JP3507870B2 - 石油燃焼器の自動消火装置 - Google Patents

石油燃焼器の自動消火装置

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JP3507870B2
JP3507870B2 JP24415399A JP24415399A JP3507870B2 JP 3507870 B2 JP3507870 B2 JP 3507870B2 JP 24415399 A JP24415399 A JP 24415399A JP 24415399 A JP24415399 A JP 24415399A JP 3507870 B2 JP3507870 B2 JP 3507870B2
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治 丹羽
幸一 渡辺
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、石油燃焼器の消火操
作時に発生する不完全燃焼ガスの発生を抑えながら室内
への拡散を防止する構造に関する。
【0002】
【従来の技術】石油燃料をガス化する為の気化器がな
く、バーナを構成するポット内に供給した燃料が直接燃
焼するポット式石油燃焼器が知られている。このポット
式石油燃焼器は消火に際して燃料供給手段の通電を止
め、燃焼送風機と室内送風ファンはそのまま通電を続け
ることによって、ポット内に残っている燃料は燃焼を続
け、燃料が燃えつきると消火するものであり、更に、ポ
ットや燃焼器の枠体が低温度になるまでは燃焼送風機と
室内送風ファンとが回転を続けるようにしてある。
【0003】そして、消火時のポットの中に多量の燃料
がある時には消火時間が長くなり、消火時の不完全燃焼
ガスが多量に発生して、悪臭をまき散らすから、従来で
は消火する時にポットに残っている燃料を少なくして、
消火時間を短くすることで不完全燃焼ガスの発生量を抑
えており、この為に、ポットの側壁の空気孔の穿け方を
工夫するなどして、燃焼によってポットが高温に維持で
きるようにして、燃料が液体の状態でポットに残らない
ような対策をとっていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながらバーナを
構成するポットの形状はかなり大きく、内容積も大きい
から、例え燃料が液状ではなく燃焼途中の未燃ガスの状
態で残っていても、数秒間は通常燃焼と同じように燃焼
を続けるものであり、しかも、燃料供給手段を消火操作
と共に停止しても、ポットに燃料を供給する燃料パイプ
の中には燃料が残っており、消火操作後もこの燃料がポ
ットに少しづつ流れることがあり、消火時間が更に長く
なってしまうものであった。
【0005】また、ポット内で燃焼を続けている間は多
量の高温の燃焼ガスが発生しており、室内送風ファンを
止めると発生する燃焼熱で枠体が高温になり、安全装置
であるハイリミットスイッチが作動して緊急停止するか
ら、少なくとも燃焼中は室内送風ファンの送風を停止す
ることができず、消火途中に発生した悪臭を伴う不完全
燃焼ガスを部屋中にまき散らす状態になっていた。この
為、ポットの改良で通常燃焼時のポットの温度を高くす
る方法だけでは、極めて短時間とはいえ発生する消火時
の悪臭を防ぐことができなかった。
【0006】尚、燃焼中は送風を止めることができない
室内送風ファンについて、消火操作時に送風方向を逆転
させて吹出し方向を燃焼器の枠体の背部に向けることで
使用者に消火時の悪臭を吹付けない状態を作り出し、使
用者に悪臭を感じなくする提案(実公昭60−3683
3号参照)があるが、消火操作と連動して瞬時に送風方
向を逆転する為の駆動モータはかなりの特殊なモータと
なり、結局、ごく一般的な交流誘導電動機による実施は
難しいものになっていた。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明はポット式石油
燃焼器の消火時の悪臭の発生を抑制するもので、燃焼送
風機1によって燃焼空気を供給する風路2に取付けた有
底筒形で側壁に多数の空気孔3aを配置したポット3
と、燃料供給手段4から送られる燃料をポット3内に供
給する為の燃料供給パイプ5と、ポット3の側壁からポ
ット3の底面と間隔を介して取付けられて点火操作から
燃焼の開始後まで通電してポット3を加熱する赤熱形の
加熱ヒータ6とを設け、該加熱ヒータ6で加熱されたポ
ット3内に燃料供給手段及4び燃焼送風機1によって燃
料と空気を供給してポット3内で燃焼を行なうと共に、
枠体7内にはポット3から排出される燃焼ガスを室内送
風ファン8によって温風として吹出す送風路9を設けた
石油燃焼器において、燃焼中は否通電となっているポッ
ト3の加熱ヒータ6に通電し、かつ、通電中の燃料供給
手段4を否通電とする消火手段10と、消火手段10の
作動後も室内送風ファン8に所定時間通電を続ける第1
タイマー11と、該第1タイマー11の計時後からポッ
ト3内の燃焼炎が小さくなるもしくは消火後まで室内送
風ファン8を低速回転する送風ファン制御手段12とを
設け、燃焼送風機1と室内送風ファン8とはポット3が
完全消火した後まで通電を続ける加熱ヒータ6よりも更
に長く通電することによって、消火途中のポット3から
室内送風ファン8で送り出される不完全燃焼ガスを天井
に向けて流出させるものである。
【0008】また、消火手段10の作動後にポット3内
の燃焼炎が小さくなってから燃焼送風機1の送風量を少
なくする燃焼送風機制御手段13と、ポット3の燃焼炎
を検出するフレーム検出手段14とを設け、該燃焼送風
機制御手段13はフレーム検出手段14が消炎検出後に
燃焼送風機1の回転数を低下したから、未燃ガスと空気
との空燃比率のバランスが良好に近い状態のまま消火で
き、また、完全に消火した後で燃料供給パイプ5に残っ
ていた燃料がポット3に流れても、ポット3内は燃焼送
風機1によって酸素が供給され続けており、かつ、加熱
ヒータ6によってポット3は高温を維持しており、遅れ
て流れた燃料も高温雰囲気で酸化が促進するから悪臭の
発生を抑え、未燃ガスの状態で枠体7外に排出されるこ
とはなくなった。
【0009】更に、送風ファン制御手段12は室内送風
ファン8の駆動モータ8aを減速して回転数を低下する
ブレーキ手段12aと、ブレーキ手段12aによって室
内送風ファン8を低速回転させてポット3内の燃焼炎が
小さくなるもしくは消火後までの時間を計時する第2タ
イマー12bと、第2タイマー12bの計時完了前でも
室内送風ファン8の回転数が所定回転以下に低下した時
に第2タイマー12bの作動を止めて高速回転に戻すリ
セット手段12cとを設け、消火中の燃焼ガスを室内送
風ファン8の低速回転によって枠体7外に排出するか
ら、消火操作後も燃焼が継続する第1タイマー11の時
間を経過した後の、燃料と空気のバランスが壊れて悪臭
の発生量が増加する消火中の燃焼ガスは室内送風ファン
8を低速回転させて枠体7外に少しづつ送り出し、送風
は停止しないから枠体7内の異常温度上昇を防止しなが
ら室内全体への悪臭の拡散を防止するものである。
【0010】
【作用】石油燃焼器の通常燃焼状態における点火と燃焼
の制御は従来品と同じであり、消火操作においては燃料
供給手段4を停止すると共に、通常燃焼中は否通電であ
った加熱ヒータ6に通電を開始し、更に、燃焼送風機1
と室内送風ファン8はそのまま通電を続け、ポット3内
に残った未燃ガスが燃焼送風機1で送られる空気によっ
て燃焼を続けている。また、燃焼中に発生した燃焼ガス
は室内送風ファン8が回転を続けるので通常燃焼時と同
様に送風路9から強く吹出している。
【0011】やがて、ポット3内に残っている未燃ガス
量が少なくなって炎は少しづつ小さくなって消火に至る
が、この時には燃料と空気量とのバランスが壊れるか
ら、悪臭を伴った不完全燃焼ガスを排出するものであ
る。この炎が小さくなる過程で発生する不完全燃焼ガス
については、室内送風ファン8の回転数を低下すること
で枠体7の外に流出した悪臭が高温の燃焼ガスの自然対
流の流れに乗って枠体7の前方上方に流れるようにし、
石油燃焼器から少し離れた使用者にはこの不完全燃焼ガ
スが届かないようにしている。
【0012】また、未燃ガスが少なくなると発生する燃
焼熱が減少し燃焼を維持できなくなって消火して、この
時にも多量の不完全燃焼ガスを発生するが、この発明で
は、消火操作と共に加熱ヒータ6に通電してポット3を
加熱するから、炎の立ち消えは発生せず、不完全燃焼ガ
スの発生を非常に少なくして消火することができた。従
って、室内送風ファン8の回転数を炎が小さくなった時
点以降は高速回転に戻しても、使用者に悪臭を吹付ける
ようなことがなくなり、悪臭の少ない消火が実現でき
た。
【0013】更に、燃料供給手段4が停止しても燃料が
燃料供給パイプ5の中に残っており、この燃料が消火後
のポット3に流入すると分解ガスを発生して強い刺激臭
を伴った悪臭が、室内送風ファン8の風に乗って使用者
に吹付けることになる。この発明では消火後も加熱ヒー
タ6に通電を続けてポット3を加熱し、燃焼送風機1は
ゆっくり回転して燃焼空気を供給しているから、流入し
た燃料が多ければ炎を伴って燃焼し、少ない時は酸素が
豊富な高温雰囲気によって酸化が促進するので、消火操
作後の悪臭を使用者はほとんど感じないようなる。
【0014】
【実施例】図に示す温風暖房機によってこの発明を説明
すると、7は石油燃焼器の枠体、9は枠体7内に配置し
た送風路、8は送風路9に室内空気を吹込む室内送風フ
ァン、15は枠体7の前面に設けた温風吹出口であり、
枠体7の送風路9に吹込まれた室内空気が枠体7前方に
向かって吹出すものである。3は燃焼器の枠体7に取付
けられたバーナを構成するポット、16はポット3の上
部に連続して設けた燃焼室であり、該燃焼室16は前記
送風路9に開口しており、室内送風ファン8で吹込まれ
た室内空気は燃焼室16から流出する高温の燃焼ガスと
混合して、枠体7の前部の温風吹出口15から温風とな
って吹出している。
【0015】1はポットに燃焼空気を供給する為の燃焼
送風機、2は燃焼送風機1から空気が送られる風路であ
り、有底筒形のポット3は風路2の中に配置してあり、
風路2内の空気はポット3の側壁にあけた多数の空気孔
3aからポット3内に供給される。17は図示せざる燃
料タンクから燃料が送られて一定油面を構成する油受け
皿、5は油受け皿17とポット3とを連結する燃料供給
パイプ、4は油受け皿17の燃料を汲みあげてポット3
に供給する為に燃料供給パイプ5に取付けた電磁ポンプ
で構成する燃料供給手段である。
【0016】6は燃料の着火に先立ってポット3を燃焼
中と同じような温度に加熱する為の加熱ヒータであり、
該加熱ヒータ6は半導体系の赤熱するセラミックヒータ
で構成してポット3の底面に沿って横設されており、ポ
ット3やポット3内に備え付けられた助燃部材を加熱し
ている。14は先端がポット3の通常燃焼中の炎位置ま
で伸ばされたフレーム検出手段であり、該フレーム検出
手段14は燃焼炎が正常燃焼位置にあるかどうかを検出
するもので、フレーム検出手段14が炎の検出ができな
くなった時は、燃焼炎が非常に小さくやがて消火に至る
状態にあるか、または完全に炎が消えてしまっている時
である。
【0017】13は燃焼送風機の送風量を可変する為の
燃焼送風機制御手段、18は燃料供給手段4の燃料流量
を可変する為の燃料供給制御手段、8aは室内送風ファ
ン8を駆動する駆動モータ、12は駆動モータ8aに働
きかけて室内送風ファン8の運転を制御する送風ファン
制御手段、19は石油燃焼器の燃焼途中で各種の条件や
設定が変った時や点火・消火時などに各種の制御手段部
分に働きかけて最適な動作を行なうようにあらかじめプ
ログラムされたマイクロコンピュータを内装したバーナ
コントローラである。
【0018】20は操作スイッチなどで構成する石油燃
焼器の点火手段であり、該点火手段20が操作される
と、バーナコントローラ19は加熱ヒータ6に通電して
ポット3を加熱し、やがてポット3が通常燃焼時に匹敵
する程高温になると、燃料供給制御手段18と燃焼送風
機制御手段13に働きかけて燃料供給手段4と燃焼送風
機1がポット3に燃料と空気を供給するものであり、燃
料と空気が送られたポット3内は高温雰囲気になってい
るから送られた燃料は直ちに燃焼を開始するものであ
る。また、ポット3内で燃焼が開始されるとバーナコン
トローラ19は送風ファン制御手段12に働きかけて室
内送風ファン8を駆動し、高温の燃焼ガスを室内空気と
一緒に温風吹出口15から室内に吹出している。
【0019】10は操作スイッチなどで構成する石油燃
焼器の消火手段であり、該消火手段10が操作される
と、従来ではバーナコントローラ19が燃料供給手段4
の通電を止めてポット3への燃料供給を止めるから、ポ
ット3内に残っている燃料や未燃ガスが燃えつきると消
火することになる。そして、この消火の途中では燃料と
空気のバランスが壊れて不完全燃焼ガスを発生させるか
ら、悪臭を室内に拡散させてしまうものである。
【0020】この発明は上記の消火操作時の悪臭の発生
量を抑えながら、この悪臭が部屋中に拡散しないように
するもので、消火手段10が作動した後でポット3内に
残っている多量の未燃ガスが燃焼を継続する為には通常
燃焼と同様な空気量が必要であり、11は消火手段10
が作動後ポット3内に残っている多量の未燃ガスが通常
燃焼と同様に燃焼を継続できる時間をセットした第1タ
イマーであり、第1タイマー11がカウント中は図2に
示す送風路9に実線の矢印で示すような通常燃焼時と同
じ流れを作っており、燃焼送風機1や室内送風ファン8
は消火操作前の回転数を維持して、第1タイマー11が
計時中はポット3で発生した燃焼ガスを室内空気と一緒
に温風吹出口15から吹出して遠くまで届くようにして
いる。
【0021】第1タイマー11が計時を終わった頃から
燃焼によってポット3内の未燃ガスの量が少なくなって
供給する空気量とのバランスが壊れ、悪臭を伴った不完
全燃焼ガスを発生させることになる。この発明は消火に
至る途中で発生する悪臭の対策として、室内送風ファン
8の回転を低下させている。
【0022】即ち、12aは送風ファン制御手段12の
制御動作を実現する為に室内送風ファン8の回転数を落
とすブレーキ手段であり、室内送風ファン8の駆動モー
タ8aは今まで交流電源を供給されていたが、直流電源
を供給するブレーキ手段12aによって急速に回転数が
低下する。この為、図2に示す送風路に破線の矢印で示
すような流れとなり、温風吹出口15から遠くまで吹出
していた燃焼ガスを含む温風は、温風吹出口15から枠
体7外に送り出されてそのまま自然対流によって室内の
天井に向かう流れになり、燃焼ガスに含まれる悪臭は使
用者のいる枠体7の前方に届かず、使用者は悪臭の発生
に気がつかないようになった。
【0023】ポット3に残っている未燃ガスの燃焼が進
行して未燃ガスの量が少なくなると、ポット3内に送ら
れる燃焼空気によって燃焼中の炎が吹消えることがあ
り、多量の悪臭を含んだ不完全燃焼ガスを放出すること
がある。この時は既に室内送風ファン8は位相制御方式
などによって低速回転しており、不完全燃焼ガスを天井
に向けて上昇させても、この不完全燃焼ガスの総量が増
えれば天井の空気で薄められて室内に拡った時に悪臭を
感じることがあり、ポット3内に未燃ガスが残っている
状態での消火は避けなければならない。
【0024】この発明は通常燃焼中に否通電となってい
る加熱ヒータ6を消火手段10の操作と共に通電するも
のであり、加熱ヒータ6によって消火操作後もポット3
は燃焼中と同じ高温度が維持できるようになり、ポット
3に燃焼空気を送り続けても、この空気によって冷やさ
れて燃焼炎が途中消炎するようなことはなくなった。そ
して、未燃ガスがなくなるまで燃焼を継続することによ
って、急に多量の不完全燃焼ガスを発生するトラブルは
解消できた。
【0025】12bは送風ファン制御手段12の制御動
作を実現する為に室内送風ファン8の回転数を消火操作
前の回転数に戻す第2タイマーであり、該第2タイマー
12bはポット3内の燃焼炎が小さくなるもしくは消火
後までの時間を計時している。この発明の場合には上記
のように加熱ヒータ6がポット3を加熱しているから燃
焼炎が吹消えることはほとんどなく、燃焼炎が小さくな
ってからは多量の不完全燃焼ガスを発生することはない
から、実験などによって燃焼炎が非常に小さくなるまで
の時間を第2タイマー12bの時間とすると良い。
【0026】該第2タイマー12bにこのような時間を
セットしておけば、消火操作時にポット3内に残ってい
た燃料・未燃ガス量によって消火時間がばらついても、
燃焼炎が小さくなるもしくは消火後までの間に再び室内
送風ファン8の回転を戻すことができ、この時には燃焼
炎が小さくなる途中に発生する悪臭は既にほぼおさまっ
ているから、再び温風が使用者付近まで届くようになっ
ても悪臭を感じることはなく、室内送風ファン8の風に
よって石油燃焼器の枠体7内の温度を速やかに下げるこ
とができる。
【0027】また、このように消火手段10によって燃
料供給手段4の作動を止めてポット3内での燃焼を停止
しても、ポット3に燃料を供給する燃料供給パイプ5に
はまだ燃料が残っており、消火直後であってもポット3
内に流出することがある。そして、消火直後のまだ完全
に冷却していないポット3内ではこの流出燃料が分解し
て高分子量の未燃ガスとなり、この酸化途中のガスは特
に悪臭がきついから、室内送風ファン8の空気流に乗っ
て室内に拡散すると長時間に渡って臭気を漂わせること
になる。
【0028】このような消火直後の未燃ガスについては
燃焼送風機1や室内送風ファン8の回転を止めてポット
3内から流出しないようにして、まだ高温が残るポット
3内で酸化を促進させる方法(実公平3−35956号
参照)もあるが、ポット式燃焼器の場合は消火後かなり
時間がたってから燃料がポット3に流出することがあ
り、この予想される長い時間燃焼送風機1と室内送風フ
ァン8とを止めておくことは枠体7が局部的に異常高温
になることがあって非常に危険であり、この方法の実施
は不可能である。
【0029】この発明では消火手段10によって通電を
開始した加熱ヒータ6を消火後も通電を続けているもの
であり、ポット3内には燃焼送風機1によって消火後も
送風を続けているから、消火後のポット3は燃焼時と同
様に高温度を維持しながら新鮮な空気で満たされてい
る。この為、もし、燃料供給パイプ5から流出する燃料
があると、ポット3内の高温雰囲気によって炎を作って
燃焼したり炎ができなくとも酸化が促進して、不完全燃
焼ガスの発生を非常少なくしており、室内送風ファン8
が高速で回転を続けても悪臭を部屋中にまき散らすこと
はない。従って、加熱ヒータ6は燃料供給パイプ5から
燃料の流出が起こらない頃まで通電を続け、更に送風機
1と室内送風ファン8はしばらく通電を続けて枠体7内
が安全な温度に冷えてから通電を止めている。
【0030】上記の実施例では主として室内送風ファン
8の制御で不完全燃焼ガスの拡散を防止しているが、燃
焼送風機1の制御と組合わせることで消火時に発生する
不完全燃焼ガスの総量を更に少なくすることができる。
即ち、消火手段10の働きで燃料供給手段4を停止し
て、燃焼炎が小さくなって行く間は燃焼する未燃ガス量
と空気量のバランスが崩れて完全燃焼させることは難し
い。しかし、炎が小さくなった時には未燃ガスの燃焼に
必要とする空気量が少なくなるから、燃焼送風機1の回
転数を低下して送風量を少なくすることによって完全燃
焼に近づけることができる。
【0031】そして、燃焼送風機制御手段13はポット
3内の燃焼炎が充分小さくなってから、燃焼送風機1の
送風空気量を少なくしているが、このタイミングとして
一般的には消火操作から所定時間後に燃焼送風機1の回
転数を低下する方法が行なわれる。しかし、石油燃焼器
の通常燃焼時の燃焼で燃焼量を可変する構成を持つもの
では、消火操作時にポット3内に残っている未燃ガス量
が一定しないから、燃焼送風機制御手段13で変化後の
送風量とその時の未燃ガス量とがバランスせず、不完全
燃焼ガス量が増加する場合もあり得る。
【0032】この発明の実施例では、燃焼中の炎の有無
を検出するフレーム検出手段14の信号を利用して、炎
が小さくなってフレーム検出手段14が検出不能になっ
た時に燃焼送風機1の回転数を切換え、この時の送風量
は非常に小さくなった炎が必要とする空気量になるよう
に設定したものである。この為、燃焼送風機1の送風量
が低下した時における燃料・空気量のバランスがよくな
り、不完全燃焼ガスの発生量を抑えることができた。
【0033】また、このように燃焼送風機1の送風量を
少なくする時には、完全消火後も通電される燃焼送風機
1の送風量は少なくしたままを維持しており、加熱ヒー
タ6で加熱されるポット3やポット3内の助燃部材が送
風空気量によって冷却されにくくなり、燃料供給パイプ
5から燃料が流出しても、瞬時に酸化が促進して不完全
燃焼ガスの発生を少なくすることができる。
【0034】一方、消火操作後も高速回転する室内送風
ファン8の回転を低速回転に切換え、燃焼炎が小さくな
るもしくは消火後を特定する第2タイマー12bが計時
を完了した時点で、再び室内送風ファン8の回転を高速
回転に戻す為の室内送風ファン8の駆動モータ8aは、
交流誘導電動機が使用されている。そして、ブレーキ手
段12aで回転数を低下した後で、駆動モータ8aは位
相制御などによって一定の低回転を維持する構成が実施
例が一般的である。
【0035】しかし、この室内送風ファン8の回転につ
いて、燃焼炎が大きな時は多量の燃焼ガスを出すから低
速回転でも回転数は高めが好ましく、燃焼炎が消えかけ
た小さな炎の時は排出する燃焼ガス量が少ないから低い
回転数が好ましい。このような回転数の変化を位相制御
などで実現することはかなり複雑になってしまうが、他
の方法としてブレーキ手段12aによって室内送風ファ
ン8の回転数を低下した後で、ブレーキ手段12aの減
速動作をやめて、室内送風ファン8への通電を中止する
ことによってこのような回転数の変化が簡単に実現でき
る。
【0036】即ち、通電を止められて慣性で回転を続け
る時には室内送風ファン8は次第に回転数が低下して、
燃焼ガスの排出量と回転数を近似させることも可能にな
る。しかし、この慣性による回転数の低下は室内送風フ
ァン8に強風が吹付けたりする外乱の条件によっては、
また、使用者が何年もメンテナンスをしないで使用して
埃がついたり、潤滑油切れが起こった時には、第2タイ
マー12bが作動して再通電する時までに設計の意図に
反して回転を停止してしまうことがある。
【0037】そして、設計上はこの時はまだポット3内
で燃焼が続いており、高温の燃焼ガスを排出続けている
時であるから、送風が止まると瞬間的に送風路9や枠体
7が高温になるものであり、特にメンテナンス不良の時
には送風路9や室内送風ファン8に多量の綿埃が付着し
ており、この埃に引火して火災事故を起こす場合もあり
得る。
【0038】この発明の他の実施例はこのようなトラブ
ルを解消するもので、21は駆動モータ8aに取付けた
送風ファン回転検出手段、12cは送風ファン制御手段
12の制御動作を実現する為に第2タイマー12bが計
時中でもこの動作を中止して室内送風ファン8の回転を
戻すリセット手段であり、回転数検出手段21はフォト
センサーによって室内送風ファン8のプロペラファンの
回転や駆動モータ8aの回転子の回転を検出しており、
パルス状の回転信号が設計上の回転数を下回った時には
リセット手段12cを作動して第2タイマー12bを強
制的に計時完了状態にしており、送風ファン制御手段1
2は駆動モータ8に通電して、室内送風ファンの回転を
高速回転させるものである。
【0039】上記の実施例では送風ファン回転検出手段
21に発光素子と組合わせるフォトセンサーを用いてい
るが、多くの実施例にあるようなホール素子と磁気発生
素子との組合わせによって送風ファン回転検出手段21
を構成しても、全く同じ動作が期待できる。
【0040】
【発明の効果】以上の様に燃料供給手段の否通電によっ
て即時消火が可能な気化器と組合わせたガス化式バーナ
と異なり、ポット式バーナはポット3内で液体燃料を直
接燃焼するものであるから、燃料供給手段4の作動を止
めてもポット3内には液体もしくは未燃ガスの状態で多
量の燃料が存在しており、この燃料が燃えつきるまでに
長時間が必要である。そして、最近のポット3の改良で
この時間は10秒位まで縮めることができたが、消火時
間が長いことは消火の途中の未燃ガスと空気との空燃比
率のバランスが大きく崩れた状態での燃焼時間が長いこ
とであり、多量の不完全燃焼ガスを排出することにな
る。
【0041】この発明は消火手段10と連動して燃料供
給手段4の作動を止め、ポット3の加熱ヒータ6に通電
して、燃焼送風機1と室内送風ファン8とは今までの回
転を維持したから、消火操作時にポット3内に残ってい
る燃料は消火操作前と同様に燃焼を続けるものであり、
消火操作によって直ちに燃焼が不安定となり、不完全燃
焼を行なうことはない。
【0042】また、消火操作によって燃料の供給が止ま
ると、この影響が徐々に現われて空気量に対して燃料が
少ない状態による燃焼になり、不完全燃焼ガスが発生し
始めるが、この発明では消火動作中に第1タイマー11
が計時完了すると室内送風ファン8は回転数を急に落と
しており、ポット3から発生する高温で多量の燃焼ガス
はこの弱くなった送風力によって枠体7外にゆっくり送
り出され、自然対流によって室内の天井に向けて上昇す
るので、使用者は不完全燃焼ガスの発生に気がつかない
ものである。
【0043】更に、燃焼が進んでポット3内の未燃ガス
量が少なくなっても、ポット3は可熱ヒータ6によって
燃焼中のように加熱されているから、炎は吹消えせずに
自然消火し、また、消火後に燃料供給パイプ5からポッ
ト3に燃料が流れても、高温雰囲気によって酸化を促進
するから、炎が小さくなってから発生する不完全燃焼ガ
ス量は非常に少なくすることができ、回転数を低下した
室内送風ファン8は燃焼炎が小さくなった頃に回転数を
戻しても、使用者は消火操作から引き続いて悪臭を感じ
ないものである。
【0044】一方、不完全燃焼ガスの発生は充分高温度
が維持できている時は燃料と空気量とのバランスが壊れ
た時に多く発生するが、この発明では炎が小さくなって
フレーム検出手段14で検出できなくなった時に、燃焼
送風機1の回転数を落としてこの小さな炎とバランスす
る燃焼空気をポット3に送るから、消火時に発生する不
完全燃焼ガス量を少なくすることができ、室内送風ファ
ン8の回転数を復帰させても、悪臭を部屋中に拡散させ
るようなことがないものである。
【0045】また、ポット式燃焼器は消火後もポット3
内で未燃ガスの燃焼が継続しているから、回転数を落と
した室内送風ファン8の回転が止まるようなことがある
と、直ちに石油燃焼器が異常加熱することになる。この
発明では室内送風ファン8の回転数を復帰させるタイミ
ングを作る第2タイマー12bにリセット手段12cを
設け、室内送風ファン8の回転数が所定回転以下に低下
した時に直ちに室内送風ファン8の回転数を高速回転に
復帰させたから、枠体7が異常加熱するトラブルを防止
することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例のブロック図である。
【図2】この発明を装備した石油燃焼器の断面図であ
る。
【符号の説明】
1 燃焼送風機 2 風路 3 ポット 3a 空気孔 4 燃料供給手段 5 燃料供給パイプ 6 加熱ヒータ 7 枠体 8 室内送風ファン 8a 駆動モータ 9 送風路 10 消火手段 11 第1タイマー 12 送風ファン制御手段 12a ブレーキ手段 12b 第2タイマー 12c リセット手段 13 燃焼送風機制御手段 14 フレーム検出手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F23N 5/20 101 F23N 5/20 F24H 3/04 305

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 燃焼送風機1によって燃焼空気を供給
    する風路2に取付けた有底筒形で側壁に多数の空気孔3
    aを配置したポット3と、燃料供給手段4から送られる
    燃料をポット3内に供給する為の燃料供給パイプ5と、
    ポット3の側壁からポット3の底面と間隔を介して取付
    けられて点火操作から燃焼の開始後まで通電してポット
    3を加熱する赤熱形の加熱ヒータ6とを設け、該加熱ヒ
    ータ6で加熱されたポット3内に燃料供給手段及4び燃
    焼送風機1によって燃料と空気を供給してポット3内で
    燃焼を行なうと共に、枠体7内にはポット3から排出さ
    れる燃焼ガスを室内送風ファン8によって温風として吹
    出す送風路9を設けた石油燃焼器において、 燃焼中は否通電となっているポット3の加熱ヒータ6に
    通電し、かつ、通電中の燃料供給手段4を否通電とする
    消火手段10と、消火手段10の作動後も室内送風ファ
    ン8に所定時間通電を続ける第1タイマー11と、該第
    1タイマー11の計時後からポット3内の燃焼炎が小さ
    くなるもしくは消火後まで室内送風ファン8を低速回転
    する送風ファン制御手段12とを設け、燃焼送風機1と
    室内送風ファン8とはポット3が完全消火した後まで通
    電を続ける加熱ヒータ6よりも更に長く通電することを
    特徴とする石油燃焼器の自動消火装置。
  2. 【請求項2】 消火手段10の作動後にポット3内の燃
    焼炎が小さくなってから燃焼送風機1の送風量を少なく
    する燃焼送風機制御手段13と、ポット3の燃焼炎を検
    出するフレーム検出手段14とを設け、該燃焼送風機制
    御手段13はフレーム検出手段14が消炎検出後に燃焼
    送風機1の回転数を低下する請求項1記載の石油燃焼器
    の自動消火装置。
  3. 【請求項3】 送風ファン制御手段12は室内送風ファ
    ン8の駆動モータ8aを減速して回転数を低下するブレ
    ーキ手段12aと、ブレーキ手段12aによって室内送
    風ファン8を低速回転させてポット3内の燃焼炎が小さ
    くなるもしくは消火後までの時間を計時する第2タイマ
    ー12bと、第2タイマー12bの計時完了前でも室内
    送風ファン8の回転数が所定回転以下に低下した時に第
    2タイマー12bの作動を止めて高速回転に戻すリセッ
    ト手段12cとを設け、消火中の燃焼ガスを室内送風フ
    ァン8の低速回転によって枠体7外に排出する請求項1
    記載の石油燃焼器の自動消火装置。
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