JP3518165B2 - エンジン冷却水温調節装置 - Google Patents
エンジン冷却水温調節装置Info
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- engine
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Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、エンジン試験用ダ
イナモメータシステムにおける供試エンジンの冷却水温
調節装置に関する。
イナモメータシステムにおける供試エンジンの冷却水温
調節装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】エンジンの冷却水温度は燃費等に寄与す
るところが大きいので、エンジン試験においてはエンジ
ンの出力馬力の変化に対して冷却水温を一定に保つよう
に制御する必要がある。
るところが大きいので、エンジン試験においてはエンジ
ンの出力馬力の変化に対して冷却水温を一定に保つよう
に制御する必要がある。
【０００３】そのため、従来エンジン試験用ダイナモメ
ータシステムにおいては、図３に示すようにエンジン冷
却水温調節装置３を設け、供試エンジン２と冷却水温調
節タンク３間をパイプ４を介して循環するエンジン冷却
水温度を水温検出器６で検出して冷却水温設定値と冷却
水温検出値の偏差がなくなるように、ＰＩコントローラ
２２で電磁弁５を制御し、温調タンク３に流れるエンジ
ン冷却水を冷却する冷却用水の水量を制御している。な
お、図中、１はエンジン負荷装置としてのダイナモメー
タ、２１は温度偏差検出器を示す。
ータシステムにおいては、図３に示すようにエンジン冷
却水温調節装置３を設け、供試エンジン２と冷却水温調
節タンク３間をパイプ４を介して循環するエンジン冷却
水温度を水温検出器６で検出して冷却水温設定値と冷却
水温検出値の偏差がなくなるように、ＰＩコントローラ
２２で電磁弁５を制御し、温調タンク３に流れるエンジ
ン冷却水を冷却する冷却用水の水量を制御している。な
お、図中、１はエンジン負荷装置としてのダイナモメー
タ、２１は温度偏差検出器を示す。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】上記従来のエンジン冷
却水温調節装置では、エンジン２とエンジン冷却水温調
節タンク間の水の循環速度は、エンジン回転数によって
決定される。即ち、アイドリング時は緩やかな速度で循
環し、高速回転時は速く循環する。
却水温調節装置では、エンジン２とエンジン冷却水温調
節タンク間の水の循環速度は、エンジン回転数によって
決定される。即ち、アイドリング時は緩やかな速度で循
環し、高速回転時は速く循環する。
【０００５】そのため、水温制御系の応答が変化するた
め単一のＰＩコントローラでは対応できなかった。ま
た、図４に示すようにエンジンの高回転域（例えば５０
００ｒｐｍ）からアイドリング（約６００ｒｐｍ）へと
速度が急変した場合、実際にはエンジンの出力は減少
し、エンジンの発熱量は減っているにも拘わらず水の循
環スピードが遅くなってしまうため、冷却水温検出点で
は高発熱時の水温が検出されるので、冷却し過ぎてしま
い、水温が温度設定から大きく外れる過冷却となる。な
お、通常仕様では速度等の可変時、設定温度の±２℃３
分以内となっている。
め単一のＰＩコントローラでは対応できなかった。ま
た、図４に示すようにエンジンの高回転域（例えば５０
００ｒｐｍ）からアイドリング（約６００ｒｐｍ）へと
速度が急変した場合、実際にはエンジンの出力は減少
し、エンジンの発熱量は減っているにも拘わらず水の循
環スピードが遅くなってしまうため、冷却水温検出点で
は高発熱時の水温が検出されるので、冷却し過ぎてしま
い、水温が温度設定から大きく外れる過冷却となる。な
お、通常仕様では速度等の可変時、設定温度の±２℃３
分以内となっている。
【０００６】本発明は、従来のこのような問題点に鑑み
てなされたものであり、その目的とするところは、エン
ジン速度が急変してもエンジン冷却水温を安定に制御で
きるエンジン試験用ダイナモシステムにおけるエンジン
冷却水温調節装置を提供することにある。
てなされたものであり、その目的とするところは、エン
ジン速度が急変してもエンジン冷却水温を安定に制御で
きるエンジン試験用ダイナモシステムにおけるエンジン
冷却水温調節装置を提供することにある。
【０００７】
【課題を解決するための手段】本発明は、エンジン冷却
水の温度設定値と温度検出値の偏差がなくなるようにエ
ンジン冷却水温をＰＩコントローラにより制御するエン
ジン冷却水温調節装置において、 （１）ＰＩコントローラにＰＩ時定数可変機能を設け、
エンジン速度と反比例的に変化するＰＩ時定数可変信号
をＰＩコントローラのＰＩ時定数可変機能に出力するＰ
Ｉ時定数可変信号発生器を設けてエンジン速度でＰＩコ
ントローラの時定数が変わるようにしたものである。
水の温度設定値と温度検出値の偏差がなくなるようにエ
ンジン冷却水温をＰＩコントローラにより制御するエン
ジン冷却水温調節装置において、 （１）ＰＩコントローラにＰＩ時定数可変機能を設け、
エンジン速度と反比例的に変化するＰＩ時定数可変信号
をＰＩコントローラのＰＩ時定数可変機能に出力するＰ
Ｉ時定数可変信号発生器を設けてエンジン速度でＰＩコ
ントローラの時定数が変わるようにしたものである。
【０００８】（２）またはＰＩコントローラに遮断機能
を設け、エンジン減速度を検出して減速度が所定レベル
以上になった場合ＰＩコントローラへ遮断信号を出力す
る減速度検出器を設けてエンジンの急減速時にＰＩコン
トローラが遮断するようにしたものである。 （３）あるいは上記（１）に（２）を設けたものであ
る。
を設け、エンジン減速度を検出して減速度が所定レベル
以上になった場合ＰＩコントローラへ遮断信号を出力す
る減速度検出器を設けてエンジンの急減速時にＰＩコン
トローラが遮断するようにしたものである。 （３）あるいは上記（１）に（２）を設けたものであ
る。
【０００９】
【発明の実施の形態】図１にエンジン試験用ダイナモシ
ステムにおけるエンジン冷却水温調節装置の制御回路構
成を示す。図１において、１１は冷却水温設定値と冷却
水温検出値の偏差を検出する温度偏差検出器、１２はこ
の偏差をＰＩ演算するＰＩ時定数可変機能及びしゃ断機
能を有するリミッタ付のＰＩコントローラ、１３はこの
ＰＩコントローラの出力電圧をパルス変換して電磁弁５
（図３）に開閉パルスを出力する電圧／パルス変換器、
１４はエンジンの速度信号を取り込んでＰＩコントロー
ラ１２の時定数を図示のようにエンジン速度Ｎの増加と
共に減少する特性で変えるＰＩ時定数可変信号を発生す
る時定数可変信号発生器、１５はエンジンの速度変化を
検出する微分回路、１６は微分回路１５からの信号が入
力し、エンジン減速度が３００ｒｐｍ／ｓ以上となった
時ＯＮしてＰＩコントローラ１２を遮断させるコンパレ
ータである。
ステムにおけるエンジン冷却水温調節装置の制御回路構
成を示す。図１において、１１は冷却水温設定値と冷却
水温検出値の偏差を検出する温度偏差検出器、１２はこ
の偏差をＰＩ演算するＰＩ時定数可変機能及びしゃ断機
能を有するリミッタ付のＰＩコントローラ、１３はこの
ＰＩコントローラの出力電圧をパルス変換して電磁弁５
（図３）に開閉パルスを出力する電圧／パルス変換器、
１４はエンジンの速度信号を取り込んでＰＩコントロー
ラ１２の時定数を図示のようにエンジン速度Ｎの増加と
共に減少する特性で変えるＰＩ時定数可変信号を発生す
る時定数可変信号発生器、１５はエンジンの速度変化を
検出する微分回路、１６は微分回路１５からの信号が入
力し、エンジン減速度が３００ｒｐｍ／ｓ以上となった
時ＯＮしてＰＩコントローラ１２を遮断させるコンパレ
ータである。
【００１０】次にこの制御回路の動作について説明す
る。
る。
【００１１】ＰＩコントローラ１２のＰＩ時定数はＰＩ
時定数可変信号発生器１４からの信号を受けてエンジン
速度Ｎが増加すると小さくなる特性で変化する。しかし
て、エンジン速度が増加しエンジン冷却水速度が増加す
る場合は、ＰＩコントローラ１２の応答が速くなるの
で、応答遅れなく冷却水温の設定値の偏差がなくなるよ
うに電圧／パルス変換器１３を介して電磁弁５（図３）
を制御することができる。
時定数可変信号発生器１４からの信号を受けてエンジン
速度Ｎが増加すると小さくなる特性で変化する。しかし
て、エンジン速度が増加しエンジン冷却水速度が増加す
る場合は、ＰＩコントローラ１２の応答が速くなるの
で、応答遅れなく冷却水温の設定値の偏差がなくなるよ
うに電圧／パルス変換器１３を介して電磁弁５（図３）
を制御することができる。
【００１２】また、エンジン速度が減少しエンジン冷却
水速度が減少する場合は、ＰＩコントローラ１２の応答
が遅くなるので、エンジンの高速度時の高温が検出され
てもエンジン冷却水が過冷却されることのない水温制御
ができる。
水速度が減少する場合は、ＰＩコントローラ１２の応答
が遅くなるので、エンジンの高速度時の高温が検出され
てもエンジン冷却水が過冷却されることのない水温制御
ができる。
【００１３】エンジン速度が変化すると微分回路１５が
出力する。エンジン減速度が３００ｒｐｍ／ｓ以上とな
ると、コンパレータ１６がＯＮしてＰＩコントローラ１
２を遮断するので、電圧／パルス変換器１３からの電磁
弁開閉パルスが停止する。このため、図２に示すよう
に、例えばエンジン速度が５００ｒｐｍから６００ｒｐ
ｍに減速度５００ｒｐｍ／ｓで減速した場合電磁弁５が
ＯＦＦとなり、冷却水温調節タンク３（図３）への冷却
用水の供給が停止するので、エンジン冷却水が過冷却さ
れることはない。減速度が３００ｒｐｍ／ｓ以下に戻る
とコンパレータ１６はＯＦＦとなり、ＰＩコントローラ
１２の遮断が解除されるので、コントローラ１２はエン
ジン回転に見合った時定数でエンジン冷却水温調節され
る。
出力する。エンジン減速度が３００ｒｐｍ／ｓ以上とな
ると、コンパレータ１６がＯＮしてＰＩコントローラ１
２を遮断するので、電圧／パルス変換器１３からの電磁
弁開閉パルスが停止する。このため、図２に示すよう
に、例えばエンジン速度が５００ｒｐｍから６００ｒｐ
ｍに減速度５００ｒｐｍ／ｓで減速した場合電磁弁５が
ＯＦＦとなり、冷却水温調節タンク３（図３）への冷却
用水の供給が停止するので、エンジン冷却水が過冷却さ
れることはない。減速度が３００ｒｐｍ／ｓ以下に戻る
とコンパレータ１６はＯＦＦとなり、ＰＩコントローラ
１２の遮断が解除されるので、コントローラ１２はエン
ジン回転に見合った時定数でエンジン冷却水温調節され
る。
【００１４】
【発明の効果】本発明は、上述のとおり構成されている
ので、次に記載する効果を奏する。
ので、次に記載する効果を奏する。
【００１５】（１）ＰＩコントローラの時定数をエンジ
ン速度が増加すると低下するようにエンジン速度で変化
するので、あらゆるエンジン速度域で安定したエンジン
冷却水温調節が可能である。
ン速度が増加すると低下するようにエンジン速度で変化
するので、あらゆるエンジン速度域で安定したエンジン
冷却水温調節が可能である。
【００１６】（２）速度が急激減少した場合ＰＩコント
ローラを遮断するのでエンジン冷却水温が過冷却される
ことがない。
ローラを遮断するのでエンジン冷却水温が過冷却される
ことがない。
【図１】エンジン冷却水温調節装置の制御回路構成図。
【図２】エンジン急減速時のエンジン速度とエンジン冷
却水温を示すグラフ。
却水温を示すグラフ。
【図３】従来例にかかるエンジン冷却水温調節装置の構
成説明図。
成説明図。
【図４】従来例にかかるエンジン急減速時のエンジン速
度とエンジン冷却水温を示すグラフ。
度とエンジン冷却水温を示すグラフ。
１…ダイナモメータ
２…エンジン
３…冷却水温調節タンク
４…冷却水循環用パイプ
５…電磁弁
６…水温検出器
１１，２１…温度偏差検出器
１２，２２…ＰＩコントローラ
１３…電圧／パルス変換器
１４…ＰＩ時定数可変信号発生器
１５…微分回路
１６…コンパレータ
１７…減速度検出器
Claims (3)
- 【請求項１】 エンジン冷却水の温度設定値と温度検出
値の偏差がなくなるようにエンジン冷却水温をＰＩコン
トローラにより制御するエンジン冷却水温調節装置にお
いて、 ＰＩコントローラにＰＩ時定数可変機能を設け、 エンジン速度と反比例的に変化するＰＩ時定数可変信号
をＰＩコントローラのＰＩ時定数可変機能に出力するＰ
Ｉ時定数可変信号発生器を設け、 ＰＩコントローラのＰＩ時定数をエンジン速度で変化さ
せてエンジン冷却水温を安定化させることを特徴とした
エンジン冷却水温調節装置。 - 【請求項２】 エンジン冷却水の温度設定値と温度検出
値の偏差がなくなるようにエンジン冷却水温をＰＩコン
トローラにより制御するエンジン冷却水温調節装置にお
いて、 ＰＩコントローラに遮断機能を設け、 エンジン減速度を検出して減速度が所定レベル以上にな
った場合ＰＩコントローラへ遮断信号を出力する減速度
検出器を設け、 エンジン速度の急減速時にＰＩコントローラが遮断して
エンジン冷却水温が過冷却されるのを防止することを特
徴とするエンジン冷却水温調節装置。 - 【請求項３】 請求項１において、ＰＩコントローラに
遮断機能を設け、エンジン減速度を検出して減速度が所
定レベル以上になった場合ＰＩコントローラへ遮断信号
を出力してＰＩコントローラを遮断する減速度検出器を
設けたことを特徴とするエンジン冷却水温調節装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP12072096A JP3518165B2 (ja) | 1996-05-16 | 1996-05-16 | エンジン冷却水温調節装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP12072096A JP3518165B2 (ja) | 1996-05-16 | 1996-05-16 | エンジン冷却水温調節装置 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH09304235A JPH09304235A (ja) | 1997-11-28 |
| JP3518165B2 true JP3518165B2 (ja) | 2004-04-12 |
Family
ID=14793339
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP12072096A Expired - Fee Related JP3518165B2 (ja) | 1996-05-16 | 1996-05-16 | エンジン冷却水温調節装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3518165B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP5214572B2 (ja) * | 2009-10-14 | 2013-06-19 | 株式会社小野測器 | エンジン冷却液制御装置およびエンジン台上試験システム |
| JP2011127904A (ja) * | 2009-12-15 | 2011-06-30 | A & D Co Ltd | エンジンベンチ |
| JP2014101768A (ja) * | 2012-11-16 | 2014-06-05 | Ono Sokki Co Ltd | エンジン冷却水温調装置及び方法 |
| JP6139896B2 (ja) * | 2013-02-05 | 2017-05-31 | 株式会社エー・アンド・デイ | エンジン試験装置及び方法 |
-
1996
- 1996-05-16 JP JP12072096A patent/JP3518165B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH09304235A (ja) | 1997-11-28 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20040106 |
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