JP3519416B2 - 符号化装置及び復号装置 - Google Patents

符号化装置及び復号装置

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JP3519416B2
JP3519416B2 JP53180698A JP53180698A JP3519416B2 JP 3519416 B2 JP3519416 B2 JP 3519416B2 JP 53180698 A JP53180698 A JP 53180698A JP 53180698 A JP53180698 A JP 53180698A JP 3519416 B2 JP3519416 B2 JP 3519416B2
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智広 木村
雅之 吉田
文孝 小野
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Mitsubishi Electric Corp
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    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04NPICTORIAL COMMUNICATION, e.g. TELEVISION
    • H04N19/00Methods or arrangements for coding, decoding, compressing or decompressing digital video signals
    • H04N19/50Methods or arrangements for coding, decoding, compressing or decompressing digital video signals using predictive coding
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    • H04N19/51Motion estimation or motion compensation
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  • Compression Of Band Width Or Redundancy In Fax (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 この発明は画像情報などの画像符号化及び画像復号に
関するものである。
背景技術 マルコフ情報源の符号化についてはシンボル系列を数
直線上で0.0から1.0までの間に写像(マッピング)しそ
の座標を例えば2進表示したものを符号語として符号化
する数直線表示符号化方式(算術符号化方式)が知られ
ている。
図1はその概念図である。簡単のため2値のシンボル
“1"と“0"が、過去の出現状態に依存しない無記憶状態
からランダムに出力されるものとし、シンボル"1"の出
現確率をr、"0"の出現確率を1−rとし、シンボル"1"
に対する範囲を下方に配置した場合を示している。無記
憶情報源の出力系列長を3とすると、右端のC(000)
〜C(111)のそれぞれの座標を2進表示し、区別のつ
く桁までで打ち切ってそれぞれの符号語とすれば受信側
では送信側と同様の過程を経ることにより復号が可能で
ある。
このような系列では第i時点でのシンボル系列の数直
線上へのマッピング範囲Aiの最小の座標Ciは、マッピン
グ範囲の初期値A0=1.0とし、その最小座標C0=0.0とす
ると、出現したシンボル値aiが“0"とすると、 A=(1−r)Ai-1 Ci=Ci-1+rAi-1 出現したシンボルaiが"1"のとき Ai=rAi-1 Ci=Ci-1 となる。
さて、An overview of the basic principles
of the Q−coder Adaptive binary arithmetic
coder (IBM Journal of Research & Developme
nt Vol.32 No.6 Nov.1988)に記載されているように
演算負荷の大きい掛け算等の演算回数を減らすためには
rAi-1を演算せずに、複数の固定値Sをセットとしてテ
ーブルに用意し、その中からマルコフ状態に対応する値
を選択する方法を探ることにより有限精度で符号化、復
号が実現できる。
したがって、マッピングが順次繰り返されると範囲
(領域)Ai-1は次第に小さくなっていくので正規化処理
(例えばAi-1を2のべき乗倍して一定値以上に保つこ
と)を行い、仮想的に小数点を再設定することにより仮
想小数点以下の演算精度を保ち、実際の符号語では上記
固定値は常に同じものを使用できるようにする。
ここで、rAi-1をSと近似すると、前述した式は、そ
れぞれ次のようになる。
aiが"0"のとき Ai=Ai-1−S Ci=Ci-1+S aiが"1"のとき Ai=S Ci=Ci-1 となる。
ここで、本来、前シンボル迄の範囲(領域)Ai-1はマ
ッピングが繰り返されるにしたがって、逐次小さくなっ
ていくのでSも逐次小さくしていく必要がある。Sを小
さくすることは具体的にはシフト動作で2のべき乗分の
1とすることで実現される。しかし、Sを小さくしてい
くとその上位ビットに直接演算に関係のない0が増えて
いくだけなので、逆にAi-1を2のべき乗倍し、Ai-1を最
小値(1/2)以上に保つことによって一定値のSを用い
ると考えることができる。これを正規化処理と呼ぶ。
なお、以下ではシンボルaiが"0"の場合をMPS(優勢シ
ンボル:より出現確率の高いシンボル)、"1"の場合をL
PS(劣勢シンボル:より出現確率の低いシンボル)とす
る。すなわち、事前に予測変換処理が行われており出現
確率の高いと想定されるMPSか低いと想定されるLPSかで
表現されているものとする。また、上述したシンボルai
が"1"のときの範囲 Ai=rAi-1=S は劣勢シンボルの範囲(領域)となる。
また、図2は従来の符号化装置の符号器の一例を示す
ブロック図であり、図において、1は前シンボルに割り
当てられた範囲(領域)の値を一時記憶するレジスタ、
2は減算器、3は範囲(領域)の切替器、4は座標の切
替器、5は正規化処理によるシフト量を決定するシフト
器、6は符号化出力を演算する演算部である。
次に、動作を図に基づいて説明する。
図示していない予測見積部でマルコフ情報源の状態か
ら複数の値を持つテーブルより選択されたS(劣勢シン
ボル範囲(領域))が入力されると減算器2はレジスタ
1に記憶されている前シンボルの範囲(領域)Ai-1との
差(Ai-1−S)を求め出力する。
優勢シンボルに割り当てる範囲(領域)(Ai-1−S)
と劣勢シンボルに割り当てる範囲(領域)Sが切替器3
に入力され、シンボルが優勢シンボルか劣勢シンボルか
により切り替えられる。すなわち、シンボルが優勢シン
ボルであればシンボルに割り当てる範囲(領域)Aiを、 Ai=Ai-1−S として出力し、劣勢シンボルであればシンボルに割り
当てる範囲(領域)Aiを、 Ai=S として出力する。
また、切替器4では優勢シンボルか劣勢シンボルかに
より入力される劣勢シンボル範囲(領域)Sまたは固定
値0のどちらかを前シンボルに割り当てた範囲(領域)
Ai-1の最小座標Ci-1に対する差分座標ΔCとして出力す
る。すなわち、上位に配置された優勢シンボルであれば
差分座標ΔCを、 ΔC=S として出力し、下位に配置された劣勢シンボルであれ
ば差分座標ΔCを、 ΔC=0 として出力する。
切替器3の出力Aiはレジスタ1およびシフト器5に送
られる。
シンボルaiに対する割り当てられた範囲(領域)Ai
レジスタ1に記憶され次のシンボルの範囲(領域)算出
のデータとなる。シフト器5では入力される範囲(領
域)Aiを1/2と比較し、1/2より小さい場合には範囲(領
域)Aiを2倍した後再度1/2と比較して、範囲(領域)A
iが1/2を越えるまでの2倍することを繰り返す。そして
範囲(領域)Aiが1/2を越えるまでの拡大回数lを求
め、座標のシフト量lとしてレジスタ1および演算部6
へ出力する。そして、演算部6は切替器4およびシフト
器5の出力を入力として符号語の演算を行い出力する。
演算部6には過去からの差分座標が累積加算され記憶さ
れている。
すなわち、この累積加算された値は前シンボルに割り
当てられた範囲(領域)の最小座標Ci-1に等しい。入力
差分座標ΔCは前シンボルの最小座標Ci-1に加算され現
シンボルの割り当て範囲(領域)の最小座標Ciを得る。
この最小座標Ciをシフト量l(ビット)だけシフトさせ
有効範囲内の最大座標の上位の桁から順に一致する部分
があるかを調べる。もし一致する部分(桁)があればそ
の部分を確定座標ビットすなわち符号語として出力す
る。
次に、一般的な算術符号化装置と算術復号装置につい
て詳細に説明する。
算術符号化復号を用いた符号化装置(Encoder)・復
号装置(Decoder)は、ITU−Tの国際標準勧告T.82に記
載されるテーブルおよび処理フローによって実現でき
る。以下、この算術符号化装置をQM−Coder、その符号
化装置をQM符号部7、その復号装置をQM復号部8と呼ぶ
ものとし、その符号化装置、復号装置の概略構成を図
3、図4に示す。なお、QM−Coderの場合は、図1とは
逆で、数直線上でLPS(シンボル“1")に対する範囲を
上方に配置している。
図3において9は入力画像を記憶する画像メモリ、10
は出現する確率の高い画素値MPS(More Probable Sym
bol:優勢シンボル)を予測値として記憶する各1ビット
の予測値テーブル(MPSテーブル)、11は予測値の予測
一致確率の程度を総計113の状態(State)に分類した状
態番号(0〜112)を記憶する各7ビットのステートテ
ーブル(STテーブル)、12はLPS領域幅を16ビットで表
すLPS領域幅テーブル(LSZテーブル)、13はMPS状態遷
移先のステートを7ビットで表すMPS状態遷移先テーブ
ル(NMPSテーブル)、14はLPS状態遷移先のステートを
7ビットで表すLPS状態遷移先テーブル(NLPSテーブ
ル)、15はMPSテーブル10の予測値を反転させることを
1ビットで表す予測反転判定テーブル(SWTCHテーブ
ル)、16は上記MPSテーブル10からの予測値と上記画像
メモリ9からの画素PIXを入力しシンボルを出力する画
素シンボル変換器、17、18は上記MPSテーブル10とSTテ
ーブル11との値を更新する更新処理器、19は算術符号器
である。
なお、上記MPSテーブル10とSTテーブル11を変数テー
ブルとする。また、上記LSZテーブル12、NMPSテーブル1
3、NLPSテーブル14、SWTCHテーブル15を定数テーブル
(確率推定テーブル)とする。次に符号化装置の動作に
ついて、図3に基づいて説明する。
図3において、QM符号部7の入力は2つあり、第1の
入力はコンテクスト(Context)であり、第2の入力は
符号化する画素である。出力は符号である。
画像メモリ9は、画像を蓄積し、符号化の対象となる
画素(Pixel)に対してモデルテンプレート(Model Te
mplate)で指定された近隣の符号化/復号済みの10画素
の参照パターンであるコンテクスト(10ビット。総数10
24=210)を生成する。また、符号化のとき同時に符号
化対象画素を出力する。QM−Coderには、コンテクスト
を生成するための図5に示される2ラインおよび3ライ
ンの標準モデルテンプレートが用意されている。
QM−Coderでは、符号化対象画素に対する各コンテク
ストごとに画素値の予測一致確率を推定し、その変動に
伴って学習しながら符号化を進める。学習は、図40,図4
1に示すコンテクストをインデックスとする2つの変数
テーブル(コンテクストに対応して予測値を1ビットで
表すMPSテーブル10、コンテクストに対応してステート
を7ビットで表すSTテーブル11)を書き換えることによ
って行われる。
変数テーブルの他に、符号化の際に状態番号(ステー
ト)をインデックスとして参照する定数テーブル(確率
推定テーブル)が存在する。その設定値を図42に示す。
なお上記図42および後述する一部の処理フローにおいて
例えば「0x8000」のプレフィックス"0x"は16進数を示し
ている。図42は、LPS領域幅を16ビットのLSZ値で表すLS
Zテーブル12、MPS状態遷移先のステートを7ビットのNM
PS値で表すNMPSテーブル13、LPS状態遷移先のステート
を7ビットのNLPS値で表すNLPSテーブル14、予測値反転
を1ビットのSWTCH値で表すSWTCHテーブル15を示してい
る。(ここで示した英字の変数・定数テーブル名は、後
述の処理フローで用いる配列名とする。) LSZテーブル12のLPS領域幅は、算術符号器19内の図示
していない演算部で参照され、適応予測の学習には直接
的には関係しない。算術符号器19の内部ではLSZを用い
て演算が行われ、演算精度が低下した際には正規化処理
(リノーマライズ:Renormalize)を行う。この正規化処
理が行われるとき、同時に学習を行う。
正規化処理が発生したときの符号化シンボルがMPSで
あればNMPSテーブル13のNMPS値を、LPSであればNLPSテ
ーブル14のNLPS値をSTテーブル11に書き込むことにより
(コンテクストに対応したステートを書きかえることに
より)、状態が遷移される。符号化のとき画素シンボル
変換器16がシンボルを算術符号器19、更新処理器17、18
へ出力する。
また、正規化処理がLPSによるものであるとき、その
予測一致確率が約1/2以下であればMPS値を反転(演算
「1−MPS」)させてMPSテーブル10に書き込む。一致確
率が約1/2以下であるかどうかは、SWTCHテーブル15のSW
TCH値をフラグとして判定することができる。
すなわち、予測一致確率が約1/2になるステートに対
してSWTCHテーブル15のSWTCH値を"1"に設定し、その他
のステートに対して、SWTCHテーブル15のSWTCH値を"0"
に設定しておくことによりSWTCHテーブル15のSWTCH値を
予測値を反転するフラグとしている。
このように、STテーブル11およびMPSテーブル10に対
して、それぞれ更新処理を行い、個別に管理しなければ
ならない。図3において、STテーブル11およびMPSテー
ブル10の各更新処理器17,18が更新値を決定し、テーブ
ル値を書き換えることによって更新処理が行われる。
図6は、図42によるQM−Coderの状態遷移図である
(状態数が113と多いため一部のみ示した)。各枠は1
つの状態を示し、その内部の数字は状態番号(括弧内は
16進表記)を示している。「MPS」と付いた矢印はMPSに
よる(かつ、正規化処理を行う場合の)状態遷移、「LP
S」と付いた矢印はLPSによる状態遷移である。MPS,LPS
による状態の遷移先のステートはNMPSテーブル13、NLPS
テーブル14の値による。下線の付いたLPS状態遷移はSWT
CHテーブル15のSWTCH値が"1"であり、予測値の反転を伴
う。
状態遷移の例を示す。符号化処理の開始時は、たとえ
ば、図43と図44に示すように、すべてのコンテクストに
ついて「状態=0、予測値=0」に初期化される。ここ
では、説明を簡単にするため、複数の連続した画素に対
するコンテクストCXが連続して同一の値(たとえばCX=
1)を取るものとして状態遷移を説明する。符号化処理
の過程において、コンテクストCXに対する状態番号はST
[CX]、予測値はMPS[CX]で変数テーブルから参照で
きる。第1シンボルとして劣勢シンボルLPSが出現する
と、状態ST[CX]は0から1に遷移する。実際のLPSに
よる遷移先は、 NLPS[ST[CX](=0)]=1 として示され、STテーブル11のST[CX]の値を、図45
に示すように、 ST[CX]=1 に更新する。このとき、 SWTCH[ST[CX](=0)]=1 (図中、下線付き「LPS」)であるので予測値を同時に
更新する。つまり、MPSテーブル10のMPS[CX]は図46に
示すように、0から1(反転値)となる。第2シンボル
も劣勢シンボルLPSならば、遷移先は NLPS[ST[CX](=1)]=14 となり、STテーブル11のST[CX]の値を、図47に示す
ように、 ST[CX]=14 に更新する。このとき、 SWTCH[ST[CX](=1)]=0 であるためMPSテーブル10の予測値更新は不要であ
る。第3シンボルが優勢シンボルMPSならば正規化処理
が行われるときのみ状態を遷移させる。説明上、遷移が
あると仮定すれば、遷移先は NMPS[ST[CX](=14)]=15 となり、STテーブル11のST[CX]の値を、図48に示す
ように、 ST[CX]=15 に更新する。
ここで説明した状態遷移を図中に「***」で示し
た。なお、上述の状態遷移については、復号においても
同様である。
符号化処理フローを説明する前に、算術符号器19中に
設けられた符号化レジスタ20および領域幅レジスタ21の
ビット配置を図7に示す。
符号化レジスタ20において、bit15とbit16の間に小数
点を設定し、"x"(16ビット)はLSZテーブル12に対する
演算部(Cx22)であり、キャリがある場合はより上位へ
伝搬する。"s"(3ビット)はスペーサビット部(Cs2
3)、"b"(8ビット)はバイト出力部(Cb24)、"c"
(1ビット)は桁上がり判定部(Cc25)である。符号化
の過程において、符号化レジスタ20のレジスタ値は符号
化したシンボルに対応させた領域の下界値となるように
更新される。
領域幅レジスタ21は符号化レジスタ20の小数点に対応
して、"x"レジスタ部に合わせて"a"(16ビット)が小数
部として配置され、初期状態でのみ整数部(bit16)が"
1"となる。領域幅(領域サイズともいう)は、A−LSZ
(下方領域幅)またはLSZ(上方領域幅)に更新され、
初期値(整数部="1")を除いて1/2の重みを示すbit15
が"1"となるように正規化され、1/2以上に保つことによ
って上方領域幅としていかなるLSZをLSZテーブル12から
選択しても下方領域の確保を保証している。正規化処理
では、領域幅レジスタ21と、符号化レジスタ20を同時に
拡大(シフト)する。
QM−Coderでは、状態に対して固定サイズとなるLSZテ
ーブル12から与えられる上方領域LSZ値は通常LPSに割り
当てるが、下方領域が上方領域より小さくなるときには
MPSに割り当てる「条件付きMPS/LPS交換」を行ってい
る。LPSを符号化したとき、および「条件付きMPS/LPS交
換」を適用してMPSを符号化したときには正規化処理が
行われる。
このレジスタのビット配置を基に、符号化の処理フロ
ーを説明する。処理フロー中の用語「レイヤ」は階層的
符号化の場合の「(解像度)層」、「ストライプ」は画
像をNライン単位(最終ストライプのみNライン以下)
で区切った「短冊」を意味する。ここでは、レイヤ数=
1として説明するが、複数レイヤの符号化への拡張を妨
げるものではない。
符号化処理フローを説明するために、図3、図7、図
42で説明した変数、テーブル、レジスタの他に、次の補
助変数CT26、BUFFER27、SC28、TEMP29を使用する。CT26
は、正規化処理による符号化レジスタ20および領域幅レ
ジスタ21のシフト数を計数し、値が0となったとき次の
符号バイト出力を行うための補助点数である。BUFFER27
は、符号化レジスタ20から出力された符号バイト値を格
納する補助変数である。SC28は、符号化のみで使用さ
れ、符号化レジスタ20から出力された符号バイト値が0x
ffであるときその連続数を計数する補助変数である。TE
MP29は、符号化のみで使用され、BUFFER27への桁上がり
を検出し、桁上がり処理後はその下位8ビットを新たな
BUFFER27の値とするための補助変数である。符号化レジ
スタ20からTEMP29を介して設定されるBUFFER27は桁上が
り処理を行うことなく0xffとなることはなく、その時点
でBUFFER27から下位、つSまりBUFFER27およびSC個の0x
ffは符号化レジスタ20より上位への桁上がりがあれば変
更されるため符号化レジスタ20から出力されていても符
号として確定できていない。
図8は、符号化処理の全体の流れを示すENCODER処理
フローである。勧告T.82の本処理フローにあるTP(Typi
cal Prediction)およびDP(Deterministic Predicti
on)に関する処理は本発明および従来例とは直接的な関
係がないため省略する。まず、S101ではINITENCを呼び
出し、符号化処理の初期化を行う。S102では画素PIXと
コンテクストCXの組を1つずつ読み出し、S103では符号
装置(ENCODE)によって符号化を行う。S104ではストラ
イプ(または画像)が終了するまでS102およびS103を繰
り返し、終了したときS105でFLUSHを呼び出して符号化
処理の後処理を行う。
図9は、符号化対象画素値(PIX)とMPSテーブル10か
らの出力値(予測値)の一致・不一致から呼び出す処理
を切り替えるENCODE処理フローである。S111では画素値
と予測値の一致・不一致を判定し、一致ならばMPS、不
一致ならばLPSを符号化する。S113ではCODEMPSを呼び出
してMPSを、S112ではCODELPSを呼び出してLPSを符号化
する。
図10は、符号化対象画素値(PIX)とMPSテーブル10か
らの出力値(予測値)が不一致のとき、すなわちLPSを
符号化する際に呼び出されるCODELPS処理フローであ
る。まず、S121では一時的に領域幅レジスタ21の値は、
下方領域幅に更新される。S122ではMPSの領域とLPSの領
域とを比較するS122の判定がYesならば、条件付きMPS/L
PS交換が適用され、下方領域を符号化するための領域幅
レジスタ21はそのままとし、符号化レジスタ20Aは更新
しない。S122の判定がNoならば、上方領域を符号化し、
S123で領域下界値である符号化レジスタ20、S124で領域
幅である領域幅レジスタ21を更新する。S125の判定でSW
TCHテーブル15の定数SWTCH値が1ならば、S126で予測値
(MPSテーブル10)の反転・更新を行う。LPS符号化で
は、S127でNLPSテーブル14参照による状態遷移を行い、
S128でRENORMEを呼び出して正規化処理を行う。
図11は、符号化対象画素値(PIX)とMPSテーブル10か
らの出力値(予測値)が一致のとき、すなわちMPSを符
号化する際に呼び出されるCODEMPS処理フローである。
まず、S131では一時的に領域幅レジスタ21の値は、下方
領域幅に更新される。S132において、「0x8000」は正規
化処理の実行の要否の判定するための領域幅の最小値
(1/2の重み)を示している。S132の判定がNoならばそ
のままCODEMPS処理を終了する。S132の判定がYesなら
ば、必ずS136でNMPSテーブル13参照による状態遷移を行
い、S137でRENORMEを呼び出して正規化処理を行う。S13
6およびS137の前に、S133の判定がYesならば、下方領域
を符号化するため領域幅レジスタ21はそのままとし、符
号化レジスタ20は更新しない。S133の判定がNoならば、
条件付きMPS/LPS交換が適用され、上方領域を符号化
し、S134で符号化レジスタ20、S135で領域幅レジスタ21
を更新する。
図12は、正規化処理を行うRENORME処理フローであ
る。図中、”<<1"は、レジスタの値を1ビット上位へ
シフトすることを示す。S141では領域幅レジスタ21、S1
42では符号化レジスタ20を1ビット上位へシフトするこ
とによって2倍の乗算と等価な演算を行う。S143で変数
CT26から1を減じ、S144で変数CT26が0か否か判定し、
判定がYesならばS145でBYTEOUT処理を呼び出して符号化
レジスタ20から1バイト符号を出力する。S146の判定
は、正規化処理の終了判定を行っており、領域幅レジス
タ21が0x8000未満ならばS141からS145を繰り返し、0x80
00以上となれば領域が1/2以上となり終了する。
図13は、符号化レジスタ20から1バイトずつ符号を出
力させるBYTEOUT処理フローである。図中、”>>19"
は、レジスタの値を19ビット下位へシフトすることを示
す。出力するバイトは符号化レジスタ20のバイト出力部
(Cb24)である。桁上がりを判定するための桁上がり判
定部(Cc25)も同時に処理する。S151で符号化レジスタ
20の値(Cb24)および符号化レジスタの値(Cc25)の計
9ビットを変数TEMP29に設定する。S152で桁上がりがあ
る場合、 TEMP>0x100;Cc=1 桁上がりがない場合にはS159で、0xffである場合、0x
ff未満である場合に分けてバイト出力を処理する。S152
の判定がYesの場合、すでに符号化レジスタ20から出力
済みの符号をS153でBUFFER27の値に桁上がり1を加えた
値、S154でSC個のバイト値0(蓄積していた0xffが桁上
がりの伝搬により0x00となった)の合計SC+1バイトが
桁上がりを伝搬された符号値として確定する。S155で変
数SC28を0とし、S156で変数BUFFER27に変数TEMPの下位
8ビットを設定する。図中、”&”は論理積演算を示
す、S107で変数TEMP29として処理した符号化レジスタ20
の(Cc25)、(Cb24)をクリアし、S158で次の出力まで
8ビットを処理するため変数CT26に8を設定する。S159
の判定がYesの場合は、符号は確定できず、変数SC28に
1を加えて0xffを蓄積する。S159の判定がNoの場合は、
すでに符号化レジスタ20から出力済みの符号をS161でBU
FFER値、S162でSC個のバイト値0xffの合計SC+1バイト
が符号値として確定する。S163で変数SC28を0とし、S1
64で変数BUFFER27に変数TEMP29(桁上がりがないためそ
のまま8ビット)を設定する。
図14は、符号化開始時のSTテーブル11、MPSテーブル1
0および各変数の初期値を設定するINITENC処理フローで
ある。S171の「このレイヤの第1ストライプ」はレイヤ
およびストライプの概念を持ち込まない場合「画像」を
意味し、画像の符号化開始の時点にこのINITENCは実行
される。複数のストライプから構成される画像では変数
テーブルをストライプごとに初期化せずに処理を続ける
こともできる。S171では、このレイヤの画素の第1スト
ライプか、またはテーブルを強制リセットするのかを判
定する。S171の判定がYesならば、S172ですべてのコン
テクストCX2に対して変数テーブルであるSTテーブル1
1、MPSテーブル10を初期化する。S173はSC28を、S174は
領域幅レジスタ21の値を、S175は符号化レジスタ20を、
S176は変数CT26を初期化する。変数CT26の初期値は符号
化レジスタ20の(Cb24)のビット数と(Cs23)のビット
数の和であり、11ビット処理したとき最初の符号出力を
行うことになる。S171の判定がNoの場合は、S177では変
数テーブルの初期化を行わず、同じレイヤの直前のスト
ライプ終端のテーブル値を再設定する。
図15は、符号化終了時に符号化レジスタ20に残った値
を掃き出す処理を含めた後処理を行うFLUSH処理フロー
である。S181でCLEARBITSを呼び出して符号化レジスタ2
0に残った符号の有効桁数を最小にする。S182はFINALWR
ITESを呼び出して変数BUFFER27、SC28および符号化レジ
スタ20の符号を最終的に出力する。S183で符号の第1バ
イトは変数BUFFER27が符号化レジスタ20値の出力に先だ
って(整数部として)出力されるため除去する。S184で
符号は最終有効領域内の小数座標であるから、必要であ
れば終端に連続するバイト0x00は除去することができ
る。
図16は、符号化終了時の符号の有効桁数を最小とする
ための処理を行うCLEARBITS処理フローである。これに
よって、符号は終端に可能な限り0x00が連続する値とす
る。S191は変数TEMP29として符号化レジスタ20の最終有
効領域の上界値の下位バイト(Cx22)をクリアした値を
設定している。S192では上界値の下位2バイトのクリア
した値と符号化レジスタ20の値との大小を比較する。S1
92の判定がYesならば、S193で変数TEMP29にクリアし過
ぎた分を戻して符号化レジスタ20の値とする。S192の判
定がNoならば、変数TEMP29の値を符号化レジスタ20の値
とする。
図17は、符号化終了時点で確定した符号を符号化レジ
スタ20に残った値まで書き出すFINALWRITES処理フロー
である。S201で符号化レジスタ20を変数CT26で示される
ビット数だけシフトして符号出力および桁上がり判定を
可能とする。S202で桁上がりの有無を判定する。S202の
判定がYesならば桁あがりがあり、Noならば桁上がりは
ない。BYTEOUT処理フローと同様にS203、S204で桁上が
りのある符号値、S207、S208で桁上がりのない符号値と
する符号化レジスタ20から出力済みのSC+1バイトの符
号を確定する。S205で符号化レジスタの(Cb24)値(1
バイト)、S206でその下位1バイトを出力して符号出力
が完了する。
次に復号装置及びその装置の復号処理方法について説
明する。
図4において9は入力画像を記憶する画像メモリ、10
は出現する確率の高い画素値MPS(More Probable Sym
bol:優勢シンボル)を予測値として記憶する各1ビット
のMPSテーブル、11は予測値の予測一致確率の程度を総
計113の状態(State)に分類した状態番号(0〜112)
を記憶する各7ビットのSTテーブル、12はLPS領域幅を1
6ビットで表すLSZテーブル、13はMPS状態遷移先のステ
ートを7ビットで表すNMPSテーブル、14はLPS状態遷移
先のステートを7ビットで表すNLPSテーブル、15は予測
値反転判定を1ビットで表すSWTCHテーブル、61は上記M
PSテーブル10からの予測値と上記画像メモリ9からの画
素PIXを入力しシンボルを出力するシンボル画素変換
器、17、18は上記MPSテーブル10とSTテーブル11との値
を更新する更新処理器、30は算術復号器である。
なお、符号化同様に上記MPSテーブル10とSTテーブル1
1を変数テーブルとする。また、上記LSZテーブル12、NM
PSテーブル13、NLPSテーブル14、SWTCHテーブル15を定
数テーブル(確率推定テーブル)とする。各テーブルに
は、図3に示した各テーブルの値と同じ値が設定されな
ければならない。次に復号装置の動作について、図4に
基づいて説明する。
図4において、QM復号部8の入力は2つあり、第1の
入力はコンテクストであり、第2の入力は符号である。
出力は、復号された画素である。
画像メモリ9は、画像を蓄積し、復号の対象となる画
素に対してモデルテンプレートで指定された近隣の符号
化/復号済みの10画素の参照パターンであるコンテクス
ト(10ビット。総数1024)を生成する。また、QM−Code
rには、コンテクストを生成するための図5に示される
符号化/復号共通の2ラインおよび3ラインの標準モデ
ルテンプレートが用意されている。
QM−Coderでは、符号化同様に復号対象画素に対する
各コンテクストごとに画素値の予測一致確率を推定し、
その変動に伴って学習しながら復号を進める。学習は、
コンテクストをインデックスとする2つの変数テーブル
(MPSテーブル10、STテーブル11)を書き換えることに
よって行われる。変数テーブルの他に、復号の際に状態
番号(ステート)をインデックスとして参照する定数テ
ーブル(確率推定テーブル)が存在する。その設定値は
上記図42に示したとおりである。LPS領域幅を16ビット
で表すLSZテーブル12、MPS状態遷移先のステートを7ビ
ットで表すNMPSテーブル13、LPS状態遷移先のステート
を7ビットで表すNLPSテーブル14、予測値反転判定を1
ビットで表すSWTCHテーブル15である。(ここで示した
英字の変数・定数テーブル名は、後述の処理フローで用
いる配列名とする。) LSZテーブル12のLPS領域幅は、算術復号器30内の図示
していない演算部で参照され、適応予測の学習には直接
的には関係しない。算術復号器30の内部ではLSZを用い
て演算が行われ、演算精度が低下した際には正規化処理
(リノーマライズ:Renormalize)を行う。この正規化処
理が行われるとき、同時に学習を行う。
正規化処理が発生したときの復号シンボルがMPSであ
ればNMPSテーブル13のNMPS値を、LPSであればNLPSテー
ブル14のNLPS値をSTテーブル11に書き込み、状態が遷移
される。復号のとき算術復号器30がシンボルをシンボル
画素変換器61、更新処理器17,18へ出力する。
また、正規化処理がLPSによるものであるとき、その
予測一致確率が約1/2以下であればMPS値を反転(演算
「1−MPS」)させてMPSテーブル10に書き込む。一致確
率が約1/2以下であるかどうかは、SWTCHテーブル15のSW
TCH値をフラグとして判定することができる。
このように、STテーブル11およびMPSテーブル10に対
して、それぞれ更新処理を行い、個別に管理しなければ
ならない。図4において、STテーブル11およびMPSテー
ブル10の各更新処理器17,18が更新値を決定し、テーブ
ル値を書き換えることによって更新処理が行われる。
次に上記符号化処理の説明と同様に復号処理フローを
説明する前に算術復号器30中に設けられた復号レジスタ
31および領域幅レジスタ32のビット配置を図19に示す。
復号レジスタにおいて、下位ワードCLOW33と上位ワー
ドCHIGH35は32ビットのレジスタとして実現でき、MSB
(Most Significant Bit)であるbit31の上位に小数
点を設定し、"b"(8ビット)はバイト入力部(CLOWレ
ジスタ33)の上位バイトCb34、"x"(16ビット)はLSZテ
ーブル12の値に対する演算部Cx36(CHIGHレジスタ35)
である。復号の過程において、Cレジスタ値は復号した
シンボルに対応させた領域の下界値からその領域内の座
標である符号へのオフセット値となるように更新され
る。
領域幅レジスタ32は復号レジスタ31の小数点に対応し
て、"x"レジスタ部に合わせて"a"(16ビット)が小数部
として配置され、初期状態の値でのみ整数部(bit16)
が"1"となる。領域幅(領域サイズともいう)は、A−L
SZ(下方領域幅)またはLSZ(上方領域幅)に更新さ
れ、初期値(整数部="1")を除いて1/2の重みを示すbi
t15が"1"となるように正規化され、1/2以上に保つこと
によって上方領域幅としていかなるLSZをLSZテーブル12
から選択しても下方領域の確保を保証している。正規化
処理では、領域幅レジスタ32と復号レジスタ31を同時に
拡大(シフト)する。
QM−Coderでは、状態に対して固定サイズとなるLSZテ
ーブル12から与えられる上方領域LSZは通常LPSに割り当
てるが、下方領域が上方領域より小さくなるときにはMP
Sに割り当てる「条件付きMPS/LPS交換」を行っている。
LPSを復号したとき、および「条件付きMPS/LPS交換」を
適用してMPSを復号したときには正規化処理が行われ
る。
このレジスタのビット配置をもとに、復号の処理フロ
ーを説明する。処理フロー中の用語「レイヤ」の解釈は
符号化と同様であり、レイヤ数=1として説明するが、
複数レイヤの復号への拡張を妨げるものではない。
復号処理フローを説明するため、図4、図19、図42で
説明した変数、テーブル、レジスタの他に次の補助変数
CT26、BUFFER27を使用する。CT26は正規化処理による復
号レジスタ31および領域幅レジスタ32のシフト数を計数
し、値が0となったとき次の符号バイトの入力を行うた
めの補助変数であるBUFFER27は符号から復号レジスタ31
のCbレジスタ34へ入力される符号バイト値を格納する補
助変数である。
図18は、復号処理の全体の流れを示すDECODER処理フ
ローである。勧告T.82の本処理フローにあるTPおよびDP
に関する処理は本発明および従来例とは関係がないため
省略する。まず、S211ではINITDECを呼び出し、復号処
理の初期化を行う。S212ではコンテクストCX2の組を1
つずつ読み出し、S213ではDECODEによって画素PIXの復
号を行う。S214ではストライプ(または画像)が終了す
るまでS212およびS213を繰り返す。
図20は、復号対象画素を復号するDECODE処理フローで
ある。まず、S221で一時的に領域幅レジスタ32値は、下
方領域幅に更新される。S222の判定がYesならば、下方
領域を復号する。S223の判定がYesならば、S224でMPS_E
XCHANGEを呼び出して、S225でRENORMDを呼び出して正規
化処理を行う。S223の判定がNoならば、正規化処理する
ことなくMPSを復号し、MPSテーブル10の予測値を画素値
(PIX)とする。また、S222の判定がNoならば、上方領
域を復号する。S227でLPS_EXCHANGEを呼び出して、S228
でRENORMDを呼び出して正規化処理を行う。MPS_EXCHANG
E、LPS_EXCHANGEを呼び出すパスでは、それぞれ復号す
べき領域は決まっても領域の大小を比較しないと復号対
象がMPSかLPSか判断できない。そのため呼び出した処理
フローでそれぞれ画素値を決定する。
図21は、上方領域を復号するLPS_EXCHANGE処理フロー
である。S231の判定がYesならばMPSを復号する。S232で
復号レジスタ31を、S233で領域幅レジスタ32を更新す
る。S234ではMPSテーブル10からの予測値をそのまま画
素値(PIX)とする。S235でNMPSテーブル13参照による
状態遷移を行う。また、S231の判定がNoならばLPSを復
号する。S236で復号レジスタ31を、S237で領域幅レジス
タ32を更新する。S238では非予測値「1−予測値」を画
素値(PIX)とする。S239の判定がYesならば、S240で予
測値(MPSテーブル10)の反転・更新を行う。S241でNLP
Sテーブル14参照による状態遷移を行う。
図22は、下方領域を復号するMPS_EXCHANGE処理フロー
である。S251の判定がYesならばLPSを復号する。S252で
は非予測値を画素値(PIX)とする。S253の判定がYesな
らば、S254で予測値(MPSテーブル10)の反転・更新を
行う。S255でNLPSテーブル参照による状態遷移を行う。
また、S251の判定がNoならばLPSを復号する。S256ではM
PSテーブル10の予測値をそのまま画素値(PIX)とす
る。S257でNMPSテーブル13参照による状態遷移を行う。
図23は、正規化処理を行うRENORMD処理フローであ
る。S261で変数CT26が0か否か判定し、判定がYesなら
ばS262でBYTEINを呼び出して復号レジスタ31に1バイト
符号を入力する。S263では領域幅レジスタ32、S264では
復号レジスタ31を1ビット上位へシフトすることによっ
て2倍の乗算と等価な演算を行う。S265でCT26から1を
減じる。S266の判定は、正規化処理の終了判定を行って
おり、領域幅レジスタ32が0x8000未満ならばS261からS2
65を繰り返す。S267で変数CT26が0か否か判定し、判定
がYesならばS268でBYTEINを呼び出して復号レジスタ31
に1バイト符号を入力する。
図24は、復号レジスタ31に符号を1バイトずつ読み込
むBYTEIN処理フローである。SCD(Stripe Coded Dat
a)はストライプに対する符号である。S271で判定がYes
の場合、S272で読み出す符号がないため変数BUFFER27は
0とする。S273で変数BUFFER27をCLOWレジスタ33(Cb3
4)に読み込み、S274で次の入力まで8ビットを処理す
るため変数CT26に8を設定する。また、S271で判定がNo
の場合、S275で1バイト符号を変数BUFFER27に読み込
む。
図25は、復号開始時のSTテーブル11、MPSテーブル10
および各変数の初期値を設定するINITDEC処理フローで
ある。テーブルの初期値設定に関するS281、S282、S290
については、符号化処理のINITENC処理フローのS171、S
172、S177と同様である。復号レジスタ31の初期値は、C
xレジスタ36およびCbレジスタ34に符号を3バイト読み
込むことで設定される。S283で復号レジスタ31をクリア
し、S284でBYTEINを呼び出して符号をCbレジスタ37に1
バイト読み込む。S285で復号レジスタ31を8ビットシフ
トして、S286でBYTEINを呼び出して符号をCbレジスタ34
に1バイト読み込む。S287で復号レジスタ31を8ビット
シフトして、S288でBYTEINを呼び出して符号をCbレジス
タ34に1バイト読み込む。これで、合計3バイトの符号
をCxレジスタ36およびCbレジスタ34に設定したことにな
る。S289では領域幅レジスタ32の初期値を設定する。
従来例に示した情報源データ符号化では、劣勢シンボ
ルを符号化する際に、事象のコンテクストに対して状態
と予測値を個別に管理しているため、状態遷移と、予測
値の切替え処理の要否判定および予測値の切り換え処理
が必要なときの予測値の切り換え処理の実行とを独立し
て個別に行わなければならないという問題があった。し
たがって、全体処理回数が増大し、符号/復号処理に時
間がかかっていた。
この発明は、以上のような問題点を解決するためにな
されたものであり、状態と予測値を一意に対応させて、
管理、更新することによって、全体の処理回数を削減
し、符号化/復号処理を高速化することを目的とする。
発明の開示 この発明に係る符号化装置は、 画素から構成される画像データを記憶し、符号化すべ
き対象となる注目画素を出力するとともに、注目画素に
近接する参照画素を基に構成したコンテクストを出力す
る画像メモリと、 上記画像メモリから注目画素とコンテクストとを入力
し、コンテクストから注目画素に対する状態を求め、求
めた状態から注目画素に対する予測値を求め、求めた予
測値に基づいて注目画素を符号化する符号部を備えたこ
とを特徴とする。
上記符号部は、コンテクストに対応して、注目画素に
対する状態を変数として記憶し、画像メモリからコンテ
クストを入力して注目画素に対する状態を出力する変数
テーブルと、 状態に対応して領域幅と予測値を定数として記憶し、変
数テーブルから注目画素に対する状態を入力して、注目
画素に対する領域幅と注目画素に対する予測値とを出力
する定数テーブルと、 画像メモリから注目画素を入力し、定数テーブルから予
測値を入力し、注目画素を予測値と比較して注目画素を
シンボルに変換して出力する画素シンボル変換器と、 定数テーブルから、注目画素に対する領域幅を入力し、
画素シンボル変換器からシンボルを入力し、領域幅に基
づいて、シンボルを符号化して出力する符号器を備えた
ことを特徴とする。
上記変数テーブルは、注目画素に対する予測値とその
予測値と注目画素との一致確率の程度を分類した値とを
組み合わせて状態として記憶したステートテーブルを備
えたことを特徴とする。
上記定数テーブルは、ステートテーブルに記憶された
状態をインデックスとして、予測値を出力する予測値テ
ーブルを備えたことを特徴とする。
上記ステートテーブルは、所定の桁に予測値を配置し
た状態を記憶することにより、ステートテーブルの予測
値を配置した所定の桁が定数テーブルの一部として兼用
されることを特徴とする。
上記ステートテーブルは、上位桁と下位桁とのいずれ
かの桁に予測値を配置した状態を記憶することを特徴と
する。
上記定数テーブルは、ステートテーブルに記憶された
状態をインデックスとするとともに、ステートテーブル
の状態を遷移させるための遷移先となる状態を記憶した
遷移先テーブルを備え、上記符号部はステートテーブル
の状態を遷移させることで該遷移先の状態の予測値を更
新する更新処理器を備えたことを特徴とする。
上記符号化装置は、電子計算機、スキャナ、ファクシ
ミリ、プリンタ、データベース、半導体チップのいずれ
かに備えられることを特徴とする。
また、この発明に係る復号装置は、 復号された画素を入力して記憶し、復号の対象となる
注目画素に接近する参照画素をコンテクストとして出力
する画像メモリと、 符号を入力するとともに、上記画像メモリからコンテク
ストを入力し、コンテクストから注目画素に対する状態
を求め、求めた状態から注目画素に対する予測値を求
め、求めた予測値に基づいて符号から注目画素を復号す
る復号部とを備えたことを特徴とする。
上記復号部は、コンテクストに対応して、注目画素に
対する状態を変数として記憶し、画像メモリからコンテ
クストを入力して注目画素に対する状態を出力する変数
テーブルと、 状態に対応して領域幅と予測値を定数として記憶し、変
数テーブルから注目画素に対する状態を入力して、注目
画素に対する領域幅と注目画素に対する予測値と非予測
値とのいずれかを出力する定数テーブルと、 定数テーブルから、注目画素に対する領域幅を入力し、
符号をシンボルへ復号して出力する復号器と、 定数テーブルから予測値と非予測値のいずれかを参照し
シンボルを注目画素に変換して画像メモリに出力するシ
ンボル画素変換器を備えたことを特徴とする。
上記変数テーブルは、注目画素に対する予測値とその
予測値と注目画素との一致確率の程度を分類した値とを
組み合わせて状態として記憶したステートテーブルを備
えたことを特徴とする。
上記定数テーブルは、ステートテーブルに記憶された
状態をインデックスとして、予測値を出力する予測値テ
ーブルを備えたことを特徴とする。
上記ステートテーブルは、所定の桁に予測値を配置し
た状態を記憶することにより、ステートテーブルの予測
値を配置した所定の桁が定数テーブルの一部として兼用
されることを特徴とする。
上記ステートテーブルは、上位桁と下位桁とのいずれ
かの桁に予測値を配置した状態を記憶することを特徴と
する。
上記定数テーブルは、ステートテーブルに記憶された
状態をインデックスとするとともに、ステートテーブル
の状態を遷移させるための遷移先となる状態を記憶した
遷移先テーブルを備え、上記符号部はステートテーブル
の状態を遷移させることで該遷移先の状態の予測値を更
新する更新処理器を備えたことを特徴とする。
上記復号装置は、電子計算機、スキャナ、ファクシミ
リ、プリンタ、データベース、半導体チップのいずれか
に備えられることを特徴とする。
また、この発明に係る符号化方法は、 符号化すべき対象となる画素(注目画素)に近接する
複数の参照画素から、コンテクストを生成し、このコン
テクストに従って、注目画素の画素値を予測した予測値
と、この予測値の予測一致確率の程度を示す状態番号と
を求めて、求められた予測値と状態番号とにもとづいて
注目画素の符号化を行う符号化方法において、 上記状態番号に対応して、上記予測値を予め定めて記
憶するステップと、 注目画素に対する状態番号を求めるステップと、 この求められた状態番号から予測値を決定するステッ
プと、 この予測値と注目画素とを比較し、シンボルを求める
ステップと、 上記注目画素に対する状態番号から領域を求めるステ
ップと、 上記シンボルと領域に従って符号化を行うステップを
備えたことを特徴とする。
また、状態遷移処理によって管理される状態から間接
的に予測値を参照するステップを備えたことを特徴とす
る。
また、この発明に係る復号方法は、 復号すべき対象となる画素(注目画素)に近接する複
数の参照画素から、コンテクストを生成し、このコンテ
クストに従って、注目画素の画素値を予測した予測値
と、この予測値の予測一致確率の程度を示す状態番号と
を求めて、求められた予測値と状態番号とにもとづいて
注目画素の復号を行う復号方法において、 上記状態番号に対応して、上記予測値を予め定めて記
憶するステップと、 注目画素に対する状態番号を求めるステップと、 この求められた状態番号から予測値を決定するステッ
プと、 上記注目画素に対する状態番号から領域を求めるステ
ップと、 符号を入力し、領域に従って復号を行いシンボルを出
力するステップと、 この予測値とシンボルから注目画素を求めるステップ
とを備えたことを特徴とする。
また、状態遷移処理によって管理される状態から間接
的に予測値を参照するステップを備えたことを特徴とす
る。
また、この発明に係る符号化方法は、 符号化すべき対象となる画素(注目画素)に近接する
複数の参照画素から、コンテクストを生成し、このコン
テクストに従って、注目画素の出現する確率の高い画素
値を示す予測値と、この予測値の予測一致確率の程度を
分類する状態番号とを求めて、求められた予測値と状態
番号とにもとづいて注目画素の符号化を行う符号化方法
において、 上記状態番号に対応して、上記予測値を予め定数化す
る拡張を行うステップと、 注目画素に対する状態番号を求めることにより、この
求められた状態番号から予測値が一意に決定されるステ
ップと、 画素の出現頻度の変化に伴って、上記コンテクストに
対する上記状態番号を更新するステップと を備えることにより、 状態番号と予測値とを一元的に管理しながら符号化を
行うことを特徴とする。
また、この発明に係る復号方法は、 復号すべき対象となる画素(注目画素)に近接する複
数の参照画素から、コンテクストを生成し、このコンテ
クストに従って、注目画素の出現する確率の高い画素値
を示す予測値と、この予測値の予測一致確率の程度を分
類する状態番号とを求めて、求められた予測値と状態番
号とにもとづいて注目画素の復号を行う復号方法におい
て、 上記状態番号に対応して、上記予測値を予め定数化す
る拡張を行うステップと、 注目画素に対する状態番号を求めることにより、この
求められた状態番号から予測値が一意に決定さるステッ
プと、 画素の出現頻度の変化に伴って、上記コンテクストに
対する上記状態番号を更新するステップと を備えることにより、 状態番号と予測値とを一元的に管理しながら復号を行
うことを特徴とする。
図面の簡単な説明 図1は、従来の算術符号化の概念図である。
図2は、従来の算術符号器の回路ブロック図である。
図3は、従来の符号装置の概略構成を示す図である。
図4は、従来の復号装置の概略構成を示す図である。
図5は、従来のモデルテンプレートを示す図である。
図6は、従来の状態遷移を示す図である。
図7は、従来の演算用符号化レジスタを示す図であ
る。
図8は、従来のENCODER処理フローを示す図である。
図9は、従来のENCODE処理フローを示す図である。
図10は、従来のCODELPS処理フローを示す図である。
図11は、従来のCODEMPS処理フローを示す図である。
図12は、従来のRENORME処理フローを示す図である。
図13は、従来のBYTEOUT処理フローを示す図である。
図14は、従来のINITEC処理フローを示す図である。
図15は、従来のFLUSH処理フローを示す図である。
図16は、従来のCLEARBITS処理フローを示す図であ
る。
図17は、従来のFINALWRITES処理フローを示す図であ
る。
図18は、従来のDECODER処理フローを示す図である。
図19は、従来の演算用復号レジスタを示す図である。
図20は、従来のDECODE処理フローを示す図である。
図21は、従来のLPS_EXCHANGE処理フローを示す図であ
る。
図22は、従来のMPS_EXCHANGE処理フローを示す図であ
る。
図23は、従来のRENORMD処理フローを示す図である。
図24は、従来のBYTEIN処理フローを示す図である。
図25は、従来のINITDEC処理フローを示す図である。
図26は、この発明の画像符号化システムまたは画像復
号システムを示す図である。
図27は、この発明の画像符号化装置または画像復号装
置の適応例を示す図である。
図28は、この発明の符号化装置の概略構成を示す図で
ある。
図29は、この発明の復号装置の概略構成を示す図であ
る。
図30は、この発明の状態遷移を示す図である。
図31は、この発明のENCODE処理フローを示す図であ
る。
図32は、この発明のCODELPS処理フローを示す図であ
る。
図33は、この発明のCODEMPS処理フローを示す図であ
る。
図34は、この発明のINITENC処理フローを示す図であ
る。
図35は、この発明のDECODE処理フローを示す図であ
る。
図36は、この発明のLPS_EXCHANGE処理フローを示す図
である。
図37は、この発明のMPS_EXCHANGE処理フローを示す図
である。
図38は、この発明のRENORMD処理フローを示す図であ
る。
図39は、この発明のINITDEC処理フローを示す図であ
る。
図40は、従来のMPSテーブルを示す図である。
図41は、従来のSTテーブルを示す図である。
図42は、従来の定数テーブルを示す図である。
図43は、従来のMPSテーブルを示す図である。
図44は、従来のSTテーブルを示す図である。
図45は、従来のSTテーブルを示す図である。
図46は、従来のMPSテーブルを示す図である。
図47は、従来のSTテーブルを示す図である。
図48は、従来のSTテーブルを示す図である。
図49は、この発明のSTATEテーブルを示す図である。
図50は、この発明の定数テーブルを示す図である。
図51は、この発明の定数テーブルを示す図である。
図52は、この発明のSTATEテーブルを示す図である。
図53は、この発明のSTATEテーブルを示す図である。
図54は、この発明のSTATEテーブルを示す図である。
図55は、この発明のSTATEテーブルと従来の変数テー
ブルの関係を示す図である。
図56は、この発明のSTATEテーブルと従来の変数テー
ブルの互換性を示す図である。
図57は、この発明の効果を説明する図である。
図58は、この発明のSTATEテーブルを示す図である。
図59は、この発明のSTATEテーブルを示す図である。
図60は、この発明のSTATEテーブルと従来の変数テー
ブルの互換性を示す図である。
図61は、この発明の符号化器の概略構成を示す図であ
る。
図62は、この発明の復号器の概略構成を示す図であ
る。
発明を実施するための最良の形態 実施の形態1. 図26は、この発明に係る画像符号化処理装置の構成図
である。
この発明に係る画像復号処理装置も、図26に示した画
像符号化処理装置と同様の構成を持つ。
画像符号化処理装置37、はディスプレイユニット38、
キーボード39、マウス40、マウスパッド41、システムユ
ニット42、コンパクトディスク装置43を備えている。
この発明の画像符号化/復号処理装置は、例えば、図
26に示すように、コンパクトディスク装置43から符号化
画像を入力して復号し、復号した画像情報をシステムユ
ニット42に転送し、ディスプレイユニット38に表示する
ものである。或いは、ディスプレイユニット38に表示さ
れた画像を符号化して、コンパクトディスク装置43に出
力するものである。また、画像情報を符号化して図示し
ていない回線を経由して画像情報を伝送するものであ
る。しかし、この発明に係る画像符号化/復号処理装置
は、図26に示したパーソナルコンピュータやワークステ
ーションに限る必要はなく、どのような形式であっても
よい。例えば、コンパクトディスク装置43の代わりに、
ビデオプレーヤを入力装置にしても構わないし、ネット
ワークからの画像データを入力するようにしても構わな
い。また、入力するデータは、アナログデータであって
も構わないし、ディジタルデータであっても構わない。
また、本発明の画像符号化/復号処理装置は、図26に
示すように、独立した筐体で存在しても構わないが、図
27に示すように、プリンタ44やスキャナ45やファクシミ
リ装置46等の周辺装置の筐体の内部に納められているも
のでも構わない。また、その他テレビカメラや測定機や
計算機等のシステムボードの一部分として存在している
場合であっても構わない。また、図27には図示していな
いが、図27に示した各装置をローカルエリアネットワー
クで接続し、互いに符号化した情報を伝送する場合であ
っても構わない。また、ISDN等の広域ネットワークを用
いて符号化した情報を受信するような場合であっても構
わない。また、データベース内部に存在している場合で
あっても構わない。符号化装置と復号装置で符号を送受
信する回線や記録媒体や記録方法として、アナログ(モ
デム)網、ディジタル網、公衆網、専用網、Local Area
Network(LAN)、Wide Area Network(WAN)、インタ
ーネット、イントラネット、無線、有線、光ファイバ
ー、ケーブルを用いても良く、回線の種類は問わない。
また、Flexible Disk(FD)、Hard Disk(HD)、Compac
t Disk(CD)、PD、Magneto Optical Disk(MO)、ZI
P、Mini Disk(MD)などのディスク、テープ、Random A
ccess Memory(RAM)、Read Only Memory(ROM)、キャ
ラクタ、バーコード等のプリント物を用いても良く記録
媒体の種類は問わない。また、電気的記録、磁気的記
録、光学的記録、インクによる記録を用いても良く、記
録の方法の種類は問わない。
本実施の形態では、画像符号化処理装置における符号
化装置及び画像復号処理装置における復号装置では、以
下で説明する符号化/復号方法を使用するものとする。
本実施の形態は、マルコフ情報源における確率状態遷
移に関して適用できる。2値マルコフ情報源の状態遷移
による確率推定を利用した符号化/復号を行う、従来例
として説明したQM−Coderについて導入方法を説明す
る。
本実施の形態におけるQM−Coderの定数テーブル(確
率推定テーブル)の設定方法を示す。図49に示すように
従来のSTテーブル11(7ビット)をSTATEテーブル47
(8ビット)へ拡張する(以下、STは配列変数でなく単
なる変数とし、定数テーブルへのインデックスとして使
用する)。定数テーブルは、図50と図51に示すように、
LSZテーブル12、NMPSテーブル13、NLPSテーブル14、コ
ンテクスト対応から状態(ステート)対応となった予測
値テーブル(MPSテーブル)49、およびMPSテーブル49の
反転演算値「1−MPS」を記憶した非予測値テーブル(L
PSテーブル)48とする。符号化は予測値との一致不一致
により行われ、非予測値を用いないのでLPSテーブル48
は符号化装置には不要である。また、LPSテーブル48はL
PS復号の際の画素値として非予測値を「1−MPS」とい
う演算することなく参照だけで求めるためのものである
ので、演算「1−MPS」を従来通り毎度行うならば導入
しなくてもよい。これらのテーブルを含めた符号化装置
と復号装置の概略構成を図28、図29に示す。MPSテーブ
ル49が定数テーブルとなるため、更新処理器は変数STAT
Eテーブル47のみにあればよく、MPSテーブル49の更新処
理が不要となる。
本実施の形態における図50と図51に示した定数テーブ
ルの設定方法を示す。SWTCHテーブル15は、テーブル拡
張を説明するための補助定数としてのみ使用される。配
列名が紛らわしいため、”()”で参照される配列を従
来(テーブル拡張前)の定数テーブル、”[]”で参照
される配列を本発明(テーブル拡張後)の定数テーブル
とする。従来の状態番号ST=0〜112で示される状態ST
について、 LSZ[ST]=LSZ(ST), NMPS[ST]=NMPS(ST), NLPS[ST]=NLPS(ST)+SWTCH(ST)×128, MPS[ST]=0, LPS[ST]=1 と変換する。また、予測値が1の状態について、状態
番号を129〜240(状態番号0は2重化しないので128は
欠番とする)とし、 LSZ[ST+128]=LSZ(ST), NMPS[ST+128]=NMPS(ST)+128, NLPS[ST+128]=NLPS(ST)+(1−SWTCH(ST))×128, MPS[ST+128]=1, LPS[ST+128]=0 と変換する。こうして、図50と図51に示した本発明の
定数テーブルを従来の定数テーブルから規則的にかつ容
易生成することができる。本発明の定数テーブルは従来
の定数テーブルを2重化して生成することができる。
図30は、この発明に係るQM−Coderの状態遷移図であ
る。状態遷移は従来例(図6)と同様の方法でよく、従
来例ではコンテクストごとに管理していた予測値(MPS
テーブル)を各状態に1対1で対応させることによって
予測値反転処理が不要となる。上半分の大きな枠が予測
値0(状態0〜112)、下の大きな枠が予測値1(状態1
29〜240)の各状態に対応し、従来の状態数113のほぼ2
倍の225(状態0は2重化されず状態128がないため)と
なっている。基本的な動作は従来のものと同様である。
破線矢印が従来の予測値反転処理を必要とした状態遷移
(SWTCH値=1の場合)であり、予測値対応の大きな枠
を他方に移動する。状態遷移の例を示す。符号化処理の
開始時は、たとえば、図49に示すように、すべてのコン
テクストについて「状態=0」に初期化される。ここで
は、説明を簡単にするため、複数の連続した画素に対す
るコンテクストCXが連続して同一の値(たとえばCX=
1)を取るものとして状態遷移を説明する。符号化処理
の過程において、コンテクストCXに対する状態番号はST
ATE[CX]で変数テーブルから参照できる。第1シンボ
ルとして劣勢シンボルLPSが出現すると、状態ST[CX]
は0から1に遷移する。実際のLPSによる遷移先は、 NLPS[STATE[CX](=0)]=129 として示され、STATEテーブル47のSTATE[CX]の値
を、図52に示すように、 STATE[CX]=129 に更新する(図中、下線付き「LPS」)。
第2シンボルも劣勢シンボルLPSならば、遷移先は NLPS[STATE[CX](=129)]=142 となり、STATEテーブル47のSTATE[CX]の値を、図53に
示すように、 STATE[CX]=142 に変更する。
第3シンボルが優勢シンボルMPSならば正規化処理が
行われるときのみ状態を遷移させる。説明上、遷移があ
ると仮定すれば、遷移先は NMPS[STATE[CX](=142)]=143 となり、STATEテーブル47のSTATE[CX]の値を図54に示
すように STATE[CX]=143 に更新する。ここで説明した状態遷移を図中に「**
*」で示した。なお、上述の状態遷移については、復号
においても同様である。
図55は、図45〜図48に示した従来のSTテーブル11とMP
Sテーブル10の変化と、図52〜図54に示したこの発明のS
TATEテーブル47の変化を比較する図である。MPS値、ST
値、とSTATE値は以下のような関係による。
MPS×128+ST=STATE すなわち、STATE値は、MPS値に128の重み付けを行いS
T値を加算したものである。MPS値は"0"と"1"があるの
で、MPS値が"0"の場合は、STATE値は従来のSTテーブル
と同じ値になる。MPS値が"1"のときは、STATE値は、従
来のSTテーブルの値に128を加算した値になる。
図30では、便宜上、状態番号に対して128の重みを加
算して予測値"1"に対応させているため状態113〜128は
使用されないが、予測値"1"に対応する全状態を113から
224まで詰めて設定しても構わない。ただし、状態番号
を詰めずにテーブルを設定した場合、図56に示すように
STATEテーブル47の下位7ビットを従来のSTテーブル1
1、最上位ビットを従来のMPSテーブル10として用いるこ
とができ、従来方式との互換性を保持できるという利点
がある。このことは、伝送などの手段を介して符号装置
/符号装置で初期値テーブルを共有して処理を開始する
場合に、符号装置と復号装置で従来方式及び本方式のど
ちらを適用していてもテーブルの変換や再設定を行う必
要がないという点で重要かつ有効である。
本実施の形態における符号化及び復号処理フローを示
す。符号化及び復号処理フローにおいて、下線部は、従
来の処理フローと異なる部分を示す。
本実施の形態において、符号化処理における処理フロ
ーENCODER(図8)、RENORME(図12)、BYTEOUT(図1
3)、FLUSH(図15)、CLEARBITS(図16)、FINALWRITES
(図17)、復号処理における処理フローDECODER(図1
8)、BYTEIN(図24)の各処理フローは、従来例におけ
る処理フローと同様である。また、同一名称の処理フロ
ーですでに説明したものと同一の処理要素は、同一識別
子をそのまま付けている。
図31は、ENCODE処理フローで従来例の図9に対応す
る。S301で定数テーブルのインデックスとなる変数STに
はSTATEテーブル47から状態番号(ステート)を設定す
る。S302で画素値と予測値の一致・不一致を判定する。
予測値は変数STをインデックスとして参照できる。S302
において、判定がNoならばS112でCODELPSを、Yesならば
S113でCODEMPSを呼び出す。
図32は、CODELPS処理フローで従来例の図10に対応す
る。S311、S312、S313のLSZテーブル12、S314のNLPSテ
ーブル14のインデックスが変数STとなり、S314の変数テ
ーブルがSTテーブル11からSTATEテーブル47に変更され
たが、処理内容は従来処理フローと同様である。従来処
理フローにおけるS125の予測値反転判定およびS126での
反転実行は、S127に相当するS314によって不要となる。
図33は、CODEMPS処理フローで従来例の図11に対応す
る。S312、S322、S323のLSZテーブル12、S324のNMPSテ
ーブル13のインデックスが変数STとなり、S324の変数テ
ーブルがSTからSTATEに変更されたが、処理内容は従来
処理フローと同様である。
図34は、INITENC処理フローで従来例の図14に対応す
る。従来の変数テーブルSTテーブル11とMPSテーブル10
をSTATEテーブル47として統合したためSTATEテーブル47
のみ初期化するように変更されたが、処理内容は従来処
理フローと同様である。
図35は、DECODE処理フローで従来例の図18に対応す
る。S341で定数テーブルのインデックスとなる変数STに
はSTATEテーブル47から状態番号(ステート)を設定す
る。S342のLSZテーブル12、S343のMPSテーブル49のイン
デックスが変数STに変更されたが、処理内容は従来処理
フローと同様である。
図36は、LPS_EXCHANGE処理フローで従来例の図21に対
応する。S351、S352、S355のLSZテーブル12、S354のNMP
Sテーブル13、S357のNLPSテーブル14のインデックスが
変数STとなり、S354、S357の変数テーブルがSTテーブル
11からSTATEテーブル47に変更されたが、処理内容は従
来処理フローと同様である。MPS復号(S351判定Yes)、
LPS復号(S351判定No)による画素値は、変数STをイン
デックスとしてそれぞれMPSテーブル49、LPSテーブル48
から参照した予測値(S353)、非予測値(S356)とな
る。LPSテーブル48を使用しない場合は、「1−MPS(S
T)」として演算すればよい。従来処理フローにおけるS
239の予測値反転判定およびS240での反転実行は、S241
に相当するS357によって不要となる。
図37は、MPS_EXCHANGE処理フローで従来例の図22に対
応する。S361のLSZテーブル12、S364のNMPSテーブル13
のインデックスが変数STとなり、S354、S357の変数テー
ブルがSTテーブル11からSTATEテーブル47に変更された
が、処理内容は従来処理フローと同様である。MPS復号
(S361判定No)、LPS復号(S361判定Yes)による画素値
は、変数STをインデックスとしてそれぞれMPSテーブル4
9、LPSテーブル48から参照した予測値(S364)、非予測
値(S362)となる。LPSテーブルを使用しない場合は、
「1−MPS(ST)」として演算すればよい。従来処理フ
ローにおけるS253の予測値反転判定およびS254での反転
実行は、S255に相当するS363によって不要となる。
図38は、RENORMD処理フローで従来例の図23に対応す
る。内容は、符号の出力(BYTEOUT)が入力(BYTEIN)
となることを除いて符号化処理のRENORME処理フローと
同様であり、処理フローの形状を符号化と統一する。た
だし、従来処理フローのままでも問題なく動作するが、
この処理フローの方が従来処理フローより処理回数を少
なくできる。
図39は、INITDEC処理フローで従来例の図25に対応す
る。従来の変数STテーブル11とMPSテーブル10をSTATEテ
ーブル47として統合したためSTATEテーブル47のみ初期
化するように変更されたが、処理内容は従来処理フロー
と同様である。
評価画像を使用した実施の形態1による導入効果を図
57に示す。誤差拡散画像は文字画像に比較してLPSの比
較が高く、SWTCH判定回数が多くなることともに予測値
反転処理の実行回数も多い。よって、SWTCH判定が不要
および予測値反転処理の実行が不要となる実施の形態1
の導入効果は、符号化によって圧縮し難い誤差拡散画像
やディザ画像のような疑似中調画像に対して特に大きい
ことがわかる。
実施の形態1では、算術符号化の一例を示したもので
あり、説明したQM−Coderでは桁上がりの伝搬範囲が制
限されず純粋な座標値を符号として出力/入力している
が、符号上位への桁上がり伝搬範囲が制限されるとき符
号中に制御信号を付加する方法(例えばビットスタッフ
法)または桁上がりの可能性があるとき有効な領域の一
部を切り捨てて記憶しきれなくなった座標値を強制的に
確定する方法などを用いて符号出力/入力したとして
も、BYTEOUT処理、FINALWRITES処理、BYTEIN処理、INIT
ENC処理、INITDEC処理の内容を変更するに過ぎず、この
実施の形態1の導入を本質的に妨げるものではない。
要するに、本実施の形態においては、マルコフ情報源
データを符号化/復号する際に、事象を分類するコンテ
クストに対する状態と、該コンテクストに対する予測値
をテーブル管理するときに、予測値に対して該状態の数
を多重化して増やすことによって従来はコンテクストに
対する変数であった予測値を、状態に対する定数化した
予測値とすることができる。このように、この発明は、
予測値をコンテクストから、直接参照するのではなく、
状態遷移処理によって管理される状態から間接的に予測
値を参照するものである。
本実施の形態では、エントロピ符号化としてQM−Code
rを例として算術符号化を適用する場合について説明し
たが、符号化としてハフマン符号をはじめとするブロッ
ク符号化、またユニバーサル符号化と分類されるエント
ロピ符号化を適用することも可能であり、算術符号化の
みに限定するものではない。また、符号化の対象は2値
データに限定するものではない。
また、本実施の形態では、図49に示したように、STAT
Eテーブルの状態をすべて"0"に初期化する場合を示した
が、符号化装置のSTATEテーブルと復号装置のSTATEテー
ブルが同じ値に 設定される限り、どのような値で初期
化しても良い。
また、本実施の形態では、コンテクストが同一の値
(CX=1)を取り続ける場合を示したが、コンテクスト
が同一の値を取り続けない場合でも構わない。
なお、2値データの場合の特徴を以下に述べておく。
2値データならば予測値を反転するだけで2重化(2
倍)で済むが、3値以上では予測値の更新が一意に決ま
らない場合も考える。N値データに対してN倍では済ま
ず、組合せの数NC2重化しなくてはならないし、単純に
更新処理削減のための多重化はできない場合も考えられ
る。
実施の形態2. 実施の形態1で示したQM−Coderの定数テーブル(確
率推定テーブル)の設定方法は、状態の2重化によって
再構成される定数テーブルのインデックス(8ビットの
STATE値)のうち最上位のビットに従来の予測値、下位
7ビットを従来の状態番号とする例であった。
本実施の形態では、最下位ビットに従来の予測値、上
位7ビットに従来の状態番号を配置したインデックス
(8ビットのSTATE値)に対する定数テーブルの設定方
法を示す。
従来の状態番号ST=0〜112で示される状態STについ
て、 予測値が0の状態について、この場合は偶数の状態番
号となり、 LSZ[ST×2]=LSZ(ST), NMPS[ST×2]=NMPS(ST)×2, NLPS[ST×2]=NLPS(ST)×2+SWTCH(ST), MPS[ST×2]=0, LPS[ST×2]=1 予測値が1の状態について、この場合は奇数の状態番
号となり、 LSZ[ST×2+1]=LSZ(ST), NMPS[ST×2+1]=NMPS(ST)×2+1, NLPS[ST×2+1]=NLPS(ST)×2+(1−SWTCH(ST)), MPS[ST×2+1]=1, LPS[ST×2+1]=0 と変換する。このように、作成された定数テーブルを
図58と図59に示す。
状態数は、状態番号1が実際には使用されないため、
実施の形態1と同じく225状態となる。符号化および復
号の処理フローは、従来の初期状態番号0がこの設定方
法を採っても状態番号は0となるため実施の形態1に対
して定数テーブルを差し替える以外は特別な変更を必要
としない。予測値(MPS)は状態番号の最下位ビットの
みを参照することによって得ることもできる。非予測値
(LPS)はその予測値(MPS)に対して反転させた値を取
ればよい。
本実施の形態でも、図60に示すように、STATEテーブ
ル47の上位7ビットを従来のSTテーブル11、最下位ビッ
トを従来のMPSテーブル10とすれば、従来方式との互換
性を保持できるという利点については実施の形態1と同
様である。
図61,図62は、図56又は図60に示すSTATEテーブル47を
用いる場合の他の構成を示す図である。STATEテーブル4
7の1ビット目又は8ビット目にMPS値が設定されている
ので、このMPSを画素シンボル変換器16又はシンボル画
素変換器61に入力し、MPSテーブル49(及びLPSテーブル
48)を削除した場合を示している。
実施の形態1および実施の形態2では、状態の2重化
のための定数テーブルの設定方法をそれぞれ示したが、
従来における予測値と状態番号を新規状態番号の上位ビ
ット、下位ビットときれいに分割しなくても重複しない
ようにランダムに採番する方法を採することも可能であ
ることは言うまでもない。本発明は、状態を予測値対応
に多重化して増加させて、その状態番号に従来の状態番
号および予測値を一意に対応させることによって、状態
遷移のみ行えば従来の予測値反転判定とその実行を不要
とすることが重要であって、採番方法については何ら制
限するものではない。特に、予測値(MPS)や非予測値
(LPS)をテーブルで持つ場合には、たとえば特定の状
態番号を境界にして前を予測値0、後を予測値1とか、
または状態番号が偶数ならば予測値0,奇数ならば予測値
1などと状態番号の特定のビットがその値を示す必要は
ないことになる。実施の形態1および実施の形態2は従
来の変数テーブルへの互換性を容易にする例であって、
状態番号および予測値が1対1に対応する限り、たとえ
テーブルを多重化する際にランダムに配置したとして
も、変換が複雑になるものの実施の形態1および実施の
形態2と同一の効果を奏することができることに変わり
はない。
産業上の利用可能性 以上のように、この発明によれば、状態と予測値を対
応させて予め定めているので、状態のみ管理、更新する
ことにより、全体の処理回数を削減し符号化/復号処理
を高速化することができる。状態遷移のみ行うことによ
って予測値切替えの要否判定と切替えが必要なときのそ
の実行が不要となる。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−38048(JP,A) 特開 平5−64007(JP,A) 特開 平7−203453(JP,A) 特開 平7−249995(JP,A) 特開 平8−116534(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04N 7/24 - 7/68 H04N 1/41 - 1/419 H03M 7/30 - 7/50

Claims (16)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】注目画素に近接する参照画素を基に構成し
    たコンテクストを用いて注目画素を符号化する符号化装
    置において、 注目画素に対する予測値と、注目画素に対するその予測
    値の出現確率を分類した値とを組み合わせて状態とし、
    状態をコンテクストに対応させて複数記憶するステート
    テーブルと、 注目画素とコンテクストとを入力し、コンテクストに基
    づいてステートテーブルから注目画素に対する状態を求
    め、求めた状態に基づいて注目画素に対する予測値を求
    め、求めた予測値に基づいて注目画素を符号化する符号
    部とを備え、 上記符号部は、ステートテーブルの該コンテクストに対
    応する状態を遷移させ、コンテクストの状態を遷移させ
    ることにより該コンテクストに対応する状態の予測値を
    更新する更新処理器を備えたことを特徴とする符号化装
    置。
  2. 【請求項2】上記符号部は、さらに、 画素から構成される画像データを記憶し、符号化すべき
    対象となる注目画素を出力するとともに、注目画素に近
    接する参照画素を基に構成したコンテクストを出力する
    画像メモリと、 状態に対応して領域幅と予測値を定数として記憶し、ス
    テートテーブルから注目画素に対する状態を入力して、
    注目画素に対する領域幅と注目画素に対する予測値とを
    出力する定数テーブルと、 画像メモリから注目画素を入力し、定数テーブルから予
    測値を入力し、注目画素を予測値と比較して注目画素を
    シンボルに変換して出力する画素シンボル変換器と、 定数テーブルから、注目画素に対する領域幅を入力し、
    画素シンボル変換器からシンボルを入力し、領域幅に基
    づいて、シンボルを符号化して出力する符号器を備えた
    ことを特徴とする請求項1記載の符号化装置。
  3. 【請求項3】上記ステートテーブルは、状態を、更新処
    理器により書き換えられる変数として記憶し、画像メモ
    リからコンテクストを入力して注目画素に対する状態を
    出力する変数テーブルであることを特徴とする請求項2
    記載の符号化装置。
  4. 【請求項4】上記定数テーブルは、ステートテーブルに
    記憶された状態をインデックスとして、予測値を出力す
    る予測値テーブルを備えたことを特徴とする請求項2記
    載の符号化装置。
  5. 【請求項5】上記ステートテーブルは、所定の桁に予測
    値を配置した状態を記憶することにより、ステートテー
    ブルの予測値を配置した所定の桁が定数テーブルの一部
    として兼用されることを特徴とする請求項1記載の符号
    化装置。
  6. 【請求項6】上記ステートテーブルは、上位桁と下位桁
    とのいずれかの桁に予測値を配置した状態を記憶するこ
    とを特徴とする請求項5記載の符号化装置。
  7. 【請求項7】上記定数テーブルは、ステートテーブルに
    記憶された状態をインデックスとするとともに、ステー
    トテーブルの状態を遷移させるための遷移先となる状態
    を記憶した遷移テーブルを備えたことを特徴とする請求
    項2記載の符号化装置。
  8. 【請求項8】上記符号化装置は、電子計算機、スキャ
    ナ、ファクシミリ、プリンタ、データベース、半導体チ
    ップのいずれかに備えられることを特徴とする請求項1
    記載の符号化装置。
  9. 【請求項9】復号の対象となる注目画素に近接する参照
    画素を基に構成したコンテクストを用いて符号から注目
    画素を復号する復号装置において、 注目画素に対する予測値と、注目画素に対するその予測
    値の出現確率を分類した値とを組み合わせて状態とし、
    状態をコンテクストに対応させて複数記憶するステート
    テーブルと、 符号とコンテクストとを入力し、コンテクストに基づい
    てステートテーブルから注目画素に対する状態を求め、
    求めた状態から注目画素に対する予測値を求め、求めた
    予測値に基づいて符号から注目画素を復号する復号部と
    を備え、 上記復号部は、ステートテーブルの該コンテクストに対
    応する状態を遷移させ、コンテクストの状態を遷移させ
    ることにより該コンテクストに対応する状態の予測値を
    更新する更新処理器を備えたことを特徴とする復号装
    置。
  10. 【請求項10】上記復号部は、さらに、 復号された画素を入力して記憶し、復号の対象となる注
    目画素に接近する参照画素を基に構成したコンテクスト
    を出力する画像メモリと、 状態に対応して領域幅と予測値を定数として記憶し、ス
    テートテーブルから注目画素に対する状態を入力して、
    注目画素に対する領域幅と注目画素に対する予測値と非
    予測値とのいずれかを出力する定数テーブルと、 定数テーブルから、注目画素に対する領域幅を入力し、
    符号をシンボルへ復号して出力する復号器と、 定数テーブルから予測値と非予測値のいずれかを参照し
    シンボルを注目画素に変換して画像メモリに出力するシ
    ンボル画素変換器を備えたことを特徴とする請求項9記
    載の復号装置。
  11. 【請求項11】上記ステートテーブルは、状態を、更新
    処理器により書き換えられる変数として記憶し、画像メ
    モリからコンテクストを入力して注目画素に対する状態
    を出力する変数テーブルであることを特徴とする請求項
    10記載の復号装置。
  12. 【請求項12】上記定数テーブルは、ステートテーブル
    に記憶された状態をインデックスとして、予測値を出力
    する予測値テーブルを備えたことを特徴とする請求項10
    記載の復号装置。
  13. 【請求項13】上記ステートテーブルは、所定の桁に予
    測値を配置した状態を記憶することにより、ステートテ
    ーブルの予測値を配置した所定の桁が定数テーブルの一
    部として兼用されることを特徴とする請求項9記載の復
    号装置。
  14. 【請求項14】上記ステートテーブルは、上位桁と下位
    桁とのいずれかの桁に予測値を配置した状態を記憶する
    ことを特徴とする請求項13記載の復号装置。
  15. 【請求項15】上記定数テーブルは、ステートテーブル
    に記憶された状態をインデックスとするとともに、ステ
    ートテーブルの状態を遷移させるための遷移先となる状
    態を記憶した遷移テーブルを備えたことを特徴とする請
    求項10記載の復号装置。
  16. 【請求項16】上記復号装置は、電子計算機、スキャ
    ナ、ファクシミリ、プリンタ、データベース、半導体チ
    ップのいずれかに備えられることを特徴とする請求項9
    記載の復号装置。
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