JP3518969B2 - 鋳型中子の造型方法および造型装置 - Google Patents

鋳型中子の造型方法および造型装置

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JP3518969B2 JP13259097A JP13259097A JP3518969B2 JP 3518969 B2 JP3518969 B2 JP 3518969B2 JP 13259097 A JP13259097 A JP 13259097A JP 13259097 A JP13259097 A JP 13259097A JP 3518969 B2 JP3518969 B2 JP 3518969B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鋳造で用いられる
鋳型の中子を効率よく成形するための鋳型中子の造型方
法および造型装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、鋳造用の鋳型を能率よく、かつ効
果的に成形する手段として、鋳型形成用模型のキャビテ
ィ内を高い真空度に減圧して鋳物砂の充填造型を行う、
いわゆる吸引充填による造型法が提案されている。この
吸引充填による鋳型の造型手段としては、例えば特開昭
60−56441号公報で開示されるように、模型のキ
ャビティ内が減圧吸引装置に繋がれて負圧にされる状態
で、上部のホッパーからキャビティ開口部内に砂を供給
するとともに、この開口部の真上に位置するノズルから
内部に向かって圧縮空気を吹き込んで注入される鋳砂の
キャビティ内への充填を促進させるものがある。あるい
は特開昭61−273242号公報で開示されているよ
うに、模型のキャビティ内に砂を供給する際同時にブロ
ー用ガス容器からガスを瞬時に吹き込んで充填効果を得
るものなどがある。また、吸引充填するとともに模型に
振動を加えるようにすること(実公平2−14842号
公報参照)も行われている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記公知の吸引充填に
より鋳型中子を造型する場合、模型のキャビティ内にホ
ッパーから混練された砂が流入して周囲に拡散流動して
充填されるまでに、その充填を有効にしようとするため
にそのキャビティ内の減圧状態を高くすると、当然充填
密度も高くなる。特に振動を付加すれば、必然的に砂充
填密度は高くなり、鋳型強度も高くなっている。
【0004】鋳鋼製品を鋳造するに際し、製品の最終凝
固部で熱間キレ欠陥が発生することがある。この熱間キ
レ欠陥が発生するのは、冷却速度のアンバランスにより
鋳物に発生する収縮応力よりも鋳型強度が高いためと推
定される。つまり、複雑形状もしくは大きい中子を現状
の吸引充填による減圧造型法により造型した場合、鋳型
中子の砂充填密度、鋳型強度が高くなり、前述のような
熱間キレ欠陥の発生原因となり不利である。
【0005】このような砂充填密度の高まりによる問題
点のほか、吸引充填による造型手段のうち、模型のキャ
ビティ内にエアを吹き込む手段を付加して充填効果を高
めようとする方策において、前述の特開昭60−564
41号公報で開示されるように、砂供給ホッパーのキャ
ビティへの供給口に向かってエア吹き込み管を配する方
式では、供給される砂が重力で落下する供給部下の部分
では自動的に充填密度が高まるのに加えて吹き込まれる
エアの向きが鉛直方向に作用するので、例えば横方向に
長い形状のキャビティの場合、そのキャビティの隅まで
も砂を速やかに流動させる機能が発揮できない。そのた
めにキャビティの途中で停滞した砂による壁が発生して
充填不十分な箇所が生じることになる。この結果は、造
型操作が終わって、模型から造型された鋳型中子を取り
出すまで確認が困難である。そのため、外部から振動を
付加したり、エア吹き込みの条件を変えるなどして、補
完しなければならず、引いては砂充填密度が高まり、鋳
型強度の高いものとなる。
【0006】また、鋳型造型に際して吸引充填するとと
もに振動を加えるような方式によると、複雑な形状のも
のを成形するのに有効ではあるが、どうしても充填密度
が高くなり、加えて鋳型強度も高くなるので、前述のよ
うに鋳鋼製品で長尺の形状のものを鋳造するに当たって
は好ましい結果を得ることが困難である。
【0007】本発明では、このような問題点を解決する
ために、キャビティ内で砂の充填が困難な方向にエア吹
き込みノズルを挿入してアシストエアを吹き込んで砂の
流動性を高め、造型効果を高め得る鋳型中子の造型方法
および造型装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段および作用・効果】このよ
うな目的を達成するために、第1発明による鋳型中子の
造型方法は、減圧装置により負圧にされる鋳型成形用模
型のキャビティ内にアシストエアの吹き込みノズルを砂
供給口から挿入して、その砂供給口から供給される造型
用砂がキャビティ内で吸引充填開始後、その砂の充填困
難な方向に前記吹き込みノズルからアシストエアを1回
もしくは複数回吹き込んで砂の流動を補佐して充填する
ことを特徴とするものである。
【0009】本発明によれは、鋳型成形用模型のキャビ
ティ内における砂の充填が困難となる方向にアシストエ
アを吹き込む操作を加えることによって、過度の充填密
度を高めることなく目的の鋳型中子を造型することが可
能となった。しかも、低い減圧度で造型することが可能
となって、中子の砂充填密度を下げることができるの
で、造型に必要な減圧度が下がることによる効率の向
上、言い換えると、減圧装置のポンプ稼働時間の短縮、
造型時間の短縮となり、ポンプの能力やレシ−バ−タン
クの容量を下げることができ、設備費の低減が図れるな
ど経済効果が高められるという効果を奏するのである。
【0010】本発明では、前記アシストエアの吹き込み
ノズルには、少なくとも1個の吹き出し口が横向きに設
けられたものを前記模型のキャビティ内への造型用砂の
供給口から挿入して、キャビティの砂充填空間長の砂供
給口径に対する比が大きい方向に向けて、キャビティ内
への砂供給後、所要時間を置いてアシストエアを吹き込
むようにすることが好ましい。こうすることで、キャビ
ティ内に供給される砂の流動が途中で停滞するのを防止
して確実に末端まで送り込むことが可能になる効果が得
られる。
【0011】次に、第2発明による鋳型中子の造型装置
は、造型機に設置できて減圧装置と接続することにより
造型用のキャビティ内が負圧にされる少なくとも二つに
分割できる鋳型成形用の模型と、この模型のキャビティ
内に造型用砂を供給する供給口の上部に排出口が配置さ
れる砂供給用のホッパーと、このホッパーの前記排出口
に設けられる開閉ゲートと前記模型の砂供給口との間に
設けられるスペーサーに支持されて前記模型をセットす
ると前記砂供給口から前記キャビティ内に挿入されるア
シストエア吹き込み管とを備え、このアシストエア吹き
込み管の先端には前記模型のキャビティ内で砂の充填が
困難な方向に向けて少なくとも一個のアシストエア吹き
込みノズルが付設され、かつそのアシストエア吹き込み
管の他端部はアシストエア供給源と制御弁を介して接続
されることを特徴とするものである。
【0012】このように第2発明によれば、前記第1発
明による鋳型中子の造型方法に基づき実施することによ
り、前記作用効果を確実に得ることができる。
【0013】また、本発明において、前記アシストエア
吹き込み管のアシストエア吹き込みノズルは、前記模型
のキャビティの砂供給口からそのキャビティ内に出入り
自在に取り付けられているのが好ましい。こうすること
により、造型作業が終わればアシストエア吹き込みノズ
ルを模型から外すだけで、処置できることになって造型
装置の構造を簡単にでき、かつ取扱いも簡素化できる利
点がある。
【0014】さらに、第3発明による鋳型中子の造形装
置は、造型機に設置できて減圧装置と接続することによ
り造型用のキャビティ内が負圧にされる少なくとも二つ
に分割できる鋳型成形用の模型と、この模型のキャビテ
ィ内に造型用砂を供給する供給口の上部に排出口が配置
される砂供給用のホッパーと、前記造型用砂の供給口の
中央部に供給される造型用砂を分散させるように設けら
れる分散ヘッドと、この分散ヘッドの直下に配されるア
シストエア吹き込み部とを備え、このアシストエア吹き
込み部は前記模型の下部からキャビティ内に突き出して
その模型のキャビティ内で砂の充填が困難な方向に向け
て所要数のアシストエア吹き込み孔を設けられ、そのア
シストエア吹き込み部にはアシストエア供給源と制御弁
を介して接続されることを特徴とするものである。
【0015】本発明においては、鋳型成形用の模型に減
圧系路ならびにアシストエアの供給系路を組み込んだ構
成とされるので、この模型を造型機にセットして自動脱
着が可能になり、鋳型中子の造型作業が自動化できる効
果を奏するものである。
【0016】また、本発明では、前記鋳型成形用の模型
は、減圧装置と接続される閉鎖筐体の内部にキャビティ
が配設され、このキャビティと前記閉鎖筐体内の減圧室
とを仕切る隔壁の上側に所要数の排気小孔が設けられ、
前記造型用砂の分散ヘッドと前記アシストエア吹き込み
部とが前記閉鎖筐体の底部からキャビティの内部に一体
的に突出設置されるのが好ましい。また、前記鋳型成形
用の模型における閉鎖筐体の底部からキャビティの内部
に突出設置されている前記アシストエア吹き込み部に
は、前記筐体の外面の少なくとも一面で造型後模型の分
解に支障のない位置からアシストエア供給管が接続され
ているのが好ましい。なお、前記鋳型成形用の模型は、
前記閉鎖筐体とその内部に配されるキャビティが、共に
少なくとも上下二面に分割・組立できる構成であるのが
好ましい。こうすることで、鋳型中子の造型作業の自動
化が、より一層効果的に実施できることになる。
【0017】また、本発明では、前記鋳型成形用の模型
におけるキャビティは、その側壁部に設けられる排気小
孔に繋がる配管にて減圧装置と接続され、かつそのキャ
ビティ内要所に突出する突起部に前記アシストエア吹き
込み孔が設けられ、このアシストエア吹き込み孔に外部
からアシストエアの供給配管が接続される構成であるの
が好ましい。あるいは、前記鋳型成形用の模型における
キャビティは、その側壁部に設けられる排気小孔に繋が
る配管にて減圧装置と接続され、かつそのキャビティ内
中央部に突出するアシストエア吹き込み部の側部に前記
アシストエア吹き込み孔が設けられ、そのアシストエア
吹き込み部に外部からアシストエアの供給配管が接続さ
れる構成であるのが好ましい。これらのようにすること
で、キャビティに対する減圧系路やアシストエアの系路
を簡素化して模型に対する付属物の組み合わせを容易に
することができる利点がある。
【0018】また、前記鋳型成形用の模型におけるキャ
ビティの上部に開口する造型用砂の供給口は、造型する
鋳型中子の形状によって、前記分散ヘッドの周りに環状
に形成されるか、あるいは前記分散ヘッドの周りに複数
設けられように選択して設けるのがよい。砂の供給口が
前者のように環状に形成される場合は、分散ヘッドの周
りにほぼ均等に砂を分散流入させることができる。ま
た、砂の供給口が後者のように複数設けられる場合は、
キャビティ内への流入方向を特定方向に指向させるよう
なことができる。
【0019】
【発明の実施の形態】次に、本発明に係る鋳型中子の造
型方法および造型装置について、その具体的な実施の形
態を図面を参照しつつ説明する。
【0020】図1に示されるのは、第1発明に係る一実
施例として作成する鋳型中子の側面図(a)および平面
図(b)である。図2は、第2発明に係る鋳型中子の造
型装置の概要を断面図で表した模式図である。
【0021】これらの図において目的の鋳型中子Aは、
アクスルハウジングを鋳造する場合に用いられるもの一
例であって、中央部にギア収容のための容積の大きい部
分aが形成され、この両側にシャフトが通る部分となる
長細い部分bが形成される。そして、中央部に巾木cが
片側に形成される。
【0022】このような鋳型中子Aを造型する装置1
は、前記鋳型中子Aを形成する模型2(周知構造で上下
に分割される型)を有し、キャビティ3内に多数の吸引
小孔6を所要の配分で設けられ吸引管路7に接続されて
減圧装置(図示せず)とそれぞれ繋がる公知の吸引手段
が付設されている。なお、図面上はこれらを模式図で表
している。このような模型2の中央上面に砂供給口4が
配置され、この砂供給口4と長手方向の端末部とが巾木
の一部を形成するようになっている。
【0023】このような模型2の上部には、所要の混合
比でバインダーと混練された砂の供給用ホッパー10が
配置され、このホッパー10の砂出口11と模型2の砂
供給口4との間にスペーサー15を介してゲート13が
設けられている。なお、スペーサー15の部分には、組
み込み時、模型2の造型用のキャビティ3内に挿入され
る吹き込みノズル17を先端部に備えたアシストエアの
吹き込み管16が配設されている。
【0024】前記アシストエアの吹き込み管16に取り
付く吹き込みノズル17は、模型2のキャビティ3内に
組み込まれると、そのキャビティ3内の長手方向へ左右
に向けて配される。このアシストエアの吹き込み管16
には、所要の圧力のエアが供給されるように圧縮空気源
(例えば圧縮空気のレシーバータンク18)と制御弁1
9を介して接続される。
【0025】このような鋳型中子Aを造型する装置1に
対して造型用の砂Bは、例えばレジンと硬化剤を所要量
混練して用いられる。造型作業の手順としては、アシス
トエアの圧力を整え、前記造型用の砂Bを砂供給用ホッ
パー10に投入し、造型機(図示せず)にセットされる
模型2の砂供給口4をその砂供給用ホッパー10の砂出
口11と合わせて準備を整えた後、このホッパー10の
下部のゲート13を開いて模型2のキャビティ3内に砂
Bを送り込む。
【0026】この砂Bの供給が開始された後、直ちに減
圧装置を作動させて模型2のキャビティ3内を減圧吸引
する。すると、砂供給口4からキャビティ3内に流入す
る砂Bは、まず重力でホッパー10の砂出口11からキ
ャビティ3の砂供給口4の直下に落下して周囲に拡散さ
れ、次いでキャビティ3の内壁に開口する小孔6を通じ
ての減圧装置の吸引による外部との圧力差によって周囲
に流動することになる。しかしながら、吸引負圧による
だけでは流入した砂Bをキャビティ3内の遠位置に十分
流動させるには至らず、やがて砂の流動と減圧装置によ
る吸引力との平衡する領域が生じて、いわゆる砂Bの壁
が発生することになる。
【0027】そこで、その砂Bの壁が発生する頃合いを
見計らって砂投入後少しの時間経過後にアシストエアの
吹き込みを開始する。このアシストエアの吹き込み操作
時間は、造型物(中子)の形状寸法などによって任意変
更される。予め設定された時間アシストエアの吹き込み
操作が行われると、その吹き込みを停止させる。なお、
この間もキャビティ3内は減圧装置が作動してキャビテ
ィ3内を負圧に保つ。
【0028】このように操作することによって、キャビ
ティ3内に供給される砂Bは、前述の砂Bの壁が発生す
るかもしくはその直前に、予め挿入されている吹き込み
ノズル17からアシストエアが噴射され、このアシスト
エアの噴射によって停滞する砂Bが遠位置に向かって吹
き飛ばされ、平衡状態になっていた砂の滞留部分が一気
に流動してキャビティ3内の空間に充満して充填される
ことになる。所要時間経過して減圧装置によるキャビテ
ィ3内の負圧吸引動作が終了すると、ホッパー10から
送り込まれる砂Bの推進力(ホッパー10内に貯まる砂
に作用する大気圧×表面積+キャビティに投入する砂の
質量×重力)とキャビティ3内が保たれる負圧との差に
よる加圧力でキャビティ3内に充填された砂Bが押し固
められる。
【0029】このようにして、模型2内に砂Bが充填さ
れると、減圧吸引操作を停止させ、次いで砂供給用ホッ
パー10のゲート13を閉じる。その後に造型機のテー
ブル20を下降させてホッパー10側に付属するスペー
サー15に組み込みのアシストエア吹き込み管16並び
に吹き込みノズル17を模型2の砂供給口4から外部に
引き出す。なお、造型済みの中子Aのアシストエア吹き
込み管16並びに吹き込みノズル17が抜き取られた部
分は、模型2から取り出す前に人手によって崩れた挿入
後を埋めて補修すればよい。以上の操作を行って造型が
終了する。以後は、周知の手段によって模型2から中子
Aを取り出す。
【0030】本実施の形態によれば、以上のようにして
中子Aの造型を行うことにより、模型2内での砂供給口
から充填困難な方向への砂の流動停滞を、アシストエア
の吹き込みによって瞬時に打破して遠位置へ流動させ、
加圧力の低下によるキャビティ3内の流動性の低下を解
消させることによって迅速に、かつ有効に充填処理でき
るのである。なお、吹き込まれたエアは減圧吸引により
速やかに吸引されてキャビティ3内に残留することはな
く、したがって、成形後に気泡などによる充填造型を妨
げることはない。
【0031】
【実施例】次に、前述の第1発明に係る造型方法につい
て、その具体例を説明する。造型する鋳型中子として
は、前述のようなアクスルハウジング鋳造用のものであ
る。
【0032】<本実施例> 使用する砂 一般造型用として使用される砂 バインダー アルカリフェノール自硬性として、 レジン量: 1.8Wt% 硬化剤 : 25%/レジン を使用する。 模型の造型物のL/a(もっとも長い部分の全長L, 砂
供給口の直径a)(図3参照)=1700/100=1
7 過去の実験例から推察して、このL/aが大きいほど減
圧吸引充填方式における充填操作に及ぼす影響が大であ
る。アシストエア吹き込みノズルを模型のキャビティ内
に砂供給口から挿入して、その吹き込みノズルがキャビ
ティの長手方向に向けて左右2個取り付けたものを使用
する。このような条件でアシストエアと減圧吸引との条
件を種々設定して造型を行った。その実験の結果を次の
表1に示す。
【0033】
【表1】
【0034】この実験の結果、次のような事項(効果)
が確認できた。 1)鋳型中子を造型する際、減圧度5Torr以下でも砂充
填性の不安定がみられたが、アシストエアを吹き込むこ
とにより砂充填性が安定した。 2)5Kg/cm2 という圧力でアシストエアを吹き込め
ば、300Torrという減圧度でも良好な中子を造型でき
た。 3)低い減圧度で造型すれば、中子の砂充填密度を下げ
ることができる。 註:手込め:約1,50(g/cm2 )→5Torr:1.40(g/cm2 )→300Torr:1.31 (g/cm2 ) (アシストエア 5kg/cm2,3秒間吹込み) このことより、キャビティ内の減圧度が砂充填密度に大
きな影響を与えることが判る。 4)造型に必要な減圧度が下がることによる効率の向
上。すなわち、ポンプ稼働時間の短縮、造型時間の短縮
になる。 5)造型に必要な減圧度が下がることにより、ポンプの
能力やレシーバータンク容量を下げることができる。ひ
いては設備費の低減が図れる。
【0035】本発明の造型方式に対して前述の公知技術
(特開昭60−56441号公報)に開示されているよ
うにアシストエアの吹き込み方向を直下方向にした場合
を比較例として実験した。(図4参照) <比較例>この場合の使用砂、バインダーの条件、モデ
ルの条件は前記実施例と同一である。 アシストエアの吹き込み方法…キャビティ内で鉛直方
向、 減圧度:100Torr アシストエア吹き込み条件:ホッパー下部のゲート開の
1秒後より3秒間 圧力1.5Kg/cm2
【0036】この結果、砂充填不良が発生した。この場
合の砂充填の状況を示すと、図5(a) (b) で表すように
エア溜まりや充填の低い部分が生じていた。当然、この
ような造型では、中子として使用不能である。
【0037】また、前述のようなアシストエアの吹き込
みに、模型に対して振動(加振力3G)を加える実験も
行ったが、結果的には、砂の充填性は向上するが、その
反面砂の充填密度が高まり、鋳鋼の鋳型中子としては不
適当なものであった。
【0038】なお、鋳鉄の鋳型中子に関しては、前述の
エアアシストと模型の振動とを併用するのが有利であ
る。この場合、振動のON,OFFのタイミングとして
は、減圧吸引の開始後であってアシストエアの吹き込み
開始前に振動をONにし、このアシストエアの吹き込み
を開始して振動をOFFにした後にアシストエアの吹き
込みを終了するという手順を採るのが好ましい。
【0039】次に、他の実施の形態として第3発明に係
る鋳造用の模型(造形装置)について、具体的な実施の
形態を図面を参照しつつ説明する。
【0040】この実施の形態では、模型を少なくとも
二つに分割できる閉鎖筐体内に成形用のキャビティが隔
壁で仕切られて設けられた形式で、図6で示されるよう
に、キャビティ内の減圧系路がチャンバー型で、アシス
トエア系路が配管型にされるもの、あるいは図7で示さ
れるように、キャビティ内の減圧系路がチャンバー型
で、アシストエア系路もチャンバー型にされる形式。 模型が少なくとも二つに分割できて、図8で示される
ように、成型用のキャビティ内の減圧系路が配管型で、
アシストエア系路も配管型にされるもの、あるいは図9
で示されるように、キャビティ内の減圧系路が配管型
で、アシストエア系路がチャンバー型にされる形式。か
らなるものである。
【0041】そこで、まず図6で示される実施形態の模
型2Aは、上下に二分割される閉鎖構造の筐体20と、
この筐体20の内部に隔壁22によって仕切られて内部
を目的の鋳型中子が成形できる形状のキャビティ21を
備え、前記筐体20の上部中央(これに限定されず、例
えば、鋳型中子の核となる位置であってもよい)に、造
型用の砂供給用ホッパー10Aの砂出口11aと連絡さ
れる砂供給口23が設けられ、この砂供給口23は前記
キャビティ21の上部に連通するようにして下すぼみの
傾斜周面に形成されている。なお、前記筐体20とその
内部に形成されるキャビティ21とは、同一レベルで上
下に二分割されるように構成されている。
【0042】このように構成される筐体20とキャビテ
ィ21とは、所要厚さの隔壁22によって全体的に仕切
られており、この隔壁22によって仕切られた筐体20
とキャビティ21との間に形成される空間が減圧室24
となる。この減圧室24は、筐体20の底部に設けられ
る連通孔24aが造型機側に設けられた減圧装置(図示
せず)に繋がる開口部40と模型2Aとのセッティング
時に、接続されるようになされている。
【0043】前記キャビティ21の上側の隔壁22に
は、多数の吸引小孔25が所要の配分で設けられ、砂込
め作業時減圧装置による吸引でキャビティ21内を負圧
にさせるように形成される。なお、キャビティ21を形
成する隔壁22の上下分割面では外側へ適宜幅の接触面
22aが形成されてキャビティ21内を負圧にできるよ
うにフランジを備えた形状にされている。
【0044】さらに、キャビティ21の中央部(この位
置に限定されない)には、前記砂供給口23の中央に一
部が突き出すようにして筐体20の内側下面から直立す
る適宜直径の筒体26が突設されている。この筒体26
の頂部には、頂面を鈍角の円錐形に形成された砂分散ヘ
ッド27が一体に設けてある。したがって、筐体20を
上下組み合わせた状態でキャビティ21への砂供給口2
3が環状に形成される状態にされている。前記筒体26
の内部には、筐体20の上半部(または下半部)の適宜
位置からアシストエア供給管28が接続されている。こ
のアシストエア供給管28には、所要の圧力のエアが供
給されるように圧縮空気源(例えば圧縮空気のレシーバ
ータンク18)と制御弁19を介して接続されている。
そして、その筒体26の中間部周面には、キャビティ2
1の砂Bの流動性が悪い方向に向けて複数のアシストエ
ア吹き出し孔29が穿設されている。
【0045】このように構成された模型2Aは、組み立
てられて、予め前述の減圧室24と繋がる連通孔24a
に対応する開口部40を備えた造型機のテーブル上に載
置して、砂供給用ホッパー10Aの砂出口11aを筐体
20の上面の砂供給口23に合致させて準備する。その
後は所要条件に調整された成型用の砂B(例えば前述の
実施例で記載されているようなもの)を砂供給用ホッパ
ー10Aから前記キャビティ21内に供給する。
【0046】この砂Bの供給が開始された後、直ちに減
圧装置を作動させて模型2Aのキャビティ21内を減圧
吸引する。すると、砂供給口23からキャビティ21内
に流入する砂Bは、まず重力でホッパー10Aの砂出口
11aからキャビティ21の砂供給口23に落下して分
散ヘッド27によって周囲に拡散されてキャビティ21
内に流入する。次いでキャビティ21の上側の隔壁22
に開口する吸引小孔25を通じての減圧装置の吸引によ
る外部との圧力差によって周囲に流動することになる。
しかしながら、吸引負圧によるだけでは流入した砂Bを
キャビティ21内の遠位置に十分流動させるには至ら
ず、やがて砂の流動と減圧装置による吸引力との平衡す
る領域が生じて、いわゆる砂Bの壁が発生することにな
る。
【0047】そこで、その砂Bの壁が発生する頃合いを
見計らって砂投入後少しの時間経過後にアシストエアの
吹き込みを開始する。このアシストエアの吹き込み操作
時間は、造型物(中子)の形状寸法などによって任意設
定される。予め設定された時間アシストエアの吹き込み
操作が行われると、その吹き込みを停止させる。なお、
この間もキャビティ21内は減圧装置の作動によってキ
ャビティ21内を負圧に保つ。
【0048】このように操作することによって、キャビ
ティ21内に供給される砂Bは、前述の砂Bの壁が発生
するかもしくはその直前に、筒体26のアシストエア吹
き込み孔29からアシストエアが噴射され、このアシス
トエアの噴射によって停滞する砂Bが遠位置に向かって
吹き飛ばされ、平衡状態になっていた砂の滞留部分が一
気に流動してキャビティ21内の空間に充満して充填さ
れることになる。所要時間経過して減圧装置によるキャ
ビティ21内の負圧吸引動作が終了すると、砂供給用ホ
ッパー10Aから送り込まれる砂Bの推進力(ホッパー
10A内に貯まる砂に作用する大気圧×表面積+キャビ
ティに投入する砂の質量×重力)とキャビティ3内が保
たれる負圧との差による加圧力でキャビティ21内に充
填された砂Bが押し固められる。
【0049】このようにして、模型2Aのキャビティ2
1内に砂Bが充填されると、減圧吸引操作を停止させ、
次いで砂供給用ホッパー10Aのゲート(図示せず)を
閉じる。その後に造型機のテーブル20を下降させて砂
供給用ホッパー10Aと切り離し、その砂供給用ホッパ
ー10A位置から移動するか、あるいは砂供給用ホッパ
ー10Aを移動させて後、模型2Aを開いて内部から成
形された鋳型中子を取り出す。なお、この模型2Aは、
前述のようにキャビティ21に組み込まれるアシストエ
アの吹き込み用の筒体26と分散ヘッド27とをその中
間部で切り離せるようにすることで、筐体20とともに
キャビティ21の隔壁22をも上下に分離すれば、組立
・開放の動作を自動化することが可能になる。
【0050】次に、図7で示される実施形態の模型2B
は、前述の模型2Aと同様に上下二分割される閉鎖構造
の筐体20と、この筐体20の内部に隔壁22で仕切ら
れて内部を目的の鋳型中子が成形できる形状のキャビテ
ィ21を備え、筐体20の上部中央に砂供給口23が設
けられて、前記キャビティ21の上部に連通する形式の
もので、アシストエアの供給系路が前記模型2Aと異な
る形態にされている。したがって、前記実施形態のもの
と同一の部分については、同一の符号を付して詳細な説
明を省略する。
【0051】この模型2Bでは、キャビティ21内を負
圧にする構造については、前記のものと同様であるが、
アシストエアの系路については、頂部に砂分散ヘッド2
7を付設されてキャビティ21の中央部に立設されてい
る筒体26Aの下端を筐体20下面でアシストエアの供
給管28Aと接続されるようにされ、その筒体26Aの
中間部周面に複数のアシストエア吹き出し孔29をキャ
ビティ21内の砂Bの流動性が悪い方向に向けて穿設さ
れる構成とされている。
【0052】このような構成の模型2Bの場合は、成形
用の砂Bをキャビティ21内に供給して充填操作を行う
際に、目的の鋳型中子の形状にもよるが砂供給口23か
ら流入する砂Bが流動の低下を起こす頃を見計らってア
シストエアを複数回に分けて断続的に吹き込むことによ
り、減圧室24側に作用する吸引排気によってキャビテ
ィ21内の負圧と砂供給口23側(大気圧)との差圧で
の移動に加えてアシストエアによる砂Bの流動性付加
で、その砂Bがキャビティ21内の途中で滞留すること
なく円滑に流動し、部分的な空隙を生じることなく、充
填させることができる。もちろん、強い振動を与えるこ
となく充填させることができるので、砂Bの充填密度も
過度に高められることなく成形できるのである。なお、
鋳型中子の成型後における模型2Bからの中子の取り出
しについては、前述のものと同様にして処理できる。
【0053】次に、図8で示される実施形態の模型2C
は、例えば上下に二分割できる成形型30で、内部に所
望の鋳型中子を成形する形状にされたキャビティ31に
対して、上側中央部に砂供給用ホッパー10Aの砂出口
11aと連絡される下すぼみ形の砂供給口32が複数個
所要のピッチで設けられ、これら砂供給口32からキャ
ビティ31内に成形用の砂Bが均等に送り込まれるよう
にされている。そして、前記キャビティ31の周面(好
ましくは前記砂供給口32から最も離れた位置の周面
部)(ただし、これに限定されない)には、複数個所に
吸引小孔33が穿設され、これら吸引小孔33を成形型
30の外部でチャンバー34に繋ぎ、このチャンバー3
4を減圧装置(図示せず)に繋がる吸引配管35に接続
して成形時キャビティ31内が負圧になるようにされて
いる。なお、前記各吸引小孔33と繋がるチャンバー3
4は成形型30の分割に支障がないように配される。
【0054】このように成形型30の下型には、キャビ
ティ31の中央部(必ずしも中央に限定されず、例えば
成形される鋳型中子の核となる部分などキャビティ31
内での砂Bの分散に適した位置)に外周面に抜き勾配が
付された突起部35を突設され、この突起部35に成形
型30の下面からアシストエアの送入路36を穿設さ
れ、この送入路36から複数のアシストエア吹き出し孔
36aをキャビティ31内の砂Bの流動性が悪い方向に
向けて穿設される構成とされている。
【0055】この実施形態の模型2Cでは、造型動作に
際して砂供給用ホッパー10Aから砂出口11aを経て
成形型30の砂供給口32に砂Bが供給されると、複数
の各砂供給口32からキャビティ31内に砂Bが流入し
て分散される。この際、キャビティ31内は減圧装置の
作動によって吸引小孔33からの吸引負圧により砂の流
動が促進されるが、前述のように砂Bの流動が停滞する
事態が発生する頃合いを計って、アシストエアの送入路
36からキャビティ31内にアシストエアを噴射させる
ことにより、停滞する砂Bを吹き飛ばして流動を促すよ
うにすることで無理なくキャビティ31内に充填するこ
とができる。もちろん、吹き込んだアシストエアは吸引
小孔33を通じて外部に排出されるので、停滞して空隙
を生じさせることはない。
【0056】こうして造型された鋳型中子の取り出しに
ついては、前述の模型2Aにて説明したのと同様の操作
によって行うことができる。なお、この実施形態の模型
2Cにあっては、吸引小孔33がキャビティ31の側壁
部などに開口することになるので、可能な範囲でスリッ
トのような形状にするこが砂を詰めないで目的達成でき
るので、好ましい。
【0057】さらに、図9で示される実施形態の模型2
Dは、前述の模型2Cと同様に、例えば上下に二分割で
きる成形型30で、内部に所望の鋳型中子を成型する形
状にされたキャビティ31Aに対して上側中央部(これ
に限定されない)に砂供給用ホッパー10Aの砂出口1
1aと連絡する下すぼみ形の砂供給口32が複数個所所
要の配分で設けられ、これら砂供給口32がキャビティ
31A内に成形用の砂Bをほぼ均等に送り込まれる構造
にされている。また、キャビティ31A内を負圧にする
ための構造については、前記模型2Cの場合と同様にさ
れている。したがって、それら負圧にする吸引小孔33
やチャンバー34,吸引配管35はその説明を省略す
る。
【0058】このような成形型30のキャビティ31A
内に、下型の下部からアシストエアの吹き込み筒体38
が所要位置(この例では中央部)に突設されており、こ
の吹き込み筒体38の周面に複数のアシストエア吹き込
み孔39がキャビティ31A内での砂の流動性の悪い方
向に向けて穿設されている。そして、このアシストエア
の吹き込み筒体38には外部からアシストエア供給管が
接続されて、所要の時点でアシストエアを供給できるよ
うにされる。
【0059】このように構成される模型2Dにおいて
は、その基本的な作用は先に説明した実施形態のものと
同様で、アシストエアの吹き込み構造が前記模型2Cに
較べて量的に多くできる構造にされている。したがっ
て、砂の流動性が余りよくない形状となる造型物の場合
に採用して有効である。
【0060】以上に説明したように、本発明による鋳型
中子の造型装置においては、例えば第2発明による形態
では手作業を伴うが長尺物のようなものである場合に適
合し、また、第3発明による形態では造型の自動化が可
能な構成となるので、円形やそれに近い形状の造型物に
採用して有効である。もちろん、長尺物であっても可能
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、第1発明に係る一実施例として作成す
る鋳型中子の側面図(a)および平面図(b)である。
【図2】図2は、第2発明に係る鋳型中子の造型装置の
概要を断面図で表した模式図である。
【図3】図3は、模型のキャビティの砂供給口と長い寸
法の造型部分の長さとの関係を示す図である。
【図4】図4は、アシストエアをキャビティ内に鉛直に
吹き込んだ場合(従来例)の態様を示す模式図である。
【図5】図5は、図4で示す装置で造型された場合の鋳
型中子の様子を模式的に示す図で、(a)は側面を示
し、(b)は平面を示している。
【図6】図6は、第3発明に係る鋳型中子の造型装置の
概要を断面図で表した模式図である。
【図7】図7は、他の実施形態による鋳型中子の造型装
置の概要を断面図で表した模式図である。
【図8】図8は、他の実施形態による鋳型中子の造型装
置の概要を断面図で表した模式図である。
【図9】図9は、他の実施形態による鋳型中子の造型装
置の概要を断面図で表した模式図である。
【符号の説明】
1 造型する装置 2,2A,2B,2C,2D 模型 3,21,31 模型のキャビティ 4,23,32 模型内への砂供給口 6,25,33 吸引小孔 7 吸引管路 10,10A 砂供給用ホッパー 11,11a ホッパーの砂出口 13 ゲート 15 スペーサー 16 アシストエアの吹き込み管 17 吹き込みノズル 18 レシーバータンク 19 制御弁 20 筐体 22 隔壁 24 減圧室 26 アシストエアの吹き込み用の筒体 27 分散ヘッド 28 アシストエア供給管 29,36a,39 アシストエア吹き込み孔 30 成形型 34 チャンバー 35 突起部 36 アシストエアの送入路 38 アシストエアの吹き込み筒体 A 鋳型中子 a 容積の大きい部分 b 長細い部分 B 砂
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 栗山 和也 大阪府枚方市上野31−1− 株式会社小 松製作所 生産技術研究所内 (72)発明者 堅田 寛治 大阪府枚方市上野31−1− 株式会社小 松製作所 生産技術研究所内 (56)参考文献 特開 昭60−56441(JP,A) 特開 昭62−263848(JP,A) 特開 平8−281376(JP,A) 特開 昭63−68244(JP,A) 特開 平7−96349(JP,A) 特開 昭61−273242(JP,A) 特開 平7−60406(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B22C 15/24

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 減圧装置により負圧にされる鋳型成形用
    模型のキャビティ内にアシストエアの吹き込みノズルを
    砂供給口から挿入して、その砂供給口から供給される造
    型用砂がキャビティ内で吸引充填開始後、その砂の充填
    困難な方向に前記吹き込みノズルからアシストエアを1
    回もしくは複数回吹き込んで砂の流動を補佐して充填す
    ることを特徴とする鋳型中子の造型方法。
  2. 【請求項2】 前記アシストエアの吹き込みノズルに
    は、少なくとも1個の吹き出し口が横向きに設けられた
    ものを前記模型のキャビティ内への造型用砂の供給口か
    ら挿入して、キャビティの砂充填空間長の砂供給口径に
    対する比が大きい方向に向けて、キャビティ内への砂供
    給後、所要時間を置いてアシストエアを吹き込むことを
    特徴とする請求項1に記載の鋳型中子の造型方法。
  3. 【請求項3】 造型機に設置できて減圧装置と接続する
    ことにより造型用のキャビティ内が負圧にされる少なく
    とも二つに分割できる鋳型成形用の模型と、この模型の
    キャビティ内に造型用砂を供給する供給口の上部に排出
    口が配置される砂供給用のホッパーと、このホッパーの
    前記排出口に設けられる開閉ゲートと前記模型の砂供給
    口との間に設けられるスペーサーに支持されて前記模型
    をセットすると前記砂供給口から前記キャビティ内に挿
    入されるアシストエア吹き込み管とを備え、このアシス
    トエア吹き込み管の先端には前記模型のキャビティ内で
    砂の充填が困難な方向に向けて少なくとも一個のアシス
    トエア吹き込みノズルが付設され、かつそのアシストエ
    ア吹き込み管の他端部はアシストエア供給源と制御弁を
    介して接続されることを特徴とする鋳型中子の造型装
    置。
  4. 【請求項4】 前記アシストエア吹き込み管のアシスト
    エア吹き込みノズルは、前記模型のキャビティの砂供給
    口からそのキャビティ内に出入り自在に取り付けられて
    いる請求項3に記載の鋳型中子の造型装置。
  5. 【請求項5】 造型機に設置できて減圧装置と接続する
    ことにより造型用のキャビティ内が負圧にされる少なく
    とも二つに分割できる鋳型成形用の模型と、この模型の
    キャビティ内に造型用砂を供給する供給口の上部に排出
    口が配置される砂供給用のホッパーと、前記造型用砂の
    供給口の中央部に供給される造型用砂を分散させるよう
    に設けられる分散ヘッドと、この分散ヘッドの直下に配
    されるアシストエア吹き込み部とを備え、このアシスト
    エア吹き込み部は前記模型の下部からキャビティ内に突
    き出してその模型のキャビティ内で砂の充填が困難な方
    向に向けて所要数のアシストエア吹き込み孔を設けら
    れ、そのアシストエア吹き込み部にはアシストエア供給
    源と制御弁を介して接続されることを特徴とする鋳型中
    子の造型装置。
  6. 【請求項6】 前記鋳型成形用の模型は、減圧装置と接
    続される閉鎖筐体の内部にキャビティが配設され、この
    キャビティと前記閉鎖筐体内の減圧室とを仕切る隔壁の
    上側に所要数の排気小孔が設けられ、前記造型用砂の分
    散ヘッドと前記アシストエア吹き込み部とが前記閉鎖筐
    体の底部からキャビティの内部に一体的に突出設置され
    ていることを特徴とする請求項5に記載の鋳型中子の造
    型装置。
  7. 【請求項7】 前記鋳型成形用の模型における閉鎖筐体
    の底部からキャビティの内部に突出設置されている前記
    アシストエア吹き込み部には、前記筐体の外面の少なく
    とも一面で造型後模型の分解に支障のない位置からアシ
    ストエア供給管が接続されている請求項5または6に記
    載の鋳型中子の造型装置。
  8. 【請求項8】 前記鋳型成形用の模型は、前記閉鎖筐体
    とその内部に配されるキャビティが、共に少なくとも上
    下二面に分割・組立できる構成である請求項5,6及び
    7のいずれかに記載の鋳型中子の造型装置。
  9. 【請求項9】 前記鋳型成形用の模型におけるキャビテ
    ィは、その側壁部に設けられる排気小孔に繋がる配管に
    て減圧装置と接続され、かつそのキャビティ内要所に突
    出する突起部に前記アシストエア吹き込み孔が設けら
    れ、このアシストエア吹き込み孔に外部からアシストエ
    アの供給配管が接続される構成である請求項5に記載の
    鋳型中子の造型装置。
  10. 【請求項10】 前記鋳型成形用の模型におけるキャビ
    ティは、その側壁部に設けられる排気小孔に繋がる配管
    にて減圧装置と接続され、かつそのキャビティ内中央部
    に突出するアシストエア吹き込み部の側部に前記アシス
    トエア吹き込み孔が設けられ、そのアシストエア吹き込
    み部に外部からアシストエアの供給配管が接続される構
    成である請求項5に記載の鋳型中子の造型装置。
  11. 【請求項11】 前記鋳型成形用の模型におけるキャビ
    ティの上部に開口する造型用砂の供給口は、前記分散ヘ
    ッドの周りに環状に形成されている請求項5,6,7ま
    たは8のいずれかに記載の鋳型中子の造型装置。
  12. 【請求項12】 前記鋳型成形用の模型におけるキャビ
    ティの上部に開口する造型用砂の供給口は、前記分散ヘ
    ッドの周りに複数設けられている請求項5,6,7また
    は8のいずれかに記載の鋳型中子の造型装置。
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