JP3518440B2 - 多相ブラシレスモータの電気制御装置 - Google Patents

多相ブラシレスモータの電気制御装置

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JP3518440B2
JP3518440B2 JP27142399A JP27142399A JP3518440B2 JP 3518440 B2 JP3518440 B2 JP 3518440B2 JP 27142399 A JP27142399 A JP 27142399A JP 27142399 A JP27142399 A JP 27142399A JP 3518440 B2 JP3518440 B2 JP 3518440B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、多相ブラシレスモ
ータの回転子の電気角を検出するためのセンサ(検出手
段)を複数個備え、これらのセンサの出力に基づいて同
モータの固定子巻線への通電制御を行う多相ブラシレス
モータの電気制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、この種の電気制御装置は、多
相ブラシレスモータの回転子が所定の回転位置(電気
角)に到達したときに出力レベルが変化する複数個の磁
極センサを備えてなり、これらのセンサ出力に基づいて
回転子の電気角を推定するとともに、この推定された回
転子の電気角に応じて固定子巻線への通電制御を行うよ
うになっている(特開平4−235190号公報参
照)。
【0003】より具体的に説明すると、この種の装置は
図2に示したように3つの磁極センサ16a〜16cと
回転角センサ16d,16eとを備えている。磁極セン
サ16a〜16cは、図10(a)〜(c)に示したよ
うに、回転子の電気角に応じて低レベル「0」と高レベ
ル「1」の信号を繰り返し発生するとともに、同発生す
る信号の位相が所定角度(この例では2π/3)ずつ異
なるように配設されている。また、回転角センサ16
d,16eは、所定の小角度毎に低レベルから高レベル
に、又はその逆に変化する信号を発生する。
【0004】このような装置においては、モータへの通
電開始時点から磁極センサ16a〜16cの何れかの信
号のレベルが変化するまでは、回転子の電気角の基準値
が得られていないため同回転子の電気角を特定すること
はできない。その一方、磁極センサ16a〜16cの信
号レベル(「0」又は「1」)の組合せによれば、回転
子の電気角がその組合せによって特定される電気角領域
内にあるものと推定することは可能である。従って、か
かる期間においては、推定された電気角領域毎に適する
一定の値に基づいた電圧をモータに印加する通電制御を
行う。この結果、モータへの通電波形(厳密には同通電
の基本となる値)は、図10(e)〜(g)に示したよ
うに矩形波状となり、これを便宜上「矩形波通電」と呼
ぶ。
【0005】また、磁極センサ16a〜16cの何れか
の信号のレベルが変化すれば、その時点で回転子の電気
角が特定できるので、以降は同特定した電気角とその後
に得られる回転角センサ16d,16eの信号とにより
回転子の電気角を高い分解能をもって推定し、同推定さ
れた電気角に応じた電圧をモータに印加する通電制御を
行う。この結果、モータへの通電波形(厳密には同通電
の基本となる値)は、図10(h)〜(j)に示したよ
うに正弦波状となり、これを便宜上「サイン波通電」と
呼ぶ。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の技術においては、モータ制御を開始するとき、何れ
かの磁極センサ16a〜16cの信号レベルが変化した
時点にて、矩形波通電からサイン波通電に切換え、その
後その関係を維持することとしているため、信号レベル
が変化した時点における回転子の実際の電気角と同信号
レベルの変化が表す回転子の電気角(同信号レベルの変
化が予定されている電気角)との差が大きい場合には、
その後の電気角の推定が不正確のままとなる。このた
め、ブラシレスモータに付与する電圧値が望ましい値と
ならず、同モータの発生トルクが低下し、或いは同モー
タの発生トルクに変動(トルクリップル)が生ずるとい
う問題がある。一方、この問題を回避するためには、全
ての磁極センサ16a〜16cの検出精度を高く維持し
なければならず、そのために全ての磁極センサ16a〜
16cの厳密な位置調整が必要となるので、製造コスト
の増大を招くという問題がある。
【0007】
【発明の概要】本発明は上記課題に対処すべくなされた
ものであって、その特徴は、多相ブラシレスモータの回
転子の電気角が第1の電気角から第2の電気角までの第
1電気角領域にあるときに第1レベルとなり同回転子が
同第1電気角領域以外の領域にあるときに第2レベルと
なる信号を発生するように配設される第1検出手段と、
前記回転子の電気角が前記第1電気角領域内の第3の電
気角から前記第1電気角領域以外の領域内の第4の電気
角までの第2電気角領域内にあるときに第1レベルの信
号となり同回転子が同第2電気角領域以外の領域にある
ときに第2レベルの信号となる信号を発生するように配
設される第2検出手段とを備え、少なくとも前記第1検
出手段及び前記第2検出手段の信号に基づいて前記モー
タの通電制御を行う多相ブラシレスモータの電気制御装
置において、前記モータの通電開始から前記第1検出手
段の信号が前記第2レベルから前記第1レベルに変化す
るまでは、前記第2検出手段の信号レベルの変化の有無
にかかわらず、前記第1検出手段及び前記第2検出手段
の信号レベルに基づいて推定される前記回転子の電気角
領域に応じ前記モータの通電制御を行う第1通電手段
と、前記第1検出手段の信号が前記第2レベルから前記
第1レベルに変化したときに前記回転子が前記第1の電
気角に到達したものと推定し、その後は同推定に基づい
て推定される前記回転子の電気角に応じ前記モータの通
電制御を行う第2通電手段とを備えたことにある。
【0008】これによれば、多相ブラシレスモータの通
電開始から第1検出手段の信号が第2レベルから第1レ
ベルへと変化するまでは、第2検出手段の信号レベルが
変化したか否かにかかわらず、第1及び第2検出手段の
信号レベルに基づいて推定される回転子の電気角領域に
応じた通電制御が行われる。一方、第1検出手段の信号
が第2レベルから第1レベルに変化したときには、その
時点で回転子が第1の電気角に到達したものと推定し、
その後は同推定に基づいて推定される回転子の回転角に
応じた通電制御が行われる。
【0009】従って、第1検出手段の検出精度を高めて
おけば、回転子の回転角に応じた通電制御が適正に行わ
れるため、第2検出手段の位置調整等を厳密に(第1検
出手段と同程度に)行う必要がなくなり、装置の製造コ
ストを低下させることができる。
【0010】また、本発明の他の特徴は、三相ブラシレ
スモータの回転子の電気角が0からπラジアンまでの第
1電気角領域にあるときに第1レベルとなり同第1電気
角領域以外の領域にあるときに第2レベルとなる信号を
発生するように配設された第1電気角検出手段と、前記
回転子の電気角が2π/3から5π/3ラジアンまでの
第2電気角領域にあるときに第1レベルとなり同第2電
気角領域以外の領域にあるときに第2レベルとなる信号
を発生するように配設された第2電気角検出手段と、前
記回転子の電気角が4π/3から2πラジアンまで及び
0からπ/3ラジアンの第3電気角領域にあるときに第
1レベルとなり同第3電気角領域以外の領域にあるとき
に第2レベルとなる信号を発生するように配設された第
3電気角検出手段と、前記回転子の電気角がπ/3ラジ
アンより小さい所定角度だけ回転する毎に所定の信号を
発する回転角検出手段とを備え、前記第1乃至第3電気
角検出手段及び前記回転角検出手段の信号に基づいて前
記三相ブラシレスモータの通電を制御するモータの電気
制御装置において、前記モータへの通電開始から前記第
1乃至第3の電気角検出手段のうちの予め定めた特定の
電気角検出手段の信号が前記第2レベルから前記第1レ
ベルに変化するまでは、同特定の電気角検出手段以外の
電気角検出手段の信号レベルの変化の有無にかかわら
ず、前記第1乃至第3電気角検出手段の信号レベルの組
合せに基づいて前記回転子の電気角領域を推定し、同推
定した領域に応じた電圧を前記モータに印加する通電制
御を行う第1通電手段と、前記特定の電気角検出手段の
信号が前記第2レベルから前記第1レベルに変化した後
は、同信号レベルの変化が表す前記回転子の電気角と前
記回転角検出手段の信号とに基づいて前記回転子の電気
角を推定し、同推定した電気角に応じた電圧を前記モー
タに印加する通電制御を行う第2通電手段とを備えたこ
とにある。
【0011】これによれば、三相ブラシレスモータの通
電制御において、前記モータへの通電開始から前記第1
乃至第3電気角検出手段のうちの予め定めた特定の電気
角検出手段の信号が第2レベルから第1レベルに変化す
るまでは、同特定の電気角検出手段以外の電気角検出手
段の信号レベルが変化したか否かにかかわらず、前記第
1乃至第3電気角検出手段の信号レベルの組合せに基づ
いて前記回転子の電気角領域を推定し、同推定した領域
に応じた電圧を前記モータに印加する通電制御が行われ
る。この場合、第1乃至第3電気角検出手段の信号レベ
ルの組合せによれば、回転子の電気角はπ/3ラジアン
の分解能をもって推定されるので、モータの通電制御は
電気角π/3ラジアン(またはそれ以上の角度)の精度
をもって行われることとなる。
【0012】一方、前記特定の電気角検出手段の信号が
第2レベルから第1レベルに変化した後は、同信号レベ
ルの変化が表す前記回転子の電気角と前記回転角検出手
段の信号とに基づいて前記回転子の電気角を推定し、同
推定した電気角に応じた電圧を前記モータに印加する通
電制御が行われる。この場合、回転角検出手段はπ/3
ラジアン以下の所定角度毎に所定の信号を発生するの
で、π/3ラジアンより小さい所定角度の精度をもって
通電制御することが可能となる。
【0013】また、信号レベルの変化が表す回転子の電
気角と回転角検出手段の信号とに基づいて推定した電気
角に応じた通電制御は、特定の電気角検出手段の信号が
第2レベルから第1レベルに変化したことをトリガとし
て開始されるので、この特定の電気角検出手段の信号レ
ベル変化時における実際の回転子の電気角と同信号レベ
ルの変化が表す角度とが高い精度をもって一致するよう
に同特定の電気角検出手段を調整等すればその後の通電
制御が適正なものとなる。これにより、他の電気角検出
手段の位置調整等を前記特定の電気角検出手段と同程度
にまで行う必要がないため、位置調整等を厳密に行う必
要がある電気角検出手段の数が減少し、装置の製造コス
トを低下させることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図面
を用いて説明すると、図1は本発明に係る多相ブラシレ
スモータの電気制御装置を車両の電動パワーステアリン
グ装置に適用した例についてブロック図により示してい
る。
【0015】この電動パワーステアリング装置は、多相
交流モータとして、三相同期式永久磁石モータで構成し
た三相ブラシレスモータ11を備えている。ブラシレス
モータ11は、操舵ハンドル12の回転操作による前輪
の操舵に対してアシスト力を付与するもので、その回転
に応じて前輪を外側端にて接続するタイロッド13を軸
線方向に駆動する。操舵ハンドル12に上端にて接続さ
れるとともにタイロッド13に下端にて接続された操舵
軸14には操舵トルクセンサ15が組み付けられてい
て、同センサは操舵軸14に作用する操舵トルクを検出
して同トルクを表す検出信号を出力する。
【0016】ブラシレスモータ11には、図2に詳細に
示したように、同モータ11の回転子11aの回転角を
検出し特定するための検出手段16が備えられている。
この検出手段16は、磁極センサ(回転子位置センサ)
16a,16b,16cと、回転角センサ16d,16
eとを備えている。なお、この例においては、モータの
機械角と回転子の電気角とは一致している。
【0017】磁極センサ16a〜16cは、ブラシレス
モータ11のモータ巻線(固定子巻線)11b〜11d
に対応する位置に配設されたホール素子(又はMR素
子)と波形成形回路とからそれぞれ構成されている。波
形成形回路はホール素子の出力と所定の閾値とを比較
し、比較結果を高レベル信号(「1」)又は低レベル信
号(「0」)として出力する。これにより、磁極センサ
16a〜16cの各々は、π/3ラジアンの分解能で回
転子11aの電気角を表す磁極信号Pu,Pv,Pwを
出力する回転子11aの電気角検出手段を構成してい
る。
【0018】即ち、磁極センサ16aは、図2において
所定の回転位置を基準として時計回転方向に60度毎に
仕切られた領域を順にA〜Fとするとき、図3に示した
ように、回転子11aのN極の回転位置が図2の領域
A,B,C(0からπラジアン,電気角θe30〜21
0°)に属するときに高レベル信号となり、同回転位置
が領域D,E,F(πから2π=0ラジアン,電気角θ
e210〜360°,0〜30°)に属するとき低レベ
ル信号となる磁極信号Puを出力する。磁極センサ16
bは、回転子11aのN極の回転位置が領域C,D,E
(2π/3〜5π/3ラジアン,電気角θe150〜3
30°)に属するときに高レベル信号となり、同回転位
置が領域F,A,B(5π/3〜2π=ラジアン及び0
〜2π/3ラジアン,電気角θe330〜360°,0
〜150°)に属するとき低レベル信号となる磁極信号
Pvを出力する。磁極センサ16cは、回転子11aの
N極の回転位置が領域E,F,A(4π/3〜2π=0
及び0〜π/3ラジアン,電気角θe270〜360
°,0〜90°)に属するときに高レベル信号となり、
同回転位置が領域B,C,D(π/3〜4π/3ラジア
ン,電気角θe90〜270°)に属するとき低レベル
信号となる磁極信号Pwを出力する。
【0019】一方、図2に示した回転角センサ16d,
16eは、回転子11aの回転角検出手段として機能す
るもので、回転子11aと一体的に回転するとともにN
極及びS極を所定間隔にて交互に配してなるリングに対
向して配設されたホール素子と、このホール素子の出力
を所定の閾値と比較して同比較結果を高レベル信号又は
低レベル信号として出力する比較回路とからそれぞれ構
成されている。これにより、回転角センサ16dは、図
4に示したように、回転子11aが所定角度(この例で
は、2π/54)回転する毎に同所定角度の1/2に相
当する角度(2π/108)だけ高レベル信号となるパ
ルス列信号を発生する。回転角センサ16eは、回転角
センサ16dの発生するパルス列信号と位相が所定角の
1/4(2π/216)だけずれたパルス列信号を発生
する。以上により、回転角センサ16d,16eは、2
π/216ラジアンの分解能で回転子11aの電気角の
変化を検出する。
【0020】再び、図1を参照すると、ブラシレスモー
タ11の3相(U相,V相,W相)の電流路のうちの2
つには電流センサ17a,17bが設けられ、各電流セ
ンサ17a,17bは、ブラシレスモータ11に対する
3相電流のうちの2つの電流(本実施形態ではU相及び
V相の電流)を検出して、同2つの電流を表す検出電流
値Iu,Ivを出力する。
【0021】ブラシレスモータ11の通電制御を行って
同モータの回転を制御する電気制御装置20は、マイク
ロコンピュータ21と、同マイクロコンピュータ21に
バスを介して接続された入力ポート22及びゲート駆動
部23と、ゲート駆動部23に接続されたインバータ回
路24とを備えている。
【0022】マイクロコンピュータ21は、CPUの他
にROM,RAMからなるメモリ21aを内蔵してい
て、メモリ21aは、マイクロコンピュータ21が実行
するプログラム(ルーチン)、後述するサイン波テーブ
ル等のテーブル、その他の定数等を記憶している。入力
ポート22は、操舵トルクセンサ15、磁極センサ16
a,16b,16c、回転角センサ16d,16e、電
流センサ17a,17b、及び車速センサ18が接続さ
れ、各センサの信号を入力している。ゲート駆動部23
は、マイクロコンピュータ21からの信号を受けてイン
バータ回路24にPWM制御電圧信号を出力する。イン
バータ回路24は、ブラシレスモータ11の各相毎に直
列接続したIGBT素子(又はMOSFET)からなる
3組のスイッチング素子Tr1〜Tr6を備えていて、PW
M制御電圧信号に対応した3相の電圧信号Vu,Vv,V
wをブラシレスモータ11の各相にそれぞれ付与する。
【0023】次に、上記のように構成された電動パワー
ステアリング装置の作動について、図5〜図8を参照し
て説明する。なお、図5は、回転角センサ16d,16
eの信号レベルが変化したときに(回転角センサ16
d,16eからのパルス列信号のエッヂが検出されたと
きに)マイクロコンピュータ21が処理を開始するエッ
ヂ割り込みルーチンであり、図6は磁極センサ16aの
信号が低レベルから高レベルに変化したときに(磁極セ
ンサ16aのパルス列信号の立上りエッヂが検出された
ときに)マイクロコンピュータ21が処理を開始するエ
ッヂ割り込みルーチンであり、図7及び図7の一部をサ
ブルーチンとした図8は、マイクロコンピュータ21が
所定時間毎に処理を開始する時間割り込みルーチンであ
る。
【0024】先ず、ブラシレスモータ11の制御上必要
となるカウンタNについて説明する。カウンタNの値
は、同ブラシレスモータ11の電気角θeに対応するよ
うに更新される値である。具体的には、運転者が図示し
ないイグニッションスイッチをオフからオンに変更して
車両の運転を開始すると、マイクロコンピュータは図示
しないイニシャルルーチンを実行して、カウンタNの
値、及びフラグFの値を「0」に設定する。その後、運
転者が操舵ハンドル12を操作すると、回転角センサ1
6d又は16eの信号レベルが変化する。これにより、
マイクロコンピュータ21は、図5に示した割り込みル
ーチンの処理をステップ500から開始し、ステップ5
05へと進む。
【0025】マイクロコンピュータ21は、ステップ5
05においてフラグFの値が「1」であるか否かを判定
する。現時点では、フラグFは先のイニシャルルーチン
にて「0」に設定されている。このため、マイクロコン
ピュータ21は、ステップ505にて「No」と判定
し、ステップ510へと進む。ステップ510において
は、磁極センサ16a〜16cの出力が参照され、同磁
極センサ16a〜16cの信号レベル(「1」又は
「0」)の組合せに応じて、図10(d)に示した値が
カウンタNに設定される。例えば、磁極センサ16a,
16b,16cの発生している信号レベルがぞれぞれ
(「0」,「1」,「0」)であれば、カウンタNの値
は「144」に設定され、ぞれぞれ(「0」,「1」,
「1」)であれば、カウンタNの値は「180」に設定
される。マイクロコンピュータ21は、この処理の後に
ステップ595に進み、本ルーチンを一旦終了する。
【0026】以降、マイクロコンピュータ21は、回転
角センサ16d,16eからの信号の立上り又は立下り
エッヂが発生する毎に図5のルーチンを実行する。この
ため、フラグFの値が「0」に維持されている限り、ス
テップ510の処理が繰り返され、その時点における磁
極センサ16a,16b,16cの信号レベルに応じて
カウンタNの値が変更される。
【0027】その後、運転者が操舵ハンドル12を更に
操舵すると、磁極センサ16aの信号のレベルが「0」
から「1」に変化する。これにより、マイクロコンピュ
ータ21は、図6に示した磁極センサエッヂ割りこみル
ーチンの処理をステップ600から開始し、ステップ6
05に進んでフラグFの値が「1」か否かを判定する。
【0028】この判定は、イグニッションスイッチがオ
フからオンへと変更されてから磁極センサ16aの信号
が「0」から「1」に変化したことがあるか否かを判定
するものであり、フラグFの値は、前述したように、イ
ニシャルルーチンにて「0」に設定されている。このた
め、マイクロコンピュータ21は、ステップ605にて
「No」と判定してステップ610に進む。ステップ6
10においては、今回の本ルーチンの実行(即ち、今回
の磁極センサ16aの信号レベルの変化)が、回転子1
1aの電気角θeが30度となったことによるのか、電
気角θeが210度となったことによるのかを区別する
ため、磁極センサ16bの出力が「0」か否かを判定す
る(図10参照)。そして、マイクロコンピュータ21
は、ステップ610にて「Yes」と判定した場合に
は、ステップ615に進んでカウンタNの値を「18」
に設定し、同ステップ610にて「No」と判定した場
合には、ステップ620に進んでカウンタNの値を「1
26」に設定する(図10(h)の< >内の値参
照)。
【0029】次いで、マイクロコンピュータ21はステ
ップ625に進み、同ステップ625にてフラグFの値
を「1」に設定し、ステップ695に進んで本ルーチン
を一旦終了する。以上のように、フラグFの値は、イグ
ニッションスイッチがオフからオンに変更されたとき、
イニシャルルーチンにて「0」に設定され、その後、磁
極センサ16aの出力が「0」から「1」に立上がった
ときに「1」に設定される。これにより、フラグFは、
イグニッションスイッチがオフからオンへと変更されて
から磁極センサ16aの信号が「0」から「1」に変化
したことがあるか否かを示すように操作され、以降にお
いて本ルーチンが実行されると、マイクロコンピュータ
21はステップ605にて「Yes」と判定してステッ
プ695に直接進み、直ちに本ルーチンを終了するよう
になる。
【0030】一方、前述したように、マイクロコンピュ
ータ21は、回転角センサ16d,16eからのパルス
列信号のエッヂが発生する毎に図5のルーチンを繰り返
し実行している。従って、フラグFの値が「1」に変更
された後において、回転角センサ16d又は回転角セン
サ16eからのパルス列信号のエッヂが発生すると、マ
イクロコンピュータ21は図5のルーチンの処理をステ
ップ500から開始し、フラグFの値が「1」であるか
否かを判定するステップ505にて「Yes」と判定し
てステップ515に進む。
【0031】マイクロコンピュータ21は、ステップ5
15にて、今回の回転角センサ16d又は回転角センサ
16eからのパルス列信号のエッヂの発生が、操舵ハン
ドル12が右方向に回転された結果であるか否かを判定
する。具体的には、今回の回転角センサ16d又は回転
角センサ16eからのパルス列信号のエッヂ(以下、
「回転角センサのパルス列信号のエッヂ」という。)が
立上りエッヂであり、前回の本ルーチン実行時の回転角
センサのパルス列信号のエッヂも立上りエッヂであると
き、及び、今回の回転角センサのパルス列信号のエッヂ
が立下りエッヂであり、前回のパルス列信号のエッヂも
立下りエッヂであるときは右回転であると判定し、それ
以外の場合は左回転と判定する。
【0032】そして、今回の回転角センサのパルス列信
号のエッヂが操舵ハンドル12の右回転によるものであ
る場合には、マイクロコンピュータ21はステップ51
5にて「Yes」と判定してステップ520へと進み、
同ステップ520にてカウンタNの値を「1」だけ増大
(インクリメント)し、続くステップ525においてカ
ウンタNの値が「216」と等しいか否かが判定する。
このとき、カウンタNの値が「216」と等しければ、
マイクロコンピュータ21はステップ530に進んで同
カウンタNの値を「0」に設定し、ステップ595に進
んで本ルーチンを一旦終了する。また、ステップ525
においてカウンタNの値が「216」でなければ、直接
ステップ595に進んで本ルーチンを一旦終了する。
【0033】上記ステップ515において、今回のパル
ス列信号のエッヂが操舵ハンドル12の右回転によるも
のでないと判定した場合には、マイクロコンピュータ2
1はステップ535に進み、カウンタNの値が「0」で
あるか否かを判定する。そして、カウンタNの値が
「0」である場合にはステップ540にてカウンタNの
値を「216」に設定し、ステップ545に進む。ステ
ップ535において、カウンタNの値が「0」でない場
合には、そのままステップ545に進む。次いで、マイ
クロコンピュータ21は、ステップ545においてカウ
ンタNの値を「1」だけ減少(デクリメント)し、ステ
ップ595に進んで本ルーチンを一旦終了する。
【0034】以上により、カウンタNの値は、イグニッ
ションスイッチがオフからオンに変更されてから、始め
てフラグFが「0」から「1」に変更されたとき、即
ち、磁極センサ16aの信号レベルが「0」から「1」
に変化したとき、磁極センサ16bの出力に従って「1
8」又は「126」に設定される。また、その後におい
ては、回転角センサ16d,16eのパルス列信号のエ
ッヂが検出される毎に、即ち、ブラシレスモータ11が
2π/216だけ回転する毎に、操舵ハンドル12が右
回転されていれば「1」ずつ増大され、左回転されてい
れば「1」ずつ減少される。この結果、カウンタNの値
は回転子11aの電気角θeに応じたもの(電気角θe
を示すもの)となる。
【0035】マイクロコンピュータ21は、以上のよう
に変更されるカウンタNの値を使用して、ブラシレスモ
ータ11の制御を行う。具体的には、マイクロコンピュ
ータ21は、図7に示したプログラムの実行を所定時間
毎にステップ700から開始し、ステップ705にて操
舵トルクセンサ15からの操舵トルク及び車速センサ1
8からの車速を読み込み、操舵トルクの増加に従って増
加するとともに車速の増加に従って減少する基本アシス
トトルクを計算する。
【0036】次いで、マイクロコンピュータ21は、ス
テップ710にて前記車速と共に回転子11aの電気角
θe(カウンタNの値)及び角速度ω(電気角θeの一
定時間における変化)に基づいて操舵軸14の基本位置
への復帰力及び同操舵軸14の回転に対する抵抗力に対
応した戻しトルクを計算する。そして、ステップ715
において、前記アシストトルクと戻しトルクを加算する
ことにより指令トルクT*を計算し、ステップ720に
進む。
【0037】ステップ720においては、指令トルクT
*に基づいて、指令界磁電流値(d軸指令電流値)Id*
及び指令トルク電流値(q軸指令電流値)Iq*を計算す
る。両電流値Id*,Iq*は、ブラシレスモータ11の回
転子上の永久磁石が作り出す回転磁束と同期した回転座
標系において、永久磁石と同一方向のd軸及びこれに直
交したq軸にそれぞれ対応するもので、指令界磁電流値
Id*はブラシレスモータ11の界磁電流の大きさを指定
し、指令トルク電流値Iq*は同モータ11により発生さ
れるトルクの大きさを指定する。なお、このステップ7
20においては、各種センサによる検出値を読み込んで
両電流値Id*,Iq*を補正してもよく、例えば、バッテ
リ電圧値を入力して、バッテリ電圧値が低い場合などに
弱め界磁制御のために両電流値Id*,Iq*を補正する処
理を行う。
【0038】次いで、マイクロコンピュータ21はステ
ップ725へと進み、電流センサ17a,17bから入
力されるU相,V相の検出電流値Iu,Iwから、W相の
検出電流値Iwを求め、これらの検出電流値Iu,Iv,
Iwを3相/2相座標変換して2相の検出界磁電流値(d
軸検出電流値)Id及び検出トルク電流値(q軸検出電流
値)Iqを求め、前記指令界磁電流値Id*及び前記指令ト
ルク電流値Iq*から検出界磁電流値(d軸検出電流値)I
d及び検出トルク電流値(q軸検出電流値)Iqをそれぞれ
減算することにより差分値ΔId,ΔIqを計算する。
【0039】次に、マイクロコンピュータ21はステッ
プ730へと進み、差分値ΔId,ΔIqに基づき、検出
界磁電流値Id及び検出トルク電流値Iqが指令界磁電流
値Id*及び指令トルク電流値Iq*にそれぞれ追従するよ
うに前記d軸及びq軸にそれぞれ対応した指令界磁電圧
値(d軸指令電圧値)Vd*及び指令トルク電圧値(q軸
指令電圧値)Vq*をPI制御理論に従って計算する。
【0040】次に、マイクロコンピュータ21はステッ
プ735へと進み、指令界磁電圧値Vd*及び指令トルク
電圧値Vq*を3相の指令電圧値Vu*,Vv*,Vw*に変換
するため、図8に示したVu*,Vv*,Vw*計算サブルー
チンを実行する。具体的には、マイクロコンピュータ2
1はステップ800からこのサブルーチンの実行を開始
し、ステップ805にて上述したカウンタNの値とsin
波テーブル(正弦波テーブル)とから、2相/3相変換
に必要な正弦値(sin値)及び余弦値(cos値)を求め
る。2相/3相変換に必要なsin値及びcos値とは、ステ
ップ810に示した右辺の3−2行列内の各値である。
なお、この行列内でθeは回転子11aの電気角を表
す。
【0041】ここで、上記2相/3相変換に必要なsin
値及びcos値を求める方法について詳述すると、マイク
ロコンピュータ21は、図9に示したsin波テーブルを
メモリ21a内に記憶している。sin波テーブルは、2
π/216ラジアン毎のsin値(正弦値)を216個の
カウンタNの値に関係付けたテーブルである。即ち、メ
モリ21a内には、sin波テーブルとして、0〜215
の整数値xに対しsin(x・2π/216)が記憶され
ていて、整数値xを特定すれば、その値xに応じたsin
値が読み出せるようになっている。
【0042】一方、現時点における回転子11aの電気
角θeは、2π/216ラジアン毎に「1」だけ増減する
カウンタNの値として表されているので、マイクロコン
ピュータ21は、その時点のカウンタNの値とsin波テ
ーブルとからsinθeを求める。また、sin(θe - 2π/3)
の値については、カウンタNの値から2π/3に相当する
「72」を減算し、その減算した値を引数としてsin波
テーブルから求める。cosθeはsin(θe + π/2)であ
るから、カウンタNの値にπ/2に相当する「54」を
加え、その値を引数としてsin波テーブルから求める。
他の値についても同様であり、sin(θe + 2π/3)はそ
の時点のカウンタNの値に「72」を加えた値とサイン
波テーブルとから、 cos(θe - 2π/3)はその時点のカ
ウンタNの値から「18=72−54」だけ減算した値
とサイン波テーブルとから、 cos(θe + 2π/3)はそ
の時点のカウンタNの値に「126」を加えた値とサイ
ン波テーブルとからそれぞれ求める。なお、この計算過
程において、カウンタNの値に所定の値を加えた値が2
16を超える場合には、その値から216を減算し、減
算後の値とsin波テーブルとから上記必要な値を得る。
また、カウンタNの値から所定の値を減算した結果が負
の値になる場合には、その値に216を加算し、加算後
の値とsin波テーブルとから上記必要な値を得る。
【0043】次いで、マイクロコンピュータ21はステ
ップ810に進み、上記により求めたsin値及びcos値を
用いて同ステップ810に記載した行列式を計算し、指
令界磁電圧値Vd*及び指令トルク電圧値Vq*を2相/3
相座標変換した指令電圧値Vu*,Vv*,Vw*を得る。そ
の後、マイクロコンピュータはステップ895を経由し
て、図7のステップ740へと進む。
【0044】ステップ740では、前記計算された3相
の指令電圧値Vu*,Vv*,Vw*をPWM制御電圧信号U
U,VU,WUに変換し、続くステップ745にて同PWM
制御電圧信号UU,VU,WUをゲート駆動部23に出力す
る。これにより、ゲート駆動部23がインバータ回路2
4のスイッチングを行い、前記指令電圧値Vu*,Vv*,
Vw*に対応した各電圧Vu,Vv,Vwをブラシレスモー
タ11の各相に付与する。この結果、ブラシレスモータ
11は、指令トルクT*に応じた回転トルクを発生し、
操舵ハンドル12の回動操作をアシストする。
【0045】以上説明したように、本実施形態によれ
ば、イグニッションスイッチがオフからオンへと変更さ
れた後に、磁極センサ16a(第1検出手段)の出力が
「0」(第2レベル)から「1」(第1レベル)へと変
化するまでは、カウンタNの値が磁極センサ16a〜1
6c(第1検出手段及び第2検出手段)の出力レベルの
組合せに応じて変更される。このため、指令界磁電圧値
Vd*及び指令トルク電圧値Vq*が一定である場合には、
指令電圧値Vu*,Vv*,Vw*がπ/3ラジアン毎に矩形
波状に変化する。以上が、図10(e)〜(g)に示し
た第1の波形パターンに従う第1通電制御である。
【0046】一方、磁極センサ16aの信号が「0」か
ら「1」へと変化したとき(立上りエッヂが発生したと
き)、カウンタNの値はその信号の変化が表す値であっ
て且つ磁極センサ16b(及び/又は磁極センサ16
c、第2検出手段)の出力レベルを参照した値に設定さ
れ、その後は回転角センサ16d,16eのパルス列信
号の立上り又は立下りエッヂ毎に「1」又は「−1」だ
け変更される。このため、指令界磁電圧値Vd*及び指令
トルク電圧値Vq*が一定の場合にあっては、指令電圧値
Vu*,Vv*,Vw*がカウンタNの値に応じて2π/21
6ラジアン毎に正弦波状に変化する。以上が、図10
(h)〜(j)に示した第2の波形パターンに従う第2
通電制御である。即ち、第2通電制御は、第1通電制御
に対し36倍の精度で通電を行う精密な制御である。従
って、第2通電制御の制御下においては、ブラシレスモ
ータ11は略理想的な通電状態にて回転される。
【0047】また、上記実施形態においては、イグニッ
ションスイッチがオフからオンへと変更された後であっ
て、磁極センサ16a〜16cのうちの特定のセンサ
(予め定めた磁極センサであって、本実施形態において
は磁極センサ16a)の信号の立上りエッヂが検出され
たときにのみ、上記第1通電制御から第2通電制御に移
行する。これにより、磁極センサ16aの信号の「0」
から「1」への立上りが、回転子11aの電気角θeが
30度及び210度に到達したときに確実に発生するよ
うに同磁極センサ16aの位置調整等を行っておけば、
第2通電制御における通電が適正に行われ、モータのト
ルク低下やトルク変動を招くことがない。このことは、
他の磁極センサ16b,16cの位置調整等を厳密に行
う必要がないことを意味し、従って、システム全体の製
造コストを低下させることが可能となる。
【0048】なお、上記実施形態においては、磁極セン
サ16aの信号の「0」から「1」への立上り時点で第
1通電制御から第2通電制御に移行したが、同磁極セン
サ16aの出力の「1」から「0」への立下がり時点で
移行するようにしてもよい。また、磁極センサ16aの
信号の立上り、及び立下りの何れかの時点が検出された
ときに、第2通電制御に移行するように構成することも
できる。更には、磁極センサ16a〜16cのうちの何
れか2つのセンサの出力の立上り、及び/又は立下りに
て第2通電制御に移行させるように構成してもよい。つ
まり、本発明は、配設されたn個の磁極センサによる2
n種類の信号の変化のうち、予め定めた2n−1種類の
信号の変化に基づいて、第1通電制御から第2通電制御
に移行するものを含むものである。
【0049】また、上記実施形態は、三相ブラシレスモ
ータに本発明を適用したものであったが、3相以外の多
相ブラシレスモータに本発明を適用することもできる。
更に、上記実施形態においては、磁極センサ16aの信
号の立上り時点にてカウンタNに所定の値を設定して基
準の電気角とし、その後は回転角センサ16d,16e
のパルス列信号に応じてカウンタNの値を変更すること
で電気角の検出(推定)を行っていたが、磁極センサ1
6aの信号の立上り時点にてカウンタNに所定の値を設
定して基準の電気角とし、その後は磁極センサ16a〜
16cの信号の周期から回転子11aの回転速度を計算
し、この回転速度を利用して回転子11aの回転角を推
定することもできる。
【0050】更に、上記実施形態においては、第1検出
手段(磁極センサ16a)の信号が第2レベルから第1
レベルへと変化するまでは、第1,第2検出手段(磁極
センサ16a〜16c)の信号レベルに基づいて、推定
される回転子の電気角領域に応じた矩形波制御を行い、
第1検出手段の信号が第2レベルから第1レベルに変化
したとき、回転子が第1の電気角に到達したと推定し
て、その後は推定に基づく回転角(電気角)に応じたサ
イン波制御を実施している。これに対して、矩形波制御
を実行している際に磁極センサ(16a〜16c、即
ち、第1,第2検出手段)の何れかの信号レベルが変化
した時点でサイン波通電制御を実行し、第1検出手段の
信号が第2レベルから第1レベルに変化したとき、回転
子の回転角の位置を改めて書き直してサイン波通電制御
を実行することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る三相(多相)ブラシレスモータ
の電気制御装置の一実施形態を車両の電動パワーステア
リング装置に適用した例を示すブロック図である。
【図2】 図1のブラシレスモータの回転子、磁極セン
サ、及び回転角センサの位置関係を示す説明図である。
【図3】 図1の磁極センサが発生する信号を示す図で
ある。
【図4】 図1の回転角センサが発生する信号を示す図
である。
【図5】 図1のマイクロコンピュータが実行するプロ
グラムを示したフローチャートである。
【図6】 図1のマイクロコンピュータが実行するプロ
グラムを示したフローチャートである。
【図7】 図1のマイクロコンピュータが実行するプロ
グラムを示したフローチャートである。
【図8】 図1のマイクロコンピュータが実行するプロ
グラムを示したフローチャートである。
【図9】 図1のマイクロコンピュータのメモリが記憶
するサイン波テーブルである。
【図10】 磁極センサの信号、カウンタNの値、三相
ブラシレスモータへの通電波形の例を示す図である。
【符号の説明】
11…三相ブラシレスモータ、11a…回転子、12…
操舵ハンドル、13…タイロッド、14…操舵軸、15
…操舵トルクセンサ、16a〜16c…磁極センサ、1
6d,16e…回転角センサ、17a,17b…電流セ
ンサ、20…電気制御装置、21…マイクロコンピュー
タ、24…インバータ回路。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】多相ブラシレスモータの回転子の電気角が
    第1の電気角から第2の電気角までの第1電気角領域に
    あるときに第1レベルとなり同回転子が同第1電気角領
    域以外の領域にあるときに第2レベルとなる信号を発生
    するように配設される第1検出手段と、 前記回転子の電気角が前記第1電気角領域内の第3の電
    気角から前記第1電気角領域以外の領域内の第4の電気
    角までの第2電気角領域内にあるときに第1レベルの信
    号となり同回転子が同第2電気角領域以外の領域にある
    ときに第2レベルの信号となる信号を発生するように配
    設される第2検出手段とを備え、 少なくとも前記第1検出手段及び前記第2検出手段の信
    号に基づいて前記モータの通電制御を行う多相ブラシレ
    スモータの電気制御装置において、 前記モータの通電開始から前記第1検出手段の信号が前
    記第2レベルから前記第1レベルに変化するまでは、前
    記第2検出手段の信号レベルの変化の有無にかかわら
    ず、前記第1検出手段及び前記第2検出手段の信号レベ
    ルに基づいて推定される前記回転子の電気角領域に応じ
    前記モータの通電制御を行う第1通電手段と、 前記第1検出手段の信号が前記第2レベルから前記第1
    レベルに変化したときに前記回転子が前記第1の電気角
    に到達したものと推定し、その後は同推定に基づいて推
    定される前記回転子の電気角に応じ前記モータの通電制
    御を行う第2通電手段とを備えたことを特徴とするモー
    タの電気制御装置。
  2. 【請求項2】三相ブラシレスモータの回転子の電気角が
    0からπラジアンまでの第1電気角領域にあるときに第
    1レベルとなり同第1電気角領域以外の領域にあるとき
    に第2レベルとなる信号を発生するように配設された第
    1電気角検出手段と、 前記回転子の電気角が2π/3から5π/3ラジアンま
    での第2電気角領域にあるときに第1レベルとなり同第
    2電気角領域以外の領域にあるときに第2レベルとなる
    信号を発生するように配設された第2電気角検出手段
    と、 前記回転子の電気角が4π/3から2πラジアンまで及
    び0からπ/3ラジアンの第3電気角領域にあるときに
    第1レベルとなり同第3電気角領域以外の領域にあると
    きに第2レベルとなる信号を発生するように配設された
    第3電気角検出手段と、 前記回転子の電気角がπ/3ラジアンより小さい所定角
    度だけ回転する毎に所定の信号を発する回転角検出手段
    とを備え、 前記第1乃至第3電気角検出手段及び前記回転角検出手
    段の信号に基づいて前記三相ブラシレスモータの通電を
    制御するモータの電気制御装置において、 前記モータへの通電開始から前記第1乃至第3電気角検
    出手段のうちの予め定めた特定の電気角検出手段の信号
    が前記第2レベルから前記第1レベルに変化するまで
    は、同特定の電気角検出手段以外の電気角検出手段の信
    号レベルの変化の有無にかかわらず、前記第1乃至第3
    電気角検出手段の信号レベルの組合せに基づいて前記回
    転子の電気角領域を推定し、同推定した領域に応じた電
    圧を前記モータに印加する通電制御を行う第1通電手段
    と、 前記特定の電気角検出手段の信号が前記第2レベルから
    前記第1レベルに変化した後は、同信号レベルの変化が
    表す前記回転子の電気角と前記回転角検出手段の信号と
    に基づいて前記回転子の電気角を推定し、同推定した電
    気角に応じた電圧を前記モータに印加する通電制御を行
    う第2通電手段とを備えたことを特徴とするモータの電
    気制御装置。
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