JP3513845B2 - トランジスタの保護装置 - Google Patents

トランジスタの保護装置

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JP3513845B2 JP27005795A JP27005795A JP3513845B2 JP 3513845 B2 JP3513845 B2 JP 3513845B2 JP 27005795 A JP27005795 A JP 27005795A JP 27005795 A JP27005795 A JP 27005795A JP 3513845 B2 JP3513845 B2 JP 3513845B2
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  • Cooling Or The Like Of Semiconductors Or Solid State Devices (AREA)
  • Control Of Direct Current Motors (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、トランジスタの保
護装置に関し、特に負荷に供給する電圧または電流を線
形制御可能なトランジスタの保護装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、例えば電動モータ等の電力を
比較的多く必要とする負荷を駆動する電力用半導体素子
として、パワートランジスタ、パワーMOS FET 等が用い
られている。そして、パワートランジスタを制御する制
御回路では、コレクタ損失等のエネルギ損失により生ず
る発熱からパワートランジスタを保護するため、例えば
発熱温度が所定温度以上に達すると温度ヒューズを溶断
したり、サーミスタによりパワートランジスタに流れる
電流を遮断したりしてパワートランジスタの発熱を抑制
していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、温度ヒュー
ズの溶断によりパワートランジスタに流れる電流を遮断
する方法によると、温度ヒューズが一旦溶断すると溶断
前の新しい温度ヒューズに交換しない限り負荷を再始動
できないため、温度ヒューズを交換するメインテナンス
が必要となるという問題を生ずる。
【0004】また、温度上昇により回路を遮断しても交
換を必要としないサーミスタを用いることによりメイン
テナンスなしに負荷の再始動を行う方法もあるが、この
方法によると、パワートランジスタの温度が所定の冷却
温度に低下するまで負荷に電力を供給することができな
い。すると、温度上昇による負荷の停止から温度停止に
よる負荷の再始動までの時間を要し、この間は負荷の運
転ができないという問題を生ずる。
【0005】そこで、このような問題を解決するため、
特開平5−219792号公報に開示される「スイッチ
ングトランジスタの加熱保護装置」が提案されており、
自動車用空調装置のブロアモータを駆動するスイッチン
グトランジスタをデューティ比制御する場合、スイッチ
ングトランジスタが所定温度に達するとデューティ比を
100%に設定しスイッチングトランジスタの発熱を抑
制している。
【0006】この「スイッチングトランジスタの加熱保
護装置」によると、スイッチングトランジスタの定常損
失分とスイッチング損失分との和に相当するエネルギ損
失がデューティ比が95%前後において最大となり、デ
ューティ比が100%に近づくほどエネルギ損失が減少
することに着目し、デューティ比を100%になるよう
に制御している。
【0007】ところが、パワートランジスタを線形制御
する場合、エネルギ損失が最大になるのは、負荷の供給
電力が中間の領域であるため、この領域から最大電力
(デューティ比100%)に切替えると、負荷の変動が
大きく車室内の乗員等に不快感を与えるという問題があ
る。本発明の目的は、負荷への電圧または電流の供給を
続けながらトランジスタを冷却可能なトランジスタの保
護装置を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記の課題を解決するた
めの本発明は、請求項1記載の手段を採用する。この手
段によると、温度検出手段により検出したトランジスタ
の発熱温度が第1の所定温度以上に達したとき、制御手
段によって負荷の通電を保ちながらエネルギ損失が減少
する作動領域に向かってトランジスタを制御することか
ら、負荷への電圧または電流の供給を停止することなく
してトランジスタのエネルギ損失を減少させることがで
きる。したがって、トランジスタの発熱を抑制できるた
め、負荷への電圧または電流の供給を続けながらトラン
ジスタを冷却する効果がある。
【0009】また、制御手段は、トランジスタの発熱温
度が第1の所定温度以上に達したとき、負荷への供給電
圧が所定値以上であるか否かを判断し、負荷への供給電
圧が所定値以上であるとき供給電圧を増大させる第1の
制御を行い、負荷への供給電圧が所定値未満であるとき
供給電圧を減少させる第2の制御を行うことから、エネ
ルギ損失が減少するように負荷への供給電圧を制御する
ことができる。これにより、負荷に供給する電圧または
電流を線形制御するトランジスタのエネルギ損失が減少
するため、トランジスタの発熱が抑制されトランジスタ
を冷却できる。
【0010】さらに、請求項記載の手段を採用するこ
とにより、制御手段は、第1の制御の後、トランジスタ
の発熱温度が第2の所定温度以上であるか否かを判断
し、トランジスタの発熱温度が第2の所定温度以上であ
るとき第1の制御行い、第2の制御の後、トランジスタ
の発熱温度が第2の所定温度以上であるとき第2の制御
を行うことから、第1の制御、第2の制御のいずれの制
御においてもトランジスタの発熱温度が第2の所定温度
以上であると、同じ制御を繰返す制御が行われる。これ
により、トランジスタの発熱温度が第2の所定温度より
下がるまで第1の制御または第2の制御が繰返し行われ
るため、トランジスタの発熱温度を第2の所定温度より
確実に低くさせる効果がある。
【0011】さらにまた、請求項記載の手段を採用す
ることにより、制御手段は、トランジスタの発熱温度が
第1の所定温度以上に達したとき、負荷である電動モー
タの回転数が所定回転数以上であるか否かを判断し、電
動モータの回転数が所定回転数以上であるとき電動モー
タの回転数が増加する第3の制御を行い、電動モータの
回転数が所定回転数未満であるとき電動モータの回転数
が減少する第4の制御を行うことから、エネルギ損失が
減少するように電動モ−タへの供給電圧を制御すること
ができる。これにより、電動モ−タに供給する電圧また
は電流を線形制御するトランジスタのエネルギ損失が減
少するため、トランジスタの発熱が抑制されトランジス
タを冷却できる。
【0012】また、請求項記載の手段を採用すること
により、制御手段は、第3の制御の後、トランジスタの
発熱温度が第2の所定温度以上であるか否かを判断し、
トランジスタの発熱温度が第2の所定温度以上であると
き第3の制御行い、第4の制御の後、トランジスタの発
熱温度が第2の所定温度以上であるとき第4の制御を行
うことから、第3の制御、第4の制御のいずれの制御に
おいてもトランジスタの発熱温度が第2の所定温度以上
であると、同じ制御を繰返す制御が行われる。これによ
り、トランジスタの発熱温度が第2の所定温度より下が
るまで第3の制御または第4の制御が繰返し行われるた
め、トランジスタの発熱温度を第2の所定温度より確実
に低くさせる効果がある。
【0013】さらに、請求項記載の手段を採用するこ
とにより、所定回転数は、電動モータの最小回転数と最
大回転数との中間値であることから、エネルギ損失が最
大になるこの中間値から離れるように制御手段によって
第3の制御または第4の制御が行われる。これにより、
電動モ−タに供給する電圧または電流を線形制御するト
ランジスタのエネルギ損失が減少しトランジスタを冷却
する。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を図面に基
づいて説明する。 (第1実施例)本発明のトランジスタの保護装置を車両
等に用いられる空調用ブロアモータの回転数制御装置に
適用した第1実施例を図1〜図3に示す。
【0015】図1に示すように、自動車の車室内の空調
を制御するブロアモータ3には、バッテリ1と、このバ
ッテリ1から供給される電力を制御可能なパワートラン
ジスタ12とが電気的に直列接続されている。このブロ
アモータ3は、印加電圧の増減に正比例して回転数が増
減するように構成されている。これにより、パワートラ
ンジスタ12のコレクタ、エミッタ間に流れる電流をベ
ース電流の増減により制御することで、ブロアモータ3
に流れる電流、ひいてはブロアモータ3に印加される電
圧を連続的に制御することができるため、ブロアモータ
3を線形制御することができる。ここで、ブロアモータ
3は、特許請求の範囲に記載の「電動モータ」に相当す
る。
【0016】パワートランジスタ12のベースには、そ
のベース電流を制御する制御部20が電気的に接続され
ている。そして、この制御部20には、エアコン用電子
制御ユニット(以下、「ECU」という。)5、温度セ
ンサ14、ブロアモータ3の両端子等が電気的に接続さ
れており、ECU5から出力される制御情報、温度セン
サ14から出力される温度情報およびブロアモータ3か
ら出力される電圧情報がそれぞれ入力されている。また
ECU5には、車室内に設けられるブロアスイッチ7か
ら出力されるスイッチ情報が入力可能に接続されてお
り、このスイッチ情報に基づきECU5によって、前述
した制御部20、温度センサ14、パワートランジスタ
12等を備えるブロアモータ回転数制御装置(以下、
「回転数制御装置」という。)10を制御している。
【0017】ここで、ブロアモータ3、パワートランジ
スタ12、温度センサ14および制御部20は、特許請
求の範囲に記載の「負荷」、「トランジスタ」、「温度
検出手段」および「制御手段」にそれぞれ相当する。回
転数制御装置10は、パワートランジスタ12、温度セ
ンサ14、制御部20等から構成されており、ECU5
の制御情報、温度センサ14の温度情報およびブロアモ
ータ3の電圧情報に基づいて制御部20がパワートラン
ジスタ12のベース電流を制御している。
【0018】制御部20は、主にモータ電圧検出回路2
2とフィードバック制御回路24とから構成されてお
り、ブロアモータ3を駆動するパワートランジスタ12
のフィードバック制御を行っている。つまり、ブロアモ
ータ3の端子間電圧を検出するモータ電圧検出回路22
の電圧情報とECU5の制御情報とをフィードバック制
御回路24に入力することによりフィードバック処理を
行いパワートランジスタ12のベース電流が所定値を維
持するように制御している。またフィードバック制御回
路24には、パワートランジスタ12の発熱温度を検出
する温度センサ14の温度情報も入力されており、後述
するように、フィードバック制御の制御パラメータとし
て用いられている。
【0019】ECU5は、ブロアスイッチ7から入力さ
れるスイッチ情報に従って制御部20に制御情報を出力
している。つまり、ブロアスイッチ7がオン状態のとき
には、ECU5からブロアモータ3の回転数を設定する
制御情報が回転数制御装置10の制御部20に出力さ
れ、ブロアスイッチ7がオフ状態のときには、ブロアモ
ータ3を停止させる制御情報が制御部20に出力され
る。
【0020】次に、ブロアモータ3を回転させながらパ
ワートランジスタ12の発熱を抑制する制御方法を図1
〜図3、特に図3のフローチャート図に基づいて説明す
る。まず、車室内の乗員等がブロアスイッチ7をオンに
することによりブロアスイッチ7からECU5にオン状
態のスイッチ情報が送られる。すると、ECU5ではブ
ロアスイッチ7がオン状態か否かを判断する。この判断
処理は、図3でステップ51により表されている。
【0021】ブロアスイッチ7がオン状態ではないと判
断すると、ステップ59に処理を移行しブロアモータ3
を停止させる制御情報を制御部20に送る。これによ
り、制御部20によってパワートランジスタ12のエミ
ッタ、コレクタ間が遮断されるようにベース電流が制御
される。したがって、ブロアモータ3への電力供給が停
止されるためブロアモータ3の回転が停止する。
【0022】ステップ51でブロアスイッチ7がオン状
態であると判断すると、ステップ53に処理を移行し、
温度センサ14の温度情報による温度、すなわちパワー
トランジスタ12の発熱温度が第1の所定温度Ta 以上
であるか否かを判断する。例えば第1の所定温度Ta を
150℃に設定すると、パワートランジスタ12の発熱
温度が150℃より低い場合には処理をステップ57の
通常制御に移行し、高い場合には処理をステップ55以
下の冷却制御に移行する。つまり、ステップ57に移行
した場合、パワートランジスタ12の発熱温度が第1の
所定温度Ta の150℃より低いことから、後述するス
テップ61、63、65、71、73、75により行わ
れる冷却制御を実行することなくECU5から与えられ
ている所定回転数と一致するようにパワートランジスタ
12のベース電流が制御部20によって制御される。一
方、ステップ55に処理を移行した場合、パワートラン
ジスタ12の発熱温度が第1の所定温度Ta の150℃
以上であることから、冷却制御が制御部20により行わ
れる。そして、この冷却制御は、ECU5により与えら
れている現在の回転数の設定値により次に説明するステ
ップ61、63、65とステップ71、73、75との
2通り分けられる。ここで、ステップ61は、特許請求
の範囲に記載の「第2の制御」および「第4の制御」に
相当し、またステップ71は、特許請求の範囲に記載の
「第1の制御」および「第3の制御」に相当する。
【0023】ステップ55では、ECU5より与えられ
ている現在の回転数からステップ61、63、65の各
処理とステップ71、73、75の各処理とに分岐させ
る判断を行う。具体的には、ブロアモータ3の回転数が
所定回転数Me 以上であるか否かを判断し、ブロアモー
タ3の回転数が所定回転数Me より小さいと判断すると
ステップ61に処理を移行し、所定回転数Me 以上であ
ると判断するとステップ71に処理を移行する。
【0024】ここで、図2に示すように、所定回転数M
e は、ブロアモータ3の最小回転数Lo と最大回転数H
i との中間の回転数を示している。ブロアモータ3の回
転数が最小回転数Lo であるときパワートランジスタ1
2に流れるコレクタ電流は最小でありコレクタ電圧は最
大であることを示しており、またブロアモータ3の回転
数が最大回転数Hi であるときコレクタ電流は最大であ
りコレクタ電圧は最小であることを示しているのが図2
(a) 、(b) から判る。そして、パワートランジスタ12
のエネルギ損失は、コレクタ電流とコレクタ電圧との積
により求められることから、図2(c) に示すように最小
回転数Lo と最大回転数Hi との中間である所定回転数
Me のときエネルギ損失が最大になり、最小回転数Lo
および最大回転数Hi のときエネルギ損失が最小とな
る。したがって、ECU5より与えられている現在の回
転数が所定回転数Me より小さい場合、ブロアモータ3
の回転数を減少させ、またECU5より与えられている
現在の回転数が所定回転数Me 以上である場合、ブロア
モータ3の回転数を増加させることにより、エネルギ損
失をそれぞれ低減させることができる。このことから、
このエネルギ損失が最大となる回転数Me とECU5か
ら与えられている現在の回転数との比較により2通りの
制御が行われる。
【0025】ステップ55によりブロアモータ3の回転
数が所定回転数Me より小さいと判断すると、ステップ
61に処理を移行しブロアモータ3の回転数をECU5
から与えられている回転数より2%少ない回転数に設定
する。これにより、図2(c)に示すように、エネルギ損
失は減少する方向に回転数が設定されることになる。し
たがって、パワートランジスタ12によるエネルギ損失
が小さくなり発熱が抑えられるため、パワートランジス
タ12が徐々に冷却される。ここで、ブロアモータ3の
回転数の減少を2%に設定したのは、2%より大きく回
転数を減少させると車室内の乗員等に風量急変による不
快感を与えるためである。
【0026】ステップ51からステップ61までの間に
ブロアスイッチ7がオフにされることを考慮して、ブロ
アスイッチ7がオン状態を維持しているか否かをステッ
プ63により判断する。このステップ63の判断により
ブロアスイッチ7がオン状態に設定されていなければ前
述したステップ59に処理を移行しブロアモータ3の回
転を停止させる。一方、ステップ63の判断によりブロ
アスイッチ7がオン状態に設定されていればステップ6
5により所定時間経過後、パワートランジスタ12の温
度が第2の所定温度(Ta −ΔT)以上であるか否かを
判断する。このΔTは、ハンチング防止の目的で設定さ
れる値であり、例えば20℃に設定されている。
【0027】ステップ65によって第2の所定温度(T
a −ΔT)よりパワートランジスタ12の発熱温度が低
いと冷却制御によるパワートランジスタ12の発熱が十
分に抑制されていることから、ステップ57に処理を移
行し前述したようにECU5により与えられている回転
数に戻し通常制御を行う。またステップ65の判断によ
りパワートランジスタ12の発熱温度が第2の所定温度
(Ta −ΔT)以上であるとき、冷却制御によるパワー
トランジスタ12の発熱が十分に抑制されていないこと
から、ステップ61に処理を移行し再度ブロアモータ3
の回転数を2%少なくなるように設定し、前述したステ
ップ63、65を再度実行する。
【0028】一方、ステップ55により回転数が所定回
転数Me 以上であると判断すると、ステップ71に処理
を移行しブロアモータ3の回転数をECU5から与えら
れている回転数より2%多い回転数に設定する。これに
より、図2(c) に示すように、エネルギ損失が減少する
方向に回転数が設定されることになる。したがって、ス
テップ61による処理と同様、パワートランジスタ12
の発熱は抑制され徐々に冷却される。ここで、ブロアモ
ータ3の回転数の増大を2%に設定したのは、2%より
大きく回転数を増大させると車室内の乗員等に風量急変
による不快感を与えるためである。
【0029】ステップ73では、前述したステップ63
と同様、ステップ51からステップ71までの間にブロ
アスイッチ7がオン状態に設定されたまま維持されてい
るか否かを判断する。このステップ73でブロアスイッ
チ7がオン状態に設定されていないと判断するとステッ
プ59に処理を移行しブロアモータ3の回転を停止させ
る。一方、ステップ73の判断によりブロアスイッチ7
がオン状態に設定されていると、ステップ75により所
定時間経過後、パワートランジスタ12の温度が第2の
所定温度(Ta −ΔT)以上であるか否かを判断する。
このステップ75の処理は前述したステップ65の処理
と同様、第2の所定温度(Ta −ΔT)より低いときに
ステップ57に処理を移行し、第2の所定温度(Ta −
ΔT)以上であるときステップ71に処理を移行する。
ステップ71に処理を移行すると、ブロアモータ3の回
転数を2%増加させ、前述した処理を行う。
【0030】上述したように、パワートランジスタ12
の発熱温度が第1の所定温度Ta 以上になると、ブロア
モータ3の回転数に応じてエネルギ損失が最大になる所
定回転数Me から離れるように、つまりエネルギ損失が
減少するように回転数を増減させる制御を行うことか
ら、ブロアモータ3を停止させることなくパワートラン
ジスタ12の発熱温度を抑制することができる。これに
より、従来のようにパワートランジスタ12を冷却する
ためブロアモータ3を停止させる必要がないことから、
車室内の乗員等にブロアモータ3の停止による不快感を
与えることなくパワートランジスタ12を冷却できる効
果がある。
【0031】(第2実施例)本発明のトランジスタの保
護装置を車両等に用いられる空調用ブロアモータの回転
数制御装置に適用した第2実施例を図4に示す。図4に
示すフローチャート図において第1実施例で説明した図
3に示すフローチャート図中のステップと実質的に同一
処理のステップについては同一符号を付す。
【0032】図4に示す第2実施例は、パワートランジ
スタ12の発熱温度が第1の所定温度Ta 以上であると
判断すると、ブロアモータ3の回転数を一義的に最大回
転数Hi に設定する点が第1実施例と異なる。図4に示
すステップ51、53、57、59については第1実施
例と同様の処理を行うため説明を略す。ステップ53で
パワートランジスタ12の発熱温度が第1の所定温度T
a 以上であると判断すると、ステップ81に処理を移行
しブロアモータ3の回転数を最大回転数Hi に設定す
る。ここで、最大回転数Hi は、図2に示す特性図の回
転数である。これは、ブロアモータ3の回転数にかかわ
らず最大回転数Hi に設定することによりエネルギ損失
を最小に抑え、パワートランジスタ12の発熱を抑制す
るためである。これにより、前述した第1実施例のステ
ップ55のようにブロアモータ3の回転数が所定回転数
Me 以上であるか否かの判断処理を伴うことなく容易に
制御処理を行うことができる。
【0033】ステップ81でブロアモータ3の回転数を
最大回転数Hi に設定すると、ステップ51からステッ
プ81までの間にブロアスイッチ7がオフにされること
を考慮して、ブロアスイッチ7がオン状態に維持されて
いるか否かをステップ83により判断する。そして、こ
のステップ83によりブロアスイッチ7がオン状態に維
持されていなければステップ59に処理を移行しブロア
モータ3の回転を停止させる。またステップ83により
ブロアスイッチ7がオン状態に維持されていると判断す
ると、ステップ85において温度センサ14の温度情報
による温度、すなわちパワートランジスタ12の発熱温
度が第2の所定温度(Ta −ΔT)以上であるか否かを
判断する。このステップ85の判断により第2の所定温
度(Ta−ΔT)より低いと判断するとステップ57に
移行し通常制御を行う。また第2の所定温度(Ta −Δ
T)以上にパワートランジスタ12が発熱していると判
断すると、ステップ81に処理を移行しブロアモータ3
の回転数を最大回転数Hiに設定する。
【0034】上述した各処理を行うことにより、前述し
た第1実施例による制御手順より単純化された制御手順
によってパワートランジスタ12の発熱を抑制すること
ができる。したがって、高価なマイクロコンピュータ等
を用いることなく比較的安価なゲート回路等によるロジ
ック制御が可能になるため、製品コストを低減する効果
がある。
【0035】なお、本実施例では、空調用ブロアモータ
の回転数制御装置に本発明を適用して説明したが、本発
明の適用例はこれに限られることはなく、例えば車両用
ワイパーのスピード制御装置、照明の光量制御装置等に
適用しても良い。これらに適用した場合、ワイパー駆動
用モータ、照明用電球が「負荷」にそれぞれ相当する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のトランジスタの保護装置を空調用ブロ
アモータの回転数制御装置に適用した第1実施例の構成
を示すブロック図である。
【図2】ブロアモータの回転数に対するパワートランジ
スタのコレクタ電流、電圧および損失を示す特性図であ
る。
【図3】第1実施例の空調用ブロアモータの回転数制御
装置の制御手順を示すフローチャート図である。
【図4】本発明のトランジスタの保護装置を空調用ブロ
アモータの回転数制御装置に適用した第2実施例の制御
手順を示すフローチャート図である。
【符号の説明】
1 バッテリ 3 ブロアモータ (負荷、電動モータ) 5 ECU 7 ブロアスイッチ 10 回転数制御装置 12 パワートランジスタ(トランジスタ) 14 温度センサ (温度検出手段) 20 制御部 (制御手段) 22 モータ電圧検出回路 24 フィードバック制御回路 61 ステップ (第2の制御、第4の制
御) 71 ステップ (第1の制御、第3の制
御) Ta 第1の所定温度 Ta −ΔT 第2の所定温度
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02P 5/00 - 5/26 H02P 7/00 - 7/34 H01L 23/34

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 負荷に供給する電圧または電流を線形制
    御するトランジスタの保護装置であって、 前記トランジスタの発熱温度を検出する温度検出手段
    と、 前記発熱温度が第1の所定温度以上に達したとき、前記
    負荷の通電を保ちながらエネルギ損失が減少する作動領
    域に向かって前記トランジスタを制御する制御手段とを
    備え、 前記制御手段は、前記トランジスタの発熱温度が第1の
    所定温度以上に達したとき、前記負荷への供給電圧が所
    定値以上であるか否かを判断し、 前記負荷への供給電圧が前記所定値以上であるとき前記
    供給電圧を増大させる第1の制御を行い、 前記負荷への供給電圧が前記所定値未満であるとき前記
    供給電圧を減少させる第2の制御を行うことを特徴とす
    るトランジスタの保護装置。
  2. 【請求項2】 前記制御手段は、前記第1の制御の後、
    前記トランジスタの発熱温度が第2の所定温度以上であ
    るか否かを判断し、前記トランジスタの発熱温度が前記
    第2の所定温度以上であるとき、前記第1の制御行い、 前記第2の制御の後、前記トランジスタの発熱温度が第
    2の所定温度以上であるか否かを判断し、前記トランジ
    スタの発熱温度が前記第2の所定温度以上であるとき、
    前記第2の制御を行うことを特徴とする請求項記載の
    トランジスタの保護装置。
  3. 【請求項3】 負荷に供給する電圧または電流を線形制
    御するトランジスタの保護装置であって、 前記トランジスタの発熱温度を検出する温度検出手段
    と、 前記発熱温度が第1の所定温度以上に達したとき、前記
    負荷の通電を保ちながらエネルギ損失が減少する作動領
    域に向かって前記トランジスタを制御する制御手段とを
    備え、 前記負荷は、電動モータであり、 前記制御手段は、前記トランジスタの発熱温度が第1の
    所定温度以上に達したとき、前記電動モータの回転数が
    所定回転数以上であるか否かを判断し、 前記電動モータの回転数が前記所定回転数以上であると
    き前記電動モータの回転数が増加する第3の制御を行
    い、 前記電動モータの回転数が前記所定回転数未満であると
    き前記電動モータの回転数が減少する第4の制御を行う
    ことを特徴とするトランジスタの保護装置。
  4. 【請求項4】 前記制御手段は、前記第3の制御の後、
    前記トランジスタの発熱温度が第2の所定温度以上であ
    るか否かを判断し、前記トランジスタの発熱温度が前記
    第2の所定温度以上であるとき、前記第3の制御を行
    い、 前記前記第4の制御の後、前記トランジスタの発熱温度
    が第2の所定温度以上であるか否かを判断し、前記トラ
    ンジスタの発熱温度が前記第2の所定温度以上であると
    き、前記第4の制御を行うことを特徴とする請求項
    載のトランジスタの保護装置。
  5. 【請求項5】 前記所定回転数は、前記電動モータの最
    小回転数と最大回転数との中間値であることを特徴とす
    る請求項3または4記載のトランジスタの保護装置。
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