声デー
タの説明図、図4(a)はメタ・イベントの歌詞を出力
するときの説明図、図4(b)はプログラムチェンジに
変換した歌詞を出力するときの説明図、図5は音韻変換
テーブル2の説明図、図6は歌い手種類変換テーブル、
図7はMIDI管理テーブル3の説明図である。 【0027】以上のように構成された本実施の形態にお
けるカラオケ再生装置の動作を説明する。曲データメモ
リ1に時系列順に格納された楽音再生のための演奏デー
タと、歌声合成のための歌声データは、時系列順に読み
出され、MIDI管理テーブル3に順次格納される。こ
の時、曲データメモリ1に格納されている主旋律歌唱パ
ートの歌詞が記述されているデータは、音韻変換テーブ
ル2を介し、音韻をプログラムチェンジ番号に変換して
からMIDI管理テーブル3に格納される。MIDI制
御部4は、MIDI管理テーブル3に格納された情報に
従って、楽音再生する演奏データは楽音合成装置5の入
力とし、歌声合成のための歌声データは歌声合成装置6
の入力とする。加算器7は楽音合成装置5の出力と歌声
合成装置6の出力とを加算し出力する。ここで、楽音合
成装置5と歌声合成装置6は従来例と同様の動作をする
ので説明は省略する。 【0028】まず、曲データメモリ1に記憶されている
データについて説明する。曲データメモリ1には、楽音
を再生するための演奏データと複数パートの歌声データ
が時系列順に記録されおり、演奏データと歌声データは
共に標準MIDIファイルフォーマット(以下、SMF
と称する)に準じている(「SMFリファレンス・ブッ
ク」、リットーミュージックを参照)。SMFの大部分
は、タイミング情報+イベントという構造をしており、
イベントには“MIDIイベント”“システム・イクス
クルーシヴ・イベント”“メタ・イベント”がある。M
IDIイベントは個々のCH(チャンネル)をコントロ
ールするためのメッセージであり、システム・イクスク
ルーシヴ・イベントはメーカー固有の情報をストアする
ためのものであり、メタ・イベントはMIDI以外の情
報をストアするために使われる。つまり、個々のCHを
コントロールするのはMIDIイベントに限られ、残り
2つのイベントではCH毎のコントロールはできない。 【0029】図2に示すように演奏データには、MID
Iイベントであるノート・イベント、プログラム・チェ
ンジ・イベント、ピッチベンド・イベントの各情報が記
述されている。ノート・イベントには、楽音合成装置5
の1つのCHを指示するCHナンバー、ノート番号(音
高)、ベロシティ(音量)が書き込まれている。具体的
には、<ノート・オン・イベントのステータス8n(n
はCH)><ノートナンバー><ベロシティ>で表現す
るデータとなる。CHナンバーが3、ノート番号が1
0、ベロシティが20であるようなノート・オンのイベ
ントは、<83><10><20>と表現される。実際
には、タイミング情報とペアで表現される。プログラム
チェンジ・イベントには、CHナンバー、プログラムチ
ェンジ番号が書き込まれている。具体的には<プログラ
ムチェンジ・イベントのステータスCn><プログラム
チェンジ番号>で表現する。ピッチベンド・イベントに
は、CHナンバー、ピッチベンド情報が書き込まれてい
る。具体的には、<ピッチベンド・イベントのステータ
スEn><ピッチベンド情報のMSB><ピッチベンド
情報のLSB>で表現する。 【0030】歌詞と音高と音量と発音タイミングを含
み、複数パート存在し、歌い手の種類を指定する歌声デ
ータは、図3に示すようにMIDIイベント、システム
・イクスクルーシヴ・イベント、メタ・イベントから成
る。まず、音高と音量に関しては、ノート・イベントで
表現する。次に、歌詞に関して、主旋律歌唱パートとそ
れ以外に分けて説明する。 【0031】主旋律歌唱パートの歌詞は、メタ・イベン
トに格納する。具体的には<FF><05><データ長
><歌詞のテキストデータ>で表現し、図4(a)に示
すように、例えば主旋律歌唱パートデータは1CHに格
納するとした時のその音韻を発音するためのノート・イ
ベントと対にして表現する。そして、主旋律以外の歌唱
パートは、例えば図5に示すような音韻変換テーブル2
に基づいて音韻をプログラムチェンジ番号に変換し、プ
ログラムチェンジ・イベントとして格納し、ノート・イ
ベントと対にして表現する。図4(a)と全く同じ歌詞
を同じ音高・音量で2CHに格納するときのデータを図
4(b)に示す。 【0032】ここで、主旋律以外の歌唱パートが主旋律
と同じ歌詞を使用し、音高と音量のみ変化させハモらせ
る場合は、システム・イクスクルーシヴ・イベントを使
用する。システム・イクスクルーシヴ・イベントは、具
体的には<F0><メーカID:51><データ><F
7>で表現され、<データ>の部分はメーカで独自に使
用できる領域なので、主旋律歌詞使用CHフラグという
オペレーションコード(1バイト)を設け、その後にオ
ペレーションランド領域(1バイト)を設けフラグをた
てる。オペレーションコードを<09>とし、主旋律歌
詞使用パートを3とすると、<F0><51><09>
<03><F7>となる。 【0033】また、歌い手を指定する時は、バンクセレ
クト・イベントを使用する。図6に示すような歌い手種
類変換テーブルを予め設定しておき、歌い手種類を変更
したいところで、バンクセレクト・イベント<Bn><
00><MSB><Bn><10><LSB>を発生す
ればよい。具体的には、例えば歌い手を男性1に変更し
たい場合は、<Bn><00><00><Bn><10
><02>とすればよい。 【0034】ところで、歌声データと演奏データが混在
する時は、歌声データを格納しているCHか楽音データ
を格納しているCHかを区別する必要がある。例えば、
システム・イクスクルーシヴ・イベントを使用して区別
する。新たに、歌声CH識別フラグというオペレーショ
ンコード<10>を設けその後にオペレーションランド
を設け、1,2,3CHが歌声データであるとすると、
<F0><51><09><03><10><06><
F7>となる。 【0035】以上のような演奏データと歌声データが、
曲データメモリ1に順次時系列に並べられている。次
に、MIDI管理テーブル3とMIDI制御部4につい
て説明する。MIDI管理テーブル3は、演奏データと
歌声データが混在したまま時系列順に格納されている曲
データメモリ1の情報を分類するものであり、各CH毎
に設定された値をリアルタイムで更新するものである。
MIDI制御部4は分類された情報に従って楽音合成装
置5と歌声合成装置6を制御する。例えば、図7に示す
ように歌声CH識別フラグ、主旋律歌詞使用フラグ、バ
ンク、プログラムチェンジ番号をテーブルにしたときの
各々のCHの状態を説明する。まず、0CHは、楽音合
成用のデータでピアノの音色が指定されており、MID
I制御部4は0CHのデータを楽音合成装置5に出力す
る。次に、1〜3CHは歌声合成用のデータであり、1
CHと2CHは主旋律用歌詞データの“あ”を、3CH
は“い”を合成するよう指示されており、1CHの歌い
手は男性1、2CHは女性1、3CHは女性2と指示さ
れている。MIDI制御部4は、1〜3CHのデータを
歌声合成装置6に出力する。 【0036】なお、本実施の形態では、歌声CH識別フ
ラグや主旋律歌詞使用フラグを歌声データに持たせるた
めに、システム・イクスクルーシヴ・イベントを使用し
たが、フラグが格納できる領域が確保できればシステム
・イクスクルーシヴ・イベントでなくてもかまわない。
以上のように、本実施の形態によれば、主旋律歌唱パー
トの歌詞は歌声情報全体の設定を行うメタ・イベント領
域にテキストデータで記述し、主旋律歌唱パートと同じ
歌詞で歌わせたいパートは同じく歌声情報全体の設定を
行うシステムイクスクルーシヴ領域にフラグデータを記
述しておき、各パート毎に演奏情報を持つので、同じ歌
詞で異なる音程の歌声が合成できる。 【0037】また、予め歌詞を構成する音韻を各々プロ
グラムチェンジの番号に割り付けているので、メタ・イ
ベントに記述した主旋律歌唱パート以外の歌詞も歌わせ
ることができるので、複数パートのコーラスが自在であ
る。さらに、バンクセレクト番号と歌い手の種類を対応
づけているので、各パート毎にバンクセレクトの値を設
定するだけで自由に歌い手を変化させることができるの
で、複数の歌い手によるデュエットやコーラスが得られ
る。 【0038】 【発明の効果】以上のように本発明によれば、歌詞と音
高と音量と発音タイミングを含む複数パートの歌声情報
と楽器の演奏情報とを時系列順に記憶する曲データメモ
リと、曲データメモリから読み出した演奏情報に従って
楽音を合成する楽音合成装置と、曲データメモリから主
旋律歌唱パートの歌声情報を読み出して歌詞をプログラ
ムチェンジ相当に変換する音韻変換部と、音韻変換部と
曲データメモリから読み出した歌声情報に従って複数パ
ートの歌声を合成する歌声合成装置と、楽音合成装置の
出力と歌声合成装置の出力とを加算して出力する制御部
とを備え、曲データメモリの歌声情報は、標準MIDI
ファイルフォーマットに準じており、主旋律歌唱パート
の歌詞をメタ・イベント領域にテキストデータとして格
納し、その他パートの歌詞の音韻をプログラムチェンジ
相当にして格納し、主旋律以外に主旋律と同じ歌詞を再
生するパートが存在する時にシステムイクスクルーシヴ
領域にフラグを立てておき、バンクセレクトを用いて歌
い手切換を行うので、曲データメモリに演奏情報と歌声
情報とを時系列順に格納することにより、演奏情報と歌
声情報とを同期させる同期手段が不要になる。また、主
旋律歌唱パートの歌詞は、歌声情報全体の設定を行うメ
タ・イベント領域にテキストデータで記述し、主旋律歌
唱パートと同じ歌詞で歌わせたいパートは同じく歌声情
報全体の設定を行うシステムイクスクルーシヴ領域にフ
ラグデータを記述しておき、各パート毎に演奏情報を持
つので、同じ歌詞で異なる音程の歌声が合成できる。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の実施の形態におけるカラオケ再生装置
の構成を示すブロック図 【図2】同実施の形態における演奏データの説明図 【図3】同実施の形態における歌声データの説明図 【図4】同実施の形態における歌詞を出力するときの説
明図 【図5】同実施の形態における音韻変換テーブルの説明
図 【図6】同実施の形態における歌い手種類変換テーブル
を示す図 【図7】MIDI管理テーブルの説明図 【符号の説明】 1 曲データメモリ 2 音韻変換テーブル 3 MIDI管理テーブル 4 MIDI制御部 5 楽音合成装置 6 歌声合成装置 7 加算器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平9−90966(JP,A) 特開 平8−328573(JP,A) 特開 平9−258758(JP,A) ミュージックトレード,日本,株式会 社ミュージックトレード社,1997年 7 月 1日,第35巻7月号,60−61頁 ヤマハ フォルマントシンギング プ ラグイン ボード PLG100−SG 取扱説明書,日本,30−34頁 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G10K 15/04 302 G10H 1/00 G10L 13/00 G10L 13/04

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 曲データメモリと、音韻変換部と、制御
    部と、歌声合成装置を含むカラオケ再生装置であって、 前記曲データメモリは、歌声情報を時系列順に記憶し、 前記歌声情報は、主旋律パートを含む複数パート毎のM
    IDIイベントと、システムイクスクルーシヴイベント
    と、メタイベントとを含み、 各パートの前記MIDIイベントは、ノートイベント
    と、歌い手の種類を指定するバンクセレクトイベント
    と、主旋律歌詞以外の音韻を示すプログラムチェンジイ
    ベントを含み、 前記システムイクスクルーシヴイベントは、各パートが
    主旋律歌詞を使用するか否かを示す主旋律歌詞使用フラ
    グを含み、 前記メタイベントは、主旋律歌詞をテキストデータで格
    納し、 前記音韻変換部は、時系列順に読み出される前記メタイ
    ベント中のテキストデータをプログラムチェンジ番号に
    変換し、 前記制御部は、前記音韻変換部にて変換された前記プロ
    グラムチェンジ番号が示す音韻を、前記主旋律歌詞使用
    フラグが主旋律歌詞を使用することを示すパートの前記
    ノートイベントの音高と音量、及び、前記バンクセレク
    トイベントにより当該パートに指定される歌い手の種類
    にて前記歌声合成装置に合成させ、 前記音韻変換部にて変換された前記プログラムチェンジ
    番号が示す音韻を、主旋律パートの前記ノートイベント
    の音高と音量、及び、前記バンクセレクトイベントによ
    り主旋律パートに指定される歌い手の種類にて前記歌声
    合成装置に合成させ、 前記主旋律歌詞使用フラグが主旋律歌詞を使用しないこ
    とを示すパートの前記プログラムチェンジイベントが示
    す音韻を、当該パートの前記ノートイベントの音高と音
    量、及び、前記バンクセレクトイベントにより当該パー
    トに指定されている歌い手の種類にて前記歌声合成装置
    に合成させる、 ことを特徴とするカラオケ再生装置。
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ミュージックトレード,日本,株式会社ミュージックトレード社,1997年 7月 1日,第35巻7月号,60−61頁
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