JP3509660B2 - トルクコンバータのロックアップ制御装置 - Google Patents

トルクコンバータのロックアップ制御装置

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JP3509660B2
JP3509660B2 JP29559299A JP29559299A JP3509660B2 JP 3509660 B2 JP3509660 B2 JP 3509660B2 JP 29559299 A JP29559299 A JP 29559299A JP 29559299 A JP29559299 A JP 29559299A JP 3509660 B2 JP3509660 B2 JP 3509660B2
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    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H45/00Combinations of fluid gearings for conveying rotary motion with couplings or clutches
    • F16H45/02Combinations of fluid gearings for conveying rotary motion with couplings or clutches with mechanical clutches for bridging a fluid gearing of the hydrokinetic type
    • F16H2045/021Combinations of fluid gearings for conveying rotary motion with couplings or clutches with mechanical clutches for bridging a fluid gearing of the hydrokinetic type three chamber system, i.e. comprising a separated, closed chamber specially adapted for actuating a lock-up clutch

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  • Control Of Fluid Gearings (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、自動変速機の伝動
系などに用いられるトルクコンバータのロックアップ制
御装置、特にロックアップ制御圧を正確に生じさせるた
めの技術に関するものである。 【0002】 【従来の技術】トルクコンバータは、入力要素(通常は
ポンプインペラ)によってかき回された作動油を介し出
力要素(通常はタービンランナ)を駆動する流体伝動に
より(コンバータ状態で)動力伝達を行うことを主旨と
するため、トルク増大機能およびトルク変動吸収機能を
発揮する反面、入出力要素間における相対回転(トルク
コンバータのスリップ)で伝動効率が悪くなる。 【0003】そこで今日では、上記のトルク増大機能お
よびトルク変動吸収機能が不要な運転域で入出力要素間
をロックアップ(直結)して伝動効率を向上させ得るよ
うにしたロックアップ式トルクコンバータが多用されて
いる。この種トルクコンバータとしては種々の型式のも
のが提案されているが、本発明は特に、例えば特開平5
−79560号公報に記載されているように、入出力要
素間で流体伝動により動力伝達が行われるコンバータ室
からロックアップクラッチピストンにより区画されたロ
ックアップ制御室を具え、このロックアップ制御室にロ
ックアップ制御圧を供給することでロックアップクラッ
チピストンをストロークさせて入出力要素間をロックア
ップし得るようにした、所謂トルクコンバータ入口回路
と、トルクコンバータ出口回路と、ロックアップ制御回
路とを有する3回路式ロックアップトルクコンバータを
前提とする。 【0004】しかしてこの種トルクコンバータの場合、
ロックアップクラッチピストンがロックアップ制御室内
のロックアップ制御圧を受けて入出力要素間をロックア
ップする時、コンバータ室内のコンバータ圧に抗して当
該ロックアップを行う必要がある。このためロックアッ
プ制御圧を決定するに際しては、要求されるロックアッ
プクラッチの締結容量に対応した圧力に、コンバータ圧
による抗力に対応した圧力を加算した値をもってロック
アップ制御圧としなければ要求されるロックアップクラ
ッチの締結容量が得られない。 【0005】従って、ロックアップ制御圧は常にコンバ
ータ圧との関連において制御する必要があるし、この制
御が元圧の変化に関係なく正確に行われるようにする必
要があり、当該制御に際しては例えば特許第28483
93号公報に記載の技術を用いてこれを以下のごとくに
行うことが考えられる。つまり、ロックアップ制御圧を
制御するためのロックアップ制御弁に対し、目標とする
ロックアップ制御圧を指令するためのソレノイド圧と、
ロックアップ制御圧をフィードバックして作用させると
共に、このロックアップ制御圧と同じ向きにコンバータ
室の入口圧(または出口圧)を作用させる。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】しかして、コンバータ
室には常に作動油が通流しておりその入口圧と出口圧と
の間には圧力損失が発生し、コンバータ室の入口圧も出
口圧もコンバータ室内のコンバータ圧を正確に反映して
いない。従って、上記のようロックアップ制御弁に対し
コンバータ室の入口圧(または出口圧)を作用させるロ
ックアップ制御にあっては、ロックアップ制御圧との差
圧でロックアップクラッチの締結力を決定するコンバー
タ圧が、ロックアップ制御弁に作用させるコンバータ室
の入口圧(または出口圧)よりも高かったり低かったり
することに起因し、両者間における圧力差の分だけロッ
クアップクラッチの締結力が要求に対して過不足を生
じ、ロックアップクラッチの締結ショックやスリップが
発生するという懸念を払拭しきれない。 【0007】請求項1に記載の発明は、同じようにコン
バータ室の入口圧や出口圧をロックアップ制御弁に作用
させるが、これらとコンバータ圧との間の圧力差によっ
てもロックアップクラッチの締結力が過不足を生ずるこ
とのないようにして上記の問題解決を実現したトルクコ
ンバータのロックアップ制御装置を提案することを目的
とする。 【0008】 【課題を解決するための手段】この目的のため、請求項
1に記載の発明によるトルクコンバータのロックアップ
制御装置は、入出力要素間で流体伝動により動力伝達が
行われるコンバータ室からロックアップクラッチピスト
ンにより区画されたロックアップ制御室を具え、該ロッ
クアップ制御室にロックアップ制御圧を供給することで
ロックアップクラッチピストンをストロークさせて前記
入出力要素間をロックアップし得るようにしたトルクコ
ンバータにおいて、前記ロックアップ制御圧を制御する
ためのロックアップ制御弁に対し、該ロックアップ制御
圧を指令するための信号圧と、前記コンバータ室の入口
圧および出口圧を作用させ、該入口圧および出口圧と逆
の向きに前記ロックアップ制御圧をフィードバックして
作用させ、前記コンバータ室の入口圧および出口圧が作
用する受圧面積和を前記ロックアップ制御圧の受圧面積
に同じにしたことを特徴とするものである。 【0009】 【発明の効果】第1発明におけるロックアップ制御装置
は、トルクコンバータのロックアップ制御室にロックア
ップ制御圧を供給することでロックアップクラッチピス
トンをストロークさせてトルクコンバータ入出力要素間
をロックアップする。そして、上記のロックアップ制御
圧を制御するに際しロックアップ制御弁は、ロックアッ
プ制御圧を指令するための信号圧と、コンバータ室入口
圧および出口圧の双方を作用され、当該入口圧および出
口圧と逆の向きにロックアップ制御圧をフィードバック
して作用され、これらによる力が釣り合うようロックア
ップ制御圧の制御を行う。 【0010】ところで、ロックアップ制御弁にコンバー
タ室入口圧および出口圧の双方を作用させると共に、こ
れら圧力が作用する受圧面積の和を逆向きのロックアッ
プ制御圧の受圧面積と同じにしたため、ロックアップ制
御圧の元圧が変化したり、コンバータ室入口圧および出
口圧とコンバータ室内におけるコンバータ圧との間に圧
力差があっても、ロックアップクラッチの締結力が要求
に対して過不足を生ずるようなことがなく、ロックアッ
プクラッチの締結ショックやスリップが発生するという
懸念を払拭し得る。 【0011】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づき詳細に説明する。図1は、自動変速機の伝動系
に挿置したトルクコンバータに用いるよう構成した本発
明の一実施の形態になるロックアップ制御装置で、1は
3回路式ロックアップトルクコンバータを示す。このト
ルクコンバータ1はポンプインペラ(入力要素)1a
と、これに対向配置したタービンランナ1b(出力要
素)と、ステータ(反力要素)1cとの3要素を有し、
ポンプインペラ1aを図の左側におけるエンジン(図示
せず)のクランクシャフト2に結合し、タービンランナ
1bを図の右側における自動変速機(図示せず)の入力
軸3に結合し、ステータ1cを一方向クラッチ4を介し
エンジンと逆方向へ回転不能にして中空固定軸5上に置
くことにより反力要素として機能可能とする。 【0012】トルクコンバータ1の内部コンバータ室6
にトルクコンバータ入口回路7から矢の方向に作動油を
供給し、この作動油をトルクコンバータ出口回路8から
矢の方向へ排除する。かくて、エンジン駆動されるポン
プインペラ1aは内部作動油をかき廻し、これをタービ
ンランナ1bに衝突させた後ステータ1cによる案内下
でポンプインペラ1aに戻す。この間ステータ1cによ
る反力下でタービンランナ1bをトルク増大させつつ回
転させることができ、トルクコンバータ1は流体伝動に
よるコンバータ状態での動力伝達を行うことができる。 【0013】トルクコンバータ1は更に、ポンプインペ
ラ1aおよびタービンランナ1b間を直結(ロックアッ
プ)可能とするためにロックアップクラッチ9を具え、
これをロックアップクラッチピストン10の右行により
締結する時上記のロックアップを行い得るものとする。
ここで、ロックアップクラッチピストン10はコンバー
タ室6から区画されたロックアップ制御室11を画成す
るよう摺動自在に嵌合し、ロックアップ制御回路12か
ら室11内へ矢の方向に供給されるロックアップ制御圧
L と、室6内のコンバータ圧PC との差圧に応じた図
中右向きの力によりロックアップクラッチ9を締結し
て、トルクコンバータ入出力要素1a,1b間をロック
アップし得るものとする。 【0014】かかるロックアップの制御を行うための油
圧回路を次に説明するに、21はトルクコンバータ制御
弁、22はロックアップ制御弁、23はロックアップソ
レノイド、24はオイルクーラ、25は自動変速機の潤
滑部をそれぞれ示す。トルクコンバータ制御弁21は、
トルクコンバータ1のコンバータ室6に対する作動油通
流制御と、オイルクーラ24および潤滑部25への作動
油通流制御とを司るもので、ばね21aにより図示の常
態位置に弾支されたスプール21bを具える。このスプ
ール21bは、室21cに信号圧PS が供給される時、
ばね21aに抗して図示位置から押し下げられた作動位
置になる。 【0015】トルクコンバータ制御弁21は、スプール
21bが図示の常態位置にある時、トルクコンバータ作
動圧PT が供給されている入力回路26をトルクコンバ
ータ入口回路7に通じさせ、並列回路27,28間を相
互に連通させ、トルクコンバータ出口回路8をオイルク
ーラ24の入口部からのオイルクーラ回路29に通じさ
せるものとする。なお、並列回路27,28内にはそれ
ぞれオリフィス27a,28aを挿置し、回路28は回
路27に対して、オリフィス27aよりもトルクコンバ
ータ制御弁21に近い箇所で接続し、回路27はトルク
コンバータ入口回路7に接続する。 【0016】トルクコンバータ制御弁21は、スプール
21bが図示位置から押し下げられた作動位置にある
時、入力回路26を回路27に通じさせ、回路28をオ
イルクーラ回路29に通じさせ、トルクコンバータ出口
回路8を潤滑部25からの潤滑回路30に通じさせるも
のとする。なお潤滑回路30にはオイルクーラ24の出
口部を接続し、オイルクーラ回路29からオイルクーラ
24に通流した後の作動油が潤滑部25に供給されるよ
うになす。 【0017】ここで、オイルクーラ回路29および潤滑
回路30間にはバイパス弁31を介挿し、これを前者の
回路29から後者の回路30への油流を許可し、逆方向
への油流を阻止する逆止弁とする。かかる逆止型式のバ
イパス弁31は、低温時に作動油が高粘度故にオイルク
ーラ24に通流し難くなってオイルクーラ24の入口側
圧力が設定値(開弁圧)以上になった時に開かれ、オイ
ルクーラ24内で行き止まりになっている作動油を潤滑
部25に向かわせた後にオイルパンに戻し得るようにす
る。かくて、低温時に作動油がオイルクーラ24に通流
し難くなって潤滑部25への通油量が減少することに伴
う変速機の焼損を防止することができる。 【0018】ここでバイパス弁31の開弁圧は以下のご
とくに決定する。作動油が高粘度故にオイルクーラ24
に通流し難くなって上記の焼損に関する問題を生ずるの
は低温時であり、従って、この問題を生じない常温時は
バイパス弁31を常閉させておいても上記の作用効果は
達成される。それにもかかわらず常温時もバイパス弁3
1を開き得るようにしておく場合、当該常温時において
行われる前記のロックアップ作用中にバイパス弁31が
開閉し得ることとなり、ロックアップ作用中にバイパス
弁31が開閉すると、回路29を経てコンバータ室6 の
内圧(コンバータ圧)PC が変化してロックアップクラ
ッチ9の締結力変化によりショックが生ずる。 【0019】この問題解決のためにバイパス弁31はロ
ックアップが行われる温度域で決して開かれることのな
いよう構成する。これがため、バイパス弁31の開弁圧
を決定する内蔵ばねのセット荷重は、ロックアップが行
われる温度域でオイルクーラ24の入口側に発生する圧
力によっては決してバイパス弁31が開かれることのな
いような荷重とする。 【0020】ロックアップ制御弁22は、ロックアップ
制御室11内にロックアップ制御圧PL を供給してトル
クコンバータ1のロックアップを行うか否かのロックア
ップ制御と、ロックアップ制御中におけるロックアップ
制御圧PL の制御とを司るもので、ばね22aによって
図示の常態位置に弾支されたスプール22bを具える。
このスプール22bは、室22c(受圧面積D)に信号
圧PS を供給される時、ばね22aに抗して図示位置か
ら押し下げられた作動位置になる。 【0021】ロックアップ制御弁22は、スプール22
bが図示の常態位置にある時、ロックアップ制御回路1
2をドレンポート22dに通じさせてロックアップ制御
圧P L を消失させ、ロックアップクラッチ9の解放によ
りトルクコンバータ1を非ロックアップ状態(コンバー
タ状態)にする。ロックアップ制御弁22は、スプール
22bが図示位置から押し下げられた作動位置にある時
ロックアップ制御回路12を、自動変速機が前進走行
(D)レンジにされている時に発生するDレンジ圧PD
を供給されるDレンジ圧回路32に通じさせ、このDレ
ンジ圧PD を元圧としてロックアップ制御回路12にロ
ックアップ制御圧PL を出力することでトルクコンバー
タ1をロックアップク状態にするものとする。 【0022】ロックアップ制御弁22のスプール22b
には更に、段差部22e(受圧面積A),22f(受圧
面積B)を設定し、これらにそれぞれ、トルクコンバー
タ入口回路7内のトルクコンバータ入口圧Pinおよびト
ルクコンバータ出口回路8内のトルクコンバータ出口圧
Pout を図中下向きに(信号圧PS と同じ向きに)作用
させると共に、プラグ22g(受圧面積C)を介し逆向
きにロックアップ制御圧PL をフィードバックして作用
させる。ここで、トルクコンバータ入口圧Pinおよびト
ルクコンバータ出口圧Pout が作用する段差部22e,
22fの受圧面積A,Bは、これら受圧面積の和(A+
B)とロックアップ制御圧PL が作用するプラグ22g
の受圧面積Cとが同じになるよう決定する。 【0023】段差部22e,22fに作用するトルクコ
ンバータ入口圧Pinおよびトルクコンバータ出口圧Pou
t だけでスプール22bがばね22aに抗しストローク
されることはないが、これら圧力PinおよびPout はこ
れらと対向する向きにフィードバックされるロックアッ
プ制御圧PL とにより、上記受圧面積の関係(A+B=
C)と相まって、元圧であるDレンジ圧PD が変化して
も、またトルクコンバータ入口圧Pinおよびトルクコン
バータ出口圧Pout がコンバータ圧PC を正確に反映し
ていなくても、ロックアップ制御圧PL とコンバータ圧
C との差圧(ロックアップクラッチ9の締結力)が過
不足のない要求通りのものとなるようロックアップ制御
圧PL を室22cへの信号圧PS に応じた値に正確に制
御する作用をなす。 【0024】以下にその理由を説明するに、ロックアッ
プ制御弁22のスプール22bには、室22c内の信号
圧PS による図中下向きの力と、段差部22eに作用す
るトルクコンバータ入口圧Pinによる図中下向きの力P
in・Aと、段差部22fに作用するトルクコンバータ出
口圧Pout による図中下向きの力Pout ・Bと、ロック
アップ制御圧PL がプラグ22gを介して図中上向きに
作用する力PL ・Cと、ばね22aによる図中上向きの
力ばね力Fs とが作用し、ロックアップ制御弁22はこ
れら力がバランスするよう、つまり次式が成立するよう
ロックアップ制御圧PL を制御する。 Ps・ D+Pin・A+Pout ・B=PL ・C+Ps ・・・(1) 【0025】ここで、ロックアップクラッチピストン1
0によるロックアップクラッチ9の締結力は、上記のよ
うにロックアップ制御弁22により制御されたロックア
ップ制御圧PL と、コンバータ室6内におけるコンバー
タ圧PC との差圧ΔPL (=PL −PC )に比例し、当
該差圧の関数として表される。ここでトルクコンバータ
入口圧Pinおよびトルクコンバータ出口圧Pout がコン
バータ圧PC に対してΔP1 ,ΔP2 の差を有し、Pin
=PC +ΔP1 であり、Pout =PC −ΔP2 であると
すると、上記(1)式は、 Ps ・D+(PC +ΔP1 )・A+(PC −ΔP2 )・B =PL ・C+Fs ・・・(2) で表され、コンバータ圧PC で整理すると Ps ・D+PC ・(A+B)+(ΔP1 ・A−ΔP2 ・B) =PL ・C+Fs ・・・(3) と表せる。ここで、受圧面積Bを B=A・ΔP1 /ΔP2 ・・・(4) を満たすように設定しておけば、上記(3)式は、 Ps ・D+PC ・(A+B)=PL ・C+Fs ・・・(5) となり、ΔP1 ,ΔP2 が消失する。ここで、A+B=
Cであるから、上記(5)式は、 Ps ・D=(PL −PC )・C+Fs ・・・(6) となるので、信号圧Ps は Ps =(ΔPL ・C+Fs )/D・・・(7) により決定される。 【0026】なお、上記(4)式については、コンバー
タ圧PC はコンバータ室を通流する圧力損失により油圧
の低下の途中の圧であり、一般的にはトルクコンバータ
入口圧Pinと出口圧Pout との平均値と見なし得るか
ら、ΔP1 =ΔP2 であるとして、A=Bと設定して差
し支えない。なお、より一層制御の精度を向上させる場
合にはトルクコンバータ内部の圧力損失の分布を考慮し
てΔP1 ,ΔP2 を求めてこれに基いて受圧面積A,B
を設定してもかまわない。またロックアップ制御圧PL
の元圧であるDレンジ圧PD が(1)式にはもとと存在
しない。従って本実施の形態においては、元圧であるD
レンジ圧PD が変化しても、またトルクコンバータ入口
圧Pinおよびトルクコンバータ出口圧Pout がコンバー
タ圧PC を正確に反映しておらずコンバータ圧PC に対
しΔP1 ,ΔP2 のような偏差を持っていても、ロック
アップ制御圧PL とコンバータ圧PC との差圧(ロック
アップクラッチ9の締結力)が過不足のない要求通りの
ものとなるようロックアップ制御圧PL を室22cへの
信号圧PS に応じて正確に制御することができる。 【0027】信号圧PS はロックアップソレノイド23
により制御することとする。このロックアップソレノイ
ド23はリニヤソレノイドとし、一定のパイロット圧P
P を元圧として供給電流に比例した信号圧PS を回路3
3に出力し、この信号圧回路33をトルクコンバータ制
御弁21の室21cおよびロックアップ制御弁22の室
22cに接続する。ここでロックアップソレノイド23
への供給電流は、ロックアップクラッチ9の要求される
締結容量から上記(7)式で求まる信号圧Ps に対応さ
せて決定する。 【0028】上記実施の形態になるロックアップ制御装
置の作用を次に説明する。トルクコンバータ1をロック
アップすべきでない運転中は、ロックアップソレノイド
23が電流を供給されず、信号圧PS を回路33に出力
しない。よって、トルクコンバータ制御弁21のスプー
ル21bが図示の常態位置にあって、入力回路26内の
トルクコンバータ作動圧PT をトルクコンバータ入口回
路7からトルクコンバータ1のコンバータ室6に供給
し、トルクコンバータ出口回路8をオイルクーラ回路2
9に通じさせてコンバータ室6からの戻り油をオイルク
ーラ24により冷却した後、潤滑部25の潤滑に供して
オイルパンに流下させる。 【0029】ロックアップすべきでない運転中のため信
号圧PS が発生しない時は、ロックアップ制御弁22の
スプール22bも図示の常態位置にあって、ロックアッ
プ制御回路12がドレンポート22dに連通され、ロッ
クアップ制御圧PL が消失されている。従って、ピスト
ン10がロックアップクラッチ9を締結しないため、ロ
ックアップクラッチ9の解放によりトルクコンバータ1
はロックアップされないコンバータ状態で動力伝達を行
う。 【0030】トルクコンバータ1をロックアップすべき
運転中は、ロックアップソレノイド23が電流を供給さ
れて回路33へ、電流値に比例した信号圧PS を出力す
るため、トルクコンバータ制御弁21のスプール21b
が図示の常態位置から押し下げられた作動位置となり、
ロックアップ制御弁22のスプール22bも図示の常態
位置から押し下げられた作動位置となる。 【0031】トルクコンバータ制御弁21のスプール2
1bが上記のように作動位置になることで、入力回路2
6が回路27に通じ、回路28がオイルクーラ回路29
に通じ、トルクコンバータ出口回路8が潤滑回路30に
通じる。よって入力回路26のトルクコンバータ作動圧
T が回路27に導入され、回路27へのトルクコンバ
ータ作動圧PT は一方でオリフィス27aを経てトルク
コンバータ入口回路7よりトルクコンバータ1のコンバ
ータ室6に供給され、他方でオリフィス28aを経て回
路29よりオイルクーラ24に向かい、ここで冷却され
た後に、潤滑部25の潤滑に供されてオイルパンに流下
される。そして、コンバータ室6からの戻り油は潤滑回
路30を経て潤滑部25の潤滑に供された後オイルパン
に流下される。 【0032】またロックアップ制御弁22は、スプール
22bが上記の通り作動位置になることで、Dレンジ圧
回路32からのDレンジ圧PD を元圧としてロックアッ
プ制御回路12に、信号圧PS に応じた、つまりロック
アップソレノイド23への通電量に対応した締結容量が
得られるロックアップ制御圧PL を出力する。このロッ
クアップ制御圧PL はロックアップクラッチピストン1
0を右行させてロックアップクラッチ9を、ロックアッ
プ制御圧PL に応じた力で締結させ、トルクコンバータ
1をロックアップ状態にすることができる。 【0033】このロックアップに際し信号圧Ps は、ロ
ックアップクラッチ9の要求締結容量が得られるような
力でロックアップクラッチピストン10をコンバータ圧
Cに抗してロックアップクラッチ9に対し押圧するの
に必要な圧力値に決定し、当該ロックアップ制御圧PL
に対応させてロックアップソレノイド23への供給電流
を決定する。ところで本実施の形態においては、ロック
アップ制御圧PL を作り出すロックアップ制御弁22に
対し上記のごとく、コンバータ室入口圧Pinおよび出口
圧Pout の双方を作用させ、これと逆の向きにロックア
ップ制御圧PL をフィードバックして作用させ、これら
による力が釣り合うようロックアップ制御圧PL の制御
を行うよう構成し、更にこれらコンバータ室入口圧Pin
および出口圧Pout が作用する受圧面積の和(A+B)
をロックアップ制御圧PL の受圧面積Cと同じにしたた
め、コンバータ室入口圧Pinおよび出口圧Pout がコン
バータ室6内におけるコンバータ圧PC を正確に反映せ
ず、これとの間に圧力差ΔP1 ,ΔP2 があっても、ま
た元圧であるDレンジ圧PD が変化しても、前記したよ
うにロックアップクラッチ9の締結力が要求に対して過
不足を生ずるようなことがなく、ロックアップクラッチ
9の締結ショックやスリップが発生するという懸念を払
拭し得る。 【0034】加えて本実施の形態においては当該ロック
アップ時に上記のごとく、コンバータ室6から回路8へ
の戻り油を潤滑回路30および潤滑部25を順次経てオ
イルパンに排除するため、コンバータ室6内のコンバー
タ圧PC を低下させることができ、その分ロックアップ
制御圧PL を低く決定してもロックアップクラッチ9の
要求締結容量を達成し得る。かようにロックアップ制御
圧PL を低くし得ることで、これに耐え得るよう設計す
る必要のあるトルクコンバータ1の強度を低く抑えるこ
とができるとともに、作動油を供給するオイルポンプも
それだけ小容量のものでよくなり、コスト的に有利であ
るし、オイルポンプの駆動負荷も小さくて燃費の点でも
大いに有利である。 【0035】しかも、この目的のためにコンバータ室6
から回路8への戻り油をオイルパンに排除するに際し、
排除油を潤滑回路30を経て潤滑部25に導き、当該潤
滑部25の潤滑に有効利用した後にオイルパンに排除す
るため、当該排除油が原因で作動油の油量収支が悪化す
るような事態を回避することができる。 【0036】またオイルクーラ回路29および潤滑回路
30間に、前者の回路29から後者の回路30への油流
を許可し、逆方向への油流を阻止するバイパス弁31を
介挿したから、低温時に作動油が高粘度故にオイルクー
ラ24に通流し難くなってオイルクーラ24の入口側圧
力が開弁圧以上になった時にバイパス弁31が開いて、
オイルクーラ24内で行き止まりになっている作動油を
潤滑部25に向かわせた後にオイルパンに戻すことがで
きる。これがため、低温時に作動油がオイルクーラ24
に通流し難くなってトルクコンバータ1への通油量が減
少する傾向になっても、バイパス弁31が開いてトルク
コンバータ通油量を所定通りに補償することができ、ロ
ックアップクラッチ9が焼損するのを防止することがで
きる。 【0037】更に、バイパス弁31の開弁圧を前記した
通りに定め、バイパス弁31をロックアップが行われる
温度域でのオイルクーラ入口側圧力(オイルクーラ回路
29内の圧力)では開弁することのないよう構成したた
め、ロックアップ中にバイパス弁31を閉弁状態に保つ
ことができる。従って、ロックアップ中にバイパス弁が
開閉してコンバータ室6内の圧力変化によりロックアッ
プクラッチ9の締結力を変化させるようなことがなく、
これが原因でショックが発生するような事態を回避する
ことができる。なお、バイパス弁31をかように閉弁状
態に保つ温度域が上記の通り、ロックアップが行われる
温度域であるから、そして当該温度域では作動油がオイ
ルクーラ24に通流し得なくなるほど高粘度になること
がないから、バイパス弁31を設けたことの前記作用効
果が達成されなくなることはない。なお、 上述した例で
は、信号圧と同じ向きにコンバータ室の入口圧および出
口圧を作用させたが、これとは逆に、信号圧と同じ向き
にロックアップ制御圧をフィードバックし、信号圧と逆
向きにコンバータ室の入口圧および出口圧を作用させて
も構わない。
【図面の簡単な説明】 【図1】 本発明の一実施の形態になるトルクコンバー
タのロックアップ制御装置を示す油圧回路図である。 【符号の説明】 1 トルクコンバータ 1a ポンプインペラ(トルクコンバータ入力要素) 1b タービンランナ(トルクコンバータ出力要素) 1c ステータ(トルクコンバータ反力要素) 2 エンジンクランクシャフト 3 変速機入力軸 4 一方向クラッチ 5 中空固定軸 6 コンバータ室 7 トルクコンバータ入口回路 8 トルクコンバータ出口回路 9 ロックアップクラッチ 10 ロックアップクラッチピストン 11 ロックアップ制御室 12 ロックアップ制御回路 21 トルクコンバータ制御弁 22 ロックアップ制御弁 23 ロックアップソレノイド 24 オイルクーラ 25 潤滑部 31 バイパス弁
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平7−119827(JP,A) 特開 平2−271158(JP,A) 特開 平6−58404(JP,A) 特開 平6−288471(JP,A) 実開 平2−87167(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16H 61/14

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 入出力要素間で流体伝動により動力伝達
    が行われるコンバータ室からロックアップクラッチピス
    トンにより区画されたロックアップ制御室を具え、該ロ
    ックアップ制御室にロックアップ制御圧を供給すること
    でロックアップクラッチピストンをストロークさせて前
    記入出力要素間をロックアップし得るようにしたトルク
    コンバータにおいて、 前記ロックアップ制御圧を制御するためのロックアップ
    制御弁に対し、該ロックアップ制御圧を指令するための
    信号圧と、前記コンバータ室の入口圧および出口圧を作
    用させ、該入口圧および出口圧と逆の向きに前記ロック
    アップ制御圧をフィードバックして作用させ、前記コン
    バータ室の入口圧および出口圧が作用する受圧面積和を
    前記ロックアップ制御圧の受圧面積に同じにしたことを
    特徴とするトルクコンバータのロックアップ制御装置。
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