JPH0834434B2 - 符号化装置及び符号化方法 - Google Patents

符号化装置及び符号化方法

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JPH0834434B2
JPH0834434B2 JP2046275A JP4627590A JPH0834434B2 JP H0834434 B2 JPH0834434 B2 JP H0834434B2 JP 2046275 A JP2046275 A JP 2046275A JP 4627590 A JP4627590 A JP 4627590A JP H0834434 B2 JPH0834434 B2 JP H0834434B2
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文孝 小野
智広 木村
雅之 吉田
茂徳 木野
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    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03MCODING; DECODING; CODE CONVERSION IN GENERAL
    • H03M7/00Conversion of a code where information is represented by a given sequence or number of digits to a code where the same, similar or subset of information is represented by a different sequence or number of digits
    • HELECTRICITY
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    • H03MCODING; DECODING; CODE CONVERSION IN GENERAL
    • H03M7/00Conversion of a code where information is represented by a given sequence or number of digits to a code where the same, similar or subset of information is represented by a different sequence or number of digits
    • H03M7/30Compression; Expansion; Suppression of unnecessary data, e.g. redundancy reduction
    • H03M7/40Conversion to or from variable length codes, e.g. Shannon-Fano code, Huffman code, Morse code
    • H03M7/4006Conversion to or from arithmetic code

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  • Theoretical Computer Science (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は画像情報などの符号化装置及び符号化方法
に関するものである。
[従来の技術] マルコフ情報源の符号化についてはシンボル系列を数
直線上で0.0から1.0までの間に写像しその座標を例えば
2進表示したものを符号語として符号化する数直線表示
符号化方式が知られている。
第4図はその概念図であり、簡単のため2値情報源と
し、シンボル“1"の出現確立をr、“0"の出現確率を1
−rとした無記憶情報源を示している。無記憶情報源の
出力系列長を3とすると、右端のC(000)〜C(111)
のそれぞれの座標を2進表示し、区別のつく桁までで打
ち切ってそれぞれの符号語とすれば受信側では送信側と
同様の過程を経ることにより復号が可能である。
このような系列では第i時点でのシンボル系列の数直
線上へのマッピング範囲のA、その範囲の最小の座標Ci
は 出力シンボルaiが0のとき Ai=(1−r)×Ai-1 Ci=Ci-1+rAi-1 出力シンボルaiが1のとき Ai=rAi-1 Ci=Ci-1 となる。
さて、An overview of the basic principles of the
Q−Corder−Adaptivebinary arithmetic corder(IBM
Journal of Research & Development VOl.32 No.6 NO
V.1988)に記載されているように掛け算等の演算回路を
減らすためにはrAi-1を必ずしも演算せず、複数の固定
値をテーブルに用意しその中からマルコフ状態に対応し
てある値を選択する方法が採られている。
したがって、シンボルが順次繰り返されると範囲Ai-1
は次第に小さくなっていくので演算の精度を保つため正
規化(Ai-1を2のべき乗倍すること)が必要であり実際
の符号語では上記固定値は常に同じものとし、演算時に
2のべき乗分の1すなわち2進数のシフトを行うことで
処理される。
ここで、rAi-1をSとおくと、前述した式は、それぞ
れ次のようになる。
aiが0のとき Ai=Ai-1−S Ci=Ci-1+S aiが1のとき Ai=S Ci=Ci-1 となる。
ここで、前シンボルの範囲Ai-1はシンボルの出現が増
えるにしたがって、逐次小さくなっていくのでSも逐次
小さくしていく必要がある。Sを小さくすることは具体
的にはシフト動作で2のべき乗分の1とすることで実現
される。あるいは、逆に数直線上でAi-1を2のべき乗倍
し一定値のSを用いると考えることができる。これを正
規化と呼ぶ。
なお、以下ではシンボルaiが0の場合をMPS(優勢シ
ンボル:より出現確率の高いシンボル)、1の場合をLP
S(劣勢シンボル:より出現確率の低いシンボル)と呼
ぶ。すなわち、事前に予測変換処理が行われており出現
確率の高いと想定されるMPSか低いと想定されるLPSかで
表現されているものとする。
また、上述したシンボルaiが“1"のときの範囲Ai=r
Ai-1=Sは劣勢シンボルの範囲といえる。
また、第5図は従来の符号化装置を示すブロック図で
あり、図において、(1)は前シンボルに割り当てられ
た範囲の値を一時記憶するレジスタ、(2)は減算器、
(3)は範囲の切替器、(4)は座標の切替器、(5)
は正規化処理によるシフト量を決定するシフト器、
(6)は符号化出力を演算する演算部である。
次に、動作を図に基づいて説明する。
図示していない予測見積部でマルコフ情報源の状態か
ら複数の値を持つテーブルより選択されたS(劣勢シン
ボル範囲)が入力されると減算器(2)でレジスタ
(1)に記憶されている前シンボルの範囲Ai-1との差A
i-1−Sを求め出力する。
優勢シンボルに割り当てる範囲Ai-1−Sと劣勢シンボ
ルに割り当てる範囲Sが切替器(3)に入力され、シン
ボルが優勢シンボルか劣勢シンボルかにより切り替えら
れる。すなわち、シンボルが優勢シンボルであればシン
ボルに割り当てる範囲Ai=Ai-1−Sとして出力し、劣勢
シンボルであればシンボルに割り当てる範囲Ai=Sとし
て出力する。
また、切替器(4)では優勢シンボルか劣勢シンボル
かにより入力される劣勢シンボル範囲Sまたは固定値
“0"のどちらかを前シンボルに割り当てた範囲Ai-1の最
小座標Ci-1に対する差分座標ΔCとして出力する。すな
わち、優勢シンボルであれば差分座標ΔC=Sとして出
力し、劣勢シンボルであれば差分座標ΔC=0として出
力する。
切替器(3)の出力Aiはレジスタ(1)、シフト器
(5)および演算部(6)に送られる。
シンボルaiに対する割り当て範囲Aiはレジスタ(1)
に記憶され次のシンボルの範囲算出のデータとなる。シ
フト器(5)では入力される範囲Aiを1/2と比較し、1/2
より小さい場合には範囲Aiを2倍した後再度1/2と比較
して、範囲Aiが1/2を越えるまで2倍することを繰り返
す。そして範囲Aiが1/2を越えたえときのべき乗数lを
求め、座標のシフト量lとして演算部(6)へ出力す
る。そして、演算部(6)は切替器(3)、切替器
(4)およびシフト器(5)の出力を入力として符号語
の演算を行い出力する。演算部(6)には過去からの差
分座標が累積加算され記憶されている。すなわち、この
累積加算された値は前シンボルに割り当てられた範囲の
最小座標Ci-1に等しい。入力差分座標ΔCは前シンボル
の最小座標Ci-1に加算された現シンボルの割り当て範囲
の最小座標Ciを得る。この最小座標Ciをシフト量l(ビ
ット)だけシフトさせ有効範囲内の最大座標と一致する
部分があるかを調べる。もし一致する部分があればその
部分を確定座標ビットすなわち符号語として出力する。
[発明が解決しようとする課題] さて、上述したようにSとして一定値を用いると特に
劣勢シンボル範囲Sが大きく、正規化表現された前シン
ボルの範囲Ai-1が相対的に小さいときには問題があっ
た。
以下にその例を示す。今、前シンボルai-1に割り当て
た範囲Ai-1が0.5を若干越えていたとすると、シンボルa
iがMPSのときのシンボル範囲Ai-1−Sは極めて小さくな
りシンボルaiがLPSのときの範囲Sより小さくなること
がある。すなわち、本来MPSの方の出現確率の方が高い
にも拘らずMPSに割り当てられる範囲がLPSに割り当てら
れる範囲より小さくなるわけであり、これは符号化効率
の低下につながることになる。仮にMPSに割り当てられ
る範囲がLPSに割り当てられる範囲より必ず大であるよ
うにすると、Ai-1>0.5よりSは0.25以下とする必要が
生じる。
Sを0.25とすると、前シンボルの範囲Ai-1が1.0のと
きはr=0.25となり、また前シンボルの範囲Ai-1が0.5
に近いときはほぼr=0.5となるため、結局符号化の上
ではLPSの出現比率が1/4から1/2の間で変動しているこ
とになる。
この変動幅を少なくできれば出現比率に応じた範囲割
り当てができ符号化効率の向上が期待できる。
この発明は上記のような問題点を解消するためになさ
れたもので、特にLPS(劣勢シンボル)の出現比率が1/2
に近い場合に効率向上が著しい。
[課題を解決するための手段] この発明の請求項1に係わる符号化装置は、優勢シン
ボルと劣勢シンボルとの数線上の範囲を比較する比較手
段と、この比較手段の比較結果にもとづき、優勢シンボ
ルには劣勢シンボルに割り当てられた範囲を与え、劣勢
シンボルには優勢シンボルに割り当てられた範囲を与え
るように、優勢シンボルと劣勢シンボルとの数線上の範
囲を制御する制御手段を備えたものである。
また、この発明の請求項2に係わる符号化方法は、優
勢シンボルと劣勢シンボルとの数線上の範囲を比較する
第1のステップと、この第1のステップの比較結果にも
とづき、優勢シンボルには劣勢シンボルに割り当てられ
た範囲を与え、劣勢シンボルには優勢シンボルに割り当
てられた範囲を与えるように、優勢シンボルと劣勢シン
ボルとの数線上の範囲を制御する第2のステップとを備
える。
また、この発明の請求項3に係わる符号化装置は、優
勢シンボルに割り当てる数線上の範囲と劣勢シンボルに
割り当てる数線上の範囲を比較する比較手段と、劣勢シ
ンボルに割り当てる数線上の範囲が、優勢シンボルに割
り当てる数線上の範囲を越えた場合、優勢シンボルには
劣勢シンボルに割り当てられた範囲を与え、劣勢シンボ
ルには優勢シンボルに割り当てられた範囲を与えるよう
に、優勢シンボルと劣勢シンボルとの数線上の範囲を制
御する制御手段とを備えたものである。
また、この発明の請求項4に係わる符号化方法は、優
勢シンボルに割り当てる数線上の範囲と劣勢シンボルに
割り当てる数線上の範囲とを比較する第1のステップ
と、劣勢シンボルに割り当てる数線上の範囲が、優勢シ
ンボルに割り当てる数線上の範囲を越えた場合、優勢シ
ンボルには劣勢シンボルに割り当てられた範囲を与え、
劣勢シンボルには優勢シンボルに割り当てられた範囲を
与えるように、優勢シンボルと劣勢シンボルとの数線上
の範囲を制御する第2のステップとを備える。
さらにまた、この発明の請求項5に係わる符号化装置
は、劣勢シンボルにはその出現確率に対応して選ばれて
入力される範囲Sを与え優勢シンボル(出現頻度の高い
シンボル)には前記所定範囲から劣勢シンボルに与えら
れた範囲Sを差し引いた範囲を与える減算手段と、前記
範囲Sと前記減算手段の出力との大小を比較する手段
と、優勢シンボルに与えられた範囲のほうが劣勢シンボ
ルに与えられた範囲よりも小さくなるときには優勢シン
ボルには劣勢シンボルに割り当てられた範囲を与え、劣
勢シンボルには優勢シンボルに割り当てられた範囲を与
えるように、優勢シンボルと劣勢シンボルとの数直線上
の範囲を制御する制御手段とを備える。
[作用] 以上のように構成された請求項1の符号化装置は、比
較結果にもとづき、優勢シンボルには劣勢シンボルに割
り当てられた範囲を与え、劣勢シンボルは優勢シンボル
に割り当てられた範囲を与えるように、優勢シンボルと
劣勢シンボルとの数線上の範囲を制御する。
また、請求項2の符号化方法は、比較結果にもとづ
き、優勢シンボルには劣勢シンボルに割り当てられた範
囲を与え、劣勢シンボルには優勢シンボルに割り当てら
れた範囲を与えるように、優勢シンボルと劣勢シンボル
との数線上の範囲を制御する。
また、請求項3の符号化装置は、劣勢シンボルに割り当
てる数線上の範囲が、優勢シンボルに割り当てる数線上
の範囲を越えた場合、優勢シンボルは劣勢シンボルに割
り当てられた範囲を与え、劣勢シンボルには優勢シンボ
ルに割り当てられた範囲を与えるように、優勢シンボル
と劣勢シンボルとの数線上の範囲を制御する。
また、請求項4の符号化方法は、劣勢シンボルに割り
当てる数線上の範囲が、優勢シンボルに割り当てる数線
上の範囲を越えた場合、優勢シンボルには劣勢シンボル
に割り当てられた範囲を与え、劣勢シンボルには優勢シ
ンボルに割り当てられた範囲を与えるように、優勢シン
ボルと劣勢シンボルとの数線上の範囲を制御する。
さらにまた、請求項5の符号化装置は、優勢シンボル
に与えられた範囲のほうが劣勢シンボルに与えられた範
囲よりも小さくなるときには優勢シンボルには劣勢シン
ボルに割り当てられた範囲を与え、劣勢シンボルには優
勢シンボルに割り当てられた範囲を与えるように、優勢
シンボルと劣勢シンボルとの数直線上の範囲を制御す
る。
[実施例] 以下、この発明の一実施例を図面について説明する。
第1図において、(1)は前シンボルの範囲値Ai-1を保
持するレジスタ、(2)は減算器、(8)は切替器、
(9)は切替器、(5)はシフト器、(6)は演算部、
(7)は比較器である。
なお、実施例においては、比較手段として比較器
(7)が用いられており、制御手段として切替器
(8),(9)が用いられている。
つぎに、第1図をもとに動作を説明する。
図示していない予測見積部でマルコフ情報源の状態か
ら複数の値を持つテーブルより選択されたS(劣勢シン
ボル領域)が入力されると減算器(2)でレジスタ
(1)に記憶されている前シンボルの範囲Ai-1との差A
i-1−Sを求め出力する。比較器(7)では、このAi-1
−Sと直接入力される劣勢シンボル範囲Sとの大小を比
較し、その結果をEとして出力する。
一方、切替器(8)では入力されるAi-1−Sと、S
と、比較器(7)の出力Eと、図示していない予測見積
部でマルコフ情報源が優勢シンボルか劣勢シンボルかを
判定した出力あるMPS/LPSとにもとづいて、入力されるA
i-1−Sとのどちらかを切り替えて現在のシンボルに対
する範囲の値として出力する。
すなわち、比較器(7)でAi-1−S>Sであるとき、
出力Eを“1"とし、Ai-1−S≦Sのとき、出力Eを“0"
とすれば、 (イ)E=1、シンボルai=0(MPS)のとき 切替器(8)はシンボルaiに対する割り当ての範囲を
Ai=Ai-1−Sとして出力する。
(ロ)E=1、シンボルai=1(LPS)のとき 切替器(8)はシンボルaiに対する割り当ての範囲を
Ai=Sとして出力する。
(ハ)E=0、シンボルai=0(MPS)のとき 切替器(8)はシンボルaiに対する割り当ての範囲を
Ai=Sとして出力する。
(ニ)E=0、シンボルai=1(LPS)のとき 切替器(8)はシンボルaiに対する割り当ての範囲を
Ai=Ai-1−Sとして出力する。
また、切替器(9)では比較器(7)の出力Eとシン
ボルaiにもとづいて、入力Sまたは固定入力“0"のどち
らかに切替えて前シンボルai-1に割り当てた範囲の最小
座標との差分の座標ΔCとして出力する。すなわち、 (イ)E=1、シンボルai=0(MPS)のとき 切替器(9)は前シンボルai-1の範囲の最小座標をC
i-1とシンボルaiの範囲の最小座標Ciとの差分の座標を
ΔC=として出力する。
(ロ)E=1、シンボルai=1(LPS)のとき 切替器(9)は前シンボルai-1の範囲の最小座標Ci-1
とシンボルaiの範囲の最小座標Ciとの差分の座標をΔC
として出力する。
(ハ)E=0、シンボルai=0(MPS)のとき 切替器(9)は差分の座標をΔC=0として出力す
る。
(ニ)E=0、シンボルai=1(LPS)のとき 切替器(9)は差分の座標をΔC=Sとして出力す
る。
切替器(8)の出力Aiはレジスタ(1)、シフト器
(5)および演算部(6)に送られる。
シフト器(5)および演算部(6)の動作は従来技術
と同様である。
また、第2図は第1図で示したこの発明の実施例にお
ける手順を示すフローチャート図である。
まず、ステップ1では、入力されるシンボルが優勢シ
ンボル(MPS)か劣勢シンボル(LPS)かを判定する。ス
テップ2、ステップ3では判定結果にもとづいて入力シ
ンボルに割り当てる範囲Ai-1−Sが劣勢シンボルに割り
当てられる範囲Sより大であるかを判定する。
即ち、ステップ2ではステップ1で劣勢シンボルと判
定された場合にその劣勢シンボルに割り当てられた範囲
Sが優勢シンボルに割り当てられる範囲Ai-1−Sより小
であるか判定し、小であればステップ5に進む。また、
そうでなければステップ4に進む。ステップ3ではステ
ップ1で優勢シンボルと判定された場合にその優勢シン
ボルに割り当てられた範囲Ai-1−Sが劣勢シンボルに割
り当てられる範囲Sより大であるかを判定し、大であれ
ばステップ4に進み、もしそうでなければステップ5に
進む。
ステップ4では入力シンボルが優勢シンボルであって
割り当てられた範囲が劣勢シンボルの範囲より大のとき
および入力シンボルが劣勢シンボルであって割り当てら
れた範囲が優勢シンボルの範囲より大であるときのそれ
ぞれの入力に対する範囲AiとAiの最小座標Ciを決定す
る。
ステップ5では入力シンボルが優勢シンボルであって
割り当てられた範囲が劣勢シンボルの範囲より小である
ときおよび入力シンボルが劣勢シンボルであって割り当
てられた範囲が優勢シンボルの範囲より小であるときの
それぞれの入力シンボルに対する範囲AiとAiの最小座標
Ciを決定する。
ステップ6はシフト量lを計算するために初期値とし
て0とする。
ステップ7ではステップ4またはステップ5で決定さ
れた範囲Aiが0.5より小であるかを判定し、小である場
合にはステップ8に移る。大である場合にはステップ9
へ進む。
ステップ8では範囲Aiを2倍しシフト量lをl=1と
し、再度ステップ7の判定を行ない範囲Aiが0.5を越え
るまでこのルーチンを繰り返す。
ステップ9で符号語を演算するために、累積加算され
ている前シンボルの範囲の最小座標Ci-1に入力される差
分座標ΔCを加算し現シンボルに対する最小座標Ciを求
めてシフト量lビットのシフトを行う。そしてlビット
のシフトを行った最小座標Ciに入力される範囲Aiを加算
して範囲Aiの最大座標を求めて、最小座標のlビットの
シフトを行った部分と最大座標の上位とが一致するとき
は最小座標のlビット分を符号語として出力する。一致
しないときは出力はしない。
つぎにステップ10に進み、つぎのシンボルの処理のた
めiをi+1に更新してステップ1に戻る。
なお、受信側で復号する場合には、Ai-1−SとSを比
較することで送信側でMPS/LPSの一時的入替えが行われ
たかどうかを知ることができ、正しく復号することが可
能である。
つぎに、この発明による効果を定量的に説明する。い
ま、LPSの発生確率をrとし、固定割当て値をSとした
ときのLPSへの割り当て比rsはA=0.5のとき最大となり
rs=S、A=1のときに最小となりrs=Sとなる。
rs=2Sのときの1シンボルあたりの平均符号長L2sは L2s=−(1−r)log(1−2S)−rlog2S rs=Sのときの1シンボルあたりの平均符号長Lsは Ls=−(1−r)log(1−S)−rlogS 与えられたrに対する最適なSは最悪の符号化効率を
最小にするという観点からL2s=Lsを満足するSの値で
与えられる。
つぎに、この発明を適用したときの1シンボルあたり
の平均符号長の範囲はS<1/4では上記と同様である
が、1/4≦S<1/3ではLsと1の間に限定される。
第3図は本実施例による符号化効率をeとしたときの
1/e−1のグラフで示したものであり、最大5%程度の
符号化効率の改善がされていることが分かる。
なお、上記実施例では通常MPSを数直線上で上側にと
りLPSを下側にとる例を示したが、MPSを下側にとりLPS
を上側にとるのを原則としても全く同様の効果を有す
る。
[発明の効果] 以上のようにこの発明によれば優勢シンボルMPSと劣
勢シンボルLPSの割当て範囲との大きさの関係が、常に
優勢シンボルMPSの割当て範囲の方が大きくなるように
したので高い符号化効果が得られるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の一実施例による符号化装置を示すブ
ロック図、第2図は符号化処理を示すフローチャート
図、第3図はこの発明の実施例による符号化効率を示す
図、第4図は符号化の概念を示す図、第5図は従来の符
号化装置を示すブロック図である。 (1)…レジスタ、(2)…減算器、(3),(4),
(8),(9)…切替器、(5)…シフト、(6)…演
算器、(7)…比較器。 なお、図中、同一符号は同一、または相当部分を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 木野 茂徳 神奈川県鎌倉市大船5丁目1番1号 三菱 電機株式会社通信システム研究所内 (56)参考文献 特開 平2−65373(JP,A) 特開 平2−285776(JP,A) 電子情報通信学会春季全国大会講演論文 集(1990)、小野、吉田、木村、木野、 P.7−38

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ディジタル信号の符号化にあたり、出現確
    率の高いシンボルである優勢シンボルと出現確率の低い
    シンボルである劣勢シンボルとを、前シンボルの数線上
    の範囲(Ai-1)及び劣勢シンボルの数線上の所定範囲
    (S)にもとづいて、数線上の所定の範囲に対応させ、
    その数線上の座標を符号語として出力する符号化装置に
    おいて、 優勢シンボルと劣勢シンボルとの数線上の範囲を比較す
    る比較手段と、 この比較手段の比較結果にもとづき、優勢シンボルには
    劣勢シンボルに割り当てられた範囲を与え、劣勢シンボ
    ルには優勢シンボルに割り当てられた範囲を与えるよう
    に、優勢シンボルと劣勢シンボルとの数線上の範囲を制
    御する制御手段とを備えたことを特徴とする符号化装
    置。
  2. 【請求項2】ディジタル信号の符号化にあたり、出現確
    率の高いシンボルである優勢シンボルと出現確率の低い
    シンボルである劣勢シンボルとを、前シンボルの数線上
    の範囲(Ai-1)及び劣勢シンボルの数線上の所定範囲
    (S)にもとづいて、数線上の所定の範囲に対応させ、
    その数線上の座標を符号語として出力する符号化方法に
    おいて、 優勢シンボルと劣勢シンボルとの数線上の範囲を比較す
    る第1のステップと、 この第1のステップの比較結果にもとづき、優勢シンボ
    ルには劣勢シンボルに割り当てられた範囲を与え、劣勢
    シンボルには優勢シンボルに割り当てられた範囲を与え
    るように、優勢シンボルと劣勢シンボルとの数線上の範
    囲を制御する第2のステップとを備えたことを特徴とす
    る符号化方法。
  3. 【請求項3】ディジタル信号の符号化にあたり、出現確
    率の高いシンボルである優勢シンボルと出現確率の低い
    シンボルである劣勢シンボルとを、前シンボルの数線上
    の範囲(Ai-1)及び劣勢シンボルの数線上の所定範囲
    (S)にもとづいて、数線上の所定の範囲に対応させ、
    その数線上の座標を符号語として出力する符号化装置に
    おいて、 優勢シンボルに割り当てる数線上の範囲と劣勢シンボル
    に割り当てる数線上の範囲を比較する比較手段と、 劣勢シンボルに割り当てる数線上の範囲が、優勢シンボ
    ルに割り当てる数線上の範囲を越えた場合、優勢シンボ
    ルには劣勢シンボルに割り当てられた範囲を与え、劣勢
    シンボルには優勢シンボルに割り当てられた範囲を与え
    るように、優勢シンボルと劣勢シンボルとの数線上の範
    囲を制御する制御手段とを備えたことを特徴とする符号
    化装置。
  4. 【請求項4】ディジタル信号の符号化にあたり、出現確
    率の高いシンボルである優勢シンボルと出現確率の低い
    シンボルである劣勢シンボルとを、前シンボルの数線上
    の範囲(Ai-1)及び劣勢シンボルの数線上の所定範囲
    (S)にもとづいて、数線上の所定の範囲に対応させ、
    その数線上の座標を符号語として出力する符号化方法に
    おいて、 優勢シンボルに割り当てる数線上の範囲と劣勢シンボル
    に割り当てる数線上の範囲とを比較する第1のステップ
    と、 劣勢シンボルに割り当てる数線上の範囲が、優勢シンボ
    ルに割り当てる数線上の範囲を越えた場合、優勢シンボ
    ルには劣勢シンボルに割り当てられた範囲を与え、劣勢
    シンボルには優勢シンボルに割り当てられた範囲を与え
    るように、優勢シンボルと劣勢シンボルとの数線上の範
    囲を制御する第2のステップとを備えたことを特徴とす
    る符号化方法。
  5. 【請求項5】2値マルコフ情報源の符号化にあたり情報
    源の出力シンボル系列を優勢シンボル(出現頻度の高い
    シンボル)と劣勢シンボル(出現頻度の低いシンボル)
    とに判定しその出現確率に対応した複数の所定値を記憶
    したテーブルから一つを選びその選択された値にもとづ
    いて入力シンボルを数直線上の所定の範囲に対応させ、
    その対応させた範囲が所定範囲の1/2未満になるたびに
    当該範囲を1/2以上となるまで2のべき乗倍に拡大し、
    その数直線上の位置情報を2進表現した値と前記2のべ
    き乗数をもとに符号化圧縮を行う符号化装置において、 劣勢シンボルにはその出現確率に対応して選ばれて入力
    される範囲Sを与え優勢シンボル(出現頻度の高いシン
    ボル)には前記所定範囲から劣勢シンボルに与えられた
    範囲Sを差引いた範囲を与える減算手段と、前記範囲S
    と前記減算手段の出力との大小を比較する手段と、 優勢シンボルに与えられた範囲のほうが劣勢シンボルに
    与えられた範囲よりも小さくなるときには優勢シンボル
    には劣勢シンボルに割り当てられた範囲を与え、劣勢シ
    ンボルには優勢シンボルに割り当てられた範囲を与える
    ように、優勢シンボルと劣勢シンボルとの数直線上の範
    囲を制御する制御手段とを備えたことを特徴とする符号
    化装置。
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