JP3518890B2 - 缶切り装置 - Google Patents

缶切り装置

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JP3518890B2
JP3518890B2 JP11345194A JP11345194A JP3518890B2 JP 3518890 B2 JP3518890 B2 JP 3518890B2 JP 11345194 A JP11345194 A JP 11345194A JP 11345194 A JP11345194 A JP 11345194A JP 3518890 B2 JP3518890 B2 JP 3518890B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、缶切り装置、特に大型
缶詰の開缶に適する缶切り装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、缶詰の二重巻締部の外周壁を切断
することによって缶を開缶する缶切りが知られている
(特公昭47−14313号公報)。この缶切りは、図
8に示すように、缶の二重巻締部aのチャックウォール
bに当接するように設けられたトラクションギア120
と二重巻締部外周に切り込むカッター121を有し、ハ
ンドル122を回転することによって、トラクションギ
ア120がチャックウォールbに圧接してカッター12
1が二重巻締部外面に切り込み、その状態でハンドルを
回し続けることによって、トラクションギア120が回
転してその摩擦力で缶cを回転させ、それに伴いカッタ
ー121により二重巻締部外周を切断するようになって
いる。
【0003】従って、この缶切りは、缶蓋切断による切
り粉が缶内に落下することがなく、且つ缶蓋の切断縁が
開口部に突出することがないので、衛生的で且つ安全で
あるという特徴を有している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記缶
切りの操作は、ハウジングに設けられた把手(図示され
ていない)を片手で持ち、他方の手でハンドルを回して
行うため、通常缶を持ち上げた状態で行うので、業務用
等の大型缶や重量缶の場合、開缶するのにかなりの力を
要するという問題がある。そして、持ち上げた状態で缶
を回転させて開缶するので、内容液がこぼれ易いという
問題点もある。また、たとえ缶を台に載せた状態で行っ
ても、缶切り動作中トラクションギアの摩擦力で缶を回
転させなければならないので、重量缶の場合、缶底面と
台面との摩擦力により缶の回転に対する抵抗が大きく多
大な力を要するという問題がある。
【0005】本発明は、上記実情に鑑み創案されたもの
であって、二重巻締部外周を切断して開缶する缶切りで
あって、大型の重量缶であっても多大な労力を必要とす
ることなく、手軽に開缶できる缶切り装置を提供するこ
とを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する本発
明の缶切り装置は、回転自在で且つ軸方向に変位可能に
支持された主軸、該主軸先端に固定されたトラクション
ギア、前記主軸に前記トラクションギアと反対側端部に
嵌合され前記主軸を軸方向に変位させるカム面が形成さ
れたカム体、前記トラクションギアと対向して缶巻締部
を挾圧するように回転自在に設けられたカッターとから
なり、前記主軸には前記カム体のカム面に係合する作動
ピンが設けられ、該作動ピンが前記カム面と係合し、前
記カム体を回転駆動することにより、前記主軸が軸方向
変位と回転駆動できるように構成された缶切り装置本体
と、該缶切り装置本体を支持するスタンド装置との組合
せからなることを特徴とする構成からなる。
【0007】前記カム体にモータを有する駆動装置の駆
動軸を連結し、該駆動装置により、前記主軸を軸方向変
位及び回転駆動するようにすることによって、定置式の
巻締部外周切断電動缶切り装置を得ることができる。
【0008】また、前記主軸、前記トラクションギア、
及び前記カム体が、前記カッターと一体に上下に変位で
きる回転主軸組立体を構成することによって、缶切りの
前後において、トラクションギアとカッターの隙間をあ
けて上下動と軸方向変位との組合せにより容易に缶の着
脱ができるようにした。より具体的には、前記回転主軸
組立体は、固定フレームに立設されたガイドピンに上下
動可能に嵌合されたブロックと、該ブロックに固定され
た円筒部材を有し、該円筒部材と前記ブロックを貫通し
て前記主軸が回転自在及び軸方向摺動可能に支持され、
且つ前記円筒部材の外周面に固定フレームに固定された
ガイド片間に配置された偏心カムが嵌合され、該偏心カ
ムを回転駆動することにより、前記回転主軸組立体が上
下動するようにした。
【0009】さらに、前記カム体の側面にラチェットギ
アを設け、且つ前記偏心カムに固定されたハンドルレバ
ーに、前記ラチェットギアを正回転方向(缶切り中の主
軸回転方向)と逆方向に回転させるラチェットを設け、
前記ハンドルレバーを逆方向に回動することにより、前
記主軸を前記トラクションギアが前記カッターから離れ
る方向に変位させると共に、前記回転主軸組立体を上昇
させるようにした。
【0010】また、前記スタンド装置は、該スタンド装
置を台板に固定するクランプ手段と該クランプ手段に縦
方向に調節自在に支持された支柱とを有し、該支柱の頂
部に駆動装置により駆動される前記缶切り装置本体を固
定するようにして、缶高さに応じて缶切り装置の取付高
さ位置を調節できるようにした。
【0011】前記カム体に手動のハンドルレバーを取り
付け、手動により該ハンドルレバーを回転することによ
り、前記主軸を軸方向変位及び回転駆動するようにし
て、定置式の巻締部外周切断の手動缶切り装置を得た。
【0012】前記スタンド装置は、該スタンド装置を台
板に固定するクランプ手段に支持された支柱を有し、該
支柱に上下調節可能に支持台が支持され、該支持台にス
プリングを介して前記缶切り装置本体を支持するように
することによって、缶切り開始前及び缶切り終了後缶切
り装置本体を上下動させることができるようにした。
【0013】前記クランプ手段に缶を載置するターンテ
ーブルを回転自在に設けることによって、缶切り中ター
ンテーブルが回転し、缶の回転抵抗を低減した。そし
て、前記ターンテーブルを、前記クランプ手段にスライ
ド可能に支持して、缶径に関係なく常にターンテーブル
の中心に位置させた状態で缶切りを行うことができるよ
うにした。
【0014】また、ターンテーブルに代えて、前記クラ
ンプ手段に固定テーブルを設け、該固定テーブルに一対
のロールを、缶切り装置本体のカッター下方部側に位置
し且主軸軸線を挟んで平行となるように配置し、その周
面をテーブル面から僅かに露出させて回転自在に設けて
も良い。
【0015】
【作用】缶切り装置本体を、開缶する缶詰の高さに応じ
てその高さ位置を調節してスタンド装置に固定し、トラ
クションギアとカッターとの間に缶の巻締部を簡単に位
置させることができるように、主軸をトラクションギア
側に変位させておく。この状態でトラクションギアとカ
ッターとの間に缶の巻締部を位置させ、カム体を正回転
させると該カム体のカム面に係合している作動ピンを介
して主軸が変位し、トラクションギアがカッター方向に
寄り、巻締部をカッターとトラクションギアで挟圧し、
カッターが巻締部外周面に切り込む。さらにカム体を回
転させると、トラクションギアが正回転して摩擦力によ
り缶が回転して巻締部の切断が行われる。缶の切断が終
了して、カム体を逆回転させると、主軸が変位して、ト
ラクションギアが缶の巻締部から離れ、缶を取り除くこ
とができる。従って、スタンド装置に支持された缶切り
装置本体のカム体を単に回転させるだけであるので、片
手だけで操作ができ、業務用の大型缶や重量缶であって
も楽に開缶することができる。そして、前記カム体は、
手動のハンドル又はモータを有する駆動装置で回転駆動
することができるが、モータで駆動するとより楽に開缶
することができる。
【0016】また、請求項3〜5のように構成すると、
ハンドルレバーを回動することにより、偏心カムが回転
しその偏心量によって、該カム体内に円筒部材を介して
保持されている主軸がブロック及びカム体と共に、上下
動し、それによりトラクションギアも上下に変位する。
従って、缶を巻締部にセットするには、トラクションギ
アが上昇位置にあるようにハンドルレバーを回動して保
持しておけば、カッターとトラクションギアとの間に巻
締部を位置させるのに十分な空間を確保することがで
き、簡単にセットすることができる。
【0017】次いで、ハンドルレバーを正回転させると
ハンドルレバーの回転に伴って偏心カムも正回転するこ
とにより、その偏心量に応じて主軸が下降し、トラクシ
ョンギアが巻締部の内側に位置する。この状態で駆動装
置が駆動され、駆動軸を介してカム体が回転し、前記と
同様な動作により、開缶が行われる。
【0018】缶が1回転して全周の切断が終了し、ハン
ドルレバーを元の状態に戻すと、モータの駆動が停止
し、主軸の回転が停止する。ハンドルレバーを逆方向に
回転することによって、ラチェットがラチェットギアに
係合して、カム体を逆方向に回転させる。その結果、主
軸が変位してトラクションギアの缶巻締部との噛み合い
を解除する。また、偏心カムの作動により、主軸組立体
全体が上昇するので、トラクションギアは初期の位置に
復帰し、缶切りが終了した缶を除去することができる。
【0019】スタンド装置の支持台に、スプリングを介
して前記缶切り装置本体を支持することによって、缶切
り開始前及び缶切り終了後缶切り装置本体を缶に対して
上下動させることができるので、偏心カムによる主軸組
立体の上下動機構を設けなくても、缶の着脱を容易に行
うことができる。
【0020】ターンテーブルを設けることによって、缶
切り中缶の回転に応じてターンテーブルが回転し、缶の
回転抵抗を低減できる。そして、ターンテーブルを、カ
ッター方向にスライド可能に支持することによって、直
径の違う缶であっても、常にターンテーブルの中心に位
置させた状態で缶切りを行うことができ、缶載置位置の
偏心による摩擦抵抗をなくすことができる。
【0021】また、請求項11の構成によれば、缶切り
動作中、缶の下端巻締部が一対のロールに載って2点で
支持され、缶の回転に伴って該ロールが回転するので、
ターンテーブルに載置した場合と同様に、缶の回転抵抗
を低減することができる。また、ロール軸線が主軸軸線
と平行になるように配置されているので、種々の直径の
缶に対応できる。
【0022】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細
に説明する。図1〜図4は、本発明の缶切り装置の一実
施例を示している。本実施例装置は、作業台等に取り付
けて固定し、動力により開缶を行う缶切り装置の実施例
であり、図1にその全体の側面が示されている。
【0023】まず、図1により本装置の概略を説明する
と、本実施例の装置は、缶切装置本体1、モータ50及
び減速機52からなる駆動装置2、それらを支持するス
タンド装置3、及び缶を載置するターンテーブル装置4
から構成されている。缶切り装置本体1と駆動装置2は
固定フレーム11(図2)に一体に組み立てられ、スタ
ンド装置3の支持台55(図2)に取り付けられてい
る。スタンド装置3は、頂部に支持台が固定された支柱
56と、該支柱を上下に調節可能に支持して、作業台T
に着脱可能に取り付ける断面コ字状のクランプ手段5と
から構成されている。そして、ターンテーブル装置4
は、クランプ手段の上部金具57に形成されたスリット
58にスライド可能に嵌合しているスライド軸59にベ
アリング60を介して回転自在にターンテーブル61を
取り付けて構成している。
【0024】なお、図1において、62はクランプ手段
5の下部金具63に螺着されたクランプボルトであり、
その頂部に押圧パッド64が取り付けられている。65
は、クランプ手段に支柱を上下調節可能に支持する為の
クランプレバーである。
【0025】本実施例装置は、以上のように構成され、
缶詰の高さに応じて支柱56をクランプ手段に対して上
下に摺動させて缶切り装置本体1の高さを調節し、その
位置で固定する。ターンテーブル61上に缶詰を載置
し、缶切装置本体を作動させて缶切りを行う。以下、缶
切り装置本体1の実施例を図2〜図4に基づいて詳細に
説明する。
【0026】図中、10は回転主軸組立体であり、その
主要な構成は、以下に説明する主軸15、ブロック1
3、円筒部材14、偏心カム17、ハンドルレバー2
0、トラクションギア25、カム体27、ラチェットギ
ア35、駆動ピン40及び連結ピン41等からなり、固
定フレーム11に対して略6mm程度上下動できるように
支持されている。
【0027】該回転主軸組立体10のブロック13は、
固定フレーム11に立設された一対のガイドピン1
1、122(図3)に上下動可能に嵌合され、主軸15
が貫通する孔が形成されている。そして、該ブロックの
側面にピンで回り止めされた円筒部材14が配置され、
該円筒部材の内周面に主軸15のスラスト荷重を受ける
ベアリング16が嵌合固定され、且つ外周面に偏心カム
17が嵌合されている。偏心カム17は、固定フレーム
11に立設されたプレート18に固定された上下一対の
直線状ガイド片191、192に回転可能に支持されてい
る。
【0028】偏心カム17に一体にハンドルレバー20
が固定され、該ハンドルレバーを回動することによっ
て、偏心カム17を一定角度回転させることができる。
偏心カム17が回転すると、その偏心量に応じて主軸組
立体10全体が上下動して主軸15を上下に変位できる
ようになっている(図4(b)参照)。
【0029】主軸15は、ブロック13を貫通して、そ
の右端部にトラクションギア25が固定されている。本
実施例ではトラクションギア25は、内側円錐面に摩擦
係合用の刻み目261が形成されたアウタートラクショ
ンギア251と、円周外面に刻み目262が形成されたイ
ンナートラクションギア252を別個の部品で形成して
一体に固定しているが、もちろん一体の部品で形成する
ことも可能である。
【0030】また、主軸15の左端部には主軸摺動及び
回転用のカム体27が嵌合されている。該カム体27
は、図2に明示されているように、左側中心部に凹部2
8が形成され、該凹部底面がカム面29となっている。
該カム面29は、主軸15に垂直に突出して設けられた
作動ピン30が凹部28の最深部に位置する位置からカ
ム体27が約90°反時計方向(正方向)に回転する
間、作動ピン30を図に於いて左側に変位させるように
傾斜状に隆起し、以後はカム体27が反時計方向に回転
することによって該カム体と主軸15が一体に回転でき
るように構成されている。なお、図2において、主軸中
心線より上半分が主軸が最右端に位置している状態、下
半分が左側に変位して缶切り状態でカム体と主軸が一体
に回転できる状態を示している。なお、図中31は主軸
15の端部フランジ32と作動ピン30間に嵌合された
スペーサであり、33はベアリング16とカム体27と
の間に設けられたスペーサである。
【0031】カム体27の右端部にはラチェットギア3
5が一体に固定され、ハンドルレバー20に設けられた
ラチェット36が、図4に示すようにハンドルレバー2
0を時計方向(逆方向)に回動することによって、ラチ
ェットギア35に係合して、カム体27を一体に回動で
きるように構成されている。なお、ラチェット36は、
図2及び図4(a)に示すように一端部がハンドルレバ
ー20に係止しているスプリング37によって常にラチ
ェットギアと係合する方向に付勢されている。しかしな
がら、ハンドルレバー20が図3に仮想線で示す垂直か
ら実線で示す水平方向に回転する間は、ラチェットが前
記円筒部材14の端部に偏心して形成されたラチェット
ガイド38によって係合が邪魔されている(図4
(a))。
【0032】一方、カム体27の左端部には一対の駆動
ピン401、402が突出形成され、該駆動ピン間に連結
ピン41が設けられ、該連結ピン41に駆動装置2の駆
動軸52が、カップリング42を介してカム体27を回
転駆動できるようになっている。
【0033】一方、ブロック13には、トラクションギ
ア25の下端部に対向するように凹部43が形成され、
該凹部43内に位置するように、カッター45が設けら
れている。該カッター45は、カッター支持ブロックに
設けられたカッター軸46に回動自在に支持され、略円
錐台形状に形成されてその頂部円周縁がカッター刃47
となっている。また、ブロック13の右側面には、缶切
り中の缶の巻締部上縁に接して該缶の回転を案内するた
めの鈎状の缶ガイド48が突出形成されている。さら
に、固定フレーム11には、前記ハンドルレバー20を
主軸下降位置に回動させたとき、該ハンドルレバーに固
定されたスイッチ作動板39によって作動されるマイク
ロスイッチ49が設けられている。
【0034】本実施例の缶切り装置は、以上のように構
成され、該装置によって缶切りは次のようにして行われ
る。最初、ハンドルレバー20は図3に於いて、仮想線
で示す右側に倒した状態又は垂直に直立した状態にあ
り、偏心カム17の偏心量が大きいカム面が直線状ガイ
ド192に接していて、回転軸組立体10が最上位置又
は中間位置にある。この状態では、作動ピン30がカム
面29の最深部又は中間位置に接触していて、主軸15
は図2に於いて右側に移動し、且つ上昇した位置にあ
る。従って、トラクションギア25とカッター45との
間に缶の巻締部を容易に位置させるに十分な隙間が形成
されている。この状態でターンテーブル上に缶詰を載置
して、巻締部がカッターとトラクションギアとの間に位
置するようにセットする。
【0035】次いで、ハンドルレバー20を図3に於い
て、実線位置まで回転させると、ハンドルレバーの回転
に伴って偏心カム17が回転することにより、円筒部材
14がカムの偏心量に応じて次第に下降し、ブロック1
3もガイドピンに案内されて下降し、主軸15も下降す
る。それにより、インナートラクションギア252の刻
み目262が缶詰の巻締カール部頂縁に噛み込むと共
に、アウタートラクションギア251がチャックウォー
ルに対面する。そして、缶ガイド48が缶詰の巻締部上
縁に当接する。
【0036】また、ハンドルレバー20が実線位置まで
完全に回転すると、ハンドルレバーに設けられたスイッ
チ押圧板によってマイクロスイッチ49が押圧され、モ
ータ50が回転し、駆動軸52からカップリング42、
連結ピン41、駆動ピン401、402を介して、回転力
がカム体27に伝えられる。カム体27が回転すること
により、カム面29に当接している作動ピン30が次第
に図2に於いて左側に押され、スペーサ31及び端部フ
ランジ32を介して主軸15を左側に変位させる。それ
に伴い、アウタートラクションギア251が左側に移動
して缶巻締部のチャックウォールを押圧してカッター4
5とアウタートラクションギア251とで巻締部を挾圧
する。それにより、図8に示す従来例と同様にカッター
45のカッター刃47が巻締部外周面の缶蓋カール面に
切り込む。
【0037】この状態でさらにカム体27が回転する
と、作動ピン30がカム面29に押されることにより主
軸15が左動してトラクションギアが缶の巻締部に噛み
込むと、以後はカム体27の回転と共に、主軸15も回
転する。主軸15が回転することによってトラクション
ギア25が回転し、トラクションギアの刻み目261
262の摩擦力により、カッターとトラクションギアで
挾持している缶を回転させ、それに追従して缶外周部に
切り込んでいるカッター45も回転しながら巻締部の切
断を行う。
【0038】缶が1回転して全周の切断が終了し、ハン
ドルレバー20を元の状態に戻すと、マイクロスイッチ
49の押圧が解除され、モータ50の駆動が停止し、主
軸15の回転が停止する。ハンドルレバー20を逆回転
することによって、ラチェット36がラチェットギア3
5に係合して、カム体27を逆回転させる。それにより
作動ピン30がカム面29の深部側に移動し、主軸15
が図2に於いて右側に移動し、トラクションギア25の
缶巻締部との噛み合いを解除する。また、偏心カム17
により、主軸組立体全体が上昇するので、トラクション
ギアは初期の位置に復帰し、缶切りが終了した缶を除去
することができる。
【0039】以上のように、本実施例装置では、トラ
クションギアを下降させて缶蓋巻締部に位置させる動
作、及び缶切り終了後のトラクションギアを初期位置に
復帰させる動作をハンドルレバーを手動により回動させ
て行うが、トラクションギアをシーミングチャック側に
移動させてカッターとトラクションギアとで巻締部を挾
持してカッターを巻締部に食い込ませる動作、及びその
状態でトラクションギアを回転させて缶切りを行なう動
作はモータ駆動で行い、しかも、缶切り中缶を持ち上げ
る必要もないので、大型缶や重量缶であっても楽に開缶
することができる。
【0040】図5〜図7は、本発明の第2実施例に係る
缶切り装置であり、本実施例では、主軸を手動で回転さ
せるものであり、前記実施例の手動式に相当するもので
ある。本実施例の缶切り装置は、缶切り装置本体70、
該缶切り装置本体を上下調節可能に支持するスタンド装
置71、該クランプ手段に水平移動可能且つ回転自在に
取り付けられたターンテーブル装置73から構成されて
いる。
【0041】缶切り装置本体70は、スタンド装置71
の支柱75に摺動自在に嵌合したフレーム80(図7)
と一体になったブロック81に主軸82が軸方向移動且
つ回転自在に貫通支持されている。主軸82の先端部に
は前記実施例と同様にインナートラクションギア及びア
ウタートラクションギアからなるトラクションギア83
が固定されている。また、主軸82のブロック81の反
対側に突出する側には、ベアリング84を介してカム体
85が嵌合されている。該カム体85には、前記実施例
と同様に凹部86に主軸摺動用及び回転伝達用のカム面
87が形成され、該カム面に主軸82に取り付けられた
作動ピン88が係合している。また、カム体の端面に
は、駆動板90が固定され、該駆動板にハンドル軸91
が固定され、該ハンドル軸にハンドルレバー92が取付
られている。
【0042】また、ブロック81のトラクションギア側
の下部には前記実施例と同様な凹部95が形成され、該
凹部にカッター取付ブロック96が固定され、該カッタ
ー取付ブロック96に前記実施例と同形状のカッター1
00がカッター軸101に回転自在に支持されている。
なお、図中103は、ブロックに固定された鈎型に形成
された缶ガイドである。
【0043】フレーム80の支柱嵌合部には、図7に示
すように、支柱75に形成された案内溝105に嵌合す
るガイドピン971、972が螺合され、缶切り装置本体
70が支柱75に対して回動するのを防止すると共に、
支柱75に沿って上下に案内する。
【0044】缶切り装置本体70は、支持台106にス
プリング104を介して支持されている。従って、缶切
り装置本体70は上方より押圧することによって、スプ
リングをクッションさせて所定量だけ下降させることが
できる。支持台106は、支柱75の案内溝105に嵌
合するクランプピン107、該クランプピンを回転する
クランクレバー108を有し、缶高さに応じて支柱に沿
って移動させて所定高さ位置に固定することができる。
【0045】スタンド装置71は、該スタンド装置を作
業台に取り付ける為のクランプ手段76を有し、且つ該
クランプ手段にターンテーブル装置73が設けられてい
るが、クランプ手段76及びターンテーブル装置73
は、前記実施例のものと同様であるので、同様な構成の
部材には前記実施例と同一の符号を付し、詳細な説明は
省略する。
【0046】本実施例の缶切り装置は、以上のように構
成され、図5に示す状態からハンドルレバー92を時計
方向(逆方向)に約90°回動することによって、カム
体85が逆方向に回動して作動ピン88を介して主軸8
2を、図5において、右動させトラクションギア83と
カッター100との隙間を拡げ、缶の巻締部の嵌合を容
易にする。また、缶切り装置本体70は、スプリング1
04により上方に付勢されて、トラクションギアの下部
に缶を位置させることができる高さに維持されている。
【0047】この状態で、回転テーブル61の中心部に
缶詰を載せて巻締部が缶切り装置本体のブロック81に
接触するまで缶を押すことによって、回転テーブル61
をスリット58に沿って移動させ、巻締部をカッターと
トラクションギア間に位置させ、缶切り装置本体70を
押し下げるとインナートラクションギアが巻締部のカー
ル部頂部に当接すると共に、アウタートラクションギア
が巻締部のシーミングチャックウォール部に対面する状
態になる。ついで、ハンドルレバーを反時計方向(正方
向)に回動することによって、カム体85も正方向に回
転し、前記実施例と同様な作動により、巻締部の切断が
行われる。
【0048】缶が1回転し切断が終了すると、ハンドル
レバー92を時計方向に逆回転すると、カム体85によ
って主軸82が右方向に移動し、トラクションギアと缶
巻締部の噛み合いが解け、それと共に、缶切り装置本体
70がスプリング104によって上昇し、缶をターンテ
ーブル61から除去することができる。
【0049】図8及び図9は、缶を載置するテーブルの
他の実施例であり、本実施例では、前記実施例のターン
テーブルに代えて、クランプ手段の上部金具を兼ねる固
定テーブル110として形成されている。そして、該固
定テーブルに、一対のロール1111、1112が、缶切
り装置本体のカッター下方部に位置し且主軸軸線を挟ん
で平行となるように配置され、その周面をテーブル面か
ら僅かに露出させて回転自在に設けてある。なお、図中
1121、1122は前記一対のロールの軸を支持するた
めの軸押さえプレートであり、テーブルの裏面からロー
ル軸を支持している。本実施例によればターンテーブル
を設ける必要がなく、それだけ製造コストを低減するこ
とができる。
【0050】以上、本発明の実施例を説明したが、本発
明はこの実施例に限るものではなく、種々の設計変更が
可能である。例えば、図5〜図7に示す実施例におい
て、カム体の回転手段を手動のハンドルに代えて、図1
〜図4に示す実施例のようにモータによる電動駆動式に
することも可能である。その場合、例えば、缶切り装置
本体を押し下げることによって、モータの回転が開始
し、缶切り終了後はそれを検出してモーターが僅かに逆
回転してトラクションギアと巻締部との噛み合いを外し
て、装置本体がスプリングにより自動的に復帰するよう
に、モータを制御すれば良い。また、図1〜図4に示す
実施例において、缶切り終了後は、ハンドルレバーを復
帰させることによって、モータを停止させるようにした
が、缶切り終了後は例えば回転負荷の減少を検出して自
動的に停止するようにすることも可能である。
【0051】さらに、上記実施例の各部品は前記のもの
に限るものでなく、例えばブロックと円筒部材を一体部
材で形成する等、種々の変更が可能である。また、上記
各実施例のようにターンテーブルを設けるのが望ましい
が、ターンテーブルは必ずしも必要なものではない。ま
た、缶種の変更に対応するためには、ターンテーブルは
スライド可能にするのが望ましいが、定位置で回転でき
るようにしても良い。
【0052】
【発明の効果】以上のように構成された本発明の缶切り
装置は、次のような格別の効果を奏する。スタンド装置
に支持された缶切り装置本体のカム体を単に回転させる
だけであるので、缶を持ち上げる必要がなく片手で操作
ができ、業務用の大型缶や重量缶であっても楽に開缶す
ることができる。また、切断中缶が傾いたりすることも
ないので、液こぼれの発生もない。
【0053】カム体をモータで駆動することにより、缶
蓋の切断が自動的にできるので、熟練を要することなく
大型缶でもより楽に速く開缶することができる。
【0054】また、請求項3〜5のように構成すると、
缶切り開始前及び缶切り終了後カッターとトラクション
ギアとの隙間が巻締部を位置させるのに十分な空間が形
成されるので、缶のセット及び除去が容易である。
【0055】缶切り装置本体をスタンド装置の支持台
に、スプリングを介して支持するようにすることによっ
て、缶切り開始前及び缶切り終了後缶切り装置本体を缶
に対して上下動させることができるので、簡単な構成で
缶の着脱を容易に行うことができる。
【0056】ターンテーブルを設けることによって、缶
切り中缶の回転に応じてターンテーブルが回転し、缶の
回転抵抗を低減でき、回転負荷が少なく楽に開缶でき
る。さらに、ターンテーブルを、カッター方向にスライ
ド可能に支持することによって、直径の違う缶であって
も、常にターンテーブルの中心に位置させた状態で缶切
りを行うことができ、缶載置位置の偏心による摩擦抵抗
をなくすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る缶巻締装置の正面図であ
る。
【図2】その要部断面図である。
【図3】缶切り装置本体の側面図である。
【図4】(a)は図2における要部のA−A矢視図、
(b)は同様にB−B矢視図である。
【図5】本発明の他の実施例に係る缶巻締装置の正面図
である。
【図6】その平面図である。
【図7】その右側面図である。
【図8】従来の缶切りの概略図である。
【図9】その一部断面正面図である。
【図10】従来の缶切りの概略図である。
【符号の説明】
1、70 缶切り装置本体 2 駆動装
置 3、71 スタンド装置 4、73 ターン
テーブル装置 10 回転主軸組立体 11 固定フレー
ム 13、81 ブロック 14 円筒
部材 15、82 主軸 17 偏心
カム 20、92 ハンドルレバー 25、83 トラ
クションギア 27、85 カム体 29、87 カム
面 30、88 作動ピン 35 ラチ
ェットギア 45、100 カッター 50 モ
ータ 55、106 支持台 56、75 支
柱 58 スリット 61 ターンテー
ブル 110 固定テーブル 1111,1112 ロール

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転自在で且つ軸方向に変位可能に支持
    された主軸、該主軸先端に固定されたトラクションギ
    ア、前記主軸に前記トラクションギアと反対側端部に嵌
    合され前記主軸を軸方向に変位させるカム面が形成され
    たカム体、前記トラクションギアと対向して缶巻締部を
    挾圧するように回転自在に設けられたカッターとからな
    り、前記主軸には前記カム体のカム面に係合する作動ピ
    ンが設けられ、該作動ピンが前記カム面と係合し、前記
    カム体を回転駆動することにより、前記主軸が軸方向変
    位と回転駆動できるように構成された缶切り装置本体
    と、該缶切り装置本体を支持するスタンド装置との組合
    せからなることを特徴とする缶切り装置。
  2. 【請求項2】 前記カム体に、モータを有する駆動装置
    の駆動軸が連結され、該駆動装置により、前記主軸を軸
    方向変位及び回転駆動するようにした請求項1記載の缶
    切り装置。
  3. 【請求項3】 前記主軸、前記トラクションギア、及び
    前記カム体が、前記カッターと一体に上下に変位できる
    回転主軸組立体を構成している請求項1又は2記載の缶
    切り装置。
  4. 【請求項4】 前記回転主軸組立体は、固定フレームに
    立設されたガイドピンに上下動可能に嵌合されたブロッ
    クと、該ブロックに固定された円筒部材を有し、該円筒
    部材と前記ブロックを貫通して前記主軸が回転自在及び
    軸方向摺動可能に支持され、且つ前記円筒部材の外周面
    に固定フレームに固定されたガイド片間に配置された偏
    心カムが嵌合され、該偏心カムを回転駆動することによ
    り、前記回転主軸組立体が上下動するようにした請求項
    3記載の缶切り装置。
  5. 【請求項5】 前記カム体の側面にラチェットギアが設
    けられ、且つ前記偏心カムに固定され該偏心カムを回転
    駆動するハンドルレバーに、前記ラチェットギアを缶切
    り中の主軸回転方向と逆方向に回転させるラチェットが
    設けられており、前記ハンドルレバーを主軸正回転と逆
    方向に回動することにより、前記トラクションギアを前
    記カッターから離れる方向に変位させると共に、前記回
    転主軸組立体を上昇させるようにした請求項4記載の缶
    切り装置。
  6. 【請求項6】 前記スタンド装置は、該スタンド装置を
    台板に固定するクランプ手段と該クランプ手段に縦方向
    に調節自在に支持された支柱とを有し、該支柱の頂部に
    前記缶切り装置本体が固定されている請求項1〜5記載
    の何れか記載の缶切り装置。
  7. 【請求項7】 前記カム体に手動のハンドルレバーが取
    り付けられ、該ハンドル装置を回転することにより、前
    記主軸を軸方向変位及び回転駆動することができるよう
    にした請求項1記載の缶切り装置。
  8. 【請求項8】 前記スタンド装置は、該スタンド装置を
    台板に固定するクランプ装置に支持された支柱を有し、
    該支柱に上下調節可能に支持台が支持され、該支持台に
    スプリングを介して前記缶切り装置本体が支持されてい
    る請求項1又は7記載の缶切り装置。
  9. 【請求項9】 前記クランプ手段にターンテーブルが回
    転自在に支持されている請求項6又は8記載の缶切り装
    置。
  10. 【請求項10】 前記ターンテーブルは、前記クランプ
    手段にスライド可能に支持されている請求項9記載の缶
    切り装置。
  11. 【請求項11】 前記クランプ手段に固定テーブルを設
    け、該固定テーブルに一対のロールが、缶切り装置本体
    のカッター下方部側に位置し且主軸軸線を挟んで平行と
    なるように配置され、その周面をテーブル面から僅かに
    露出させて回転自在に設けてある請求項6又は8記載の
    缶切り装置。
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