JP3512907B2 - 岩盤の支持部材及び岩盤固定工法 - Google Patents

岩盤の支持部材及び岩盤固定工法

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JP3512907B2
JP3512907B2 JP14965495A JP14965495A JP3512907B2 JP 3512907 B2 JP3512907 B2 JP 3512907B2 JP 14965495 A JP14965495 A JP 14965495A JP 14965495 A JP14965495 A JP 14965495A JP 3512907 B2 JP3512907 B2 JP 3512907B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、人工又は自然の法面、
壁面の補強、特にトンネルの天端部、切羽等の崩落、肌
落ちを防止する様にした岩盤の支持部材及び岩盤固定工
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、岩盤の支持部材として代表的で通
称名ロックボルトは金属製、特に炭素含有量が多く硬質
な鉄製のものを使用しており、当該ロックボルトを使用
した従来工法、NATM工法等の岩盤安定化工法にあっ
ては、掘削中のトンネルの天端部に穿孔した挿入孔内に
挿入する様にして地山にパイプを打ち込み、注入機によ
り水セメントミルク、所謂モルタル等の定着剤を挿入孔
内に圧送注入して、ロックボルトによりトンネルの天端
部、切羽等の崩落、肌落ちを防止し、そして最後にトン
ネル内側に突出したロックボルトの基端部は覆工作業の
邪魔になるため、切断、除去していた。
【0003】しかし、上記ロックボルトは硬質であるた
め、ガスバーナーにより切断するが、火の使用により火
災等の偶発的な事故発生を考慮しながら、且つ回りに気
を配りながら作業せねばならない欠点を有し、而も排ガ
スにより作業者に悪影響を及ぼす可能性も考慮せねばな
らない欠点を有し、更に金属製のものは引張強度に限界
があった。
【0004】又、パイプの必要長さがトンネルの内径よ
り大きい場合には継ぎ足して使用せねばならなず、引張
強度が低下したり、かかる継ぎ足し部の引張強度が非常
に低くなり、ロックボルトにおけるトンネル天端部の吊
下げ保持機能が低下する欠点を有していた。
【0005】又、挿入孔は密閉状態であり、該挿入孔内
の空気は定着剤の注入により圧縮され内圧が上昇するた
め、定着剤の注入に支障を来す欠点を有し、而も挿入孔
の先端まで又は全体に定着剤が充満状態になったことを
確認する術がなかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、可撓性を有
し且つ鋸等で容易に切断可能で、挿入孔内の空気を確実
に抜くと共に定着剤の完全注入を確認出来る様にした岩
盤の支持部材及び岩盤安定化工法を提供せんとするもの
である。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記従来技術
に基づく、金属製のロックボルトでは切断が困難な課題
に鑑み、可撓性を有し且つ合成樹脂製の長寸パイプに複
数個の合成樹脂製のスペーサーを外嵌し、該スペーサー
外周部にケーブルの中間部を固定する様にして、長寸パ
イプ外周部位に複数本のケーブルを配置し、ケーブルは
引張強度が大きく、可撓性を有し、長寸パイプより長く
し、かかるケーブル先端部をボルトヘッドで収束固定す
ることによって、引張強度はケーブルにより保持出来、
且つ構成部品である長寸パイプ、ケーブル等が夫々切断
容易で、鋸等により簡単に切断出来るロックボルトを形
成する様にしている。
【0008】又、定着剤の注入により挿入孔内の内圧が
上昇して定着剤の注入が困難になる課題、及び挿入孔内
に定着剤が完全に充満したことを確認出来ない課題に鑑
み、上記ボルト本体に短寸パイプを併設して成るロック
ボルトを掘削中のトンネルの天端部に穿孔した挿入孔内
に挿入すると共に、短寸パイプから挿入孔内に定着剤を
注入することによって、挿入孔内の空気はボルト本体中
央の長寸パイプを通ってトンネル側へ排気され、挿入孔
内に定着剤が完全注入されたことは、長寸パイプ基端部
から定着剤が漏出したことで確認する様にして、上記課
題を解決せんとしたものである。
【0009】
【実施例】以下本発明の一実施例を図面に基づいて説明
すると、1は岩盤を固定するために使用するロックボル
トと称されるパイプ状の岩盤の支持部材であり、かかる
ロックボルト1のボルト本体1aは可撓性を有し、切断容
易な、例えば合成樹脂製の長寸パイプ2と、該長寸パイ
プ2に外嵌した複数個のスペーサー3、3a…と、該スペ
ーサー3、3a…外側面に中間部を固定した可撓性を有す
るケーブル4、4a…と、長寸パイプ2先端より突出した
ケーブル4、4a…先端側を収束固定するボルトヘッド5
により構成している。
【0010】スペーサー3、3a…の夫々は合成樹脂製に
して、長寸パイプ2の挿通部位6を有するリング状、即
ち開閉自在な断面優弧状又は円筒状の基体部7における
外周面の中間部円周方向にケーブル保持部8、8a…を列
設し、又基体部7における外周面の長さ方向に複数の板
状のリブ9、9a…を所定間隔毎に形成し、該リブ9、9a
…によりケーブル保持部8、8a…を同数毎に、図面上2
個毎に区割し、又断面優弧状の基体部7では、開閉する
両切離端縁部にリブ部材10、10a を設け、該リブ部材1
0、10a を合わせることによりリブ9と成る様にすると
共に、挿通部位6を略円形状に形成している。
【0011】ケーブル保持部8、8a…は基体部7におけ
る外周面の円周方向に列設した突部11、11a …間を連結
する優弧状の凹曲面により形成し、図面上12個具備し
ているが、かかる個数に何ら限定しない。
【0012】尚、リブ9及び突部11、11a …はケーブル
4、4a…等を安定的に保持する形状と成したが、ケーブ
ル4、4a…及び後述する短寸パイプ17を適宜位置に配置
出来る突起をスペーサー3、3a…の外周部に突設する様
にすれば良い。
【0013】12、12a …はリブ9、9a…の中間部に形成
した切欠であり、該切欠12、12a …はケーブル保持部
8、8a…を形成する突部11、11a …先端部に達する様に
形成している。
【0014】13はケーブル4、4a…を結束するバンドで
あり、該バンド13は各スペーサー3、3a…におけるリブ
9、9a…の切欠12、12a …の位置で巻回してケーブル
4、4a…を結束一本化している。
【0015】又、ケーブル4、4a…は引張強度が大き
く、切断容易にして、可撓性を有する線材が好ましく、
具体的には、グラスファイバーケーブル、カーボンファ
イバーケーブル、セラミックファイバーケーブル等と
し、太さは約6mm程度とし、かかるケーブル4、4a…の
本数により引張強度を調節する様にしている。
【0016】又、ボルト本体1a先端部に位置するボルト
ヘッド5は、略紡錘形状にして、基端面中央にはケーブ
ル4、4a…先端部を収束(図3及び図5で長寸パイプ2
の内側の実線の状態)して差し込むための差込凹部14を
形成すると共に、該差込凹部14周囲部に取付孔15、15a
…を設け、該取付孔15、15a …は先端側をボルト本体1a
の中心方向へ指向させる様に傾斜させると共に、取付孔
15、15a …に棒状の抜止め体16、16a …先端部を差し込
んで固定している。
【0017】17はボルト本体1a基端側に併設した、可撓
性を有し且つ切断容易な合成樹脂製の短寸パイプであ
り、該短寸パイプ17をバンド13又は他の位置ではベルト
など適宜手段によりボルト本体1aに取着してロックボル
ト1を形成している。
【0018】尚、図8の様に、非常に短い短寸パイプ17
にあっては、切断容易性を有すれば良い。
【0019】次に本発明に係る岩盤の支持部材であるロ
ックボルト1の組立方法について説明すると、先ず、各
スペーサー3、3a…中央の挿通部位6に長寸パイプ2を
挿通する様にして、該長寸パイプ2にスペーサー3、3a
…を外嵌し、次に該スペーサー3、3a…のケーブル保持
部8、8a…に、長寸パイプ2より長いケーブル4、4a…
の適宜箇所を嵌合固定し、そして各スペーサー3、3a…
のリブ9、9a…の切欠12、12a…の位置にバンド13を巻
回して、長寸パイプ2にスペーサー3、3a…を固定する
と共にスペーサー3、3a…にケーブル4、4a…を一体化
する。
【0020】尚、挿通部位6の内径と長寸パイプ2の外
径により、長寸パイプ2に対しスペーサー3、3a…を固
定状態と成す。
【0021】次に、長寸パイプ2先端部より突出したケ
ーブル4、4a…の先端側を収束してボルトヘッド5の差
込凹部14に差し込むと共に接着剤等で固定してボルト本
体1aと成し、最後にボルト本体1a基端側に短寸パイプ17
をバンド13又はその他のベルト等で結束固定してロック
ボルト1が完成する。
【0022】尚、ケーブル4、4a…の本数は、地山Mの
軟弱度、ロックボルト1の挿入孔Hの深さにより変更し
て、ロックボルト1を所定の引張強度に設定する。
【0023】次に本発明に岩盤の支持部材の作用及び岩
盤固定工法について説明すると、先ず、掘削中のトンネ
ルTの天端部Dに挿入孔Hを穿孔、削孔し、該挿入孔H
内に短寸パイプ17を併設したロックボルト1を挿入後、
挿入孔H入口部をウレタン等のコーキング材でコーキン
グし、次に短寸パイプ17と注入機(図示せず)を接続し
該注入機を作動させて、短寸パイプ17先端部から挿入孔
H内に定着剤、硬化剤、固結剤等(以下、定着剤と称す
る)Cを注入すると、密閉状態の挿入孔H内の空気はロ
ックボルト1中央の長寸パイプ2を通ってトンネルT内
に排気され、挿入孔H内に定着剤Cが充満すると、ロッ
クボルト1中央の長寸パイプ2先端部から定着剤Cが流
入して長寸パイプ2基端部より漏出し、かかる漏出を確
認後注入機を停止し、所定時間経過後定着剤Cが固化し
て天端部Dを吊下げ保持する。
【0024】そして、最後に短寸パイプ17から注入機
(図示せず)を外すと共に、ロックボルト1及び短寸パ
イプ17の天端部Dからの突出部分を鋸等により切断し、
その後地山M表面に一次覆工、即ちモルタル吹付けを施
し、続いてアーチ状の鉄骨等による支保工等を施した
後、二次覆工を施す。
【0025】又、本発明に係るロックボルト1は挿入孔
Hとの間には定着剤Cが充満しており、定着剤Cが凹凸
面であるロックボルト1表面に馴染んでロックボルト1
と強固に一体化し、且つロックボルト1を構成する長寸
パイプ2、スペーサー3、3a…、ケーブル4、4a…、ボ
ルトヘッド5等の相互間の隙間にも充満するために、ロ
ックボルト1と地山Mの一体性が強固に成って、かかる
地山Mと一体化したロックボルト1により天端部Dを吊
下げ保持している。
【0026】図10に示す掘削中のトンネルT先端の切羽
Kの鏡止め工法にあっては、切羽Kに挿入孔Hを穿孔す
ると共に、該挿入孔H内にロックボルト1を挿入して、
上記と同様な工程を経て地山Mを安定化した後に掘削す
れば、崩落、肌落ちがなく掘削可能になる。
【0027】又、上記工法は地山Mに埋入状態のロック
ボルト1が掘削機により簡単に切削可能であることによ
り実現している。
【0028】尚、上記方法においては、短寸パイプ17に
より定着剤Cの注入、長寸パイプ2により定着剤Cの充
填確認を行う様にしているが、その逆であっても良く、
挿入孔Hの上方傾斜又は下方傾斜等の岩盤固定必要箇所
における穿孔方向、その他の条件により適宜選択する様
にしている。
【0029】又、本発明のロックボルト1の使用対象は
上記したトンネル掘削工法だけに限定せず、例えば地下
空間の人工の壁面、或いは人工又は自然の壁面、法面を
安定化するために使用するなど、要するに使用対象はロ
ックボルトを使用する全ての工法としている。
【0030】
【発明の効果】要するに本発明は、可撓性と切断容易性
を有する長寸パイプ2に、引張強度が大きく、切断容易
にして、可撓性を有するケーブル4、4a…を結束したの
で、かかる岩盤の支持部材、即ちロックボルト1中央に
定着剤Cの注入路、或いはロックボルト1の挿入孔H内
の空気を抜くエア抜き路を確保出来ると共に、ロックボ
ルト1にトンネルTの天端部Dを吊下げ保持するための
引張強度を具備させることが出来、而もケーブル4、4a
…の本数によりロックボルト1の引張強度を調節出来、
更に切断容易性を有する短寸パイプ17を結束したので、
ロックボルト1中央の長寸パイプ2と短寸パイプ17のど
ちらか一方を定着剤Cの注入用として使用すると共に、
他方を挿入孔H内のエア抜き用及び定着剤Cの漏出によ
る定着剤Cの完全充填の確認用として使用することが出
来、よって滞りない定着剤Cの注入を可能にしている。
【0031】又、長寸パイプ2、ケーブル4、4a…及び
短寸パイプ17は切断、切削容易であることから、必然的
にロックボルト1も切断、切削容易になるため、ロック
ボルト1を使用して岩盤を固定した後、その後処理も容
易に行うことが出来、例えば第1に定着剤C注入後に天
端部Dより突出したロックボルト1の基端部をガスバー
ナーでなく鋸等により簡単に切断出来、よって作業者が
安全且つ簡単に切断作業を行うことが出来て、トンネル
掘削工事の補助工事である岩盤安定化工法の作業効率及
び安全性の向上を図ることが出来、第2に地山Mにおけ
る掘削部分にロックボルト1が埋入状態であっても掘削
機、鋸等で簡単に切削出来るため、トンネルTを掘削す
る法面の補強及び鏡止め工法に対する効果絶大であり、
かかる作業時に崩落、肌落ちのない安定した地山Mとし
た後に掘削するため、ロックボルト1により天端部Dを
安定的に吊下げ保持することと相俟ってトンネル工法の
安全性の向上を図ることが出来る。
【0032】又、長寸パイプ2に外嵌したリング状のス
ペーサー3、3a…の外周部に所定間隔毎に突部11、11a
…を設け、該突部11、11a …間にケーブル4、4a…を配
置して結束したので、長寸パイプ2に対するケーブル
4、4a…の結束を容易化出来、而も長寸パイプ2及びケ
ーブル4、4a…はドラム等に巻回したものを引き出して
適宜長さに切断して使用することが出来るため、各構成
部材を分解状態として現場に搬入して組み立て、現場に
応じたものを製作し使用することが出来、又構成部材が
夫々軽量且つ可撓性を有し、その集合体であるロックボ
ルト1も必然的に軽量且つ可撓性が具備されるため、取
扱い性の向上を図ることが出来ると共に、挿入孔Hが深
くても継ぎ足さずに1本のロックボルト1により対応出
来、特にNATM工法におけるロックボルト又は吊下げ
ボルトとしての機能を充分に発揮出来る。
【0033】又、スペーサー3、3a…を開閉自在とした
ので、長寸パイプ2の外径に対応してスペーサー3、3a
…を拡縮出来るため、長寸パイプ2の外径の大小に拘ら
ずスペーサー3、3a…を長寸パイプ2に外嵌固定出来
る。
【0034】又、ケーブル4、4a…をグラスファイバー
ケーブルとしたので、かかるグラスファイバーケーブル
は軽量且つ引張強度大で加工し易く、而も半径1.5m
程度のドラムに巻き付け可能であるため、挿入孔Hの深
さに応じて必要長さに切断して使用することが出来る。
【0035】又、ロックボルト1の表面は凹凸面で定着
剤Cが馴染み易く、而もロックボルト1を構成する長寸
パイプ2、スペーサー3、3a…、ケーブル4、4a…、ボ
ルトヘッド5等の相互間の隙間にも定着剤Cが入り込む
ため、定着剤Cとロックボルト1、ひいてはロックボル
ト1と地山Mとの一体性を強固化出来、よって地山Mと
一体化した引張強度大なるロックボルト1により天端部
Dを安定的に吊下げ保持出来る。
【0036】又、長寸パイプ2先端より突出したケーブ
ル4、4a…先端側をボルトヘッド5により収束固定した
ので、ロックボルト1が全体的に先細り状になって挿入
孔H内へ簡単に挿入出来、又ボルトヘッド5に抜止め体
16、16a …を設けたので、地山Mに穿孔、削孔した挿入
孔Hからロックボルト1が抜脱することを防止出来る。
【0037】又、長寸パイプ2、スペーサー3、3a…、
ボルトヘッド5及び短寸パイプ17を合成樹脂製としたの
で、これらは全て切断、切削容易で、上述の効果を達成
することが出来ると共に、その製造を容易化することが
出来る。
【0038】又、岩盤固定必要部に穿孔した挿入孔H内
に、短寸パイプ17を併設したパイプ状の支持部材を挿入
後、挿入孔H入口部をコーキングし、支持部材又は短寸
パイプ17のどちらか一方のパイプから挿入孔H内に定着
剤Cを注入すると共に、他方のパイプから挿入孔H内の
空気をトンネルT側に排気し、定着剤Cが他方のパイプ
基端部より漏出したことを確認後、定着剤Cの注入を停
止し、その後の作業を行う様にしたので、定着剤Cの他
方のパイプ基端部からの漏出により、挿入孔H内への定
着剤Cの完全注入を確認出来るため、充填不良に基づく
支持部材、即ちロックボルト1と地山Mの一体性不良が
なく、それに伴いロックボルト1による天端部Dの吊下
げ保持力が低下せず、よって崩落、肌落ち事故を完全に
防止出来、完璧な岩盤固定作業を行うことが出来る。
【0039】又、定着剤Cを挿入孔H内に注入しても、
該挿入孔H内の空気はトンネルT側に排気されて内圧は
上昇しないため、定着剤Cの注入作業をスムーズに行う
ことが出来ると共に、必要量以上の定着剤Cを地山Mに
含浸させずに注入作業を完了させることが出来て経済的
である。
【0040】又、本発明に係る岩盤の支持部材を使用し
て上記岩盤固定を行う様にしたので、上述したロックボ
ルト1の効果である、高い引張強度、切断、覆工作業の
作業容易性を達成し、更に完璧な岩盤固定作業を行うこ
とが出来、よって極めて安全なトンネル掘削工法を実現
出来る等その実用的効果甚だ大なるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るロックボルトの正面図である。
【図2】図1の先端側の拡大正面図である。
【図3】図2のAーA断面図である。
【図4】図1の基端側の拡大正面図である。
【図5】図4のBーB断面図である。
【図6】スペーサーの正面図である。
【図7】ロックボルトの施工状態を示す先端側の断面図
である。
【図8】ロックボルトの施工状態を示す基端側の断面図
である。
【図9】ロックボルトの打込み状態を示すトンネルの断
面図である。
【図10】トンネルの切羽の鏡止め工法を説明する断面
図である。
【符号の説明】
1 ロックボルト 2 長寸パイプ 3、3a… スペーサー 4、4a… ケーブル 5 ボルトヘッド11、11a … 突部 13 バンド 16、16a … 抜止め体 17 短寸パイプ C 定着剤 D 天端部 H 挿入孔 T トンネル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 実開 昭63−165400(JP,U) 実公 平4−34240(JP,Y2) 実公 昭62−4639(JP,Y1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E21D 20/00

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 可撓性と切断容易性を有する長寸パイプ
    に、引張強度が大きく、切断容易にして、可撓性を有す
    るケーブルを結束し、更に切断容易性を有する短寸パイ
    プを結束した岩盤の支持部材において、 長寸パイプに外嵌したリング状のスペーサーの外周部に
    所定間隔毎に突起を設け、該突起間にケーブルを配置し
    て結束したことを特徴とする岩盤の支持部材。
  2. 【請求項2】 スペーサーを開閉自在としたことを特徴
    とする請求項1の岩盤の支持部材。
  3. 【請求項3】 ケーブルをグラスファイバーケーブルと
    したことを特徴とする請求項1又は2の岩盤の支持部
    材。
  4. 【請求項4】 長寸パイプ、短寸パイプ及びスペーサー
    を合成樹脂製としたことを特徴とする請求項1、2又は
    の岩盤の支持部材。
  5. 【請求項5】 長寸パイプ先端より突出したケーブル先
    端側を、紡錘状に形成した合成樹脂製のボルトヘッドに
    より収束固定したことを特徴とする請求項1、2、3又
    は4の岩盤の支持部材。
  6. 【請求項6】 ボルトヘッドに抜止め体を設けたことを
    特徴とする請求項5の岩盤の支持部材。
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JP5916186B1 (ja) * 2016-02-02 2016-05-11 ケミカルグラウト株式会社 グラウンドアンカー用スペーサー

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