JP3509706B2 - インクジェット式記録装置 - Google Patents
インクジェット式記録装置Info
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- JP3509706B2 JP3509706B2 JP2000186049A JP2000186049A JP3509706B2 JP 3509706 B2 JP3509706 B2 JP 3509706B2 JP 2000186049 A JP2000186049 A JP 2000186049A JP 2000186049 A JP2000186049 A JP 2000186049A JP 3509706 B2 JP3509706 B2 JP 3509706B2
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Description
に往復駆動されるキャリッジ上に装填され、各ノズル開
口からインク滴を吐出するインクジェット式記録ヘッド
を具備した記録装置に関し、特に記録ヘッドの各ノズル
開口からのインク滴の吐出の有無を検証して不動作ノズ
ルを検出することができる吐出状態検証手段を具備した
インクジェット式記録装置に関する。
記録ヘッドは、例えば圧力発生室で加圧したインクをノ
ズル開口からインク滴として記録用紙に吐出させて印刷
を行う関係上、ノズル開口からのインク溶媒の蒸発に起
因するインク粘度の上昇や、インクの固化により、さら
には気泡の混入などにより、インク滴の吐出不良を起こ
すという問題を抱えている。このような状況が発生した
場合には、印刷画像に、いわゆるドット抜けが発生して
印刷画像を劣化させる原因となる。このために、ドット
抜けが発生しているか否かを光学的に検証するインク滴
の吐出状態検証手段を備えた記録装置が提案されてい
る。
を検出する検証手段は、光ビームを投射する発光素子
と、当該光ビームを受光する受光素子との組み合わせに
より構成されており、記録ヘッドのノズル開口から吐出
されるインク滴の飛翔軌跡を横切るようにして、前記光
ビームを順次投射するようになされる。そして、記録ヘ
ッドのノズル開口から時系列的にインク滴を吐出制御し
ながら、受光素子において光量を検知することによっ
て、それぞれのノズル開口におけるインク滴の吐出不良
状態を特定することができる。
うな光学的な検証手段においては、多数のノズル開口が
配列された構成の各ノズル開口に対応して、それぞれイ
ンク滴の吐出状態を検証するものであるため、各ノズル
開口からのインク滴の飛翔軌跡を横切るように出射され
る光を、1mm以下に収束させることが必要である。し
たがって、発光素子を備える発光モジュールと、受光素
子を備える受光モジュールとの位置関係を厳密に調整
し、光軸を合わせる必要がある。
で、発光モジュールおよび受光モジュールをそれぞれ共
通のベース部材に固定することにより、両者の位置関係
が確定される。この場合、ベース部材を基準とした発光
モジュールおよび受光モジュールの光学的な位置調整の
しやすさは、この種の光学的な検証手段を組み上げるに
際して、きわめて重要な課題であり、この位置調整の容
易性は生産効率に多大な影響を及ぼすことになる。ま
た、光学的な位置調整後になされるベース部材に対する
それぞれの固定操作の容易性もきわめて重要な課題とな
り、固定操作の実行により、前記発光モジュールおよび
受光モジュールの調整後の位置関係がずれるなどの問題
の発生を皆無にしなければならない。
た発光モジュールおよび受光モジュールとの間の光学的
な位置調整を容易に成し得るように構成すると共に、光
学的な調整作業後になされるベース部材に対するそれぞ
れの固定操作も容易に成し得る光学ユニットを備えたイ
ンクジェット式記録装置を提供することを目的とするも
のである。
ために成された本発明にかかるインクジェット式記録装
置は、記録用紙の幅方向に往復駆動されるキャリッジ上
に装填され、ノズル開口からインク滴を吐出することで
前記記録用紙に対して印刷を行なうインクジェット式記
録ヘッドと、前記記録ヘッドの移動経路に配置されて記
録ヘッドにおける各ノズル開口から吐出されるインク滴
の吐出状態を検証する吐出状態検証手段とが具備された
インクジェット式記録装置であって、前記吐出状態検証
手段は、ベース部材に配置されて収束光を投射する発光
モジュールと、前記ベース部材に配置されて発光モジュ
ールからの収束光を受光する受光モジュールを備えた光
学的ユニットにより構成されると共に、前記収束光が記
録ヘッドの各ノズル開口から吐出されるインク滴の飛翔
軌跡に時系列的に順次投射されるように構成され、且
つ、前記発光モジュールは、当該発光モジュールから投
射される上下方向の角度が調整可能となるようにベース
部材に取り付けられると共に、調整された前記角度で前
記ベース部材に対して固定できる第1固定手段が具備さ
れ、また、前記受光モジュールは、水平移動が可能とな
るようにベース部材に取り付けられると共に、所定の水
平移動位置において前記ベース部材に対して固定できる
第2固定手段を具備した構成とされる。
くは水平方向に形成された支点軸を介して収束光の上下
方向の角度が調整可能となるようにベース部材に取り付
けられ、前記第1固定手段は、前記支点軸を介した発光
モジュールの回動を阻止するための1本の締め付けねじ
により構成される。そして、好ましい実施の形態におい
ては、前記発光モジュールには、前記支点軸を中心点と
した円弧状のスリット孔が形成され、前記締め付けねじ
が円弧状のスリット孔を介してベース部材に締結される
ように構成される。
した発光モジュールと前記締め付けねじとの間にさらに
第1板金部材が配置されることが好ましく、前記締め付
けねじによる締め付け応力が、第1板金部材を介して発
光モジュール側に伝達されると共に、前記締め付けねじ
の回動作用が、発光モジュール側に伝達されるのを阻止
するように構成される。これを実現させるための一手段
として、好ましくは前記第1板金部材の一部には、前記
ベース部材の一部に係合し、締め付けねじの締結に伴っ
て第1板金部材が回動されるのを阻止する爪部材が形成
される。
出する発光部と、前記光を収束する収束部と、収束され
た前記光の照射範囲よりも開口面積が狭い収束用開口を
有する遮光部とが備えられ、前記支点軸の軸芯が前記遮
光部における収束用開口を横切る位置に形成されている
ことが望ましい。
の間には、好ましくは水平方向に形成された溝部と、前
記溝部内を摺動する突起部との組み合わせによるスライ
ド機構が形成され、前記スライド機構によって、受光モ
ジュールがベース部材に対して水平移動が可能となるよ
うに取り付けられる。この場合、好ましくは前記スライ
ド機構を構成する突起部が、二か所において離間して形
成された構成とされる。
前記受光モジュールにはスリット孔が形成され、前記第
2固定手段を構成する1本の締め付けねじが、前記スリ
ット孔を介してベース部材に締結されるように構成され
る。また、前記スリット孔を形成した受光モジュールと
前記締め付けねじとの間にさらに第2板金部材が配置さ
れていることが好ましく、前記締め付けねじによる締め
付け応力が、第2板金部材を介して受光モジュール側に
伝達されると共に、前記締め付けねじの回動作用が、受
光モジュール側に伝達されるのを阻止するように構成さ
れる。これを実現させるための一手段として、好ましく
は前記第2板金部材の一部には、前記ベース部材の一部
に係合して、締め付けねじの締結に伴って回動するのを
阻止する爪部材が形成される。
記録装置によると、記録ヘッドの移動経路に光学ユニッ
トにより構成された吐出状態検証手段が配置され、記録
ヘッドにおける各ノズル開口から吐出されるインク滴の
吐出状態がそれぞれ検証される。この吐出状態検証手段
には、収束光を投射する発光モジュールと、発光モジュ
ールからの収束光を受光する受光モジュールがそれぞれ
共通のベース部材に配置されており、前記発光モジュー
ルは当該発光モジュールから投射される収束光の上下方
向の角度が調整可能に成され、また受光モジュールは水
平移動が可能となるように成されている。
の角度と、受光モジュール側の水平方向の位置とを調整
することにより、発光モジュールから受光モジュールに
至る収束光の光軸を容易に合わせることができる。そし
て、光学的な調整がなされた発光モジュールは、第1固
定手段によってベース部材に対して固定することがで
き、また、受光モジュールは第2固定手段によってベー
ス部材に対して固定することができる。
付けねじが用意され、所定の上下方向の角度に調整され
た発光モジュールは、当該締め付けねじによってベース
部材に対して固定される。前記した好ましい実施の形態
によると、前記発光モジュールには、水平方向に形成さ
れた支点軸を中心点とした円弧状のスリット孔が形成さ
れ、前記締め付けねじは円弧状のスリット孔を介してベ
ース部材に締結するようになされる。これにより、発光
モジュールを所定の上下方向の角度に調整した状態で、
容易にベース部材に対して固定させることができる。
の間には、水平方向に形成された溝部と、この溝部内を
摺動する突起部との組み合わせによるスライド機構が形
成されているので、ベース部材に対する受光モジュール
の水平方向の微妙な位置調整の作業を容易にすることが
できる。この場合、前記溝部内を摺動する突起部を、二
か所において離間して形成した構成とすることで、受光
モジュールの水平方向への首振り運動を阻止することが
でき、光学的な調整作業をより容易にすることができ
る。
して固定する第2固定手段として、同様に1本の締め付
けねじが用意され、所定の水平位置に調整された受光モ
ジュールは、当該締め付けねじによってベース部材に対
して固定される。前記した好ましい実施の形態による
と、前記受光モジュールには、スリット孔が形成され、
前記締め付けねじはスリット孔を介してベース部材に締
結するようになされる。これにより、受光モジュールを
所定の水平位置に調整した状態で、容易にベース部材に
対して固定させることができる。
けねじと発光モジュールとの間に第1板金部材を、また
第2固定手段における前記締め付けねじと受光モジュー
ルとの間に第2板金部材をそれぞれ介在させると共に、
ベース部材の一部に係合して、締め付けねじの締結に伴
って回動されるのを阻止する爪部材を各板金部材にそれ
ぞれに形成した構成を採用することで、各締め付けねじ
の締結時に発光モジュールおよび受光モジュールの光学
的な調整後における位置ずれを発生させることなく、そ
れぞれベース部材に対して安定して固定させることがで
きる。
ット式記録装置について、図に示す実施の形態に基づい
て説明する。図1は本発明が適用された記録装置本体の
基本構成を斜視図によって示したものである。図1にお
いて符号1はキャリッジであり、このキャリッジ1はキ
ャリッジモータ2により駆動されるタイミングベルト3
の一部に結合されており、平行状態に配置された2本の
ガイド部材4に案内されて、主走査方向(矢印A方向)
に往復移動できるように構成されている。
録ヘッド5が搭載されており、キャリッジ1の移動に伴
う記録ヘッドの走査方向に沿ってプラテン板6が配置さ
れている。そして、記録用紙7は、用紙スタッカ8から
紙送りローラ9によって巻き取られてプラテン板6の上
面に沿うようにして搬送される。すなわち、記録用紙7
は矢印Bで示す副走査方向に順次搬送されるように構成
されている。これにより、印刷データに基づく前記記録
ヘッド5からのインク滴の吐出作用によって、プラテン
板6上に沿って搬送される記録用紙7に対して印刷を実
行することができる。
ション)に配置されたキャッピング手段であって、この
キャッピング手段10は、キャリッジ1に搭載された前
記記録ヘッド5が直上に移動した時に、上昇して記録ヘ
ッドのノズル形成面を封止することができるように構成
されている。このキャッピング手段10のノズル形成面
を封止する部分は、エラストマー等の弾性素材により形
成されており、記録装置の休止期間中における記録ヘッ
ドのノズル開口の乾燥を防止する蓋体として機能する
他、図示せぬ吸引ポンプからの負圧を作用させて、記録
ヘッドのノズル開口からインクを吸引排出させること
で、インク滴の吐出能力を回復させるクリーニング手段
としての機能も兼ね備えている。
た印字領域側には、記録ヘッドの各ノズル開口から吐出
されるインク滴の吐出状態を検証する吐出状態検証手段
15が、前記記録ヘッドの移動経路の一部に配置されて
いる。この吐出状態検証手段15は、後で詳細に説明す
るようにベース部材を構成するケース16内に配置され
て収束光を投射する発光モジュール17と、発光モジュ
ールからの収束光を受光する受光モジュール18を備え
た光学的ユニットを構成している。
5の各ノズル開口から吐出されるインク滴の飛翔軌跡を
横切るようにして前記収束光が投射されるように構成さ
れており、記録ヘッドのノズル開口から時系列的にイン
ク滴を吐出制御しながら、受光モジュールにおいて受光
量を検知することによって、それぞれのノズル開口にお
けるインク滴の吐出不良状態、すなわちドット抜けを特
定することができるように構成されている。したがって
以下においては、この吐出状態検証手段15を、ドット
抜け検出部と称呼することもある。
構成する光学ユニットの基本構成を模式的に示したもの
である。このドット抜け検出部15を構成する発光モジ
ュール17には、レーザ光を射出する発光部21と、前
記レーザ光を収束する収束部としてのレンズ22と、レ
ンズ22によって収束された前記レーザ光の照射範囲よ
りも開口面積が狭い収束用開口23aを有する遮光部2
3とが備えられている。そして、前記した発光モジュー
ル17からのレーザ光Lは、ノズル開口から吐出される
インク滴の飛翔軌跡を横切って受光モジュール18に向
かって投射される。
ュール17から投射されるレーザ光Lを受けて、これを
さらに収束するレンズ24と、このレンズ24によって
収束されたレーザ光を受けて電気信号に変換するフォト
ダイオード等による受光部25が備えられている。した
がって、記録ヘッドのノズル開口から正常にインク滴が
吐出される場合においては、飛翔するインク滴によって
瞬間的に光路が遮られるため、受光部25による電気的
な出力は、瞬間的に所定の閾値未満に変化する。この場
合には、当該ノズルに目詰まりは発生していないと判定
できる。一方、ノズルからのインク滴の吐出期間内にお
いても、受光部25による電気的な出力が閾値以上を継
続する場合には、当該ノズルは目詰まり状態に陥ってい
ると判定される。
ジュール17には前記したように、レーザ光の照射範囲
よりも小さい収束用開口23aを有する遮光版23が備
えられている。したがって、レーザ光のうち、光軸付近
の一部のレーザ光が、この収束用開口23aを通過し、
これによりレンズ22から射出されるレーザ光の太さが
絞られる。そして、同時に収束用開口23aによって収
束する角度が浅くなるため、発光モジュール17から受
光モジュール18に至る光路のほぼ中間点に形成される
ビームウエストLwにおけるビーム径の太さは、単にレ
ンズ22のみによってレーザ光Lを収束させる場合に比
較して太くなる。この結果、発光モジュール17から受
光モジュール18に向かうレーザ光Lの太さは、光軸方
向において均一な状態により近くなる。
ビームウエストLwの近辺に対応するノズル開口より吐
出されるインク滴に投射される光電出力と、ビームウエ
ストLwから離れた位置におけるノズル開口より吐出さ
れるインク滴に投射される光電出力の差を小さくするこ
とができ、ノズル形成面に配置されたノズルの位置に起
因する検出精度のばらつきがより少ない状態で、インク
滴の吐出検査の結果を得ることができる。
け検出を実行する状態を模式的に示したものである。符
号5として示す記録ヘッドのノズル形成面5aには、6
色分のノズルアレイが配列されている。すなわち、図3
に示す実施の形態においては、ブラックインクを吐出す
るためのノズル群KDと、濃シアンインクを吐出するた
めのノズル群CDと、淡シアンインクを吐出するための
ノズル群CLと、濃マゼンタインクを吐出するためのノ
ズル群MDと、淡マゼンタインクを吐出するためのノズ
ル群MLと、イエローインクを吐出するためのノズル群
YDとが、それぞれ副走査方向に向かって並列状態に配
列されている。
ル開口からそれぞれ吐出されるインク滴の飛翔軌跡を横
切るように、前記した発光モジュール17から受光モジ
ュール18に向かうレーザ光Lが投射される。この実施
の形態においては、発光モジュール17から受光モジュ
ール18に向かうレーザ光Lは、副走査方向に対して約
26度の角度をもって傾斜した状態に設定されている。
そして、キャリッジの移動に伴う記録ヘッド5の矢印A
方向への移動により、レーザ光Lはイエローインクのノ
ズル群YDを構成するノズル開口によるインク滴の飛翔
軌跡を、端部から他端部に向かって順に横切るようにな
される。すなわち、記録ヘッド5の矢印A方向への移動
に伴い、レーザ光Lは相対的にa1方向にスキャンされ
るように作用する。
ル群YDを構成する各ノズル開口によるインク滴の飛翔
軌跡の全てを横切った後には、イエローインクのノズル
群YDに隣接する淡マゼンタインクのノズル群MLに対
応するインク滴の飛翔軌跡の全てを、a2方向に横切る
ように作用する。同様にレーザ光Lが順にa3〜a6方
向に横切ることで、レーザ光Lは記録ヘッド5に形成さ
れた全てのノズル開口に対応するインク滴の飛翔軌跡を
横切ることになる。
ぞれのノズル開口に対応するインク滴の飛翔軌跡を横切
る状態において、当該ノズル開口に対応する記録ヘッド
内に装填された図示せぬアクチェータに対して駆動信号
が供給される。したがって、受光モジュール18におけ
る受光部25の電気的な出力を検出し、前記したとおり
所定の閾値との比較によって、それぞれのノズル開口が
目詰まり状態に陥っているか否かを個別に判定すること
ができる。
ドット抜け検出部15の構成を示したものである。図4
は検出部15を上部から視た状態の平面図であり、図5
は図4におけるC−C線から矢印方向に視た状態の断面
図である。また、図6は図4の紙面における下側方向か
ら視た状態の側面図である。さらに、図7はドット抜け
検出部15を構成する発光モジュールを取り付ける状態
を示した分解斜視図であり、図8はドット抜け検出部1
5を構成する受光モジュールを取り付ける状態を示した
分解斜視図である。なお、図4乃至図8において、すで
に説明した各部に対応する部分は同一符号で示してい
る。
するケース16は、硬質の合成樹脂により上面が開放さ
れた箱型形状に成形されている。そして、例えば図6に
示されたようにケース16のほぼ中央部を横切るように
して、矩形状の凹陥部31が形成されており、この凹陥
部31をキャリッジ1に搭載された記録ヘッド5が、紙
面に直交する方向に通過するように構成されている。ま
た、この凹陥部31を挟んだ両外側の位置に、前記した
発光モジュール17および受光モジュール18がそれぞ
れ取り付けられている。
ル18に至るレーザ光Lの通過位置に対応する凹陥部3
1のほぼ中央部が、インク滴の吐出エリア32を構成し
ており、このインク滴吐出エリア32の下底部は開口さ
れて、この開口部には図示せぬ吸引ファンを備えたイン
ク滴回収ユニットが接続されるように構成されている。
この構成により、ドット抜け検出を実行するに際して、
インク滴吐出エリア32に向かって吐出されたインク滴
は、前記回収ユニットによって回収される。
吐出されたインク滴は、往々にして空気の抵抗等を受け
てさらに微小滴に別れ、霧状(インクミスト)に分解さ
れる問題も発生し得る。このようなインクミストは、前
記した回収ユニットに搭載された吸引ファンによって回
収ユニット内に吸引され、ユニット内において捕獲する
ようになされている。
る前記ケース16には、特に図4および図7に示された
ように発光モジュール17から受光モジュール18に至
る間において複数の隔壁33が形成されており、この隔
壁の一部に凹形の切欠き部34を形成することにより、
レーザ光Lの光路を確保している。これらの隔壁33
は、前記したインクミストの発生によって発光モジュー
ル17および受光モジュール18が汚染されるのを有効
に阻止するように作用する。
16に対して発光モジュール17を取り付ける状態を示
している。この発光モジュール17は、予めホルダ35
に取り付けられており、このホルダ35の一方の側端部
には、支点軸を構成する柱状体36が水平方向に突出し
て形成されている。またケース16側には、前記柱状体
36を受ける貫通穴37が形成されている。一方、ホル
ダ35の他方の側端部には、前記柱状体36の軸芯に対
応した位置に貫通穴38が形成されており、またケース
16側には、前記貫通穴38を受ける支点軸を構成する
柱状体39が水平方向に形成されている。
る前記ホルダ35に形成された前記柱状体36を、矢印
Dに示すようにケースの貫通穴37に対峙させると共
に、ホルダ35に形成された前記貫通穴38を矢印Eに
示すようにケースの柱状体39に対峙させて、それぞれ
矢印方向にスライドさせることにより、発光モジュール
17をケース16に取り付けることができる。前記ホル
ダ35に形成された柱状体36および貫通穴38、なら
びにケース16に形成された貫通穴37および柱状体3
9は、それぞれ直線上の位置において水平状態となるよ
うに形成されており、したがってケース16に取り付け
られた前記発光モジュール17は、これより投射される
レーザ光Lの上下方向の角度が調整可能となるように構
成されている。
記した貫通穴38(換言すればケース16側における柱
状体39の軸芯)を中心点とした円弧状のスリット孔4
1が形成されている。そして、円弧状のスリット孔41
には、第1固定手段としての締め付けねじ42が、第1
板金部材43に形成された貫通穴43aを介して挿通さ
れる。前記ケース16側には金属製素材により構成され
たねじ受け部材44が埋設されており、前記締め付けね
じ42を矢印Fに示すように、ねじ受け部材44にねじ
込んで締結することにより、ねじ42による締め付け応
力が、第1板金部材43を介してホルダ35側に伝達さ
れ、ホルダ35がケース16側に圧着されることによっ
て、発光モジュール17はケース16に対して固定され
る。これにより、支点軸を介した発光モジュールの回動
(上下方向における角度の変動)が阻止される。
よってホルダをケースに対して固定するにあたっては、
発光モジュール17より投射されるレーザ光Lの上下方
向の角度が予め調整された状態でなされる。そして、前
記第1板金部材43には、その一部に爪部43bが板金
部材の板面方向に突出するように形成されており、前記
締め付けねじ42の締結によって、爪部43bはケース
16に形成された溝部45に沿って進行し、ホルダ35
に圧着するようになされる。すなわち、前記爪部43b
は回り止めとしての作用を果たす。これにより、ねじ4
2の締結時における回動力が直接的に発光モジュール1
7を保持するホルダ35側に作用することはなく、ねじ
の締結によって予め調整された前記角度が変動するのを
抑えることができる。
状体36および貫通穴38、ならびにケース16に形成
された貫通穴37および柱状体39による直線位置は、
図5に示されたように発光モジュール17における遮光
部23に形成された収束用開口を横切る位置に形成され
ている。この構成によって、発光モジュール17より投
射されるレーザ光の投射基準点が、発光モジュール17
の上下方向の角度の変更に伴って、上下方向に移動され
るのが阻止できるようになされている。また、発光モジ
ュール17内に予め収容された図2に示すレーザ光を射
出する発光部21とレンズ22、および収束用開口23
aの組み立て精度によっては、レーザ光Lにおける水平
方向の光軸に多少のバラツキが発生する。しかし、前記
した各隔壁33に形成された切欠き部34の寸法を、前
記バラツキを予想した幅に設定しておくことで、レーザ
光Lの光路を確保することができる。
ース16に対して受光モジュール18を取り付ける状態
を示している。なお、受光モジュール18は予めホルダ
50に取り付けられており、これらが配置されるケース
16の下底部には、水平方向に直線状の溝部51が形成
されている。なおこの溝部51は、発光モジュール17
から受光モジュール18に至るレーザ光Lに直交するよ
うに形成されている。一方、受光モジュール18を保持
する前記ホルダ50の下側面には、図4に透視状態で示
されたように前記溝部51内を摺動することができる突
起部52が形成されている。
起部52は二か所において離間して形成されており、こ
の構成によって、前記受光モジュール18(ホルダ5
0)が前記溝部51に沿って水平移動が可能になされる
と共に、受光モジュール18の水平方向への首振り動作
するのが阻止されるようになされている。また、図8に
示されたように受光モジュール18を保持するホルダ5
0には、貫通状態になされた直状のスリット孔53が形
成されている。そして、前記スリット孔53には、第2
固定手段としての締め付けねじ54が、第2板金部材5
5に形成された貫通穴55aを介して挿通されるように
構成されている。
より構成されたねじ受け部材56が埋設されており、前
記締め付けねじ54を矢印Gに示すように、ねじ受け部
材56にねじ込むことにより、ねじ54による締め付け
応力が、第1板金部材55を介してホルダ50側に伝達
され、ホルダ50がケース16の下底面に圧着されるこ
とによって、受光モジュール18はケース16に対して
固定される。
よって受光モジュール18をケースに対して固定するに
あたっては、前記した発光モジュール17から投射され
るレーザ光Lが、受光モジュール18によって有効に受
光される水平位置に予め調整された状態でなされる。そ
して、前記第2板金部材55には、その一部に爪部55
bが板金部材の板面方向に突出するように形成されてお
り、この爪部55bは矢印Hで示すように、ケース16
の内壁面に形成された凹部57に係合させた状態で、前
記締め付けねじ54が締結される。
前記爪部55bが、ケース16の内壁面に形成された凹
部57に係合された状態になされているので、ねじ54
の締結によって前記第2板金部材55が、ねじ54の締
結方向に回動されることなく、ねじ54による締め付け
応力は、ホルダ50をケース16の下底面に圧着させる
ように作用する。これにより、受光モジュール18は水
平位置が調整された状態でケースに対して固定すること
ができる。
は、発光モジュール17および受光モジュール18は、
別部材のホルダ35および50にそれぞれ取り付けられ
ているが、各モジュールとホルダとは一体に形成されて
いてもよい。
かかるインクジェット式記録装置によると、発光モジュ
ールは当該発光モジュールから投射される収束光の上下
方向の角度が調整可能となるようにベース部材に取り付
けられると共に、受光モジュールは水平移動が可能とな
るようにベース部材に取り付けられる。したがって、発
光モジュール側の前記角度と、受光モジュール側の水平
方向の位置とを調整することにより、発光モジュールか
ら受光モジュールに至る収束光の光軸を容易に合わせる
ことができる。また、光学的な調整がなされた発光モジ
ュールと受光モジュールとは、共通のベース部材に対し
てそれぞれ第1固定手段および第2固定手段によって固
定されるように構成されているので、光学的な位置調整
およびそれぞれの固定操作を容易にすることができる。
成を示した斜視図である。
出部を構成する光学ユニットの基本構成を示した模式図
である。
出を実行する状態を示した模式図である。
部から視た状態の平面図である。
の断面図である。
た状態の側面図である。
取り付ける状態を示した分解斜視図である。
取り付ける状態を示した分解斜視図である。
Claims (11)
- 【請求項1】 記録用紙の幅方向に往復駆動されるキャ
リッジ上に装填され、ノズル開口からインク滴を吐出す
ることで前記記録用紙に対して印刷を行なうインクジェ
ット式記録ヘッドと、前記記録ヘッドの移動経路に配置
されて記録ヘッドにおける各ノズル開口から吐出される
インク滴の吐出状態を検証する吐出状態検証手段とが具
備されたインクジェット式記録装置であって、 前記吐出状態検証手段は、ベース部材に配置されて収束
光を投射する発光モジュールと、前記ベース部材に配置
されて発光モジュールからの収束光を受光する受光モジ
ュールを備えた光学的ユニットにより構成されると共
に、前記収束光が記録ヘッドの各ノズル開口から吐出さ
れるインク滴の飛翔軌跡に時系列的に順次投射されるよ
うに構成され、且つ、前記発光モジュールは、当該発光
モジュールから投射される収束光の上下方向の角度が調
整可能となるようにベース部材に取り付けられると共
に、調整された前記角度で前記ベース部材に対して固定
できる第1固定手段が具備され、また、前記受光モジュ
ールは、水平移動が可能となるようにベース部材に取り
付けられると共に、所定の水平移動位置において前記ベ
ース部材に対して固定できる第2固定手段が具備されて
なるインクジェット式記録装置。 - 【請求項2】 前記発光モジュールは、水平方向に形成
された支点軸を介して収束光の上下方向の角度が調整可
能となるようにベース部材に取り付けられ、前記第1固
定手段は、前記支点軸を介した発光モジュールの回動を
阻止するための1本の締め付けねじにより構成された請
求項1に記載のインクジェット式記録装置。 - 【請求項3】 前記発光モジュールには、前記支点軸を
中心点とした円弧状のスリット孔が形成され、前記締め
付けねじが円弧状のスリット孔を介してベース部材に締
結されるように構成した請求項2に記載のインクジェッ
ト式記録装置。 - 【請求項4】 前記円弧状のスリット孔を形成した発光
モジュールと前記締め付けねじとの間にさらに第1板金
部材が配置され、前記締め付けねじによる締め付け応力
が、第1板金部材を介して発光モジュール側に伝達され
ると共に、前記締め付けねじの回動作用が、発光モジュ
ール側に伝達されるのを阻止するように構成した請求項
3に記載のインクジェット式記録装置。 - 【請求項5】 前記第1板金部材の一部には、前記ベー
ス部材の一部に係合して、締め付けねじの締結に伴って
第1板金部材が回動されるのを阻止する爪部材が形成さ
れてなる請求項4に記載のインクジェット式記録装置。 - 【請求項6】 前記発光モジュールには、光を射出する
発光部と、前記光を収束する収束部と、収束された前記
光の照射範囲よりも開口面積が狭い収束用開口を有する
遮光部とが備えられ、前記支点軸の軸芯が前記遮光部に
おける収束用開口を横切る位置に形成されている請求項
2乃至請求項6のいずれかに記載のインクジェット式記
録装置。 - 【請求項7】 前記受光モジュールとベース部材との間
には、水平方向に形成された溝部と、前記溝部内を摺動
する突起部との組み合わせによるスライド機構が形成さ
れ、前記スライド機構によって、受光モジュールがベー
ス部材に対して水平移動が可能となるように取り付けら
れた請求項1に記載のインクジェット式記録装置。 - 【請求項8】 前記スライド機構を構成する突起部が、
二か所において離間して形成されてなる請求項7に記載
のインクジェット式記録装置。 - 【請求項9】前記受光モジュールにはスリット孔が形成
され、前記第2固定手段を構成する1本の締め付けねじ
が、前記スリット孔を介してベース部材に締結されるよ
うに構成した請求項7または請求項8に記載のインクジ
ェット式記録装置。 - 【請求項10】前記スリット孔を形成した受光モジュー
ルと前記締め付けねじとの間にさらに第2板金部材が配
置され、前記締め付けねじによる締め付け応力が、第2
板金部材を介して受光モジュール側に伝達されると共
に、前記締め付けねじの回動作用が、受光モジュール側
に伝達されるのを阻止するように構成した請求項9に記
載のインクジェット式記録装置。 - 【請求項11】 前記第2板金部材の一部には、前記ベ
ース部材の一部に係合して、締め付けねじの締結に伴っ
て第2板金部材が回動されるのを阻止する爪部材が形成
されてなる請求項10に記載のインクジェット式記録装
置。
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WO2010082516A1 (ja) | 2009-01-16 | 2010-07-22 | リコーエレメックス株式会社 | 液滴検知装置およびインクジェットプリンタ |
-
2000
- 2000-06-21 JP JP2000186049A patent/JP3509706B2/ja not_active Expired - Fee Related
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