JP3512196B2 - オメガ6系・オメガ3系不飽和脂肪酸のバランス調節剤を配合してなる食品組成物 - Google Patents

オメガ6系・オメガ3系不飽和脂肪酸のバランス調節剤を配合してなる食品組成物

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    • A23L33/12Fatty acids or derivatives thereof

Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は、ジオキサビシクロ〔3.3.0〕オクタン誘導
体を有効成分とするオメガ6系・オメガ3系不飽和脂肪
酸のバランス調節剤を配合してなる食品組成物、並びに
オメガ6系・オメガ3系不飽和脂肪酸のバランス調節剤
に関するものである。
背景技術 多価不飽和脂肪酸は必須脂肪酸でもあるため、従来か
ら栄養的な観点から必要量を満たすための摂取量が問題
にされてきた。しかし摂取量が十分となった現在では、
むしろ血清脂質低下効果が注目され、摂取脂肪の不飽和
脂肪酸/飽和脂肪酸比が重視される状況である。他方、
不飽和脂肪酸には代表的な2つの系列、オメガ3系とオ
メガ6系があり(オメガとは、脂肪酸のメチル基末端か
ら数えて最初の二重結合がある炭素までの数を示してい
る)、最近ではこのオメガ6系不飽和脂肪酸/オメガ3
系不飽和脂肪酸比が重要視されるようになった。
オメガ6系のリノール酸、ジホモ−γ−リノレン酸及
びアラギドン酸と、オメガ3系のα−リノレン酸、エイ
コサペンタエン酸、ドコサヘキサエン酸などの各種脂肪
酸がそれぞれ異なった生理作用を呈することが確認され
ているが、同時に重要なことは、これら2系列の不飽和
脂肪酸がそれぞれ互いに相手の生理作用に対して強い影
響を与えることであり、さらにこれらの脂肪酸はいずれ
も人体内では生合成ができず、しかも両系列間では相互
交換がなく、体内におけるオメガ3系とオメガ6系不飽
和脂肪酸との比率は食物のそれに反映している。
このような中、特開平3−53869号公報では食品中の
脂肪酸組成をオメガ3系脂肪酸とオメガ6系脂肪酸との
比が1:1〜1:5になるように調整した食品が開示され、ま
た日本人の栄養調査の結果から、1994年の日本人の栄養
所要量の改訂(厚生省.第5次改訂日本人の栄養所要
量、pp56−58.1994)において、オメガ6系不飽和脂肪
酸とオメガ3系不飽和脂肪酸との比率を4:1程度にする
のが望ましいとされた。しかし日常生活において、オメ
ガ6系とオメガ3系の脂肪酸比率が調整された食品のみ
を摂取することは困難であり、また常にオメガ6系とオ
メガ3系不飽和脂肪酸の摂取比率を考えることも事実
上、困難である。
また最近の日本人の食生活は欧米化が進み、肉類を中
心とした食事の機会が大幅に増え、オメガ3系に比べオ
メガ6系の脂肪酸の摂取が増加し、それに伴って動脈硬
化性疾患である心筋梗塞や脳血栓などの死亡率が急激に
増加するようになった。この状態を改善するために、エ
イコサペンタエン酸やドコサヘキサエン酸のようなオメ
ガ3系不飽和脂肪酸を高濃度に濃縮して添加した食品や
栄養補助剤などが開発されている。しかし、実際の食生
活を考えた場合、摂取している脂肪酸が1種類だけとい
うことはありえず、特に、オメガ3系あるいはオメガ6
系の不飽和脂肪酸の生理機能を期待して、どちらか一方
の不飽和脂肪酸を多量摂取することは危険である。
例えば、オメガ6系不飽和脂肪酸の多量摂取に伴って
起こると考えられている代謝障害として、(1)エイコ
サノイド産生のバランスの乱れ(血栓生成、動脈硬化、
アレルギー反応などの促進)、(2)胆石形成の亢進、
(3)ガン細胞の増殖促進(乳ガン、結腸ガンなど)、
(4)免疫機能抑制、食細胞機能の低下などを挙げるこ
とができる。また、オメガ3系不飽和脂肪酸(特にエイ
コサペンタエン酸とドコサヘキサエン酸を含む魚油)の
多量摂取に伴って起こると考えられている代謝障害とし
て、(1)心筋壊死、(2)肝臓の障害、機能の低下、
(3)カテコールアミン感受性の亢進、(4)長鎖モノ
エン酸による心筋リピドーシス、出血時間延長、血小板
の減少による易出血、難凝固性などを挙げることができ
る。
以上のように、不飽和脂肪酸といえば、オメガ6系あ
るいはオメガ3系というのではなく、生体の恒常性維持
と疾患の予防のため、不飽和脂肪酸の中のオメガ6系と
オメガ3系の摂取比率はバランスの取れたものにしなけ
ればならない。また通常の食事から摂取できるオメガ6
系不飽和脂肪酸の中心はリノール酸であるのに対して、
オメガ3系不飽和脂肪酸の中心はα−リノレン酸あるい
は魚油由来のエイコサペンタエン酸やドコサヘキサエン
酸である。
このことは、エイコサペンタエン酸やドコサヘキサエ
ン酸がリノールサからジホモ−γ−リノレン酸やアラキ
ドン酸(オメガ6系エイコサノイドの前駆体)への変換
を抑制することが知られており、実施の摂取比率以上に
生体内の脂肪酸組成に影響を与える。したがって、生体
内での動態を考慮した摂取比率およびその量を考えるこ
とは非常に難しい。そこで、生体の恒常性維持と疾病の
予防のために、生体内でのオメガ6系不飽和脂肪酸とオ
メガ3系不飽和脂肪酸の比率を適切に調整し、かつ安全
な物質の開発が強く望まれていた。
発明の開示 従って本発明は、オメガ6系・オメガ3系不飽和脂肪
酸のバランス調節剤を配合してなる食品組成物、並びに
オメガ6系・オメガ3系不飽和脂肪酸のバランス調節剤
を提供しようとするものである。
本発明者等は、上記の目的を達成するため種々研究し
た結果、胡麻種子、胡麻油及び胡麻油製造過程の副産物
より分離した又は合成により得たジオキサビシクロ〔3.
3.0〕オクタン誘導体がオメガ6系・オメガ3系不飽和
脂肪酸のバランス調節作用を有する上に安全性が高いこ
とを見い出し本発明を完成した。
従って本発明は、次の一般式(I): (式中、R1,R2,R3,R4,R5、及びR6はそれぞれ独立に水素
原子又は炭素数1〜3のアルキル基であり、あるいはR1
とR2、及び/又はR4とR5は一緒になってメチレン基もし
くはエチレン基を表し、そしてn,m、及び1は0又は1
を表す)で表されるジオキサビシクロ〔3.3.0〕オクタ
ン誘導体を有効成分とするオメガ6系・オメガ3系不飽
和脂肪酸バランス調節剤、又はこれを配合してなる食品
組成物を提供しようとするものである。
図面の簡単な説明 図1は、リノール酸群、α−リノレン酸群、EPA群の
調製脂質とともにセサミンとエピセサミンの混合物を加
えた飼料と加えなかった飼料を与えた場合の雄ウィスタ
ー系ラットの肝臓、肺、心臓、腎臓、脳のオメガ3系不
飽和脂肪酸とオメガ6系不飽和脂肪酸の割合を示すグラ
フである。
図2は、リノール酸群、AA群の調製脂質とともにセサ
ミンとエピセサミンの混合物を加えた飼料と加えなかっ
た飼料を与えた場合の雄ウィスター系ラットの肝臓、
肺、心臓、腎臓、脳のオメガ3系不飽和脂肪酸とオメガ
6系不飽和脂肪酸の割合を示すグラフである。
具体的な説明 本発明の有効成分であるジオキサビシクロ〔3.3.0〕
オクタン誘導体は、次の一般式(I): (式中、R1,R2,R3,R4,R5、及びR6はそれぞれ独立に水素
原子又は炭素数1〜3のアルキル基であり、あるいはR1
とR2、及び/又はR4とR5は一緒になってメチレン基もし
くはエチレン基を表し、そしてn,m、及び1は0又は1
を表す)で表される化合物であり、ここで、炭素数1〜
3個のアルキル基とは、メチル基、エチル基、n−プロ
ピル基、イソプロピル基等を挙げることができる。
さらに具体的な化合物としては、セサミン、セサミノ
ール、エピセサミン、エピセサミノール、セサモリン、
2−(3,4−メチレンジオキシフェニル)−6−(3−
メトキシ−4−ヒドロキシフェニル)−3,7−ジオキサ
ビシクロ〔3.3.0〕オクタン、2,6−ビス−(3−メトキ
シ−4−ヒドロキシフェニル)−3,7−ジオキサビシク
ロ〔3.3.0〕オクタン、及び2−(3,4−メチレンジオキ
シフェニル)−6−(3−メトキシ−4−ヒドロキシフ
ェノキシ)−3,7−ジオキサビシクロ〔3.3.0〕オクタン
等を挙げることができる。これらの化合物は、配糖体の
形であってもよく、また光学活性体や異性体も本願発明
に含まれる。
本発明では、前記ジオキサビシクロ〔3.3.0〕オクタ
ン誘導体(以下「本発明の誘導体」という)を、単独
で、又は2種以上を組み合わせて使用することができ
る。また本発明において本発明の誘導体は高純度精製物
に限ったものではなく、本発明の誘導体を含有する天然
物から抽出や水蒸気蒸留、分子蒸留等の分離操作(例え
ば特公平7−25764、特開平6−169784に記載の方法)
によって得られる本発明の誘導体含有物も使用すること
ができる。本発明の誘導体を含有する天然物としては、
胡麻油、胡麻油製造過程の副産物(例えば胡麻種子の脱
脂粕、胡麻油の脱臭スカム等)、胡麻種子、五加皮、桐
木、白果樹皮、ヒハツ、細辛、又は胡麻から誘導した増
殖性細胞を培養して得られる培養物(特開昭63−20738
9)等を挙げることができる。
また本発明の誘導体含有物は、本発明の誘導体を0.2
重量%以上、好ましくは2.0重量%以上、より好ましく
は10.0重量%以上含有しているものがよく、特にセサミ
ン、エピセサミン、セサミノール、エピセサミノール、
セサモリンの含有量の合計が0.1重量%以上、好ましく
は1.0重量%、より好ましくは5.0重量%以上が望まし
い。
例えば胡麻油から、抽出により本発明の誘導体含有物
を得るには、胡麻油とは実質的に非混和性であり且つ本
発明の誘導体を抽出・溶解することができる種々の有機
溶剤(例えばアセトン、メチルエチルケトン、ジエチル
ケトン、メタノール、エタノール等)を用いて抽出・濃
縮することができる。その一例として、胡麻油と上記溶
剤のいずれかとを均一に混合した後、低温において静置
し、遠心分離等の常法に従って相分離を行い、溶剤画分
から溶剤を蒸発除去することにより得る方法が挙げら
れ、さらに具体的には、胡麻油を2〜10倍、好ましくは
6〜8倍容量のアセトンに溶かした後、−80℃で一晩放
置し、その結果油成分が沈殿となり、濾過により得た濾
液からアセトンを留去し、本発明の誘導体を主成分とす
る抽出物を得る。
また、胡麻油と熱メタノール又は熱エタノールとを混
合した後、室温において静置し、溶剤画分から溶剤を蒸
発除去することにより得る方法が挙げられ、さらに具体
的には、胡麻油を2〜10倍、好ましくは5〜7倍容量の
熱メタノール(50℃以上)又は熱エタノール(50℃以
上)で激しく混合した後、室温で静置、あるいは遠心分
離等の常法に従って相分離を行い、溶剤画分から溶剤を
留去して、本発明の誘導体を主成分とする抽出物を得
る。さらに超臨界ガス抽出を利用して抽出物を得ること
もできる。使用する胡麻油は精製品であっても、また胡
麻油の製造過程で脱色工程前のいずれの粗製品であって
もよい。
また胡麻種子あるいは胡麻種子の脱脂粕(残油分8〜
10%)から、抽出により本発明の誘導体含有物を得るに
は、胡麻種子あるいは脱脂粕を必要により破砕した後、
任意の溶剤、例えば前述の胡麻油からの抽出において用
いられているのと同じ溶剤を使用して常法により抽出す
ることができる。抽出残渣を分離した後、抽出液から蒸
発等により溶剤を除去することにより抽出物が得られ
る。
本発明の誘導体は、前述の方法等によって分離された
本発明の誘導体含有物から、カラムクロマトグラフィ
ー、高速液体クロマトグラフィー、再結晶、蒸留、液々
交流分配クロマトグラフィー等の常法に従って処理する
ことにより、目的の化合物を単離することができる。
さらに具体的には、逆相カラム(5C18)、溶離液にメ
タノール/水(60:40)を使って、上記抽出物を高速液
体クロマトグラフィーで分取し、溶媒を留去した後、得
られた結晶をエタノールで再結晶化することでセサミ
ン、セサミノール、エピセサミン、エピセサミノール、
セサモリン、2−(3,4−メチレンジオキシフェニル)
−6−(3−メトキシ−4−ヒドロキシフェニル)−3,
7−ジオキサビシクロ〔3.3.0〕オクタン、2,6−ビス−
(3−メトキシ−4−ヒドロキシフェニル)−3,7−ジ
オキサビシクロ〔3.3.0〕オクタン、及び2−(3,4−メ
チレンジオキシフェニル)−6−(3−メトキシ−4−
ヒドロキシフェノキシ)−3,7−ジオキサビシクロ〔3.
3.0〕オクタン等の本発明の誘導体が得られる。なお、
本発明の誘導体や該誘導体含有物を得る方法及び精製方
法は、これらに限られるものではない。
また本発明の誘導体は、常法に従って合成により得る
こともできる。
例えば、セサミン、エピセサミンについてはBerozaら
の方法〔J.Am.Chem.Soc.78,1242(1956)〕で合成する
ことができる他、ピノレシノール(一般式(I)におい
てR1=R4=H,R2=R5=CH3,n=m=1=0)は、Freunde
nbergらの方法〔Chem.Ber.,86,1157(1953)〕によっ
て、シリンガレシノール(一般式(I)においてR1=R4
=H,R2=R3=R5=R6=CH3,n=0,m=1=1)は、Freund
enbergらの方法〔Chem.Ber.,88,16(1955)〕によって
合成することができる。
さらに本発明の誘導体は、抗酸化剤と組み合わせて使
用することができる。抗酸化剤としては、例えばトコフ
ェロール類、フラボン誘導体、フィロズルシン類、コウ
ジ酸、没食子酸誘導体、カテキン類、フキ酸、ゴシポー
ル、ピラジン誘導体、セサモール、グアヤコール、グア
ヤク脂、p−クマリン酸、ノルジヒドログアヤレチック
酸、ステロール類、テルペン類、核酸塩基類、カロチノ
イド類のような天然抗酸化剤、あるいはブチルヒドロキ
シアニソール(BHA)、ブチルヒドロキシトルエン(BH
T)、モノタアシャリ−ブチルヒドロキノン(TBHQ)、
4−ヒドロキシメチル−2,6−ジ−タアシャリ−ブチル
フェノール(HMBP)に代表されるような合成抗酸化剤を
挙げることができる。
抗酸化剤の中でも特にトコフェロール類が好ましく、
トコフェロール類としては例えば、α−トコフェロー
ル、β−トコフェロール、γ−トコフェロール、δ−ト
コフェロール、ε−トコフェロール、ξ−トコフェロー
ル、η−トコフェロール及びトコフェロールエステル
(酢酸トコフェロール等)等を挙げることができる。さ
らに、カロチノイド類では例えば、β−カロチン、カン
タキサンチン、アスタキサンチン等を挙げることができ
る。
本発明の誘導体と抗酸化剤との配合比率については特
に制限はないが、本発明の誘導体1重量部に対して抗酸
化剤が0.001〜1000重量部が望ましい。さらに0.01〜100
重量部の範囲が好ましく、0.1〜100重量部の範囲がさら
に好ましい。
本発明において「オメガ6系・オメガ3系不飽和脂肪
酸のバランス」又は単に「バランス」とは、生体内のオ
メガ3系不飽和脂肪酸とオメガ6系不飽和脂肪酸の比率
をいい、例えば肝臓又は血清中に存在するオメガ3系不
飽和脂肪酸とオメガ6系不飽和脂肪酸の比率を指標とす
ることができる。ここでオメガ3系不飽和脂肪酸とは、
9,12,15−オクタデカトリエン酸(α−リノレン酸、「L
LA」ともいう)、6,9,12,15−オクタデカテトラエン
酸、8,11,14,17−エイコサテトラエン酸、5,8,11,14,17
−エイコサペンタエン酸(「EPA」ともいう)、7,10,1
3,16,19−ドコサペンタエン酸及び4,7,10,13,16,19−ド
コサヘキサン酸「DHA」ともいう)であり、オメガ6系
不飽和脂肪酸とは、9,12−オクタデカジエン酸(リノー
ル酸)、6,9,12−オクタデカトリエン酸(γ−リノレン
酸、「GLA」ともいう)、8,11,14−エイコサトリエン酸
(ジホモ−γ−リノレン酸、「DGLA」ともいう)、5,8,
11,14−エイコサテトラエン酸(アラキドン酸、「AA」
ともいう)をいう。
また「バランスの調節」とは、オメガ3系不飽和脂肪
酸又はオメガ6系不飽和脂肪酸の過剰摂取によって崩れ
たバランスを、本来、生体内で保たれるべき正常なバラ
ンスに近付ける作用を意味し、本来、生体内で保たれる
べき正常なバランスとは、オメガ6系不飽和脂肪酸(n
−6)とオメガ3系不飽和脂肪酸(n−3)を、n−6/
n−3=1〜5、好ましくは2〜4の比率で摂取してい
る時の生体内のオメガ3系不飽和脂肪酸とオメガ6系不
飽和脂肪酸のバランスであり、例えば肝臓中のバランス
が、n−6/n−3=1〜6、好ましくは2〜5である。
しかしながら個人差があるため必ずしもこの数値に限定
されるものではない。
このようなバランス調節は、オメガ3系不飽和脂肪酸
に偏った食事や健康食品等の摂取によって、正常値より
も高くなったオメガ3系不飽和脂肪酸レベルを下げ、正
常値よりも低くなったオメガ6系不飽和脂肪酸レベルを
上げることによって行われると考えられ、またオメガ6
系不飽和脂肪酸に偏った食事や健康食品等の摂取によっ
て、正常値よりも高くなったオメガ6系不飽和脂肪酸レ
ベルを著しく下げ、正常値からの著しいオメガ3系不飽
和脂肪酸レベルの低下を抑制することによって行われる
と考えられる。このような本発明の有効成分による調節
作用は、体内での最終プロダクトであるEPAやDHA、又は
DGLAやAAを過剰に摂取した場合により効果的に発揮され
る。
従って本発明のバランス調節剤又は食品組成物は、魚
類又は肉類に偏った食事を取っている人やオメガ3系不
飽和脂肪酸及び/又はオメガ6系不飽和脂肪酸を豊富に
含有する食品を摂取している人にはより有効である。日
頃、魚類又は肉類に偏りがちな場合、本発明のバランス
調節剤又は食品組成物を食事の前や後にあるいは食事中
に服用又は摂取したり、またオメガ3系不飽和脂肪酸又
はオメガ6系不飽和脂肪酸がいずれかに偏った健康食品
の場合、本発明のバランス調節剤を該健康食品に添加し
たり、また本発明のバランス調節剤又は食品組成物を該
健康食品と併用することもできる。
例えば、魚油を精製して得られるEPA及びDHAを含有す
るオイルのソフトカプセルがEPA製品として販売されて
いるが、このような製品において、EPAの過剰摂取によ
る生体への悪影響を抑制するために、本発明の有効成分
を該EPA製品に添加したり、本発明の有効成分を含有す
るソフトカプセルを該EPA製品とともに摂取することが
できる。また近年、DHAを添加する目的で、魚油添加調
製粉乳が上市されてきているが、該調製粉乳に本発明の
オメガ6系・オメガ3系不飽和脂肪酸のバランス調節剤
を添加することもできる。
本発明の誘導体を医薬品として用いる場合、投与形態
は、経口投与または非経口投与が都合よく行われるもの
であればどのような剤形のものであってもよく、例えば
注射液、輸液、散剤、顆粒剤、錠剤、カプセル剤、腸溶
剤、トローチ、内用液剤、懸濁剤、乳剤、シロップ剤、
外用液剤、湿布剤、点鼻剤、点耳剤、点眼剤、吸入剤、
軟膏剤、ローション剤、坐剤、経腸栄養剤等を挙げるこ
とができ、これらを症状に応じてそれぞれ単独で、また
は組み合わせて使用することができる。
これら各種製剤は、常法に従って目的に応じて主薬に
賦形剤、結合剤、防腐剤、安定剤、崩壊剤、滑沢剤、矯
味剤などの医薬の製剤技術分野において通常使用しうる
既知の補助剤を用いて製剤化することができる。例えば
注射剤を調製する場合、非イオン界面活性剤等の医薬品
用の可溶化剤を利用することができ、さらに具体的に
は、本発明の誘導体を80倍容量のPOE(60)硬化ヒマシ
油あるいはPOEソルビタンモノオレート等の非イオン界
面活性剤に加熱溶解させ、生理食塩水で希釈することで
調製することができる。また必要に応じて適宜等張化
剤、安定剤、防腐剤、無痛化剤を加えてもよい。
また外用剤としては基剤としてワセリン、パラフィ
ン、油脂類、ラノリン、マクロゴール等を用い、通常の
方法によって軟膏剤、クリーム剤等を調製することがで
きる。またその投与量は、投与の目的や投与対象者の状
況(性別、年齢、体重等)により異なるが、通常、成人
に対して経口投与の場合、本発明の誘導体の総量とし
て、1日あたり1mg〜10g、好ましくは1mg〜2g、さらに
好ましくは1mg〜200mgの範囲で、また非経口投与の場
合、本発明の誘導体の総量として、1日あたり0.1mg〜1
g、好ましくは0.1mg〜200mg、さらに好ましくは0.1mg〜
100mgの範囲で適宜調節して投与することができる。
また本発明の誘導体は、抗酸化剤、特にトコフェロー
ル類とともに投与することにより、そのオメガ6系・オ
メガ3系不飽和脂肪酸のバランス調節作用が増強される
ため、本発明の誘導体の投与量は、投与の目的や投与対
象者の状況(性別、年齢、体重等)により異なるが、通
常、成人に対して経口投与の場合、本発明の誘導体の総
量として、1日あたり0.1mg〜2g、好ましくは0.1mg〜50
0mg、さらに好ましくは0.1mg〜100mgの範囲で、また非
経口投与の場合、本発明の誘導体の総量として、1日あ
たり0.01mg〜200mg、好ましくは0.01mg〜50mg、さらに
好ましくは0.01mg〜20mgの範囲で、かつ本発明の誘導体
と抗酸化剤との配合比率は、本発明の誘導体1重量部に
対して抗酸化剤が0.001〜1000重量部、好ましくは0.01
〜100重量部、さらに好ましくは0.1〜100重量部の範囲
で、適宜調節して投与することができる。
本発明の誘導体は、従来の食品中より見出した化合物
又はその類縁化合物であるので安全性の面からも優れて
いるのは明らかである。また、7週令のIRC雄性マウス
に対し、セサミン2.14g/day/kgを2週間連続投与(経口
投与)したところ、何ら異常な症状は認められなかった
ことからも明らかである。
本発明のバランス調節剤を配合してなる食品組成物と
しては、一般食品の他、機能性食品、栄養補助食品、未
熟児用調製乳、乳児用調製乳、幼児用食品、妊産婦用食
品又は老人用食品等を挙げることができる。
食品形態は、特に限定されていないが、粉末あるいは
液状の未熟児用又は乳幼児用の調製乳であっても、また
一般の固形又は液状の食品、又は油脂を含む食品であっ
てもよい。油脂を含む食品としては、例えば、肉、魚、
ナッツ等の油脂を含む天然食品、中華料理、ラーメン、
スープ等の調理時に油脂を加える食品、天ぷら、フラ
イ、油揚げ、チャーハン、ドーナッツ、カリン糖等の熱
媒体として油脂を用いた食品、バター、マーガリン、マ
ヨネーズ、ドレッシング、チョコレート、即席ラーメ
ン、キャラメル、ビスケット、アイスクリーム等の油脂
食品又は加工時に油脂を加えた加工食品、おかき、ハー
ドビスケット、あんパン等の加工仕上げ時に油脂を噴霧
又は塗布した食品等を挙げることができる。
しかし、油脂を含む食品に限定しているわけではな
く、例えばパン、めん類、ごはん、菓子類、豆腐および
その加工食品などの農産食品、清酒、薬用酒などの醗酵
食品、みりん、食酢、醤油、味噌、ドレッシング、ヨー
グルト、ハム、ベーコン、ソーセージ、マヨネーズなど
の畜産食品、かまぼこ、揚げ天、はんぺんなどの水産食
品、果汁飲料、清涼飲料、スポーツ飲料、アルコール飲
料、茶などの飲料等も挙げることができる。
また本発明のバランス調節剤を健康食品、機能性食
品、栄養補助食品等として用いる場合は、その形態は、
上記医薬製剤や飲食品の形態でもよく、例えば本発明の
有効成分と植物油や魚油、微生物油(例えばEPA及び/
又はDHAを含有する微生物油や、GLAを含有する微生物
油、DGLA及び/又はAAを含有する微生物油)等との混合
物をカプセル化したものや粉末又は顆粒状としたもの、
また蛋白質(蛋白質源としてはアミノ酸バランスのとれ
た栄養価の高い乳蛋白質、大豆蛋白質、卵アルブミン等
の蛋白質が最も広く使用されるが、これらの分解物、卵
白のオリゴペプチド、大豆加水分解物等の他、アミノ酸
単体の混合物も使用される)、糖類、脂肪、微量元素、
ビタミン類、乳化剤、香料等が配合された自然流動食、
半消化態栄養食および成分栄養食や、ドリンク剤、経腸
栄養剤等の加工形態であってもよい。
また本発明の食品組成物は、健康な人だけでなく、病
気の人にも、例えば医師の指示に基づく栄養士の管理
下、本発明のバランス調節剤を添加した食事として用い
ることができる。
本発明の食品組成物は、本発明のバランス調節剤と食
品原料(特に本発明の有効成分を実質的に含有しない原
料)を用いて、一般の製造法により加工製造することが
できる。本発明のバランス調節剤の配合量は剤形、食品
の形態性状により異なるが、一般には0.001%以上、好
ましくは1.4%以上、より好ましくは2%以上が望まし
いが、特に限定されるものではない。
本発明において、本発明の有効成分を実質的に含有し
ない食品原料とは、例えば胡麻以外の食品原料が挙げら
れるが、胡麻を食品原料として用いても、最終製品中の
本発明の有効成分含量が極微量であって、その製品の1
日摂取量あたり、本発明の有効成分の総含有量が0.1mg
未満、好ましくは0.8mg以下のもの、あるいはその製品
の1日摂取量あたり、セサミン、セサミノール、エピセ
サミン、エピセサミノール、セサモリン、2−(3,4−
メチレンジオキシフェニル)−6−(3−メトキシ−4
−ヒドロキシフェニル)−3,7−ジオキサビシクロ〔3.
3.0〕オクタン、2,6−ビス−(3−メトキシ−4−ヒド
ロキシフェニル)−3,7−ジオキサビシクロ〔3.3.0〕オ
クタン、及び2−(3,4−メチレンジオキシフェニル)
−6−(3−メトキシ−4−ヒドロキシフェノキシ)−
3,7−ジオキサビシクロ〔3.3.0〕オクタンの総含有量が
0.1mg未満、好ましくは0.8mg以下のものは、本発明の誘
導体を実質的に含有しない食品原料に含まれる。
本発明の食品組成物は、偏った食事等により崩れたオ
メガ6系・オメガ3系不飽和脂肪酸のバランスを、正常
な値に調節することを目的として、目安として1日あた
り本発明の誘導体の総量が1mg〜10g、好ましくは1mg〜2
g、さらに好ましくは1mg〜200mgの範囲で経口摂取され
ることが望ましい。
さらに本発明の食品組成物において、本発明のバラン
ス調節剤が本発明の誘導体と抗酸化剤を有効成分として
いる場合、バランスの調節作用が増強されるため、目安
として1日あたり本発明の誘導体の総量が0.1mg〜2g、
好ましくは0.1mg〜500mg、さらに好ましくは0.1mg〜100
mgの範囲で、かつ本発明の誘導体と抗酸化剤の配合比率
は、本発明の誘導体1重量部に対して抗酸化剤が0.001
〜1000重量部、好ましくは0.01〜100重量部、さらに好
ましくは0.1〜100重量部の範囲で、経口摂取されること
が望ましい。
なお本発明の誘導体は実質的に含有しないが、抗酸化
剤、特にトコフェロール類を含有している食品原料に、
本発明の誘導体を添加する場合には、最終製品における
発明の誘導体と抗酸化剤の含有比率が、本発明の誘導体
1重量部に対して抗酸化剤が0.001〜1000重量部、好ま
しくは0.01〜100重量部、さらに好ましくは0.1〜100重
量部の比率となるよう、本発明の誘導体を添加すること
ができる。この際必要に応じて抗酸化剤をさらに添加す
ることも可能である。
次に、実施例により、本発明をさらに具体的に説明す
る。
実施例 実施例1. 3週令の雄ウィスター系ラット(埼玉実験動物
(株))を固形飼料(CE−2、日本クレア(株))で1
週間予備飼育を行い、1群6匹とし、6群に分けた。20
%カゼイン、15%コーンスターチ、25%シュクロース、
25%グルコース、0.3% DL−メチオニン、5%セルロ
ース、0.2%重酒石酸コリン、3.5%ミネラル混合物、1
%ビタミン混合物、5%調製脂質からなる標準飼料(エ
ーザイ(株)にて調製)で飼育した。そして、セサミン
投与群は、標準飼料に精製したセサミン及びエピセサミ
ン混合物(セサミン:51.3%、エピセサミン:47.8%)を
0.5重量%加えた飼料で飼育した。以下、各群に使用し
た調製脂質並びにセサミン添加の有無を記載する。
1群 リノール酸群 ナタネ油:ダイズ油=7:3(オメガ6:オメガ3=3:1) 2群 リノール酸+セサミン群 ナタネ油:ダイズ油=7:3(オメガ6:オメガ3=3:1) 3群 α−リノレン酸群 シソ油:サフラワー油=7:3(オメガ6:オメガ3=1:
3) 4群 α−リノレン酸+セサミン群 シソ油:サフラワー油=7:3(オメガ6:オメガ3=1:
3) 5群 エイコサペンタエン酸(EPA)群 ナタネ油:EPA=3:2 6群 エイコサペンタエン酸(EPA)+セサミン群 ナタネ油:EPA=3:2 なお、EPA群ではEPAとして5,8,11,14,17−エイコサペ
ンタエン酸エチルエステル(97%)を使用し、α−リノ
レン酸群のα−リノレン酸の量とほぼ同量がEPAに置き
換わるように調製した。上記に各群に使用した調製脂質
の脂肪酸組成を表1に示す。各群の飼料で27日間飼育
し、1日絶食後、屠殺し、肝臓、血清、腎臓、肺、心
臓、脳を採取し、Folch法にて脂質を抽出した後、常法
に従い、脂肪酸メチルエステルを調製し、ガスクロマト
グラフィーにて脂肪酸組成を定量した。各実験群の肝臓
中の脂肪酸組成を表2に、また各実験群の肝臓中のオメ
ガ6系とオメガ3系不飽和脂肪酸の比率を表3に示す。
オメガ3系不飽和脂肪酸添加群であるα−リノレン酸
およびEPA群において、肝臓中のアラキドン酸含量が低
下し、特に、EPA添加群で著しい低下が認められたが、
セサミン投与により有意に改善された。次に、図1に肝
臓、肺、心臓、腎臓、脳の各組織のオメガ3系不飽和脂
肪酸とオメガ6系不飽和脂肪酸の割合を示した。リノー
ル酸群はオメガ6系とオメガ3系不飽和脂肪酸の比率が
3:1と摂取脂質として望ましいものであり、この群の各
組織のオメガ3系とオメガ6系不飽和脂肪酸の比率が正
常レベルと見なされる。
この正常時のバランスは各組織においてセサミン投与
による影響は認められなかった。一方、オメガ3系不飽
和脂肪酸摂取群であるα−リノレン酸およびEPA群では
各組織中のオメガ6系不飽和脂肪酸の割合が低下し、よ
り不飽和度の高いEPA群でより顕著に認められた。しか
し、セサミン投与によりオメガ6系不飽和脂肪酸の割合
が上昇し改善された。
そして、セサミンの改善の程度は、オメガ6系不飽和
脂肪酸の割合の著しい低下が認められたEPA群でより発
揮された。以上のことより、セサミンは生体の恒常性維
持と疾病の予防のために、生体内の各組織の適切なオメ
ガ6系不飽和脂肪酸とオメガ3系不飽和脂肪酸の比率に
なるように脂肪酸バランスを調節していることが明らか
となった。
実施例2. 3週令の雄ウィスター系ラット(埼玉実験動物
(株))を固形飼料(CE−2、日本クレア(株))で1
週間予備飼育を行い、1群6匹とし、7群に分けた。そ
して、実施例1で用いた標準飼料で飼育した。1群は実
施例1のリノール酸群と同じで調製脂質にナタネ油:ダ
イズ油=7:3を用いた。そして、残りの6群は実施例1
のEPA群と同じ調製脂質(ナタネ油:EPA=3:2)を用い
た。ジオキサビシクロ〔3.3.0〕オクタン誘導体とし
て、すでに出願している特許(特願昭63−53642)に従
って、精製胡麻油より精製したセサミノール(化合物
A)、粗精製胡麻油より調製したセサモリン(化合物
B)、又胡麻種子のアセトン抽出物より調製した2−
(3,4−メチレンジオキシフェニル)−6−(3−メト
キシ−4−ヒドロキシフェニル)−3,7−ジオキサビシ
クロ〔3.3.0〕オクタン(化合物C)、2,6−ビス−(3
−メトキシ−4−ヒドロキシフェニル)−3,7−ジオキ
サビシクロ〔3.3.0〕オクタン(化合物D)、2−(3,4
−メチレンジオキシフェニル)−6−(3−メトキシ−
4−ヒドロキシフェノキシ)−3,7−ジオキサビシクロ
〔3.3.0〕オクタン(化合物E)を0.5重量%加えて使用
した。以下、各群に使用した調製脂質並びに添加したジ
オキサビシクロ〔3.3.0〕オクタン誘導体を示す。
1群 リノール酸群 ナタネ油:ダイズ油=7:3(オメガ6:オメガ3=3:1) 2群 EPA群 ナタネ油:EPA=3:2 3群 EPA+化合物A群 ナタネ油:EPA=3:2 4群 EPA+化合物B群 ナタネ油:EPA=3:2 5群 EPA+化合物C群 ナタネ油:EPA=3:2 6群 EPA+化合物D群 ナタネ油:EPA=3:2 7群 EPA+化合物E群 ナタネ油:EPA=3:2 各群の飼料で27日間飼育し、1日絶食後、屠殺し、肝
臓を採取し、Folch法にて脂質を抽出した後、常法に従
い、脂肪酸メチルエステルを調製し、ガスクロマトグラ
フィーにて脂肪酸組成を定量した。1群から7群までの
肝臓中のアラキドン酸含量は、それぞれ21.1±3.39,9.1
8±0.76,12.8±1.10,11.8±0.98,10.9±1.07,12.1±1.2
0,11.5±0.49(μmol/g)となった。
EPA摂取によって、肝臓中のアラキドン酸含量に著し
い低下が認められたが、ジオキサビシクロ〔3.3.0〕オ
クタン誘導体投与により有意に改善された。以上のこと
より、ジオキサビシクロ〔3.3.0〕オクタン誘導体には
生体の恒常性維持と疾病の予防のために、生体内の各組
織において正常なオメガ6系不飽和脂肪酸とオメガ3系
不飽和脂肪酸の比率になるように調節する作用を有する
ことが明らかとなった。
実施例3. 調製脂質以外は実施例1と同様の材料及び操作によ
り、ラットを飼育した。以下に各群に使用した調製脂質
並びにセサミン添加の有無を記載する。
1群 リノール酸群 ダイズ油:シソ油=5:1(オメガ6:オメガ3=2.7:1) 2群 リノール酸+セサミン群 ダイズ油:シソ油=5:1(オメガ6:オメガ3=2.7:1) 3群 アラキドン酸群 シソ油:パーム油:AA=2:1:2(オメガ6:オメガ3=3.
6:1) 4群 アラキドン酸+セサミン群 シソ油:パーム油:AA=2:1:2(オメガ6:オメガ3=3.
6:1) なお、アラキドン酸群ではAAとしてアラキドン酸エチ
ルエステル(99%)を使用し、オメガ6系不飽和脂肪酸
の総量は、アラキドン酸群とリノール酸群で同等にし、
リノール酸群中のリノール酸の大部分がアラキドン酸に
置き換わるようにアラキドン酸群を調製した。各群に使
用した調製脂質の脂肪酸組成を表4に示す。
各群の飼料で27日間飼育し、1日絶食後、屠殺し、肝
臓、血清、腎臓、肺、心臓、脳を採取し、Folch法にて
脂質を抽出した後、常法に従い、脂肪酸メチルエステル
を調製し、ガスクロマトグラフィーにて脂肪酸組成を定
量した。各実験群の肝臓中の脂肪酸組成を表5に、また
各実験群の肝臓中のオメガ6系とオメガ3系不飽和脂肪
酸の比率を表6に示す。
リノール酸群はオメガ6系とオメガ3系不飽和脂肪酸
の比率が2.7:1と摂取脂質として望ましいものであり、
この群の各組織のオメガ3系とオメガ6系不飽和脂肪酸
の比率が正常時のレベルと見なされる。一方、アラキド
ン酸群ではオメガ6系とオメガ3系不飽和脂肪酸の比率
が3.6:1と摂取脂質として望ましいものであるが、アラ
キドン酸が過剰であり、肝臓中のアラキドン酸含量の著
しい上昇及びオメガ6系不飽和脂肪酸量の上昇が認めら
れたが、セサミン投与により有意に改善された。次に、
図2に肝臓、肺、心臓、腎臓、脳の各組織のオメガ3系
不飽和脂肪酸とオメガ6系不飽和脂肪酸の割合を示し
た。
実施例4. バター製造工程の攪拌操作(チャーニング)でバター
ミルクが除かれたバター脂肪100gに実施例1で使用した
本発明の誘導体の混合物を2.4g加えて練圧操作(ワーキ
ング)を行い、均等な組成として、オメガ6系・オメガ
3系不飽和脂肪酸バランスの調節作用を有するバターを
得た。
実施例5. 本発明の誘導体0.5gを無水ケイ酸20.5gと混合し、こ
れにトウモロコシデンプン79gを加え、更に混合した。
この化合物に10%ハイドロキシプロピルセルロース・エ
タノール溶液100mlを加え、常法通り捏和し、押し出
し、乾燥して顆粒剤を得た。
実施例6. 実施例1で使用した本発明の誘導体の混合物7gを無水
ケイ酸20gと混合し、これに微結晶セルロース10g、ステ
アリン酸マグネシウム3g、乳糖60gを加え混合し、この
混合物を単発式打錠機にて打錠して径7mm、重量100mgの
錠剤を製造した。
実施例7. 本発明の誘導体2.5gを非イオン系界面活性剤であるTO
−10M(日光ケミカルズ)200gに122℃で加熱溶解し、こ
れに60℃に加熱した滅菌生理食塩水4.7975を加えてよ
く攪拌し、これを無菌的にバイアルに分配し、密封して
注射剤を製造した。
実施例8. ゼラチン100重量部及び食添グリセリン35重量部に水
を加え50〜60℃で溶解し、粘度20000cpsのゼラチン皮膜
を調製した。次に小麦胚芽油95.1%、ビタミンE油2.9
%、実施例1で使用した本発明の誘導体の混合物2%を
混合し、内容物を調製した。これらを用いて、常法によ
りカプセル成型及び乾燥を行い、1粒あたり180mgの内
容物を含有するソフトカプセルを製造した。該カプセル
1粒中には、本発明の誘導体の混合物が3.6mg、α−ト
コフェロールが2.34mg含まれていた。
実施例9. 粉ミルク原料100gに、ツナ油(アラキドン酸=2.1
%、エイコサペンタエン酸=3.6%、ドコサヘキサエン
酸=15.6%)1gと、実施例1で使用した本発明の誘導体
の混合物100mgを配合した常法により粉ミルクを製造し
た。これによりオメガ6系・オメガ3系不飽和脂肪酸の
バランス調節剤が配合された調製粉乳を得た。
産業上の利用可能性 本発明のオメガ3系・オメガ6系不飽和脂肪酸のバラ
ンス調節剤は、特に食事の内容を制限しなくても、手軽
にオメガ3系不飽和脂肪酸とオメガ6系不飽和脂肪酸の
バランスを理想的な値に調節することができ、生体の恒
常性維持や疾病の予防に有効である。また安全性にも優
れ、さまざまな食品に利用することが可能である。

Claims (27)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】次の一般式(I): (式中、R1,R2,R3,R4,R5、及びR6はそれぞれ独立に水素
    原子又は炭素数1〜3のアルキル基であり、あるいはR1
    とR2、及び/又はR4とR5は一緒になってメチレン基もし
    くはエチレン基を表し、そしてn,m、及び1は0又は1
    を表す)で表されるジオキサビシクロ〔3.3.0〕オクタ
    ン誘導体を有効成分とするオメガ6系・オメガ3系不飽
    和脂肪酸のバランス調節剤を配合してなる食品組成物。
  2. 【請求項2】前記ジオキサビシクロ〔3.3.0〕オクタン
    誘導体が、セサミン、セサミノール、エピセサミン、エ
    ピセサミノール、セサモリン、2−(3,4−メチレンジ
    オキシフェニル)−6−(3−メトキシ−4−ヒドロキ
    シフェニル)−3,7−ジオキサビシクロ〔3.3.0〕オクタ
    ン、2,6−ビス−(3−メトキシ−4−ヒドロキシフェ
    ニル)−3,7−ジオキサビシクロ〔3.3.0〕オクタン、及
    び2−(3,4−メチレンジオキシフェニル)−6−(3
    −メトキシ−4−ヒドロキシフェノキシ)−3,7−ジオ
    キサビシクロ〔3.3.0〕オクタンから選ばれた少なくと
    も1つであることを特徴とする請求項1記載の食品組成
    物。
  3. 【請求項3】前記オメガ3系不飽和脂肪酸が、9,12,15
    −オクタデカトリエン酸(α−リノレン酸)、6,9,12,1
    5−オクタデカテトラエン酸、8,11,14,17−エイコサテ
    トラエン酸、5,8,11,14,17−エイコサペンタエン酸、7,
    10,13,16,19−ドコサペンタエン酸及び4,7,10,13,16,19
    −ドコサヘキサエン酸であることを特徴とする請求項1
    又は2記載の食品組成物。
  4. 【請求項4】前記オメガ6系不飽和脂肪酸が、9,12−オ
    クタデカジエン酸(リノール酸)、6,9,12−オクタデカ
    トリエン酸(γ−リノレン酸)、8,11,14−エイコサト
    リエン酸(ジホモ−γ−リノレン酸)、5,8,11,14−エ
    イコサテトラエン酸(アラキドン酸)であることを特徴
    とする請求項1〜3のいずれか1項記載の食品組成物。
  5. 【請求項5】前記オメガ6系・オメガ3系不飽和脂肪酸
    のバランス調節剤を、オメガ6系不飽和脂肪酸及び/又
    はオメガ3系不飽和脂肪酸含有食品に配合してなる1〜
    4のいずれか1項記載の食品組成物。
  6. 【請求項6】前記食品組成物が、機能性食品、栄養補助
    食品、未熟児用調製乳、乳児用調製乳、幼児用食品、妊
    産婦用食品又は老人用食品であることを特徴とする請求
    項1〜5のいずれか1項記載の食品組成物。
  7. 【請求項7】前記オメガ6系・オメガ3系不飽和脂肪酸
    のバランス調節剤が、前記ジオキサビシクロ〔3.3.0〕
    オクタン誘導体とともに抗酸化剤を有効成分として含有
    することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項記載
    の食品組成物。
  8. 【請求項8】前記抗酸化剤がトコフェロール類であるこ
    とを特徴とする請求項7記載の食品組成物。
  9. 【請求項9】前記ジオキサビシクロ〔3.3.0〕オクタン
    誘導体が、胡麻種子、胡麻油、胡麻油製造過程の副産
    物、五加皮、桐木、白果樹皮、ヒハツ、細辛から分離し
    て得られる該ジオキサビシクロ〔3.3.0〕オクタン誘導
    体含有物であることを特徴とする請求項1〜8のいずれ
    か1項記載の食品組成物。
  10. 【請求項10】次の一般式(I): (式中、R1,R2,R3,R4,R5、及びR6はそれぞれ独立に水素
    原子又は炭素数1〜3のアルキル基であり、あるいはR1
    とR2、及び/又はR4とR5は一緒になってメチレン基もし
    くはエチレン基を表し、そしてn,m、及び1は0又は1
    を表す)で表されるジオキサビシクロ〔3.3.0〕オクタ
    ン誘導体を有効成分とするオメガ6系・オメガ3系不飽
    和脂肪酸のバランス調節剤。
  11. 【請求項11】前記ジオキサビシクロ〔3.3.0〕オクタ
    ン誘導体が、セサミン、セサミノール、エピセサミン、
    エピセサミノール、セサモリン、2−(3,4−メチレン
    ジオキシフェニル)−6−(3−メトキシ−4−ヒドロ
    キシフェニル)−3,7−ジオキサビシクロ〔3.3.0〕オク
    タン、2,6−ビス−(3−メトキシ−4−ヒドロキシフ
    ェニル)−3,7−ジオキサビシクロ〔3.3.0〕オクタン、
    及び2−(3,4−メチレンジオキシフェニル)−6−
    (3−メトキシ−4−ヒドロキシフェノキシ)−3,7−
    ジオキサビシクロ〔3.3.0〕オクタンから選ばれた少な
    くとも1つであることを特徴とする請求項10記載のバラ
    ンス調節剤。
  12. 【請求項12】前記オメガ3系不飽和脂肪酸が、9,12,1
    5−オクタデカトリエン酸(α−リノレン酸)、6,9,12,
    15−オクタデカテトラエン酸、8,11,14,17−エイコサテ
    トラエン酸、5,8,11,14,17−エイコサペンタエン酸、7,
    10,13,16,19−ドコサペンタエン酸及び4,7,10,13,16,19
    −ドコサヘキサエン酸であることを特徴とする請求項10
    又は11記載のバランス調節剤。
  13. 【請求項13】前記オメガ6系不飽和脂肪酸が、9,12−
    オクタデカジエン酸(リノール酸)、6,9,12−オクタデ
    カトリエン酸(γ−リノレン酸)、8,11,14−エイコサ
    トリエン酸(ジホモ−γ−リノレン酸)、5,8,11,14−
    エイコサテトラエン酸(アラキドン酸)であることを特
    徴とする請求項10〜12のいずれか1項記載のバランス調
    節剤。
  14. 【請求項14】前記ジオキサビシクロ〔3.3.0〕オクタ
    ン誘導体とともに抗酸化剤を有効成分として含有するこ
    とを特徴とする請求項10〜13のいずれか1項記載のバラ
    ンス調節剤。
  15. 【請求項15】前記抗酸化剤がトコフェロール類である
    ことを特徴とする請求項14記載のバランス調節剤。
  16. 【請求項16】次の一般式(I): (式中、R1,R2,R3,R4,R5、及びR6はそれぞれ独立に水素
    原子又は炭素数1〜3のアルキル基であり、あるいはR1
    とR2、及び/又はR4とR5は一緒になってメチレン基もし
    くはエチレン基を表し、そしてn,m、及び1は0又は1
    を表す)で表されるジオキサビシクロ〔3.3.0〕オクタ
    ン誘導体を有効成分とするオメガ6系・オメガ3系不飽
    和脂肪酸の、バランス調節剤としての使用。
  17. 【請求項17】前記ジオキサビシクロ〔3.3.0〕オクタ
    ン誘導体が、セサミン、セサミノール、エピセサミン、
    エピセサミノール、セサモリン、2−(3,4−メチレン
    ジオキシフェニル)−6−(3−メトキシ−4−ヒドロ
    キシフェニル)−3,7−ジオキサビシクロ〔3.3.0〕オク
    タン、2,6−ビス−(3−メトキシ−4−ヒドロキシフ
    ェニル)−3,7−ジオキサビシクロ〔3.3.0〕オクタン、
    及び2−(3,4−メチレンジオキシフェニル)−6−
    (3−メトキシ−4−ヒドロキシフェノキシ)−3,7−
    ジオキサビシクロ〔3.3.0〕オクタンから選ばれた少な
    くとも1つであることを特徴とする請求項16記載の使
    用。
  18. 【請求項18】前記オメガ3系不飽和脂肪酸が、9,12,1
    5−オクタデカトリエン酸(α−リノレン酸)、6,9,12,
    15−オクタデカテトラエン酸、8,11,14,17−エイコサテ
    トラエン酸、5,8,11,14,17−エイコサペンタエン酸、7,
    10,13,16,19−ドコサペンタエン酸及び4,7,10,13,16,19
    −ドコサヘキサエン酸であることを特徴とする請求項16
    又は18記載の使用。
  19. 【請求項19】前記オメガ6系不飽和脂肪酸が、9,12−
    オクタデカジエン酸(リノール酸)、6,9,12−オクタデ
    カトリエン酸(γ−リノレン酸)、8,11,14−エイコサ
    トリエン酸(ジホモ−γ−リノレン酸)、5,8,11,14−
    エイコサテトラエン酸(アラキドン酸)であることを特
    徴とする請求項16〜18のいずれか1項記載の使用。
  20. 【請求項20】前記ジオキサビシクロ〔3.3.0〕オクタ
    ン誘導体とともに抗酸化剤を有効成分として使用するこ
    とを特徴とする請求項16〜19のいずれか1項記載の使
    用。
  21. 【請求項21】前記抗酸化剤がトコフェロール類である
    ことを特徴とする請求項14記載の使用。
  22. 【請求項22】次の一般式(I): (式中、R1,R2,R3,R4,R5、及びR6はそれぞれ独立に水素
    原子又は炭素数1〜3のアルキル基であり、あるいはR1
    とR2、及び/又はR4とR5は一緒になってメチレン基もし
    くはエチレン基を表し、そしてn,m、及び1は0又は1
    を表す)で表されるジオキサビシクロ〔3.3.0〕オクタ
    ン誘導体を投与することを含んで成るオメガ6系・オメ
    ガ3系不飽和脂肪酸のバランス調節方法。
  23. 【請求項23】前記ジオキサビシクロ〔3.3.0〕オクタ
    ン誘導体が、セサミン、セサミノール、エピセサミン、
    エピセサミノール、セサモリン、2−(3,4−メチレン
    ジオキシフェニル)−6−(3−メトキシ−4−ヒドロ
    キシフェニル)−3,7−ジオキサビシクロ〔3.3.0〕オク
    タン、2,6−ビス−(3−メトキシ−4−ヒドロキシフ
    ェニル)−3,7−ジオキサビシクロ〔3.3.0〕オクタン、
    及び2−(3,4−メチレンジオキシフェニル)−6−
    (3−メトキシ−4−ヒドロキシフェノキシ)−3,7−
    ジオキサビシクロ〔3.3.0〕オクタンから選ばれた少な
    くとも1つであることを特徴とする請求項22記載の方
    法。
  24. 【請求項24】前記オメガ3系不飽和脂肪酸が、9,12,1
    5−オクタデカトリエン酸(α−リノレン酸)、6,9,12,
    15−オクタデカテトラエン酸、8,11,14,17−エイコサテ
    トラエン酸、5,8,11,14,17−エイコサペンタエン酸、7,
    10,13,16,19−ドコサペンタエン酸及び4,7,10,13,16,19
    −ドコサヘキサエン酸であることを特徴とする請求項22
    記載の方法。
  25. 【請求項25】前記オメガ6系不飽和脂肪酸が、9,12−
    オクタデカジエン酸(リノール酸)、6,9,12−オクタデ
    カトリエン酸(γ−リノレン酸)、8,11,14−エイコサ
    トリエン酸(ジホモ−γ−リノレン酸)、5,8,11,14−
    エイコサテトラエン酸(アラキドン酸)であることを特
    徴とする請求項22記載の方法。
  26. 【請求項26】前記ジオキサビシクロ〔3.3.0〕オクタ
    ン誘導体とともに抗酸化剤を有効成分として含有するこ
    とを特徴とする請求項22記載の方法。
  27. 【請求項27】前記抗酸化剤がトコフェロール類である
    ことを特徴とする請求項26記載の方法。
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