JP3519428B2 - 色副搬送波除去回路 - Google Patents

色副搬送波除去回路

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、複合映像信号から色
副搬送波を除去する回路に係り、特にNTSC(Nation
al Television System Committee)方式のカラーテレビ
ジョン受信装置やヴィデオテープレコーダ(VTR)等
の映像信号を処理する装置に設けられ、この装置に供給
された複合(composite )映像信号に含まれる色副搬送
波を除去し輝度信号を取り出すようにした回路に関す
る。
【0002】
【従来の技術】上記複合映像信号は、水平同期信号、垂
直同期信号と共にバースト信号、輝度信号(0〜4.2
MHz)及び色副搬送波信号等を含んでおり、これら種
々の信号を含んでいるので、カラーテレビジョン又はV
TRで用いられる信号は複合映像信号とも呼ばれてい
る。上記複合映像信号に含まれる信号のうち前記色副搬
送波信号は、白黒(モノクローム)テレビ信号にカラー
信号を重畳して伝送するために用いられるもので、NT
SC方式においてはこの色副搬送波の周波数は3.57
9545MHzとされている。NTSC方式の複合カラ
ー映像信号からの色信号の再生は、以下のように行われ
る。まず、複合カラー映像信号から3.58MHz除去
トラップを通すことにより、輝度信号が取り出され、こ
れとは別に複合カラー映像信号の高域成分の中から3.
58MHz±0.5MHzの帯域フィルタにより色副搬
送波が取り出される。色副搬送波からは、水平バックポ
ーチ期間を含む色ブランキング期間のみ断となる増幅段
により搬送色信号が取り出される。これとは別に、やは
り色副搬送波からは水平バックポーチ期間のみ導通する
増幅段によりバースト信号が取り出される。上述の基本
的動作により複合映像信号は処理されているので、色副
搬送波信号と輝度信号とが同一の周波数帯域内に存在す
る場合もあり、上記3.58MHz除去トラップをかけ
る際に、輝度信号と共に色副搬送波信号が一部取り出さ
れてしまうことがあった。この場合、再生画像のスクリ
ーン上にドット状のノイズが現れてしまい、画面が見難
いという不具合があった。従って、複合カラー映像信号
から取り出される輝度信号内に含まれる色副搬送波信号
を除去する必要性があった。
【0003】従来、上記色副搬送波信号を除去するに
は、種々方式が提案されている。第1の色副搬送波除去
回路は、インダクタとキャパシタにより構成したトラッ
プ回路であり、図5に示されている。図5において、色
副搬送波除去回路1は、複合カラー映像信号を入力する
入力端子2と、色副搬送波が除去された輝度信号を出力
する出力端子3と、入力端子2及び出力端子3との間に
接続されたインダクタ4と、このインダクタ4と並列に
接続されたキャパシタ5と、このキャパシタ5及びイン
ダクタ4の接続点と前記出力端子3との接続点と接地電
位との間に設けられた減衰抵抗6と、より構成されてい
る。この第1の色副搬送波除去回路1は、インダクタ4
とキャパシタ5とにより色副搬送波の周波数(3.57
9545MHz)に共振する中心周波数を決定し、減衰
抵抗6の抵抗分によりこの中心周波数を少なくとも15
〜20dBの範囲だけ減衰させることにより色副搬送波
が除去される。この第1の色副搬送波除去回路1は、イ
ンダクタ、キャパシタ及び抵抗等を用いているために温
度変化による影響を受け易く、精度に信頼性がないばか
りでなく、長年の使用に基づく経年変化により共振点が
ずれて中心周波数を正しく一致させることができなくな
るという不具合があった。また、インダクタが映像信号
処理用の集積回路(以下、必要に応じてIC ―Integr
ated Circuit とする。)に内蔵できないという不具合
もあった。
【0004】第2の色副搬送波除去回路は図6に示され
るもので、いわゆる櫛型(comb)フィルタと呼ばれるも
のである。この第2の色副搬送波除去回路7は、電荷結
合素子(CCD―Charge Coupled Device)遅延素子また
はガラス遅延線等より構成され入力された複合カラー映
像信号を1水平走査期間(1H)だけ遅延させる遅延手
段8と、入力端子2より入力された複合カラー映像信号
に前記遅延手段による1H遅延出力を加算する加算手段
9と、を備えている。1H遅延線としては、垂直方向の
色の相関を検出してフィルタの動作特性を適応的に切換
える信号処理装置に用いられる前記CCD遅延線や、超
音波遅延線とも呼ばれる前記ガラス遅延線等がある。こ
の第2の色副搬送波除去回路は、CCD遅延素子やガラ
ス遅延素子を映像信号処理用の IC に内蔵できないとい
う不具合があった。
【0005】第3の色副搬送波除去回路は図7に示され
るもので、いわゆるバイクワット方式のトラップ回路と
呼ばれるものである。この第3の色副搬送波除去回路10
は、色副搬送波の周波数(3.579545MHz)の
±0.5MHzの帯域の成分又は信号を除去することに
より輝度信号を出力する帯域除去フィルタ(BEF― B
and Elimination Filter)11と、帯域除去フィルタに用
いられる電流出力型増幅器の相互コンダクタンス(以
下、必要に応じてgmとする)を調整して前記帯域フィ
ルタ11に制御信号を出力するコントローラ12と、このコ
ントローラ12の入出力を調整する可変抵抗器13と、この
可変抵抗器13に基準バイアス信号を供給するための入力
端子14と、より構成されている。可変抵抗器13の一端側
は前記入力端子14に接続されているが、他端側は接地電
位に接続されている。
【0006】前記電流出力型増幅器は、少なくとも2つ
の入力端子と1つの出力端子とを有し、前記入力端子の
一方と他方との間に与えられる入力電圧(vi)に比例
した出力電流(io)を前記出力端子より出力する増幅
器であり、前記入力電圧(vi)の変化に対する出力電
流(io)の変化分を相互コンダクタンス(gm)とい
い、「gm=io/vi」の関係を有する。この第3の
色副搬送波除去回路は、外付け部品である可変抵抗器13
を用いてコントローラ12の入出力を調整しているので、
中心周波数を色副搬送波の周波数に一致させる作業が必
要となり、この調整が煩雑であるという不具合があっ
た。
【0007】そこで、これら第1ないし第3の色副搬送
波除去回路の不具合を補うために第4の従来例が提案さ
れている。第4の色副搬送波除去回路は図8に示されて
いる。図8において、色副搬送波除去回路15は、複合映
像信号を入力して色副搬送波を除去して輝度信号を出力
するトラップ回路16と、このトラップ回路16に制御信号
を供給する中心周波数制御回路21と、より構成されてい
る。上記トラップ回路16は第1のgmアンプ17と、第2
のgmアンプ18と、第1のキャパシタ19と、第2のキャ
パシタ20と、より構成されている。前記中心周波数制御
回路21はバースト信号と同一の周波数fsを有する基準信
号を入力するための入力端子22と、この入力端子22より
入力された基準信号に対して異なる位相変化を与え、か
つ、遮断周波数が上記トラップ回路16の中心周波数と一
致する第1及び第2のローパスフィルタ23及び30と、を
備えている。第1のローパスフィルタ23は、第3及び第
4のgmアンプ24及び25と、第3及び第4のキャパシタ
26及び27と、より構成されている。第4のgmアンプ25
の出力は第3のgmアンプ24の一方の差動入力となると
共に乗算器28にも供給されており、この乗算器28は前記
基準信号と前記第4のgmアンプ25の出力とを乗算す
る。第2のローパスフィルタ30は、第5及び第6のgm
アンプ31及び32と、第5及び第6のキャパシタ33及び34
と、を備えている。第6のgmアンプ32の出力は第5の
gmアンプ31の一方の差動入力として供給されると共に
乗算器35にも供給されており、この乗算器35は前記基準
信号と前記第6のgmアンプ32の出力とを乗算してい
る。第1及び第2のローパスフィルタ23及び30の出力は
前記乗算器28及び35でそれぞれ乗算された後、キャパシ
タ36でリップル成分を取り除かれてから相互コンダクタ
ンス調整回路37に供給される。相互コンダクタンス調整
回路37は第1及び第2のローパスフィルタ23及び30の出
力の基準信号に対する位相誤差を検出し、この誤差を補
正する補正信号を出力する。この相互コンダクタンス調
整回路37が出力する補正信号は、中心周波数制御回路21
側に設けられた第3ないし第6のgmアンプ24,25,31
及び32に供給されると共に、前記トラップ回路16に設け
られた第1及び第2のgmアンプ17及び18にも供給され
ている。これによりgmアンプ17及び18により構成され
るトラップ回路16は、入力された複合映像信号に含まれ
る色副搬送波の除去を良好に行なうことができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た第4の従来例による色副搬送波除去回路によっても、
以下の問題点があった。図8に示されるように、この第
4の従来例による回路はトラップ回路の他に多数のgm
アンプを含む複雑な構成の中心周波数制御回路を設ける
必要があり、回路点数の増加により製造コストの増加を
招いていた。また、上記トラップ回路とこのトラップ回
路を調整するための中心周波数制御回路との間の回路定
数に誤差が発生し、この誤差がトラップ回路の中心周波
数と色副搬送波の周波数との誤差となり、充分な色副搬
送波除去率が得られないという問題点もあった。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、この発明に係る色副搬送波除去回路は、バースト信
号,輝度信号色副搬送波信号を含む複合映像信号の中
から色副搬送波信号を除去して輝度信号を取出すように
した回路において、映像期間内には前記色副搬送波信号
と同一周波数を有する基準信号と前記複合映像信号の2
つの信号の中から複合映像信号を選択すると共にブラン
キング期間内には前記2つの信号の中から基準信号を選
択して出力する信号切換手段と、前記信号切換手段の出
力を入力信号として濾波特性及び除波特性を有する2つ
の出力信号をそれぞれ出力すると共に濾波特性の遮断周
波数と除波特性の中心周波数とを一致させる除波手段
と、前記基準信号と前記除波手段における濾波特性を有
する出力信号との位相差を検出し、周波数特性を調整す
る信号として前記位相差を前記除波手段に供給する位相
調整手段と、を備え、前記除波手段は、前記複合映像信
号または前記基準信号を濾波する第1および第2の相互
コンダクタンスアンプと、これらの第1および第2の相
互コンダクタンスアンプのそれぞれ出力側に設けられた
第1および第2のキャパシタとを備え、前記2つの出力
信号は、前記第1の相互コンダクタンスアンプから前記
位相調整手段へ供給される前記濾波特性を有する出力信
号と、前記第2の相互コンダクタンスアンプから輝度信
号として出力される前記除波特性を有する出力信号であ
ることを特徴としているまた、上記構成の色副搬送波
除去回路における前記除波手段内で、前記第2の相互コ
ンダクタンスの出力信号はバッファ回路を介して前記第
1および第2の相互コンダクタンスアンプのそれぞれの
反転入力端に入力されることを特徴としても良い。 さら
に、上記構成の色副搬送波除去回路において、前記位相
調整手段は、前記第1のキャパシタと前記第2の相互コ
ンダクタンスアンプとの間の通過低域信号と前記基準信
号とを乗算して交流成分及び直流成分を含む制御信号を
出力する乗算器と、前記信号切換手段に同期して前記基
準信号が供給されているブランキング期間に前記制御信
号の供給を許容するスイッチと、前記制御信号に含まれ
る交流成分を除去するキャパシタと、を備えることを特
徴としても良い。また、より具体的な構成としてのこの
発明に係る色副搬送波除去回路は、バースト信号,輝度
信号色副搬送波信号を含む複合映像信号の中から色副
搬送波信号をトラップ回路にトラップさせて除去するよ
うにした回路において、前記色副搬送波信号と同一周波
数を有する基準信号及び前記複合映像信号が入力され、
前記基準信号または前記複合映像信号のいずれか一方を
選択して出力する信号切換手段と、前記信号切換手段の
出力端に非反転入力端が接続された第1の差動アンプ,
前記第1の差動アンプの出力端に非反転入力端が接続さ
れた第2の差動アンプ,前記第1の差動アンプの出力端
と接地電位の間に接続された第1のキャパシタ,前記第
2の差動アンプの出力端と前記第1の差動アンプの非反
転入力端の間に接続された第2のキャパシタを有し、前
記第2の差動アンプの出力信号が前記第1,第2の差動
アンプの反転入力端に帰還されるように分岐されてなる
前記トラップ回路と、前記トラップ回路における前記第
1の差動アンプの出力端と前記第2の差動アンプの非反
転入力端の間のノードから取り出された信号が入力さ
れ、この信号と前記基準信号との位相差を検出して位相
差情報を有する信号を前記第1,第2の差動アンプに出
力する位相調整手段と、を備え、前記第2の差動アンプ
の出力側の帰還分岐ノードには除波特性を有する第1の
出力信号が現れ、前記第1の差動アンプの出力端と前記
第2の差動アンプの非反転入力端の間のノードには濾波
特性を有する第2の出力信号が現れることを特徴として
いる。また、上記具体的な構成に係る色副搬送波除去回
路は、前記トラップ回路内で前記第2の差動アンプの出
力信号はバッファ回路を介して前記第1および第2の差
動アンプのそれぞれの反転入力端に入力されている。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、この発明に係る色副搬送波除去回路は、バースト信
号,輝度信号及び色副搬送波信号を含む複合映像信号よ
り色副搬送波信号を除去して輝度信号を取り出す回路に
おいて、前記色副搬送波信号と同一周波数を有する基準
信号と複合映像信号との中から映像期間内には復合映像
信号を選択すると共にブランキング期間内には前記基準
信号を選択して出力する信号切換手段と、この信号切換
手段の出力を入力信号として濾波(ローパス)特性及除
波(トラップ)特性を有する2つの出力信号をそれぞれ
出力すると共に濾波特性の遮断周波数と除波特性の中心
周波数とを一致させる除波手段と、前記基準信号と前記
除波手段における濾波特性を有する出力信号との位相差
を検出しこれを周波数特性を調整する信号として前記除
波手段に供給する位相調整手段と、を備えている。
【0011】以上の構成により、前記除波手段における
除波(トラップ)特性を有する出力信号が輝度信号とし
て出力端子より出力され、その後の映像信号再生処理の
ために用いられる。前記信号切換手段は映像信号に影響
を与えないブランキング期間においてバースト信号と同
一周波数を有する基準信号を前記除波手段としてのトラ
ップ回路に供給するように信号の経路を切り換える。こ
のトラップ回路は例えば2段のgmアンプ等により構成
されており、前記位相調整手段は、第1のgmアンプが
出力するローパス特性を有するローパス(低域通過)信
号を取り出す。位相調整手段は、例えば乗算器,スイッ
チ及び平滑用キャパシタ等により構成されており、乗算
器は前記ローパス信号及び基準信号を乗算する。これに
より位相が検波された出力は、ローパス信号が出力され
ているブランキング期間のみ閉成するスイッチを経て、
平滑用のキャパシタにより直流にされた後、前記トラッ
プ回路の第1及び第2のgmアンプに供給されてこれら
を制御する。このような直流化された位相検波出力を用
いてgmアンプの相互コンダクタンスを制御することに
より、前記ローパス信号の位相変移量は入力信号に対し
て常に−90度に調整され、トラップ特性の中心周波数
は入力された基準信号の周波数即ち色副搬送波周波数に
一致する。したがって、トラップ回路に供給される複合
映像信号に含まれる色副搬送波成分は、良好に除去され
ることになる。
【0012】
【実施例】以下、この発明に係る色副搬送波除去回路の
好適な実施例につき添付図面を参照しつつ詳細に説明す
る。
【0013】図1はこの発明の基本的概念を示すブロッ
ク図である。同図において、色副搬送波除去回路40は、
複合カラー映像信号を入力する第1の入力端子41と、バ
ースト信号と同一の周波数を有する基準信号を入力する
第2の入力端子42と、映像期間においては前記第1の端
子41より入力される複合カラー映像信号を取り入れブラ
ンキング期間においては第2の端子42より入力される基
準信号を受け入れるように2つの信号を切り換える信号
切換手段43と、例えばgmアンプ等より構成されるトラ
ップ回路としての除波手段44と、除波手段44により検出
されたローパス(低域通過)信号をブランキング期間に
取り入れて前記基準信号と乗算することにより所定の位
相差を検出し、前記除波手段44の相互コンダクタンスま
たは容量を制御する位相調整手段50と、前記除波手段44
により色副搬送波を除去することにより取り出された輝
度信号を出力する出力端子55と、より構成されている。
【0014】次に、この発明の第1実施例に係る回路を
図2に従い説明する。この発明の基本概念を示した図1
は、除波手段44と位相調整手段50の詳細構成につき示し
ていないが、この図2はこれらの回路の詳細な構成を示
している。除波手段は、所謂バイクワッド方式のトラッ
プ回路44より構成されており、このトラップ回路44は信
号切換手段43の出力を一方の差動入力とする第1のgm
アンプ45と、この第1のgmアンプ45の出力を一方の差
動入力とする第2のgmアンプ46と、第1及び第2のg
mアンプ45及び46の間の接続点と接地電位との間に介挿
された第1のキャパシタ47と、前記第1のgmアンプ45
の前記一方の差動入力に帰還される前記第2のgmアン
プ46の分岐出力線に介挿された第2のキャパシタ48と、
より構成されている。なお、第2のgmアンプ46の分岐
出力は第1及び第2のgmアンプ45及び46の他方の差動
入力として帰還されている。前記位相調整手段50は、第
1のキャパシタ47と第2のgmアンプ46との間の接続点
の電位を入力して前記第2の入力端子42より入力された
基準信号にこの接続点電位を乗ずる乗算器51と、前記信
号切換手段43の信号切換動作に同期して前記乗算器51の
出力をオン・オフさせるスイッチ52と、スイッチ52が閉
成されているときに乗算器51の出力のリップル分を除去
する平滑用キャパシタ53と、より構成されている。
【0015】上記構成を有する第1実施例に係る色副搬
送波除去回路の動作について説明する。図2において、
複合映像信号は第1の入力端子41より入力され、映像期
間においては前記信号切換手段43の可動接点が端子41側
の回路を閉成しているので、トラップ回路44に供給され
る。一方、基準信号は第2の入力端子42を介して入力さ
れ、分岐端子により分岐されてその一方は信号切換手段
43に供給されると共に他方は位相調整手段50に供給され
ている。信号切換手段43は、前述のように映像期間にお
いては端子41より入力された複合カラー映像信号をトラ
ップ回路44に供給するように可動接点を切り換え、ブラ
ンキング期間においては端子42を介して入力された基準
信号をトラップ回路44に供給するように可動接点を切り
換える。トラップ回路44は基準信号のローパス成分を出
力して信号供給線49を介して位相調整手段50の乗算器51
に供給する。位相調整手段50は基準信号とこの基準信号
のローパス成分(基準ローパス信号)とをブランキング
期間において受け入れてこれら2つの信号の位相差情報
を有する信号(位相差信号)を信号供給線54を介してト
ラップ回路44に供給する。
【0016】前記トラップ回路44においては、第1及び
第2のgmアンプ45及び46の相互コンダクタンスgm1
及びgm2と、第1及び第2のキャパシタ47及び48の容
量値c及びcと、に基づいて、トラップ回路44の出
力である輝度信号と第1のgmアンプ45の出力であるロ
ーパス特性との伝達関数ft1及びft2は、それぞれ式
(1)及び(2)により求められる。
【0017】
【数1】 ブランキング期間中にトラップ回路44に入力される基準
信号がsin ωt と、また、第1のgmアンプ45のローパ
ス特性出力がAsin (ωt−θ)と、それぞれ表せる場
合、これら2つの信号が入力される位相調整手段50の乗
算器51の出力は式(3)のような関係を有する。
【0018】
【数2】 ブランキング期間においては、位相調整手段50のスイッ
チ52は閉じられているので乗算器51の出力は信号供給線
54側に供給される。このときキャパシタ53がリップル成
分を除去するので式(3)の交流成分「A/2cos (2
ωt−θ)」は減衰し、直流成分「A/2cos θ」のみ
が残され、この直流成分は第1及び第2のgmアンプ45
及び46に制御信号として供給される。
【0019】信号供給線54を介してトラップ回路44に供
給される制御信号は、正のときに第1及び第2のgmア
ンプ45及び46の相互コンダクタンスを上昇させるように
制御し、負のときにアンプ45及び46の相互コンダクタン
スを下げるように制御して、最終的には「A/2・cos
θ」が“0”に収束する。このとき、基準信号とローパ
ス特性信号との位相差は、−90度となる。即ち、第1
のgmアンプ45の出力であるローパス特性信号の遮断周
波数及び第2のgmアンプ46の出力であるトラップ特性
信号の中心周波数が、色副搬送波の周波数に一致する。
【0020】位相調整手段50のスイッチ52は、映像期間
においては開成されており、複合カラー映像信号のロー
パス成分との乗算結果を第1及び第2のgmアンプ45及
び46には供給することはない。この映像期間において
は、キャパシタ53に蓄えられた電位が、第1及び第2の
gmアンプ45及び46の制御信号としてトラップ回路44に
与えられる。このキャパシタ53は、特開平2‐145003号
公報に開示の『検波回路』に記載された技術を用いて映
像信号処理用の集積回路装置へ内蔵することが可能であ
る。
【0021】次に、図3を用いてこの発明の第2実施例
に係る色副搬送波除去回路を説明する。図3に示される
回路において、図2の回路と異なる点はトラップ回路44
の第2のgmアンプ46の出力側と輝度信号の出力端子55
との間にバッファ60が設けられている点と、第1実施例
では所定条件に限定されていた基準信号について特に限
定を付けていない点と、の2点のみであり、他の構成要
素については図1の第1実施例と特に異なる点はないの
で、その詳細な説明は省略する。このバッファ60は入力
インピーダンスが十分に高く、かつ電圧増幅率が『1』
であるので、トラップ回路44の周波数特性が不安定にな
るのを防止している。トラップ回路44の周波数特性が不
安定になるのは、第1及び第2のgmアンプ45及び46の
夫々一方の差動入力の入力インピーダンスと、色副搬送
波除去回路の出力信号が供給される輝度信号処理回路の
入力インピーダンスと、の影響によるものである。ま
た、第1及び第2の実施例において、位相調整手段50の
具体的な回路構成としては図1に示される第1実施例の
ものと同一または相当する構成の回路により実施化可能
なので、その構成及び動作についての詳細な説明を省略
する。
【0022】最後に、この発明の第3実施例に係る色副
搬送波除去回路について図4を用いて説明する。上記第
1及び第2実施例においては、いずれも位相調整手段50
により生成された制御信号が除波手段としてのトラップ
回路を構成する第1及び第2のgmアンプの相互コンダ
クタンスを制御するように構成されていたが、この発明
はこれらに限定されず伝達関数を決定するもう1つの構
成要素としての容量値を制御信号により制御するものと
して構成しても良い。図4において、位相調整手段50は
第1実施例を示す図2と同様の構成を有しており、信号
供給線54を介してトラップ回路64に供給される制御信号
は第1及び第2のキャパシタ67及び68を制御している。
トラップ回路64が第1及び第2のgmアンプ65及び66を
備えている構成は図2の第1実施例のトラップ回路44と
同様である。前記第1及び第2のキャパシタ67及び68
は、例えば逆バイアスダイオード,バリキャップ等の容
量可変手段であれば具体的には如何なる構成の回路を用
いても良い。伝達関数のもう1つのファクタである相互
コンダクタンスを制御する実施例に比してこの第3実施
例の方式である容量値を制御する回路は実施に伴う困難
性は大きいが、理論的には十分に本願発明の技術的思想
に含まれるものである。
【0023】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、この発明に
係る色副搬送波除去回路によれば、バースト信号,輝度
信号及び色副搬送波信号を含む複合映像信号より色副搬
送波信号を除去して輝度信号を取り出す色副搬送波除去
回路が、映像期間内には前記色副搬送波信号と同一周波
数を有する基準信号と前後複合映像信号との中から複合
映像信号を選択すると共にブランキング期間内には前記
2つの信号の中から前記基準信号を選択して出力する信
号切換手段と、この信号切換手段の出力を入力信号とし
て濾波(ローパス)特性及び除波(トラップ)特性を有
する2つの出力信号をそれぞれ出力すると共に濾波特性
の遮断周波数と除波特性の中心周波数とを一致させる除
波手段と、前記基準信号と前記除波手段における濾波特
性を有する出力信号との位相差を検出しこれを周波数特
性を調整する信号として前記除波手段に供給する位相調
整手段と、を備えているので、伝達関数のファクタを調
整するための調整回路を小型かつ微細化することが可能
となる。これにより、回路規模を全体として縮小できる
と共に、除波手段の回路定数の誤差に起因する中心周波
数と色副搬送波の周波数との誤差や不一致をなくすこと
ができ、良好な色副搬送波除去率を達成し得る回路を提
供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る色副搬送波除去回路の基本概念
を示すブロック構成図。
【図2】この発明の第1実施例に係る色副搬送波除去回
路の具体的回路を示す回路図。
【図3】この発明の第2実施例に係る色副搬送波除去回
路を示す回路図。
【図4】この発明の第3実施例に係る色副搬送波除去回
路の具体的回路を示す回路図。
【図5】従来の色副搬送波除去回路の第1例を示す回路
図。
【図6】従来の色副搬送波除去回路の第2例を示す回路
図。
【図7】従来の色副搬送波除去回路の第3例を示す回路
図。
【図8】従来の色副搬送波除去回路の第4例を示す回路
図。
【符号の説明】
43 信号切換手段 44 除波手段(トラップ回路) 45 第1のgmアンプ 46 第2のgmアンプ 47 第1のキャパシタ 48 第2のキャパシタ 50 位相調整手段 51 乗算器 52 スイッチ 53 平滑用キャパシタ 64 除波手段(トラップ回路) 65 第1のgmアンプ 66 第2のgmアンプ 67 第1のキャパシタ 68 第2のキャパシタ

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】バースト信号,輝度信号色副搬送波信号
    を含む複合映像信号の中から色副搬送波信号を除去して
    輝度信号を取出すようにした色副搬送波除去回路におい
    て、 映像期間内には前記色副搬送波信号と同一周波数を有す
    る基準信号と前記複合映像信号の2つの信号の中から複
    合映像信号を選択すると共にブランキング期間内には前
    記2つの信号の中から基準信号を選択して出力する信号
    切換手段と、前記 信号切換手段の出力を入力信号として濾波特性及び
    除波特性を有する2つの出力信号をそれぞれ出力すると
    共に濾波特性の遮断周波数と除波特性の中心周波数とを
    一致させる除波手段と、 前記基準信号と前記除波手段における濾波特性を有する
    出力信号との位相差を検出し、周波数特性を調整する信
    号として前記位相差を前記除波手段に供給する位相調整
    手段と、 を備え 前記除波手段は、前記複合映像信号または前記基準信号
    を濾波する第1及び第2の相互コンダクタンスアンプ
    と、これらの第1及び第2の相互コンダクタンスアンプ
    のそれぞれ出力側に設けられた第1及び第2のキャパシ
    タとを備え、前記2つの出力信号は、前記第1の相互コ
    ンダクタンスアンプから前記位相調整手段へ供給される
    前記濾波特性を有する出力信号と、前記第2の相互コン
    ダクタンスアンプから輝度信号として出力される前記除
    波特性を有する出力信号である ことを特徴とする色副搬
    送波除去回路。
  2. 【請求項2】前記除波手段内で、前記第2の相互コンダ
    クタンスアンプの出力信号はバッファ回路を介して前記
    第1および第2の相互コンダクタンスアンプのそれぞれ
    の反転入力端に入力されることを特徴とする請求項1に
    記載の色副搬送波除去回路。
  3. 【請求項3】前記位相調整手段は、前記第1のキャパシ
    タと前記第2の相互コンダクタンスアンプとの間の通過
    低域信号と前記基準信号とを乗算して交流成分および直
    流成分を含む制御信号を出力する乗算器と、前記信号切
    換手段に同期して前記基準信号が供給されているブラン
    キング期間に前記制御信号の供給を許容するスイッチ
    と、前記制御信号に含まれる交流成分を除去するキャパ
    シタと、を備えことを特徴とする請求項に記載の色
    副搬送波除去回路。
  4. 【請求項4】バースト信号,輝度信号色副搬送波信号
    を含む複合映像信号の中から色副搬送波信号をトラップ
    回路にトラップさせて除去するようにした色副搬送波除
    去回路において、 前記色副搬送波信号と同一周波数を有する基準信号およ
    前記複合映像信号が入力され、前記基準信号または前
    記複合映像信号のいずれか一方を選択して出力する信号
    切換手段と、 前記信号切換手段の出力端に非反転入力端が接続された
    第1の差動アンプ,前記第1の差動アンプの出力端に非
    反転入力端が接続された第2の差動アンプ,前記第1の
    差動アンプの出力端と接地電位の間に接続された第1の
    キャパシタ,前記第2の差動アンプの出力端と前記第1
    の差動アンプの非反転入力端の間に接続された第2のキ
    ャパシタを有し、前記第2の差動アンプの出力信号が前
    記第1,第2の差動アンプの反転入力端に帰還されるよ
    うに分岐されてなる前記トラップ回路と、 前記トラップ回路における前記第1の差動アンプの出力
    端と前記第2の差動アンプの非反転入力端の間のノード
    から取り出された信号が入力され、この信号と前記基準
    信号との位相差を検出して位相差情報を有する信号を前
    記第1,第2の差動アンプに出力する位相調整手段と、 を備え 前記第2の差動アンプの出力側の帰還分岐ノードには除
    波特性を有する第1の出力信号が現れ、前記第1の差動
    アンプの出力端と前記第2の差動アンプの非反転入力端
    の間のノードには濾波特性を有する第2の出力信号が現
    れる ことを特徴とする色副搬送波除去回路。
  5. 【請求項5】前記トラップ回路内で、前記第2の差動ア
    ンプの出力信号はバッファ回路を介して前記第1および
    第2の差動アンプのそれぞれの反転入力端に入力される
    ことを特徴とする請求項4に記載の色副搬送波除去回
    路。
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