JP3514689B2 - 自動列車停止装置地上子の測定装置 - Google Patents

自動列車停止装置地上子の測定装置

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JP3514689B2 JP2000050554A JP2000050554A JP3514689B2 JP 3514689 B2 JP3514689 B2 JP 3514689B2 JP 2000050554 A JP2000050554 A JP 2000050554A JP 2000050554 A JP2000050554 A JP 2000050554A JP 3514689 B2 JP3514689 B2 JP 3514689B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は点制御式の自動列車
停止装置(ATS)における地上子良否判定のための地
上子の測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ATSの地上子の良否判定を行うため
に、地上子の共振周波数測定および地上子の共振の先鋭
度Q値の測定を行っている。
【0003】これらの測定方法の一つは、図7(a)に
模式的に示すように、車両25に設けた車上子20に地
上子23が対向すると地上子23のタンク回路の共振周
波数で発振をする特殊な発振器21を用いて地上子の良
否判定が行われている。すなわち、タンク回路からなる
地上子23に車上子20が対向すると車上子測定コイル
22の1次コイルに発振器21の発振周波数の電流が流
れ、車上子測定コイル22との電磁結合により地上子2
3のタンク回路に共振電流が流れ、電磁誘導によって車
上子測定コイル22の2次コイルに電圧が誘起される。
図7(a)において符号24はレールを、符号26は車
両25の車輪を示している。
【0004】地上子23のタンク回路に流れる共振電流
の先鋭度Q値は車上子測定コイル22の2次コイルに誘
起する電圧に比例するので、図7(b)に示すような誘
起電圧対Q値の換算グラフによりQ値を求めていた。
【0005】しかしこの場合に、地上子のタンク回路と
車上子の測定コイルとの間隔が大きく変動したり、地上
子の形状が異なる場合には誤差が大きくなるという欠点
がった。
【0006】上記の欠点を解消するために、特許第29
84570号に開示されているように、車上子の送信コ
イルに所定周波数のパイロット信号と所定周波数まで平
坦なスペクトルの信号とを印加し、車上子の受信コイル
と地上子のコイルとの電磁誘導により車上子の受信コイ
ルに誘起された電圧中からパイロット信号を抽出し、地
上子と車上子との間の距離に基づく抽出パイロット信号
のレベル変動を検出し、パイロット信号のレベル変動に
基づいて車上子の受信コイルに誘起された電圧のレベル
を補正し、レベル補正された車上子の受信コイルの誘起
電圧をフーリエ変換して得られた離散的スペクトルから
地上子の共振周波数と共振の先鋭度を算出する自動列車
停止装置地上子の測定方法が知られている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、鉄道の
信号設備には、ATS、踏切制御子、その他の種々の設
備が存在している。このために、上記した従来の方法に
よるときは、これらからの信号を検知し、地上子と同一
の受信帯域(97kHz〜130kHz)の周波数の信
号を送出する地上設備等に反応して地上子と誤検知した
り、踏切制御子電流の高周波成分が地上子に漏れこみ地
上子と誤検知したりするなど、誤検知が多いという問題
点がある。
【0008】さらに、鉄橋などを走行中にパイロット信
号のレベル変化により地上子設備の存在しない位置にて
地上子が存在しているように誤検知をするという問題点
もある。
【0009】具体的に、横軸に周波数を、縦軸に正規化
電圧を取って示した図5に示す地上子の共振特性に対し
て、上記した従来の方法によるときは、例えば、図8
(a)、(b)、(c)および(d)に示す如き特性が
検知されて地上子でないのに地上子と誤検知される。
【0010】図8(a)および(c)の波形は、P形踏
切制御子の高周波が地上子の受信帯域に漏れ込み誤検知
となった場合の波形を例示している。図8(b)の波形
は、その他の地上設備を地上子と誤検知した場合の波形
を例示している。図8(d)の波形は、前後5ポイント
単調増加、単調減少の波形を検出しているが先鋭度Qが
あまりにも低く、地上子本来の共振特性から考えても明
らかに異なる信号を検知したときの例である。
【0011】本発明は誤検知を抑制することができる自
動列車停止装置地上子の測定装置を提供することを目的
とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1にかか
る自動列車停止装置地上子の測定装置は、所定周波数の
パイロット信号と所定周波数まで平坦なスペクトルの信
号を発生し車上子の送信コイルに印加する多重周波数発
生器と、車上子の受信コイルと地上子のコイルとの電磁
誘導により車上子の受信コイルに誘起された電圧中から
パイロット信号を抽出するパイロット信号抽出回路と、
地上子と車上子との間の距離に基づく抽出パイロット信
号のレベル変動を検出する検出回路と、パイロット信号
のレベル変動に基づいて車上子の受信コイルに誘起され
た電圧のレベルを補正する補正回路と、レベル補正され
た前記受信コイルの誘起電圧をフーリエ変換するフーリ
エ変換回路と、フーリエ変換して得られた離散的スペク
トルから地上子の共振周波数を求め、共振周波数を挟む
所定数の測定データがそれぞれ単調増大、単調減少であ
るか否かを判別する地上子データ判別部とを備えること
を特徴とする。
【0013】本発明の請求項1にかかる自動列車停止装
置地上子の測定装置によれば、車上子の送信コイルに所
定周波数のパイロット信号と所定周波数まで平坦なスペ
クトルの信号とが印加され、車上子の受信コイルと地上
子のコイルとの電磁誘導により車上子の受信コイルに誘
起された電圧中からパイロット信号が抽出され、地上子
と車上子との間の距離に基づく抽出パイロット信号のレ
ベル変動が検出され、パイロット信号のレベル変動に基
づいて車上子の受信コイルに誘起された電圧のレベルが
補正され、レベル補正された車上子の受信コイルの誘起
電圧をフーリエ変換して得られた離散的スペクトルから
地上子の共振周波数が求められ、共振周波数を挟む所定
数の測定データがそれぞれ単調増大、単調減少であるか
否かが判別されて、単調増大、単調減少のときは地上子
の測定データとされるため、誤検知が防止される。
【0014】本発明の請求項2にかかる自動列車停止装
置地上子の測定装置は、請求項1記載の自動列車停止装
置地上子の測定装置において、地上子データ判別部によ
り地上子の測定データであると判別された測定データの
測定位置と地上子設定位置とを照合して、相互の位置の
差が所定範囲内のとき地上子の測定データであると判定
する判定手段を備えたことを特徴とする。
【0015】本発明の請求項2にかかる自動列車停止装
置地上子の測定装置によれば、地上子データ判別部によ
り地上子の測定データであると判別された測定データの
測定位置と地上子設定位置とが照合されて、相互の位置
の差が所定範囲内のとき地上子の測定データであると判
定されるため、地上子データ判別部による判定漏れが防
止される。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明にかかる自動列車停
止装置地上子の測定装置を実施の形態によって説明す
る。
【0017】図1は本発明の実施の一形態にかかる自動
列車停止装置地上子の測定装置の構成を示すブロック図
である。
【0018】符号30は本発明の実施の一形態にかかる
自動列車停止装置地上子の測定装置を示す。多重周波数
信号発生器1からの出力はD/A変換器2に供給されて
アナログ信号に変換され、D/A変換器2の出力はロー
パスフィルタ3に供給されてD/A変換器2の出力中の
高周波成分が除去され、ローパスフィルタ3からの出力
は増幅器4に供給されて所定レベルにまで増幅され、増
幅器4の出力は車上子5の送信コイル5Tに印加され
て、送信コイル5Tが駆動される。
【0019】多重周波数信号発生器1は、図2に示すよ
うに、パイロット信号発振器と所定周波数間隔の(n−
1)個の発振器とからなる発振器1Aと発振器1Aから
の出力を合成する合成器1Bとを備えており、発振器1
Aを構成する各発振器は単一の周波数であって出力レベ
ルが等しい発振出力を発生し、発振器1Aからの発振出
力は合成器1Bによって合成されて出力される。したが
って、合成器1Bの出力の周波数スペクトルは図3
(a)に示すように所望の帯域でレベルが平坦な離散的
スペクトルである。本実施の形態においては、パイロッ
ト信号発振器の発振周波数fpは例えば116kHzに
設定し、(n−1)個の各発振器の発振周波数は所定周
波数間隔の97kHz〜113kHzの発振周波数およ
び所定周波数間隔の119kHz〜137kHzの発振
周波数に設定してある。
【0020】発振器1Aの発振周波数をこのように選択
したのは、現状の地上子6の共振周波数は130kH
z、123kHz、108kHzおよび103kHzに
設定されているためであって、抽出が容易でかつ他の周
波数から離れているようにパイロット信号の周波数は使
用されていない周波数範囲113kHz〜119kHz
の中間に選択してある。
【0021】上記において多重周波数信号発生器1はア
ナログ的構成の場合を例示したが、メモリに図3(a)
に示す周波数スペクトルに対応するデータを格納してお
いて、該データをメモリから読み出してD/A変換する
ことによって、図3(a)に示す周波数スペクトルの多
重周波数信号を得るようにした、デジタル的構成とする
こともできる。図1に示す例はこの場合を示している。
【0022】車上子5は図4に示すように、送信コイル
5Tと受信コイル5Rとを備え、送信コイル5Tと受信
コイル5Rとの電磁的な結合度は0に設定されており、
相互に結合することはない。一方、地上子6は図4に示
すようにコイル6Lとコンデンサ6Cとからなり、コイ
ル6Lと送信コイル5Tとの電磁的結合は疎結合に設定
され、コイル6Lと受信コイル5Rとの電磁的結合も疎
結合に設定されている。
【0023】増幅器4からの出力が印加された送信コイ
ル5Tとコイル6Lとの電磁誘導により、さらにコイル
6Lと受信コイル5Rとの電磁誘導によって受信コイル
5Rに誘起された電圧は増幅器7に供給されて所定利得
に基づいて増幅され、増幅器7の出力はバンドパスフィ
ルタ8に供給されて帯域制限される。バンドパスフィル
タ8の出力はA/D変換器9に供給されてデジタル信号
に変換され、A/D変換器9からの出力デジタル信号は
パイロット信号抽出回路11に供給されて、A/D変換
器9の出力中からパイロット信号成分が抽出される。
【0024】パイロット信号抽出回路11はローカル発
振器11A、ダウンコンバータ11B、FIR形のデジ
タルローパスフィルタ11CおよびFIR形のデジタル
バンドパスフィルタ11Dを備えている。
【0025】パイロット信号抽出回路11では、ローカ
ル発振器11Aからの発振出力とA/D変換器9の出力
デジタル信号とがダウンコンバータ11Bにて周波数混
合されて周波数変換され、A/D変換出力が処理のしや
すい周波数に低下させられる。ダウンコンバータ11B
からの出力を受けたデジタルローパスフィルタ11Cに
よってダウンコンバータ11Bの出力中の高域側が遮断
され、パイロット信号を含む低域側が抽出される。デジ
タルローパスフィルタ11Cからの出力を受けたデジタ
ルバンドパスフィルタ11Dによってデジタルローパス
フィルタ11Cの出力中からパイロット信号周波数成分
のみが抽出され、パイロット信号が抽出される。
【0026】A/D変換器9の出力デジタル信号および
パイロット信号抽出回路11から抽出されたパイロット
信号はデジタルシグナルプロセッサ12に供給されて、
デジタルシグナルプロセッサ12においてレベル検出、
レベル補正、高速フーリエ演算および地上子データ判別
をする信号処理がなされる。
【0027】デジタルシグナルプロセッサ12は機能的
に、パイロット信号抽出回路11から抽出されたパイロ
ット信号のレベル変動曲線を演算するレベル変動曲線演
算回路12Aと、A/D変換器9の出力デジタル信号に
対して演算されたレベル変動曲線に基づく補正演算を行
うレベル補正演算回路12Bと、レベル補正演算回路1
2Bにてレベル補正されたレベル補正演算回路12Bの
出力データを受けて高速フーリエ演算を行うFFT演算
回路12Cと、FFT演算回路12Cからの出力から地
上子6の共振曲線を得てそのレベルが最大のときの周波
数から共振周波数f0を求めて共振周波数f0から前後
20ポイントのデータを決定し、この前後20ポイント
のデータが地上子6の共振データであるか否かを判別す
る地上子データ判別部12Dを備えている。ここで、2
0ポイントの各ポイント間の周波数間隔は例えば200
Hzに設定してある。
【0028】パイロット信号抽出回路11から出力され
るパイロット信号はレベル変動曲線演算回路12Aに供
給されて、レベル変動曲線演算回路12Aにおいて車両
の地上子6に対する進行位置に対するパイロット信号の
レベル変動曲線を求める演算がなされる。
【0029】ここで、測定装置30は営業車に搭載され
ているため、地上子6と車上子5との相対位置が営業車
の走行に基づいて変化し、地上子6の位置に車上子5が
近づくにしたがって車上子5の受信コイル5Rからの誘
起電圧は増加し、地上子6の位置に車上子5が対向した
とき最大となり、遠ざかるにしたがって減少する。した
がって、バンドパスフィルタ8の出力の周波数スペクト
ルのレベルは、地上子6の位置に車上子5が近づくにし
たがって、、例えば図3(b)から図3(c)に示す如
くに増大し、遠ざかるにしたがって、図3(c)から図
3(b)に示す如くに減少する。
【0030】パイロット信号抽出回路11から抽出され
たパイロット信号のレベルも同様に地上子6と車上子5
との相対位置に基づいて変化する。この結果、地上子6
に向かって接近するときはパイロット信号のレベルは増
加して行き、地上子6と車上子が対向しているときにパ
イロット信号レベルが最大で、遠ざかるときはレベルが
減少して行く凸型のレベル変動曲線となる。
【0031】A/D変換器9からの出力デジタル信号は
レベル変動補正演算回路12Bに供給されて、レベル変
動曲線演算回路12Aにおいて求められたパイロット信
号に対するレベル変動曲線に基づく補正、例えば上記の
レベル変動曲線に対して対称な凹型のレベル補正が、A
/D変換されたバンドパスフィルタ8の出力に対してな
される。このように補正するのは車上子5と地上子6と
の間の結合度は両者の距離にのみ依存し周波数には依存
しないためである。レベル補正演算回路12Bからの出
力信号は、FFT演算回路12CにおいてFFT演算が
なされて、FFT演算出力データ、すなわち離散スペク
トルから図5に示すように、地上子6の共振曲線を得
る。
【0032】FFT演算回路12Cにおいて地上子6の
共振曲線におけるレベルが最大のときの周波数から共振
周波数f0を求め、共振周波数f0から共振曲線の周波
数間隔200Hzにおける前後20ポイントのデータを
求め、これらのデータを地上子データ判定部12Dに供
給して、地上子6の共振データであるか否かの判定を行
う。
【0033】地上子データ判定部12Dにおける判定は
地上子6のコイルの共振特性からみて、共振周波数f0
の点から前後各5ポイントのデータ値が、単調増大およ
び単調減少の曲線になっているか否かの演算を行い、演
算の結果、前後各5ポイントのデータ値が単調増大およ
び単調減少の条件に該当しているときは地上子からの測
定データであるとして採用し、上記の条件に該当してい
ないときは地上子6からの測定データではないとして測
定データをクリアする。
【0034】例えば、地上子データ判別部12Dにおけ
る上記した条件による判別によって、従来地上子でない
のに地上子として誤検出していた図8(a)、(b)お
よび(c)の波形の場合、前後各5ポイントの単調増
大、単調減少の条件によって地上子6の測定データでは
ないと判別されて、測定データはクリアされる。
【0035】図8(a)、(b)および(c)における
黒点は測定点を示し、図8(a)、(b)および(c)
の波形はレベルがピーク値を示すときの中心周波数から
前後各5ポイントのデータ値が単調増大、単調減少のカ
ーブになっているかについてみると、中心周波数から前
後5ポイントについて単調増大、単調減少になっていな
いために、地上子6の測定データではないと判別され
る。さらに、例えば100.8kHzにおける振幅を中
心周波数と見ても、中心周波数から前後5ポイントにつ
いて単調増大、単調減少になっていないために、地上子
6の測定データではないと判別される。
【0036】さらにいえば、図8(a)および(c)は
P型踏切制御子から出力される高調波である。P型踏切
制御子の基本周波数は14、20、25kHzである。
この信号は変調されているため、その周波数は広帯域に
まで及ぶ。また、相当に歪んでいるため高次の高調波が
生じ、ATSの希望周波数帯域97kHz〜130kH
zに信号が漏れ込む。しかし、特徴としてはほぼ200
Hz間隔にピークが現れる。そのため、地上子データ判
別部12Dにおける共振周波数f0の前後5ポイントの
単調増大、単調減少するかの判別によって、地上子6の
測定データではないと判別される。
【0037】図8(b)については、100kHz付近
にある分速といわれる地上子の出力波形であり、特徴は
殆どパルス的な波形になる。地上解析ソフトで解析する
と図8(b)のようなQの高い波形になる。この波形に
ついても、104.4KHzに最大振幅が現れている
が、この最大振幅の周波数のところから左右に5ポイン
トのレベルを見ると単調増大、単調減少でもなく、途中
でレベルが高くなっていたりして、地上子の測定データ
でないと判別される。
【0038】地上子データ判別部12Dにおいて地上子
6からのデータであると判別された共振点を含む各ポイ
ントの測定データは、各ポイントの位置データと共にメ
モリ13に一時蓄えられる。メモリ3に蓄えられた測定
データはメモリ13と協働するコンピュータ14によっ
て磁気ディスク記憶装置16に記録される。
【0039】さらに、測定装置30は車載されていて車
両の車軸パルスを受けて、0.5m毎に測定を行う。し
たがって、共振周波数f0を呈した測定データは当該地
上子の測定各ポイントにおける位置データと共に磁気デ
ィスク記憶装置16に記録されている。しかるに、一検
測コースを走行すると、何百箇所に存在する地上子の良
否を正確に、各それぞれについて行わなければならな
い。このため各地上子の測定結果を車外のデータ解析用
のコンピュータによって解析して、地上子データ判別部
12Dによってクリアされなかった、測定データを除去
して誤検知を除去する。
【0040】地上解析装置17は機能的に地上子データ
判別部12Dにより地上子6の測定データであると判別
された測定データの測定位置と地上子設定位置とを照合
して、相互の位置の差が所定範囲内、例えば100m以
内のとき地上子6の測定データであると判定する判定手
段を備えている。
【0041】このようにして磁気ディスク記憶装置16
に記録された離散データは、地上解析装置17によっ
て、離散スペクトルの最小自乗法や、スプライン補間に
よる補間処理が行われて、共振周波数f0から3dB下
がったレベルを示す周波数f1およびf2と共振周波数
f0とによって共振の先鋭度Qがf0/(f1−f2)
から演算されて、地上子6の良否の判定を行う。測定結
果は図5に例示する如くである。
【0042】地上解析装置17を形成する解析用のコン
ピュータにおける解析は、地上子6が設置されている位
置情報、すなわち、地上設備毎に何キロメートルの場所
にどの設備が設置されているかを示す設備データ(以
下、条件データとも記す)と測定装置30によって測定
位置を示す位置データを含む測定データ(以下、解析デ
ータとも記す)とを比較し、データの解析を行う。測定
装置による測定は0.5m毎に行っているため、測定開
始時から測定終了まで測定した位置が正確に管理されて
おり、解析データと条件データと比較して、条件データ
に該当しないものは誤検知として扱う。
【0043】地上解析装置17における作用を図6のフ
ローチャートに基づいて説明する。
【0044】地上解析装置17では、位置データを含む
測定データ(以下、解析データとも記す)が記録された
磁気ディスク記憶装置16の記録データが読み込まれ
(ステップS1)、地上子6から収集された個々のデー
タの解析が行われて(ステップS2)、解析データが測
定開始点からの距離でソートされる(ステップS3)。
【0045】次いで、別途用意したフロッピーディスク
に格納されている条件データが読み込まれ(ステップS
4)、ステップS4において読み込まれた条件データに
よって示されている地上子の位置と解析データに含まれ
ている測定ポイントの位置データに基づく位置とが順次
照合され、照合されたデータは個別に解析したデータの
ヘッダに設備名称ラベルが付され、さらに解析データと
条件データの照合条件として各々の地上子データ(条件
データ)と比較して、位置誤差が100m以内のときは
照合可能との条件を付す(ステップS5)。
【0046】ステップS5に続いて、測定ポイントの位
置、すなわち当該測定データが得られたときの位置が、
条件データにおける地上子の位置から100m以内か否
かがチェックされる(ステップS6)。
【0047】ステップS6において、100m以内であ
ると判別されたときは、解析データ終了まで順次照合が
なされ、共振の先鋭度Qが演算されて地上子5の良否の
判定が行われ、全ての解析データと条件データとの照合
が終了すると、例えば、地上子データ一覧表として、地
上子に割り当てられた番号、該地上子の共振周波数、該
地上子のQ値、該地上子の判定結果、該地上子の測定時
における上り、下りの車両の進行方向、該地上子の設備
位置、該地上子の測定時刻、該地上子の設備名称などが
一覧記録される(ステップS7)。
【0048】しかしながら、ステップS6において照合
の誤差が100mを超えると、順次照合エラーとなる。
照合エラーとなると、照合エラーとなった測定ポイント
から10ポイント先の解析データが読み込まれ(ステッ
プS8)、続いて、ステップS8において読み込まれた
10ポイント先の解析データと条件データとが照合され
(ステップS9)、条件データに当てはまるか否かがチ
ェックされ(ステップS10)、条件データに当てはま
れば、その測定ポイントから個別の解析データ終了まで
順次照合がなされる(ステップS11)。
【0049】ステップS10において、条件データに当
てはまらないと判別されたときは、1ポイント目の解析
データを照合不能として、条件データにない解析データ
として処理、すなわち、わき出しとして処理する(ステ
ップS12)。ステップS12に続いてステップS8が
実行される。すなわち、10ポイント先の解析データが
読み込まれ、ステップS9から繰り返して実行される。
【0050】ステップS11において、全ての解析デー
タと条件データとの照合が終了すると、ステップS7と
同様に、Q値の演算が行われ地上子の良否の判定、地上
子データが一覧記録される。
【0051】
【発明の効果】以上説明したように本発明にかかる自動
列車停止装置地上子の測定装置によれば、地上子の測定
データか否かの判別が行えて、地上子の測定データでは
ないデータを地上子の測定データと誤検知することが避
けられるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態にかかる自動列車停止装
置地上子の測定装置の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施の一形態にかかる自動列車停止装
置地上子の測定装置における多重周波数信号発生器の構
成を示すブロック図である。
【図3】本発明の実施の一形態にかかる自動列車停止装
置地上子の測定装置における多重周波数信号発生器の出
力の周波数スペクトルおよび受信信号の周波数スペクト
ルを示す模式図である。
【図4】本発明の実施の一形態にかかる自動列車停止装
置地上子の測定装置における車上子および地上子の構成
を示す模式図である。
【図5】本発明の実施の一形態にかかる自動列車停止装
置地上子の測定装置における作用の説明に供する波形図
ある。
【図6】本発明の実施の一形態にかかる自動列車停止装
置地上子の測定装置における地上解析装置の作用の説明
に供するフローチャートである。
【図7】従来の自動列車停止装置地上子の測定装置の構
成を示すブロック図ある。
【図8】従来の自動列車停止装置地上子の測定装置にお
いて地上子の出力と誤検知する波形図である。
【符号の説明】
1 多重周波数信号発生器 2 D/A変換器 3および11C ローパスフィルタ 4および7 増幅器 5 車上子 6 地上子 8および11D バンドパスフィルタ 9 A/D変換器 11 パイロット信号抽出回路 12 デジタルシグナルプロセッサ 13 メモリ 14 コンピュータ 16 磁気ディスク記憶装置 17 地上解析装置 5T 送信コイル 5R 受信コイル 6L コイル 11A ローカル発振器 11B ダウンコンバータ 12A レベル変動曲線演算回路 12B レベル変動補正演算回路 12C FFT演算回路 12D 地上子データ判別部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B61L 3/12 G01R 27/26 B60L 15/40

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】所定周波数のパイロット信号と所定周波数
    まで平坦なスペクトルの信号を発生し車上子の送信コイ
    ルに印加する多重周波数発生器と、車上子の受信コイル
    と地上子のコイルとの電磁誘導により車上子の受信コイ
    ルに誘起された電圧中からパイロット信号を抽出するパ
    イロット信号抽出回路と、地上子と車上子との間の距離
    に基づく抽出パイロット信号のレベル変動を検出する検
    出回路と、パイロット信号のレベル変動に基づいて車上
    子の受信コイルに誘起された電圧のレベルを補正する補
    正回路と、レベル補正された前記受信コイルの誘起電圧
    をフーリエ変換するフーリエ変換回路と、フーリエ変換
    して得られた離散的スペクトルから地上子の共振周波数
    を求め、共振周波数を挟む所定数の測定データがそれぞ
    れ単調増大、単調減少であるか否かを判別する地上子デ
    ータ判別部とを備えることを特徴とする自動列車停止装
    置地上子の測定装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の自動列車停止装置地上子の
    測定装置において、地上子データ判別部により地上子の
    測定データであると判別された測定データの測定位置と
    地上子設定位置とを照合して、相互の位置の差が所定範
    囲内のとき地上子の測定データであると判定する判定手
    段を備えたことを特徴とする自動列車停止装置地上子の
    測定装置。
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