JP3509437B2 - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JP3509437B2
JP3509437B2 JP32199696A JP32199696A JP3509437B2 JP 3509437 B2 JP3509437 B2 JP 3509437B2 JP 32199696 A JP32199696 A JP 32199696A JP 32199696 A JP32199696 A JP 32199696A JP 3509437 B2 JP3509437 B2 JP 3509437B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機、プリン
タ、ファクシミリ等の画像形成装置に関し、さらに詳し
く言えば、熱定着装置を備える画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】複写機、プリンタ、ファクシミリ等の画
像形成装置において、トナー等により形成された未定着
画像を記録媒体(転写紙)上に定着させるための熱定着
装置は周知である。従来の熱定着装置を備えた画像形成
装置において、定着性(定着品質)は定着ローラ温度に
よって決まるが、ある程度の部分は環境温度、中でも転
写紙温度によって左右される。そこで、環境温度あるい
は転写紙温度に応じて定着ローラの動作時制御温度を変
える技術が、従来より多数提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来
の、環境温度あるいは転写紙温度に応じて定着ローラの
動作時制御温度を変えるようにした画像形成装置におい
ては、環境温度(転写紙温度)検出手段に異常が発生し
たときには、検出された異常なデータを基にして定着温
度の制御を実行してしまい、定着不良を起こすという問
題があった。
【0004】また、環境温度検出手段の異状時には、サ
ービスマンが不良部品の交換を行うまで装置が停止して
しまったりして、コピー作業・プリント作業などの日常
業務に支障をきたすという問題もあった。
【0005】本発明は、従来の熱定着装置を備える画像
形成装置における上述の問題を解決し、環境温度検出手
段に異常が発生した場合でも作像動作が可能であり、あ
る程度の定着性の画像を得ることのできる画像形成装置
を提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記の課題は、本発明に
より、加熱手段により加熱され表面温度が予め設定され
た制御温度に制御される定着ローラと、該定着ローラに
圧接される加圧ローラと、前記定着ローラの表面温度を
検知する表面温度検知手段と、装置本体内の温度を検知
する環境温度検知手段と、該環境温度検知手段の検知結
果に基づいて前記定着ローラ制御温度を補正する制御手
段とを有する画像形成装置において、前記環境温度検知
手段の異常時は、前記定着ローラを、環境温度によって
補正される値の中央値で制御することにより解決され
る。
【0007】また、本発明は、前記の課題を解決するた
めに、画像形成動作を実行する際の前記環境温度検知手
段の検出値を記憶する記憶手段を有し、前記環境温度検
知手段の異常時は、前記定着ローラ制御温度を、前記記
憶手段に記憶された異常発生前の環境温度の値によって
補正することを提案する。
【0008】さらに、本発明は、前記の課題を解決する
ために、リアルタイムクロックと、1日の環境温度の変
動を記憶する記憶手段とを有し、前記環境温度検知手段
の異常時は、前記定着ローラ制御温度を、前記記憶手段
に記憶された現在時刻に対応する異常発生前の環境温度
の値によって補正することを提案する。
【0009】さらに、本発明は、前記の課題を解決する
ために、 前記環境温度検知手段の異常時は、前記定着
ローラ制御温度を、装置立ち上げ時に前記表面温度検知
手段が検出した定着ローラ表面温度によって補正するこ
とを提案する。
【0010】さらに、本発明は、前記の課題を解決する
ために、前記加圧ローラを加熱する加熱手段と、該加熱
ローラの表面温度を検知する加圧ローラ表面温度検知手
段を有し、前記環境温度検知手段の異常時は、前記定着
ローラ制御温度を、装置立ち上げ時に前記表面温度検知
手段又は前記加圧ローラ表面温度検知手段が検出した定
着ローラ表面温度又は加圧ローラ表面温度によって補正
することを提案する。
【0011】さらに、本発明は、前記の課題を解決する
ために、装置立ち上げ時に前記表面温度検知手段又は
(及び)前記加圧ローラ表面温度検知手段が検出した定
着ローラ表面温度又は(及び)加圧ローラ表面温度を記
憶する記憶手段と、装置の電源OFF時より所定時間後
に計数を開始する計数手段とを有し、装置立ち上げ時に
前記計数手段の計数値が所定値に達していない場合は、
前記定着ローラ制御温度を、前記記憶手段に記憶された
定着ローラ表面温度又は加圧ローラ表面温度によって補
正することを提案する。
【0012】さらに、本発明は、前記の課題を解決する
ために、装置立ち上げ時に前記表面温度検知手段又は
(及び)前記加圧ローラ表面温度検知手段が検出した定
着ローラ表面温度又は(及び)加圧ローラ表面温度を記
憶する記憶手段を有し、装置立ち上げ時の定着ローラ表
面温度と加圧ローラ表面温度が所定温度以下かつ所定の
温度差以上の場合は、前記定着ローラ制御温度を、前記
記憶手段に記憶された前回立ち上げ時の定着ローラ表面
温度又は加圧ローラ表面温度によって補正することを提
案する。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図1は、本発明の一実施形態であ
るカラー複写機の基本構成を示す概略構成図である。こ
の図に示す複写機は、電子写真プロセスによるカラー画
像形成を行うプリンタ部1と、原稿画像を読み取って画
像データをプリンタ部1へ転送するためのスキャナ部2
と、プリンタ部1へ転写紙を供給するための給紙装置で
あるバンク3と、スキャナ部2へ原稿を給送するための
原稿給送装置であるDF4と、プリンタ部1から排出さ
れる転写紙を仕分けしたりする後処理装置であるソータ
5とからなっている。この複写機の全般的な説明は本発
明に関連する説明の後で行なうことにする。また、この
複写機の全体的構成は後述する本発明の各実施形態に共
通するものである。
【0014】図2は、図1に示した複写機におけるプリ
ンタ部1の主要部分を示す構成図である。プリンタ部1
は、感光体ドラム10を中心に現像リボルバユニット2
0,中間転写ベルト30,書き込みユニット40,定着
ユニット52等からなっている。ここでは定着ユニット
52に絞って説明する。
【0015】図2において、定着ユニット52は定着ロ
ーラ53及び加圧ローラ54を有している。本実施例で
は、定着ローラ53及び加圧ローラ54の双方にヒータ
が内蔵されている(ヒータは図示せず)。本実施形態で
は、両ローラ間に通紙される転写紙の上面に未定着トナ
ー像があるので、上側の定着ローラのヒータ容量を下側
の加圧ローラヒータよりも大きくしている。ちなみに加
圧ローラにヒータを装備している理由は、主に両ローラ
を当接させて回転させるときに定着ローラ側の熱を奪わ
ないようにするためである。また、各ローラ53,54
に近接して上サーミスタ55及び下サーミスタ56が配
設され、各ローラの温度を検出している。そして、各サ
ーミスタの検出温度に基づいて各ローラ53,54が所
定の温度になるようにヒータを制御している。ヒータ制
御モードとしては位相制御またはオン/オフ制御があ
り、本実施形態では両者を切り替えることが可能となっ
ている。さらに、装置内で定着ユニットの発熱の影響を
受けにくい適切な位置に、図示しない環境温度検出セン
サが配設されている。
【0016】図3は、ヒータの制御回路の構成を示す回
路図である。ここでは定着ローラ及び加圧ローラの双方
に設けられたヒータのうち一方のヒータとその制御回路
のみ図示しているが、他方のヒータとその制御回路もこ
れと同様である。ヒータ57には電源60からトライア
ック58を介して電力が供給される。そのトライアック
58は、後述するCPUからのヒータ制御信号によりS
SR(ソリッドステートリレー)59がオンしたときに
出されるトリガパルスにより導通し、電源60からの電
力をヒータ57に供給する。位相制御モードの場合、C
PUはヒータ制御信号をPWM(パルス巾変調)出力し
ている。オン/オフ制御モードの場合はPWM出力とは
ならないが、CPUで出力を切り替えることができる。
【0017】本実施形態における定着制御温度は以下の
ように設定されている。 待機時定着ローラ制御温度:150℃ 動作時定着ローラ設定温度:150℃ 加圧ローラ制御温度:140℃ ここで、動作時の定着ローラに対して設定温度という語
句を用いているが、動作時の定着ローラ制御温度は環境
温度に応じて補正されるので、常温(本実施形態では環
境温度:20℃とする)のときに設定される制御温度の
ことを設定温度と呼んでいる。なお、本実施形態では環
境温度による加圧ローラ制御温度の補正は行っておら
ず、加圧ローラ制御温度は待機時・動作時ともに140
℃である。
【0018】ところで、従来の画像形成装置では、環境
温度(装置内温度)に応じて定着ローラの動作時制御温度
を補正する場合、環境温度検出手段に異常があったとき
には、その異常なデータを基にして定着温度の制御を実
行してしまい、定着不良を起こすという問題があった。
そこで、本発明においては、環境温度検出手段に異常が
発生した場合には、補正される量の中央値をもって動作
時の定着ローラ温度を制御するようにしている。以下、
本実施形態における制御について図4を参照して説明す
る。
【0019】図4は、本実施形態における、環境温度に
よって補正される動作時定着ローラ制御温度直線を示す
グラフである。このグラフに示すように、動作時の定着
ローラ制御温度は、常温(20℃)における設定温度1
50℃を中心に、最大補正量ΔT(20deg)の補正が行
われる。すなわち、動作時制御温度直線:Taとして示
されるように環境温度10℃から30℃の間で、定着ロ
ーラ制御温度は160〜140℃の範囲に設定される。
【0020】そして、環境温度検出センサの異常時には
(異常発生の判断は、センサからの信号が来ない、ある
いは、規定範囲外の検出値を出力する、等を複写機CP
Uにより判断することができる)、温度制御範囲(補正
範囲)の中央値である150℃をもって定着ローラ制御
温度とする。すなわち、図5に示すように、動作時定着
ローラ制御温度は150℃に固定される。
【0021】これにより、環境温度の変動に応じた動作
時定着ローラ制御温度の補正は行われないが、少なくと
も従来程度(環境温度に応じた補正を行わない程度)の定
着性を確保することができる。それと同時に、環境温度
検出センサからの異常なデータにより制御温度が不適切
に補正されることがないので、定着不良等の不具合が防
止できる。また、環境温度検出センサの異常発生により
複写機動作を停止することなく、ある程度の定着性を保
って装置動作を継続できるので、日常業務への影響を最
小限に止めることが可能である。なお、上記説明で示し
た温度の数値は全て一例であり、本実施形態で示した数
値に限定されるものではない。
【0022】次に、請求項2の発明に係る実施形態につ
いて説明する。この実施形態の複写機の基本的な構成は
前記実施形態のものと同様なので、異なる部分について
のみ説明する。
【0023】本実施形態においては、複写動作(画像形
成動作)を実行する際の環境温度(環境温度検出センサ
の検出値)を記憶するメモリ(図示せず)を有してい
る。そのメモリとしては後述するRAM103(図7)を
用いることもできる。
【0024】そして、環境温度検出センサの異常時に
は、そのメモリに格納されている環境温度の値によって
補正された動作時定着ローラ制御温度が用いられる。す
なわち、前回複写動作が実行されたときの環境温度によ
って動作時定着ローラ制御温度を補正し、その制御温度
によって定着ローラの温度制御が行われる。例えば、メ
モリに『15℃』という温度が記憶されていれば(前回
複写動作時の環境温度が15℃であれば)、異常発生後
は環境温度15℃として動作時定着ローラ制御温度が決
定され、動作時定着ローラ制御温度は155℃となる
(図4参照)。以後、動作時定着ローラ制御温度は15
5℃に固定されて定着制御が行われる。
【0025】これにより、環境温度検出センサに異常が
発生した場合でも装置動作が可能であり、定着性を保っ
た画像形成動作を行うことができる。なお、上記説明で
示した温度の数値は全て一例であり、本実施形態で示し
た数値に限定されるものではない。
【0026】次に、請求項3の発明に係る実施形態につ
いて説明する。この実施形態の複写機の基本的な構成も
前記実施形態のものと同様なので、異なる部分について
のみ説明する。
【0027】本実施形態においては、1日(24時間)
の環境温度変動を記憶するメモリ(図示せず)を有して
いる(所定の時間間隔で検出した環境温度検出センサの
検出値を記憶するようにしてもよい)。そのメモリとし
ては後述するRAM103(図7)を用いることもでき
る。ただし、業務終了後に複写機の電源コードをコンセ
ントから抜くこともあるので、バッテリによりバックア
ップされたRAMを設けてもよい。
【0028】そして、環境温度検出センサの異常時に
は、そのメモリに格納されている(異常発生以前に取得
された)、現在と同時刻(所定の時間間隔で環境温度を
検出する場合は、現在時刻に最も近い時刻)の環境温度
の値によって補正された動作時定着ローラ制御温度が用
いられる。すなわち、メモリには前日の環境温度変動が
記憶されている。例えば、現在時刻が10時20分だと
すると、メモリに記憶されている前日の10時20分の
環境温度が読み出され、その環境温度によって動作時定
着ローラ制御温度を補正し、その制御温度によって定着
ローラの温度制御が行われる。ここで、前日の同時刻の
環境温度としてメモリに『15℃』という温度が記憶さ
れていれば、現在の環境温度を15℃として動作時定着
ローラ制御温度が決定され、動作時定着ローラ制御温度
は155℃となる(図4参照)。
【0029】これにより、環境温度検出センサの異常発
生後も装置動作が可能であり、定着性を保った画像形成
動作を行うことができる。本実施形態では異常発生後も
動作時定着ローラ制御温度は変動する可能性がある。例
えば、上記の10時20分に動作時定着ローラ制御温度
が155℃に設定された後、13時20分にコピーを取
る場合、前日の同時刻(13時20分)の環境温度とし
て『20℃』という温度がメモリに記憶されていれば、
動作時定着ローラ制御温度は150℃となる(図4参
照)。なお、上記説明で示した温度の数値は全て一例で
あり、本実施形態で示した数値に限定されるものではな
い。
【0030】次に、請求項4の発明に係る実施形態につ
いて説明する。この実施形態の複写機の基本的な構成も
前記実施形態のものと同様なので、異なる部分について
のみ説明する。
【0031】本実施形態の複写機は、加圧ローラを加熱
するヒータを備えていない、また、加圧ローラヒータを
有していないので、加圧ローラの表面温度を検出する下
サーミスタも備えられていない。それ以外の基本的な構
成は前記各実施形態のものと同様である。
【0032】そして、本実施形態においては、環境温度
検出センサの異常時には、その環境温度検出センサに代
えて、装置立ち上げ時の定着ローラ表面温度によって動
作時定着ローラ制御温度の補正を行うように制御するよ
うになっている。定着ローラ表面温度は、図2の上サー
ミスタ55によって検出する。また、その検出値は、後
述するRAM103(図7)に記憶することができる。
【0033】例えば、その日の朝装置を立ち上げたとき
(複写機メインスイッチをONしたとき)の定着ローラ温
度が15℃だったとすると、環境温度検出センサの異常
発生後は、環境温度が常に15℃であると見做すことに
なる。従って、図4のグラフを参照すると、異常発生後
は環境温度が変動した場合でも、動作時定着ローラ制御
温度は155℃に固定されて制御が行われる。そのた
め、それ以後環境温度が例えば20℃に上昇したとして
も熱量不足による定着不良は発生しない。このように本
実施形態により、環境温度検出センサの異常発生後も装
置動作が可能であり、定着性を保った画像形成動作を行
うことができる。
【0034】次に、請求項5の発明に係る実施形態につ
いて説明する。この実施形態の複写機は加圧ローラにヒ
ータを備えている。すなわち、請求項1〜3に係る発明
の実施形態として説明した前記各実施形態のものと同様
の構成である。そこで、異なる部分についてのみ説明す
る。
【0035】一般に、カラー画像形成装置においては、
定着ローラの温度低下を少しでも減らすために加圧ロー
ラにも加熱手段(ヒータ)が設けられている。また、そ
の加圧ローラ温度をきめ細かく制御するために加圧ロー
ラの表面温度を検出する手段(センサ)が設けられてい
る。
【0036】そこで、本実施形態においては、環境温度
検出センサの異常時には、その環境温度検出センサに代
えて、装置立ち上げ時の定着ローラまたは加圧ローラの
表面温度によって動作時定着ローラ制御温度の補正を行
うように制御するようになっている。定着ローラ表面温
度は図2の上サーミスタ55によって、また加圧ローラ
表面温度は同じく図2の下サーミスタ56によって検出
する。また、その検出値は、図3のRAM103に記憶
することができる。
【0037】環境温度検出センサの異常時に装置立ち上
げ時の定着ローラまたは加圧ローラの表面温度によって
動作時定着ローラ制御温度の補正を行う場合の作用効果
は、上記請求項4に係る実施形態において、装置立ち上
げ時の定着ローラ表面温度によって動作時定着ローラ制
御温度の補正を行った場合と同様であるので説明を省略
する。
【0038】ところで、複写機使用後に装置電源をOF
Fしてからの時間が短い場合には、定着ローラ及び加圧
ローラの表面温度は充分に低下していない。このとき再
び装置電源をONしたとすると、定着ローラ及び加圧ロ
ーラの表面温度が充分低下しておらず環境温度よりも高
い状態となっている。この状態で、上記請求項4及び請
求項5の発明に係る実施形態として説明したように、環
境温度検出センサの異常時に装置立ち上げ時の定着ロー
ラまたは加圧ローラの表面温度によって動作時定着ロー
ラ制御温度の補正を行うようにした場合には、適切な補
正が行われない場合がある。
【0039】そこで、請求項6に係る実施形態では、装
置立ち上げ時の定着ローラ又は(及び)加圧ローラの表面
温度をメモリに記憶させるとともに、装置の電源OFF
から所定時間が経過した後に計数を開始するタイマ(計
数手段)を設け、装置電源をONしたときの装置電源O
FFからの経過時間(装置の電源を切ってから次に電源
を入れるまでの時間)を判断する。そして、その装置電
源OFF後経過時間が所定時間よりも短い場合は、メモ
リに記憶された装置立ち上げ時の定着ローラ又は加圧ロ
ーラの表面温度(再び電源を入れたときに検出した定着
ローラ又は加圧ローラの表面温度ではなくその前の電源
ON時に検出した定着ローラ又は加圧ローラの表面温
度)によって動作時定着ローラ制御温度の補正を行うよ
うにしている。
【0040】例えば、上記の制御を行うための基準時間
を5分に設定したとする、そして、装置電源を切ってか
ら2分で再び電源を入れたとする。この場合、再度電源
を入れたときの定着ローラ及び加圧ローラ表面温度はま
だ下がりきっておらず例えば40℃を示したとする。こ
こで、もし単純に装置立ち上げ時の表面温度で動作時定
着ローラ制御温度を補正したとすると図4から判るよう
に140℃に制御温度が設定されることになる。そのと
き、環境温度が低ければ(仮に20℃とする)定着温度
不足による定着不良を起こしてしまう。しかし、本実施
形態では、装置電源OFF後経過時間が所定時間よりも
短いので、ここでの装置立ち上げにおいて検出した定着
ローラ又は加圧ローラの表面温度ではなく、それ以前の
装置立ち上げ時(電源ON時)に検出しメモリに記憶され
ていた定着ローラ又は加圧ローラの表面温度によって動
作時定着ローラ制御温度を補正する。仮に、メモリに記
憶されていた定着ローラ温度が15℃であったとする
と、動作時定着ローラ制御温度は155℃に設定される
ことになる。ここで環境温度が20℃であっても、定着
温度が不足することはなく、良好な定着性を確保するこ
とができる。
【0041】次に、請求項7に係る発明の実施形態につ
いて説明する。定着ローラ及び加圧ローラの双方に加熱
ヒータを有し、夫々の表面温度を検知するセンサを有す
る場合、装置立ち上げ時に検出した定着ローラ及び加圧
ローラ表面温度をメモリに記憶させる。そして、環境温
度検出センサの異常時には、装置立ち上げ時の定着ロー
ラ又は加圧ローラの表面温度によって動作時定着ローラ
制御温度を補正するのであるが、立ち上げ時に検出した
定着ローラ及び加圧ローラ表面温度の差が所定温度以下
であり、且つ、所定の温度差以上の場合(近似した値で
ない場合)には、メモリに記憶されていた定着ローラ又
は加圧ローラの表面温度によって動作時定着ローラ制御
温度を補正するようになっている。
【0042】すなわち、装置立ち上げ時に検出した定着
ローラ及び加圧ローラ表面温度が所定温度より低く、し
かも両ローラの温度差が所定の温度差(例えば5度)以上
の場合には、検出した定着ローラまたは加圧ローラ表面
温度ではなく、メモリに記憶されていた(前回の装置立
ち上げ時の)定着ローラ又は加圧ローラの表面温度によ
って動作時定着ローラ制御温度を補正する。
【0043】これは、定着ローラと加圧ローラとではそ
の熱容量に差があり、電源をOFFしたときに一般に加
圧ローラの方が温度低下が早いので、複写機使用後に装
置電源をOFFしてからの経過時間が比較的短い(あま
り経っていない)場合には両ローラに温度差が現れる
が、ある程度時間が経つと両ローラともに環境温度に収
束していく。従って、両ローラの温度差が所定値以上あ
る場合には、電源OFF後の経過時間が余りたっていな
いことが判断できる。
【0044】ただし、両ローラの温度差だけで判断した
場合には、電源OFFの直後と充分時間が経過した状況
とを判断することはできない。両ローラの熱容量に差が
あっても電源OFFの直後では温度差は小さく、また、
充分時間が経過すると両ローラともに環境温度に収束し
て温度差が小さい。しかし、両ローラの温度が所定温度
以下であることを判断することによって電源OFFの直
後でないことが判断できる。
【0045】従って、本実施形態においては、両ローラ
の温度が所定温度以下であることによって電源OFFの
直後でないことを判断し、同時に両ローラの温度差が所
定値以上あることによって電源OFFからの経過時間が
余り大きくないことを判断している。このような状況で
装置を再度立ち上げた場合、両ローラの温度は充分に下
がりきっておらず、検出した定着ローラ又は加圧ローラ
温度によって動作時定着ローラ制御温度の補正を行った
場合には適正な補正ができない。そこでメモリに記憶さ
せた前回立ち上げ時のデータを利用することによって定
着制御温度が不適切に補正されることを防ぎ、良好な定
着性を得ることができる。
【0046】上記の制御を行う場合の両ローラの温度差
の基準値は、各ローラの熱容量等に基づいて適宜設定し
てやればよい。具体的な温度差については、本実施形態
では5℃という数値に設定している。
【0047】以下の説明は、図1に示した複写機の全体
的な構成と動作についての説明である。図6は、図1に
示した複写機の制御系統を示すブロック図である。この
複写機の制御系統はプリンタ制御部100を中心に、ス
キャナ制御部200,バンク制御部300,DF制御部
400,ソータ制御部500,システム制御部800及
び操作部制御900からなっている。
【0048】プリンタ制御部100は、電子写真プロセ
ス・シーケンス及び記録用紙搬送処理を制御する制御部
である。この制御部は、バンク制御部300及びソータ
制御部500と光ファイバ・シリアル通信によって接続
されており、コマンドにより作像タイミングに応じた制
御を行っている。
【0049】スキャナ制御部200は、原稿画像データ
の読み取り制御や画像処理制御を行う。この制御部は、
DF制御部400と光ファイバ・シリアル通信によって
接続されており、コマンドにより原稿供給シーケンスを
制御している。また、プリンタ制御部100とスキャナ
制御部200とは、画像重ね時の位置合わせ及び記録用
紙と画像の位置合わせに厳しい精度を要求されることか
ら、直接に、シーケンス制御が可能なように光ファイバ
・シリアル通信によって接続されるとともに、画像デー
タをスキャナ制御部200からプリンタ制御部100に
直接転送するためのデータバスも装備している。
【0050】システム制御部800は、複写機のシステ
ム全体を制御するものであり、操作部制御900からの
入力によりプリンタ制御部100とスキャナ制御部20
0に作像条件を送ったり、装置全体の状態を管理制御
し、表示や指令をつかさどる。各制御部とは光ファイバ
・シリアル通信によって接続されている。
【0051】図7は、上記プリンタ制御部100の構成
を示すブロック図である。この図において、CPU10
1はプログラム内容の演算及び実行を行い。その制御プ
ログラムはROM102に格納されている。RAM10
3は、CPU101の作動に伴いデータを格納及び待避
させる。CPU101とROM102,RAM103
は、夫々データバス及びアドレスバスによって接続され
ている。
【0052】シリアル通信コントローラ104は、図に
示す各制御部とのコマンド送受信を行うものであり、C
PU101とはデータバス及びアドレスバスによって接
続されている。
【0053】符号105は、画像データの露光制御を行
う書き込み制御ICであり、CPU101とはデータバ
ス及びアドレスバスによって接続されている。この制御
IC105は、露光用のLD(レーザダイオード)制御
ユニット106及び書き込みユニット内のポリゴンモー
タ115と接続されてそれらを制御している。
【0054】I/Oコントローラ107は、後述するク
ラッチやソレノイド等への出力や各センサ等からの入力
を制御する。定着制御160は、定着サーミスタからの
A/D入力値を元に定着ヒータ制御用のPWM(パルス
巾変調)出力を行う。
【0055】パワーパック制御170は、パワーパック
からフィードバックされるA/D入力を元にパワーパッ
ク出力をPWMによって制御している。なお、パワーパ
ックユニットの出力としては、帯電チャージャ,帯電グ
リッド,現像DCバイアス,現像ACバイアス,ベルト
転写チャージャ,転写チャージャの出力を具備してい
る。
【0056】符号180は、感光体の表面電位を測定す
る電位計回路であり、その出力はCPU101のA/D
入力に接続されている。符号181は、感光体上のトナ
ー付着量を測定するためのPセンサ回路であり、Pセン
サのフォトトランジスタ出力がCPU101のA/D入
力に、又、CPUからのPWM出力がPセンサのLED
の駆動回路に接続されている。
【0057】符号110は紙搬送系を駆動するためのメ
インモータであり、符号111は感光体及び中間転写ベ
ルトを駆動するためのドラムモータである。そして、符
号112は現像スリーブを駆動するための現像モータで
あり、それぞれ、オン信号及び速度を半分に落とすため
の半速信号がCPUから出力され、また、速度が目的速
度に達したことを判断するためのロック検出信号がCP
Uに入力される。
【0058】符号113は各色現像器を具備するリボル
バユニットを回転させるためのリボルバモータであり、
4相出力がCPUから出力され、指定色の現像器を現像
位置に停止させる。
【0059】符号114はトナーカートリッジから現像
器内にトナーを補給するための補給モータであり、トナ
ー付着量に応じてオン時間が制御される。符号150
は、色重ね時の位置合わせの基準となる中間転写マーク
センサであり、このセンサからの信号はタイミング的に
厳しい精度を要求されるのでCPU101の割り込み入
力に接続されている。
【0060】符号151は、リボルバユニットの停止位
置基準となるリボルバホームポジション(HP)センサ
であり、信号はリボルバ回転中に出力パルスを切り替え
るというタイミング的に厳しい精度を要求されるのでC
PU101の割り込み入力に接続されている。
【0061】図8は、図7に示されたI/Oコントロー
ラ107の接続ブロック図である。この図に示すよう
に、コントローラからの出力を受けるものとして、レジ
ストクラッチ(CL)130,手差しクラッチ131,
手差しピックアップソレノイド(Sol)132,除電
ランプ(QL)133,中間転写ベルトクリーニング接
離用ソレノイド134,潤滑剤塗布ソレノイド135が
ある。
【0062】また、コントローラに信号を入力させるも
のとして、レジストセンサ140,手差しぺーパエンド
センサ141,黒カートリッジセンサ142,カラーカ
ートリッジセンサ143,ドアスイッチ入力144,排
紙センサ145がある。
【0063】次に、図2に示すプリンタ部主要構成部分
について説明する。前述したように、プリンタ部1は、
感光体ドラム10を中心に現像リボルバユニット20,
中間転写ベルト30,書き込みユニット40,定着ユニ
ット52等からなっている。感光体10の周りには、除
電ランプ11、帯電スコロトロンチャージャ(以下、帯
電CHという)12、電位計13、Pセンサ14、転写
前除電ランプ(以下、PTLという)15、ベルト転写
チャージャ16、ドラムクリーニング17が配設されて
いる。
【0064】現像リボルバユニット20の現像位置は、
感光体10上の電位計13とPセンサ14の間に位置し
ており、ユニットの中にはブラック,シアン,マゼン
タ,イエロー(以下、K,C,M,Yと略記する)の4
色の現像器21,22,23,24が備えられている。
そして、前述のCPU101からの4相出力によりリボ
ルバモータ113を回転させて、指定色の現像器を現像
位置に停止させるようになっている。
【0065】書き込みユニット40には、レーザーダイ
オード、前述のポリゴンモータ115によって回転され
るポリゴンミラー等が配設され、感光体10上に帯電C
H12と電位計13の間で露光するように設置されてい
る。
【0066】中間転写ベルト30の周りには、ベルト転
写チャージャ16から回転方向(図中時計回り)に、色
重ね時の位置合わせの基準となるベルト内側につけられ
たマーク(図示せず)を読み取るベルトマークセンサ1
50、ベルト30上に潤滑剤を塗布するための潤滑剤塗
布ユニット32、ベルト30上に転写されたトナー像を
記録用紙に転写するための紙転写チャージャ33、ベル
ト30上の未転写トナー及び残トナーをクリーニングす
るためのベルトクリーニングユニット34が配設されて
いる。なお、中間転写ベルト30の周長は、最大画像サ
イズにPセンサパターン領域(画像後端との間隔及びパ
ターン余裕長を含む)を加えた長さよりも長い構成とな
っている。
【0067】また、感光体10と中間転写ベルト30は
前述のドラムモータ111によって駆動される。そし
て、ベルトクリーニングユニット34は、前述の中間転
写ベルトクリーニング用ソレノイド134によって中間
転写ベルト30と接離可能になっている。また、ベルト
30への潤滑剤の塗布も潤滑剤塗布ソレノイド135に
よって塗布の可否ができるようになっている。
【0068】さらに、紙転写チャージャ33の用紙搬送
経路上流にレジストローラ50が配設され、下流側には
搬送ベルト51及び定着ユニット52が設けられてい
る。レジストローラ50,搬送ベルト51及び定着ロー
ラ53は前述のメインモータ110によって駆動され、
レジストローラ50はレジストクラッチ130によって
オン/オフされる。
【0069】画像形成時のプリンタ部における主要シー
ケンスの例を以下に示す。停止状態において、現像リボ
ルバユニット20は現像色Kの位置で停止しているもの
とする。
【0070】単色モードの場合、システム制御部800
よりスタート命令が来ると、除電ランプ11とドラムモ
ータ111をオンさせる。感光体10上の除電ランプ点
灯開始位置が帯電位置に到達したときに帯電CH12を
オンさせる。さらに、その帯電CH12をオンさせた位
置が現像位置に到達すると現像バイアス(AC+DC)
及び現像モータ112をオンさせる。また、その感光体
10上の現像バイアス・オン位置がベルト転写位置に到
達したときにベルト転写チャージャ16をオンさせる。
ここまでが前回転となる。ただし、停止時の現像器色と
指定色が異なる場合には、現像バイアス・オン後にリボ
ルバユニット20を指定色の現像器が現像位置になるま
で回転させる。この場合にはここまでが前回転となる。
【0071】感光体10上の露光位置が帯電された状態
になっていれば、感光体10上に潜像を形成することが
可能となる。そのタイミング以降に、画像データを送る
ようにプリンタ制御部100からスキャナ制御部200
に対して露光ランプオン及びスキャナスタートの指令を
光ファイバ通信により送信する。
【0072】スキャン動作が行われると、スキャナ制御
部200から書き込み制御IC105に画像データが転
送され、書き込み制御IC105で露光データに変換さ
れて感光体10上に静電潜像を形成すべく露光を行う。
感光体10上に形成された静電潜像は現像器によって現
像され、転写チャージャによって中間転写ベルト30に
転写される。そして、ベルト30上に転写されたトナー
像が紙転写位置に到達する直前に紙転写チャージャ33
をオンして記録用紙(転写紙)に画像を転写する。な
お、紙転写のタイミングに間に合うように転写紙は給紙
されており、レジストローラ50に転写紙先端を突き当
てて待機状態となった後、紙転写位置で画像先端と転写
紙先端とが合致するタイミングでレジストクラッチ13
0がオンされる。
【0073】画像を転写された転写紙は、搬送ベルト5
1により定着ユニット52まで搬送され、定着ローラ5
3・加圧ローラ54間を通過する際に熱定着されて排紙
トレイ(図示せず)に排出される。
【0074】また、紙転写が終了し、次の作像がない度
判断された場合は終了シーケンスに移行する。その終了
シーケンスでは、まずベルト転写チャージャ16をオフ
し、感光体10上のベルト転写チャージャ16のオフし
た位置が帯電CH12の位置に到達したときに帯電CH
12をオフし、さらにその位置が現像位置に到達したと
きに現像バイアス及び現像モータ112をオフする。こ
の時点から、マークセンサ150の基準マーク検出待機
状態となり、マーク検出後、基準マークを所定の位置に
停止させるまでドラムモータ111をオンさせ、ドラム
モータ111のオフと同時に除電ランプ11をオフす
る。
【0075】次に、色重ね時の例として、A4サイズ
(用紙搬送方向に短い場合)のフルカラーの基本シーケ
ンスを説明する。単色時と同様の前回転を行うととも
に、同時に中間転写ベルト30の回転によりマークセン
サ150が基準マークを検出すると、マークセンサ15
0がCPU101の割り込み端子に接続されているの
で、プログラム上では割り込み処理が実行される。その
処理の中で、1色目(K)の現像器21が現像位置に来
るようにリボルバ20を回転させる。そして、1色目の
ベルト転写が終了すると、それまで中間転写ベルト30
に当接させていたベルトクリーニングユニット34を離
間させてベルト上の画像を消さないようにする。
【0076】その後、再度マークセンサ150からの割
り込みが入った際に、2色目(C)のスキャン開始コマ
ンドを送信する。1色目同様にベルト転写を行い、中間
転写ベルト30上に未転写の画像を重畳させる。ベルト
転写が終了すると、3色目(M)の現像器23が現像位
置に移動するようリボルバ20を回転させる。3色目
(M)、4色目(Y)も同様に現像して中間転写ベルト
30上に重畳させる。
【0077】ベルト転写されたフルカラー画像を転写紙
に転写すべく、画像が転写位置に到達する直前に紙転写
チャージャ33をオンして転写紙にフルカラー画像を転
写する。紙の搬送に関しては単色モードと同じである。
【0078】4色目(Y)のベルト転写が終了すると、
1色目(K)の現像器21が現像位置に来るようにリボ
ルバ20を回転させてリピートに備える。また、同時に
ベルトクリーニングユニット34を離間状態から当接状
態にして紙転写後のベルト30上の転写残トナーをクリ
ーニングして次の作像に備える。終了シーケンスについ
ては単色の場合と同じである。
【0079】単色時のシーケンスのタイミングチャート
を図9に、また、フルカラー時のシーケンスのタイミン
グチャートを図10及び図11にそれぞれ示す。なお、
図10はA4サイズ(用紙搬送方向に短い場合)のとき
を、図11はA3サイズ(用紙搬送方向に短い場合)の
ときを示すものである。図10(A4サイズ)では、1
色の作像周期は中間転写ベルト30の1周であるが、図
11(A3サイズ)では、1色の作像周期は2周になっ
ている。この複写機の場合、A3サイズにおいて、ベル
ト転写が終了したときには次の基準マーク検出タイミン
グが既に来ており、中間転写ベルト30の1周では次の
現像色に切り替えるタイミングがないためである。従っ
て、マークセンサ150の基準マーク検出を1色につき
1回飛ばしている。また、ベルトクリーニングユニット
34の当接と紙転写のタイミング関係がA4とA3とで
異なっているが、A4の場合は、ベルト転写チャージャ
16の位置から紙転写チャージャ33の位置までに画像
が全部収まるので、紙転写より前のタイミングでベルト
クリーニングユニット34を当接させており、A3で
は、その間隔内に画像が全部収まらないため及び紙転写
中にベルトクリーニングユニット34の当接の振動によ
る転写不良を避けるために紙転写後にベルトクリーニン
グユニット34を当接させている。なお、タイミングチ
ャートにおけるFGATEとは画像データのゲート信号
であり、これがオンの間、画像データは感光体に書き込
まれる。
【0080】また、ここでは、複写機の構成に基づいた
コピーシーケンスについて説明しているが、この複写機
を例えばプリンタとして使用する場合、外部から受け取
った画像データにより画像形成する際に、作像に関して
は、スキャナ2に対してスキャンスタート命令を出さな
いこと以外は同様であり、色重ねについてもマークセン
サ150の基準マーク検出をトリガにして画像データを
出力することにより、所望のプリント出力を得ることが
可能である。
【0081】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の画像形成
装置によれば、環境温度検知手段の異常時は、定着ロー
ラを環境温度によって補正される値の中央値で制御する
ので、少なくとも従来程度(環境温度に応じた補正を行
わない程度)の定着性を確保することができる。同時
に、異常なデータにより制御温度が不適切に補正される
ことがないので、定着不良等の不具合が防止できる。ま
た、環境温度検出センサの異常発生により複写機動作を
停止することなく、ある程度の定着性を保って装置動作
を継続できるので、日常業務への影響を最小限に止める
ことが可能である。
【0082】また、環境温度検出センサの異常時には、
メモリに格納されている前回複写動作が実行されたとき
の環境温度によって定着ローラ制御温度を補正するの
で、環境温度検出センサに異常が発生した場合でも装置
動作が可能であり、定着性を保った画像形成動作を行う
ことができる。
【0083】さらに、環境温度検出センサの異常時に
は、メモリに格納されている異常発生以前に取得された
現在時刻に対応する時刻の環境温度の値によって定着ロ
ーラ制御温度を補正するので、環境温度検出センサに異
常が発生した場合でも装置動作が可能であり、定着性を
保った画像形成動作を行うことができる。
【0084】さらに、環境温度検出センサの異常時に
は、その環境温度検出センサに代えて、装置立ち上げ時
の定着ローラ表面温度によって定着ローラ制御温度を補
正するので、環境温度検出センサに異常が発生した場合
でも装置動作が可能であり、定着性を保った画像形成動
作を行うことができる。
【0085】さらに、環境温度検出センサの異常時に
は、その環境温度検出センサに代えて、装置立ち上げ時
の定着ローラまたは加圧ローラの表面温度によって定着
ローラ制御温度を補正するので、環境温度検出センサに
異常が発生した場合でも装置動作が可能であり、定着性
を保った画像形成動作を行うことができる。
【0086】さらに、装置電源を入れたときに装置電源
OFF後経過時間が所定時間よりも短い場合は、再び電
源を入れたときに検出した定着ローラ又は加圧ローラの
表面温度ではなくその前の電源ON時に検出した定着ロ
ーラ又は加圧ローラの表面温度によって定着ローラ制御
温度を補正するので、不適切な補正を防止でき、定着性
を保った画像形成動作を行うことができる。
【0087】さらに、装置立ち上げ時に検出した定着ロ
ーラ及び加圧ローラ表面温度が所定温度より低く、しか
も両ローラの温度差が所定の温度差以上の場合には、検
出した定着ローラまたは加圧ローラ表面温度ではなく、
メモリに記憶されている前回の装置立ち上げ時の定着ロ
ーラ又は加圧ローラの表面温度によって定着ローラ制御
温度を補正するので、不適切な補正を防止でき、定着性
を保った画像形成動作を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態である複写機の基本構成を
示す概略構成図である。
【図2】その複写機におけるプリンタ部の主要部分を示
す構成図である。
【図3】その複写機における定着ヒータの制御回路の構
成を示す回路図である。
【図4】その複写機における、動作時定着ローラ制御温
度直線を示すグラフである。
【図5】環境温度検出センサ異常時の動作時定着ローラ
制御温度を示すグラフである。
【図6】図1に示した複写機の制御系統を示すブロック
図である。
【図7】図6に示されたプリンタ制御部の構成を示すブ
ロック図である。
【図8】図7に示されたI/Oコントローラの接続ブロ
ック図である。
【図9】図1に示した複写機における、単色時の画像形
成シーケンスのタイミングチャートである。
【図10】図1に示した複写機における、フルカラー時
(A4サイズ)の画像形成シーケンスのタイミングチャ
ートである。
【図11】図1に示した複写機における、フルカラー時
(A3サイズ)の画像形成シーケンスのタイミングチャ
ートである。
【符号の説明】
1 プリンタ部 2 スキャナ 10 感光体 20 現像リボルバユニット 30 中間転写ベルト 40 書き込みユニット 52 定着ユニット 53 定着ローラ 54 加圧ローラ 57 ヒータ 58 トライアック 59 ソリッド・ステート・リレー 60 電源 100 プリンタ制御部 200 スキャナ制御部 800 システム制御部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−188825(JP,A) 特開 昭63−177177(JP,A) 特開 昭61−286869(JP,A) 特開 平7−219384(JP,A) 特開 平4−251266(JP,A) 実開 昭61−66377(JP,U) 実開 昭63−20156(JP,U) 実開 昭59−73751(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 13/20 G03G 15/20 G03G 21/00 370 - 502

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加熱手段により加熱され表面温度が予め
    設定された制御温度に制御される定着ローラと、該定着
    ローラに圧接される加圧ローラと、前記定着ローラの表
    面温度を検知する表面温度検知手段と、装置本体内の温
    度を検知する環境温度検知手段と、該環境温度検知手段
    の検知結果に基づいて前記定着ローラ制御温度を補正す
    る制御手段とを有する画像形成装置において、 前記環境温度検知手段の異常時は、前記定着ローラを、
    環境温度によって補正される値の中央値で制御すること
    を特徴とする画像形成装置。
  2. 【請求項2】 加熱手段により加熱され表面温度が予め
    設定された制御温度に制御される定着ローラと、該定着
    ローラに圧接される加圧ローラと、前記定着ローラの表
    面温度を検知する表面温度検知手段と、装置本体内の温
    度を検知する環境温度検知手段と、該環境温度検知手段
    の検知結果に基づいて前記定着ローラ制御温度を補正す
    る制御手段とを有する画像形成装置において、 画像形成動作を実行する際の前記環境温度検知手段の検
    出値を記憶する記憶手段を有し、前記環境温度検知手段
    の異常時は、前記定着ローラ制御温度を、前記記憶手段
    に記憶された異常発生前の環境温度の値によって補正す
    ることを特徴とする画像形成装置。
  3. 【請求項3】 加熱手段により加熱され表面温度が予め
    設定された制御温度に制御される定着ローラと、該定着
    ローラに圧接される加圧ローラと、前記定着ローラの表
    面温度を検知する表面温度検知手段と、装置本体内の温
    度を検知する環境温度検知手段と、該環境温度検知手段
    の検知結果に基づいて前記定着ローラ制御温度を補正す
    る制御手段とを有する画像形成装置において、 リアルタイムクロックと、1日の環境温度の変動を記憶
    する記憶手段とを有し、前記環境温度検知手段の異常時
    は、前記定着ローラ制御温度を、前記記憶手段に記憶さ
    れた現在時刻に対応する異常発生前の環境温度の値によ
    って補正することを特徴とする画像形成装置。
  4. 【請求項4】 加熱手段により加熱され表面温度が予め
    設定された制御温度に制御される定着ローラと、該定着
    ローラに圧接される加圧ローラと、前記定着ローラの表
    面温度を検知する表面温度検知手段と、装置本体内の温
    度を検知する環境温度検知手段と、該環境温度検知手段
    の検知結果に基づいて前記定着ローラ制御温度を補正す
    る制御手段とを有する画像形成装置において、 前記環境温度検知手段の異常時は、前記定着ローラ制御
    温度を、装置立ち上げ時に前記表面温度検知手段が検出
    した定着ローラ表面温度によって補正することを特徴と
    する画像形成装置。
  5. 【請求項5】 加熱手段により加熱され表面温度が予め
    設定された制御温度に制御される定着ローラと、該定着
    ローラに圧接される加圧ローラと、前記定着ローラの表
    面温度を検知する表面温度検知手段と、装置本体内の温
    度を検知する環境温度検知手段と、該環境温度検知手段
    の検知結果に基づいて前記定着ローラ制御温度を補正す
    る制御手段とを有する画像形成装置において、 前記加圧ローラを加熱する加熱手段と、該加熱ローラの
    表面温度を検知する加圧ローラ表面温度検知手段を有
    し、前記環境温度検知手段の異常時は、前記定着ローラ
    制御温度を、装置立ち上げ時に前記表面温度検知手段又
    は前記加圧ローラ表面温度検知手段が検出した定着ロー
    ラ表面温度又は加圧ローラ表面温度によって補正するこ
    とを特徴とする画像形成装置。
  6. 【請求項6】 装置立ち上げ時に前記表面温度検知手段
    又は(及び)前記加圧ローラ表面温度検知手段が検出し
    た定着ローラ表面温度又は(及び)加圧ローラ表面温度
    を記憶する記憶手段と、装置の電源OFF時より所定時
    間後に計数を開始する計数手段とを有し、装置立ち上げ
    時に前記計数手段の計数値が所定値に達していない場合
    は、前記定着ローラ制御温度を、前記記憶手段に記憶さ
    れた定着ローラ表面温度又は加圧ローラ表面温度によっ
    て補正することを特徴とする、請求項4又は5に記載の
    画像形成装置。
  7. 【請求項7】 装置立ち上げ時に前記表面温度検知手段
    又は(及び)前記加圧ローラ表面温度検知手段が検出し
    た定着ローラ表面温度又は(及び)加圧ローラ表面温度
    を記憶する記憶手段を有し、装置立ち上げ時の定着ロー
    ラ表面温度と加圧ローラ表面温度が所定温度以下かつ所
    定の温度差以上の場合は、前記定着ローラ制御温度を、
    前記記憶手段に記憶された前回立ち上げ時の定着ローラ
    表面温度又は加圧ローラ表面温度によって補正すること
    を特徴とする、請求項5に記載の画像形成装置。
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