JP3508954B2 - 車両用多重通信システムにおけるスイッチ診断装置 - Google Patents

車両用多重通信システムにおけるスイッチ診断装置

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JP3508954B2 JP02625095A JP2625095A JP3508954B2 JP 3508954 B2 JP3508954 B2 JP 3508954B2 JP 02625095 A JP02625095 A JP 02625095A JP 2625095 A JP2625095 A JP 2625095A JP 3508954 B2 JP3508954 B2 JP 3508954B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、各々が多重通信機能を
有しスイッチ、負荷などが接続された複数の電子ユニッ
トを車両内の各所に設け、電子ユニットを多重バスライ
ンで相互接続し、各電子ユニットにおいてスイッチなど
からの信号の入力と負荷への信号の出力とを制御し、こ
の制御に使用する制御データを多重バスラインを介して
他の電子ユニットに送信しかつ他の電子ユニットから受
信するようにした車両用多重通信システムにおいて、特
に、スイッチから正常に入力されるかどうかをチェック
してスイッチの故障診断を行うことができるようにした
車両用多重通信システムにおけるスイッチ診断装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の装置では、図25に示す
ように、多重バスラインBLによって相互接続され、各
々にスイッチSA 〜SC 、負荷RA 〜RC などが接続さ
れている電子ユニットA〜電子ユニットCにスイッチチ
ェックラインSTLA 〜STLC をそれぞれ予め設けて
おき、このスイッチチェックラインSTLA 〜STLC
にダイアグコネクタDCを介してスイッチチェック用治
具Gを接続できるようにしている。スイッチチェック用
治具GはスイッチチェックラインSTLA 〜STLC
対応した発光ダイオードDA 〜DC を有する。
【0003】そして、各電子ユニットは、これにダイア
グコネクタDCを介してスイッチチェック用治具Gが接
続されたとき、それに接続されているスイッチを監視
し、その操作によって状態が変化したときに、対応する
スイッチチェックラインSTLA 〜STLC に信号を出
力してダイアグコネクタDCを介して接続されたスイッ
チチェック用治具Gの発光ダイオードDA 〜DC を点灯
し、この発光ダイオードの点灯によって、操作したスイ
ッチの入力が正常に機能しているとの診断を行うことが
できるようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来のスイッ
チ診断装置では、複数の電子ユニットA〜電子ユニット
Cにおいてスイッチチェックを行う場合には、スイッチ
チェック用治具の共用は可能でも、各電子ユニット毎に
スイッチチェックラインを設ける必要があって省線化に
逆行するものである。また、各電子ユニットのスイッチ
チェックラインは1つのダイアグコネクタDCにまとめ
られているが、このようにするには、車両の各部に分散
して設けられた電子ユニットA〜電子ユニットCのスイ
ッチチェックラインSTLA 〜STLC を引き回す必要
があって多重化による省線化の効果を損なう。
【0005】このようなスイッチチェックラインSTL
A 〜STLC の引回しを行わないようにした場合には、
各電子ユニットのスイッチチェックライン毎にダイアグ
コネクタDCを介してスイッチチェック用治具Gをそれ
ぞれ接続する作業が必要となって作業性が悪いという問
題の他、電子ユニットの設置場所によっては接続作業が
極めて難しくなることもある。
【0006】更に、いずれの場合にも、チェックするス
イッチによってはスイッチ操作と発光ダイオードの点灯
確認が同時にできない場合もあり、このようなときには
一人でチェック作業ができないという問題もある。
【0007】よって、本発明は、上述した従来の問題点
に鑑み、多重通信を行っているシステムにおいて、個々
の電子ユニット単位で検査を行うのではなく多重通信を
用いて電子ユニットに入力されるスイッチが正しく入力
されているかを容易に判断できるようにした車両用多重
通信システムにおけるスイッチ診断装置を提供すること
を目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記第1の目的を達成す
るため本発明によりなされた車両用多重通信システムに
おけるスイッチ診断装置は、図1の基本構成図に示すよ
うに、各々が多重通信機能を有しスイッチ13、負荷1
4などが接続された複数の電子ユニット1〜5を車両内
の各所に設け、前記電子ユニットを多重バスラインBで
相互接続し、各電子ユニットがスイッチなどからの信号
の入力と負荷への信号の出力とを制御する制御手段11
−1と、該制御手段により使用する制御データを前記多
重バスラインを介して他の電子ユニットに送信しかつ他
の電子ユニットから受信する送受信手段11−2とを有
する車両用多重通信システムにおいて、前記各電子ユニ
ットがスイッチ診断時に前記スイッチの変化を監視し、
変化が生じたときスイッチ診断データを生成するスイッ
チ診断手段11−3を有し、前記複数の電子ユニットの
前記スイッチ診断手段に前記スイッチ診断データの生成
を開始させる診断開始制御手段11−4と、前記スイッ
チ診断手段が生成したスイッチ診断データを前記多重バ
スラインを介して受信してスイッチが操作されたことを
報知するため既設の報知手段xを駆動する報知駆動手段
11−5とを更に備えることを特徴としている。
【0009】前記各電子ユニットの前記スイッチ診断手
段により生成された前記スイッチ診断データを収集格納
する格納手段11b−1を有することを特徴としてい
る。
【0010】前記診断開始制御手段11−4が前記複数
の電子ユニットのいずれかの電子ユニットに設けられ、
該電子ユニットの前記スイッチ診断手段に前記スイッチ
診断データの生成を開始させるとともに前記多重バスラ
インを介して他の電子ユニットの前記スイッチ診断手段
に前記スイッチ診断データの生成を開始させる情報を前
記送受信手段に送信させることを特徴としている。
【0011】前記報知駆動手段11−5が前記複数の電
子ユニットのうちの特定の電子ユニットに設けられてい
ることを特徴としている。
【0012】前記スイッチ診断手段11−3が前記スイ
ッチ診断データを前記送受信手段により前記多重バスラ
インを介して送信し、前記格納手段が前記複数の電子ユ
ニットのいずれかの電子ユニットに設けられ、該電子ユ
ニットの前記スイッチ診断手段が生成するスイッチ診断
データを収集格納するとともに他の電子ユニットの前記
スイッチ診断手段が生成したスイッチ診断データを前記
送受信手段により受信して収集格納することを特徴とし
ている。
【0013】前記報知手段xがメータ7を構成する電子
ユニットに設けられた既設のインジケータ7aからなる
ことを特徴としている。
【0014】前記報知手段xが前記電子ユニットのうち
の特定の電子ユニット2に設けられた既設の鳴動手段2
aからなることを特徴としている。
【0015】前記車両用多重通信システムが、トークン
を各電子ユニット間で順番に巡回させサイクリック通信
を行うことを特徴としている。
【0016】
【作用】上記構成において、スイッチ13、負荷14な
どが接続され車両内の各所に設けられた複数の電子ユニ
ット1〜5の制御手段11−1が、スイッチなどからの
信号の入力と負荷への信号の出力とを制御する。各電子
ユニットの送受信手段11−2が、制御ユニットにより
使用する制御データを多重バスラインBを介して他の電
子ユニットに送信しかつ他の電子ユニットから受信す
る。各電子ユニットのスイッチ診断手段11−3が、ス
イッチ診断時にスイッチの変化を監視し、変化が生じた
ときスイッチ診断データを生成する。診断開始制御手段
11−4が複数の電子ユニットのスイッチ診断手段にス
イッチ診断データの生成を開始させる。スイッチ診断手
段が生成したスイッチ診断データを多重バスラインを介
して受信して報知駆動手段11−5がスイッチが操作さ
れたことを報知するため既設の報知手段xを駆動する。
【0017】以上のように、診断開始制御手段11−4
が複数の電子ユニットのスイッチ診断手段11−3にス
イッチ診断データの生成を開始させるので、複数の電子
ユニットでスイッチ診断データを生成するための指示を
診断開始制御手段11−4の一箇所から出すことができ
る。また、スイッチ診断手段11−3が生成したスイッ
チ診断データを多重バスラインを介して受信して報知駆
動手段が既設の報知手段xを駆動し、任意の電子ユニッ
トでのスイッチ操作を報知するようになっているので、
多重バスラインを用いていて、スイッチチェック用治具
Gを個々の電子ユニットにそれぞれ接続することなく、
既設の報知手段により複数の電子ユニットのスイッチ診
断データを多重バスラインを介して一括して受信し、そ
のスイッチ入力が正しく行われた場合には、その旨を報
知によって知らせることができる。
【0018】また、格納手段11b−1が、各電子ユニ
ットのスイッチ診断手段により生成されたスイッチ診断
データを収集格納しているので、任意時点でスイッチ診
断データを任意のものに対して出力することができる。
【0019】更に、診断開始制御手段11−4が複数の
電子ユニットのいずれかの電子ユニットに設けられ、こ
の電子ユニットのスイッチ診断手段にスイッチ診断デー
タの生成を開始させるとともに多重バスラインを介して
他の電子ユニットの前記スイッチ診断手段にスイッチ診
断データの生成を開始させる情報を送受信手段に送信さ
せているので、スイッチチェック用治具Gを個々の電子
ユニットにそれぞれ接続することなく、システムの多重
バスラインを介して他の電子ユニットのスイッチ診断手
段にスイッチ診断データの生成を開始させることができ
る。
【0020】更にまた、報知駆動手段11−5が複数の
電子ユニットのうちの特定の電子ユニットに設けられて
いるので、この電子ユニットが有する報知手段xやこの
電子ユニットに接続された電子ユニットが有する既設の
報知手段xを、スイッチ入力が正しく行われた旨を報知
するために容易に利用できる。
【0021】そして、スイッチ診断手段11−3がスイ
ッチ診断データを送受信手段により多重バスラインを介
して送信するので、スイッチ入力が正しく行われた場合
には、その旨を報知によって知らせる既設の報知手段
が、複数の電子ユニットのスイッチ診断データを一括し
て受信するための手段を別個に設ける必要がない。
【0022】報知手段がメータ7を構成する電子ユニッ
トに設けられた既設のインジケータ7a又は電子ユニッ
トの1つに設けられた既設の鳴動手段2aからなるの
で、何ら特別の治具などを使用しなくても、スイッチ診
断を行うことができる。
【0023】更にまた、車両用多重通信システムがトー
クンを各電子ユニット間で順番に巡回させサイクリック
通信を行っているので、特定の電子ユニットからの指示
によって他の電子ユニットが直ちにスイッチ診断動作に
入り、任意の電子ユニットにおいてスイッチ操作があっ
たときには、1サイクル時間内にスイッチ診断データを
特定の電子ユニットに収集して報知することができる。
【0024】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図2は本発明によるスイッチ診断装置が適用され
る車両用多重通信システムの一実施例を示す。本実施例
は車体系の多重システムに適用したものであり、同図に
おいて、1は例えばインストルメントパネルの周辺に設
けられたスイッチ及びセンサを含むスイッチ・センサ類
や負荷が接続されダッシュボードの内側に配置される電
子ユニットとしての制御ユニットA、2は例えば運転席
の足元の右側壁の内側に配置されたジャンクションボッ
クス(JB)内に収容される電子ユニットとしての制御
ユニットB、3は例えば助手席の足元の左側壁の内側に
配置される電子ユニットとしての制御ユニットC及び4
は運転席のドアに配置された電子ユニットとしての制御
ユニットD、5は電動シートを制御する電子ユニットと
しての制御ユニットE、6はハンドル位置などを電動制
御する電子ユニットとしての制御ユニットF、7はメー
タである。これらは多重バスラインBを介して相互接続
されている。
【0025】また、8は制御ユニットA1に接続された
表示器、9は制御ユニットA1に設けられたダイアグコ
ネクタ9であり、このダイアグコネクタ9のダイアグ端
子9aは常時はどこにも接続されていないが、これがア
ースに接続されることによって、制御ユニットA1がメ
ータ7内のビームインジケータ7aを利用した簡易故障
診断モードに入る。この代わりに、ダイアグコネクタ9
に故障診断オフボード機器10が接続されることによっ
て、制御ユニットA1が故障診断オフボード機器を用い
た故障診断モードに入る。
【0026】上記制御ユニットA1には、例えばスイッ
チとしてディマスイッチ、ライテイングスイッチ、ワイ
パスイッチ、フォグランプスイッチなどが、センサとし
て日射センサが、負荷としてメータ7の表示器、イグニ
ッションキー照明ランプなどが接続されている。また、
制御ユニットB2には、JB内のヒューズを介してバッ
テリ、イグニッションスイッチのACC、IG1及びI
G2端子が接続されると共に、スイッチとしてパーキン
グスイッチ、ホイールロックスイッチ、運転席ドアスイ
ッチ、後部右ドアスイッチ、後部右ドアロックスイッ
チ、シートベルトスイッチなどが、負荷としてインナミ
ラーアクチュエータ(モータ)、ドアロックモータ、パ
ワーウインドウモータを駆動する後部右ドアユニット、
ルームランプなどの他、各種の警報音を発生するための
ブザー2aが接続されている。
【0027】制御ユニットC3には、リレーボックスの
各種のリレーが接続されると共に、スイッチとしてオイ
ルレベルスイッチ、助手席ドアスイッチ、助手席ドアロ
ックスイッチ、後部左ドアスイッチ、後部左ドアロック
スイッチなどが、センサとしてブレーキオイルレベルセ
ンサ、燃料レベルセンサ、ウオッシャレベルセンサなど
が、負荷としてパワーウインドウモータを駆動する運転
席ドアユニット及び後部左ドアユニット、助手席ドアミ
ラーモータ、ワイパモータ、ウオッシャモータなどが接
続されている。
【0028】制御ユニットD4には、スイッチとして運
転席キーアンロックスイッチ、運転席キーロックスイッ
チ、ドアロックスイッチなどが、負荷としてパワーウイ
ンドウモータ、運転席ミラーモータなどが接続されてい
る。制御ユニットE5にはシートを電動調整するための
モータなどの負荷が、制御ユニットF6にはハンドルを
電動調整するためのモータなどの負荷がそれぞれ接続さ
れている。メータ7は速度計、タコメータ、ビームイン
ジケータ7aを含む各種警報指示器などからなり、速度
計、タコメータは独自に入力する走行パルスを処理して
自身で表示を行い、警報指示器は制御ユニットA1から
の信号によって直接動作されるが、多重バスラインBを
介して他のユニットとも接続されている。そして、ビー
ムインジケータ7aが、後述するスイッチ診断の際に診
断結果を報知するための既設の報知手段xとして使用さ
れるようになっている。
【0029】上述のように多重バスラインBに接続され
た制御ユニットA1、制御ユニットB2、制御ユニット
C3、制御ユニットD4、制御ユニットE5、制御ユニ
ットF6及びメータ7は電子ユニットを構成する。制御
ユニットE5及び制御ユニットF6には負荷だけが接続
されているが、後述する理由で送受信機能を有し、メー
タ7は受信機能のみを有している。また、制御ユニット
A1〜制御ユニットB6の任意のもに鳴動によって例え
ばキー抜き忘れ、ライト消し忘れなどの報知を行う鳴動
手段としてのブザー2aが予め設けられており、これ
が、後述するスイッチ診断の際に診断結果を報知するた
めの既設の報知手段xとして使用されるようになってい
る。
【0030】よって、制御ユニットA1、制御ユニット
B2、制御ユニットC3、制御ユニットD4、制御ユニ
ットE5及び制御ユニットF6は、基本的にはほぼ同一
の構成を有し、制御ユニットA1について示すと、図3
に示すようになっている。すなわち、制御ユニットA1
は、制御プログラムを格納したROM11aとデータエ
リア及びワークエリアを有するRAM11bとを内蔵
し、制御プログラムに従って動作するCPU11を有す
る。CPU11は多重バスラインBにデータを送出する
出力ポートOと、多重バスラインBからデータを入力す
る入力ポートIとを有し、これらは各バッファアンプ1
2a及び12bを介して多重バスラインBに接続されて
いる。
【0031】詳細を図示しないが、上記制御ユニットA
1のRAM11bは、他の制御ユニットが多重バスライ
ンBに送信し制御ユニットA1が受信した各制御ユニッ
トの故障診断データを収集して格納する格納手段11b
−1としての診断データ格納エリアなどを有し、また各
制御ユニットはトークンを取得したとき各モードに応じ
て生成し送信する通信データを一時的に格納するための
データエリアなど及び他の制御ユニットから受信した通
信データを格納するためのデータエリアを有する。
【0032】CPU11はまた入力ポートI1 〜In、
D 及びIK と、出力ポートO1 〜Onとを有し、入力
ポートI1 〜Inには、制御ユニットA1に接続される
各種のスイッチ・センサ類131 〜13nが、また出力
ポートO1 〜Onには各種の負荷141 〜14nが接続
される。更に、入力ポートID 及びIK は制御ユニット
A1にだけ設けられ、この入力ポートID 及びIK には
ダイアグコネクタ9のダイアグ端子9a及び通信端子9
bが接続されている。
【0033】なお、電子ユニット1に接続されるスイッ
チ・センサ類131 〜13nのなかには、ダイアグ端子
9aがアースに接続されかつ車速が0km/hであると
き、CPU11に診断データを生成させて診断を開始さ
せる特定の操作手段として使用するディマスイッチ(図
示せず)と、診断の内容を選択するときに使用されるイ
グニッションスイッチ(図示せず)とが含まれている。
【0034】上述のような構成のシステムにおいて、デ
ータ通信のためのキャラクタ構成は、図4(a)に示す
ように、スタート、8ビットB0〜B7のデータ、パリティ
及びストップからなり、キャラクタ時間Tcは例えば伝
送速度7.8kbps時に1.4msとされる。フレーム構
成は、(b)に示すように、ヘッダ、データ及びブロッ
ク・チェック・キャラクタ(BCC)からなり、フレー
ム内のキャラクタ間には(c)に示すように許容インタ
ーバル時間Tciがとられている。また、ヘッダは(d)
に示すように2ビットのデータID、トークンを引き渡
す相手のアドレスを指定する3ビットのトークン、送信
元のアドレスを示す3ビットのソースアドレスからなっ
ている。また、各フレームのデータ1の最上位ビットに
は、(e)に示すように、自己がスリープ状態に入り得
るHALT条件が成立しているとき、このことを示すた
めに「1」がセットされ、スリープ条件が成立していな
いときクリアされるフラグビットが設けられている。
【0035】上記ヘッダのデータIDはシステムの動作
モードを指定するためのもので、00によって、各制御
ユニット間で車体系の制御データの送受信を行うモード
を、01によって、制御ユニットA1からの要求により
故障診断データの送受信を行うモードを、そして10に
よって、制御ユニットA1からの通信指令により強制駆
動を行うモードをそれぞれ指定する。故障診断モード中
は、通常モード時に行う通信による出力制御を停止す
る。また、通信指令モードのデータを受信した場合、他
の制御ユニットからの受信データを無視し、制御ユニッ
トA1からのデータに従い指定された負荷を強制駆動す
る。
【0036】上記制御ユニットA1、制御ユニットB
2、制御ユニットC3、制御ユニットD4、制御ユニッ
トE5及び制御ユニットF6の各電子ユニットには、例
えば、000、001、010、011、100及び1
01のアドレスが割り当てられ、トークンを次の電子ユ
ニットに渡す場合に、上記フレーム構成のヘッダ部のト
ークンに相手アドレスを、ソースアドレスに自己アドレ
スをそれぞれ設定しフレーム送信するために使用され
る。
【0037】トークンパッシングによるアクセスでは、
基本的には、フレーム送信は多重バスラインのアイドル
状態、すなわち、多重バスラインに変化がない状態が所
定の待ち時間Tfw続いた時点でフレームの終了と判断
し、受信フレーム中にエラーがなく受信したヘッダのト
ークンと自己アドレスを比較照合し、その結果が一致し
たトークンを受信した場合、更に多重バスラインのアイ
ドル状態を確認した上で所定の時間Tsw以内に送信を開
始するというシーケンスで動作する。制御ユニットA1
から制御ユニットB2にトークンを渡す際の動作の様子
を示すと、図5に示すように、制御ユニットA1の送信
フレームの最後のBCCが終了してから所定の待ち時間
Tfw例えば1.6msが経過しているが所定の時間Tsw例
えば2.2ms以内に制御ユニットB2が自己の送信フレ
ームの最初のヘッダの送信を開始する。よってTfwをフ
レーム終了確認時間、Tswをフレーム送信開始時間とそ
れぞれ称する。
【0038】トークンを各電子ユニット間で順番に巡回
させサイクリック通信を行う様子を示すと図6に示すよ
うになり、トークンを制御ユニットB2に渡した制御ユ
ニットA1が制御ユニットE5からトークンを受信し、
送信を開始するまでを1サイクルとして動作し、多重バ
スラインBには、最長上記時間Tswの間隔をあけてデー
タが存在するようになる。なお、本例のように5つの電
子ユニットの場合には、典型的な通常モード動作及び通
信指令モードの1サイクル時間Tcy1 は例えば伝送速度
7.8kbpsの場合50msになる。
【0039】上述のようなサイクリック通信の過程でス
リープモードへ移行させるスリープ制御を行う場合、制
御ユニットA1、制御ユニットB2、制御ユニットC3
及び制御ユニットD4の各電子ユニットは、自己のスリ
ープ条件が成立しているかを判断する。
【0040】例えば制御ユニットA1では、バッテリ電
源のみが供給されている状態で、イグニッションスイッ
チ、テールランプスイッチ、ヘッドランプスイッチ、パ
ッシングスイッチなどのスイッチがオフで、かつ負荷制
御用タイマが全て0であるときであり、これに通信のス
リープ条件が満たされているときにスリープモードに移
行する。
【0041】次に、制御ユニットB2では、イグニッシ
ョン電源オフ、負荷用タイマが全て0、運転席及び運転
席後のドアスイッチがオフであるとき自己のスリープ条
件が成立していると判断し、これに通信のスリープ条件
が満たされるとスリープモードに移行する。そして、制
御ユニットC3では、イグニッション電源オフ、負荷用
タイマが全て0、助手席及び助手席後のドアスイッチな
どがオフであるとき自己のスリープ条件が成立している
と判断し、これに通信のスリープ条件が満たされるとス
リープモードに移行し、制御ユニットDについては説明
を省略する。
【0042】そして、各電子ユニットは、全ての電子ユ
ニットのHALT条件が成立後、多重バスラインのアイ
ドル状態が所定時間、例えば200ms間続き、自分の
HALT条件も成立しているときにスリープモードに移
行する。このために、自分以外の電子ユニットのスリー
プ条件の成立を確認する手段が必要であるが、この手段
として通信データ中にHALTフラグ(「1」でスリー
プ条件満足)〔図4(e)参照〕を設定し、かつ多重バ
スライン上からトークンを消失させる方法として自分を
含め全電子ユニットのスリープ条件成立を最初に判断し
た電子ユニット、すなわち、一番最後に自分のスリープ
条件が満足した電子ユニットがトークンを次の順番(ア
ドレス)の電子ユニットではなく自分にトークンを渡す
ことでトークンを消失させる。
【0043】故障診断モードのときには、図7に示すよ
うに、制御ユニットFが送信機能をもつようになり、制
御ユニットA〜Fからなる6つの電子ユニットでサイク
リックな通信が行われ、制御ユニットA1が制御ユニッ
トF6からトークンを受信し、送信を開始するまでを1
サイクルとして動作する。
【0044】次に、上記ヘッダのデータIDによって指
定された動作モードでの、各制御ユニットのデータフォ
ーマットの概略を説明する。
【0045】先ず、制御ユニットA1における通常モー
ドのデータは、図8(a)に示すように、ヘッダ、デー
タ1、データ2及びBCCからなり、データIDが0
0、ソースアドレスが000、そして例えばデータ1の
B7は自己のHALT条件が成立しているとき1、B3
はヘッドランプロー(LO)の点灯条件成立のとき1、
B2〜B0はヘッドライトハイ(HI)、テイルライト
及びフォグランプの点灯条件成立のとき1とされる。デ
ータ2のB4及びB3はフロントワイパミスト及びフロ
ントウォッシャの駆動条件成立のとき1とされる。故障
診断モードのデータは、図8(b)に示すように、ヘッ
ダ、データ1及びBCCからなり、データIDが01、
ソースアドレスが000、そして例えばデータ1のB7
〜B4は仕向コードであり、B3はSWチェックフラ
グ、B1及びB0はコネクタ外れのときに1とされる。
B3のSWチェックフラグはSW入力を受け付けたとき
1とされ次の送信で0にクリアされる。通信指令のデー
タは、図8(c)に示すように、ヘッダ、データ1、デ
ータ2及びBCCからなり、データIDが10、ソース
アドレスが000、そして例えばデータ1のB7は全ラ
ンプ点灯のとき、B6はワイパ駆動のとき、B4はドア
ロック駆動のとき、、B3はパワーウインドアップ駆動
のとき、データ2のB4はドアアンロック駆動のとき、
B3はパワーウインドダウン駆動のときにそれぞれ1に
される。
【0046】次に、制御ユニットB2における通常モー
ドのデータは、図9(a)に示すように、ヘッダ、デー
タ1〜データ5及びBCCからなり、データIDが0
0、ソースアドレスが001、そして例えばデータ1の
B7は自己のHALT条件が成立しているとき、B6は
シートベルトインジケータの点灯条件成立のとき、B5
はドアロックSWがロックのとき、B4及びB3はドア
開閉のとき、B2〜B0はイグニッションSWのオンの
ときそれぞれ1にされ、データ2〜データ5のB4〜B
0は制御コードとして使用される。故障診断モードのデ
ータは、図9(b)に示すように、ヘッダ、データ1〜
データ3及びBCCからなり、データIDが01、ソー
スアドレスが001、そして例えばデータ1のB7〜B
4は仕向コードであり、B3はSWチェックフラグ、B
2〜B0はコネクタ外れのときに1とされ、データ2の
B7はルームミラー異常のとき、B4〜B0はヒューズ
切れのときそれぞれ1にされる。なお、通信指令モード
のデータは、図9(a)に示した通常モードのデータの
ヘッダ中のデータID部のみを通信指令モードの10に
変更したデータである。
【0047】制御ユニットC3の通常モードデータは、
図10(a)に示すように、ヘッダ、データ1〜データ
5及びBCCからなり、データIDが00、ソースアド
レスが010、そして例えばデータ1のB7は自己のH
ALT条件が成立しているとき、B6及びB5は後前ド
ア開のとき、B3〜B0はシフトポジションD、N、
R、Pのとき、データ2のB7は燃料残量警告インジケ
ータ点灯条件成立のとき、B6及びB5は後前ドアロッ
クSWがロックのとき、そしてデータ4のB4はオイル
レベルインジケータ点灯条件成立のときにそれぞれ1に
される。故障診断モードデータは、図10(b)に示す
ように、ヘッダ、データ1〜データ4及びBCCからな
り、データIDが01、ソースアドレスが010、そし
て例えばデータ1のB7〜B4は仕向コード、B3はS
Wチェックフラグ、B2はドアミラー異常のとき、B0
はコネクタ外れのときにそれぞれ1とされる。なお、通
信指令モードのデータは、図10(a)に示した通常モ
ードのデータのヘッダ中のデータID部のみを通信指令
モードの10に変更したデータである。
【0048】制御ユニットD4の通常モードデータは、
図11(a)に示すように、ヘッダ、データ1〜データ
3及びBCCからなり、データIDが00、ソースアド
レスが011、そして例えばデータ1のB7はHALT
フラグ、B6及びB5はドアキーロックSW及びドアロ
ックSWのオンのとき、B4及びB3はリモコンミラー
左及び上SWのオンのとき、データ2のB4及びB3は
リモコンミラー左及び上SWのオンのときにそれぞれ1
とされる。故障診断モードデータは、図11(b)に示
すように、ヘッダ、データ1及びデータ2及びBCCか
らなり、データIDが01、ソースアドレスが011、
そして例えばデータ1のB7〜B4は仕向コード、B3
はSWチェックフラグ、B2はドアミラー異常のときそ
れぞれ1とされる。なお、通信指令モードのデータは、
図11(a)に示した通常モードのデータのヘッダ中の
データID部のみを通信指令モードの10に変更したデ
ータである。
【0049】制御ユニットE5の通常モードデータは、
図12(a)に示すように、ヘッダ、データ1及びBC
Cからなり、データIDが00、ソースアドレスが10
0、そして例えばデータ1のB7はHALTフラグ、B
5〜B0はシートデータである。故障診断モードデータ
は、図12(b)に示すように、ヘッダ、データ1及び
データ2及びBCCからなり、データIDが01、ソー
スアドレスが100、そして例えばデータ1のB7〜B
4は仕向コード、B3はSWチェックフラグである。制
御ユニットF6は故障診断モードデータのみであり、図
13に示すように、ヘッダ、データ1及びデータ2及び
BCCからなり、データIDが01、ソースアドレスが
101、そして例えばデータ1のB7〜B4は仕向コー
ド、B3はSWチェックフラグである。なお、通信指令
モードのデータは、図12(a)に示した通常モードの
データのヘッダ中のデータID部のみを通信指令モード
の10に変更したデータである。
【0050】以上の構成のシステムにおいて、各制御ユ
ニットの機能を更に説明する。先ず、制御ユニットA1
は、図14に示すように、車速が0km/hの状態で、
これに接続されているダイアグコネクタ9のダイアグ端
子がアースに接続されてCPU11の入力ポートID
低レベルになるか、ダイアグコネクタ9に故障診断オフ
ボード機器10が制御されると、それまでの通常モード
から故障診断スタンバイモードになる。この故障診断ス
タンバイモードでは、車体系の多重通信及び各接続ユニ
ットの機能は全て通常動作を行い、車速が発生したとき
には通常モードに戻る。
【0051】また、この故障診断スタンバイモードにあ
るときには車速は0km/hであるが、この状態で例え
ば5秒の一定時間にディマスイッチをハイビームまたは
ロービームから2往復切り換える操作を行うと、簡易故
障診断モードになる。この簡易故障診断モードには、ス
イッチ診断モード、故障検出モード及び異品検出モード
がある。更に、故障診断スタンバイモードにあるとき、
イグニッション(IG)スイッチのONから所定時間以
内に故障診断オフボード機器10からのアドレスの入力
により制御ユニットA1は通信を開始する。
【0052】上記簡易故障診断モードでのモード切り換
えの方法を要約すると図15のようになり、いずれのモ
ードにおいても、ダイアグ端子が例えば0.5秒以上Hレ
ベルになるか、車速が発生すると通常モードに復帰す
る。また、故障検出モード中にスイッチ診断モード起動
用の所定のスイッチが入力された場合はただちにスイッ
チ診断モードに移行する。再度故障検出モードに移行す
る場合は、一旦IGスイッチをOFFし、再度ONにす
る。
【0053】上記スイッチ診断モードではイグニッショ
ン(IG)スイッチのON状態で、各ユニットに設けら
れた被診断スイッチの変化でメータ7内の既設のビーム
インジケータ7aの点灯と例えば制御ユニットB2に内
蔵の各種の警報を行うための既設のブザー2aを鳴動さ
せ、点灯及び鳴動時間は例えば0.1秒程度である。この
モードによって診断されるスイッチには、制御ユニット
A1に接続された例えばライテイングスイッチ、ディマ
スイッチ、フォグランプスイッチなどが、制御ユニット
B2に接続された例えばドアスイッチ、シートベルトス
イッチなどが、制御ユニットC3に接続された例えばド
アスイッチ、各パワーウインドスイッチなどが、制御ユ
ニットD4に接続された例えば電動ミラースイッチなど
が、制御ユニットE5に接続されたパワーシート操作用
スイッチが、制御ユニットF6に接続されたチルト操作
用スイッチが含まれる。
【0054】上記故障検出モードではIGスイッチのO
N状態で、各制御ユニットのもつ故障情報(コネクタ外
れ、ヒューズ切れ、ユニット異常、センサ異常)を、メ
ータ7内のビームインジケータの点消灯パターンで知ら
せる。点消灯パターンは2桁の16進数からなる故障コ
ードに従う。なお、ユニット異常については、制御ユニ
ットA1が対象ユニットからの通信データを連続1秒以
上受信不能になったとき、対象ユニットの異常とする。
異常監視は通信モードが故障検出モードになった時点か
らチェックランプ表示タイミングの最初の3秒間とす
る。
【0055】上記異品検出モードではIGスイッチのO
N以外のOFFまたはACC状態で、各制御ユニットの
仕向地コードを若い番号順にメータ7内のビームインジ
ケータの点消灯により出力することで制御ユニットの異
品を検出する。ただし、出力する仕向地コードは上位を
制御ユニットA〜制御ユニットFのユニットコード、下
位を国内、国内(高グレード)、北米、ドイツなどの仕
向地コードとする。
【0056】故障検出モードで各制御ユニットのもつ故
障情報が全て正常なとき、メータ7内のビームインジケ
ータの点消灯パターンは、図16(a)に示すように、
例えば0.25秒のオン・オフ連続点滅信号とする。複数
項目の故障のときには、番号の若い順に連続出力し、全
ての表示が終了すると消灯する。また、故障コードが
「22」の場合の表示パターン例を示すと図16(b)
に示すようになる。
【0057】上記ダイアグコネクタ9に接続された故障
診断オフボード機器10からの要求が故障診断のときに
は故障診断モードに入り、強制駆動のときには指令通信
モードに入り、何も要求がないときには通常モードのま
まである。
【0058】故障診断モードでは、制御ユニットA1は
他の制御ユニットから故障診断データを収集しているの
で、故障診断オフボード機器10からの要求コードに応
じた故障診断データを故障診断オフボード機器10に返
送する。また、通信指令モードでは、制御ユニットA1
は故障診断オフボード機器10からの強制駆動の内容に
応じた要求コードを入力すると、通信指令モードデータ
を送出して各制御ユニットに強制駆動を行わせるととも
に、駆動状況を故障診断オフボード機器10に返送す
る。
【0059】以上概略説明した装置動作の詳細を、各ノ
ードのCPUが制御プログラムにしたがって行う処理を
示す図17乃至図24のフローチャートを参照して以下
説明する。
【0060】図17(a)は制御ユニットA1のCPU
11のメインルーチン、(b)は他の制御ユニットB2
〜制御ユニットF6のCPUのメインルーチンをそれぞ
れ示す。先ず、制御ユニットA1のCPU11は電源の
投入により動作を開始し、図17(a)のメインルーチ
ンの最初のステップS1においてイニシャライズを行
い、タイマや割込などをクリアする。次にステップS2
に進み、ここでスリープモードであるか否かを判定し、
この判定がYESのときにはステップS3に進んでウェ
ークアップ入力があるまで待ち、ウェークアップ入力が
あるとステップS4に進んでスリープモードを通常モー
ドに切り替えてから上記ステップS2に戻る。
【0061】このときステップS2の判定がYESとな
るのでステップS5のタイマ管理処理、ステップS6の
モード(ID)切換処理、ステップS7の入出力(制
御)処理、ステップS8の故障表示処理及びステップ9
の外部テスタとの通信処理などを行った後ステップS2
に戻り、ステップS2の判定がYESとなるまでステッ
プS5〜S9などを繰り返し行う。ステップS5のタイ
マ管理処理においては各種のタイマ割込処理などの時間
管理を行い、ステップS7の入出力処理においてはCP
U11に接続されているスイッチ・センサ類131 〜1
3nからの信号を入力するとともにモータやランプなど
の負荷141 〜14nを駆動制御し、ステップ9の外部
テスタとの通信処理においてはテスタからの要求コマン
ドの受信、各種フラグのセット、収集したデータの送信
を行う。ただし、このステップS9の処理はテスタ故障
診断モードの際だけ実行する。
【0062】他の制御ユニットのCPU11が実行する
図17(b)のメインルーチンは、ステップS6のモー
ド(ID)切換処理、ステップS8の故障表示処理及び
ステップS9の外部テスタとの通信処理がない以外は図
17(a)のメインルーチンと殆ど同じであるので説明
を省略する。ただし、制御ユニットBのCPU11の場
合には、スイッチ診断モードのときのブザー駆動のため
の点線枠で囲んだ部分の処理、ステップS10a〜10
cが加えられており、任意のスイッチ入力があったとき
にブザー2aを鳴動させてスイッチ入力の正常を報知で
きるようになっている。ステップS10aにおいては、
故障診断モードであるか否かを判断し、故障診断モード
でなければステップS2に戻る。ステップS10aの判
定がYESの時にはステップS10bにおいて、後述す
る受信割込処理にて受信した他のノードからの故障診断
データ中のSWチェックフラグが1であるか否かを判定
し、1であればステップS10cに進んでブザーを所定
時間鳴動させてからステップS2に戻る。
【0063】制御ユニットA1〜制御ユニットF6のC
PU11は、多重バスラインBにバッファアンプ12b
を介して接続されている入力ポートIに信号が入力され
たことを判断すると、図18及び図19のフローチャー
トに示す受信割込処理を開始する。しかし、通常モード
において送信機能をもたない制御ユニットE5及び制御
ユニットF6は送信に関するステップが若干異なるが、
その詳細はここでは省略する。
【0064】そして、最初のステップS2aにおいて、
受信エラーチェックがOKであるか否かの判定を行う。
この受信エラーのチェックはキャラクタ単位で行い、受
信データからパリティを算出し、この算出したパリティ
を受信したパリティと比較照合する。比較の結果が不一
致のときにはステップS2aの判定はΝOとなり、パリ
ティエラーがあるとしてステップS2bに進んでエラー
処理を行ってから図17のメインルーチンに戻る。
【0065】ステップS2aの判定がYESのとき、す
なわち、受信エラーチェックがOKのときには、ステッ
プS2cに進んでその1キャラクタ分のデータをRAM
11b内に形成されたフレームバッファエリアに格納し
てからステップS2dに進み、ここで1フレーム分の受
信が終了したか否かの判定を行う。1フレーム分の受信
が終了しておらずこのステップS2dがΝOのときには
図17のメインルーチンに戻り、判定がYESのときに
はステップS2eに進む。
【0066】ステップS2eにおいては、受信したフレ
ームのBCCチェックがOKであるか否の判定を行う。
この受信BCCのチェックは受信フレームのヘッダから
最終データまでをキャラクタ単位で加算し、この加算値
と受信したBCCとを比較照合する、所謂チェックサム
方式で行う。比較の結果が不一致のときにはステップS
2eの判定はΝOとなり、BCCエラーがあるとして上
記ステップS2bに進んでエラー処理を行ってから図1
7のメインルーチンに戻る。
【0067】ステップS2eの判定がYESのとき、す
なわち、受信した1フレームにエラーがないときには、
ステップS2fに進み、ここで受信したヘッダ中のトー
クンとソースアドレスと自己アドレスが一致するか否か
を判定し、三者が一致し判定がYESのときには図17
のメインルーチンに戻り、三者が不一致で判定がΝOの
ときにはステップS2gに進む。このステップS2f
は、受信データが、最後にスリープ状態になったノード
が自分のアドレスをトークンにセットして送信したデー
タをフィードバック受信したものであるかどうかを判断
するためのステップである。
【0068】ステップS2gにおいては受信したヘッダ
中のデータIDが00であるか否かを判定し、この判定
がΝOのときにはステップS2hに進んでIDが01で
あるか否かを判定し、この判定もΝOのときには次にス
テップS2iに進んでIDが10であるか否かを判定す
る。そして、このステップS2iの判定もΝOのときに
は上記ステップS2bに進み、ここでIDに誤りがある
としてエラー処理を行ってから図17のメインルーチン
に戻る。
【0069】上記ステップS2gの判定がYESのと
き、すなわち、IDが00であるときにはステップS2
1 に進んで通信モードを通常にセットし次のステップ
S2j2 でデータフォーマットを通常モード用に変更し
てからステップS2kに進む。なお、ステップS2j1
においては各ノードともRAM11b中のデータエリア
に形成されているノード別データ管理用エリア(図8〜
図13のデータ構成で形成されている)の当該ノードの
エリアに受信したデータを記憶させる処理も行ってい
る。ステップS2kにおいては、受信したデータ中のヘ
ッダのソースアドレスとデータ1の先頭ビットとによ
り、RAM11b中のデータエリアに形成さているノー
ド別HALTフラグ管理用エリアについて、送信元の他
のノードのHALTを更新してからステップS2p(図
19参照)に進む。そして、上記ステップS2hの判定
がYESのとき、すなわち、IDが01のときにはステ
ップS2m1 に進んで通信モードを故障診断にセットし
次のステップS2m2 でデータフォーマットを故障診断
モード用に変更してから、上記ステップS2iの判定が
YESのとき、すなわち、IDが10のときにはステッ
プS2n1 に進んで通信モードを通信指令にセットし次
のステップS2n2 でデータフォーマットを通信指令モ
ード用に変更してからステップS2p(図19参照)に
進む。なお、ステップS2m1 ,2n1 において、ユニ
ットA1は他ユニットからの故障診断データ、通信指令
モード用データをRAM11b中の故障診断用及び通信
指令用のデータエリアに記憶する処理を行う。
【0070】なお、上記ステップS2m2 においてデー
タフォーマットを故障診断モード用に変更する際に、専
ら受信機能のみを有している第3のノードとしての制御
ユニットF6に送信機能を持たせるため、各ノードのソ
ースアドレスとトークンを引き渡す相手のトークンアド
レスの両方を変更する。このように全ての制御ユニット
についてアドレスの変更を実際に行わなければならない
のは、他の制御ユニットが既に使用している最初のアド
レス000を第3のノードに付与した場合であり、実際
にはこのようなことは行われず、第3のノードに付与す
るアドレスは既に使用しているアドレスに+1したアド
レスを割り当てることが行われるので、このような場合
には、それまで最後のアドレスであった制御ユニットの
トークンアドレスのみを変更するだけでよく、他の制御
ユニットについてはソースアドレス及びトークンアドレ
スともに変更することは必要ない。
【0071】ステップS2pにおいては受信したヘッダ
のトークンが自己のアドレスとなっているか否かを判定
し、自己のアドレスでなく判定がΝOのときにはステッ
プS2qに進んで他のノードのHALTが全て1になっ
ているか否かをノード別HALTフラグ管理用エリアを
調べることによって判定する。ステップS2qの判定が
ΝOのときには図17のメインルーチンに戻り、判定が
YESのときにはステップS2rに進んで自己HALT
がスリープ可能な条件を満足しているか否かを判定す
る。この判定がΝOのときには図17のメインルーチン
に戻り、判定がYESのときにはステップS2sに進ん
でスリープフラグをセットしてから図17のメインルー
チンに戻る。
【0072】上記ステップS2pの判定がYESのと
き、すなわち、受信トークンが自己のアドレスとなって
いるときにはステップS2tに進んで自己HALTがス
リープ可能な条件を満足しているか否かを判定する。こ
のステップS2tの判定がΝOのときにはステップS2
uに進んで送信データ中のHALTフラグをクリアして
からステップS2vに進む。ステップS2vにおいては
トークン通常処理を行って送信トークンに相手アドレス
をセットしてからステップS2z1 に進む。
【0073】上記ステップS2tの判定がYESのと
き、すなわち、自己HALTがスリープ可能な条件を満
足しているときにはステップS2wに進み、ここで送信
データ中のHALTフラグをセットしてからステップS
2xに進む。ステップS2xにおいては他のノードのH
ALTが全て1であるか否かをHALTフラグ管理用エ
リアを調べることによって判定する。このステップS2
xの判定がΝOのときには上記ステップS2vに進み、
YESのときすなわち他のノードのHALTが全て1で
あるときにはステップS2yに進んでトークン消失処理
を行って送信トークンに自己アドレスをセットしてから
ステップS2z1 に進む。
【0074】ステップS2z1 においてはヘッダ、デー
タ及びBCCからなる送信フレームをセットしてからス
テップS2z2 に進んで送信カウンタの初期化を行い、
次のステップS2z3 において送信開始タイマをスター
トさせてから図17のメインルーチンに戻る。
【0075】制御ユニットA1〜制御ユニットF6のC
PU11は、上記受信割込処理のステップS2z3 にお
いて送信開始タイマをスタートさせると、図20のフロ
ーチャートに示す送信タイマ割込処理を開始し、その最
初のステップS1aにおいて送信開始タイマがタイムオ
ーバしたか否かを判定し、この判定がΝOのときには図
17のメインルーチンに戻る。ステップS1aの判定が
YESのとき、すなわち、送信開始タイマがタイムオー
バになるとステップS1bに進んで送信カウンタが送信
終了を示す内容になったか否かを判定する。このステッ
プS1bの判定がΝOのときにはステップS1cに進ん
で次のデータを送信し、続くステップS1dに進んで送
信カウンタを更新してから図17のメインルーチンに戻
る。また、ステップS1bの判定がYESのとき、すな
わち、送信カウンタが送信終了を示す内容になっている
ときにはステップS1eに進んで送信終了フラグをセッ
トしてから図17のメインルーチンに戻る。
【0076】各制御ユニットのCPU11は、ステップ
S1のタイマ管理処理により、多重バスラインBがバッ
ファアンプ12bを介して接続されている入力ポートI
を監視し、アイドル状態すなわち信号入力のない状態が
所定時間例えば200ms続いたとき、図21のフロー
チャートに示すスリープ移行タイマ割込処理を開始す
る。そして、その最初のステップS1hにおいてスリー
プフラグが1であるか否かを判定し、この判定がΝOの
ときにはステップS1iに進んで送信トークンが自己ア
ドレスであるか否かを判定し、この判定がΝOのときに
は図17のメインルーチンに戻り、判定がYESのとき
にはステップS1jに進んで送信終了フラグがセットさ
れ終了になっているか否かを判定し、この判定がΝOの
ときには図17のメインルーチンに戻る。また、上記ス
テップS1hの判定がYESでスリープフラグが1であ
るか、または、ステップS1jの判定YESで送信終了
フラグが終了となっているときにはステップS1kに進
み、ここで自己のノードをスリープモードに移行させて
から図17のメインルーチンに戻る。
【0077】制御ユニットA1のCPU11は、メイン
ルーチンのステップS6のモード(ID)切換処理では
図22に示す処理を行う。先ず、ステップS6aにおい
てダイアグ端子をチェックしてH、Lのいずれのレベル
であるかを判定する。判定がHレベルのとき、すなわ
ち、ダイアグ端子がアースに接続されていないときには
ステップS6bに進んでデータIDを00にして通常動
作モードにしてから図17のメインルーチンに戻る。上
記ステップS6aの判定がLレベルのとき、すなわち、
ダイアグ端子がアースに接続されているときにはステッ
プS6cに進んで車速をチェックして車速が0km/h
であるか否かを判定し、この判定がΝOのときすなわち
車速が発生しているときにはステップS6bを経て図1
7のメインルーチンに戻る。また、ステップS6cの判
定がYESのときすなわち車速が0km/hのときには
ステップS6dに進む。
【0078】ステップS6dにおいては、故障診断オフ
ボード機器(テスタ)による診断開始か否かを判定す
る。このステップS6dの判定は、IGスイッチのON
から所定時間以内にテスタからアドレスの入力があるか
否かによって行い、所定時間以内にアドレスの入力がな
く判定がΝOのときにはステップS6eに進む。ステッ
プS6eにおいてはディマスイッチの2往復操作による
簡易診断開始操作があるか否かを判定し、この操作がな
くステップS6eの判定がΝOのときにはステップS6
bを介して図17のメインルーチンに戻る。
【0079】ステップS6eの判定がYESのときには
ステップS6fに進んでIGスイッチがONであるか否
かを判定し、この判定がΝOのときにはステップS6g
に進む。ステップS6gにおいてはデータIDを01に
して故障診断モード(異品検出)にしてから図17のメ
インルーチンに戻る。上記ステップS6fの判定がYE
SのときすなわちIGスイッチがONのときにはステッ
プS6hに進んで任意のスイッチ入力に変化があるか否
かを判定し、この判定がΝOのときにはステップS6i
に進む。ステップS6iにおいてはデータIDを01に
して故障診断モード(故障検出)にしてから図17のメ
インルーチンに戻る。上記ステップS6hの判定がYE
Sのときすなわち任意のスイッチ入力に変化があるとき
にはステップS6jに進む。ステップS6jにおいては
データIDを01にして故障診断モード(スイッチ診
断)にしてから図17のメインルーチンに戻る。
【0080】上記ステップS6dの判定がYESのと
き、すなわち、ダイアグコネクタにテスタが接続され所
定時間以内にアドレスの入力があったときにはステップ
S6kに進みテスタ要求が故障診断であるか否かを判定
し、このステップS6kの判定がΝOのときにはステッ
プS6mに進んでテスタ要求が強制駆動であるか否かを
判定し、このステップS6mの判定もΝOのときにはス
テップS6nに進んでデータIDを00にして通常動作
モードにしてから図17のメインルーチンに戻る。上記
ステップS6kの判定がYESのときすなわちテスタ要
求が故障診断であるときにはステップS6pに進んでデ
ータIDを01にして故障診断モードにしてから図17
に戻る。また、上記ステップS6mの判定がYESのと
きすなわちテスタ要求が強制駆動であるときにはステッ
プS6qに進んでデータIDを10にして強制診断モー
ドにしてから図17に戻る。
【0081】制御ユニットA1〜制御ユニットF6のC
PU11は、メインルーチンのステップS7の入出力
(制御)処理では図23に示す処理を行う。先ず、ステ
ップS7aにおいてデータIDが00の通常モードであ
るか否かを判定し、この判定がΝOのときにはステップ
S7bに進んでデータIDが01の故障診断モードであ
るか否かを判定し、この判定がΝOのときにはステップ
S7cに進んでデータIDが通信指令モードであるか否
かを判定し、この判定もΝOのときにはステップS7d
に進んでエラー処理を行ってから図17のメインルーチ
ンに戻る
【0082】上記ステップS7aの判定がYESのとき
すなわちデータIDが00の通常モードのときにはステ
ップS7eに進んで当該ユニットに接続された各種スイ
ッチの入力を処理する。次にステップS7fに進んで当
該ユニットに接続された各種負荷の制御を処理し、更に
ステップS7gに進んで当該ユニットに接続された各種
負荷の出力を処理する。続いてステップS7hに進んで
当該ユニットの通常モード通信データをセットしてから
図17のメインルーチンに戻る。
【0083】上記ステップS7bの判定がYESのとき
すなわちデータIDが01の故障診断モードのときには
ステップS7iに進んで当該ユニットの仕向地コードの
チェック処理を行う。その後ステップS7jに進んで当
該ユニットに接続されたセンサの故障をチェック処理
し、更にステップS7kに進んで当該ユニットに接続さ
れたヒューズ切れをチェック処理する。続いてステップ
S7mに進んで当該ユニットに関連したコネクタのコネ
クタ外れをチェック処理し、次にステップS7nに進ん
でスイッチ入力をチェック処理する。そしてステップS
7pに進んで故障診断モード通信データをセットしてか
ら図17のメインルーチンに戻る。
【0084】上記ステップS7cの判定がYESのとき
すなわちデータIDが10の通信指令モードのときには
ステップS7qに進んで強制負荷駆動を処理してからス
テップS7rに進んで通信指令モード通信データをセッ
トしてから図17のメインルーチンに戻る。
【0085】制御ユニットA1のCPU11は、メイン
ルーチンのステップS8の故障表示処理では図24に示
す処理を行う。先ず、ステップS8aにおいてデータI
Dが01の故障診断モードであるか否かを判定し、この
判定がΝOのときにはステップS8bに進んでデータI
Dが10の通信指令モードであるか否かを判定し、この
判定がΝOのときにはステップS8cに進んで通常表示
を行ってから図17のメインルーチンに戻る。ステップ
S8aの判定がYESのときすなわち故障診断モードの
ときにはステップS8dに進んで診断が異品検出モード
であるか否かを判定し、この判定がΝOのときにはステ
ップS8eに進んで故障検出モードであるか否かを判定
し、この判定がΝOのときにはステップS8fに進んで
スイッチ診断モードであるか否かを判定し、このステッ
プS8fもΝOのときには図17のメインルーチンに戻
る。
【0086】上記ステップS8dの判定がYESで異品
検出モードであるときにはステップS8gに進んで異品
検出をメータ内のビームインジケータにパターン表示さ
せ、ステップS8eの判定がYESで故障検出モードで
あるときにはステップS8hに進んで故障検出をメータ
内のビームインジケータにパターン表示させ、ステップ
S8fの判定がYESでスイッチ診断モードのときには
ステップS8iに進んでスイッチ診断結果をメータ内の
ビームインジケータに表示させる。また、上記ステップ
S8bの判定がYESで通信指令モードのときにはステ
ップS8jに進んで強制駆動により強制点消灯表示を行
わせる。
【0087】以上、図17〜図24のフローチャートを
参照して行った制御ユニットA1〜制御ユニットF5の
CPU11が行う処理動作の説明から明らかなように、
多重バスラインBで相互接続された制御ユニットA1〜
制御ユニットE5のCPU11は、スイッチなどからの
信号の入力と負荷への信号の出力とを制御する制御手段
11−1と、この制御手段により使用する制御データを
多重バスラインを介して他の電子ユニットに送信しかつ
他の電子ユニットから受信する送受信手段11−2とし
て働いている。
【0088】また、各制御ユニットのCPU11が、ス
イッチ診断時にスイッチの変化を監視し、変化が生じた
ときスイッチ診断データを生成するスイッチ診断手段1
1−3として働いている。制御ユニット1のCPU11
が、複数の電子ユニットのスイッチ診断手段にスイッチ
診断データの生成を開始させる診断開始制御手段11−
4として働いている。
【0089】更に、制御ユニット1,2のCPU11
が、スイッチ診断手段が生成したスイッチ診断データを
多重バスラインを介して受信してスイッチが操作された
ことを報知するため既設の報知手段xを駆動する報知駆
動手段11−5として働いている。
【0090】なお、上述の実施例において、メータが多
重通信機能付きのものでないときには、インジケータ7
aの点滅制御は制御ユニットA1により行わせ、そうで
ないときにはメータ自身に直接行わせるようにできる。
【0091】また、上述の実施例では、診断開始制御手
段11−4を制御ユニットA1設けているが、スイッチ
或いは負荷の一方或いは両方が接続されていないユニッ
トに設けるようにしてもよい。しかも、この診断開始制
御手段11−4は多重バスラインに接続されてないもの
であってもよい。
【0092】更に、上述の実施例では、報知駆動手段1
1−5を特定の制御ユニット1,2に設けているが、こ
の報知駆動手段11−5はスイッチ診断データを多重バ
スラインを介して受信できれば、診断開始制御手段11
−4と同様、スイッチ或いは負荷の一方或いは両方が接
続されていないユニットに設けるようにしてもよい。
【0093】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、ス
イッチチェック用治具を個々の電子ユニットにそれぞれ
接続することなく、既設の報知手段により複数の電子ユ
ニットのスイッチ診断データを一括して受信し、そのス
イッチ入力が正しく行われた場合には、その旨を報知に
よって知らせることができるので、多重通信を行ってい
るシステムにおいて、個々の電子ユニット単位で検査を
行わなくても電子ユニットに入力されるスイッチが正し
く入力されているかを容易に判断できる。
【0094】また、各電子ユニットのスイッチ診断デー
タを収集格納しているので、任意時点でスイッチ診断デ
ータを任意のものに対して出力することができ、既設の
報知手段によらなくても診断結果を得ることができる。
【0095】更に、スイッチチェック用治具を個々の電
子ユニットにそれぞれ接続することなく、複数の電子ユ
ニットのいずれかの電子ユニットからの情報をシステム
の多重バスラインを介して送信し、他の電子ユニットの
スイッチ診断手段にスイッチ診断データの生成を開始さ
せることができるので、個々の電子ユニットをスイッチ
診断状態にする手間が省ける。
【0096】更にまた、複数の電子ユニットのうちの特
定の電子ユニットにスイッチ入力が正しく行われた旨を
既設の報知手段に報知させる機能をもたせたので、この
電子ユニットが有する報知手段やこれに接続された電子
ユニットが有する報知手段をスイッチ入力が正しく行わ
れた旨を報知するために容易に利用できる。
【0097】また更に、スイッチ診断データを多重バス
ラインを介して送信しているので、スイッチ入力が正し
く行われたことを報知する既設の報知手段は、スイッチ
診断データを一括して受信するための手段を別個に設け
る必要がない。
【0098】そして、報知手段が電子ユニットに設けら
れた既設のインジケータ又は電子ユニットの1つに設け
られた既設の鳴動手段からなるので、何ら特別の治具な
どを使用しなくても、スイッチ診断を行うことができ
る。
【0099】また、車両用多重通信システムがトークン
を各電子ユニット間で順番に巡回させサイクリック通信
を行っているので、特定の電子ユニットからの指示によ
って他の電子ユニットが直ちにスイッチ診断動作に入
り、任意の電子ユニットにおいてスイッチ操作があった
ときには、1サイクル時間内にスイッチ診断データを特
定の電子ユニットに収集して報知することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明による車両用多重通信システムに
おけるスイッチ診断装置の基本構成を示すブロック図で
ある。
【図2】本発明の装置が適用される車両用多重通信シス
テムの概略構成を示すブロック図である。
【図3】図2中の一部分の具体的な構成例を示す図であ
る。
【図4】図2のシステムの電子ユニット間で送信される
データのキャラクタ構成及びフレーム構成を示す図であ
る。
【図5】図2のシステムの電子ユニット間で行われる通
信の基本シーケンスを示す図である。
【図6】図2のシステムの電子ユニット間で通常モード
時に行われる通信の1サイクルを説明するための説明図
である。
【図7】図2のシステムの電子ユニット間で診断モード
時に行われる通信の1サイクルを説明するための説明図
である。
【図8】制御ユニットAの通常モード、故障診断モー
ド、通信指令モードでのデータフォーマットを示す図で
ある。
【図9】制御ユニットBの通常モード、故障診断モード
でのデータフォーマットを示す図である。
【図10】制御ユニットCの通常モード、故障診断モー
ドでのデータフォーマットを示す図である。
【図11】制御ユニットDの通常モード、故障診断モー
ドでのデータフォーマットを示す図である。
【図12】制御ユニットEの通常モード、故障診断モー
ドでのデータフォーマットを示す図である。
【図13】制御ユニットFの故障診断モードでのデータ
フォーマットを示す図である。
【図14】通常モードと故障診断モードとの切換方法を
説明する状態遷移図である。
【図15】図14中の簡易故障診断モードでの診断の切
換方法を説明する状態遷移図である。
【図16】診断結果をコード化して出力する正常時と故
障時とのパターン表示例を示す図である。
【図17】制御ユニットAとその他の制御ユニットの図
3中のCPUが行う処理のメインルーチンを示すフロー
チャートである。
【図18】制御ユニットA〜制御ユニットFの図3中の
CPUが行う受信割込処理の一部分を示すフローチャー
トである。
【図19】制御ユニットA〜制御ユニットFの図3中の
CPUが行う受信割込処理の他の一部分を示すフローチ
ャートである。
【図20】制御ユニットの図3中のCPUが行う送信タ
イマ割込処理を示すフローチャートである。
【図21】制御ユニットの図3中のCPUが行うスリー
プ移行タイマ割込処理を示すフローチャートである。
【図22】制御ユニットAの図3中のCPUが行うモー
ド切換処理を示すフローチャートである。
【図23】制御ユニットの図3中のCPUが行う入出力
(制御)処理を示すフローチャートである。
【図24】制御ユニットAの図3中のCPUが行う故障
表示処理を示すフローチャートである。
【図25】従来のスイッチ診断の仕方を示す図である。
【符号の説明】
1 特定の電子ユニット(制御ユニッ
トA) 1〜5 複数の電子ユニット(制御ユニッ
トA、制御ユニットB 、電子ユニットC、制御ユニットD、制御ユニットE) 2 特定の電子ユニット(制御ユニッ
トB) 2a 鳴動手段(ブザー) 7 メータ 7a インジケータ(ビームインジケー
タ) B 多重バスライン 11−1 制御手段(CPU) 11−2 送受信手段(CPU) 11−3 スイッチ診断手段(CPU) 11−4 診断開始制御手段(CPU) 11−5 報知駆動手段(CPU) 11b−1 格納手段(RAM) x 報知手段 13 スイッチ 14 負荷
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−31963(JP,A) 特開 平2−73130(JP,A) 特開 平2−112771(JP,A) 特開 平1−254835(JP,A) 特開 平1−124742(JP,A) 特開 平3−114332(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01M 17/007 B60R 16/02 660 B60R 16/02 665

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 各々が多重通信機能を有しスイッチ、負
    荷などが接続された複数の電子ユニットを車両内の各所
    に設け、前記電子ユニットを多重バスラインで相互接続
    し、各電子ユニットがスイッチなどからの信号の入力と
    負荷への信号の出力とを制御する制御手段と、該制御手
    段により使用する制御データを前記多重バスラインを介
    して他の電子ユニットに送信しかつ他の電子ユニットか
    ら受信する送受信手段とを有する車両用多重通信システ
    ムにおいて、 前記各電子ユニットが有し、故障診断モード状態にある
    とき、前記スイッチの入力変化を監視し、変化が生じた
    ときスイッチ診断データを生成して前記送受信手段によ
    り前記多重バスラインを介して送信するスイッチ診断手
    段と、 前記複数の電子ユニットのいずれかの電子ユニットに設
    けられ、当該電子ユニットの前記スイッチ診断手段を故
    障診断モード状態にするとともに、前記多重バスライン
    を介して他の電子ユニットに他の電子ユニットの各々が
    有する前記スイッチ診断手段を故障診断モード状態にす
    情報を前記送受信手段に送信させる診断開始制御手段
    と、 前記複数の電子ユニットのうちの特定の電子ユニットに
    設けられ、前記スイッチ診断手段が生成したスイッチ診
    断データを前記多重バスラインを介して受信してスイッ
    チが操作されたことを報知するため報知手段を駆動する
    報知駆動手段と、 前記複数の電子ユニットのいずれかの電子ユニットに設
    けられ、当該電子ユニットの前記スイッチ診断手段が生
    成するスイッチ診断データを収集格納するとともに他の
    電子ユニットの前記スイッチ診断手段が生成したスイッ
    チ診断データを前記送受信手段により受信して収集格納
    する格納手段とを備えることを特徴とするスイッチ診断
    装置。
  2. 【請求項2】 前記報知手段がメータを構成する電子ユ
    ニットに設けられた既設のインジケータからなることを
    特徴とする請求項1に記載のスイッチ診断装置。
  3. 【請求項3】 前記報知手段が前記電子ユニットのうち
    の特定の電子ユニットに設けられた既設の鳴動手段から
    なることを特徴とする請求項1に記載のスイッチ診断装
    置。
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