JP3508265B2 - 走行環境の判断方法及び判断装置 - Google Patents

走行環境の判断方法及び判断装置

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JP3508265B2
JP3508265B2 JP01461895A JP1461895A JP3508265B2 JP 3508265 B2 JP3508265 B2 JP 3508265B2 JP 01461895 A JP01461895 A JP 01461895A JP 1461895 A JP1461895 A JP 1461895A JP 3508265 B2 JP3508265 B2 JP 3508265B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自車両が走行する道路
の種類や混雑状況等の走行環境を判断する判断方法及び
判断装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、車両においては、エンジン制御や
自動変速機の変速制御等をより適切に行うために、自車
両が走行する道路の種類(例えば高速道路、市街地道路
又は郊外の道路等)及び道路の混雑状況等の走行環境を
判断し、それに応じて制御を行うことが開発されて来て
いる。そして、走行環境の判断を、運転者その他の人間
に頼らず、装置自体で行うものも知られている(特開平
4−293626号公報参照)。この公報のものは、車
両のアクセル踏込み操作量や操舵角等の運転操作状態量
と、車両のエンジン回転数や車速等の走行状態量とをそ
れぞれ検出し、これらの状態量を入力変数とするニュー
ラルネットワーク演算により走行環境を判断するように
なっている。また、上記公報のものは、ニューラルネッ
トワーク演算による走行環境の判断精度を高めるため
に、車両の各状態量をそれぞれ継続的に検出収集し、該
各状態量の時系列の検出値からそれぞれ各状態量の特徴
量を算出してニューラルネットワーク演算の入力変数と
することも開示している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、車両のアク
セル操作や車速等の状態量の特徴量としては、通常、そ
れらの平均値、平均変化速度又は2乗平均等が考えられ
るが、各状態量に応じた適切な特徴量をニューラルネッ
トワーク演算の入力変数とすることが、該ニューラルネ
ットワーク演算による走行環境の判断精度を高める上で
望ましい。
【0004】そこで、本発明者らは、車両の状態量と走
行環境との関係について鋭意研究した結果、アクセル操
作の場合その特徴量をアクセル操作量又はアクセル操作
速度のポアソン分布のパラメータで表示し、車速の場合
その特徴量を車速増速幅又は車速増速継続時間の指数分
布のパラメータで表示することがそれらの状態量を最も
適切に特徴付けることができることを知見した。本発明
はこの知見に基づいて、アクセル操作又は車速の特徴量
を適切に算出してニューラルネットワーク演算の入力変
数とすることにより、該ニューラルネットワーク演算に
よる走行環境の判断精度を高めことを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1に係わる発明は、アクセル操作量又はアク
セル操作速度のいずれか及び車速を含む自車両の複数の
状態量を継続的に検出収集し、該各状態量の時系列の検
出値からそれぞれ各状態量の特徴量を算出するととも
に、それらの特徴量を入力変数とするニューラルネット
ワーク演算により自車両の走行する道路の種類を判断す
ようにした走行環境の判断方法において、状態量がア
クセル操作量又はアクセル操作速度のいずれかの場合
この状態量の上記時系列の検出値に基づいて当該状態量
aの頻度分布をポアソン分布の関数式f(a) =e - λ・
λ a /a! にて表現し、該関数式におけるパラメータλ
を特徴量として用いるとともに、状態量が車速の場合
車速の上記時系列の検出値に基づいて車速増速幅又は車
速増速継続時間のいずれかの値dvの頻度分布を指数分布
の関数式f(dv)=(1/k)・e -(dv/k) にて表現し、該関
数式におけるパラメータkを特徴量として用いる構成と
する。
【0006】請求項2に係わる発明は、請求項1記載の
走行環境の判断方法において、アクセル操作量又はアク
セル操作速度のいずれか及び車速の継続的な検出時間
を、そ れぞれ前回の判断時に求めた走行環境に応じて変
更する構成とする。
【0007】請求項3に係わる発明は、アクセル操作
又はアクセル操作速度のいずれか及び車速を含む自車両
の複数の状態量を各々継続的に検出する検出手段と、該
検出手段で検出した状態量の検出値を時系列に収集して
記憶する記憶手段と、該記憶手段で記憶した状態量の時
系列の検出値からその特徴量を算出する特徴量算出手段
と、該特徴量算出手段で算出した特徴量を入力変数とす
るニューラルネットワーク演算により自車両の走行する
道路の種類を判断するニューラルネット部とを備えた走
行環境の判断装置において、上記特徴量算出手段、状
態量がアクセル操作量又はアクセル操作速度のいずれか
の場合、上記記憶手段に記憶されている状態量の時系列
の検出値に基づいて当該状態量aの頻度分布をポアソン
分布の関数式f(a)=e - λ・λ a /a! にて表現し、該
関数式におけるパラメータλを特徴量として算出すると
ともに、状態量が車速の場合、上記記憶手段に記憶され
ている車速の時系列の検出値に基づいて車速増速幅又は
車速増速継続時間のいずれかの値dvの頻度分布を指数分
布の関数式f(dv)=(1/k)・e -(dv/k) にて表現し、該
関数式におけるパラメータkを特徴量として算出する
うに構成する。
【0008】
【作用】上記の構成により、請求項1又は請求項に係
わる発明では、車両の各状態量の特徴量を入力変数とす
るニューラルネットワーク演算により走行環境を判断す
る際、車両の状態量がアクセル操作量又はアクセル操作
速度のいずれかの場合該状態量を最も適切に特徴付け
る、アクセル操作量又はアクセル操作速度のポアソン分
布のパラメータ特徴量し、また車両の状態量が車速
の場合該状態量を最も適切に特徴付ける、車速増速幅又
は車速増速継続時間の指数分布のパラメータその特徴
しているので、ニューラルネットワーク演算による
走行環境の判断が適切に行われることになる。
【0009】請求項2に係わる発明では、アクセル操作
量、車速をそれぞれ継続的に検出収集するときの時間
を、前回の判断時に求めた走行環境に応じて変更するこ
とにより、それらの特徴量がより適切に算出され、ニュ
ーラルネットワーク演算による走行環境の判断がより適
切に行われることになる。
【0010】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。
【0011】図1は本発明の実施例に係わる走行環境の
判断装置を示し、1はアクセルペダルの踏込み操作量
(以下、単にアクセル操作量という)Acpを継続的に検
出する検出手段としてのアクセルセンサであって、該ア
クセルセンサ1で検出したアクセル操作量Acpは、記憶
手段としての記憶部2に入力されて、時系列に配列して
記憶される。3は操舵輪である前輪の操舵角Fs を継続
的に検出する舵角センサであって、該舵角センサ3で検
出したアクセル操作量Acpは、記憶手段としての記憶部
4に入力されて、時系列に配列して記憶される。
【0012】そして、上記記憶部2に記憶したアクセル
操作量の時系列の検出値a1 〜anは、特徴量算出手段
の一つである特徴量抽出部5に入力される。該特徴量抽
出部5は、アクセル操作量の特徴量として、アクセル操
作量の時系列の検出値a1 〜an をポアソン分布で表現
してそのパラメータλを算出するものであり、該ポアソ
ン分布のパラメータλは、正規化処理部6を通してニュ
ーラルネット部7へ出力される。また、上記記憶部4に
記憶した操舵角の時系列の検出値f1 〜fn は、特徴量
算出手段の一つである特徴量抽出部8に入力される。該
特徴量抽出部8は、操舵角の特徴量として、操舵角(詳
しくはその絶対値)の時系列の検出値f1 〜fn を小さ
い順に並べその総数nの略95%の値に相当する順位の
操舵角の95%値Fs95 を算出するものであり、該操舵
角95%値Fs95 も正規化処理部6を通してニューラル
ネット部7へ出力される。
【0013】さらに、11は自車両の走行速度つまり車
速Vspを継続的に検出する検出手段としての車速センサ
であって、該車速センサ11で検出した車速Vspは、加
速状態判定部12に入力される。また、車速Vspは、加
算点13に対し、直接入力されるとともに、遅延回路1
4で所定時間遅れて入力され、該加算点13で入力値同
士が減算されることで自車両の前後加速度gが算出され
るようになっており、前後加速度gは加速状態判定部1
2に入力される。該加速状態判定部12は、その入力情
報である車速Vsp及び前後加速度gを基に、自車両が加
速を開始してからその加速を中止するまでの車速増速幅
dv 等を算出するものであり、該車速増速幅dv は、記
憶手段としての記憶部15に入力されて、時系列的に配
列して記憶される。上記記憶部15に記憶した車速増速
幅の時系列の検出値dv1〜dvnは、特徴量算出手段の一
つである特徴量抽出部16に入力される。該特徴量抽出
部16は、車速の特徴量として、車速増速幅の時系列の
検出値dv1〜dvnを指数分布で表現してそのパラメータ
kを算出するものである。
【0014】そして、上記指数分布のパラメータkは、
アクセル操作量の特徴量であるポアソン分布パラメータ
λ及び操舵角の特徴量である操舵角95%値Fs95 と共
に、正規化処理部6を通してニューラルネット部7に入
力される。該ニューラルネット部7は、正規化処理部6
で正規化したポアソン分布パラメータλ、操舵角95%
値Fs95 及び指数分布パラメータkの各正規化値を入力
変数としかつ中間層に複数のニューロンを有するニュー
ラルネットワーク演算により構成され、ニューラルネッ
トワーク演算により自車両の走行環境Eを判断する。こ
の走行環境Eは、走行道路の種類(高速道路、市街地の
道路、郊外の道路等)及び混雑状況等を意味する。
【0015】次に、上記実施例の判断装置において、走
行環境Eを判断する場合の動作手順である判断方法につ
いて、図2に示すフローチャートに従って説明する。
【0016】図2において、先ず、ステップS1 で計測
タイミングとなるのを待った後、ステップS2 で自車両
の状態量としてのアクセル操作量Acp、操舵角Fs 及び
車速Vspを各々のセンサ1,3,11により測定し、ス
テップS3 で加速状態判定部12にて加速状態を判定し
て車速増速幅dv を算出する。この加速状態の判定は、
図3に示すフローチャートに従って行われる。
【0017】続いて、ステップS4 で各記憶部2,4,
15にてそれぞれアクセル操作量Acp、操舵角の絶対値
|Fs |及び車速増速幅dv の新たな検出値又は算出値
をa1 ,f1 ,dv1として記憶するとともに、既に記憶
している過去のアクセル操作量、操舵角絶対値及び車速
増速幅をa(i-1) ,f(i-1) ,dv(i-1)からa(i) ,f
(i) ,dv(i)に変更し、記憶データを時系列に整理収集
する。尚、iは2〜nである。
【0018】しかる後、ステップS5 で特徴量抽出部5
にてアクセル操作量の特徴量を抽出する。この抽出は、
アクセル操作量の時系列の検出値a1 〜an をポアソン
分布で表現してそのパラメータλを算出するものであ
る。ポアソン分布は、アクセル操作量aの関数式として
下記の通り
【0019】
【数1】 表示され、そのパラメータλはシンプレックス法で算定
される。
【0020】ここで、アクセル操作量の特徴量としてポ
アソン分布のパラメータλを用いる理由について説明す
る。図6〜図9はそれぞれ実際の自動車を用いて市街地
道路、郊外道路、高速道路及び山岳道路で走行テストし
た場合のテスト結果であるアクセル操作量と頻度との関
係を示す図であり、横軸のアクセル操作量は、アクセル
ヘダルの最大踏込み操作量に対する百分率で示す。これ
らの図中、棒グラムは実験値を、実線はポアソン分布
を、破線は正規分布をそれぞれ示す。これらの図から分
かるように、アクセル操作量の実際の分布は、正規分布
よりもポアソン分布に近く、またそのポアソン分布のパ
ラメータλは、道路の種類等によって異なる値を示す。
このことがアクセル操作量の特徴量としてポアソン分布
のパラメータλを用いる理由である。
【0021】尚、本発明者らが行った走行テストの結果
によれば、アクセルペダルの踏込み操作速度(以下、ア
クセル操作速度という)と頻度との関係あるいは車両の
前後加速度と頻度との関係でも、アクセル操作速度又は
前後加速度の実際の分布は、正規分布よりもポアソン分
布に近くなり、またそのポアソン分布のパラメータλ
は、道路の種類等によって異なる値を示す。従って、ア
クセル操作速度又は前後加速度の特徴量としてポアソン
分布のパラメータを用いることが有効である。図10は
高速道路で走行テストした場合のアクセル操作速度と頻
度との関係を示す図であり、図11は前後加速度をポア
ソン分布で表示した場合の走行道路別のポアソンパラメ
ータλを示す図である。
【0022】上記のようなアクセル操作特徴量の抽出を
行った後、ステップS6 で特徴量抽出部8にて操舵角の
特徴量を抽出する。この抽出は、操舵角絶対値の時系列
の検出値f1 〜fn を小さい順に並べ、その総数nの略
95%の値に相当する順位の操舵角95%値Fs95 を求
める。例えば時系列の検出値f1 〜fn の総数nが20
の場合、これら検出値の小さい方から19番目(つまり
大きい方から2番目)の検出値が操舵角95%値Fs95
となる。操舵角の特徴量として操舵角95%値Fs95 を
用いた理由は、通常の道路が直線を主体に作られている
ため、操舵角の平均値では非常に小さな値となり、道路
の屈曲部等の存在を検出できない。そのため、操舵角絶
対値の大きい値を用いる必要があるが、最大の値つまり
操舵角100%値ではノイズを含む危険性があるからで
ある。尚、下記の表1には、走行テストの結果として道
路の種類毎の操舵角95%値Fs95 を示す。
【0023】
【表1】 続いて、ステップS7 で特徴量抽出部16にて車速の特
徴量を抽出する。この抽出は、車速増速幅の時系列の検
出値dv1〜dvnを指数分布で表現してそのパラメータk
を算出するものである。指数分布は、車速増速幅dv の
関数式として下記の通り
【0024】
【数2】 表示され、そのパラメータkはシンプレックス法で算定
される。
【0025】ここで、車速の特徴量として車速増速幅の
指数分布のパラメータkを用いる理由について説明す
る。走行環境を判断するための車速表現指標としては、
交通の流れを表現する瞬時車速と、走行車両密度を表現
する加速時の車速増加幅及び継続時間とがあるが、特
に、後者の場合に着目したものである。また、図12は
実際の自動車を用いて市街地道路で走行テストした場合
のテスト結果である車速増加幅と確率密度との関係を示
す図である。この図中、破線が実験値を、実線が指数分
布をそれぞれ示す。この図から分かるように、車速増速
幅dv の実際の分布は、指数分布に非常に近くなる。ま
た、その指数分布のパラメータkは、道路の種類等によ
って異なる値を示す。尚、図14は走行テストで得られ
た道路の種類毎の車速増速幅の平均値を示す図であり、
道路の種類毎に車速増速幅の平均値が異なることを示し
ているが、車速増速幅の平均値の逆数が指数分布のパラ
メータkである。以上のことが車速の特徴量として車速
増速幅の指数分布のパラメータkを用いる理由である。
【0026】尚、図13は実際の自動車を用いて市街地
道路で走行テストした場合のテスト結果である車速増速
継続時間(加速継続時間)と確率密度との関係を示す図
であり、図15は走行テストで得られた道路の種類毎の
車速増速継続時間の平均値を示す図である。これらの図
から、車速増速継続時間の実際の分布は、車速増速幅の
場合と同様に、指数分布に非常に近く、またその指数分
布の平均値及びその逆数であるパラメータは、道路の種
類等によって異なる値を示す。従って、車速の特徴量と
して車速増速幅の代わりに車速増速継続時間を用いる場
合もその指数分布のパラメータkを用いることが有効で
ある。
【0027】続いて、ステップS8 で正規化処理部6に
てポアソン分布パラメータλ、操舵角95%値Fs95 及
び指数分布パラメータkを正規化する。この正規化計算
は、下記の式 λn =(λ−20)/20 Fs95n=(Fs95 −2)/2 kn =(k−5)/5 P=[λn ,Fs95n,kn ]T により行う。尚、マトリックスPのT は転置マトリック
スを意味する。
【0028】しかる後、ステップS9 でニューラルネッ
ト部7にてポアソン分布パラメータ正規化値λn 、操舵
角95%値正規化値Fs95n及び指数分布パラメータ正規
化値kn を入力変数とするニューラルネットワーク演算
をして走行環境Eを算出する。このニューラルネットワ
ーク演算(ニューラルネット計算)は、図4に示すフロ
ーチャートに従って行われる。
【0029】このように、車両の状態量としてのアクセ
ル操作量Acp、車速Vsp及び操舵角Fs の各特徴量を入
力変数とするニューラルネットワーク演算により走行環
境Eを判断するに当り、アクセル操作量の時系列の検出
値a1 〜an からその特徴量を最も適格に表示するアク
セル操作量のポアソン分布のパラメータλを算出すると
ともに、車速増速幅の時系列の値dv1〜dvnから車速の
特徴量を最も適格に表示する車速増速幅の指数分布のパ
ラメータkを算出し、この両パラメータλ,kをニュー
ラルネットワーク演算の入力変数としているので、ニュ
ーラルネットワーク演算による走行環境Eの判断を適切
に行うことができる。また、操舵角Fsの特徴量として
は、操舵角の時系列の検出値f1 〜fn を絶対値の小さ
い順に並べその総数の略95%の値に相当する順位の操
舵角95%値Fs95 を用いているため、ノイズによる影
響を防止しながら、操舵角の特徴量を適切に表示するこ
とができ、走行環境Eの判断をより適切に行うことがで
きる。
【0030】次に、加速状態の判定について、図3に示
すフローチャートに従って説明する。
【0031】図3において、先ず、ステップS11で今回
の計測タイミングでの車速Vsp(t)と所定時間前の車速
Vsp(t-n) との差から自車両の前後加速度gを算出す
る。尚、この前後加速度gの算出は、加算点13で行わ
れる。
【0032】しかる後、ステップS12で前後加速度gが
所定値gls(例えば0.3m/sec2)より大きい加速発生
時であるか否かを判定し、その判定がYESの加速発生
時であるときには、ステップS13で加速中フラグfがセ
ットされているか否かを判定する。加速発生当初は加速
中フラグfがセットされているいないので、ステップS
14へ移行して、加速中フラグfをセットし、現時点つま
り今回の計測タイミングでの車速Vsp(t) を加速初期値
Vs にセットし、加速継続時間計測用カウンターnをリ
セットし、その後、ステップS15で上記カウンターnを
1カウントアップする。一方、加速発生当初以降は加速
中フラグfがセットされているので、ステップS14を飛
ばしてステップS15へ移行してカウンターnを1カウン
トアップする。ステップS15を実行したときにはメイン
ルーチンに戻って車速Vspの測定等を行う。
【0033】上記ステップS12の判定がNOになったと
き、つまり前後加速度gが所定値glsよりも小さいとき
には、ステップS16で加速中フラグfがセットされてい
るか否かを判定する。その判定がNOのときにはメイン
ルーチンに戻るが、判定がYESのとき、つまり加速発
生後に前後加速度gが小さくなったときには、ステップ
S17で前後加速度gが所定値gle(<gls、例えば0.
1m/sec2)よりも小さいか否かを判定する。その判定が
NOのときには、ステップS15でカウンターnを1カウ
ントアップする一方、判定がYESのときには、ステッ
プS18で加速中フラグfをリセットするとともに、現時
点の車速Vsp(t) と加速初期値Vs との差から車速増速
幅dv を、カウンター値nと時間換算係数Kとの積から
加速継続時間(車速増速継続時間)dv をそれぞれ算出
する。以上によって、加速状態の判定を一回終了し、メ
インルーチンに戻る。
【0034】次に、上記ニューラルネット計算につい
て、図4に示すフローチャートに従って説明する。
【0035】図4において、先ず、ステップS21で正規
化情報P(ポアソン分布パラメータ正規化値λn 、操舵
角95%値正規化値Fs95n及び指数分布パラメータ正規
化値kn )を入力した後、ステップS22でこの正規化情
報Pと中間層重み係数W1 (i,j)とのマトリックス
積U0 を求め、ステップS23でこのマトリックスU0に
中間層バイアス係数B1 (i)を加算し、その値を新た
にマトリックスU0 と置換える。ここで、iは中間層の
ニューロン数、jは入力数であり、本実施例の場合、i
=4,j=3である。
【0036】続いて、ステップS24で上記マトリックス
U0 の正接双曲線関数である中間層伝達関数U(=ta
nh(U0 ))を計算する。中間層伝達関数に正接双曲
線関数を用いたのは、入力が正負両方に分布することに
対応したものである。この中間層伝達関数Uの計算は、
図5に示すフローチャートに従って行う。しかる後、ス
テップS25で上記中間層伝達関数Uと出力層重み係数W
2 (i)とのマトリックス積である走行環境Eを求め、
ステップS26でこの走行環境Eに出力層バイアス係数B
2 を加算し、その値を新たに走行環境Eと置換える。以
上によってニューラルネット計算を終了し、メインルー
チンに戻る。
【0037】尚、中間層重み係数W1 、中間層バイアス
係数B1 、出力層重み係数W2 及び出力層バイアス係数
B2 は、バックプロパゲーション法を用いた学習によ
り、本実施例に係わる判断装置の製造前に全装置共通に
決定されたものである。
【0038】次に、中間層伝達関数Uの計算について、
図5に示すフローチャートに従って説明する。
【0039】図5において、先ず、ステップS31で変数
iiに1をセットした後、ステップS32でマトリックス
の値U0 (ii)が正であるか負であるかを判定する。
正であるときにはステッブS33でフラグfをリセット
し、ステップS36へ移行する一方、負であるときにはス
テップS34でフラグfをセットし、ステップS35でマト
リックスの値U0 (ii)にマイナス符号を掛けて正の
値に置換えた後、ステップS36へ移行する。ステップS
36では予め作成されたマップを用いて上記値U0(i
i)に対応した中間層伝達関数値U(ii)を算出す
る。上記マップは、U=tanh(U0 )を0≦U0 ≦
20の範囲で表現したものである。このようにマップを
用いて中間層伝達関数値U(ii)を算出すると計算時
間を節約することができる。
【0040】しかる後、ステップS37でフラグfがセッ
トされているか否かを判定し、セットされているときつ
まり先にマトリックスの値U0 (ii)を正の値にして
いるときには、ステップS38でこの値にマイナス符号を
掛けて元の負の値に戻す。続いて、ステップS39で変数
iiを1カウントアップした後、ステップS40で変数i
iがニューラルネットワークの入力情報の次数iより大
きいか否かを判定する。この判定がNOのときにはステ
ップS32に戻る一方、判定がYESのときには中間層伝
達関数Uを終了し、ニューラルネット計算に戻る。
【0041】尚、本発明は上記実施例に限定されるもの
ではなく、その他種々の変形例を包含するものである。
例えば、上記実施例においてアクセル操作Acpの時系列
の検出値からその特徴量としてアクセル操作量又はアク
セル操作速度のポアソン分布のパラメータλを算出する
場合、あるいは車速Vspの時系列の検出値からその特徴
量として車速増速幅又は車速増速継続時間の指数分布の
パラメータkを算出する場合、車両状態量の継続的な検
出時間つまり統計時間を、図16に示すように、前回の
判断時に求めた走行環境に応じて変更するようにするこ
とが走行状態Eの判断精度を高める上で望ましい。つま
り、高速道路や郊外の道路では、統計時間を比較的長く
することでポアソン分布ハラメータλ又は指数分布パラ
メータkを精度良く算出することができるが、渋滞道路
や山岳道路では、その道路が比較的短い反面、車両状態
量の変化が激しく発生するため、統計時間を長くすると
その道路の種類つまり走行環境を適切に行うことができ
ないからである。
【0042】
【発明の効果】以上の如く、本発明における走行環境の
判断方法及び判断装置によれば、車両の各状態量の特徴
量を入力変数とするニューラルネットワーク演算により
走行環境、即ち自車両の走行する道路の種類を判断する
際、車両の状態量がアクセル操作量等の場合該状態量を
最も適切に特徴付けるポアソン分布のパラメータで特徴
量を表示し、車両の状態量が車速の場合該状態量を最も
適切に特徴付ける、車速増速幅又は車速増速継続時間の
指数分布のパラメータでその特徴量を表示しているの
で、ニューラルネットワーク演算による走行環境の判断
を適切に行うことができ、その判断精度を高めることが
できる。
【0043】特に、請求項2に係わる発明によれば、ア
クセル操作量、車速をそれぞれ継続的に検出収集する
ときの時間を、前回の判断時に求めた走行環境に応じて
変更することにより、それらの特徴量をより適切に算出
することができ、走行環境の判断精度を一層高めること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係わる走行環境の判断装置の
ブロック線図である。
【図2】同じく走行環境の判断方法のメインルーチンを
示すフローチャート図である。
【図3】加速状態判定のサブルーチンを示すフローチャ
ート図である。
【図4】ニューラルネット計算のサブルーチンを示すフ
ローチャート図である。
【図5】中間層伝達関数計算のサブルーチンを示すフロ
ーチャート図である。
【図6】走行テストの結果であるアクセル操作量と頻度
との関係を示すテスト結果図である。
【図7】同じ走行テスト結果図である。
【図8】同じ走行テスト結果図である。
【図9】同じ走行テスト結果図である。
【図10】走行テストの結果であるアクセル操作速度と
頻度との関係を示すテスト結果図である。
【図11】走行道路別のポアソンパラメータを示す図で
ある。
【図12】走行テストの結果である車速増速幅と頻度と
の関係を示すテスト結果図である。
【図13】走行テストの結果である車速増速継続時間と
頻度との関係を示すテスト結果図である。
【図14】走行道路別の増速幅平均値を示す図である。
【図15】走行道路別の継続時間平均値を示す図であ
る。
【図16】走行道路別の統計時間を示す図である。
【符号の説明】
1 アクセルセンサ(検出手段) 2,4,15 記憶部(記憶手段 5,8,16 特徴量抽出部(特徴量算出手段) 7 ニューラルネット部 11 車速センサ(検出手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−293626(JP,A) 特開 平5−296072(JP,A) 特開 平7−6290(JP,A) 特開 平6−131589(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60K 31/00 B60K 41/00 B60R 21/00 G08G 1/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】クセル操作量又はアクセル操作速度の
    いずれか及び車速を含む自車両の複数の状態量を継続的
    に検出収集し、該各状態量の時系列の検出値からそれぞ
    れ各状態量の特徴量を算出するとともに、それらの特徴
    量を入力変数とするニューラルネットワーク演算により
    自車両の走行する道路の種類を判断するようにした走行
    環境の判断方法において上記 状態量がアクセル操作量又はアクセル操作速度のい
    ずれかの場合、この状態量の上記時系列の検出値に基づ
    いて当該状態量aの頻度分布をポアソン分布の関数式
    f(a) =e - λ・λ a /a! にて表現し、該関数式におけ
    るパラメータλを特徴量として用いるとともに、 上記 状態量が車速の場合、車速の上記時系列の検出値に
    基づいて車速増速幅又は車速増速継続時間のいずれかの
    値dvの頻度分布を指数分布の関数式 f(dv) =(1/k)
    ・e -(dv/k) にて表現し、該関数式におけるパラメータ
    kを特徴量として用いることを特徴とする走行環境の判
    断方法。
  2. 【請求項2】 アクセル操作量又はアクセル操作速度の
    いずれか及び車速の継続的な検出時間を、それぞれ前回
    の判断時に求めた走行環境に応じて変更することを特徴
    とする請求項1記載の走行環境の判断方法。
  3. 【請求項3】クセル操作量又はアクセル操作速度の
    いずれか及び車速を含む自車両の複数の状態量を各々継
    続的に検出する検出手段と、該検出手段で検出した状態
    量の検出値を時系列に収集して記憶する記憶手段と、該
    記憶手段で記憶した状態量の時系列の検出値からその特
    徴量を算出する特徴量算出手段と、該特徴量算出手段で
    算出した特徴量を入力変数とするニューラルネットワー
    ク演算により自車両の走行する道路の種類を判断するニ
    ューラルネット部とを備えた走行環境の判断装置におい
    、 上記特徴量算出手段は、上記 状態量がアクセル操作量又はアクセル操作速度のい
    ずれかの場合、上記記憶手段に記憶されている状態量の
    時系列の検出値に基づいて当該状態量aの頻度分 布をポ
    アソン分布の関数式 f(a) =e - λ・λ a /a! にて表
    現し、該関数式におけるパラメータλを特徴量として算
    出するとともに、 上記 状態量が車速の場合、上記記憶手段に記憶されてい
    る車速の時系列の検出値に基づいて車速増速幅又は車速
    増速継続時間のいずれかの値dvの頻度分布を指数分布の
    関数式 f(dv)=(1/k)・e -(dv/k) にて表現し、該関
    数式におけるパラメータkを特徴量として算出するよう
    に設けられていることを特徴とする走行環境の判断装
    置。
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