JP3508409B2 - 電解水生成装置 - Google Patents

電解水生成装置

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JP3508409B2
JP3508409B2 JP21465396A JP21465396A JP3508409B2 JP 3508409 B2 JP3508409 B2 JP 3508409B2 JP 21465396 A JP21465396 A JP 21465396A JP 21465396 A JP21465396 A JP 21465396A JP 3508409 B2 JP3508409 B2 JP 3508409B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、原水を電解するこ
とによりアルカリ性ないし酸性の電解水を連続的に生成
する電解水生成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】この種の電解水生成装置として、図12
に示すような構成のアルカリイオン整水器が従来より知
られている。この電解水生成装置は、基本的には、水道
水(市水)などの原水を浄化する浄水装置20と、浄水
装置20により浄化された浄水を電解することによりア
ルカリ性水と酸性水とに分離する電解槽10と、電解槽
10において分離されたアルカリ性水と酸性水との水質
を測定する水質測定装置30A,30Bとを備える。ま
た、電解槽10における電解を促進するために電解質浄
水に添加する電解質供給装置40が設けられる。
【0003】浄水装置20は、原水中の有機物や無機
物、次亜塩素酸のような原水中に溶解した臭気成分を除
去するものであり、抗菌活性炭フィルタや中空糸膜フィ
ルタなどを用いて構成されている。電解槽10の内部
は、イオンが通過可能な電解隔膜11に囲まれた第1の
電極室12Aと、電極室12Aの外側である電極室12
Bとに区画される。各電極室12A,12Bにはそれぞ
れ電極13A,13Bが配設される。浄水装置20から
流出する浄水は、電極室12Aの流入口14Aに直結さ
れる流路と、電解質供給装置40を通して電極室12B
の流入口14Bに接続される流路とに分流される。電解
質供給装置40は浄水に電解質を連続的に供給するもの
であり、カルシウムを添加したアルカリイオン水を得る
ために、電解質として乳酸カルシウムやグリセロリン酸
カルシウムなどが用いられる。しかして、両電極13
A,13Bの間に電圧を印加し(ここでは、電極13A
を正極、電極13Bを負極とする)電解槽10に通水さ
れた水を電解すると、電極室12Aにおいて酸性水が生
成され、電極室12Bにおいてアルカリ性水が生成され
る。電解槽10において生成されたアルカリ性水は流出
口15Bを通り、酸性水は流出路15Aを通ることによ
り各別に吐出される。
【0004】また、電解水(アルカリ性水および酸性
水)の水質(pH、酸化還元電位、各種イオンの濃度、
残留塩素濃度)は原水の供給量や水質によって大きく影
響されるから、アルカリ性水および酸性水の流出経路に
水質測定装置30A,30Bを設け、アルカリ性水およ
び酸性水の水質を監視している。電解槽10から吐出さ
れる電解水の流速は、数cm/sec〜数十cm/se
cの範囲であって、水質測定装置30A,30Bはその
測定結果を両電極13A,13Bの間の印加電圧などに
フィードバックすることによって電解水の水質を維持す
る目的で使用されるから、電解水の水質を実時間で検出
することが要求される。そこで、測定に要する時間に時
間遅れが生じないように、水質測定装置30A,30B
には電気化学的原理により水質を測定するものを用いて
いる。すなわち、電気化学的原理により水質を測定する
水質測定装置30A,30Bは、電解水に作用電極を直
接接触させて水質を測定することにより実時間での測定
が可能であり、電解水生成装置に用いる水質測定装置と
して最適なものになっている。ここに、水質測定装置3
0A,30Bは必ずしもアルカリ性水および酸性水との
両方の水質を測定する必要はなく、いずれか一方につい
てのみ水質を測定するものもある。
【0005】さらに、原水を通水して電解している状態
から止水したときには、通水時とは逆極性の電圧を両電
極13A,13Bの間に印加して電極13A,13Bに
付着しているスケールを除去し、その後、電磁弁よりな
る排水弁24を開くことによって電解槽10から排水す
るようにしてある。このような止水後の処理を逆電洗浄
処理と呼ぶ。
【0006】ところで、アルカリイオン整水器は、主と
して飲用に供する弱塩基性のアルカリ性水(以下、アル
カリイオン水という)を使用することを目的とするもの
であり、アルカリイオン水にカルシウムイオンを添加す
ることによってアルカリイオン水の付加価値を高めるよ
うにしている。つまり、電解を促進するために添加する
電解質にカルシウム化合物を用いることにより、アルカ
リイオン水にカルシウムイオンを添加するのである。電
解質には上述のように乳酸カルシウムやグリセロリン酸
カルシウムなどが用いられるのであって、電解質を添加
した水を電極室12Bに導入すると電解槽10から吐出
されるアルカリイオン水に電解質が混入するから、アル
カリイオン整水器では電極室12Aに導入する水に電解
質を添加するようにしている。とくに、乳酸カルシウム
を電解質として用いると乳酸イオンが生じ、乳酸イオン
は有機塩素化合物(トリハロメタン)の前駆体となり得
るから、主として飲食用に供されるアルカリイオン水へ
の乳酸イオンの混入を避けなければならない。つまり、
電解質を添加した水を正極側の電極13Aを有する電極
室12Aに導入することにより、アルカリイオン水にカ
ルシウムイオンのみを添加し、乳酸イオンは酸性水とと
もに排出するようにしているのである。
【0007】ここにおいて、アルカリイオン水を生成す
るときとは逆極性の電圧を印加することにより、pHが
5.0〜6.0程度の弱酸性の酸性水(以下、酸性イオ
ン水という)を生成する場合があり、酸性イオン水はア
ストリンゼン効果(収斂作用)を有するから洗顔用など
に用いられる。また、アルカリイオン水の生成時には同
時に酸性水が生成されるのであって、飲用に供する弱塩
基性のアルカリイオン水を大量に生成することができる
ように、酸性水のほうがアルカリ性水よりも濃度が高く
なるように容量比率を設定してある。つまり、アルカリ
イオン水を生成すると、pH値が3〜4程度となる強酸
性の酸性水(以下、強酸性水という)が同時に生成され
ることになる。この強酸性水は洗顔などに用いるのでは
なく、まな板やふきんの洗浄殺菌用に利用される。同様
に、電極に逆極性の電圧を印加して酸性イオン水を生成
すれば、強塩基性のアルカリ性水(以下、強アルカリ性
水という)が生成されることになる。
【0008】一方、電解水生成装置としては、pHが
2.7以下で酸化還元電位が1100mV以上となる酸
化性の強い酸性水(以下、強酸化水という)を利用に供
する強酸化水生成装置も知られている。強酸化水は種と
して次亜塩素酸の酸化性を利用するものであって、アト
ピー性皮膚炎の治療や殺菌用として種々の利用が試行さ
れ、その効果が顕著であることが報告されている。この
種の電解水生成装置は、図13に示すように、アルカリ
イオン整水器とは電解質供給装置40の位置が異なる。
すなわち、アルカリイオン整水器では浄水を分流した後
に正極となる電極13Aを備えた電極室12Aへの浄水
のみを電解質供給装置40に通水していたが、強酸化水
生成装置では浄水を分流する前に電解質供給装置40に
通水し、両電極室12A,12Bに流入する水にともに
電解質を添加するようにしている。この種の電解質に
は、塩化ナトリウム、塩化カルシウム、塩化カリウムな
どが用いられ、強酸化水と同時に強塩基性のアルカリ性
水(以下、強塩基水という)が得られる。
【0009】このように、強酸化水生成装置では、両電
極室12A,12Bに流入する水の電気伝導率を均一に
して電流を流れやすくし、かつ添加する電解質の塩素イ
オンを有効に利用して次亜塩素酸を効率よく生成するた
めに、電極室12A,12Bに導入される水の両方に電
解質を添加するのである。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、電解
水生成装置としては、アルカリイオン整水器および強酸
化水生成装置があり、アルカリイオン水、酸性イオン
水、強酸性水、強アルカリ性水、強酸化水、強塩基水を
生成することができる。アルカリイオン整水器と強酸化
水生成装置とでは、浄水に電解質を添加する電解質供給
装置40の位置が異なるものであるから、アルカリイオ
ン整水器と強酸化水生成装置との両機能を併せ持つ電解
水生成装置は製造されていないのが現状である。
【0011】また、仮に両者の機能を併せ持つ電解水生
成装置を構成したとしても、飲用のアルカリイオン水を
吐出させる吐出管から飲用に適さない強アルカリ性水や
強塩基水などが吐出されるおそれがあり、飲用に適さな
い電解水を過って飲んでしまう可能性がある。さらに、
止水時における逆電洗浄処理では両電極13A,13B
に電解時とは逆極性の電圧を印加している間は排水弁2
4を閉じて電解槽10に水を残しておくことが必要があ
るが、電解槽10を配置する位置によってはサイホン現
象によって電解槽10に溜めておくべき水が抜けてしま
うことがある。
【0012】また、強酸化水生成装置においては、強酸
化水の生成量および強酸化水中の次亜塩素酸の濃度が管
理されていないものであるから、強酸化水から大量の塩
素ガスが発生する可能性がある。本発明は上記事由に鑑
みて為されたものであり、その主な目的は、アルカリイ
オン整水器と強酸化水生成装置との両機能を併せ持たせ
た電解水生成装置を提供することにあり、他の目的は、
飲用に適さない生成水を誤って飲むことがなく、逆電洗
浄処理を確実に行なうことができ、また、強酸化水から
体に害を及ぼすような大量の塩素ガスが発生することの
ない電解水生成装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、上記
目的の達成のために、電解隔膜を介して形成した一対の
電極室にそれぞれ水を流入させ各電極室に設けた電極間
に電圧を印加して水を電解することにより、一方の電極
室においてアルカリ性水を生成するとともに他方の電極
室において酸性水を生成し、アルカリ性水と酸性水との
電解水を各電極室にそれぞれ設けた流出口から各別に流
出させる電解水生成装置において、通水される水に電解
質を添加する電解質供給装置と、各電極室に供給される
水の流路を電解質供給装置を通る流路と一方の電極室に
のみ流れる流路とにそれぞれ切り換える第1の切換手段
とを備える。
【0014】この構成によれば、電解質を選択すること
によって、飲用に適したアルカリイオン水、洗顔などに
用いる酸性イオン水、強酸性水、強酸化水、強塩基水な
どの各種の電解水を生成することができる。とくに、電
解質供給装置を通過する経路を第1の切換手段によって
切り換えているから、アルカリイオン水を主として使用
に供するアルカリイオン整水器と、強酸化水を主として
使用に供する強酸化水生成器との両機能を併せもたせる
ことが可能になる。
【0015】請求項2の発明は、請求項1の発明におい
て、電解質供給手段が、電解質を収納する容器と、前記
容器が着脱自在に装着されるジャケットとを備え、前記
容器が電解質の種類に応じて複数種類から選択されると
ともに、選択された容器の種類に応じて第1の切換手段
を自動的に切り換えるものである。この構成によれば、
アルカリイオン整水器として機能させるか強酸化水生成
器として機能させるかに応じて電解質を選択し、選択さ
れた電解質を収納した容器を電解質供給装置のジャケッ
トに装着するだけで電解槽に流入する水の流路を切り換
えることができる。
【0016】請求項3の発明は、請求項2の発明におい
て、第1の切換手段が電動弁であって、前記容器には電
解質の種類を識別する識別手段が設けられ、前記ジャケ
ットには前記識別手段に応じて電動弁を駆動して流路を
切り換えさせる検知手段が設けられているのである。こ
の構成によれば、第1の切換手段として電動弁を用いる
から、検知手段からは容器の種類に応じた電気信号が出
力されることになり、電解質の種類に応じて電解槽に流
入する水の経路を切り換えるだけではなく、他の制御に
も用いることが可能になる。
【0017】請求項4の発明は、請求項3の発明におい
て、前記識別手段が絶縁材料よりなる前記容器に取り付
けた導体により形成され、前記検知手段として高周波型
近接スイッチを用いている。請求項5の発明は、請求項
3の発明において、前記識別手段が非磁性体よりなる前
記容器に取り付けられた永久磁石であって、前記検知手
段として磁気センサを用いている。
【0018】請求項4、5の発明の構成によれば、識別
手段は容器に対して非接触で電解質の種類を識別するこ
とができる。すなわち、容器に取り付けられていて水に
触れやすい識別手段には単に導体や永久磁石を用いるこ
とで電解に影響を与えたり腐食したりしないようにし、
かつジャケットに検知手段を設けることにより検知手段
が水に触れないようにすることができるのである。
【0019】請求項6の発明は、請求項1ないし請求項
5の発明において、強酸化水を生成するときには、電解
質として塩化ナトリウム、塩化カルシウム、塩化カリウ
ムの単体もしくは混合物が選択されるものである。請求
項6の発明は望ましい実施態様であって、とくに、塩化
ナトリウムであれば食塩を用いることができるから入手
が容易である。
【0020】請求項7の発明は、電解隔膜を介して形成
した一対の電極室にそれぞれ水を流入させ各電極室に設
けた電極間に電圧を印加して水を電解することにより、
一方の電極室においてアルカリ性水を生成するとともに
他方の電極室において酸性水を生成し、アルカリ性水と
酸性水との電解水を各電極室にそれぞれ設けた流出口か
ら各別に流出させる電解水生成装置において、各電極室
に流入する少なくとも一方の水に電解質を添加する電解
質供給装置と、弱塩基性ないし弱酸性の電解水を吐出さ
せる第1の吐出管と、強酸化水や強酸性水を吐出させる
第2の吐出管と、残りの水を吐水させる第3の吐出管
と、各電極室の流出口と各吐出管との間の流路を選択す
る第2の切換手段とを備え、前記第2の切換手段は、第
1の吐出管と第2の吐出管とを択一的に選択する第1の
流路切換弁と、各電極室から流出する電解水の一方を第
1の流路切換弁に送り他方を第3の吐出管に送る状態
と、一方を第3の吐出管に送り他方を第1の流路切換弁
に送る状態とを選択する第2の流路切換弁とからなり、
添加される電解質の種類と電極間の印加電圧とに応じて
第1の流路切換弁と第2の流路切換弁との状態が制御手
段により選択されるものである。
【0021】この構成によれば、第1の吐出管は、弱塩
基性ないし弱酸性の電解水、すなわちアルカリイオン水
や酸性イオン水のみが吐出され、強酸化水は第2の吐出
管、強酸性水、強塩基水などは第3の吐出管からしか吐
出されないから、飲用に適していない電解水は第1の吐
出管からは吐出されず誤って飲用に供するのを防止する
ことができる。
【0022】請求項8の発明は、請求項7の発明におい
て、第1の流路切換弁に流入する電解水の水質を連続的
に測定する水質測定装置を設け、水質測定装置により測
定された水質に基づいて制御手段が電極間の印加電圧を
フィードバック制御するのである。この構成によれば、
電解水の水質を実時間で測定し、電極間の印加電圧をフ
ィードバック制御するから、水質を管理することができ
る。
【0023】請求項9の発明は、水質測定装置として、
電解水のpH、酸化還元電位、電気伝導率、特定のイオ
ンのイオン濃度、残留塩素濃度のうちの少なくとも1種
類を水質として測定するものである。請求項9の発明の
構成は望ましい実施態様である。とくに、pHと酸化還
元電位とを測定すれば強酸化水としての条件を満たすか
否かを容易に判定することができる。
【0024】請求項10の発明は、電解隔膜を介して形
成した一対の電極室にそれぞれ水を流入させ各電極室に
設けた電極間に電圧を印加して水を電解することによ
り、一方の電極室においてアルカリ性水を生成するとと
もに他方の電極室において酸性水を生成し、アルカリ性
水と酸性水との電解水を各電極室にそれぞれ設けた流出
口から各別に流出させる電解水生成装置において、電解
槽への水の流路上に配置した流量センサと、各電極室に
流入する少なくとも一方の水に電解質を添加する電解質
供給装置と、電解槽から流出する電解水の水質を連続的
に測定する水質測定装置と、強酸化水を生成する電解質
を選択しているときに流量センサの出力に基づいて1回
当たりの強酸化水の生成量の上限を制限するとともに、
水質測定装置の測定結果に基づいて強酸化水中の酸化性
物質の濃度が所定量以下となるように電極間の印加電圧
をフィードバック制御する制御手段とを備える。
【0025】この構成によれば、強酸化水中の酸化性物
質(一般に塩素)の残留量を規制することができる。と
くに、塩素ガスの発生量を人に有害にならない程度に抑
制することができる。請求項11の発明は、請求項10
の発明において、水質測定装置として、電解水のpH、
酸化還元電位、電気伝導率、電解水中のイオン濃度、残
留塩素濃度の少なくとも1種類を水質として測定するも
のを用いる。
【0026】この構成によれば、強酸化水の水質管理が
実時間で可能になる。請求項12の発明は、請求項10
の発明において、強酸化水を生成する際に選択される電
解質を収納する容器が、1回当たりの強酸化水の生成量
の上限に対応する容量に設定されている。この構成によ
れば、電解質の量が規制されることにより、塩素ガスの
発生量を規制することができる。
【0027】
【発明の実施の形態】本実施形態の電解水生成装置は、
従来の技術において説明した各種の電解水を生成するこ
とができるようにしてアルカリイオン整水器および強酸
化水生成装置の機能を併せ持つようにしたものである。
基本的には従来のアルカリイオン整水器ないし強酸化水
生成装置と同様の構成を有しており、図1、図2にに示
すように、電解槽10および浄水装置20を備え、水道
水などの原水が浄水装置20に通水されて浄化され、浄
水装置20から流出する浄水が電解槽10において電解
され、アルカリ性水と酸性水とを連続的に生成するもの
である。ここでは原水を水道水としており、カラン60
に取り付けた水路切換装置61を通して浄水装置20に
水道水が導かれる。水路切換装置61は2つのポート6
2,63を備え、切換レバー64の操作により水道水を
そのまま吐出させる状態と浄水装置20に導く状態とを
切り替えることができるようになっている。
【0028】また、電解槽10で生成された電解水の流
出経路にはアルカリ性水の水質を電気的に測定する水質
測定装置30が配置されている。水質測定装置30とし
ては電気化学的原理によりpH、酸化還元電位、特定の
イオンのイオン濃度、残留演奏濃度を測定するものや電
気伝導率を測定するものを用いることができる。ここで
は、水質測定装置30としてpHセンサ31と、酸化還
元電位センサ32とを備えるものを用いる。
【0029】浄水装置20への原水の流路上には、サー
ミスタよりなる温度センサ21と、定流量弁22とが配
置される。温度センサ21は流入する原水の温度を検出
し、所定温度以上の湯が通水されたときには後述する制
御部を介して音響的に警報を発するようにしてある。ま
た、定流量弁22は過剰な水圧が浄水装置20以降の水
路に作用するのを防止するために設けてある。浄水装置
20は、活性炭(抗菌処理されている)からなる濾材と
中空糸膜からなる濾材とを収めたカートリッジを内部に
備え、カートリッジの交換によって濾材を交換すること
ができるように構成されている。
【0030】電解槽10はその内部に、電解隔膜11に
囲まれた第1の電極室12Aと、電解隔膜11の外側で
ある第2の電極室12Bとを備え、各電極室12A,1
2B内にはそれぞれ電極13A,13Bが配置される。
また、各電極室12A,12Bは下端部にそれぞれ流入
口14A,14Bを備え、また上端部にそれぞれ流出口
15A,15Bを備える。流入口14Aおよび流出口1
5Aは流入口14Bおよび流出口15Bよりも開口面積
が小さく形成され、電極室12Bに流入する流量と電極
室12Aに流入する流量との割合が1:3ないし1:4
程度になるようにしてある。かつまた、電極室12A,
12Bの容積も電極室12Aのほうが電極室12Bより
も小さく形成してある。これは、各電極室12A,12
Bにおいて生成される電解水の濃度に差をもたせるため
である。
【0031】浄水装置20と電解槽10との間の流路上
には流量センサ23と電解質供給装置40とが配置され
る。電解質供給装置40の内部の流路については後述す
るが、電解質供給装置40の内部で2系統に分流され、
その一方は流入口14Aより第1の電極室12Aに導入
され、他方は流入口14Bより第2の電極室12Bに導
入される。また、流入口14Bへの流路は電磁弁である
排水弁24を通して吐出管53に接続されている。つま
り、吐出管53は基本的には使用に供されることのない
不要な水を廃棄する目的で設けられている(必要があれ
ば使用してもよい)。
【0032】電解槽10の流出口15A,15Bは、流
路切換弁54を通して流出管53および水質測定装置3
0に接続され、流出口15Bを流出管53に接続すると
ともに流出口15Aを水質測定装置30に接続する状態
と、流出口15Bを水質測定装置30に接続するととも
に流出口15Aを流出管53に接続する状態とを切り換
える。水質測定装置30は流路切換弁55を介して吐出
管51,52に接続され、水質測定装置30を通った電
解水はいずれかの吐出管51,52から選択的に吐出さ
れる。流路切換弁54,55は電磁切換弁もしくはモー
タ式切換弁により構成される。流路切換弁54,55は
連動するように制御される。すなわち、図1のように流
路切換弁54により流出口15Aと吐出管53とを連通
させるときには、流路切換弁55は流出口15Bと吐出
管51とを連通させる。また、流路切換弁54により流
出口15Bと吐出管53とを連通させるときには、流路
切換弁55は流出口15Aと吐出管52とを連通させ
る。つまり、流路切換弁54,55の動作にかかわらず
吐出管53からは必ず電解水が吐出され、吐出管51と
吐出管52とはいずれか一方のみから電解水が選択的に
吐出されるのである。
【0033】上述したサーミスタ21から流路切換弁5
4,55までの流路上の部材はハウジング1に収納さ
れ、ハウジング1からは3本の吐出管51〜53が引き
出される。ここに、吐出管51にはフレキシブルパイプ
を用いる。また、カラン60からの原水を取り込むため
のホースもハウジング1から引き出される。ところで、
水質測定装置30は上述のようにpHセンサ31と酸化
還元電位センサ32とを備えるものであり、図3に示す
ように、pHセンサ31は、塩化カリウムの飽和水溶液
に銀−塩化銀電極を浸漬した比較電極33と、特殊ガラ
ス電極に塩化カリウムの飽和水溶液を満たした作用電極
34と、液絡部35とを備えるものであり、センサ本体
36に設けた流路37に作用電極34および液絡部35
を臨ませることにより流路を通過する水の水素イオン濃
度に比例した電圧が比較電極33と作用電極34との間
に起電力として発生するようになっている。この起電力
は適宜増幅率の増幅器を用いて増幅されることによりp
H値に応じた0〜5Vの電圧に変換され、A/D変換が
施された後に後述する制御部に入力される。
【0034】また、酸化還元電位センサ32は、白金の
ような不溶性電極をガラスに封入した作用電極38を備
え、作用電極38をハウジング36内の流路37に臨ま
せてある。酸化還元電位センサ32の比較電極はpHセ
ンサ31の比較電極33を共用して用いており、比較電
極33と作用電極38との間の相対電位差を酸化還元電
位として検出する。検出された電位差は適宜増幅率の増
幅器により増幅され酸化還元電位に応じた0〜5Vの範
囲の電圧に変換され、pHセンサ31と同様にA/D変
換が施された後に後述する制御部に入力される。
【0035】電解質供給装置40は、図4に示すよう
に、電解質43を入れた非金属材料よりなる筒状の容器
42a,42bをジャケット41内に装着する構成を有
している。本実施形態ではアルカリイオン整水器と強酸
化水生成装置との両方の機能を有するから、どちらの機
能として用いるかに応じて電解質43の種類が選択され
る。つまり、飲用であるアルカリイオン水や洗顔用など
の酸性イオン水あるいは強酸性水を生成するときには電
解質43として乳酸カルシウムなどを用い、強酸性水を
生成する際には電解質43として塩化ナトリウムなどを
用いる。そこで、電解質43の種類に応じて形状の異な
る容器42a,42bをジャケット41に収納し、容器
42a,42bに応じてジャケット41の中での流路が
変更されるようにしてある。
【0036】具体的に説明すると、ジャケット41は水
の流入する1本の導入路管41aと2本の排出路管41
b,41cとを備え、導入路管41aと一方の排出路管
41bとの間はバイパス路管41dを通して連通してい
る。一方、アルカリイオン水を生成する際に用いる容器
42aは、図5(a)のように両排出管路41b,41
cにそれぞれ連通する開口44a,44bが形成されて
いる。また、強酸化水を生成する際に用いる容器42b
は、図5(b)のように両排出路管41b,41cにそ
れぞれ連通する開口44a,44bに加えて底壁の中央
部から延長された導入筒44cを備える。導入筒44c
は導入路管41aに挿入したときに先端部がバイパス路
管41dを閉塞する長さを有する。
【0037】したがって、アルカリイオン水、酸性イオ
ン水、強酸性水などを生成する際には、図4(a)のよ
うに容器42aをジャケット41に装着する。この状態
では、流量センサ23を通り導入路41aからジャケッ
ト41に導入された浄水はバイパス路管41dを通して
排出路管41bに送られるとともに、バイパス路管41
dを通して容器42aに送られたのち排出路管41cか
ら排出される。すなわち、排出路管41bに連通する電
解槽10の流入口14Bに導かれるとともに、電解質4
3を通り排出路41cを通って電解槽10の流入口14
Aに導かれる。つまり、この状態においては、電解槽1
0の流入口14Aには電解質43を通した水が導入さ
れ、流入口14Bには電解質43を通らない水が導入さ
れることになる。
【0038】一方、強酸化水を生成する際には、図4
(b)のように容器42bをジャケット41に装着す
る。このとき、導入筒44cによってバイパス路管41
dが閉塞されるから、導入路管41aからジャケット4
1に流入する水はバイパス路管41dへの流入が禁止さ
れて導入筒44cを通して容器42bに直接導入され、
その後、排出路管41bおよび排出路管41cに分流さ
れることになる。つまり、排出路管41bに接続された
電解槽10の流入口14Bと、排出路管41cに接続さ
れた電解槽10の流入口14Aとにはそれぞれ容器42
b内の電解質43に接触した水が導入される。
【0039】ここにおいて、ジャケット41の外側面に
は高周波発振型の近接スイッチ45が取り付けられてお
り、容器42bには帯状に形成した検出用金属片46が
取り付けられている。しかして、容器42bをジャケッ
ト41に装着すれば、近接スイッチ45において容器4
2bの装着が検出されるから、検出用金属片46を識別
手段として容器42a,42bの種別を識別させること
ができる。したがって、近接スイッチ45の出力を後述
する制御部に与えることにより、アルカリイオン水、酸
性イオン水、強酸性水などを生成する状態か、強酸化水
を生成する状態かを制御部に指示することができる。
【0040】近接スイッチ45は、周知のものであっ
て、たとえば図6に示すように、検出コイル45aに対
して高周波発振回路45bから高周波電流を与え、金属
物体Xが接近したときに生じる検出コイル45aのイン
ピーダンス変化を高周波発振回路45bの発振出力の変
化により検出するものが知られている。すなわち、金属
物体Xが近接すれば、高周波発振回路45bは発振を停
止するから、高周波発振回路45bの出力を検波回路4
5cで検波し波形成形回路45dで波形成形することに
より、高周波発振回路45bの発振の有無に応じた信号
を波形成形回路45dから出力し、これを外部回路を駆
動するための出力回路45eを通して取り出すのであ
る。
【0041】容器42a,42bの種別を識別する手段
としては、近接スイッチ45に代えて磁気センサ(リー
ドスイッチやホール素子)を設け、検出用金属片46に
代えて永久磁石を設けてもよい。また、マイクロスイッ
チのような機械的スイッチを用いて容器42a、42b
の種別を判別するようにしてもよい。さらに、上述のよ
うにして容器42a,42bの種類に応じて電気信号を
発生させるから、図7に示すようにジャケット41に電
動弁47を設け、容器42a,42bの種類に応じた電
気信号を用いて電動弁47を切り換えることにより、電
解槽10の一方の流入口14Aのみに電解質43の添加
された水が導入される状態と、両流入口14A,14B
に電解質43の添加された水が導入される状態とを切り
換えてもよい。
【0042】ところで、電解槽10に設けた各電極13
A,13Bに印加する電圧の極性や大きさは、図8に示
す制御部により制御される。この制御部は、1チップマ
イクロコンピュータ(以下、マイコンという)71を用
いて構成される。マイコン71には操作表示部72が接
続され、操作表示部72は電源スイッチのほか、アルカ
リ性水、酸性水の生成の選択やpHの調整などの各種操
作を行なうためのスイッチ群72aと、液晶表示器およ
び発光ダイオードよりなる表示部72bとを備える。マ
イコン71は、スイッチ群72aの指示と上述した水質
測定装置30と流量センサ23と近接スイッチ45との
出力に基づいて、電極13A,13Bへの印加電圧の大
きさや極性、流路切換弁54,55の切換、排水弁24
の開閉などを制御する。すなわち、マイコン71に設け
た比較部71aにおいて、水質測定装置30により測定
したpHをあらかじめ設定した設定値と比較し、PWM
制御を行なうスイッチング電源73をフィードバック制
御することにより、pHが目標値に一致するように電極
13A,13Bに印加する電圧を調節する。また、電極
13A,13Bへの印加電圧の極性はリレー接点r1
2 により切り換えられる。
【0043】次に、電極13A,13Bの間の印加電圧
をフィードバック制御することによりpHを目標値に保
つように制御する手順について概説する。本実施形態に
おいては、電極13A,13Bに印加する電圧Vmがp
Hの目標値pHMに対応して設定してあり、目標値pH
Mを設定して通電すると図9のように、電極13A,1
3Bの印加電圧はまずVmに設定される。その後、pH
がほぼ安定するまで(2秒間の変動値が±0.1pHに
なるまで)電極13A,13Bの印加電圧はVmに保た
れる。こうしてpHが安定状態になると、この時点での
pH(=pHA)と目標値pHMとの偏差ΔpHを求め
(実際にはpHセンサ31の出力電圧の差を用いる)、
図9に示すような特性曲線に基づいて、電圧Vmに対応
するpH値から偏差ΔpHだけpH値をずらしたときの
印加電圧Vn(=Vm−ΔV)を求め、この電圧Vnを
電極13A,13B間に印加する。このような制御を偏
差ΔpHが±0.2pH以内になるまで繰り返し、以後
はその電圧を維持する。
【0044】上述のように偏差ΔpHが±0.2pH以
内になった後でも流量の変動などの外乱によってpHが
変動するから、偏差ΔpHが目標値pHMに対して±
0.2pHの範囲を逸脱したときには、上記処理を行な
い、偏差ΔpHに応じた印加電圧を求めて偏差ΔpHが
±0.2pH以内に納まるまで制御を繰り返す。このよ
うな手順でフィードバック制御を行なえば、図9に示す
pH値の変化からも推察されるようにオーバーシュート
が少なくなり、pHが短時間で目標値pHMに収束す
る。とくに、偏差ΔpHを上述のようにpH値が安定し
た時点で求めているから、外乱が入らなければ偏差Δp
Hに基づく印加電圧の補正は1回程度で済んでしまうこ
とになり、この点からも目標値pHMに短時間で収束さ
せることができるのである。
【0045】さらに、目標値pHMが異なる場合、つま
りアルカリイオン水、酸性イオン水、強酸性水ないし強
酸化水を得る場合とでは、それぞれの電解時における副
反応(たとえば塩素イオンの酸化反応など)が異なり反
応時間に差があるから、目標値pHM(ここでは、アル
カリイオン水、酸性イオン水、強酸化水をそれぞれ生成
する各状態)ごとに最適な特性曲線を用意しておき、各
状態に応じて対応する特性曲線を用いてフィードバック
制御する。ちなみに、図10に示す曲線イがアルカリイ
オン水用、ロが酸性イオン水用、ハが強酸化水用であ
る。
【0046】上述のように特性曲線を選択することによ
り、目標値pHMの変化に対するpHの立ち上がり特性
を適正に制御することになり、目標値pHMがどのよう
な値であっても、吐出する電解水のpH値を目標値pH
Mに迅速に収束させることができる。なお、上記した特
性曲線イ、ロ、ハは、次式で近似的に表すことができ
る。 VpHv=A+B loge V ただし、VpHはpHセンサ31の出力電圧、Vは電極
13A,13Bに印加する電圧、A,Bは各状態毎に設
定される定数である。
【0047】また、変動が±0.1pH以内となる安定
状態が10秒以上継続するときには、その電圧値とpH
値とをマイコン71に付設したメモリ74に格納する。
メモリ74に格納した値は、止水後に再び通水されたと
きに参照され、メモリ74に格納されている電圧値が電
極13A,13Bにただちに印加される。この制御によ
り通水を再開した後の目標値pHMへの収束時間がより
短縮される。メモリ74の内容は上述した条件が満たさ
れるたびに書き換えられる。また、メモリ74の内容を
書き換える代わりに、目標値pHMごとに設定してある
電圧値を書き換えるようにしてもよい。ところで、止水
後に逆電洗浄処理が終了した後には電解槽10内の水は
排水されているから、この状態から通水を開始しても電
解槽10に水が満たされてさらにpHセンサ31に至る
までには時間遅れがある。また、目標値pHMを通水途
中で変更したときにも電解槽10内の水がある程度入れ
替わるまでに時間がかかる。したがって、通水の開始時
点や目標値pHMの変更時点の直後ではpHセンサ31
の出力に変化が生じない。このような時間帯は不感帯
(図9にKで示す領域)と呼ばれる。しかして、不感帯
Kにおいて上記制御を行なうと、電極13A,13Bに
印加した電圧に対応する電解水がpHセンサ31に達し
ていないにもかかわらず、pHセンサ31の出力値が安
定する可能性があり、このような状態で偏差ΔpHが求
められると、不適切な電圧値に設定される可能性があ
る。このような不都合を回避するために、フィードバッ
ク制御に際しては以下の不感帯処理を行なう。
【0048】すなわち、止水状態から通水を開始した場
合は、図11に示すように、通水を開始した時点から目
標値pHMに対応した電圧Vmを電極13A,13Bに
印加するととともにpHセンサ31の出力を表示する。
ただし、通水の開始から所定時間T1(たとえば15
秒)が経過するまでは、フィードバック制御は行なわず
に電圧Vmを維持する。時間T1が経過した後にpHが
目標値pHMの方向に0.2変化すれば不感帯を脱出し
たと判断し、以後は上述したフィードバック制御を開始
する。
【0049】また、通水途中で目標値pHMを変更した
場合は、変更された新たな目標値pHMに対応する電圧
Vmnを電極13A,13Bに印加するとともにpHセ
ンサ31の出力を表示する。ただし、目標値pHMの変
更から所定時間T2(たとえば3秒)が経過するまで
は、フィードバック制御は行なわずに電圧Vmnを維持
する。時間T2が経過した後にpHが目標値pHMの方
向に0.2変化すれば不感帯を脱出したと判断し、以後
は上述したフィードバック制御を開始する。要するに、
止水状態から通水状態に移行した場合と、通水途中で目
標値pHMを変更した場合とは、不感帯として設定する
時間が異なるのみであり、不感対処理の他の手順は同様
になる。
【0050】ところで、不感帯を脱出したか否かの判断
を、上述のようにpHが目標値pHMの方向に0.2だ
け変化したか否かで判断するだけでは、何らかの原因で
pHが0.2以上に変化しない場合にはフィードバック
制御が開始されないことになる。そこで、不感帯を強制
的に脱出させるための判断部を付加しておくことが望ま
しい。この種の判断部は、上述した時間T1,T2より
長時間の時限動作を行なうタイマを用いても実現するこ
とが可能であるが、本実施形態では電解槽10への流路
に通水された流量(たとえば、0.2リットル)により
判断している。つまり、流量センサ23により計測され
た流量が所定値に達すると不感帯を強制的に脱出させて
フィードバック制御を開始させるのである。この場合、
フィードバック制御が開始された後にはpHが安定する
か否かの判断を待たずに、フィードバック制御の開始時
点でのpHセンサ31での測定値を用いて偏差ΔpHを
求めればよい。
【0051】次に、各種の電解水を生成する動作を説明
する。アルカリイオン水を生成する際には、容器42a
に電解質43としてカルシウム剤を入れ、ジャケット4
1に装着する。ここで、スイッチ72aによりアルカリ
性水の生成を指示すると、流量センサ23で所定流量の
通過が検知された時点から電解槽10の電極13Aを正
極、電極13Bを負極とするように電圧が印加される。
このとき、図1のように、流路切換弁54は電極室12
Aを吐出管53に連通させ、流路切換弁55は電極室1
2Bから流路切換弁54を通り水質測定装置30を通過
した電解水(アルカリイオン水)を吐出管51に導く。
吐出管51はハウジング1の上部から引き出されてお
り、コップに入れるなどして飲食用に使用されることに
なる。また、電解質43であるカルシウム剤に乳酸カル
シウムを用いる場合に乳酸イオンが生じるが、酸性水と
ともに廃棄されるから乳酸イオンを含む水を誤って飲む
ことを防止できることになる。
【0052】一方、同条件で酸性水の生成を指示する
と、pHが5.0〜6.0である酸性イオン水を取り出
すことを指示したことになり、電極13A、13Bの印
加電圧が上記とは逆極性になる。このとき流路に変化は
なく、酸性イオン水が吐出管51から取り出され、強ア
ルカリ性水が吐出管53から吐出されることになる。こ
のような酸性イオン水は一般には洗顔などに用いるので
あるが、飲んだとしてもとくに支障はないから、洗顔な
どの目的で大量に使用するために吐出管51から吐出さ
せるほうが使い勝手がよいことになる。
【0053】まな板やふきんの殺菌などのためにpHが
3.0〜4.0程度の強酸性水を得ようとするときに
は、電解質43としてアルカリイオン水と同様のものを
用いるが電極12A,12Bの印加電圧が異なる。この
ように強酸性水の生成を選択すると、電極13Aを正
極、電極13Bを負極として電解が行なわれる。これは
アルカリイオン水の生成時と同様であるが、強酸性水を
得るためにアルカリ性水も塩基性が強くなるから、この
アルカリ性水は飲用に適さなくなる。そこで、強酸性水
が得られる条件では制御部は図2のように流路切換弁5
4を切り換えることにより電極室12Bで生成された強
アルカリ性水を吐出管53から吐出させ、また流路切換
弁55も切り換えることにより強酸性水を吐出管52を
通して排出させる。ここに、強酸性水は汲み置いて使用
することが多いからハウジング1の下方に引き出された
吐出管52から吐出することにより使いやすくなってい
る。また、この位置の吐出管52から吐出させることに
より誤飲を防止することにもつながる。ここで、吐出管
52にはホースなどを用いることにより、飲用ではない
ことを一層効果的に示すことができる。
【0054】なお、強酸性水を生成する際に、電極13
A,13Bに上述の極性で電圧を印加しているのは、電
極室12Aのほうが流量が少ないとともに容積が小さい
ことによってイオンの濃度を高めることができるからで
あって、電極室12Bで酸性水を生成する場合に比較す
るとpHを小さく(つまり酸性度を高める)するのが容
易になる。
【0055】ところで、強酸化水を生成する際には、電
解質供給装置40に容器42bが装着されるから、近接
スイッチ45の出力に基づいて制御部は強酸化水の生成
が可能となるように流路切換弁54,55が自動的に切
り換えられる。つまり、流路切換弁54は電極室12A
を水質測定装置30を通して流路切換弁55に連通さ
せ、電極室12Bを吐出管53に連通させる。また、流
路切換弁55は流入する水を吐出管52に導くように設
定される。ここで、強酸化水を生成するスイッチ群72
aの指示は、容器42bが装着されたときにのみ受け付
けられるようにしてある。しかして、容器42bが装着
された状態でスイッチ群72aの操作により強酸化水の
生成が指示されると、強酸性水を生成する場合と同様
に、電極13Aを正極、電極13Bを負極として電解を
行なう。つまり、電解質43の種類は異なるが、強酸性
水を生成する場合と同様に動作する。このようにして強
酸化水を吐出管52から吐出させ、強塩基水を吐出管5
3から吐出させるのであり、いずれもハウジング1の下
部から吐出されるから、誤飲を防止することができる。
【0056】上述したように、容器42bが電解質供給
装置40に装着されなければ、強酸化水の生成を指示す
ることができないから、アルカリイオン水などを生成す
る際に用いる容器42aに強酸化水を生成する電解質
(塩化ナトリウム、塩化カリウムなど)を入れたとして
も強酸化水の生成を指示することができず、いわば安全
側に動作することになる。しかも、上述のように強酸化
水はハウジング1の下部から引き出されている吐出管5
2より吐出されるのであり、強酸化水を生成している状
態でも誤飲を防止することができる。
【0057】強酸化水は殺菌効果を高めるために、次亜
塩素酸の濃度を20〜30ppmに設定するのが望まし
いのであるが、次亜塩素酸は塩素ガスを発生し大量の塩
素ガスは健康上好ましくないから、塩素ガスの発生量は
健康に影響しないように制限しなければならない。そこ
で、強酸化水を生成するために用いる容器42bの容量
を制限することにより、1回当たりの強酸化水の生成量
に上限を設けている。具体的には容器42aは10g程
度の容量に制限してあり、一度に大量の塩素ガスが発生
するのを防止してある。ここに、容器42aには目盛り
を設けて、電解質43の投入量を制限するようにしても
よい。
【0058】また、制御部においても塩素ガスの発生を
抑制するようにしてある。つまり、強酸化水の生成時に
は、流量センサ23により検出される流量に基づいて強
酸化水の生成量の上限が1リットル程度になるように制
限してある。つまり、流量センサ23を通過する浄水の
量が3.5〜4リットル(強塩基水との生成量の比は
1:3〜1:4程度である)に達すると、制御部に設け
たブザー75を鳴動させることにより報知し、その後、
通水が継続していても所定時間後には電極13A,13
Bへの電圧の印加を停止させる。
【0059】さらに、塩素ガスの発生を抑制するため
に、水質測定装置30において強酸化水のpHを検出す
ることにより目標値(たとえば、pH=2.7)から逸
脱しないようにして次亜塩素酸の濃度を20〜30pp
mに保つように電極13A,13Bの印加電圧をフィー
ドバック制御している。以上のような対策を施すことに
より、2.5m3 程度の狭い場所で使用した場合でも周
囲空気中の塩素ガスの濃度は1ppm程度に抑えること
ができた。つまり、労働安全衛生法による塩素ガス濃度
の許容値である1ppmを2.5m3 程度の狭い空間で
も達成できることになる。
【0060】ところで、カラン60を閉止したり、水路
切換装置61により流路を切り換えたりすれば電解水生
成装置への原水の供給は停止するから、制御部は流量セ
ンサ23の出力に基づいて止水を検知する。止水が検知
されると、電極13A,13Bには電解中とは逆極性の
電圧を短時間だけ印加し、電極13A,13Bに付着し
たスケールを除去する処理(逆電洗浄処理)を行なう。
逆電洗浄処理では、電極13A,13Bに逆極性の電圧
を印加する状態を所定時間継続させるのであるが、その
終了直前に排水弁24を開放することによりスケールを
含む排水を吐出管53を通して排水し、このことによっ
て次回の電解水生成時にはスケールを含む排水が混入し
ないようにしてある。
【0061】このような逆電洗浄処理に際して電極13
A,13Bへの電圧印加時には電解槽10に水を滞留さ
せておくことが必要である。とくに、電解時の正極側で
はpHが2程度の強酸性の酸化水が残留するから、炭酸
カルシウムや炭酸マグネシウムなどを含むスケールを溶
解させて容易に除去することが可能になる。このように
止水時において電解槽10に滞留させるためにはサイホ
ン現象による吐出管51〜53からの排水を防止するこ
とが必要になる。そこで、逆電洗浄処理の開始と同時
に、流路切換弁54,55を電解中とは異なる選択状態
に切り換えるようにし、慣性による水の流れを止め外気
を流路に取り込むことによってサイホン現象による排水
を防止できるようにしている。このようにして逆電洗浄
処理に際して電解槽10に水を滞留させておくことがで
き、十分な洗浄効果が得られるのである。
【0062】排水弁24を開放して排水する際には、大
気を取り込んで排水できるように図1の状態になるよう
に流路切換弁54,55の流路が選択される。このよう
にして吐出管51から大気が導入され、電解槽10から
迅速に排水することができるようになる。また、止水後
に短時間で再び通水するような使用がなされることは日
常的に行なわれることであって、このような場合に止水
のたびに逆電洗浄処理を行なうとすれば、逆電洗浄処理
の終了まで次回の通水を待たなければならないことにな
って使い勝手が悪くなる。そこで、逆電洗浄処理は止水
直後に開始するのではなく、止水から一定時間(たとえ
ば、30秒)を待ってから開始するようにしてある。こ
のことにより、上記一定時間内に通水が再開されたとき
には逆電洗浄処理を行なうことなくただちに通水が可能
になるのである。
【0063】
【発明の効果】請求項1の発明は、通水される水に電解
質を添加する電解質供給装置と、各電極室に供給される
水の流路を電解質供給装置を通る流路と一方の電極室に
のみ流れる流路とにそれぞれ切り換える第1の切換手段
とを備えるものであり、電解質を選択することによっ
て、アルカリイオン水、酸性イオン水、強酸性水、強酸
化水、強塩基水などの電解水を生成することができる。
とくに、電解質供給装置を通過する経路を第1の切換手
段によって切り換えているから、アルカリイオン水を主
として使用に供するアルカリイオン整水器と、強酸化水
を主として使用に供する強酸化水生成器との両機能を併
せもたせることが可能になるという利点がある。
【0064】請求項2の発明は、電解質供給手段が、電
解質を収納する容器と、前記容器が着脱自在に装着され
るジャケットとを備え、前記容器が電解質の種類に応じ
て複数種類から選択されるとともに、選択された容器の
種類に応じて第1の切換手段を自動的に切り換えるの
で、アルカリイオン整水器として機能させるか強酸化水
生成器として機能させるかに応じて電解質を選択し、選
択された電解質を収納した容器を電解質供給装置のジャ
ケットに装着するだけで電解槽に流入する水の流路を切
り換えることができるという効果がある。
【0065】請求項3の発明は、第1の切換手段が電動
弁であって、前記容器には電解質の種類を識別する識別
手段が設けられ、前記ジャケットには前記識別手段に応
じて電動弁を駆動して流路を切り換えさせる検知手段が
設けられたものであり、第1の切換手段として電動弁を
用いるから、検知手段からは容器の種類に応じた電気信
号が出力されることになり、電解質の種類に応じて電解
槽に流入する水の経路を切り換えるだけではなく、他の
制御にも用いることが可能になるという利点がある。
【0066】請求項4、請求項5の発明は、請求項3の
発明の実施態様であり、請求項4の発明では前記識別手
段が絶縁材料よりなる前記容器に取り付けた導体により
形成され、前記検知手段として高周波型近接スイッチを
用いており、請求項5の発明では前記識別手段が非磁性
体よりなる前記容器に取り付けられた永久磁石であっ
て、前記検知手段として磁気センサを用いている。した
がって、識別手段は容器に対して非接触で電解質の種類
を識別することができ、容器に取り付けられていて水に
触れやすい識別手段には単に導体や永久磁石を用いるこ
とで電解に影響を与えたり腐食したりしないようにし、
かつジャケットに検知手段を設けることにより検知手段
が水に触れないようにすることができるという利点を有
する。
【0067】請求項6の発明は請求項1ないし請求項5
の発明の実施態様であり、強酸化水を生成するときに
は、電解質として塩化ナトリウム、塩化カルシウム、塩
化カリウムの単体もしくは混合物を選択するのである。
とくに、塩化ナトリウムであれば食塩を用いることがで
きるから入手が容易であるという利点がある。請求項7
の発明は、各電極室に流入する少なくとも一方の水に電
解質を添加する電解質供給装置と、弱塩基性ないし弱酸
性の電解水を吐出させる第1の吐出管と、強酸化水や強
酸性水を吐出させる第2の吐出管と、残りの水を吐水さ
せる第3の吐出管と、各電極室の流出口と各吐出管との
間の流路を選択する第2の切換手段とを備え、前記第2
の切換手段は、第1の吐出管と第2の吐出管とを択一的
に選択する第1の流路切換弁と、各電極室から流出する
電解水の一方を第1の流路切換弁に送り他方を第3の吐
出管に送る状態と、一方を第3の吐出管に送り他方を第
1の流路切換弁に送る状態とを選択する第2の流路切換
弁とからなり、添加される電解質の種類と電極間の印加
電圧とに応じて第1の流路切換弁と第2の流路切換弁と
の状態が制御手段により選択されるものであり、第1の
吐出管は、弱塩基性ないし弱酸性の電解水、すなわちア
ルカリイオン水や酸性イオン水のみが吐出され、強酸化
水は第2の吐出管、強酸性水、強塩基水などは第3の吐
出管からしか吐出されないから、飲用に適していない電
解水は第1の吐出管からは吐出されず誤って飲用に供す
るのを防止することができるという利点を有する。
【0068】請求項8の発明は、第1の流路切換弁に流
入する電解水の水質を連続的に測定する水質測定装置を
設け、水質測定装置により測定された水質に基づいて制
御手段が電極間の印加電圧をフィードバック制御するも
のであり、電解水の水質を実時間で測定し、電極間の印
加電圧をフィードバック制御するから、水質を管理する
ことができるという利点がある。
【0069】請求項9の発明は、水質測定装置として、
電解水のpH、酸化還元電位、電気伝導率、特定のイオ
ンのイオン濃度、残留塩素濃度のうちの少なくとも1種
類を水質として測定するものであり、とくに、pHと酸
化還元電位とを測定すれば強酸化水としての条件を満た
すか否かを容易に判定することができるという効果があ
る。
【0070】請求項10の発明は、電解槽への水の流路
上に配置した流量センサと、各電極室に流入する少なく
とも一方の水に電解質を添加する電解質供給装置と、電
解槽から流出する電解水の水質を連続的に測定する水質
測定装置と、強酸化水を生成する電解質を選択している
ときに流量センサの出力に基づいて1回当たりの強酸化
水の生成量の上限を制限するとともに、水質測定装置の
測定結果に基づいて強酸化水中の酸化性物質の濃度が所
定量以下となるように電極間の印加電圧をフィードバッ
ク制御する制御手段とを備えるものであり、強酸化水中
の酸化性物質の残留量を規制することができる。とく
に、塩素ガスの発生量を人に有害にならない程度に抑制
することができるという利点がある。
【0071】請求項11の発明は、水質測定装置とし
て、電解水のpH、酸化還元電位、電気伝導率、電解水
中のイオン濃度、残留塩素濃度の少なくとも1種類を水
質として測定するものを用いるのであり、強酸化水の水
質管理が実時間で可能になる。請求項12の発明は、強
酸化水を生成する際に選択される電解質を収納する容器
が、1回当たりの強酸化水の生成量の上限に対応する容
量に設定れているから、電解質の量が規制されることに
より、塩素ガスの発生量を規制することができるという
利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態を示す構成図である。
【図2】同上を示す構成図である。
【図3】(a)(b)は同上に用いる水質測定装置の縦
断面図である。
【図4】(a)(b)は同上に用いる電解質供給装置の
断面図である。
【図5】(a)(b)は同上に用いる電解質供給装置の
容器を示す断面図である。
【図6】同上に用いる近接スイッチを示すブロック図で
ある。
【図7】(a)(b)は同上に用いる他の電解質供給装
置を示す動作説明図である。
【図8】同上に用いる制御部のブロック図である。
【図9】同上の動作説明図である。
【図10】同上の動作説明図である。
【図11】同上の動作説明図である。
【図12】従来例を示す概略構成図である。
【図13】他の従来例を示す概略構成図である。
【符号の説明】
10 電解槽 11 電解隔膜 12A,12B 電極室 13A,13B 電極 14A,14B 流入口 15A,15B 流出口 24 排水弁 30 水質測定装置 40 電解質供給装置 41 ジャケット 41a 導入路管 41b,41c 排出路管 41d バイパス路管 42a,42b 容器 43 電解質 44c 導入筒 51〜53 吐出管 54,55 流路切換弁
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西川 壽一 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工 株式会社内 (72)発明者 裏谷 豊 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工 株式会社内 (72)発明者 渡辺 徹 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工 株式会社内 (56)参考文献 特開 平7−144193(JP,A) 特開 平6−312185(JP,A) 特開 平7−204652(JP,A) 特開 平7−60254(JP,A) 特開 平6−246269(JP,A) 特開 平6−285468(JP,A) 特開 平7−299459(JP,A) 特開 平7−185551(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C02F 1/46

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電解隔膜を介して形成した一対の電極室
    にそれぞれ水を流入させ各電極室に設けた電極間に電圧
    を印加して水を電解することにより、一方の電極室にお
    いてアルカリ性水を生成するとともに他方の電極室にお
    いて酸性水を生成し、アルカリ性水と酸性水との電解水
    を各電極室にそれぞれ設けた流出口から各別に流出させ
    る電解水生成装置において、通水される水に電解質を添
    加する電解質供給装置と、各電極室に供給される水の流
    路を電解質供給装置を通る流路と一方の電極室にのみ流
    れる流路とにそれぞれ切り換える第1の切換手段とを備
    えることを特徴とする電解水生成装置。
  2. 【請求項2】 電解質供給手段は、電解質を収納する容
    器と、前記容器が着脱自在に装着されるジャケットとを
    備え、前記容器は電解質の種類に応じて複数種類から選
    択されるとともに、選択された容器の種類に応じて第1
    の切換手段を自動的に切り換えることを特徴とする請求
    項1記載の電解水生成装置。
  3. 【請求項3】 第1の切換手段は電動弁であって、前記
    容器には電解質の種類を識別する識別手段が設けられ、
    前記ジャケットには前記識別手段に応じて電動弁を駆動
    して流路を切り換えさせる検知手段が設けられて成るこ
    とを特徴とする請求項2記載の電解水生成装置。
  4. 【請求項4】 前記識別手段は絶縁材料よりなる前記容
    器に取り付けた導体により形成され、前記検知手段は高
    周波型近接スイッチであることを特徴とする請求項3記
    載の電解水生成装置。
  5. 【請求項5】 前記識別手段は非磁性体よりなる前記容
    器に取り付けられた永久磁石であって、前記検知手段は
    磁気センサであることを特徴とする請求項3記載の電解
    水生成装置。
  6. 【請求項6】 強酸化水を生成するときには、電解質と
    して塩化ナトリウム、塩化カルシウム、塩化カリウムの
    単体もしくは混合物が選択されることを特徴とする請求
    項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の電解水生成
    装置。
  7. 【請求項7】 電解隔膜を介して形成した一対の電極室
    にそれぞれ水を流入させ各電極室に設けた電極間に電圧
    を印加して水を電解することにより、一方の電極室にお
    いてアルカリ性水を生成するとともに他方の電極室にお
    いて酸性水を生成し、アルカリ性水と酸性水との電解水
    を各電極室にそれぞれ設けた流出口から各別に流出させ
    る電解水生成装置において、各電極室に流入する少なく
    とも一方の水に電解質を添加する電解質供給装置と、弱
    塩基性ないし弱酸性の電解水を吐出させる第1の吐出管
    と、強酸化水や強酸性水を吐出させる第2の吐出管と、
    残りの水を吐出させる第3の吐出管と、各電極室の流出
    口と各吐出管との間の流路を選択する第2の切換手段と
    を備え、前記第2の切換手段は、第1の吐出管と第2の
    吐出管とを択一的に選択する第1の流路切換弁と、各電
    極室から流出する電解水の一方を第1の流路切換弁に送
    り他方を第3の吐出管に送る状態と、一方を第3の吐出
    管に送り他方を第1の流路切換弁に送る状態とを選択す
    る第2の流路切換弁とからなり、添加される電解質の種
    類と電極間の印加電圧とに応じて第1の流路切換弁と第
    2の流路切換弁との状態が制御手段により選択されるこ
    とを特徴とする電解水生成装置。
  8. 【請求項8】 第1の流路切換弁に流入する電解水の水
    質を連続的に測定する水質測定装置を設け、制御手段は
    水質測定装置により測定された水質に基づいて電極間の
    印加電圧をフィードバック制御することを特徴とする請
    求項7記載の電解水生成装置。
  9. 【請求項9】 水質測定装置は、電解水のpH、酸化還
    元電位、電気伝導率、特定のイオンのイオン濃度、残留
    塩素濃度のうちの少なくとも1種類を水質として測定す
    ることを特徴とする請求項8記載の電解水生成装置。
  10. 【請求項10】 電解隔膜を介して形成した一対の電極
    室にそれぞれ水を流入させ各電極室に設けた電極間に電
    圧を印加して水を電解することにより、一方の電極室に
    おいてアルカリ性水を生成するとともに他方の電極室に
    おいて酸性水を生成し、アルカリ性水と酸性水との電解
    水を各電極室にそれぞれ設けた流出口から各別に流出さ
    せる電解水生成装置において、電解槽への水の流路上に
    配置した流量センサと、各電極室に流入する少なくとも
    一方の水に電解質を添加する電解質供給装置と、電解槽
    から流出する電解水の水質を連続的に測定する水質測定
    装置と、強酸化水を生成する電解質を選択しているとき
    に流量センサの出力に基づいて1回当たりの強酸化水の
    生成量の上限を制限するとともに、水質測定装置の測定
    結果に基づいて強酸化水中の酸化性物質の濃度が所定量
    以下となるように電極間の印加電圧をフィードバック制
    御する制御手段とを備えることを特徴とする電解水生成
    装置。
  11. 【請求項11】 水質測定装置は、電解水のpH、酸化
    還元電位、電気伝導率、電解水中のイオン濃度、残留塩
    素濃度の少なくとも1種類を水質として測定することを
    特徴とする請求項10記載の電解水生成装置。
  12. 【請求項12】 強酸化水を生成する際に選択される電
    解質を収納する容器は、1回当たりの強酸化水の生成量
    の上限に対応する容量であることを特徴とする請求項1
    0記載の電解水生成装置。
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