JP3521696B2 - 主運転席と補助運転席とを有する車両の操舵装置 - Google Patents

主運転席と補助運転席とを有する車両の操舵装置

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JP3521696B2
JP3521696B2 JP21382797A JP21382797A JP3521696B2 JP 3521696 B2 JP3521696 B2 JP 3521696B2 JP 21382797 A JP21382797 A JP 21382797A JP 21382797 A JP21382797 A JP 21382797A JP 3521696 B2 JP3521696 B2 JP 3521696B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主運転席と補助運
転席とを有する車両の操舵装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、クレーン車、例えばオールテレン
クレーン車等の作業用車両においては、主として、通常
走行時に使用される主運転席と、クレーン作業等の作業
時に使用される補助運転席とを備えたものが多く、上記
主運転席を有する主運転室及び補助運転席を有する補助
運転室内には、通常、操舵用のステアリングホイール、
ブレーキ制御用のブレーキペダル、エンジン制御用のア
クセルペダル等が夫々設けられており、一例として、実
開昭64−32275号公開公報に、この種車両の操舵
装置が開示されている。
【0003】上記主運転席及び補助運転席を有する車両
の操舵装置においては、上記公開公報に記載されている
操舵装置と同様に、主運転席側には、ステアリングホイ
ールと操舵車輪即ち前輪の操舵機構との間に、機械的な
リンク機構を含む油圧式パワーステアリング装置を設け
ると共に、補助運転席側には、ステアリングホイールの
操舵回転方向及び回転角に応じた作動圧油を操舵車輪、
通常は前輪の操舵用油圧応動装置に供給し操舵するよう
にした所謂全油圧式操舵装置を設けたものが多い。
【0004】上記従来の車両においては、上記操舵車輪
即ち前輪に近い位置に配置された主運転席と、通常、前
輪から遠く離れた位置に配置されている補助運転席とで
は、操舵感覚が可成異るため、例えば、運転者が主運転
席で或る舵角の操舵、特に大きな舵角の操舵を行なった
後、補助運転席に移って操舵を行なう場合、運転者が予
期しない車両の回頭運動、即ち車両の前輪側が予想以上
に大きく変位する回頭運動が生起する可能性があり、車
両周辺に存在する他の器物や人員との不測の接触を防止
するために高度の操舵技倆と慎重な操作とが必要となる
不具合がある。
【0005】特に、補助運転席からの操舵制御系統に、
構造簡単で安価な全油圧式の操舵装置が採用されている
ため、上記のように主運転席で或る舵角の操舵が行なわ
れた状態で、補助運転席から操舵を行なう場合、同運転
席のステアリングホイールは、主運転席での操舵に連動
して回転しないため、同ステアリングホイールの回転角
位置では操舵車輪の操向方向及び舵角を判断することが
できず、従ってステアリングホイールの回転操作を極め
て慎重に行なうことが必要となる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来の
主運転席及び補助運転席を有する車両における操舵装置
の欠点を改善するために創案されたもので、主運転席で
の操舵後、補助運転席から操舵を開始する際に、操舵車
輪が自動的に中立位置に復帰しているように構成したこ
とによって、補助運転席での操舵を簡単かつ容易に行な
うことができ、ひいては、車両の不測の回頭運動に起因
する車両周辺の器物や人員との接触を効果的に防止する
ことができるようにした操舵装置を提供することを主た
る目的とするものである。
【0007】また、本発明は、運転者が主運転席から離
席して補助運転席に移動して操舵を開始する際に、操向
車輪が中立位置に復帰していることを容易に確認し得る
ことによって安全性を更に向上することができるように
したこの種操舵装置を提供すること、及び運転者が主運
転席に着席して通常走行を行なっている際に、誤って操
向車輪が中立位置に強制復帰されることがなく、従って
通常走行時の操舵性能を損なうことがないこの種操舵を
提供すること、並びに操向車輪を中立位置に強制復帰さ
せるために特別の操舵用アクチュエータを設ける必要が
なく、構造簡単で安価な操舵装置を提供することを、他
の目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、主運転席からの操舵操作に応じて操舵車
輪を操舵させるように構成された第1の操舵制御系統
と、補助運転席からの操舵操作に応じて上記操舵車輪を
操舵させるように構成された第2の操舵制御系統と、上
記操舵車輪を中立位置に強制的に復帰させるように構成
された中立復帰制御系統と、上記補助運転席に設けられ
上記第2操舵制御系統を運転者の操作力が加えられてい
るときに作動状態とし、同操作力が除かれたとき非作動
状態に切換えるスイッチ手段と、上記主運転席から運転
者が離席したことを検知する離席検知手段とを備え、上
記離席検知手段により主運転席から運転者が離席してい
ることが検知され且つ上記スイッチ手段により上記第2
操舵制御系統が非作動状態に切換えられているときに、
上記中立復帰制御系統が作動するように構成されたこと
を特徴とする主運転席と補助運転席とを有する車両の操
舵装置を提案するものである。
【0009】上記構成により、運転者が主運転席から離
れて補助運転席に移動し上記スイッチ手段に操作力を加
える以前に、上記中立復帰制御系統により操舵車輪が中
立位置に強制的に復帰されるので、補助運転席での操舵
開始時に、操舵車輪は常に中立位置から操舵されること
となる。
【0010】本発明において、上記操舵車輪は車両の前
輪であり、且つ上記主運転席が車両の前部に設けられる
と共に、補助運転席が車両の後部に設けられることが好
ましい。この構成により、使用頻度が高い主運転席での
操舵系統の構成及び操舵性能を、通常の車両と略同等の
ものとすることができる。
【0011】また、本発明においては、上記補助運転席
に、操舵車輪が中立位置にあることを知らせる中立位置
報知手段を設けることが好ましい。この構成により、運
転者が補助運転席で第2操舵制御系統を作動させて操舵
を開始しようとする際に、操舵車輪が中立位置にあるこ
とを確認することができる。
【0012】さらに、本発明において、車両が停止状態
にあることを検出する停止検出手段が設けられ、上記離
席検知手段により運転者が主運転席から離席しているこ
とが検知されると共に、上記スイッチ手段により上記第
2操舵制御系統が非作動状態におかれ、さらに上記停止
検出手段により車両が停止していることが検知されたと
きに、上記中立復帰制御系統が作動するように構成され
ることが好ましい。この構成によれば、運転者が主運転
席において第1操舵制御系統により操舵を行ない走行し
ているときに、上記離席検知手段に万一の故障が発生し
て運転者が離席したかのような情報又は信号が発せられ
ても、上記停止検出手段では車両の停止が検知されない
ので、中立復帰制御系統が作動することがなく、操舵の
混乱、誤作動が防止される。
【0013】なおまた、本発明においては、上記第2操
舵制御系統と上記中立復帰制御系統とが、共通の操舵用
アクチュエータを作動させて上記操舵車輪を操舵駆動し
且つ中立復帰させる構成であることが好ましい。この構
成により、上記操舵制御系統及び中立復帰制御系統の双
方に、共通の操舵用アクチュエータが共用されるので、
構造が簡単になる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下本発明の好ましい実施形態を
図1ないし図5を参照して説明する。先ず、図1は空港
において駐機している航空機の下側に進入し、飲料水や
雑用水等を航空機に補給し、或いは汚水等を搬出する作
業車の概略側面図であって、車台フレーム10の前端部
分に主運転室12が設けられ、同主運転室12内には、
運転者が着座して運転操作を行なう主運転席14及び運
転者によって操作されるステアリングホイール16、ア
クセルペダル18、図示しない常用ブレーキ用のペダ
ル、パーキングブレーキ作動用のブレーキレバー、トラ
ンスミッション制御用の変速操作レバー、その他運転上
必要な諸装置、並びに給水ポンプ等作業機に必要な種々
の制御部材又は装置が設けられている。上記主運転室1
2は、例えば航空機に到着するまでの通常走行時には、
平行リンク機構20を含む昇降機構により、図中に2点
鎖線で示されている高位置に保持されて良好な運転視界
を得ることができ、また航空機の下方に進入し又はそこ
から退出する場合は、図中に実線で示した低位置に保持
される。
【0015】一方、車台フレーム10の後端には、エン
ジン22が装架され、同エンジン22の出力はトランス
ミッション24及びプロペラシャフト26を介して後車
軸28に伝達される。同後車軸28は、その車幅方向の
両端付近をメインリーフスプリング30及びペルパリー
フスプリング32を介して車台フレーム10に支持され
ると共に、後輪34を駆動する。同後輪34は、通常の
トラック等の後輪と同様に操舵されない車輪である。上
記エンジン22は、その整備、点検等に際して、図中に
2点鎖線で示されているチルトアップ位置まで廻動させ
ることができるエンジンフード36によって覆われ、同
エンジンフード36には、例えば航空機の汚水搬出及び
雑用水の補給作業が終了し同航空機の下側から後進し退
去する場合等、必要に応じ車両をその後部から運転でき
るようにした補助運転席38が設けられている。
【0016】上記補助運転席38は、図示の場合、運転
者が立ったままの姿勢で車両後方を向いて運転操作を行
なうように設けられており、従って、ここでの運転席な
る語は、座席を意味するものではなく、運転者が運転時
に位置する空間を意味するものである。しかしながら、
必要に応じ運転者が着座することができる簡易な丸椅子
のような座席を設けても良く、また、勿論エンジンフー
ド36とは別体の補助運転室を設け、その中に補助運転
席38をしつらえても良い。上記補助運転席38には、
ステアリングホイール40及びアクセルペダル42、並
びに、図示を省略されているブレーキペダルその他車両
の運転上必要な諸装置が設けられている。
【0017】なお、上記主運転室12に隣接する車台フ
レーム10の前端付近に、車幅方向に延在する前車軸4
4が配置され、同前車軸44は、その車幅方向両端部
を、メインリーフスプリング46及びヘルパリーフスプ
リング48を介して車台フレーム10に支持されてい
る。前車軸44には、後に詳述するように操舵車輪とし
ての前輪50が取付けられている。また、上記主運転室
12とエンジンフード36との間の車台フレーム10上
に、図示を省略されている給水タンク及び昇降式作業台
等が配置されている。
【0018】上記作業車の操舵装置の概略構成が図2の
斜視図に示されている。前車軸44の車幅方向両端に、
キングピンを介してナックル52が、同キングピンの軸
線の周りに自在に廻動し得るように支持され、同ナック
ル52のスピンドル部に、上記前輪50が装着されるホ
イールハブ54及びブレーキドラム56が回転自在に支
持されている。左右の前輪50を支持するナックル52
の何れか一方、図示の場合、右方のナックル52に第1
のナックルアーム58が取付けられ、同ナックルアーム
58の先端自由端部に第1のドラッグリンク60の後端
が枢着されている。
【0019】上記第1ドラッグリンク60の前端は、前
輪即ち操舵車輪50の第1の油圧操舵装置を構成するパ
ワーステアリングブースタ62の出力部材を形成するピ
ットマンアーム64の自由端部に枢着されている。ま
た、上記左右のナックル52には、タイロッドアーム6
6が夫々突設され(図2では右方のナックルのタイロッ
ドアーム66のみが図示されている)、左右のタイロッ
ドアーム66の自由端部には、操舵時に左右の前輪50
の舵角を実質的に等しくするためのタイロッド68の両
端が枢着されている。上記パワーステアリングブースタ
62は、図示の場合、自体周知のインテグラル型パワー
ステアリングブースタが示されているが、セミインテグ
ラル型及びリンケージ型パワーステアリング装置を用い
ることもできる。
【0020】上記主運転席14に着座した運転者によっ
て操作されるステアリングホイール16に連結されたス
テアリングシャフト70には、自在接手72を介して入
出力の方向を変換するベベルギヤボックス74が連結さ
れている。同ベベルギヤボックス74の横方向出力端に
は、前後端に自在接手76及び78を備えたユニバーサ
ルシャフト80が接続され、同ユニバーサルシャフト8
0の後方自在接手78は、上記パワーステアリングブー
スタ62の入力端に連結されている。
【0021】上記左右の前輪50を支持するナックル5
2の他方、図示の場合、左側のナックル52に第2のナ
ックルアーム82が取付けられ、同ナックルアーム82
の先端自由端部に第2のドラッグリンク84の後端が枢
着されている。同第2ドラッグリンク84の前端は、前
輪即ち操舵車輪50の第2の油圧操舵装置を構成する油
圧式ギヤボックス86の出力部材を形成する第2のピッ
トマンアーム88の自由端部に枢着されている。
【0022】上記油圧式ギヤボックス86は、図3に概
念的に示されているように、自体周知のインテグラルパ
ワーステアリング装置からコントロールバルブ部分を除
き油圧応動装置部分だけを残したものに相当する構成を
具えており、一例として図示の場合、シリンダ90と、
同シリンダ90内に摺動自在に嵌装されその外周に噛合
歯を設けたパワーピストン92と、同パワーピストン9
2の外周の噛合歯に噛合するセクタギヤを有し同パワー
ピストン92の変位によって回転されるセクタシャフト
94とを備え、同セクタシャフト94の出力部材を構成
する上記第2ピットマンアーム88が固着されている。
【0023】さらに、上記第2ピットマンアーム88に
は、図4の部分的側面図に良く示されているように、そ
の長さを調整し得るように構成されたセンサ作動ロッド
96の一端がボールジョイント98を介して枢着され、
同センサ作動ロッド96の他端は、車台フレーム10の
サイドレール10′に固着された舵角センサ100の入
力レバー102にボールジョイント104を介して枢着
されている。
【0024】上記舵角センサ100は、ピットマンアー
ム88に上記センサ作動ロッド96を介して連動する入
力レバー102の廻動変位によって、同ピットマンアー
ム88、従って操舵車輪としての前輪50が、左舵、右
舵又は中立の何れの状態にあるかを検知するもので、図
3の概念図に示されているように、上記ピットマンアー
ム88が左舵方向に廻動したときに閉成されるスイッチ
100Lと、同ピットマンアーム88が右舵方向に廻動
したときに閉成されるスイッチ100Rとを備え、これ
らのスイッチ100L及び100Rは、ピットマンアー
ム88が中立位置にあるときは、何れも開路するように
構成されている。なお、図3では便宜的に各スイッチ1
00L及び100Rの作動ロッドが、直接ピットマンア
ーム88と協働するように画かれているが、実際には、
上述したように、舵角センサ100の入力レバー102
と協働する。
【0025】また、前記補助運転席38に設けられたス
テアリングホイール40のステアリングシャフト106
には、自体公知の全油圧型ステアリングユニット108
が連結され、同ステアリングユニット108は後述する
ように、上記第2油圧操舵装置を構成する油圧式ギヤボ
ックス86に接続されてその作動を制御する。上記パワ
ーステアリングブースタ62及び全油圧型ステアリング
ユニット108の油圧供給管路110a及び112a
は、第1の電磁作動の油圧切換弁114を介して択一的
に油圧ポンプ又は圧油源116に接続される。同油圧ポ
ンプ116は、車両のエンジン22によって駆動され又
は適宜の電源、例えば車載バッテリ118(図3参照)
により給電される電動モータによって駆動され、オイル
タンク120内に貯溜された作動油を加圧して吐出管路
122を介し上記第1の油圧切換弁114に供給する。
【0026】上記パワーステアリングブースタ62の戻
り管路110bは、第1のコネクタ124を介してオイ
ルタンク120に接続されている。また、上記全油圧型
ステアリングユニット108の左舵出力管路112Lは
第2の電磁作動の油圧切換弁126に接続され、同油圧
切換弁126の作動により上記油圧式ギヤボックス86
の右舵入力管路128R又は第2のコネクタ130を介
し上記オイルタンク120に連通される。さらに上記全
油圧型ステアリングユニット108の右舵出力管路11
2Rは、第3の電磁作動の油圧切換弁132に接続さ
れ、同油圧切換弁132の作動により上記油圧式ギヤボ
ックス86の左舵入力管路128L又は上記第2コネク
タ130を介しオイルタンク120に連通される。
【0027】さらに、上記第1油圧切換弁114と油圧
式ギヤボックス86との間に、第4の電磁作動の油圧切
換弁134が配設され、同油圧切換弁134は、後に詳
細に説明するように、車両の運転者が主運転席14から
離席したのち、補助運転席38で操舵を行なうに先立
ち、前記舵角センサ100と協働して上記油圧式ギヤボ
ックス86を中立位置に強制的に駆動し、操舵車輪とし
ての前輪50を中立即ち直進状態に復帰させるように作
動する。
【0028】次に、図3の油圧回路(実線で示す)及び
電気回路(点線で示す)図において、136は車両のト
ランスミッション24がニュートラルに操作されたとき
に閉成され、その他の前進及び後進変速段に操作された
ときに開路されるトランスミッションスイッチ、138
は主運転席14の周辺に配置されたパーキングブレーキ
レバーが操作されてパーキングブレーキが作動状態のと
きに閉成されると共にパーキングブレーキが解除されて
いるときに開路され車両の停止検知手段を構成するパー
キングブレーキスイッチ、140は上記主運転席14に
運転者が着座しているときに開路されると共に、運転者
が主運転席から離席したときに閉成され、運転者の離席
検知手段を構成するシートスイッチ、142は運転者の
意志によって開閉され、同運転者が後述する前輪50の
強制的中立復帰を望むときに閉成され、望まないときに
は開路される手動選択スイッチであり、これらのスイッ
チ136ないし142は、上記第1油圧切換弁114及
び上記舵角センサ100内のスイッチ100L、100
Rを含む第4油圧切換弁134の付勢回路(以下、場合
により第1付勢回路という)の電源118側に直列に介
装されている。
【0029】また、車両の補助運転席38には、同運転
席に移動した運転者が、押しボタン144aをスプリン
グ144bに抗して押圧しているときだけ閉成され、同
運転者が押しボタン144aを押圧することをやめたと
き、即ち操作力が除かれたときに、上記スプリング14
4bにより自動的に開路される手動スイッチ装置又はス
イッチ手段144が設けられ、同スイッチ装置又はスイ
ッチ手段144は、上記第1、第2及び第3油圧切換弁
114、126及び132の付勢回路(以下場合により
第2付勢回路という)内に介装されている。
【0030】さらに、上記補助運転席38には、図5に
示されている操舵状態表示装置が設けられている。(同
表示装置は、実際には図3の電気回路図に組込まれてい
るのであるが、同図の一層の混雑を回避するために表示
装置の回路部分だけを抽出して示した。)図示のよう
に、操舵車輪としての前輪50が右舵方向に操舵され、
舵角センサ100のスイッチ100Rが閉成されたとき
は、右舵操舵が行なわれていることを示す表示ランプ1
46Rが点灯し、また前輪50が左舵方向に操舵され、
舵角センサ100のスイッチ100Lが閉成されたとき
は、左舵操舵が行なわれていることを示す表示ランプ1
46Lが点灯する。
【0031】さらに、前輪50が中立位置即ち直進状態
にあるときは、上記舵角センサ100のスイッチ100
R及び100Lが何れも開路されているため、リレー1
48のソレノイド148aが消勢されており、スプリン
グ148bによって接点148cが閉成されて中立表示
ランプ146Nが点灯する。一方、前輪50が左右何れ
かに操舵され上記スイッチ100R又は100Lが何れ
が閉成されているときは、上記ソレノイド148aが付
勢されスプリング148bが克服されて接点148cが
開き、中立表示ランプ146Nは消勢される。
【0032】上記操舵装置の作動態様を、主として図3
の油圧回路及び電気回路図を参照して説明する。先ず、
作業車の運転者が主運転席14に着座して運転している
場合、トランスミッション24が前進又は後進の何れか
の変速段に選択されているので、トランスミッションス
イッチ136は開路し、またパーキングブレーキは作動
していないのでパーキングブレーキスイッチ138は開
路し、さらに主運転席14に運転者が着座しているので
シートスイッチ140も開路している。従って、運転者
が後述する中立復帰制御系統又は装置の作動を希望して
手動選択スイッチ142を閉成していても、第1油圧切
換弁114及び舵角センサ100のスイッチ100L、
100R、並びに第4油圧切換弁134を含む第1付勢
回路は電源118から遮断されている。また、補助運転
席38のスイッチ手段144は勿論操作されず開路して
いるので、第1油圧切換弁114、第2油圧切換弁12
6及び第3油圧切換弁132を含む第2付勢回路も電源
118から遮断されている。
【0033】このとき、3位置式の第1油圧切換弁11
4は中立位置114Nにあり、2位置式の第2及び第3
油圧切換弁126及び132は夫々休止位置126N及
び132Nにある。また、全油圧型ステアリングユニッ
ト108は図示の中立又は休止位置にある。従って、油
圧ポンプ116から吐出管路122に供給された作動圧
油は、中立位置114Nにある第1油圧切換弁114を
経てパワーステアリングブースタ62の油圧供給管路1
10aに供給され、運転者がステアリングホイール16
を左又は右方向に廻動させることによって、第1ピット
マンアーム64が左舵又は右舵方向に廻動し、第1ドラ
ッグリンク60及び第1ナックルアーム58並びにタイ
ロッド68を介して、左右の前輪50がステアリングホ
イール16の操作方向及び操作量に応じて左舵又は右舵
方向に所要の舵角で操舵される。パワーステアリングブ
ースタ62の戻り作動圧油は、戻り管路110b及び第
1コネクタ124を経てオイルタンク120に流れる。
【0034】上記前輪50の左舵又は右舵操舵に伴ない
油圧式ギヤボックス86の第2ピットマンアーム88
が、第2ナックルアーム82及び第2ドラッグリング8
4を介して従動回転することとなるが、上記ギヤボック
ス86のシリンダ90の右舵圧力室90Rが、右舵入力
管路128Rから休止位置126Nにある第2油圧切換
弁126及び中立位置134Nにある第4油圧切換弁1
34を経て第2コネクタ130及び第1コネクタ124
を通りオイルタンク120に連通すると共に、上記シリ
ンダ90の左舵圧力室90Lが、左舵入力管路128L
から休止位置132Nにある第3油圧切換弁132及び
中立位置134Nにある第4油圧切換弁134を経て第
2コネクタ130及び第1コネクタ124を通りオイル
タンク120に連通し大気に開放されている。従って、
上記第2ピットマンアーム88の従動回転は小さな抵抗
で円滑に行なわれる。
【0035】上記のように、主運転席14のステアリン
グホイール16を操作して操舵を行ない、かつアクセル
ペダル18その他の走行制御装置を操作して駐機してい
る航空機の下側に作業車を進入させ、所要の作業が終了
したのち、航空機の下側から退去することとなるが、こ
の際、航空機の周辺には、点検、整備等のための作業者
が頻繁に往来するので、運転者が主運転席14に着座し
たままで後方を視認しながら後進し退去することは、安
全上問題がある。そこで、作業車の後進退去時に、運転
者が補助運転席38に移動し、後進方向を向いてステア
リングホイール40を操作して操舵を行ない、かつアク
セルペダル42等の走行制御装置を操作して、航空機か
ら十分離れた安全な地点まで作業車を移動させ、その
後、再び主運転席14に移って通常の運転を行なうこと
が安全上有利である。
【0036】運転者が主運転席14から補助運転席38
に移動する場合、主運転室に設けられているトランスミ
ッション24の変速操作レバーはニュートラルに操作さ
れ、かつパーキングブレーキが作動されるので、トラン
スミッションスイッチ136が閉成されると共に、パー
キングブレーキスイッチ138が閉成される。また、そ
の後運転者が補助運転席38に移動するために、主運転
席14から離席することによって、シートスイッチ14
0が閉成される。従って、運転者が前輪50の強制的な
中立復帰を望んで手動選択スイッチ142を閉成してい
る場合、第1付勢回路が電源118に接続される。
【0037】第1付勢回路が電源118に接続されるこ
とによって、第1油圧切換弁114が、復帰作動位置1
14Aに切換えられる。また、このとき前輪50が右舵
操舵されていると、舵角センサ100の右舵スイッチ1
00Rを介して、第4油圧切換弁134が右舵位置13
4Rに切換えられる。この結果、油圧ポンプ116から
吐出された作動圧油が、復帰作動位置114Aに切換え
られている第1油圧切換弁114から右舵位置134R
に切換えられている第4油圧切換弁134を通り第2油
圧切換弁132に供給され、さらに未だスイッチ手段1
44が操作されていないため休止位置132Nにある第
2油圧切換弁132を経て油圧式ギヤボックス86のシ
リンダ90の左舵圧力室90Lに供給される。一方、シ
リンダ90の右舵圧力室90Rは、休止位置126Nに
ある第1油圧切換弁126から上記第4油圧切換弁13
4の右舵位置134Rにおける戻り通路を経て第2及び
第1コネクタ130及び124を介しオイルタンク12
0に連通される。
【0038】シリンダ90の左舵圧力室90Lに作動圧
油が供給されることによって、パワーピストン92が右
動し、第2ピットマンアーム88が中立位置に復帰し
て、前輪50が中立即ち直進状態に自動的に強制駆動さ
れる。同ピットマンアーム88が中立位置に復帰する
と、舵角センサ100の右舵スイッチ100Rが開成さ
れる。右舵スイッチ100Rの開路により、第4油圧切
換弁134が消勢されて再び中立位置134Nに切換え
られるので、上記左舵圧力室90Lへの作動圧油の供給
が遮断され、第2ピットマンアーム88に従って前輪5
0が中立位置に保持される。
【0039】運転者が主運転席14を離席したとき、前
輪50が左舵操舵されているときは、舵角センサ100
の左舵スイッチ100Lが閉成されているので、第1油
圧切換弁114が復帰作動位置114Aに切換えられる
と共に、第4油圧切換弁134が左舵位置134Lに切
換えられる。この結果、シリンダ90の右舵圧力室90
Rに行動圧油が供給され、パワーピストン92が左動し
て第2ピットマンアーム88が上記と同様に中立位置に
強制的に駆動され、前輪50が直進状態となる。第2ピ
ットマンアーム88が中立位置に復帰することによっ
て、上記左舵スイッチ100Lが開路され、第4油圧切
換弁134が上記と同様に中立位置134Nに復帰す
る。なお、作業車が航空機の下方に進入し、所要の作業
が終わったとき、前輪50が偶々中立位置にあるとき
は、上記中立復帰作動は勿論行なわれない。
【0040】上述したように、前輪50が中立状態に復
帰したのち、補助運転席38に移動した運転者は、上記
中立表示ランプ146Nの点灯を確認したうえ、前記ス
イッチ手段144の押しボタン144aを押し続け、パ
ーキングブレーキを解除すると共に、トランスミッショ
ンの変速操作レバーを後進位置に操作する。上記パーキ
ングブレーキの解除及びトランスミッション24の後進
位置へのシフト操作は、手動でも良く、また上記スイッ
チ手段144の押しボタン144aを押すことによっ
て、自動的に行なうこともできる。上記パーキングブレ
ーキの解除によりパーキングブレーキスイッチ138が
開路し、またトランスミッション24が後進位置に操作
されることによってトランスミッションスイッチ136
が開路されるので、第1付勢回路が消勢される共に、上
記スイッチ手段144の押しボタン144aが押圧され
ているので同スイッチ手段が閉成されて第2付勢回路が
電源118に接続される。
【0041】第2付勢回路が電源118に接続されるこ
とによって、第1油圧切換弁114が後部運転位置11
4Bに切換えられると共に、第2及び第3油圧切換弁1
26及び132が夫々後部運転位置126B及び132
Bに切換えられる。上記第1油圧切換弁114の後部運
転位置114Bへの切り換えによって、油圧ポンプ11
6から吐出された作動圧油は、吐出管路122から供給
管路112aを通って全油圧型ステアリングユニット1
08のコントロールバルブ150に供給される。
【0042】補助運転席38のステアリングホイール4
0が操作されず中立位置にあるときは、コントロールバ
ルブ150が中立位置150Nに保持されているので、
左舵及び右舵出力管112L及び112Rの何れにも作
動圧油が供給されず、供給管路112aに供給された作
動圧油は、戻り管路112bから第1コネクタ124を
経てオイルタンク120に還流し、油圧式ギヤボックス
86は図示の中立位置に保持されている。
【0043】次に、上記スイッチ手段144の押しボタ
ン144aを押したままステアリングホイール40を操
舵のため右方に廻動させると、コントロールバルブ15
0が切換位置150Rに切り換えられてステアリングホ
イールの廻動角に応じた油量の作動圧油がメータリング
ギヤ150aにより調量されて右舵出力管路112Rに
吐出され、後部運転位置132Bに切り換えられている
第3油圧切換弁132から油圧式ギヤボックス86の左
舵圧力室90Lに供給される。一方、同油圧ギヤボック
ス86の右舵圧力室90Rは、後部運転位置126Bに
切り換えられている第2油圧切換弁126からコントロ
ールバルブ150の切換位置150Rにおける弁ポート
を通り、戻り管路112bから第1コネクタ124を経
てオイルタンク120に流出する。
【0044】この結果、パワーピストン92が図3にお
いて右方に移動し、セクタシャフト94が左舵方向に回
転し、第2ピットマンアーム88、第2ドラッグリンク
84、第2ナックルアーム82及びナックル52を介し
て操舵車輪即ち前輪50が前進方向に関して左舵操舵さ
れる。図1に示されているように、ステアリングホイー
ル40を操作する運転者は、車両の後方を向いて運転し
ており、車両は後進しているので、前輪50を左舵操舵
することによって、車両は右方に旋回し、結果的に右舵
操舵が行なわれることとなる。
【0045】同様に、上記スイッチ手段144の押しボ
タン144aを押したままステアリングホイール40を
左方に操舵廻動させると、コントロールバルブ150が
切換位置150Lに切り換えられてステアリングホイー
ルの廻動角に応じた油量の作動圧油が、メータリングギ
ヤ150aにより調量されて左舵出力管路112Lに吐
出され、後部運転位置126Bに切り換えられている第
2油圧切換弁126から油圧式ギヤボックス86の右舵
圧力室90Rに供給される。一方、同油圧式ギヤボック
ス86の左舵圧力室90Lは、後部運転位置132Bに
切り換えられている第3油圧切換弁132からコントロ
ールバルブ150の切換位置150Lにおける弁ポート
を通り、戻り管路112bから第1コネクタ124を経
てオイルタンク120に流出する。
【0046】この結果、パワーピストン92が図3にお
いて左方に変位し、セクタシャフト94が右舵方向に回
転し、第2ピットマンアーム88、第2ドラッグリンク
84、第2ナックルアーム82及びナックル52を介し
て前輪50が前進方向に関して右舵操舵される。車両は
後進しているので、上記前輪50の右舵操舵により車両
は左方に旋回し、結果的に左舵操舵が行なわれることと
なる。
【0047】上述したように、補助運転席38での操舵
及び運転操作により、作業車が駐機している航空機から
十分な距離離れた地点に達したときに停止させ、トラン
スミッションをニュートラルにシフトすると共に、パー
キングブレーキを作動させたのち、上記スイッチ手段1
44の押しボタン144aから手を離すと、スプリング
144bにより同スイッチ手段144が開路する。その
後、運転者は前方の主運転席14に戻り、前述した通常
の運転操作を行なうこととなる。
【0048】上記構成によれば、補助運転席38での、
後進運転を行なうために、運転者が主運転席14から離
席した時点で、前輪50が大きな舵角で操舵されていた
場合でも、上述したように、車両の停止状態及び運転者
の主運転席14からの離席を検知するスイッチ群13
6、138及び140、並びに舵角センサ100のスイ
ッチ100L及び100Rを含む第1付勢回路に接続さ
れた第1油圧切換弁114と、油圧式ギヤボックス86
と油圧ポンプ又は圧油源116とを主要構成部材とする
中立復帰制御系統又は装置の作動によって、操舵車輪と
しての前輪50が自動的に中立に復帰したのち操舵が行
なわれるので、前輪50が大きな舵角のままで補助運転
席38での操舵が行なわれる場合に較べて、車両の前輪
50側が運転者の予期しない大きな変位を生起する不具
合がなく、航空機の車輪や脚柱等に接触してこれらを損
傷したり、航空機周辺で種々の作業を行なっている作業
者を負傷させる危険性が著しく低減し安全性が向上する
利点がある。
【0049】また、補助運転席38に、前輪50が上記
中立復帰制御系統又は装置の作動によって中立位置に復
帰したことを知らせる中立位置報知手段として前記中立
表示ランプ146Nが設けられているので、運転者が同
中立表示ランプ146Nの点灯を確認したうえステアリ
ングホイール40の操作を行なうことによって、補助運
転席38での後進運転時の安全性が一層向上する。
【0050】また、上記中立復帰制御系統又は装置の一
部を構成する第1付勢回路内に、車両が停止しているこ
とを検知する停止検出手段としてパーキングブレーキス
イッチ138(又はパーキングブレーキスイッチ138
及びトランスミッションスイッチ136からなるスイッ
チ群)が設けられているので、主運転席14に運転者が
着座して走行しているときに、性質上故障を起すことが
あり得る離席検知手段としてのシートスイッチ140に
故障が発生して、運転者の離席を示す誤った信号、即ち
同スイッチ140の閉成が生じた場合に、中立復帰制御
系統又は装置が誤作動して運転者の操舵操作を妨げる不
具合がない利点がある。
【0051】さらに、主運転席14のステアリングホイ
ール16によって作動されるパワーステアリングブース
タ62及び油圧ポンプ又は圧油源116を主要構成部材
とする第1の操舵制御系統又は装置と、補助運転席38
のステアリングホイール40によって作動される全油圧
型ステアリングユニット108及び油圧式ギヤボックス
86並びに協働する第1ないし第3油圧切換弁114、
126、132等を主要構成部材とする第2の操舵制御
系統又は装置とを設け、第2操舵制御系統又は装置内の
操舵用アクチュエータを構成する油圧式ギヤボックス8
6を、上記中立復帰制御系統又は装置における操舵用ア
クチュエータとして共用することによって、操舵装置全
体の構造を簡素化して製造コスト及び重量の低減を達成
することができる利点がある。
【0052】なお、本発明は上記実施形態に限定される
ものではなく、特許請求の範囲内で上記実施形態に種々
の変更、修正を加え実施することができる。例えば、第
1及び第2操舵制御系統又は装置内の倍力装置及び操舵
用アクチュエータを油圧応動式から圧縮空気応動式又は
電動式の倍力装置及び操舵用アクチュエータに変更する
ことができる。また、車両の運転者が上記中立復帰制御
系統又は装置の作動を希望せず、図3における手動選択
スイッチ142を開路した場合における補助運転席38
での操舵の安全性を確保するために、上記舵角センサ1
00の左舵及び右舵スイッチ100L及び100Rを、
電気的可変量の信号を生成するポテンシオメータ等に変
更することによって、前輪50の操舵方向のみならず、
舵角を表示するようにすることもできる。なおまた、本
発明は、例示した空港用作業車以外の主運転席と補助運
転席とを有する種々の車両に広く適用することができ
る。
【0053】
【発明の効果】叙上のように、本発明に係る主運転席と
補助運転席とを有する車両の操舵装置は、主運転席から
の操舵操作に応じて操舵車輪を操舵させるように構成さ
れた第1の操舵制御系統と、補助運転席からの操舵操作
に応じて上記操舵車輪を操舵させるように構成された第
2の操舵制御系統と、上記操舵車輪を中立位置に強制的
に復帰させるように構成された中立復帰制御系統と、上
記補助運転席に設けられ上記第2操舵制御系統を運転者
の操作力が加えられているときに作動状態とし、同操作
力が除かれたとき非作動状態に切換えるスイッチ手段
と、上記主運転席から運転者が離席したことを検知する
離席検知手段とを備え、上記離席検知手段により主運転
席から運転者が離席していることが検知され且つ上記ス
イッチ手段により上記第2操舵制御系統が非作動状態に
切換えられているときに、上記中立復帰制御系統が作動
するように構成されたことを特徴とし、運転者が主運転
席から補助運転席に移動して同補助運転席で操舵を開始
する以前に、操舵車輪が中立位置に強制的に復帰される
ので、補助運転席からの操舵を容易に行なうことがで
き、車両の不測の回頭変位を防止することによって安全
性を向上し得る利点がある。
【0054】本発明において、上記操舵車輪は車両の前
輪であり、且つ上記主運転席が車両の前部に設けられる
と共に、補助運転席が車両の後部に設けられることによ
り、使用頻度が高い主運転席での操舵系統の構成及び操
舵性能を、通常の車両と略同等とすることができ、また
主運転席と補助運転席との間にタンクや作業機、作業用
設備のための十分なスペースを確保し得る利点がある。
また、本発明において、上記補助運転席に、操舵車輪が
中立位置にあることを知らせる中立位置報知手段を設け
ることにより、補助運転席での操舵の安全性を一層向上
し得る利点がある。
【0055】さらに、本発明において、車両が停止状態
にあることを検出する停止検出手段を備え、上記離席検
知手段により運転者が主運転席から離席していることが
検知されると共に、上記スイッチ手段により上記第2操
舵制御系統が非作動状態におかれ、さらに上記停止検出
手段により車両が停止していることが検知されたとき
に、上記中立復帰制御系統を作動させるように構成する
ことによって、車両の運転者が主運転席に着座して通常
走行を行なっているときに、万一上記離席検知手段が故
障して運転者の離席を示す信号又は情報が発せられて
も、中立復帰制御系統が作動することがなく、従って通
常の操舵が妨げられない利点がある。
【0056】なおまた、本発明において、上記第2操舵
制御系統と上記中立復帰制御系統とが、共通の操舵用ア
クチュエータを作動させて上記操舵車輪も操舵駆動し且
つ中立復帰させることにより、構造の簡素化及び軽量化
を図ると共に、製造コストを低減することができる利点
がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る操舵装置を適用した空港用作業車
の概略側面図である。
【図2】図1に示した作業車の操舵装置全体を抽出して
示した概略斜視図である。
【図3】図2に示した操舵装置全体の油圧回路及び電気
回路図である。
【図4】図1に示した作業車の前輪の舵角センサ取付部
分を示した部分的側面図である。
【図5】図1に示した作業車の補助運転席に設けられる
前輪の中立位置報知手段の電気回路図である。
【符号の説明】
10…車台フレーム、12…主運転室、14…主運転
席、16…ステアリングホイール、18…アクセルペダ
ル、22…エンジン、24…トランスミッション、26
…プロペラシャフト、28…後車軸、34…後輪、36
…エンジンフード、38…補助運転席、40…ステアリ
ングホイール、42…アクセルペダル、50…前輪(操
舵車輪)、52…ナックル、58…第1ナックルアー
ム、60…第1ドラッグリンク、62…パワーステアリ
ングブースタ(第1油圧操舵装置)、64…第1ピット
マンアーム、68…タイロッド、70…ステアリングシ
ャフト、74…ベベルギヤボックス、80…ユニバーサ
ルシャフト、82…第2ナッフルアーム、84…第2ド
ラックリンク、86…油圧式ギヤボックス(第2油圧操
舵装置)、88…第2ピットマンアーム、90…シリン
ダ、92…パワーピストン、96…センサ作動ロッド、
100…舵角センサ、108…全油圧型ステアリングユ
ニット、114…第1油圧切換弁、116…油圧ポンプ
又は圧油源、118…電源、120…オイルタンク、1
26…第2油圧切換弁、132…第3油圧切換弁、13
4…第4油圧切換弁、136…トランスミッションスイ
ッチ、138…パーキングブレーキスイッチ(停止検知
手段)、140…シートスイッチ(離席検知手段)、1
44…スイッチ手段、146N…中立表示ランプ(中立
位置報知手段)、150…コントロールバルブ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 須藤 紀昭 東京都大田区下丸子四丁目21番1号 三 菱自動車エンジニアリング株式会社内 (56)参考文献 特開 昭57−11169(JP,A) 特開 昭50−27237(JP,A) 特開 平10−35513(JP,A) 実開 昭60−43475(JP,U) 実開 平4−43573(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B62D 5/00 - 5/32 B62D 1/00 - 1/28 B62D 7/00 - 7/20

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主運転席からの操舵操作に応じて操舵車
    輪を操舵させるように構成された第1の操舵制御系統
    と、補助運転席からの操舵操作に応じて上記操舵車輪を
    操舵させるように構成された第2の操舵制御系統と、上
    記操舵車輪を中立位置に強制的に復帰させるように構成
    された中立復帰制御系統と、上記補助運転席に設けられ
    上記第2操舵制御系統を運転者の操作力が加えられてい
    るときに作動状態とし、同操作力が除かれたとき非作動
    状態に切換えるスイッチ手段と、上記主運転席から運転
    者が離席したことを検知する離席検知手段とを備え、上
    記離席検知手段により主運転席から運転者が離席してい
    ることが検知され且つ上記スイッチ手段により上記第2
    操舵制御系統が非作動状態に切換えられているときに、
    上記中立復帰制御系統が作動するように構成されたこと
    を特徴とする主運転席と補助運転席とを有する車両の操
    舵装置。
  2. 【請求項2】 上記操舵車輪が車両の前輪であり、且つ
    上記主運転席が車両の前部に設けられると共に、補助運
    転席が車両の後部に設けられたことを特徴とする請求項
    1記載の主運転席と補助運転席とを有する車両の操舵装
    置。
  3. 【請求項3】 上記補助運転席に、上記操舵車輪が中立
    位置にあることを知らせる中立位置報知手段が設けられ
    たことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の主運転
    席と補助運転席とを有する車両の操舵装置。
  4. 【請求項4】 車両が停止状態にあることを検出する停
    止検出手段を備え、上記離席検知手段により運転者が主
    運転席から離席していることが検知されると共に、上記
    スイッチ手段により上記第2操舵制御系統が非作動状態
    におかれ、さらに上記停止検出手段により車両が停止し
    ていることが検知されたときに、上記中立復帰制御系統
    が作動するように構成されていることを特徴とする請求
    項1又は請求項2記載の主運転席と補助運転席とを有す
    る車両の操舵装置。
  5. 【請求項5】 上記第2操舵制御系統と上記中立復帰制
    御系統とが、共通の操舵用アクチュエータを作動させて
    上記操舵車輪を操舵駆動し且つ中立復帰させることを特
    徴とする請求項1又は請求項2記載の主運転席と補助運
    転席とを有する車両の操舵装置。
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