JP3508337B2 - 放射音低減装置 - Google Patents

放射音低減装置

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【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、車両のエンジン等
から発生する放射音を共鳴により吸音し、騒音の低減と
外部洩れを抑制するに好適な放射音低減装置に関する。 【0002】 【従来の技術】図17に示すように、車両のキャブ16
等のホイールハウス等の側面には開口された音の通過路
4があり、キャブ16の下面側等に設置されているエン
ジン17からの放射音が外部に向かって放出される。こ
のため通過路4に面するキャブ16の一部に吸音材18
を貼着し、放射音の一部を吸音して騒音の低減を図るこ
とが行われている。また、図18に示すように、車両の
荷台7の下側に遮蔽板19を配置し、エンジン17等か
ら発する放射音を遮断して騒音防止を図ることも行われ
ている。また、図19に示すように、一般的な音源11
の放射面20からの放射音を低減させる手段としてシー
ル材23を介して遮蔽箱21を設けることが従来より採
用されている。 【0003】一方、騒音防止やその低減に関する公知技
術として実開昭59−102949号公報,実開昭62
−19458号公報,実開平5−90239号公報,特
開平6−206578号公報および特開平7−1875
5号公報等が挙げられる。実開昭59−102949号
公報の「遮音カバー」は、エンジン等の騒音発生部に所
定の間隔を隔ててほぼ平行にパネルを配置し、該パネル
に多数のチャンバを設けると共に該パネルのエンジン側
に前記チャンバに連通する小孔を設けたものである。実
開昭62−19458号公報の「自動車の騒音防止装
置」は、車両の荷台の側面の下方に音響レンズからなる
音域制御手段を配設したものであり、音響レンズは多数
の中空管路をレンズ内に並設したことを特徴とするもの
である。実開平5−90239号公報の「空気調和機用
消音チャンバ」は、空気調和機と室内を連通する通路を
小孔を有するパンチングメタルで被包して形成し、この
パンチングメタルの外側を吸音材で覆い、吸音材の層内
に空気層を設けたものである。特開平6−206578
号公報の「ライニング」は、転動運動によってホイール
から発する騒音を低減させるライニング構造を形成する
もので、ライニングに多数のチャンバを設け、このチャ
ンバに連通する貫通孔を壁に設けたものである。特開平
7−18755号公報の「消音器」は、管状の吸音通路
の途中にブランチ管を放射方向に沿って連結し、逆位相
の音で吸音通路の通過音の一部を吸音して消音する構造
を特徴とするものである。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】図17に示した吸音材
18は、これに接触する音を吸音する効果はあるが、通
過放射音を吸音する効果は低い。また、図18の遮蔽板
19はこれに衝突する音の放出を防止することはできる
が通過放射音の消音効果はほとんどない。また、図19
で示したものは騒音の外部洩れを抑制する効果はある
が、遮蔽箱21で密閉された密閉空間22内が音源11
からの放射音により内圧が上昇し、その結果、遮蔽箱2
1が振動して二次音源となり、二次放射音が発生する問
題点がある。また、音源11が発熱をともなうと密閉空
間22内の温度上昇から熱害を生ずるという問題点もあ
る。また、密閉空間22内に吸音材を設ける手段も考え
られるが、密閉空間22内にはエンジン等からの各種の
油が存在し吸音材のシール性劣化が生ずる。 【0005】一方、公知技術の実開昭59−10294
9号公報,実開平5−90239号公報および特開平6
−206578号公報はすべてヘルムホルツ共鳴により
消音を図るものであり、構造が複雑であると共に、放射
音に対する吸音効果は低い。また、実開昭62−194
58号公報は長さの異なる中空管路を通る騒音に行路差
を与え、それ等の干渉により騒音を低減するものである
が、平面波でないと効果がなく、放射音に対する騒音低
減効果は低い。また、特開平7−18755号公報はブ
ランチ管内の逆位相の音により消音させるもので吸音通
路内の音の低減効果はあるが放射音に対する騒音低減効
果は低い。 【0006】本発明は以上の事情に鑑みて創案されたも
のであり、車両のエンジン等や一般的な音源からの放射
音をヘルムホルツ共鳴を用いずに吸音体による共鳴によ
り吸音して騒音低減を図る放射音低減装置を提供するこ
とを目的とする。 【0007】 【課題を解決するための手段】本発明は以上の目的を達
成するために、音源からの放射音を低減させる低減装置
であって、放射音の通過路に開口部を向けて配置される
底面付きの吸音体が設けられ、該吸音体が長溝を有する
構造体からなることを特徴とする。以上のように、放射
音の通過路に開口部を向けて底面付きの長溝を有する吸
音体を配置することによる共鳴作用により放射音の低減
を図ることができる。 【0008】エンジン又は音源からの放射音の一部は放
射音の通過路側に開口部をもち、それと相対向する側に
底面を形成する吸音体の開口部から入り共鳴し吸音され
る。 【0009】 【発明の実施の形態】以下、本発明の放射音低減装置を
図面を参照して詳説する。図1に示すように、車両のキ
ャブ16のエンジン17のまわりの両側面の内側には吸
音体の一例である吸音管1が配置される。なお、吸音管
1は図1では左右1本しか表示されていないが、キャブ
16の前後方向(紙面直角方向)に沿って複数本並設さ
れる。夫々の吸音管1は同一のもの又は異なった形状の
ものでもよいが、図2に示す寸法aの値は同一寸法のも
のからなる。図2の(a),(b)に示すように、吸音
管1は開口部2とこれと相対向する位置に底面3を有す
る中空管からなり、図示のものは中空円柱からなるが角
管,楕円管等でもよい。また材質は金属,樹脂,複合材
等が使用される。開口部2から底面3までの深さ(軸
長)aは減音させようとする放射音の周波数の1/4波
長の(2n−1)倍のものからなる。ここでnは1以上
の整数である。また、吸音管1は金属,樹脂等のやや硬
質のものからなることが望ましい。図1に示すように、
吸音管1はその開口部2を放射音の通過路4側に向けて
その近傍に配設される。以上の構造の吸音管1を図1の
位置に配置することにより放射音の一部が吸音管1内に
誘導され逆位相の音との共鳴により消音される。 【0010】図3は、放射音低減装置の前記吸音体の別
の例を示す。本例では図3,図4に示すように、吸音体
は一体的構造体5からなる。一体的構造体5には多くの
凹孔6が並設される。凹孔6は下面側を向けて開口部2
aを形成し、それと相対向する位置に底面3aを有する
ものからなる。なお、図5に示すように凹孔6の深さa
は消音を目的とする放射音の周波数の1/4波長又はそ
の奇数倍に等しい。以上の一体的構造体5をキャブ16
の両側面のホイールハウス等の内壁の開口端近傍に固定
することによりキャブ16の通過路4を通る放射音の一
部が凹孔6により共鳴され消音される。 【0011】図6乃至図8は、車両の荷台7の両側面に
放射音低減装置を設けたものを示す。この放射音低減装
置は放射音の通過路を遮断する遮蔽板8と、遮蔽板8に
固着される吸音体と、同じく遮蔽板8に貼着される吸音
材9等からなる。吸音体には前記した吸音管1,一体的
構造体5および後に図10,図11等で説明する長溝状
の構造体等が適宜適用される。遮蔽板8と吸音管1等お
よび吸音材9により放射音の遮蔽による遮音,共鳴によ
る消音および吸収による吸音が行われ、放射音の大巾な
低減ができる。 【0012】図9は、図1又は図3等で示した吸音管1
又は一体的構造体5を遮蔽板8に固定したものを示す。
遮蔽板8による遮音と吸音管1等による共鳴により放射
音の低減が図れる。 【0013】図10および図11は、放射音低減装置の
一体成形例を示す。この放射音低減装置は、遮蔽板8a
の下方側に開口部2bを形成し相対向する上方側に底面
3bを有する長溝状の構造体の吸音体を一体成形したも
のからなる。なお、長溝10は貫通形成され、その深さ
aは消音対象の放射音の周波数の1/4波長又はその奇
数倍のものからなる。この長溝10からなる吸音体によ
っても前記したものとほぼ同様の効果を上げることがで
きる。 【0014】図12,図13は、音源11をシール材1
2を介して固定された遮蔽箱13で被包してなる密閉空
間14からの放射音を低減する放射音低減装置を示すも
のである。図示のように、遮蔽箱13には密閉空間14
に連通する放射音放出孔15が開口形成される。吸音管
1は放射音放出孔15の近傍にその開口部2を放射音放
出孔15に向けて複数本(図示では4本)放射状に配置
される。以上の構造により放射音放出孔15からの放射
音の一部は吸音管1により共鳴され消音される。また、
放射音放出孔15により密閉空間14内の内圧が低減さ
れ、遮蔽箱13の振動が軽減される。また、放射音放出
孔15から密閉空間14内の熱を放熱し得るため、内部
熱の低減に寄与する。 【0015】図14は、図12,図13に示した放射音
低減装置の各吸音管1の寸法を異ならしめて周波数帯域
を拡張した応用例である。この場合、放射音放出孔15
aは楕円状のものからなる。そして、放射音放出孔15
aのまわりに配置された吸音管1aは夫々内径の相異な
るものからなる。なお、各管の深さaは前記したように
周波数1/4波長又はその奇数倍のものからなる。 【0016】図15,図16に示した吸音管1bはその
内穴が偏心して形成されるもので、図示では前記内孔が
楕円状のものからなるが丸穴又は角穴でもよい。 【0017】以上のように、放射音の通過路4等のまわ
りに吸音管1等のような一端側に開口部2を有し他端側
に底面3を有する吸音体を配置することにより、放射音
の一部が共鳴されて消音される。また、遮蔽板8や吸音
材9等を併設することにより、消音効果を更に上げるこ
とができる。なお、吸音体としては前記の構造のものに
限定するものでなく、放射音と共鳴し、これを消音し得
る類似形状のものが採用される。 【0018】 【発明の効果】本発明によれば、次のような顕著な効果
を奏する。 1)放射音が通過する通過路側に開口部を向ける底面付
きの中空管体の吸音体を配置することにより、放射音の
一部が共鳴により消音される。そのため放射音の大巾な
消音ができる。 2)吸音体は消音しようとする放射音の周波数の1/4
波長およびその奇数倍のものからなり、逆位相の音によ
り確実に消音ができると共に、所望の周波数の音を選択
的に消音することが簡単にできる。 3)吸音体の形状,寸法はその設置場所に対応して適宜
のものが選択可能であり、設置が容易である。 4)ヘルムホルツ共鳴を使用しないため構造が簡単で比
較的安価に実施できる。 5)遮蔽板や吸音材を併用することにより一層の消音効
果が上げられる。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の吸音管をキャブの側面の放射音の通過
路近傍に配置した例を示す背面図。 【図2】図2(a)は本発明の吸音管の軸断面、図2
(b)は図2(a)のA−A線断面図。 【図3】本発明の放射音低減装置の一体的構造体をキャ
ブの側面に配置した例を示す側面図。 【図4】図3の一体的構造体のB−B線拡大断面図。 【図5】図3の一体的構造体のC−C線拡大断面図。 【図6】荷台の下方に本発明の放射音低減装置を配置し
た状態を示す側面図。 【図7】図6における放射音低減装置の拡大図。 【図8】図7のD−D線断面図。 【図9】本発明の放射音低減装置の他の例を示す側面
図。 【図10】遮蔽板と一体型の本発明の放射音低減装置を
示す側面図。 【図11】図10のE−E線断面図。 【図12】遮蔽箱で囲まれた音源からの放射音を低減す
る本発明の放射音低減装置の正面図。 【図13】図12のF−F線断面図。 【図14】図12に示した放射音低減装置の応用例を示
す正面図。 【図15】本発明の吸音管の他の例を示す軸断面図。 【図16】図15のG−G線断面図。 【図17】従来の車両のキャブにおける騒音低減手段の
一例を示す説明図。 【図18】従来の車両の荷台における遮音構造の一例を
示す側面図。 【図19】従来の遮蔽箱で囲まれた音源からの放射音の
放射状態を説明するための説明用断面図。 【符号の説明】 1 吸音管 1a 吸音管 2 開口部 2a 開口部 2b 開口部 3 底面 3a 底面 3b 底面 4 通過路 5 一体的構造体 6 凹孔 7 荷台 8 遮蔽板 8a 遮蔽板 9 吸音材 10 長溝 11 音源 12 シール材 13 遮蔽箱 14 密閉空間 15 放射音放出孔 15a 放射音放出孔 16 キャブ 17 エンジン

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 音源からの放射音を低減させる低減装置
    であって、放射音の通過路に開口部を向けて配置される
    底面付きの吸音体が設けられ、該吸音体が長溝を有する
    構造体からなることを特徴とする放射音低減装置。
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