JP3509057B2 - 液晶表示装置及びその製造方法 - Google Patents
液晶表示装置及びその製造方法Info
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Description
びその製造方法に関する。特に、周囲光のみを表示に利
用する反射型液晶表示装置及びバックライトと周囲光の
両方を表示に利用する反射透過両用型液晶表示装置およ
びその製造方法に関する。
ビ、ワードプロセッサ、ビデオカメラ等への液晶表示装
置の応用がさらに進展している状況において、液晶表示
装置の小型化、省電力化、低コスト化等、更なる高機能
化に対する要望が高まっている。
有さない、外部から入射した周囲光を反射させて表示を
行なう反射型液晶表示装置や、バックライトと外部から
入射した周囲光の両方を利用する反射透過両用型液晶表
示装置の開発が進んでいる。
晶表示装置において、周囲光を利用して明るい表示を実
現するためには、表示画面に垂直な方向に反射する光の
強度を増加させる必要がある。そのためには、あらゆる
方向から入射する周囲光を効率的に表示画面に垂直な方
向に散乱させる反射特性を有する反射層を作製すること
が必要となる。このような反射層として、ガラス等から
なる基板の表面に最適な反射特性を有するために制御さ
れた凹凸形状を有する表面を形成し、この表面上に銀な
どの反射率の高い材料からなる薄膜を形成した反射層が
用いられている。
以下の反射層の製造方法を開示している。まず、基板上
に感光性樹脂を塗布し、円形の遮光領域が配列されたマ
スクを介して感光性樹脂を露光し、現像した後に熱処理
を行なうことにより複数の凸部を形成する。この複数の
凸部を覆って絶縁体保護層を形成し、所望の凹凸形状を
有する表面を形成する。得られた絶縁体保護層の凹凸表
面上に、金属薄膜を形成することによって、所望の反射
特性を有する反射層が作製される。また、上記公報に開
示されている反射型液晶表示装置の反射層は、絵素電極
(すなわち、反射絵素電極)としても機能する構成とな
っている。反射層を基板の液晶層側に配置することによ
って、基板の厚さの影響による二重映りの発生が防止さ
れている。
料としては、Al(アルミニウム)が広く用いられてい
る。反射率の点では、Ag(銀)が最適であるが、Ag
はSiへ拡散しやすい材料であるので、反射層の下部に
形成されている半導体層(Si層)への拡散や反応によ
って、半導体特性が低下するという問題が大きい。これ
に対し、AlはSi層への拡散や反応の可能性が小さ
く、また集積回路におけるメタライゼーション等に広く
用いられており、エッチング特性などのプロセス特性が
優れている。
示装置の反射層をAlを用いて形成すると、以下のよう
な問題が発生する。
き所定の位置にのみ選択的にAl層を形成することは実
際上不可能なので、基板の表面全体にAl層を形成した
後、Al層をパターニングして所定の形状を有する反射
層を形成する。Al層のパターニングは、所定の形状の
エッチングマスクを用いたエッチング法で行われる。こ
のエッチングマスクの形成は、Al層上にレジスト層を
形成し、このレジスト層を所定のマスクを用いて露光
し、現像することによって形成される。このレジスト層
の現像工程において、Al層の下部に形成されているI
TO(インジウム錫酸化物)層が腐食され、液晶表示装
置の歩留まりが低下するという問題が起こる。
多くの格子欠陥を含む不完全な結晶構造を有するので、
Al層は多くのピンホールや活性領域が存在する。この
ピンホール等の欠陥によって、Al層の下に形成された
ITO層の腐食の問題が発生する。なお、活性領域と
は、ピンホールには至っていない欠陥で化学反応を起こ
しやすい領域を指す。
えば、反射型および反射透過両用型液晶表示装置の接続
端子電極(または接続端子電極の最上層)や、反射型お
よび反射透過両用型液晶表示装置(例えば、本願出願人
による特願平9−201176号)における透明電極が
ある。
に設けられる配線(ゲート配線やソース配線等)に所定
の電圧(走査信号や表示信号)を供給するための端子電
極である。例えば、図5に示す液晶表示装置において、
端子領域に形成されているゲート端子部やソース端子部
に接続端子電極が形成される。液晶パネルが完成した
後、駆動用ICや駆動用回路基板の端子電極等と接続さ
れる。従って、液晶パネルが完成するまでの後工程にお
いて、接続端子電極の表面が酸化されることによる高抵
抗化を防止するために、接続端子電極の少なくとも露出
される表面にITO層が形成されている。
に説明する。
ラス基板)上に、ITO層3とAl層4とが積層形成さ
れている。Al層4の厚さが薄いと、Al層4中にピン
ホール7aや活性領域7b等の欠陥7が形成される。ピ
ンホール7aや活性領域7b等の欠陥7は、Alの粒子
形状に起因して生じるので、薄膜(バルクに対して)状
態において多く発生する。
を所定の形状にパターニングするために、レジスト膜を
露光・現像することによって、エッチングマスク5を形
成する。このレジスト膜の現像工程において、Al層4
の露出された表面は現像液6に曝される。Alは両性金
属であり、上述した酸性のエッチング液だけでなく、ア
ルカリ性の現像液によっても腐食するので、図6(c)
に示したように、Al層4のピンホール7aや活性領域
7bが成長する。その結果、ITO層3とAl層4とに
現像液6が同時に接触し、図6(d)に模式的に示すよ
うに、Al層4とITO層3を両極とする電池系が形成
される。その結果、電食反応により、Al層4とITO
層3とが腐食され、現像液6に溶解する。従って、必要
なITO層3が腐食によって消失したり損傷を受けるの
で、TFT基板や液晶表示装置の製造歩留まりを低下さ
せる。
ITO層との間に保護層を形成してAl層とITO層と
が同時に現像液に接触するのを防ぐ方法を本願出願人は
特願平10−20012号に開示している。以下に上記
出願に開示されている方法を説明する。
を図7に示す。保護層9を樹脂材料を用いて形成した場
合には、最終形態として少なくとも一部の保護層9を別
途取り除く必要がある。樹脂材料と金属材料とでは、エ
ッチャントなどのエッチング方法が異なるので、保護層
9を金属で形成した場合には、保護層9をAl層と同時
にエッチングすることができるが、保護層9を樹脂材料
を用いて形成した場合には、保護層9をAl層とは別に
エッチングする必要が生じる。従って、樹脂材料からな
る保護層の不要部分を除去するためのドライエッチング
工程やアッシング工程及びそれに伴うフォトリソグラフ
ィ工程が必要となり、コストが増加してしまう。
図8に示す。この方法によれば、Al層4とITO層3
との電食を防ぐことができるとももに、硝酸、酢酸、リ
ン酸を含む水溶液(硝酸+酢酸+リン酸+水と表記す
る)をエッチング液(エッチャント)として用いるウェ
ットエッチング工程によって、Moからなる保護層10
をAl層4と同時にエッチングすることができる。しか
しながら、Moからなる保護層10とAl層4との間で
も、現像液による電食反応が進行し、Al層4が腐食さ
れ、現像液に溶解する。但し、Al層4とITO層3と
の間の電食に比べ進行が遅いので、得られる製品に不良
は発生しないが、現像液6中に大量にAlが溶解するの
で、現像液6の使用期間が短くなるという問題や、フォ
トリワーク(塗布したレジストを全面現像することによ
り取り除く作業)が出来ないという問題が生じ、生産性
が低下する。また、硝酸+酢酸+リン酸+水のエッチャ
ング液に対するエッチングレートが、Moの方がAlよ
りも大幅に速いので、テーパ形状の制御が困難である。
決するためになされたものであり、製造効率が高く、優
れた表示品位で反射モードの表示が可能な液晶表示装置
およびその製造方法を提供することを目的とする。
製造方法は、第1基板と、第2基板と、該第1基板と該
第2基板との間に挟持された液晶層と、該第1基板の該
液晶層側に設けられた複数の絵素電極と、該第2基板の
該液晶層側に設けられた対向電極と、該複数の絵素電極
のそれぞれと該対向電極とによって規定される複数の絵
素領域とを有し、該第1基板が、該複数の絵素領域のそ
れぞれに形成された複数の反射層と、該複数の絵素電極
のそれぞれに接続された複数のスイッチング素子と、該
複数のスイッチング素子に電圧を供給するための複数の
配線と、該複数の配線に電圧を供給するための複数の接
続端子電極と、を有する液晶表示装置の製造方法であっ
て、第1基板上にITO層を形成し、該ITO層をパタ
ーニングすることによって、接続端子電極を形成する工
程と、該接続端子電極上を含む該第1基板のほぼ全面
に、Al合金層を形成する工程と、該Al合金層上を含
む該第1基板のほぼ全面に、Al層を形成する工程と、
該Al層と該Al合金層とをパターニングすることによ
って、該複数の反射層を形成する工程と、該接続端子電
極上の該Al合金層を除去して、該ITO層の表面を露
出させる工程と、を包含し、そのことにより上記目的が
達成される。
それぞれに形成された複数の透明電極を有し、前記IT
O層をパターニングすることによって、該複数の透明電
極を形成する工程と、前記Al層形成工程において、前
記Al層は前記接続端子電極部及び該透明電極を覆うよ
うに形成され、前記ITO層の表面を露出させる工程に
おいて、該透明電極を覆う該Al合金層も除去され、該
透明ITO層の表面が露出されてもよい。
以上且つ60at%以下のAl−Mo合金から形成さ
れ、前記反射層を形成する工程と前記ITO層の表面を
露出させる工程とが同一工程であることが好ましい。
上且つ20at%以下のAl−W合金から形成され、前
記反射層を形成する工程と前記ITO層の表面を露出さ
せる工程とが同一工程であることが好ましい。
150nm以下であることが好ましい。
は、第1基板と、第2基板と、該第1基板と該第2基板
との間に挟持された液晶層と、該第1基板の該液晶層側
に設けられた複数の絵素電極と、該第2基板の該液晶層
側に設けられた対向電極と、該複数の絵素電極のそれぞ
れと該対向電極とによって規定される複数の絵素領域と
を有し、該第1基板が、該複数の絵素領域のそれぞれに
形成された複数の反射層と、該複数の絵素電極のそれぞ
れに接続された複数のスイッチング素子と、該複数のス
イッチング素子に電圧を供給するための複数の配線と、
該複数の配線に電圧を供給するための複数の接続端子電
極と、を有する液晶表示装置の製造方法であって、第1
基板上にITO層を形成し、該ITO層をパターニング
することによって、接続端子電極を形成する工程と、該
接続端子電極上を含む該第1基板のほぼ全面に、W含有
率が10at%のAl−W合金からなるAl合金層を形
成する工程と、該Al合金層上を含む該第1基板のほぼ
全面に、Al層を形成する工程と、該Al層と該Al合
金層とをパターニングすることによって、該複数の反射
層を形成する工程と、該接続端子電極上の該Al合金層
を除去して、該ITO層の表面を露出させる工程と、を
包含する。さらに、本発明の液晶表示装置の製造方法
は、第1基板と、第2基板と、該第1基板と該第2基板
との間に挟持された液晶層と、該第1基板の該液晶層側
に設けられた複数の絵素電極と、該第2基板の該液晶層
側に設けられた対向電極と、該複数の絵素電極のそれぞ
れと該対向電極とによって規定される複数の絵素領域と
を有し、該第1基板が、該複数の絵素領域のそれぞれに
形成された複数の反射層と、該複数の絵素電極のそれぞ
れに接続された複数のスイッチング素子と、該複数のス
イッチング素子に電圧を供給するための複数の配線と、
該複数の配線に電圧を供給するための複数の接続端子電
極と、を有する液晶表示装置の製造方法であって、第1
基板上にITO層を形成し、該ITO層をパターニング
することによって、接続端子電極を形成する工程と、該
接続端子電極上を含む該第1基板のほぼ全面に、Mo含
有率が30at%のAl−Mo合金からなるAl合金層
を形成する工程と、該Al合金層上を含む該第1基板の
ほぼ全面に、Al層を形成する工程と、該Al層と該A
l合金層とをパターニングすることによって、該複数の
反射層を形成する工程と、該接続端子電極上の該Al合
金層を除去して、該ITO層の表面を露出させる工程
と、を包含する。
層とITO層との間に形成される保護層をAl合金で形
成しているので、Al層をパターニングするためのエッ
チングマスクを形成するための現像工程において、Al
とITOが同時に現像液に接触することがないので、電
食を防ぐことができ、反射型液晶表示装置の製造歩留ま
りを向上させることが出来る。また、反射層として機能
するのはAl層であるので、反射率が低下することもな
い。
両用型液晶表示装置の製造においても、Al層とITO
層との電食の発生を防止し、反射率の高い表示装置を製
造することができる。
有率が1at%以上且つ60at%以下のAl−Mo合
金、または、W含有率が1at%以上且つ20at%以
下のAl−W合金で形成することにより、Al層と保護
層とを同一のエッチング液を用いて同一の工程で除去す
ることが可能となり、製造工程の増加を防ぐことが出来
る。
って、接続端子電極部及び透明電極部のITOを段切れ
なく覆うことができるので、層欠陥によるAl層とIT
O層の電食を防ぐことができる。また、保護層の膜厚を
150nm以下とすることによって、Al層と保護層と
を同時にエッチングする際の処理時間を短くできる。
装置は図5に示した従来の液晶表示装置と同様の構成を
有しており、TFT基板と対向基板とこれらの基板の間
に挟持された液晶層とを有している。TFT基板の液晶
層側に設けられた複数の絵素電極と、対向基板の液晶層
側に設けられている対向電極とによって規定される複数
の絵素領域の液晶層に印加する電圧を制御することによ
って表示を行う。TFT基板100は、さらに、複数の
絵素電極のそれぞれに接続されたTFT(薄膜トランジ
スタ)40、とTFT40に走査電圧と信号電圧をそれ
ぞれ供給するためのゲート配線およびソース配線とを表
示領域に有している。ゲート配線およびソース配線は、
端子領域にまで延長して形成されており、駆動用ICや
駆動用回路基板と接続するための接続端子電極を有して
いる。
は、絵素領域ごとに少なくとも反射電極領域を有してい
る。反射電極領域は、反射電極で形成しても良いし、透
明電極と反射電極との組み合わせによって形成しても良
い。反射型液晶表示装置は、絵素領域に反射電極領域の
みを有する液晶表示装置である。絵素領域に反射電極領
域と透過電極領域とを形成することによって、反射透過
両用型液晶表示装置を構成することができる。液晶表示
装置において、透過光を用いて表示を行う領域を透過領
域、反射光を利用して表示を行う領域を反射層とそれぞ
れ呼ぶ。透過領域および反射領域は、それぞれ、基板上
に形成された透過電極領域および反射電極領域と、液晶
層とを含む。基板上の透過電極領域および反射電極領域
が、反射領域および透過領域の2次元的な広がりをそれ
ぞれ規定するものとする。
のTFT基板100の部分断面図を模式的に図1に示
す。図1は、TFT基板100の1絵素領域の断面図で
あり、薄膜トランジスタ(TFT)40と、絵素電極
(反射電極)4の一部を示している。
の液晶表示装置の製造方法を説明する。
形成する。ガラス基板1の表面にはベースコート層とし
てTa2O5やSiO2などの絶縁層を形成していもよ
い。例えば、ガラス基板1上にAl、MoやTaなどか
らなる金属層をスパッタリング法にて形成し、金属層を
パターニングしてゲート電極21を形成する。この工程
において、ゲート電極21に接続されたゲート配線(不
図示)を同時に形成してもよい。
3を積層する。例えば、プラズマCVD(P−CVD)
法により、SiNx層を約300nm積層し、ゲート絶
縁層とする。絶縁性を高めるために、ゲート電極21を
陽極酸化し、第1のゲート絶縁層22を形成し、CVD
で堆積する絶縁層を第2の絶縁層としても良い。
ば、アモルファスSi層24をゲート絶縁層23に連続
してCVD法により約150nm積層する。
例えば、不純物(リン等)をドーピングしたアモルファ
スSiまたは微結晶Siを電極コンタクト層25として
p−CVD法により約50nm積層する。
とをパターニングする。例えば、電極コンタクト層25
と半導層24とをSi層で形成した場合、HClとSF
6混合ガスによるドライエッチング法等でパターニング
する。
電極28,29と接続端子電極(図1中は不図示)を形
成する。例えば、スパッタリング法によりITO層を約
150nm形成し、その後、Al、MoやTa等を用い
て金属層を約300nm堆積する。次に、ITO層と金
属層とをそれぞれパターニングして、ソース電極26
(ITO層),27(金属層)並びにドレイン電極28
(ITO層)、29(金属層)を形成する。この時同時
に接続端子電極(図1中は不図示)を形成する。なお、
接続端子電極用のITO層上の金属層は上記金属層のパ
ターニング工程において除去し、ITO層が露出される
ようにする。
は、TFT40を保護するとともに凹凸表面を有する反
射層を形成するための下地層として機能する。例えば、
感光性樹脂を塗布し、感光性樹脂を露光及び現像した後
に熱処理を行なうことにより複数の凹凸部31を形成す
る。
るための保護層11を形成する。例えば、W含有率が1
0at%(原子濃度)のAl−W合金をスパッタリング
法により約100nmの膜厚で全面形成し、次いで反射
電極を形成するためのAl層4をスパッタリング法によ
り約50nmの膜厚で形成する。
金の代わりに、Mo含有率が30at%のAl−Mo合
金をスパッタリング法により約100nmの膜厚で全面
に形成してもよい。
ングするためのエッチングマスクをレジストを用いて形
成する。レジストの現像は、例えば、TMAH2.4%
水溶液(テトラメチルアンモニウムオキサイド:東京応
化社製)を現像液として用いて行う。
ングする。(i)で得られたエッチングマスクを用い
て、硝酸+酢酸+リン酸+水からなるエッチング液で、
Al層4と、Al−W合金またはAl−Mo合金からな
る保護層11とを同時にエッチングし、反射電極を形成
する。また、エッチング液として、HF+HNO3を用
いることができる。
4及び保護層11のパターニングをドライエッチング法
を用いて行ってもよい。(i)で得られたエッチングマ
スクを用いて、Cl2/O2からなるガスで、Al層4
と、Al−W合金またはAl−Mo合金からなる保護層
11とを同時にエッチングし、反射電極を形成すること
ができる。
る場合、Al−W合金のW含有率が1at%以上且つ2
0at%以下であることが好ましい。W含有率が1at
%未満であると、Al合金の粒子構造がAlと近くなる
ために保護層として十分機能しない場合がある。また、
W含有率が20at%を越えると、Al層と同じエッチ
ャント(例えば、硝酸+酢酸+リン酸+水からなるエッ
チング液)でエッチングできなくなるので、Al層と保
護層11とを同一工程でエッチングできなくなる。
て形成する場合、Al−Mo合金のMo含有率が1at
%以上且つ60at%以下であることが好ましい。Mo
含有率が1at%未満であると、Al合金の粒子構造が
Alと近くなるために保護層として十分機能しない場合
がある。また、Mo含有率が60at%を越えると、A
l合金の標準電極電位がMoに近くなり、Al層4と保
護層11との間で電食が起こることがある。また、Al
層4のエッチャント(例えば、硝酸+酢酸+リン酸+水
からなるエッチング液)に対するエッチングレートがM
oに近くなるので、Al層4と保護層11との積層膜の
テーパがオーバーハング状態になりやすく、制御が困難
になる。
れる。
おける接続端子電極部の構成を図2を用いて説明する。
図2(a)はTFT基板の端子領域の部分断面図であ
り、図2(b)は(a)の部分拡大図である。
護層11としてW含有率が10at%のAl−W合金ま
たはMo含有率が30at%のAl−Mo合金を用い
た。従って、Al層4とITO層3が現像液6に同時に
接触することがないので、電食を防ぐことができる(図
2(b))。さらに、Al−W合金またはAl−Mo合
金からなる保護層11とAl層4とを、硝酸+酢酸+リ
ン酸+水のエッチャントを用いたウェットエッチング法
やCl2/O2からなるガスを用いたドライエッチング法
で、同時にエッチングすることができる。従って、保護
層11を除去するための工程の増加を防止できる。ま
た、接続端子電極3のITO層を断切れなく覆うため
に、Al−W合金層またはAl−Mo合金層からなる保
護層11の膜厚は約50nmとした。約50〜300n
mの厚さのITO層を段切れ無く覆うためには、保護層
11の厚さは、約30nm以上が好ましい。また、厚す
ぎるとAl層4と保護層11とを同時にエッチングする
際の処理時間が長くなりすぎるので、保護層11の厚さ
は約150nm以下が好ましい。
ら、実施形態2の反射透過両用型液晶表示装置のTFT
基板200の製造方法説明する。実質的に同一の機能を
有する構成要素は、同一の参照符号で示し、詳細な説明
は省略する。
は、反射電極領域と、透過電極領域とを有している。本
実施形態においては、絵素電極がAl層からなる反射絵
素電極31とITO層からなる透明電極32で構成され
ている。
形態1のTFT基板100とほぼ同じであるが、上記工
程(f)において、ソース電極26及び27、ドレイン
電極28及び29、接続端子電極を形成すると同時に透
明電極32を形成する。また、保護層11としてAl−
W合金またはAl−Mo合金を用いたことにより、実施
形態1と同じ効果が得られる。
び絶縁体保護層の表面が凹凸形状を有する場合について
説明したが、これらの層の表面が平坦な場合であって
も、本願発明の効果が得られる。
−W合金などのAl合金を保護層として用いることで、
反射層がAl層で、接続端子電極及び/または透明電極
がITO層でそれぞれ構成される場合において、Al層
とITO層間の電食を防ぐことができ、AlとAl合金
(Al−Mo合金やAl−W合金)とが現像液に同時に
接触した場合でも、実質的に電食は生じないので、反射
型液晶表示装置及び反射透過両用型液晶表示装置の製造
歩留まりを向上させることができる。
射層/保護層は同一のエッチャント、例えば硝酸+酢酸
+リン酸+水からなるエッチャントによって同時にエッ
チングされるので、プロセスの増加を防止できる。ま
た、反射層として機能するのはAl層であるため反射型
液晶表示装置及び反射透過両用型液晶表示装置における
反射率、表示品位は低下しない。
図である。
領域示す図である。(a)は部分断面図であり、(b)
は(a)の部分拡大図である。
図である。
図である。
説明するための図である。
例を示す断面図である。
他の例を示す断面図である。
Claims (7)
- 【請求項1】 第1基板と、第2基板と、該第1基板と
該第2基板との間に挟持された液晶層と、該第1基板の
該液晶層側に設けられた複数の絵素電極と、該第2基板
の該液晶層側に設けられた対向電極と、該複数の絵素電
極のそれぞれと該対向電極とによって規定される複数の
絵素領域とを有し、 該第1基板が、該複数の絵素領域のそれぞれに形成され
た複数の反射層と、該複数の絵素電極のそれぞれに接続
された複数のスイッチング素子と、該複数のスイッチン
グ素子に電圧を供給するための複数の配線と、該複数の
配線に電圧を供給するための複数の接続端子電極と、を
有する液晶表示装置の製造方法であって、 第1基板上にITO層を形成し、該ITO層をパターニ
ングすることによって、接続端子電極を形成する工程
と、 該接続端子電極上を含む該第1基板のほぼ全面に、Al
合金層を形成する工程と、 該Al合金層上を含む該第1基板のほぼ全面に、Al層
を形成する工程と、 該Al層と該Al合金層とをパターニングすることによ
って、該複数の反射層を形成する工程と、 該接続端子電極上の該Al合金層を除去して、該ITO
層の表面を露出させる工程と、 を包含する液晶表示装置の製造方法。 - 【請求項2】 前記液晶表示装置は、該複数の絵素領域
のそれぞれに形成された複数の透明電極を有し、 前記ITO層をパターニングすることによって、該複数
の透明電極を形成する工程と、 前記Al層形成工程において、前記Al層は前記接続端
子電極部及び該透明電極を覆うように形成され、 前記ITO層の表面を露出させる工程において、該透明
電極を覆う該Al合金層も除去され、該透明ITO層の
表面が露出される、請求項1に記載の液晶表示装置の製
造方法。 - 【請求項3】 前記Al合金層は、Mo含有率が1at
%以上且つ60at%以下のAl−Mo合金から形成さ
れ、前記反射層を形成する工程と前記ITO層の表面を
露出させる工程とが同一工程である、請求項1または2
に記載の液晶表示装置の製造方法。 - 【請求項4】 前記Al合金層は、W含有率が1at%
以上且つ20at%以下のAl−W合金から形成され、
前記反射層を形成する工程と前記ITO層の表面を露出
させる工程とが同一工程である、請求項1または2に記
載の液晶表示装置の製造方法。 - 【請求項5】 前記Al合金層の膜厚が30nm以上且
つ150nm以下である、請求項1から4のいずれかに
記載の液晶表示装置の製造方法。 - 【請求項6】 第1基板と、第2基板と、該第1基板と
該第2基板との間に挟持された液晶層と、該第1基板の
該液晶層側に設けられた複数の絵素電極と、該第2基板
の該液晶層側に設けられた対向電極と、該複数の絵素電
極のそれぞれと該対向電極とによって規定される複数の
絵素領域とを有し、 該第1基板が、該複数の絵素領域のそれぞれに形成され
た複数の反射層と、該複数の絵素電極のそれぞれに接続
された複数のスイッチング素子と、該複数のスイッチン
グ素子に電圧を供給するための複数の配線と、該複数の
配線に電圧を供給するための複数の接続端子電極と、を
有する液晶表示装置の製造方法であって、 第1基板上にITO層を形成し、該ITO層をパターニ
ングすることによって、接続端子電極を形成する工程
と、 該接続端子電極上を含む該第1基板のほぼ全面に、W含
有率が10at%のAl−W合金からなるAl合金層を
形成する工程と、 該Al合金層上を含む該第1基板のほぼ全面に、Al層
を形成する工程と、 該Al層と該Al合金層とをパターニングすることによ
って、該複数の反射層を形成する工程と、 該接続端子電極上の該Al合金層を除去して、該ITO
層の表面を露出させる工程と、 を包含する液晶表示装置の製造方法。 - 【請求項7】 第1基板と、第2基板と、該第1基板と
該第2基板との間に挟持された液晶層と、該第1基板の
該液晶層側に設けられた複数の絵素電極と、該第2基板
の該液晶層側に設けられた対向電極と、該複数の絵素電
極のそれぞれと該対向電極とによって規定される複数の
絵素領域とを有し、 該第1基板が、該複数の絵素領域のそれぞれに形成され
た複数の反射層と、該複数の絵素電極のそれぞれに接続
された複数のスイッチング素子と、該複数のスイッチン
グ素子に電圧を供給するための複数の配線と、該複数の
配線に電圧を供給するための複数の接続端子電極と、を
有する液晶表示装置の製造方法であって、 第1基板上にITO層を形成し、該ITO層をパターニ
ングすることによって、接続端子電極を形成する工程
と、 該接続端子電極上を含む該第1基板のほぼ全面に、Mo
含有率が30at%のAl−Mo合金からなるAl合金
層を形成する工程と、 該Al合金層上を含む該第1基板のほぼ全面に、Al層
を形成する工程と、 該Al層と該Al合金層とをパターニングすることによ
って、該複数の反射層を形成する工程と、 該接続端子電極上の該Al合金層を除去して、該ITO
層の表面を露出させる工程と、 を包含する液晶表示装置の製造方法。
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