JPH10319993A - データ編集装置 - Google Patents

データ編集装置

Info

Publication number
JPH10319993A
JPH10319993A JP9148523A JP14852397A JPH10319993A JP H10319993 A JPH10319993 A JP H10319993A JP 9148523 A JP9148523 A JP 9148523A JP 14852397 A JP14852397 A JP 14852397A JP H10319993 A JPH10319993 A JP H10319993A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
data
phoneme
syllable
editing
duration
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP9148523A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3518253B2 (ja
Inventor
Ayumi Fukada
アユミ 深田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yamaha Corp
Original Assignee
Yamaha Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Yamaha Corp filed Critical Yamaha Corp
Priority to JP14852397A priority Critical patent/JP3518253B2/ja
Publication of JPH10319993A publication Critical patent/JPH10319993A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3518253B2 publication Critical patent/JP3518253B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Electrophonic Musical Instruments (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 音声データの編集を容易に行うことができる
データ編集装置を提供することを課題とする。 【解決手段】 音素データと該音素データの発生開始時
間を表す発生時間データとを含む音節データを編集する
ことができるデータ編集装置であって、音節データを構
成する音素データのうちの1つを指定する音素指定手段
と、前記音素指定手段により指定される音素データに対
応する発生時間データを指定される発生時間に変更する
変更手段とを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、データ編集装置に
関し、特に音声データを編集することができるデータ編
集装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来技術として、フォルマント音源等の
音声合成回路を備えた音声発音装置が知られており、前
記フォルマント音源とは、音声を周波数解析することに
より形成されるフォルマントを合成することにより音声
信号を生成する音源である。
【0003】ここで、音声について若干の説明を行う。
音声とは、例えば日本語のいわゆる50音を種々の組み
合わせにより発音したもの、特にここでは歌の歌詞を発
音する際の音声を示すものであり、該50音のうちの1
音等を音節と呼ぶ。日本語の「か」等が音節にあたる。
また、音節は、時間軸上の音素列から構成されており、
例えば、音節「か」は、音素列「CL(7.5ms)+
kha(4×7.5ms)+aj(無限長)」からなる
(( )内の値は各発音時間を表す)。そして、該音素
列においての最小単位要素、例えば「CL」、「kh
a」、「aj」を音素と呼ぶ。フォルマント音源は、こ
のような音素列に関する情報を入力することにより前記
音素列情報内に記された各音素に対応するフォルマント
を合成し、音声信号を生成する音源である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】予め決められた音声の
みを発音する音声発音装置であれば、音声データを編集
する必要性は少ないが、多種多様の音声を音声発音装置
に発音させるためには、音声データの編集が不可欠であ
り、本願発明者は、音声データ編集装置を考案する。
【0005】ここで、述べている該音声データは、従来
より知られている楽音データを作成するためのMIDI
規格に基づくものである。該音声データをMIDI規格
に基づき作成することにより、従来の楽音データに関連
付けて音声データを作成できるというメリットがある。
そして、前記音声データ編集装置も該楽音データ(MI
DIデータ)編集装置を基にして作成されるものである
が、音声データは、特有な規則にしたがって構成される
ので、その規則に詳しくない初心者には音声データの編
集が困難である。
【0006】本発明の目的は、音声データの編集を容易
に行うことができるデータ編集装置又はコンピュータプ
ログラムの記録媒体を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の一観点によれ
ば、音素データと該音素データの発生開始時間を表す発
生時間データとを含む音節データを編集することができ
るデータ編集装置であって、音節データを構成する音素
データのうちの1つを指定する音素指定手段と、前記音
素指定手段により指定される音素データに対応する発生
時間データを指定される発生時間に変更する変更手段と
を有するデータ編集装置が提供される。
【0008】操作者は、音節データを構成する音素デー
タのうちから任意の1つを指定し、その音素データに対
応する発生時間データを所望の値に変更することができ
る。
【0009】本発明の他の観点によれば、音節データを
含む音声データと該音声データの発音タイミングデータ
とを含むソングデータを編集することができるデータ編
集装置であって、前記音節データと該音節データの発音
タイミング変更値との対応関係を記憶するテーブルと、
前記音声データを指定する指定手段と、前記指定手段に
より指定される音声データを構成する音節データのうち
先頭に位置する音節データについての発音タイミング変
更値を前記テーブルから検出する検出手段と、前記指定
手段により指定される音声データについての発音タイミ
ングデータを前記検出手段により検出される発音タイミ
ング変更値だけ変更する変更手段とを有するデータ編集
装置が提供される。
【0010】操作者は、音声データを指定することによ
り、その音声データについての発音タイミングデータを
テーブルに応じて所望の値だけ変更することができる。
【0011】本発明の他の観点によれば、音素データと
該音素データの発音時間長を示すデュレーションデータ
を組とした音節データを編集することができるデータ編
集装置であって、音節データを指定する指定手段と、前
記指定手段により指定される音節データ中に含まれる音
素データのうち子音に属する音素データを検出する検出
手段と、前記検出手段により検出される音素データにつ
いてのデュレーションデータを短縮変更する短縮手段と
を有するデータ編集装置が提供される。
【0012】操作者は、音節データを指定することによ
り、その音節データに含まれる音素データについてのデ
ュレーションデータを短縮変更することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】図4は、本発明の実施例によるデ
ータ編集装置の音声データ編集画面の例を示す図であ
る。音声データは、ノート(音符)データと音素列デー
タとを含む。ノートデータは、ノートナンバ(例えばE
3)と発音開始時間を含む。音素列データは、各音素に
関するデータと呼気、つまり、人が音声を発音する際の
息継ぎを表現するデータ(以下、呼気データと呼ぶ)を
含む。前記音素列データは、図4の「歌詞」として表示
されている各文字と1対1に対応している。「歌詞」が
決まれば、音素列データは自動的に決まる。
【0014】例えば、第2行目のデータについて説明す
る。歌詞「か」は、音素列データ「CL+kha+a
j」に置き換えることができ、F♯3の音高(ノート)
で所定の発音時間だけ発音される。図4に示すように、
上記のデータを羅列することにより、所望の歌を音声発
音装置に歌わせるための1曲分の音声データを作成する
ことができる。
【0015】図5は、パーソナルコンピュータ1と外部
デバイス21との接続を示す図である。パーソナルコン
ピュータ1は、本実施例によるデータ編集装置を含む。
パーソナルコンピュータ1は、シーケンサでもよい。外
部デバイス21は、音声発音装置を含むものである。
【0016】まず、外部デバイス21の構成を説明す
る。検出回路33は、操作子34の操作を検出し、操作
子信号を生成する。操作子34は、例えばスイッチ等の
設定用操作子や鍵盤等の演奏操作子である。
【0017】バス22には、検出回路33の他、表示回
路28、音源回路29、効果回路30、音声合成回路3
2、インターフェース23、RAM24、ROM25、
CPU26が接続される。
【0018】ROM25は、音声を合成するためのフォ
ルマントデータ、その他の各種データ及びコンピュータ
プログラムを記憶する。RAM24は、フラグ、バッフ
ァ、伴奏データ等を記憶する。コンピュータプログラム
は、ROM25に記憶させる代わりに、RAM24に記
憶させてもよい。CPU26は、ROM25又はRAM
24に記憶されているコンピュータプログラムに従い、
演算または制御を行う。
【0019】タイマ27は、CPU26に接続される。
CPU26は、タイマ27から時間情報を得ることがで
きる。CPU26は、当該時間情報に従って、伴奏デー
タ又は音声データ(ソングデータ)の再生を行う。
【0020】CPU26は、RAM24に記憶されてい
る伴奏データを読み出して楽音パラメータおよび効果パ
ラメータを生成し、それぞれ音源回路29および効果回
路30に供給する。
【0021】また、CPU26は、検出回路33で生成
されるノートオン信号等に応じて、楽音パラメータおよ
び効果パラメータを生成し、それぞれ音源回路29およ
び効果回路30に供給することもできる。
【0022】音源回路29は、供給される楽音パラメー
タ(例えば、前記伴奏データ)に応じて楽音信号を生成
する。効果回路30は、供給される効果パラメータに応
じて、音源回路29で生成される楽音信号に、例えばデ
ィレイやリバーブ等の効果を付与し、サウンドシステム
31に供給する。サウンドシステム31は、D/A変換
器およびスピーカを含み、供給されるデジタル形式の楽
音信号をアナログ形式に変換し、発音する。
【0023】なお、音源回路29は、波形メモリ方式、
FM方式、物理モデル方式、高調波合成方式、フォルマ
ント合成方式、VCO+VCF+VCAのアナログシン
セサイザ方式等、どのような方式であってもよい。
【0024】インターフェース23は、MIDIインタ
ーフェースまたはその他の通信ネットワーク用のインタ
ーフェースを含む。例えば、外部デバイス21のMID
Iインターフェース23とパーソナルコンピュータ1の
MIDIインターフェース8とがMIDIケーブルで接
続される。外部デバイス21とパーソナルコンピュータ
1は、MIDI通信を行うことができる。
【0025】CPU26は、インターフェース23を介
して、パーソナルコンピュータ1から音声データ(ソン
グデータ)を受け取り、RAM24に格納する。音声デ
ータは、上記のように、ノートデータと音素列データを
含む。詳細は、後に図6を参照しながら説明する。CP
U26は、RAM24に記憶されている音声データを読
み出し、ROM25に記憶されているフォルマントデー
タに基づき、フォルマントデータを音声合成回路32に
供給する。フォルマントデータは、例えば各音素に対応
したフォルマントを形成するために必要とされるフォル
マント中心周波数(フォルマントを形成する山の中心周
波数)データ、フォルマントバンド幅(フォルマントを
形成する山のバンド幅)データ、フォルマントレベル
(フォルマントを形成する山のピークレベル)データ等
である。
【0026】音声合成回路32は、供給されるフォルマ
ントデータに応じて音声信号を生成する。音声信号は、
所定の音高を有し、歌声に相当する。音声合成回路32
は、フォルマント合成方式(フォルマント音源)でもよ
いし、その他の方式でもよい。フォルマント合成方式
は、例えば特開平3−200299号公報の第1図に示
す構成を有する。
【0027】効果回路30は、供給される効果パラメー
タに応じて、音声合成回路32で生成される音声信号
に、例えばディレイ等の効果を付与し、サウンドシステ
ム31に供給する。サウンドシステム31は、供給され
るデジタル形式の音声信号をアナログ形式に変換し、発
音する。
【0028】なお、音声合成回路32と音源回路29
は、専用のハードウエアを用いて構成するものに限ら
ず、DSP+マイクロプログラムを用いて構成してもよ
いし、CPU+ソフトウェアのプログラムで構成するよ
うにしてもよい。
【0029】さらに、1つの音声合成回路又は音源回路
を時分割で使用することにより複数の発音チャンネルを
形成するようにしてもよいし、複数の音声合成回路又は
音源回路を用い、1つの発音チャンネルにつき1つの音
声合成回路又は音源回路で複数の発音チャンネルを構成
するようにしてもよい。
【0030】次に、パーソナルコンピュータ1の構成を
説明する。検出回路9は、マウス10の移動操作やスイ
ッチ操作を検出し、マウス信号を生成する。検出回路1
1は、キーボード12上のキー(数字キーや文字キー
等)入力を検出し、キー信号を生成する。操作者は、マ
ウス10又はキーボード12を用いて、音声データの編
集を行うことができる。
【0031】表示回路7は、パーソナルコンピュータ1
の外部装置であるディスプレイ45に接続することがで
きる。ディスプレイ45には、図4に示す編集画面等を
表示することができる。操作者は、ディスプレイ45上
の編集画面を参照しながら音声データの編集を行うこと
ができる。
【0032】バス2には、検出回路9、検出回路11及
び表示回路7の他、インターフェース8、外部記憶装置
13、RAM3、ROM4、CPU5が接続される。
【0033】ROM4は、各種パラメータ及びコンピュ
ータプログラムを記憶する。RAM3は、フラグ、バッ
ファ、音声データ(ソングデータ)等を記憶する。ま
た、RAM3は、外部記憶装置13、又はインターフェ
ース8を介して外部から供給されたコンピュータプログ
ラムや音声データ等を記憶することもできる。CPU5
は、RAM3又はROM4に記憶されているコンピュー
タプログラムに従い、音声データの編集等のための演算
または制御を行う。
【0034】タイマ6は、CPU5に時間情報を供給す
る。CPU5は、当該時間情報に応じて、所定時間間隔
で割り込み処理を行う。
【0035】インターフェース8は、MIDIインター
フェースまたはその他の通信ネットワーク用のインター
フェースを含む。MIDIインターフェース8は、上記
のように、外部デバイス21のMIDIインターフェー
ス23とMIDIケーブルで接続される。パーソナルコ
ンピュータ1は、MIDIインターフェース8を介し
て、音声データ等を外部デバイス21に送信することが
できる。
【0036】また、通信インターフェース8は、ローカ
ルエリアネットワーク(LAN)、インターネット、電
話回線等の通信ネットワーク41に接続される。通信ネ
ットワーク41には、サーバコンピュータ42が接続さ
れている。パーソナルコンピュータ1は、通信ネットワ
ーク41を介して、サーバコンピュータ42から音声デ
ータ又はコンピュータプログラムを受信することができ
る。
【0037】外部記憶装置13は、外部記憶装置用のイ
ンターフェースを含み、そのインターフェースを介して
バス2に接続される。外部記憶装置13は、例えばフロ
ッピディスクドライブ(FDD)、ハードディスクドラ
イブ(HDD)、光磁気ディスク(MO)ドライブ、C
D−ROM(コンパクトディスク−リードオンリィメモ
リ)ドライブ等である。音声データは、外部記憶装置1
3又はRAM3に記憶される。
【0038】コンピュータプログラム等をROM4に記
憶させずに、外部記憶装置13(例えばハードディス
ク)に記憶させることもできる。ハードディスクからR
AM3にコンピュータプログラム等を読み出すことによ
り、ROM4にコンピュータプログラム等を記憶させて
いる場合と同様の動作をCPU5にさせることができ
る。このようにすると、CD−ROM等の他の外部記憶
媒体からハードディスクにコンピュータプログラム等を
コピーすることでコンピュータプログラム等の追加やバ
ージョンアップ等が容易に行える。
【0039】通信インターフェース8は、ローカルエリ
アネットワーク(LAN)やインターネット、電話回線
等の通信ネットワーク41に接続されており、該通信ネ
ットワーク41を介して、サーバコンピュータ42と接
続される。外部記憶装置13内にコンピュータプログラ
ム等が記憶されていない場合、サーバコンピュータ42
からコンピュータプログラム等をダウンロードすること
ができる。クライアントとなるパーソナルコンピュータ
1は、通信インターフェース8及び通信ネットワーク4
1を介してサーバコンピュータ42へとコンピュータプ
ログラム等のダウンロードを要求するコマンドを送信す
る。サーバコンピュータ42は、このコマンドを受け、
要求されたコンピュータプログラム等を、通信ネットワ
ーク41を介してパーソナルコンピュータ1へと配信
し、パーソナルコンピュータ1が通信インターフェース
8を介して、これらコンピュータプログラム等を受信し
て外部記憶装置13内に蓄積することにより、ダウンロ
ードが完了する。
【0040】図6(A)は、音声データを含むソングデ
ータ50の構成例を示す。ソングデータ50は、パーソ
ナルコンピュータ1のRAM3等に記憶される。ソング
データ50は、先頭に初期設定データSDが位置し、最
後にエンドデータEDが位置し、その間にデータDTの
並びが位置する。エンドデータEDは、ソングデータ5
0の終了を意味する。
【0041】初期設定データSDは、テンポデータ等の
演奏に必要な設定データである。この初期設定データS
Dに従い、データDT(音声データ)の発音のための音
源設定がなされる。
【0042】データDTは、タイミングデータ51、ノ
ートナンバ52、ベロシティ53、ゲートタイム54及
び音素列データ55を含む。データDTが1つの音符の
発音に対応するデータである。
【0043】タイミングデータ51は、音素列データ5
5を発音するスタートタイミングを示し、ノートオンの
タイミングに相当する。タイミングデータ51は、例え
ば4分音符の1/480の時間を1クロックとしたとき
のクロック数で表される。曲のテンポを変えれば、1ク
ロックの実時間も変わる。タイミングデータ51は、相
対時間と考えることができる。
【0044】ノートナンバ52は、音素列データ55を
発音する際の音高を示す。ベロシティ53は、音素列デ
ータ55を発音する際の音量を示す。ゲートタイム54
は、音素列データ55を発音する際のノートオンからノ
ートオフまでの時間を示す。ゲートタイム54は、タイ
ミングデータ51と同様にクロック数で表される。
【0045】音素列データ55は、音素とデュレーショ
ン(音素発音長)とを1組としたデータの並びであり、
例えば「CL(1×7.5ms)+kha(4×7.5
ms)+aj(無限長)」に関する各データが1つの音
素列データとして記憶されている。音素列データ55の
最後の音素ajは、原則としてデュレーションが無限長
である。これは、現在発音中の音節から、次に発音する
音節へと発音を滑らかにつなぐよう変化させるためであ
る。詳細なデータ構成を次に示す。
【0046】図6(B)は、音素列データ55の構成例
を示す。音素列データ55は、先頭にパート番号61と
デバイス番号62を有し、その後に音素データPD又は
呼気データ65が並ぶ。
【0047】パート番号61は、該音素列データに基づ
く発音を実施させる音声合成回路32(図5)に割り当
てられている識別番号を示す。図5では外部デバイス2
1に音声合成回路32が1つある場合を示しているが、
音声合成回路32を2つ以上設けてもよい。例えば、外
部デバイス21に音源ボードを差し込むことにより、音
声合成回路32を増やすことができる。1つの音声合成
回路32は、1つの音声パート(ボーカルパート)の音
声信号を生成することができる。その際、1つの音声合
成回路32のパート番号61を「1」とし、他の音声合
成回路32のパート番号61を「2」とすることができ
る。
【0048】デバイス番号62は、前記音声合成回路を
装備した外部デバイス21に割り当てられている識別番
号を示す。図5ではパーソナルコンピュータ1に外部デ
バイス21が1つ接続されている場合を示しているが、
外部デバイス21を2以上接続してもよい。その際、1
つの外部デバイス21のデバイス番号62を「1」と
し、他の外部デバイス21のデバイス番号62を「2」
とすることができる。
【0049】音素データPDは、音素ナンバ63とデュ
レーション64の組である。音素ナンバ63は、各音素
毎に予め決められている音素の種類を表す番号である。
音素は、例えば前記「CL」、「kha」、「aj」で
ある。デュレーション64は、音素発音長であり、例え
ば「1×7.5ms」、「4×7.5ms」、「無限
長」である。デュレーション64は、7.5msの時間
を1として表すことができる。例えば、「1」、
「4」、「0」がデュレーション94として記憶されて
いるデータである。ただし、「0」は無限長を表すこと
とする。デュレーション64は、7.5msを1単位と
した実際に発生させる実時間で表される点で、図6
(A)に示すゲートタイム54、タイミングデータ51
と異なる。デュレーション64をゲートタイム54と同
様にクロック数で表すとすると、使用する外部デバイス
21(図5)の機種に応じて発音時間が変化する可能性
が生じる。すなわち、外部デバイス21の機種により1
クロックの時間が異なることによる弊害が生じる。その
ような弊害を防止するために、デュレーションを実時間
(絶対時間)で表す必要がある。
【0050】呼気データ65は、息継ぎを表現すること
を示すデータである。音素データPDの後に呼気データ
65が位置すると、その音素データPDを発音した後、
息継ぎ表現を行うのため発音を無音状態に変化させるこ
とを示す。呼気データ65は、音素列データ55の最後
に位置する場合に限らず、音素データPDと他の音素デ
ータPDの間に位置してもよい。
【0051】次に、データ編集機能のうち主な機能を3
つ説明する。 (1)音節編集機能 音節を構成する音素列において、各音素が発せられるデ
ュレーション64は予め決められている。例えば、上記
のように音節「か」の場合は、CLが7.5msに、k
haが4×7.5msに、ajが無限長に決められてい
る。しかし、この時間が固定であれば、1パターンの音
節「か」しか発音できないので、単調な発音になってし
まう。
【0052】音節編集機能とは、該各音素のデュレーシ
ョンを編集することができる機能である。例えば、音素
「kha」のデュレーションを4×7.5msから、3
×7.5ms又は5×7.5msに変更することができ
る。この機能を使えば、デュレーションを自由に設定す
ることができるため、例えば音節「か」を発音する場合
にも、多様な「か」の発音を行うことができる。
【0053】また、音節編集機能は、音節を構成する音
素列データに新たな音素を付け加えることができる。例
えば、音素列「CL+kha+aj」に新たな音素を付
け加えることにより、鼻にかかったような「か」の発音
を実現することも可能になる。さらに、音素を付け加え
る代わりに、音節を付け加えるようにしてもよい。
【0054】上記の音節編集機能を実現するための処理
を、後に図14のフローチャートを参照しながら説明す
る。
【0055】(2)発音タイミング変更機能 外部デバイス21(図5)は、伴奏パートとボーカル
(音声)パートの複数のパートを同時に発音することが
できる。図1(A)は、伴奏パートの時間軸上のデータ
例を示し、図1(B)はボーカルパート(ソングデー
タ)の時間軸上のデータ例を示す。
【0056】伴奏データは、時間順の、キーオンKON
11、キーオフKOFF11、キーオンKON12、キ
ーオフKOFF12、キーオンKON13に基づき従来
知られているMIDIデータによる楽音の発生を行う。
【0057】図1(B)の上段は、音声データ内に記憶
されているキーオン/オフデータを示し、時間順に、キ
ーオンKON1、キーオフKOFF1、キーオンKON
2が発生する。キーオンKON1は、例えば通常伴奏デ
ータ(図1(A))に基づいた音声データを作成する場
合には、該伴奏データの所望位置のキーオンKON12
と同じタイミングで発生するように設定される。キーオ
ン/オフデータは、図6(A)のデータDTに基づいて
生成される。キーオンKON1とキーオフKOFF1と
の間隔は、図6(A)のゲートタイム54に相当する。
【0058】図1(B)の下段は、図6(A)に示す音
素列データ55(例えば音節「か」の場合)を示し、例
えば時間順に、音素CL(1×7.5ms)、音素kh
a(4×7.5ms)、音素aj(無限長)が発生す
る。
【0059】ここで、発音タイミングについて説明を加
えておく。音素には、無声音からなる子音、有声音から
なる母音等がある。音節「か」の場合は、「CL」と
「kha」が子音であり、「aj」が母音である。子音
「CL」と子音「kha」が発生しているときには該
「か」という音声は音として聞こえず、その後に母音
「aj」が発生するとその時点で音声として聞こえる。
【0060】キーオンKON1のタイミングで、音素C
Lの発生が開始されるが、子音CL+khaが発生して
いる時間(5×7.5ms)を経過した後に、母音「a
j」の発音が開始された時に「か」が実際に音として聞
こえる。それに対し、伴奏データ(図1(A))は、キ
ーオンKON12のタイミングで楽音が発音されてお
り、ソングデータ(図1(B))中の音声データは、キ
ーオンKON1のタイミングから少し遅れてから「か」
という発音が聞き取れるようになる。したがって、音声
データのキーオンKON1は、伴奏データ(図1
(A))のキーオンKON12と同じタイミングであり
ながら、「か」の発音が聞き取れるようになるのは伴奏
データの発音よりも少し遅れたタイミングになってしま
う。特に、音素列データの先頭に含まれる子音列のデュ
レーションの合計時間(「CL+kha」の場合は5×
7.5ms)が長い場合にその遅れ時間が大きくなる。
この遅れ時間は、聴取者に違和感を感じさせることがあ
る。子音列のデュレーションは、音節により異なる。音
節により、遅れがほとんど感じられないものと、大きな
遅れを感じるものとがある。しかし、音素の知識がない
聴取者にはその区別が付かない。
【0061】その不都合を解消するため、発音タイミン
グ変更機能を用いる。聴取者は、ある歌詞(音節)が伴
奏よりも遅れていると判断した場合には、その音節を指
定するだけで自動的にその遅れをなくすようにデータが
変更(編集)される。
【0062】図1(C)は、図1(B)の音声データを
編集した後の音声データである。図1(C)の上段に示
すように、キーオンKON1、キーオフKOFF1、キ
ーオンKON2のタイミングを全て10クロックずつ早
くする。具体的には、図6(A)に示すタイミングデー
タ51を10クロックだけ少なくすればよい。この10
クロックの時間は、図1(D)に示す変換テーブルによ
り各音節毎に決められる。
【0063】図1(D)は、図5のROM4又はRAM
3に記憶される前記変換テーブルの例を示す。変換テー
ブルは、音節毎に、早めるクロック数を記憶している。
例えば、「か」であれば、10クロックである。「あ、
い、う、え、お」の各音節は、子音の音素を含まないた
め、発音の遅れが生じることがなく、変換テーブルに含
める必要はない。音節により子音列のデュレーション
は、決まるので、どれだけ早めれば遅れ感を解消できる
かは予め設定されている。
【0064】図1(C)の下段は、編集後の音素列デー
タの発声タイミングを示す。音素列CL+kha+aj
は、キーオンKON1のタイミングで発生を開始する。
音素列CL(1×7.5ms)+kha(4×7.5m
s)+aj(無限長)のデュレーションは変更がない。
キーオンKON1等のタイミングが、図1(B)に比べ
早められており、それに従って音素列データの発生も早
まる。
【0065】上記のように、キーオンKON1等のタイ
ミングを早めることにより、「か」の発音の遅れを軽減
又はなくすことができる。「か」の実際の発音タイミン
グを、伴奏データのキーオンKON12のタイミングに
近づけることができる。また、操作者は、発音の遅れを
感じた歌詞(例えば「か」)を指定するだけでよいの
で、何クロックだけ早くすればよいのかを知らなくて
も、簡単な操作で遅れを感じさせない発音を行わせるこ
とができる。
【0066】上記の発音タイミング変更機能を実現する
ための処理を、後に図12のフローチャートを参照しな
がら説明する。
【0067】(3)音素時間短縮機能 図2(A)は、図1(B)と同様に、「か」を発音する
ための音声データを示す。図2(A)の上段は、時間順
に、キーオンKON1、キーオフKOFF1、キーオン
KON2を示す。図2(A)の下段は、音素列データC
L(1×7.5ms)+kha(4×7.5ms)+a
j(無限長)を示す。
【0068】図2(B)は、ソングデータのテンポを速
くした後の音声データの発音例を示す。音声データは、
テンポを変更することができる。例えば、図6(A)に
おいて、ソングデータ50の初期設定データSD中のテ
ンポデータを変更すればよい。テンポを速くすると、図
2(B)の上段に示すキーオンKON1、キーオフKO
FF1、キーオンKON2のタイミングが早くなるが、
図2(B)の下段に示す音素列のデュレーションは変化
しない。これは、キーオン等のタイミングがクロック数
で表され(図6(A)のタイミングデータ51とゲート
タイム54に相当)、音素列データのデュレーション6
4(図6(B))が実時間で表されているためである。
テンポの変更とは、1クロックの発生タイミング時間を
変化させることである。
【0069】キーオンKON1のタイミングで音素列C
L+kha+ajの発生が開始するが、次のキーオンK
ON2のタイミングでその音素列の発生が中止され次の
音素列データの発生が開始されてしまう。その結果、子
音CLが発生し、その後、子音khaが発生しその発生
は途中で次の音素列データの発音に移ってしまい、母音
ajは全く発生されないことになる。
【0070】上記のように、音素列は、子音CL+kh
aが発生している間は音として聞こえず、母音ajが発
生した時点で音として聞こえるので、「か」は音として
聞こえないことになってしまう。このように、テンポを
速くすると、歌詞(音節)によっては発音が聞き取れな
いものが生じる。
【0071】その不都合を解消するため、音素時間短縮
機能を用いる。操作者は、テンポを速くするように変更
した後、発音されない歌詞(音節)を指定すれば、その
歌詞を発音するように自動的にデータの変更(編集)を
行う。
【0072】図2(C)は、図2(B)のソングデータ
を編集した後のソングデータである。図2(C)の上段
に示すように、キーオンKON1、キーオフKOFF
1、キーオンKON2のタイミングは図2(B)と変わ
らない。図2(C)の下段に示すように、音素列データ
CL+kha+ajのうち、子音khaのデュレーショ
ンを1単位時間(7.5ms)だけ短くする。つまり、
子音khaのデュレーションを4×7.5msから3×
7.5msに変更する。変更後の音素列データは、CL
(1×7.5ms)+kha(3×7.5ms)+aj
(無限長)となる。
【0073】子音khaのデュレーションを短くするこ
とにより、キーオンKON1のタイミングで子音CLが
発生し、その後、子音khaが発生し、その後、母音a
jが発生する。母音ajの発生は、次のキーオンKON
2により途中で次の音素列データの発音へと移ってしま
うが、母音ajが発生するので、「か」は音として聞こ
える。
【0074】すなわち、子音のデュレーションを小さく
することにより、テンポの変更により聞き取れなくなっ
た音声の発音を聞き取れるようにすることができる。た
だし、デュレーションが1×7.5msのときには、そ
れ以上小さくすると0msになり、その子音が全く発生
しないことになり、異なる音節が発生されることになっ
てしまう。したがって、デュレーションが2×7.5m
s以上の子音についてのみ、デュレーションを小さくす
る必要がある。
【0075】上記の音素時間短縮機能を実現するための
処理を、後に図13のフローチャートを参照しながら説
明する。
【0076】図3(A)〜(D)は、呼気データ(以
下、「▽」で表す)及び長音記号(「ー」で表す)を説
明するための図である。図3の最上段に示すように、時
間順に、キーオンKON1、キーオフKOFF1、キー
オンKON2が発生する。その時の、各音声データの発
音タイミングを図3(A)〜(D)に示す。
【0077】図3(A)は、上記と同様に、音声データ
「か」の発音タイミングを示す。キーオンKON1のタ
イミングで子音CL(1×7.5ms)が発生し、続い
て、子音kha(4×7.5ms)が発生し、続いて、
母音aj(無限長)が発生する。その後、キーオフKO
FF1が発生するが、キーオフKOFF1は無視され、
母音aj(無限長)が発生し続ける。その後、キーオン
KON2が発生すると、母音aj(無限長)の発生か
ら、次の音素列の発生へと発音が移り変わる。「か」の
後に呼気データがないので、「か」とその次の音節とが
滑らかにつながるように発音される。
【0078】図3(B)は、ソングデータ「か▽」の発
音タイミングを示す。「▽」は、呼気データを示す。キ
ーオンKON1のタイミングで子音CL(1×7.5m
s)が発生し、続いて、子音kha(4×7.5ms)
が発生し、続いて、母音aj(無限長)が発生する。そ
の後、キーオフKOFF1が発生すると、母音aj(無
限長)の発生は無音状態へと移る。すなわち、呼気、つ
まり息継ぎを表現した状態になる。その後、キーオンK
ON2が発生すると、次の音節(音素列)の発生が開始
される。
【0079】図3(C)は、ソングデータ「かーい」の
発音タイミングを示す。キーオンKON1が発生する
と、「かー」を発音するため、子音CL(1×7.5m
s)が発生し、続いて、子音kha(4×7.5ms)
が発生し、続いて、母音aj(無限長)が発生する。そ
の後、キーオフKOFF1が発生すると、母音aj(無
限長)の発生から、その直後の「い」の発音へと移るた
め、母音ij(3×7.5ms)が発生され、3×7.
5ms経過後に無音状態となる。つまり、「い」の発音
が終了する。この母音ijのデュレーション(3×7.
5ms)は、予め決められている時間である。その後、
キーオンKON2が発生すると、次の音節(音素列)の
発生が開始される。
【0080】図3(D)は、ソングデータ「かーか」の
発音タイミングを示す。キーオンKON1が発生する
と、「かー」を発音するため、子音CL(1×7.5m
s)が発生し、続いて、子音kha(4×7.5ms)
が発生し、続いて、母音aj(無限長)が発生する。そ
の後、キーオフKOFF1が発生すると、母音aj(無
限長)の発生から、その直後の「か」の発音へと移るた
め、子音CL(1×7.5ms)が発生し、続いて、子
音kha(4×7.5ms)が発生し、さらに、母音a
j(2×7.5ms)が発生される。その後、キーオン
KON2が発生すると、母音aj(2×7.5ms)の
発生から、次の音節(音素列)の発生へと発音が移る。
この母音ajのデュレーション(2×7.5ms)は、
予め決められている時間である。
【0081】図3(C)と図3(D)のように、音素列
の最後の音素以外の音素の中に、デュレーションが無限
長の音素があるものは長音記号(「ー」)を含む音素列
であると判断することができる。
【0082】図7は、パーソナルコンピュータ1のCP
U5が行うメインルーチンの処理を示すフローチャート
である。ステップSA1では、初期設定の処理を行う。
初期設定は、例えばレジスタやフラグ等の初期化を含
む。
【0083】ステップSA2では、ソングデータの再生
スタートが指示されたか否かをチェックする。例えば、
操作者がマウス10を用いてディスプレイ45上に表示
されている再生スタートスイッチをクリックすることに
より、再生スタートを指示することができる。再生スタ
ートが指示されるとステップSA3へ進み、再生スター
トが指示されなければステップSA5へ進む。
【0084】ステップSA3では、ソングデータが選択
されているか否かをチェックする。ソングデータが選択
されていればステップSA4へ進み、ソングデータが選
択されていなければステップSA5へ進む。
【0085】ステップSA4では、選択されたソングデ
ータの再生処理を行う。再生処理の詳細は、後に図8を
参照しながら説明する。その後、ステップSA5へ進
む。
【0086】ステップSA5では、再生ストップが指示
されたか否かをチェックする。例えば、操作者がマウス
10を用いてディスプレイ45上に表示されている再生
ストップスイッチをクリックすることにより、再生スト
ップを指示することができる。再生ストップが指示され
るとステップSA6へ進み、再生ストップが指示されな
ければステップSA7へ進む。
【0087】ステップSA6では、フラグrunを0に
する。フラグrunが1のときには現在ソングデータ再
生中であることを示し、フラグrunが0のときには現
在ソングデータ再生中でないことを示す。その後、ステ
ップSA7へ進む。
【0088】ステップSA7では、テンポの変更が指示
されたか否かをチェックする。例えば、操作者がマウス
10又はキーボード12を用いてディスプレイ45上に
表示されているテンポ値の変更を指示することができ
る。テンポの変更が指示されるとステップSA8へ進
み、テンポの変更が指示されていなければステップSA
9へ進む。
【0089】ステップSA8では、変更されたテンポに
基づき、発生クロックタイミングを変更する。つまり、
1クロックの発生時間間隔を変更することに相当する。
その後、ステップSA9へ進む。
【0090】ステップSA9では、データ修正モード処
理の開始が指示されたか否かをチェックする。例えば、
操作者がマウス10を用いてディスプレイ45上に表示
されているデータ修正モードを指示することができる。
当該モードが指示されるとステップSA10へ進み、当
該モードが指示されていなければステップSA11へ進
む。
【0091】ステップSA10では、データ修正モード
の処理を行う。データ修正モードでは、上記に示した音
節編集機能、発音タイミング編集機能(図1)、音素時
間短縮機能(図2)の処理を行う。その処理の詳細は、
後に図11を参照しながら説明する。その後、ステップ
SA11へ進む。
【0092】ステップSA11では、その他処理を行
う。その他処理は、例えばソングデータを外部記憶装置
13等からRAM3に読み出す処理等である。その後、
ステップSA12へ進む。
【0093】ステップSA12では、終了が指示された
か否かをチェックする。例えば、操作者がマウス10を
用いてディスプレイ45上に表示されている終了をクリ
ックすることにより終了を指示することができる。終了
が指示されなければステップSA2へ戻り、上記の処理
を繰り返す。終了が指示されると、メインルーチンの処
理を終了する。
【0094】図8は、図7のステップSA4に示す再生
処理の詳細を示すフローチャートである。
【0095】ステップSB1では、選択されたソングデ
ータの先頭タイミングデータまでの全データを送信す
る。すなわち、図6(A)のソングデータ50のうち、
先頭の初期設定データSDを外部デバイス21に送信す
る。
【0096】ステップSB2では、フラグrunを1に
する。フラグrunを1にすることにより、現在再生中
であることを記録しておく。
【0097】ステップSB3では、レジスタtimeに
0をセットする。レジスタtimeは、再生開始が指示
されてからの経過時間を格納するためのレジスタであ
る。レジスタtimeは、この後に所定時間間隔で行わ
れる割り込み処理において、インクリメントされる。そ
の割り込み処理は、後に図9のフローチャートを参照し
ながら説明する。
【0098】ステップSB4では、上記の先頭タイミン
グデータをレジスタtimingにセットする。レジス
タtimingは、タイミングデータを格納するための
レジスタである。
【0099】ステップSB5では、データの読み出し位
置(読み出しポインタ)を先頭タイミングデータの次の
データ(図6(A)のノートナンバ52)にセットす
る。
【0100】この後、図9に示す割り込み処理におい
て、ノートナンバ52以下の読み出し及び送信処理が行
われる。以上で、再生処理は終了し、図7のメインルー
チンの処理に戻る。
【0101】図9は、パーソナルコンピュータ1のCP
U5が行う割り込み処理を示すフローチャートである。
割り込み処理は、タイミングデータを表す1クロック毎
に行われる。1クロックは、例えば4分音符の1/48
0の周期である。パーソナルコンピュータ1は、それよ
り高周波数のクロックで動作している。
【0102】ステップSC1では、フラグrunが1か
否かをチェックする。フラグrunが1であるときには
現在ソングデータ再生中であることを意味し、ステップ
SC2へ進む。フラグrunが0であるときには現在ソ
ングデータ再生中でないことを意味し、ステップSC1
7へ進む。
【0103】ステップSC2では、レジスタtimeの
値がレジスタtimingと同じ値か否かをチェックす
る。すなわち、時間レジスタtimeが先頭タイミング
データの値に達したデータ発音タイミングであるか否か
をチェックする。達したときにはステップSC3へ進
み、達していないときにはステップSC14へ進む。
【0104】ステップSC3では、ソングデータからデ
ータを1つ読み出す。図8の再生処理のステップSB5
において、読み出しポインタが図6(A)のノートナン
バ52に設定されているので、ノートナンバ52を読み
出すことになる。
【0105】ステップSC4では、読み出したデータが
タイミングデータ51(図6(A))か否かをチェック
する。読み出したデータがノートナンバであるので、タ
イミングデータでないと判断し、NOの矢印に従いステ
ップSC5へ進む。
【0106】ステップSC5では、読み出したデータが
音素列データ55(図6(A))か否かをチェックす
る。読み出したデータがノートナンバであるので、NO
の矢印に従いステップSC9へ進む。
【0107】ステップSC9では、読み出したデータが
ゲートタイム54(図6(A))か否かをチェックす
る。読み出したデータがノートナンバであるので、NO
の矢印に従いステップSC11へ進む。
【0108】ステップSC11では、読み出したデータ
がエンドデータED(図6(A))か否かをチェックす
る。読み出したデータがノートナンバであるので、NO
の矢印に従いステップSC12へ進む。
【0109】ステップSC12では、読み出したノート
ナンバをRAM3内のデータ保持領域に記憶する。その
後、ステップSC3に戻る。
【0110】ステップSC3では、ソングデータ中の次
のデータを読み出す。すなわち、ベロシティ53(図6
(A))を読み出す。以下、上記のノートナンバ52の
場合と同様のステップの処理を行い、ステップSC12
に到達し、そのベロシティ53をデータ保持領域に記憶
する。データ保持領域には、ノートナンバとベロシティ
が記憶される。その後、ステップSC3に戻る。
【0111】ステップSC3では、次のデータを読み出
す。すなわち、ゲートタイム54(図6(A))を読み
出す。その後、ステップSC4、SC5を介して、ステ
ップSC9へ進む。ステップSC9では、YESの矢印
に従いステップSC10へ進む。
【0112】ステップSC10では、読み出したゲート
タイム54の値をレジスタgateにセットする。レジ
スタgateは、ゲートタイムの値を保持するためのレ
ジスタである。その後、ステップSC3に戻る。
【0113】ステップSC3では、次のデータを読み出
す。すなわち、音素列データ55(図6(A))を読み
出す。その後、ステップSC4を介して、ステップSC
5へ進む。ステップSC5では、YESの矢印に従いス
テップSC6へ進む。
【0114】ステップSC6では、読み出した音素列デ
ータ55を外部デバイス21(図5)へ送信する。続い
て、ステップSC7では、キーオンデータ、及びデータ
保持領域に記憶されているノートナンバ52及びベロシ
ティ53を外部デバイス21に送信する。
【0115】なお、RAM中のソングデータ(図6
(A))は、ノートナンバ52、ベロシティ53、ゲー
トナンバ54、音素列データ55の順番で並んでいる
が、外部デバイス21に送信する際には、外部デバイス
21の性質上、まず音素列データ55を送信し(SC
6)、その後にノートナンバ52及びベロシティ53を
含むキーオンイベントを送信(SC7)する必要があ
る。
【0116】次に、ステップSC8では、送信したノー
トナンバ52及びベロシティ53をデータ保持領域から
消去する。その後、ステップSC3へ戻る。
【0117】ステップSC3では、次のデータを読み出
す。すなわち、タイミングデータ51(図6(A))を
読み出す。その後、ステップSC4では、YESの矢印
に従いステップSC13へ進む。ステップSC13で
は、読み出したタイミングデータをレジスタtimin
gにセットする。その後、ステップSC17へ進む。
【0118】ステップSC17では、従来より知られて
いるその他パートの自動演奏処理を行う。例えば、伴奏
パートの自動演奏データを外部デバイス21に送信する
ことができる。その後、ステップSC18では、時間レ
ジスタtimeの値をインクリメントする。すなわち、
時間レジスタtimeは、所定時間間隔でインクリメン
トされることになる。その後、割り込み処理を終了し、
割り込み前の処理に戻る。
【0119】次の割り込みが行われると、ステップSC
1を介して、ステップSC2において、レジスタtim
eの値がタイミングレジスタtimingの値に達した
か否かをチェックする。達していないときには、ステッ
プSC14へ進む。
【0120】ステップSC14では、時間レジスタti
meの値が、(ゲートタイムレジスタgate+タイミ
ングレジスタtiming)の値に達したか否かをチェ
ックする。達していないときには、NOの矢印に従いス
テップSC17へ進み、上記に示した処理を繰り返す。
達したときには、キーオフのタイミングに達したことを
意味し、YESの矢印に従いステップSC15へ進む。
【0121】ステップSC15では、キーオフデータを
外部デバイス21に送信する。その後、ステップSC1
7へ進み、上記に示した処理を繰り返す。
【0122】上記の割り込み処理を繰り返し、ステップ
SC3においてエンドデータED(図6(A))が読み
出されたときには、ソングデータの終了を意味し、ステ
ップSC4、SC5、SC9を介して、ステップSC1
1へ進む。ステップSC11では、YESの矢印に従い
ステップSC16へ進む。
【0123】ステップSC16では、フラグrunを0
にし、現在ソングデータ再生中でないことを記録してお
く。その後、ステップSC17へ進み、上記に示した処
理を行う。
【0124】次の割り込みが行われると、ステップSC
1においてフラグrunが0であると判断され、直ちに
ステップSC17へ進み、上記に示した処理を行う。
【0125】図10は、外部デバイス21のCPU26
が行うMIDI受信処理を示すフローチャートである。
図9の割り込み処理においてパーソナルコンピュータ1
は、上記のデータをMIDI送信する。外部デバイス2
1が、そのデータを受信したときには、外部デバイス2
1は以下の処理を行う。
【0126】ステップSD1では、音素列データ、キー
オンデータ、ノートナンバ、ベロシティ、キーオフデー
タのうちのいずれか、つまり、音声データを受信したか
否かをチェックする。受信したときにはYESの矢印に
従いステップSD2へ進み、受信しないときにはNOの
矢印に従いステップSD2の処理をバイパスしてステッ
プSD3へ進む。
【0127】ステップSD2では、受信したデータに基
づき音声合成回路32にデータを送信する。音声合成回
路32がフォルマント音源の場合には、受信した音素列
データ等に基づき、フォルマント中心周波数、フォルマ
ントバンド幅等をフォルマント音源に送信する。その
後、ステップSD3へ進む。
【0128】ステップSD3では、その他受信データ処
理を行う。例えば、伴奏パートのデータを受信したとき
には、そのデータを音源回路29又は効果回路30に送
信する。その後、MIDI受信処理を終了する。
【0129】図11は、図7のステップSA10に示す
データ修正モード処理の詳細を示すフローチャートであ
る。
【0130】ステップSE1では、音声データ編集画面
(図4)が表示されているか否かをチェックする。表示
されていないときには、NOの矢印に従いステップSE
2へ進み、表示されているときには、YESの矢印に従
いステップSE4へ進む。
【0131】ステップSE2では、データの修正を行い
たいソングデータ(図6(A))の選択を受け付ける。
例えば、操作者は、マウスを操作することによりソング
データを選択することができる。
【0132】次に、ステップSE3では、選択されたソ
ングデータに基づき、音声データ編集画面を表示する。
その後、ステップSE4へ進む。
【0133】ステップSE4では、編集範囲の選択の指
定があるか否かをチェックする。例えば、操作者は、図
4に示す編集画面において、1行又は複数行の範囲を選
択することができる。1行は、1つの音符とそれに対応
する歌詞のデータである。
【0134】編集範囲の選択があるときには、YESの
矢印に従いステップSE5において選択された範囲をR
AM3に記憶し、ステップSE6へ進む。編集範囲の選
択がないときには、NOの矢印に従いステップSE5を
バイパスしてステップSE6へ進む。
【0135】ステップSE6では、発音タイミング編集
処理(図1)が指示されているか否かをチェックする。
操作者は、マウスを用いてその指示を行うことができ
る。指示されているときには、YESの矢印に従いステ
ップSE7において発音タイミング処理を行い、その後
ステップSE8へ進む。指示されていないときには、N
Oの矢印に従いステップSE7をバイパスしてステップ
SE8へ進む。発音タイミング処理の詳細は、後に図1
2のフローチャートを参照しながら説明する。
【0136】ステップSE8では、音素時間短縮処理
(図2)が指示されているか否かをチェックする。操作
者は、マウスを用いてその指示を行うことができる。指
示されているときには、YESの矢印に従いステップS
E9において音素時間短縮処理を行い、その後ステップ
SE10へ進む。指示されていないときには、NOの矢
印に従いステップSE9をバイパスしてステップSE1
0へ進む。音素時間短縮処理の詳細は、後に図13のフ
ローチャートを参照しながら説明する。
【0137】ステップSE10では、音節編集処理が指
示されているか否かをチェックする。操作者は、マウス
を用いてその指示を行うことができる。指示されている
ときには、YESの矢印に従いステップSE11に進
み、指示されていないときには、NOの矢印に従いステ
ップSE11、SE12をバイパスしてステップSE1
3へ進む。
【0138】ステップSE11では、選択された範囲が
1楽音発音分(図4の編集画面の1行分)であるか否か
をチェックする。1楽音発音分であるときには、YES
の矢印に従いステップSE12において音節編集処理を
行い、その後ステップSE13へ進む。1楽音発音分で
ないときには、NOの矢印に従い直ちにステップSE1
3へ進む。音節編集処理の詳細は、後に図14のフロー
チャートを参照しながら説明する。
【0139】ステップSE13では、その他のデータ修
正処理を行う。次に、ステップSE14では、データ編
集モードの終了が指示されたか否かをチェックする。操
作者は、マウスを用いてその指示を行うことができる。
指示されていないときには、NOの矢印に従いステップ
SE4へ戻り、上記の処理を繰り返す。指示されている
ときには、YESの矢印に従い、データ修正モード処理
を終了し、図7のメインルーチンの処理へ戻る。
【0140】図12は、図11のステップSE7に示す
発音タイミング変更処理(図1)の詳細を示すフローチ
ャートである。
【0141】ステップSF1では、選択された範囲の先
頭にデータ読み出し位置(読み出しポインタ)をセット
する。具体的には、図6(A)のソングデータにおい
て、タイミングデータ51のアドレスの位置に読み出し
ポインタをセットする。編集画面(図4)のうちの1行
分は、図6(A)のデータDTの1つ分に相当する。そ
の後、ステップSF2へ進む。
【0142】ステップSF2では、データを1つ読み出
す。つまり、タイミングデータ51を読み出す。
【0143】次に、ステップSF3では、読み出したデ
ータがタイミングデータであるので、YESの矢印に従
いステップSF4へ進む。
【0144】ステップSF4では、当該タイミングデー
タが示すタイミングで発音される音素列データがあるか
否かをチェックする。具体的には、当該タイミングデー
タと次のタイミングデータとの間に音素列データ55
(図6(A))があるか否かをチェックする。音素列デ
ータがあるときには、YESの矢印に従いステップSF
5へ進み、音素列データがないときには、NOの矢印に
従い直ちにステップSF7へ進む。
【0145】ステップSF5では、変換テーブル(図1
(D))を参照して、当該音素列データ内の先頭発音文
字の遅延クロックを抽出する。例えば、音素列データに
対応する歌詞が「かい」である場合には、その先頭発音
文字「か」の遅延クロックを抽出する。そして、変換テ
ーブル(図1(D))を参照し、「か」に対応する遅延
クロックとして10クロックを抽出する。
【0146】ステップSF6では、読み出したタイミン
グデータを当該遅延クロック数だけ減算し、その値を新
たなタイミングデータとしてソングデータを書き換え
る。その後、ステップSF7へ進む。
【0147】ステップSF7では、上記で読み出したデ
ータが選択範囲内の最終データであるか否かをチェック
する。1行しか選択していないときには、最終データで
あるので、YESの矢印に従い、発音タイミング変更処
理を終了し、図11のデータ修正モード処理に戻る。
【0148】複数行が選択されているときには、最終デ
ータでないので、ステップSF7においてNOの矢印に
従い、ステップSF2に戻る。ステップSF2では、次
のデータを読み出す。例えば、タイミングデータ51の
次に位置するノートナンバ52を読み出す。次に、ステ
ップSF3では、読み出したデータがノートナンバであ
りタイミングデータでないので、ステップSF7を介し
て、ステップSF2へ戻る。ステップSF2では、次の
データを読み出す。以下、同様の処理を行い、次のタイ
ミングデータが読み出されるまで処理を繰り返す。タイ
ミングデータが読み出されると、ステップSF3におい
てYESの矢印に従い、ステップSF4へ進み、上記に
示した処理を繰り返す。これにより、複数の行について
のタイミングデータを修正することができる。選択した
行のうち最終行の処理が終了すると、ステップSF7に
おいてYESの矢印に従い、発音タイミング変更処理を
終了する。
【0149】上記のように、タイミングデータを所定の
クロック数だけ減算することにより、図1に示すよう
に、先頭の子音列のデュレーションが長い場合でも、発
音タイミングの遅れをなくす又は軽減することができ
る。
【0150】図13は、図11のステップSE9に示す
音素時間短縮処理(図2)の詳細を示すフローチャート
である。
【0151】ステップSG1では、選択された範囲の先
頭にデータ読み出し位置(読み出しポインタ)をセット
する。すなわち、先頭行のタイミングデータ51のアド
レスの位置に読み出しポインタをセットする。その後、
ステップSG2へ進む。
【0152】ステップSG2では、データを1つ読み出
す。つまり、読み出しポインタに従い、タイミングデー
タ51を読み出す。
【0153】次に、ステップSG3では、読み出したデ
ータが音素列データであるか否かを判断する。今回は、
読み出したデータがタイミングデータであるので、音素
列データでないと判断し、ステップSG6へ進む。ステ
ップSG6では、読み出されたデータが前記選択範囲に
おける最終データか否かを判断する。今回は、読み出し
たタイミングデータが最終データでないので、NOの矢
印に従い、ステップSG2へ戻る。以下、音素列データ
が読み出されるまで上記の処理を繰り返す。音素列デー
タが読み出されると、ステップSG3においてYESの
矢印に従い、ステップSG4へ進む。
【0154】ステップSG4では、音素列データ内にあ
るデュレーションのうち、子音の音素についてのデュレ
ーションであり、かつ「2」以上のデュレーションがあ
るか否かをチェックする。当該デュレーションがあると
きには、音素時間を短縮するため、YESの矢印に従い
ステップSG5へ進む。当該デュレーションがないとき
には、音素時間を短縮することができないため、NOの
矢印に従いステップSG6へ進む。
【0155】ステップSG5では、当該デュレーション
を1×7.5msだけ減算する。すなわち、子音の音素
についての「2」以上のデュレーションを「1」だけ減
算する。その後、ステップSG6へ進む。
【0156】ステップSG6では、上記で読み出したデ
ータが選択範囲内の最終データであるか否かをチェック
する。選択された行が1行のみの場合は、YESの矢印
に従い、音素時間短縮処理を終了し、図11のデータ修
正モード処理に戻る。
【0157】選択された行が複数行の場合は、NOの矢
印に従い、ステップSG2へ戻る。以下、次の行につい
ての同様の処理を行う。最終行の処理が終了すると、ス
テップSG6においてYESの矢印に従い、音素時間短
縮処理を終了する。
【0158】上記のように、子音のデュレーションを短
縮することにより、図2に示すように、ソングデータの
テンポを速くしたことにより歌詞が発音されなくなると
いう不都合を是正し、歌詞を適正に発音させることがで
きる。
【0159】なお、上記のフローチャートでは、1回の
処理で「1×7.5ms」だけ発音時間を短縮する場合
を説明したがそれに限定されない。2×7.5ms以上
短縮してもよいし、音節に応じて短縮する時間を変えて
もよい。また、デュレーションの単位時間は7.5ms
に限らない。
【0160】図14は、図11のステップSE12に示
す音節編集処理の詳細を示すフローチャートである。
【0161】ステップSH1では、選択された行に含ま
れる音素列データに基づき、音節編集画面を表示する。
図15に、音節編集画面の例を示す。音節編集画面で
は、音節「か」の音素列データを示している。音節
「か」は、音素「CL」、「kha」、「aj」からな
る。音素「CL」はデュレーションが「1×7.5m
s」であり、音素「kha」はデュレーションが「4×
7.5ms」であり、音素「aj」はデュレーションが
「無限長(∞)」である。
【0162】次に、ステップSH2では、データ変更入
力があるか否かをチェックし、その入力があるまで待機
する。操作者は、マウス又はキーボードを用いて音素を
指定し、そのデュレーションの値を入力することができ
る。入力があると、YESの矢印に従いステップSH3
へ進む。
【0163】ステップSH3では、当該変更入力に基づ
きデュレーションの値を書き換える。具体的には、音素
列データ55(図6(B))中の対応するデュレーショ
ン64の値を書き換える。例えば、音素「kha」のデ
ュレーションを「4×7.5ms」から「3×7.5m
s」に変更することができる。
【0164】次に、ステップSH4では、音声編集処理
の終了が指示されたか否かをチェックする。この指示
は、操作者がマウスを使って行うことができる。終了が
指示されなければ、NOの矢印に従ってステップSH2
へ戻り、上記の処理を繰り返す。終了が指示されると、
YESの矢印に従って、音節編集処理を終了し、図11
のデータ修正モード処理に戻る。
【0165】上記のように、操作者が各音素のデュレー
ションを任意の値に設定することができるので、同じ音
節でも多彩な発音をさせることができる。
【0166】その他の音節編集処理を説明する。図15
において、音素スイッチ72をマウスでクリックする
と、その下に音素の一覧が表示される。その後、挿入ス
イッチ73をクリックすると、音素列「CL+kha+
aj」に所望の音素を挿入することができる。音素を挿
入することにより、例えば鼻にかかったような「か」を
表現する音素列を生成することができる。また、削除ス
イッチ74をクリックすることにより、音素列の中から
所望の音素を削除することができる。
【0167】また、音節スイッチ71をクリックするこ
とにより、音節の挿入又は削除を行うこともできる。
【0168】変更前スイッチ75をクリックすると、編
集前の音素列を発音させることができ、変更後スイッチ
76をクリックすると、編集後の音素列を発音させるこ
とができる。操作者は、実際の音声を確認しながら、多
彩な音声を編集又は作成することができる。
【0169】本実施例によるデータ編集装置は、パソコ
ンとアプリケーションソフトウエアとによる形態に限ら
ず、電子楽器やシーケンサの形態でもよい。アプリケー
ションソフトウエアは、磁気ディスク、光ディスク、半
導体メモリ等の記憶媒体に記憶させ、パソコンに供給す
るようにしてもよいし、ネットワークを介して供給する
ようにしてもよい。
【0170】ソングデータのフォーマットは、スタンダ
ードMIDIファイルのような演奏イベントの発生時刻
を1つ前のイベントからの時間で表した「イベント+相
対時間」の他、演奏イベントの発生時刻を曲や小節内に
おける絶対時間で表した「イベント+絶対時間」、音符
の音高と符長あるいは休符と休符長で演奏データを表し
た「音高(休符)+符長」、演奏の最小分解能毎にメモ
リの領域を確保し、演奏イベントの発生する時刻に対応
するメモリ領域に演奏イベントを記憶した「ベタ方式」
等の形式でもよい。
【0171】ソングデータは、複数のチャンネルのデー
タが混在した形式であってもよいし、各チャンネルのデ
ータがトラック毎に別れているような形式であってもよ
い。
【0172】以上実施例に沿って本発明を説明したが、
本発明はこれらに制限されるものではない。例えば、種
々の変更、改良、組み合わせ等が可能なことは当業者に
自明であろう。
【0173】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
操作者は、音節データを構成する音素データのうちから
任意の1つを指定し、その音素データに対応する発生時
間データを所望の値に変更することができるので、多彩
な音節データを生成することができる。
【0174】操作者は、音声データを指定することによ
り、その音声データについての発音タイミングデータを
テーブルに応じて所望の値だけ変更することができるの
で、音声データの発音タイミングの遅れ等を軽減又はな
くすことができる。
【0175】操作者は、音節データを指定することによ
り、その音節データに含まれる音素データについてのデ
ュレーションデータを短縮変更することができるので、
子音に属する音素データのデュレーションデータが長い
場合でも無発音を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例によるデータ編集装置が行う
発音タイミング変更処理を説明するための図である。
【図2】 本実施例によるデータ編集装置が行う音素時
間短縮処理を説明するための図である。
【図3】 発音のタイミングを示す図である。
【図4】 本実施例によるデータ編集装置に表示される
音声データ編集画面の例を示す図である。
【図5】 パーソナルコンピュータと外部デバイスとが
接続されたシステムのハード構成を示す図である。
【図6】 図6(A)はソングデータの例を示す図であ
り、図6(B)は音素列データの例を示す図である。
【図7】 パーソナルコンピュータのCPUが行うメイ
ンルーチンの処理を示すフローチャートである。
【図8】 図7のステップSA4に示す再生処理の詳細
を示すフローチャートである。
【図9】 パーソナルコンピュータのCPUが行う割り
込み処理を示すフローチャートである。
【図10】 外部デバイスのCPUが行う受信処理を示
すフローチャートである。
【図11】 図7のステップSA10に示すデータ修正
モード処理の詳細を示すフローチャートである。
【図12】 図11のステップSE7に示す発音タイミ
ング変更処理の詳細を示すフローチャートである。
【図13】 図11のステップSE9に示す音素時間短
縮処理の詳細を示すフローチャートである。
【図14】 図11のステップSE12に示す音節編集
処理の詳細を示すフローチャートである。
【図15】 本実施例によるデータ編集装置に表示され
る音節編集画面の例を示す図である。
【符号の説明】
1 パーソナルコンピュータ、 2 バス、 3
RAM、 4 ROM、 5 CPU、 6 タ
イマ、 7 表示回路、 8 インターフェース、
9,11 検出回路、 10 マウス、 12
キーボード、13 外部記憶装置、 21 外部デ
バイス、 22 バス、 23インターフェース、
24 RAM、 25 ROM、 26 CP
U、 27 タイマ、 28 表示回路、 29
音源回路、 30 効果回路、 31 サウンド
システム、 32 音声合成回路、 33 検出回
路、 34 操作子、 41 通信ネットワーク、
42 サーバコンピュータ、 45 ディスプレ
イ、 50 ソングデータ、 51 タイミングデ
ータ、 52 ノートナンバ、 53 ベロシテ
ィ、 54ゲートタイム、 55 音素列データ、
ED エンドデータ、 61パート番号、 6
2 デバイス番号、 63 音素ナンバ、 64
デュレーション、 65 呼気データ、 71 音
節スイッチ、 72 音素スイッチ、 73 挿入
スイッチ、 74 削除スイッチ、 75 変更前
スイッチ、 76 変更後スイッチ

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 音素データと該音素データの発生開始時
    間を表す発生時間データとを含む音節データを編集する
    ことができるデータ編集装置であって、 音節データを構成する音素データのうちの1つを指定す
    る音素指定手段と、 前記音素指定手段により指定される音素データに対応す
    る発生時間データを指定される発生時間に変更する変更
    手段とを有するデータ編集装置。
  2. 【請求項2】 音節データを含む音声データと該音声デ
    ータの発音タイミングデータとを含むソングデータを編
    集することができるデータ編集装置であって、 前記音節データと該音節データの発音タイミング変更値
    との対応関係を記憶するテーブルと、 前記音声データを指定する指定手段と、 前記指定手段により指定される音声データを構成する音
    節データのうち先頭に位置する音節データについての発
    音タイミング変更値を前記テーブルから検出する検出手
    段と、 前記指定手段により指定される音声データについての発
    音タイミングデータを前記検出手段により検出される発
    音タイミング変更値だけ変更する変更手段とを有するデ
    ータ編集装置。
  3. 【請求項3】 音素データと該音素データの発音時間長
    を示すデュレーションデータを組とした音節データを編
    集することができるデータ編集装置であって、 音節データを指定する指定手段と、 前記指定手段により指定される音節データ中に含まれる
    音素データのうち子音に属する音素データを検出する検
    出手段と、 前記検出手段により検出される音素データについてのデ
    ュレーションデータを短縮変更する短縮手段とを有する
    データ編集装置。
  4. 【請求項4】 前記検出手段は、子音に属する音素デー
    タでありかつ対応するデュレーションデータが所定値以
    上である音素データを検出する手段であり、前記短縮手
    段は前記デュレーションデータを所定値だけ短縮変更す
    る手段である請求項3記載のデータ編集装置。
  5. 【請求項5】 音素データと該音素データの発生開始時
    間を表す発生時間データとを含む音節データを編集する
    ことができるコンピュータプログラムを記録した媒体で
    あって、 (a)音節データを構成する音素データのうちの1つを
    特定する手順と、 (b)前記特定された音素データの変更後の発生時間を
    特定する手順と、 (c)前記特定された音素データに対応する発生時間デ
    ータを前記手順(b)で特定された発生時間に変更する
    手順とをコンピュータに実行させるためのプログラムを
    記録した媒体。
  6. 【請求項6】 音節データを含む音声データと該音声デ
    ータの発音タイミングデータとを含むソングデータを編
    集することができるコンピュータプログラムを記録した
    媒体であって、 (a)前記音声データを特定する手順と、 (b)前記特定された音声データを構成する音節データ
    のうち先頭に位置する音節データに対応する所定の発音
    タイミング変更値をテーブルから取得する手順と、 (c)前記手順(a)で特定された音声データについて
    の発音タイミングデータを前記手順(b)で取得した発
    音タイミング変更値だけ変更する手順とをコンピュータ
    に実行させるためのプログラムを記録した媒体。
  7. 【請求項7】 音素データと該音素データの発音時間長
    を示すデュレーションデータを組とした音節データを編
    集することができるコンピュータプログラムを記録した
    媒体であって、 (a)音節データを特定する手順と、 (b)前記特定された音節データ中に含まれる音素デー
    タのうち子音に属する音素データを検出する手順と、 (c)前記検出された音素データについてのデュレーシ
    ョンデータを短縮変更する手順とをコンピュータに実行
    させるためのプログラムを記録した媒体。
  8. 【請求項8】 前記手順(b)は、子音に属する音素デ
    ータでありかつ対応するデュレーションデータが所定値
    以上である音素データを検出する手順であり、前記手順
    (c)は前記デュレーションデータを所定値だけ短縮変
    換する手順である請求項7記載のプログラムを記録した
    媒体。
JP14852397A 1997-05-22 1997-05-22 データ編集装置 Expired - Fee Related JP3518253B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14852397A JP3518253B2 (ja) 1997-05-22 1997-05-22 データ編集装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14852397A JP3518253B2 (ja) 1997-05-22 1997-05-22 データ編集装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH10319993A true JPH10319993A (ja) 1998-12-04
JP3518253B2 JP3518253B2 (ja) 2004-04-12

Family

ID=15454690

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP14852397A Expired - Fee Related JP3518253B2 (ja) 1997-05-22 1997-05-22 データ編集装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3518253B2 (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002221978A (ja) * 2001-01-26 2002-08-09 Yamaha Corp ボーカルデータ生成装置、ボーカルデータ生成方法および歌唱音合成装置
JP2004004440A (ja) * 2002-03-22 2004-01-08 Yamaha Corp 歌唱合成装置、歌唱合成用プログラム及び歌唱合成用プログラムを記録したコンピュータで読み取り可能な記録媒体
GB2391143A (en) * 2002-04-17 2004-01-28 Rhetorical Systems Ltd Method and apparatus for scultping synthesized speech
JP2006119674A (ja) * 2006-01-30 2006-05-11 Yamaha Corp 歌唱合成方法と装置及び記録媒体
US7124084B2 (en) 2000-12-28 2006-10-17 Yamaha Corporation Singing voice-synthesizing method and apparatus and storage medium
JP2010191102A (ja) * 2009-02-17 2010-09-02 Kawai Musical Instr Mfg Co Ltd タイ編集装置、方法及びプログラム
US10504502B2 (en) 2015-03-25 2019-12-10 Yamaha Corporation Sound control device, sound control method, and sound control program
WO2023120121A1 (ja) * 2021-12-21 2023-06-29 カシオ計算機株式会社 子音長変更装置、電子楽器、楽器システム、方法及びプログラム

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7124084B2 (en) 2000-12-28 2006-10-17 Yamaha Corporation Singing voice-synthesizing method and apparatus and storage medium
JP2002221978A (ja) * 2001-01-26 2002-08-09 Yamaha Corp ボーカルデータ生成装置、ボーカルデータ生成方法および歌唱音合成装置
JP2004004440A (ja) * 2002-03-22 2004-01-08 Yamaha Corp 歌唱合成装置、歌唱合成用プログラム及び歌唱合成用プログラムを記録したコンピュータで読み取り可能な記録媒体
GB2391143A (en) * 2002-04-17 2004-01-28 Rhetorical Systems Ltd Method and apparatus for scultping synthesized speech
JP2006119674A (ja) * 2006-01-30 2006-05-11 Yamaha Corp 歌唱合成方法と装置及び記録媒体
JP4631726B2 (ja) * 2006-01-30 2011-02-16 ヤマハ株式会社 歌唱合成装置及び記録媒体
JP2010191102A (ja) * 2009-02-17 2010-09-02 Kawai Musical Instr Mfg Co Ltd タイ編集装置、方法及びプログラム
US10504502B2 (en) 2015-03-25 2019-12-10 Yamaha Corporation Sound control device, sound control method, and sound control program
WO2023120121A1 (ja) * 2021-12-21 2023-06-29 カシオ計算機株式会社 子音長変更装置、電子楽器、楽器システム、方法及びプログラム

Also Published As

Publication number Publication date
JP3518253B2 (ja) 2004-04-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3144273B2 (ja) 自動歌唱装置
JP6587007B1 (ja) 電子楽器、電子楽器の制御方法、及びプログラム
JP3938015B2 (ja) 音声再生装置
US5895449A (en) Singing sound-synthesizing apparatus and method
JP3518253B2 (ja) データ編集装置
JPH10214083A (ja) 楽音生成方法および記憶媒体
JP4038836B2 (ja) カラオケ装置
JP2002091443A (ja) 自動演奏装置
JPH10240264A (ja) 楽音合成装置および方法
JP2022065554A (ja) 音声合成方法およびプログラム
JP3409644B2 (ja) データ編集装置およびデータ編集プログラムを記録した媒体
JP3265995B2 (ja) 歌唱音声合成装置及び方法
JP6828530B2 (ja) 発音装置及び発音制御方法
JP5106437B2 (ja) カラオケ装置及びその制御方法並びにその制御プログラム
JP3233036B2 (ja) 歌唱音合成装置
JP4821801B2 (ja) 音声データ処理装置及びプログラムを記録した媒体
JPH10319955A (ja) 音声データ処理装置及びデータ処理プログラムを記録した媒体
JP2002221978A (ja) ボーカルデータ生成装置、ボーカルデータ生成方法および歌唱音合成装置
JP3239706B2 (ja) 歌唱音声合成装置
JP2004061753A (ja) 歌唱音声を合成する方法および装置
JP7456430B2 (ja) 情報処理装置、電子楽器システム、電子楽器、音節進行制御方法及びプログラム
JP7468495B2 (ja) 情報処理装置、電子楽器、情報処理システム、情報処理方法、及びプログラム
JP7276292B2 (ja) 電子楽器、電子楽器の制御方法、及びプログラム
JPH1031496A (ja) 楽音発生装置
JP2018151548A (ja) 発音装置及びループ区間設定方法

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20040106

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20040119

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313532

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080206

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090206

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090206

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100206

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110206

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120206

Year of fee payment: 8

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees