JP3516809B2 - ギルバート型増幅率可変増幅器の増幅率モニター回路およびギルバート型増幅率可変増幅器の増幅率モニターシステム - Google Patents

ギルバート型増幅率可変増幅器の増幅率モニター回路およびギルバート型増幅率可変増幅器の増幅率モニターシステム

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JP3516809B2
JP3516809B2 JP16478396A JP16478396A JP3516809B2 JP 3516809 B2 JP3516809 B2 JP 3516809B2 JP 16478396 A JP16478396 A JP 16478396A JP 16478396 A JP16478396 A JP 16478396A JP 3516809 B2 JP3516809 B2 JP 3516809B2
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石川  晃
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旭化成マイクロシステム株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ギルバート型増幅
率可変増幅器の増幅率をモニターするための回路に係わ
り、特に、簡易な構成で増幅率を正確にモニターする回
路に関する。
【0002】
【従来の技術】まず、図2、図3を参照して、従来のギ
ルバート増幅率可変増幅器および増幅率をモニターする
手法について説明する。
【0003】図2に、ギルバート型増幅率可変増幅器の
回路構成図を示す。本回路は、差動信号(V1)を入力
するための差動信号入力端子20、21を、ゲート端子
に接続した入力MOSFET対M1、M2と、該入力M
OSFET対のソース端子に接続された定電流源M3
(電流I3 )と、自身が備える差動増幅率制御信号入力
端子23、24を介して与えられる差動増幅率制御信号
V3(VCH、VCL)に応じて、前記差動信号入力端
子20、21を介して与えられる差動信号V1の増幅率
を変更して差動信号を増幅する、2組の増幅率制御用M
OSFET対(MOSFET対M6、M7からなる増幅
率制御用MOSFET対aおよびMOSFET対M8、
M9からなる増幅率制御用MOSFET対b)と、増幅
された差動信号V2を出力するための差動信号出力端子
27、28と、ドレインに接続した出力MOSFET対
M10、M11と、前記入力MOSFET対および前記
2組の増幅率制御用MOSFET対に電流を供給する定
電流源M4(電流I4 )、M5(電流I5 )と、を有す
る。
【0004】そして、定電流源M4、M5の一端は、電
源電圧VDDの電源ラインに接続され、また、定電流源
M3の一端、および、出力MOSFET対M10、M1
1のソース端子は、接地電圧VSSのラインに接続され
ている。
【0005】また、入力MOSFET対M1、M2の夫
々に流れる電流をI1 、I2 とし、増幅率制御用MOS
FET対a、増幅率制御用MOSFET対bに流れる電
流を、夫々I67、I89とすると、キルヒホッフの法則よ
り、「I4 =I1 +I67」、「I5 =I2 +I89」とな
り、「I4 =I5 」、かつ、差動信号入力V1が「0」
のとき、「I67=I89」となるように、回路が構成され
ている。
【0006】なお、第1の制御信号VCLは、増幅率制
御用MOSFET、M6、M9のゲートに印加され、第
2の制御信号VCHは、増幅率制御用MOSFET、M
7、M8のゲートに印加され、増幅率を制御しており、
第2の制御信号VCHは、第1の制御信号VCLより常
に大きくなるように印加される。
【0007】さて、差動信号入力端子20、21に差動
信号が入力すると、増幅率制御用MOSFET対a、増
幅率制御用MOSFET対bによって、差動増幅され、
増幅された差動信号は、出力MOSFET対M10、M
11のドレインに接続された、差動信号出力端子27、
28を介して出力される。
【0008】なお、差動増幅の増幅率は、差動増幅率制
御信号入力端子23、24を介して与えられる2種類の
差動増幅率制御信号V3(VCH、VCL)によって変
化するが、その概要を図3を参照して説明する。
【0009】図3には、理解の容易化を図るために、ギ
ルバート型増幅率可変増幅器中の、増幅率制御用MOS
FET対a(M6、M7)、増幅率制御用MOSFET
対b(M8、M9)に係る回路部のみを記載している。
今、第1の制御信号VCLと第2の制御信号VCHの与
え方によって、増幅率が変化する様子を説明する。
【0010】図3(a)は、「VCL=VCH」の場合
であり、差動信号V1が入力されて、I89は「2Δ」増
加して、I67は、「2Δ」減少するとすると、この結
果、M8、M9に流れる電流は、共に「+Δ」となり、
M6、M7に流れる電流は、共に「−Δ」となり、点a
および点bでの電流値は「0」となり、差動信号出力端
子27、28を介して出力される電圧は「0」となるた
め、増幅率は最小値、即ち「−∞」となる。
【0011】次に、図3(b)では、VCHがVCLに
比べて非常に大きい場合、即ち「VCH≫VCL」の場
合であり、差動信号V1が入力されて、I89は「2Δ」
増加して、I67は、「2Δ」減少するとすると、M7、
M8はオフ状態になり、この結果、M8、M9に流れる
電流は夫々、「0」、「+2Δ」となり、M6、M7に
流れる電流は夫々、「−2Δ」、「0」となり、点a、
点bでの電流値は夫々「−2Δ」、「+2Δ」となり、
増幅率は最大値(Amax)となる。
【0012】さらに、図3(c)は、VCHがVCLに
比べて大きい、即ち「VCH>VCL」の場合であり、
差動信号V1が入力されて、I89は「2Δ」増加して、
67は、「2Δ」減少するとすると、M7よりM6が低
抵抗になるとともに、M8よりM9が低抵抗になり、こ
の結果、M8、M9に流れる電流は夫々、例えば、「+
(1/2)・Δ」、「+(3/2)・Δ」となり、M
6、M7に流れる電流は夫々、「−(3/2)・Δ」、
「−(1/2)・Δ」、となり、点a、点bでの電流値
は夫々「−Δ」、「+Δ」となり、増幅率は、最大値
(Amax)と最小値との間の値になる。
【0013】以上のように、差動増幅率制御信号入力端
子23、24を介して与えられる2種類の差動増幅率制
御信号V3(VCH、VCL)の大きさによって、増幅
率が変化する。
【0014】ところで、図2に示す回路の増幅率Aは近
似的に、次の式(1)で与えられることが知られてい
る。 A=(gmin/gmload)・((VCH−VCL)/Von)(1) と表される。
【0015】ここで、「gmin」は、入力MOSFE
T対M1、M2の相互コンダクタンス、「gmloa
d」は出力MOSFET対M10、M11の相互コンダ
クタンス、「Von」は、差動信号V1が「0(V)」
の場合の増幅率制御用MOSFET「M6、M7、M
8、M9」のゲート・ソース間電圧と各トランジスタの
スレショールド電圧との差である。なお、ここでは、M
6、M7、M8、M9は、同一構造になるように製造し
たMOSFETである。「gmin」、「gmloa
d」、および、「Von」は回路構成によって固定され
た値となるため、従来では、ギルバート型増幅率可変増
幅器の増幅率を求めるために、与えた差動増幅率制御信
号VCH、VCLに対して、式(1)を適用して、直
接、増幅率可変増幅器の増幅率を求めていた。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、差動増
幅率制御信号VCH、VCLの微小な電圧の違いにより
ギルバート型増幅率可変増幅器の増幅率が大きく変化し
たり、製造プロセスや温度条件により、上記「Von」
等の値が変化してしまい、増幅率と制御電圧の関係が一
義的に定まらず、即ち、Aと、「VCH−VCL」との
関係が式(1)では定まらず、差動増幅率制御信号VC
H、VCLから、ギルバート型増幅率可変増幅器の増幅
率を正確に求めることができないという問題があった。
【0017】例えば、「gmin/gmload=1
0、Von=200(mV)」とすると、「VCH−V
CL=20(mV)」のとき、A=0(dB)となり、
「VCH−VCL=22.4(mV)」のとき、A=1
(dB)となる。このように、、「VCH−VCL」の
値にわずか2.4(mV)の違いが生じても、増幅率は
1(dB)も異なってしまい、正確に増幅率を求めるこ
とができなかった。
【0018】さらには、上述したように、Von等の値
は、プロセス条件や温度の変化に応じて大きく変化する
ため、「VCH−VCL」と増幅率Aとの関係を一義的
に決定することができず、正確に増幅率を求めることが
できなかった。
【0019】また、複数のギルバート型増幅率可変増幅
器の増幅率を一体で求める術がなく、オペレータは、各
ギルバート型増幅率可変増幅器の増幅率を求め、これに
基づいて、複数のギルバート型増幅率可変増幅器の増幅
率を求めていたため、求めた増幅率の精度は、非常に悪
かった。
【0020】そこで、本発明の目的は、簡易な構成で、
ギルバート型増幅率可変増幅器の増幅率を正確にモニタ
ーする回路を提供する点にある。また、本発明の他の目
的は、複数のギルバート型増幅率可変増幅器の増幅率を
精度良く、一体として求めるシステムを提供する点にあ
る。
【0021】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1記載の発明によれば、差動信号を入力する
ための差動信号入力端子を備える入力トランジスタ対
と、自身が備える差動増幅率制御信号入力端子を介して
与えられる差動制御信号に応じて、前記差動信号入力端
子を介して入力される差動信号の増幅率を変更して差動
信号増幅する、2組の増幅率制御用トランジスタ対と、
増幅された差動信号を出力するための差動信号出力端子
を備える出力トランジスタ対と、前記入力トランジスタ
を構成する一方のトランジスタおよび前記2組の増幅
率制御用トランジスタ対のうちの一方の増幅率制御用ト
ランジスタ対の夫々に並列に電流を供給する第1の定電
流源と、前記入力トランジスタ対を構成する他方のトラ
ンジスタおよび前記2組の増幅率制御用トランジスタ対
のうちの他方の増幅率制御用トランジスタ対の夫々に並
列に電流を供給する第2の定電流源と、を含むギルバー
ト型増幅率可変増幅器と、前記増幅率をモニターする増
幅率モニター回路と、を備え、該増幅率モニター回路
は、前記差動制御信号を入力する差動トランジスタ対
と、該差動トランジスタ対に電流を供給する定電流源
と、前記差動トランジスタ対を構成する一方のトランジ
スタから出力される電流を出力するモニター出力端子
と、を含み、前記増幅率モニター回路に含まれる定電流
源の供給電流を、前記ギルバート型増幅率可変増幅器に
含まれる1組の増幅率制御用トランジスタ対に供給され
る供給電流の所定数倍としたことを特徴とするギルバー
ト型増幅率可変増幅器の増幅率モニター回路が提供され
る。
【0022】
【0023】また、本発明の他の態様である請求項
載の発明によれば、請求項1に記載のギルバート型増幅
率可変増幅器および増幅率モニター回路を複数組備えた
回路ペア群と、各組のモニター出力端子からの出力電流
を加算する加算器と、加算結果を電流電圧変換する電流
電圧変換回路と、電流電圧変換された加算電結果に対し
て、増幅率を求める演算回路と、演算結果を出力する出
力部とを備えた、ギルバート型増幅率可変増幅器の増幅
率モニターシステムが提供されることになる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面を
参照しつつ説明する。図1に、本発明にかかる実施形態
であるギルバート型増幅率可変増幅器の増幅率モニター
回路の回路図を示す。
【0025】本回路は、ギルバート型増幅率可変増幅器
4と、該ギルバート型増幅率可変増幅器4の増幅率をモ
ニターする増幅率モニター回路とを有する。なお、ギル
バート型増幅率可変増幅器4は、図3と同一のものであ
る。
【0026】即ち、ギルバート型増幅率可変増幅器4
は、差動信号(V1)を入力するための差動信号入力端
子20、21を、ゲート端子に接続した入力MOSFE
T対M1、M2と、該入力MOSFET対のソース端子
に接続された定電流源M3(電流I3 )と、自身が備え
る差動増幅率制御信号入力端子23、24を介して与え
られる1組の差動増幅率制御信号V3(VCH、VC
L)に応じて、前記差動信号入力端子20、21を介し
て与えられる差動信号V1の増幅率を変更して差動信号
増幅する、2組の増幅率制御用MOSFET対(MOS
FET対M6、M7からなる増幅率制御用MOSFET
対aおよびMOSFET対M8、M9からなる増幅率制
御用MOSFET対b)と、増幅された差動信号V3を
出力するための差動信号出力端子27、28を、ドレイ
ンに接続した出力MOSFET対M10、M11と、前
記入力MOSFET対および前記2組の増幅率制御用M
OSFET対に電流を供給する第1、第2定電流源とし
ての定電流源M4(電流I4 )、M5(電流I5 )と、
を有する。そして、定電流源M4、M5の一端は、電源
電圧VDDの電源ラインに接続されると共に、定電流源
M3の一端、および、出力MOSFET対M10、M1
1のソース端子は、接地電圧VSSのラインに接続され
ている。
【0027】また、入力MOSFET対M1、M2の夫
々に流れる電流をI1 、I2 とし、増幅率制御用MOS
FET対a、増幅率制御用MOSFET対bに流れる電
流を、夫々I67、I89とすると、キルヒホッフの法則よ
り、「I4 =I1 +I67」、「I5 =I2 +I89」とな
り、「I4 =I5 」、かつ、差動信号入力V1が「0」
のとき、「I67=I89」となるように、回路が構成され
ている。
【0028】なお、第1の差動制御信号VCLは、増幅
率制御用MOSFET、M6、M9のゲートに印加さ
れ、第2の差動制御信号VCHは、増幅率制御用MOS
FET、M7、M8のゲートに印加され、増幅率を制御
しており、第2の差動制御信号VCHは、第1の差動制
御信号VCLより常に大きくなるように印加される。そ
して、差動信号入力端子20、21に差動信号が入力す
ると、増幅率制御用MOSFET対a、増幅率制御用M
OSFET対bによって、差動増幅され、増幅された差
動信号は、出力MOSFET対M10、M11のドレイ
ンに接続された、差動信号出力端子27、28を介して
出力される。
【0029】増幅率モニター回路100は、制御信号V
CL、VCHの各々を入力する差動MOSFET対M1
3、M14と、電源電圧VDDの電源ラインに接続され
ており、差動MOSFET対M13、M14に電流を供
給する定電流源12(電流I 12)と、前記差動MOSF
ET対を構成する一方のMOSFET、具体的には、M
OSFET(M14)から出力される電流(IM )を出
力するモニター出力端子110とをし、MOSFET
(M13)のドレイン端子には、負荷50が接続される
と共に、負荷の他方の端子は、接地電源VSSのライン
に接続されている。また、第1の制御信号VCL、第2
の制御信号VCHが夫々、MOSFET、M13、M1
4のゲート端子に印加可能に構成されている。
【0030】また、前述したように、ギルバート型増幅
率可変増幅器4において、差動信号V1が「0(V)」
のときに、MOSFET(M6)およびMOSFET
(M7)を流れる電流の和と、MOSFET(M8)お
よびMOSFET(M9)を流れる電流の和とを等しく
し、さらに、定電流源M12を流れる電流を、差動信号
V1が「0(V)」のときに、MOSFET(M6)お
よびMOSFET(M7)を流れる電流の和に等しく、
かつ、MOSFET(M8)およびMOSFET(M
9)を流れる電流の和に等しなるように定めると、等
価回路解析により、MOSFET(M14)を流れる電
流と増幅率Gain(dB)との間には、以下の関係式が求ま
る。なお、本明細書中では、等価回路解析を用いた詳細
な数式を列挙することは理解の妨げになるため行わず、
解析結果のみを記載する。 Gain(dB)=Gfull(dB)+20log((√(1- β)-√β)/(√(1- β)+√β)) (2) ここで、Gfull(dB) はギルバート型増幅率可変増幅器4
の増幅率の最大値であり、入力MOSFET対M1、M
2の相互コンダクタンスと、出力MOSFET対M1
0、M11の相互コンダクタンスの比であり、また、
「β」は電流源M12を流れる電流I12を「1」とした
場合の、MOSFET(M14)に流れる電流(IM
の値である。なお、Gfull(dB) の値は、温度や電源電圧
の変化、プロセスの変動に対して安定である。
【0031】βは、定電流源M12を流れる電流I12
「1」としたときの、モニター電流(IM )の値であり
(即ち、「I12:IM =1:β」)、定電流源M12を
流れる電流I12は、温度や電源電圧の変化、プロセス条
件の変動に対し安定であるから、モニター電流(IM
からβを求めることができる。
【0032】したがって、このような簡易な回路構成で
も、モニター出力端子110を介して、モニター電流
(IM )を求め、式(2)を用いることによって、ギル
バート型増幅率可変増幅器4の増幅率が正確に求まるこ
とになる。また、定電流源M12を、定電圧回路や抵抗
値が変化しにくい抵抗で構成すれば、温度や電源電圧変
化、プロセス条件の変動に対し、電流I12が安定にな
り、一層正確に増幅率が求まる。
【0033】また、βと増幅率(Gain(dB))との間に
は、常に、式(2)が成立しており、従来の技術では、
温度や電源電圧の変化、プロセスの変動に対して安定的
に求めることができなかったギルバート型増幅率可変増
幅器の増幅率を、温度や電源電圧の変化や、プロセスの
変動に対して安定的に求めることができる。
【0034】なお、「Gfull(dB)=0 」とすると、式
(2)で定まるβとGain(dB)との関係を示すグラフは、
図6に示すようになる。このグラフを参照すれば分かる
ように、βが「0」近傍のときを除き、βが0.4まで
の範囲で、βと対数表示での増幅率(Gain(dB))との間
には、近似的に直線関係が成立する。
【0035】したがって、βが「0」近傍のときにまで
直線関係を保証するために、定電流源M12を流れる電
流I12を、差動信号V1が0(V)のときに、増幅率制
御用MOSFET対a(または、増幅率制御用MOSF
ET対b)を構成するMOSFET、M6およびM7
(または、MOSFET、M8およびM9)を流れる電
流の和の所定数倍、例えば1から1.5倍程度の範囲の
値に設定すると、βが0〜0.4の範囲において、MO
SFET(M14)を流れるモニター電流(IM)と、
対数表示での増幅率(Gain(dB)) の間に、近似的に直線
関係が成立し、簡易な回路構成で、モニター電流
(IM )の値を求めることで、対数表示での増幅率(Ga
in(dB)) が容易に求まることになる。なお、前記「1か
ら1.5倍程度」と記載したのは、発明者らが行ったシ
ュミレーションツールでのシュレーション結果に基づい
ている。
【0036】さらに、図4には、求めた増幅率を表示出
力する回路構成を示している。本回路は、ギルバート型
増幅率可変増幅器4と、増幅率に対応したモニター電流
を出力する増幅率モニター回路100と、モニター電流
を電流・電圧変換するIV変換器115と、変換電圧を
アナログ・デジタル変換(AD変換)するAD変換器1
20と、デジタル信号を入力して、式(2)にしたがっ
て増幅率を演算するマイコン130と、演算結果を表示
する表示器140とを有する。
【0037】そして、マイコン130は、予め演算プロ
グラムを内蔵したROMと、ワークエリアとして機能す
るRAMと、ROMに内蔵されたプログラムにしたっが
って演算処理等の各種の処理を行うCPUとを有して実
現でき、また、表示器140は、7セグメントLED等
の表示素子やCRT等の表示デバイスで実現可能であ
る。なお、IV変換器115やAD変換器120は、公
知の回路を採用すればよい。このような回路構成におい
て、マイコン130は、IV変換器115によって電流
電圧変換され、さらに、AD変換器120によってAD
変換されたデジタル信号に対して、式(2)にしたがっ
た増幅率演算を行う。そして、表示器140は、増幅率
の演算結果を表示するので、オペレータは、即座に増幅
率を把握することが可能になる。もちろん、本発明にか
かるギルバート型増幅率可変増幅器4と、増幅率モニタ
ー回路100とを採用することによって、温度や電源電
圧の変化、プロセスの変動が存在しても、増幅率を安定
的に求めることができる。
【0038】また、図5には、他の実施形態の回路構成
を示している。本回路は、ギルバート型増幅率可変増幅
器と増幅率に対応したモニター電流を出力する増幅率モ
ニター回路からなる複数の回路ペア(41と101、4
2と192、43と103、…、4iと10i)と、各
回路ペアから出力されるモニター電流を加算する加算器
150と、加算されたモニター電流を電流・電圧変換す
るIV変換器115と、変換電圧をアナログ・デジタル
変換(AD変換)するAD変換器120と、デジタル信
号を入力して、式(2)にしたがって増幅率を演算する
演算回路としてのマイコン130と、演算結果を表示す
る表示器140とを有する。
【0039】なお、図示するように、各回路ペアから出
力されるモニタ電流を、IM1、IM2、IM3、…、IMi
している。そして、マイコン130は、予め演算プログ
ラムを内蔵したROMと、ワークエリアとして機能する
RAMと、ROMに内蔵されたプログラムにしたがって
演算処理等の各種の処理を行うCPUとを有して実現で
きる。
【0040】また、出力部としての表示器140は、7
セグメントLED等の表示素子やCRT、液晶ディスプ
レイ等の表示装置で実現可能である。さらにまた、表示
器140の替わりに印字装置等の他の出力装置(出力
部)を設けてもよい。
【0041】なお、加算器150、IV変換器115や
AD変換器120は、公知の回路を採用すればよい。こ
のような回路構成において、マイコン130は、IV変
換器115によって、各回路ペアから出力されるモニタ
ー電流を加算した結果が、電流電圧変換され、さらに、
AD変換器120によってAD変換されたデジタル信号
に対して、式(2)にしたがった増幅率演算を行う。そ
して、表示器140は、増幅率の演算結果を表示するの
で、オペレータは、即座に、回路ペア全体としての増幅
率を一度に把握することが可能になり、複数の回路ペア
を一体とした増幅率を即座に求めて、異常な回路ペアの
存在を即座に把握することが可能となる。なお、回路ペ
ア数は、2以上であれば何個でもよく、この際、加算器
150の構成を、回路ペア数に応じて構成変更すればよ
い。具体的には、回路ペア数の数だけ加算入力端子を備
えるように、加算器150を構成すればよい。
【0042】また、加算器150の加算結果を、測定電
流として直接測定可能な測定端子158を備えておくの
も、増幅率を即座に計測操作可能なことから、オペレー
タの計測操作便宜上好ましい。
【0043】さらにまた、本実施形態では、各種のトラ
ンジスタ対として、MOSFET対を採用したが、IC
BT対やMOS型以外の各種のFET対等、他のトラン
ジスタ対を採用しても良いことは言うまでもない。
【0044】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の発
明によれば、モニター出力端子から出力されるモニター
電流変化と、対数表示の増幅率との間に直線関係が成立
するので、正確に増幅率をモニター可能な回路を実現で
きる。
【0045】
【0046】さらに、請求項記載の発明によれば、請
求項1記載の発明による効果に加え、請求項1に記載の
ギルバート型増幅率可変増幅器および増幅率モニター回
路を複数組備えた回路ペア群を構成し、加算器が、各組
のモニター出力端子からの出力電流を加算して、演算回
路が、加算結果を電流電圧変換した加算電圧結果に対し
て増幅率を求め、出力部が演算結果を出力するので、複
数のギルバート型増幅率可変増幅器の増幅率を精度良
く、一体で求めるシステムを実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態にかかる回路構成図である。
【図2】ギルバート型増幅率可変増幅器の回路構成図で
ある。
【図3】ギルバート型増幅率可変増幅器の動作の説明図
である。
【図4】他の実施形態の構成図である。
【図5】他の実施形態の構成図である。
【図6】MOSFET(M12)に流れるモニター電流
の大きさを示すパラメータであるβと増幅率との関係を
示す説明図である。
【符号の説明】
4 ギルバート型増幅率可変増幅器 20 差動信号入力端子 21 差動信号入力端子 23 差動増幅率制御信号入力端子 24 差動増幅率制御信号入力端子 27 差動信号出力端子 28 差動信号出力端子 41 ギルバート型増幅率可変増幅器 42 ギルバート型増幅率可変増幅器 43 ギルバート型増幅率可変増幅器 4i ギルバート型増幅率可変増幅器 50 負荷 100 増幅率モニター回路 101 増幅率モニター回路 102 増幅率モニター回路 103 増幅率モニター回路 10i 増幅率モニター回路 110 モニター出力端子 115 IV変換器 120 AD変換器 130 マイコン 140 表示器 150 加算器 158 測定端子

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 差動信号を入力するための差動信号入力
    端子を備える入力トランジスタ対と、自身が備える差動
    増幅率制御信号入力端子を介して与えられる差動制御信
    号に応じて、前記差動信号入力端子を介して入力される
    差動信号の増幅率を変更して差動信号増幅する、2組の
    増幅率制御用トランジスタ対と、増幅された差動信号を
    出力するための差動信号出力端子を備える出力トランジ
    スタ対と、前記入力トランジスタ対を構成する一方のト
    ランジスタおよび前記2組の増幅率制御用トランジスタ
    のうちの一方の増幅率制御用トランジスタ対の夫々に
    並列に電流を供給する第1の定電流源と、前記入力トラ
    ンジスタ対を構成する他方のトランジスタおよび前記2
    組の増幅率制御用トランジスタ対のうちの他方の増幅率
    制御用トランジスタ対の夫々に並列に電流を供給する第
    2の定電流源と、を含むギルバート型増幅率可変増幅器
    と、 前記増幅率をモニターする増幅率モニター回路と、を備
    え、 該増幅率モニター回路は、前記差動制御信号を入力する
    差動トランジスタ対と、該差動トランジスタ対に電流を
    供給する定電流源と、前記差動トランジスタ対を構成す
    る一方のトランジスタから出力される電流を出力するモ
    ニター出力端子と、を含み、前記増幅率モニター回路に
    含まれる定電流源の供給電流を、前記ギルバート型増幅
    率可変増幅器に含まれる1組の増幅率制御用トランジス
    タ対に供給される供給電流の所定数倍としたことを特徴
    とするギルバート型増幅率可変増幅器の増幅率モニター
    回路。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のギルバート型増幅率可
    変増幅器および増幅率モニター回路を複数組備えた回路
    ペア群と、各組のモニター出力端子からの出力電流を加
    算する加算器と、加算結果を電流電圧変換する電流電圧
    変換回路と、電流電圧変換された加算結果に対して、増
    幅率を求める演算回路と、演算結果を出力する出力部と
    を備えた、ギルバート型増幅率可変増幅器の増幅率モニ
    ターシステム。
JP16478396A 1996-06-25 1996-06-25 ギルバート型増幅率可変増幅器の増幅率モニター回路およびギルバート型増幅率可変増幅器の増幅率モニターシステム Expired - Fee Related JP3516809B2 (ja)

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