JP3506108B2 - 光コネクタの偏心測定装置及び偏心測定方法 - Google Patents

光コネクタの偏心測定装置及び偏心測定方法

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JP3506108B2
JP3506108B2 JP2000298251A JP2000298251A JP3506108B2 JP 3506108 B2 JP3506108 B2 JP 3506108B2 JP 2000298251 A JP2000298251 A JP 2000298251A JP 2000298251 A JP2000298251 A JP 2000298251A JP 3506108 B2 JP3506108 B2 JP 3506108B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ファイバの端末
に取り付けた光コネクタの偏心方向の測定装置及びそれ
を用いた測定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】光ファイバの端末に光コネクタを取り付
ける場合、通常セラミック又は金属で出来た円筒状のフ
ェルールと呼ばれる部品の中心に設けたファイバ孔に光
ファイバの先端部分を差し込んで接着剤等で固定する。
【0003】図5は、フェルールに光ファイバを取り付
けた状態を示す斜視図である。図5において、15はフ
ェルール組立部材、16はフェルール、17は鍔部、1
8、19は後部支持部、20は光ファイバ心線、21は
光ファイバである。実際の光コネクタでは、通常このフ
ェルール組立部材15の部分は、ハウジングと呼ばれる
保護ケース、嵌合用ケース等で覆われて保護される。
【0004】本発明は、フェルール組立部材に光ファイ
バを取り付けた状態、即ち保護ケース、嵌合ケースを取
り付ける前の状態での測定を主として対象としている
が、フェルール組立部材をハウジングで覆った状態でも
本発明の適用は可能である。従って、本発明において光
コネクタとは、フェルール組立部材及びフェルール組立
部材をハウジングで覆ったもの、いずれをも指す。
【0005】また、光コネクタへの光ファイバの取り付
けに当たっては、光ファイバ心線20の先端において被
覆を除去し、コア部とそれを取り囲むクラッド部とから
なる裸の光ファイバ21を露出させて、その部分をフェ
ルール16のファイバ孔に差し込んで接着剤等で固定す
る。なお、フェルール16の先端面と光ファイバ21の
先端面とは、必要に応じて研磨する。
【0006】このフェルール16のファイバ孔の中心軸
は、フェルールの外周円筒の中心軸と一致するように精
密に仕上げられている。しかし、実際のフェルールで
は、製作誤差によって極くわずかではあるが、フェルー
ルの外周円筒の中心軸からファイバ孔の中心軸がずれ
て、偏心することがある。
【0007】また、光ファイバ21としては、中心のコ
ア部の周囲にクラッド部を有するものが一般的に用いら
れており、コア部の中心軸はクラッド部の外周円筒の中
心軸と一致するように設計されている。しかし、光ファ
イバにも製作誤差が発生し、クラッド部の外周円筒の中
心軸に対してコア部の中心軸がずれて偏心が起こる。
【0008】更に、フェルール16のファイバ孔の内径
と光ファイバ21の外径との間には、光ファイバ挿入の
作業性のため、わずかに差が設けられているため、ファ
イバ孔に光ファイバを挿入して接着剤等で固定したと
き、ファイバ孔の中心軸と光ファイバの外周円筒の中心
軸との間にもずれが生じる。
【0009】これらの結果、フェルールに光ファイバを
取り付けた時には、フェルールの外周円筒と光ファイバ
のコア部の中心軸との間には、通常ごくわずかな偏心が
生じている。従って、フェルールの先端面において正面
方向から見た場合、光ファイバのコア部の中心は、フェ
ルールの外周円の中心からいずれかの半径方向にずれる
ことになる。このずれの方向は通常偏心方向と呼ばれて
いる。また、フェルールの外周円の中心に対する光ファ
イバのコア部中心のずれは、偏心量と呼ばれている。
【0010】図6は、コア部中心の偏心状態を説明する
図であって、フェルールの先端側から軸方向に見た正面
図である。設計では、光ファイバ21のコア部の中心
O’はフェルール16の外周円の中心Oと一致すること
が求められているが、実際のフェルールでは光ファイバ
21のコア部の中心O’はフェルール16の外周円の中
心OからδだけY方向にずれて偏心する。このY方向が
偏心方向、δが偏心量である。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】このような偏心の生じ
た光コネクタを2個組み合わせて結合すると、2つの光
コネクタに取り付けた光ファイバのコア部のそれぞれの
中心軸は完全には一致せず、わずかに中心軸同士がずれ
た状態で結合される。このずれは、光コネクタ同士を結
合する場合の結合損失を大きくする原因となるので、こ
のずれは出来るだけ小さくすることが求められている。
【0012】対向する2個の光コネクタの光ファイバの
コア部のずれは、それぞれの光コネクタの偏心方向と偏
心量によって異なるが、同じ光コネクタの組み合わせで
も、それぞれの偏心方向を同じ方向にして組み合わせた
場合は、偏心方向を異なる方向にして組み合わせた場合
よりも、コア部のずれが小さくなる。従って、光コネク
タに光ファイバを取り付けた時に偏心方向を調べて、そ
の偏心方向を識別出来るようにしておけば、2個の光コ
ネクタを結合する時に、それぞれの偏心方向を一致させ
て結合することが出来、結合損失の少ない光コネクタ結
合を達成することが出来る。
【0013】そこで、光コネクタに光ファイバを取り付
けた段階で、その偏心方向を測定する必要があるが、通
常その測定は次のようにして行う。まず、既知の方向に
偏心したマスタプラグを用意し、それに被測定光コネク
タを結合させ、中心軸周りにマスタプラグ又は被測定光
コネクタのいずれか一方を回転させながら、マスタプラ
グと被測定光コネクタ間の結合損失を測定すれば、マス
タプラグの偏心方向と被測定光コネクタの偏心方向が一
致したところで、結合損失が最小となる。そして、その
ときのマスタプラグの偏心方向から被測定光コネクタの
偏心方向を知ることが出来る。
【0014】ところが、多数の被測定光コネクタに対し
て上記のような測定作業を手作業で繰り返すのは手間が
掛かる。また、マスタプラグには数多くの被測定光コネ
クタを次々と結合させるため、マスタプラグの先端面の
光ファイバが傷付けられてマスタプラグが消耗するとい
う問題があった。本発明は、多数の被測定光コネクタの
偏心方向を効率良くかつ再現性の高い測定をすることが
出来る光コネクタの偏心測定装置及びそれを使った測定
方法を提供するものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明の光コネクタの偏
心測定装置は、偏心方向が既知の2組のマスタプラグ
と、2組の被測定光コネクタを把持する2組の把持手段
と、前記2組のマスタプラグ又は2組の被測定光コネク
タを軸周りに回転させる2組の回転手段と、前記マスタ
プラグ又は前記被測定光コネクタを互いに離間又は接近
する方向に移動させる2組の前後進手段と、前記2組の
マスタプラグの一方と接続された光源と前記2組のマス
タプラグの他方と接続されたパワーメータとを備えて前
記マスタプラグと前記被測定光コネクタとの間の結合損
失を測定する1組の損失測定手段とを備える。
【0016】そして、1本の光ファイバの両端にそれぞ
れ取り付けた2組の前記被測定光コネクタを前記2組の
把持手段にて把持し、前記前後進手段によって前記マス
タプラグ及び前記被測定光コネクタの間をそれぞれ接近
結合させて、前記損失測定手段にて前記マスタプラグと
前記被測定光コネクタ間の結合損失を含む回線の損失測
定を行う。
【0017】続いて、前記マスタプラグと前記被測定光
コネクタとの間を離間させて、そのいずれか一方を前記
回転手段によって中心軸周りに任意の角度だけ回転さ
せ、前記前後進手段によって前記マスタプラグ及び前記
被測定光コネクタの間を再び接近結合させて、前記回線
の損失測定を行う。
【0018】 更に、前記マスタプラグと被測定光コネ
クタとの離間、マスタプラグ又は被測定光コネクタの回
転、マスタプラグと被測定光コネクタとの接近結合、損
失測定を2組の前記被測定コネクタそれぞれに対して別
々に繰り返し、結合損失が最小となるマスタプラグに対
する被測定光コネクタの相対回転位置を見つけて、2組
被測定光コネクタそれぞれの偏心方向を求めるもので
ある。
【0019】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の光コネクタの偏
心測定装置の概要を説明する図であって、1、1’はマ
スタプラグ、2、2’は被測定光コネクタ、3、3’は
把持手段、4、4’はマスタプラグ固定部材、5、5’
は回転手段、6、6’は前後進手段、7、7’はアダプ
タ、8は光ファイバ、9、9’は接続コード、10は光
源、11はパワーメータ、12は測定制御装置である。
【0020】マスタプラグ1、1’は、それぞれの偏心
方向が既知のものであって、それぞれに接続コード9、
9’が接続されている。なお、測定精度の観点から、マ
スタプラグ1、1’の偏心量はそれぞれ1μm以上であ
ることが好ましい。また、マスタプラグ1、1’は、そ
れぞれマスタプラグ固定部材4、4’によって保持され
ている。また、マスタプラグ固定部材4、4’は、マス
タプラグ1、1’をその中心軸周りに回転させることが
出来るように回転手段5、5’を備えている。更に、マ
スタプラグ1、1’の先端には、被測定光コネクタ2、
2’との結合を保持するためのアダプタ7、7’が取り
付けられている。
【0021】1本の光ファイバ8の両端に取り付けられ
た被測定光コネクタ2、2’は、それぞれ把持手段3、
3’で把持され、それぞれマスタプラグ1、1’と対向
する位置に配置される。把持手段3、3’としては、V
溝部材と平板部材を組み合わせたものを使用すれば、被
測定光コネクタ2、2’のフェルールの後部支持部をV
溝部材のV溝部分と平板部材で挟み込むことによって、
被測定光コネクタの中心軸を一定方向に揃えながら把持
することが出来、被測定光コネクタの把持時の着脱も簡
単である。また、把持手段3、3’にはモータ等で駆動
することが出来る前後進手段6、6’がそれぞれ結合さ
れており、前後進手段6、6’によって被測定光コネク
タ2、2’をマスタプラグ1、1’に接近したり、離間
したりする方向に移動させることが出来る。
【0022】また、一方のマスタプラグ1には接続コー
ド9を介して光源10が接続され、他方のマスタプラグ
1’には接続コード9’を介してパワーメータ11が接
続され、光源10の出力及びパワーメータ11の入力
は、測定制御装置12にて監視されている。また、測定
制御装置12は、光源10の出力信号及びパワーメータ
11の入力信号を受けて、その間の結合損失を含む回線
の損失を測定すると共に、把持手段3、3’、回転手段
5、5’、前後進手段6、6’に対して、予め定められ
た順序で動作指令を発することが出来る。
【0023】この図1に示す光コネクタの偏心測定装置
を使って、次のようにして被測定光コネクタの偏心方向
を調べる。まず、光ファイバ8の両端にそれぞれ被測定
光コネクタ2、2’を取り付けたものを準備する。一般
的には、任意の長さの光ファイバに被覆を設けた光ファ
イバ心線の両端において、その被覆を除去して裸の光フ
ァイバを露出させ、そこに光コネクタ(フェルール組立
部材だけでも良いし、フェルール組立部材をハウジング
で覆ったものでも良い)を取り付けたものである。
【0024】まず、回転手段5、5’を駆動して、マス
タプラグ1、1’の既知の偏心方向を一定の方向に揃え
ておく。そして、把持手段3、3’で、それぞれ被測定
光コネクタ2、2’を把持し、前後進手段6、6’を駆
動して被測定光コネクタ2、2’をマスタプラグ1、
1’側に接近せしめてアダプタ7、7’内に挿入し、被
測定光コネクタ2、2’をそれぞれマスタプラグ1、
1’と結合させる。
【0025】この状態で、光源10から光を出射してパ
ワーメータでその光を受け、それらの値を測定制御装置
12で処理することによって、接続コード9、マスタプ
ラグ1、被測定光コネクタ2、光ファイバ8、被測定光
コネクタ2’、マスタプラグ1’、接続コード9’を通
った回線の損失を測定する。この損失測定値には、被測
定光コネクタ2とマスタプラグ1との結合損失及び被測
定光コネクタ2’とマスタプラグ1’との結合損失が含
まれる。
【0026】続いて、一方の前後進手段6を駆動して被
測定光コネクタ2をマスタプラグ1から離間せしめ、回
転手段5を駆動してマスタプラグ1を中心軸周りに90
度回転させる。そして、前後進手段6を駆動して被測定
光コネクタ2をマスタプラグ1側に再び接近結合させ
て、上記と同様にして回線の損失を測定する。そうする
と、被測定光コネクタ2とマスタプラグ1との結合損失
だけが変化した損失測定値が得られる。
【0027】この被測定光コネクタ2とマスタプラグ1
との間の離間・接合、損失測定を繰り返しながら、その
間にマスタプラグ1を90度ずつ回転せしめれば、4回
の測定でその結合損失の最小となる位置から、被測定光
コネクタ2の円周方向4等分の内、偏心方向に最も近い
個所を求めることが出来る。
【0028】また、被測定光コネクタ2、マスタプラグ
1側での4回の離間、回転、接合、損失測定に続いて、
被測定光コネクタ2’、マスタプラグ1’側で4回の離
間、回転、接合、損失測定を繰り返せば、被測定光コネ
クタ2’についても、円周方向4等分の内、偏心方向に
最も近い個所を求めることが出来る。
【0029】マスタプラグの1回の回転角度を小さくす
れば、被測定光コネクタの偏心方向をより正確に求める
ことが出来るが、1回の回転角度を小さくすると、それ
に反比例して測定回数は増加する。光コネクタ同士の一
般的な結合では、偏心方向が±45度の角度で一致して
おれば、実用的には問題はないので、マスタプラグの1
回の回転角度は90度で十分である。しかし、本発明の
適用においては1回の回転角度を90度以外の角度とす
ることも勿論可能である。
【0030】被測定光コネクタの偏心方向が見定められ
たら、図5に示すフェルール組立部材15のような場合
は、鍔部17に設けた4つの溝の内、偏心方向に最も近
い溝の近くに印を付ける。そして、フェルール組立部材
をハウジング等の保護ケース、嵌合ケース等で覆うに際
して、その溝位置が一定の方向になるようにして覆え
ば、光コネクタ同士の結合において、その方向を合わせ
て結合するだけで、結合損失の少ない結合を行うことが
出来る。
【0031】図1に示す光コネクタの偏心測定装置は、
マスタプラグ、把持手段、回転手段、前後進手段をそれ
ぞれ2組備えているが、損失測定手段は1組である。そ
の1組の損失測定手段を使って、回転手段及び前後進手
段の動作を自動的に切り替えて損失測定を行うので、全
て2組ずつ備える場合に比較して装置を簡易にすること
が出来る。勿論、マスタプラグ、把持手段、回転手段、
前後進手段をそれぞれ1組の装置とすることも出来る。
しかし、光ファイバの両方の端に被測定光コネクタを取
り付けたものを測定する場合、マスタプラグ等が1組の
場合は、まず一方の被測定光コネクタをマスタプラグと
結合させて偏心方向を調べ、その後他方の被測定光コネ
クタをマスタプラグに結合させて偏心方向を調べる必要
がある。
【0032】測定の自動化において、光ファイバの両端
に被測定光コネクタを取り付けた製品の測定を行おうと
すると、被測定光コネクタの把持切り替えを自動的に行
うための自動把持切り替え手段が必要となり装置が大掛
かりとなる。しかし、マスタプラグ、把持手段、回転手
段、前後進手段を2組とし損失測定手段を1組として、
2組の被測定光コネクタを予め把持手段で把持させてお
いて、自動化プログラムによって測定対象を一方から他
方へ切り替えることにすれば、装置が簡易化されて自動
化も容易である。
【0033】また、光ファイバの一方の端にのみ被測定
光コネクタを取り付けた製品の場合は、光ファイバの他
方の端に、光源又はパワーメータと接続するための接続
用光コネクタを一時的に取り付ける必要がある。しか
し、このような接続用光コネクタの取り付けは、測定の
都度新しい接続用光コネクタが必要となり、更にその取
り付けのための作業時間が必要なので、経済的でない。
そこで、長尺の光ファイバの両端にそれぞれ被測定光コ
ネクタを取り付け、それぞれの偏心方向を調べた後、光
ファイバの中間部分で切断することによって、光ファイ
バの一方の端にのみ被測定光コネクタを取り付けた製品
を2組同時に製造することにすれば、接続用光コネクタ
の準備をする必要もなく、経済的な製造が可能である。
【0034】また、図1に示す光コネクタの偏心測定装
置では、被測定光コネクタの把持手段側に前後進手段を
結合し、マスタプラグの固定部材側に回転手段を結合す
る例を示したが、前後進運動及び回転運動は被測定光コ
ネクタ及びマスタプラグの相対運動なので、前後進手段
及び回転手段の結合を逆にすることも可能である。ま
た、前後進手段と回転手段を同じ側とすることも可能で
ある。
【0035】また、マスタプラグと被測定光コネクタの
結合においては、マスタプラグの先端に取り付けたアダ
プタ内に被測定光コネクタを前後進手段によって押し込
んで結合させるが、その結合時に被測定光コネクタの把
持手段によって把持力が加わっていると、その把持力に
よって被測定光コネクタの中心軸の方向がマスタプラグ
の中心軸の方向から傾いて測定誤差を生じることがあ
る。従って、その結合測定時点では、一時的に把持手段
の把持力を緩めることが好ましい。なお、結合力はマス
タプラグの後方に配置したバネ部材によって達成される
ので、把持力を緩めても問題は生じない。
【0036】また、通常1台の光コネクタの偏心測定装
置で多数の被測定光コネクタを次々と測定するので、マ
スタプラグは何回もの接合・離脱が繰り返される。マス
タプラグの先端面の中央には光ファイバの先端面が露出
しており、何回もの接合を繰り返すとマスタプラグの光
ファイバの先端面は被測定光コネクタの光ファイバの先
端面に擦られて傷つくことがあり、マスタプラグの寿命
を縮める。
【0037】そこで、マスタプラグと被測定光コネクタ
との接合時点においても、マスタプラグのフェルールの
先端面と被測定光コネクタのフェルールの先端面同士が
一定間隔に保たれるように間隔保持手段を備えれば、マ
スタプラグの光ファイバと被測定光コネクタの光ファイ
バは接触しないので、接触に伴う傷の発生を防ぐことが
出来、マスタプラグの寿命を長くすることが出来る。図
2は、間隔保持手段の一例を示す側面図であって、1は
マスタプラグ、1aはフェルール、2は被測定光コネク
タ、2aはフェルール、8、9は接続コード、13はア
ダプタである。
【0038】このアダプタ13は、軸方向の一部にスリ
ットを有する円筒状の部材であって、マスタプラグ1と
被測定光コネクタ2との軸心合わせを行うと共に、マス
タプラグ1と被測定光コネクタ2との接近結合時におい
ても、マスタプラグ1のフェルール1aの先端面と被測
定光コネクタ2のフェルール2aの先端面との間隔dを
一定に保つ役目を果たすもので、本発明で言う間隔保持
手段の一例となるものである。このアダプタ13の長さ
を精密加工で予め定められた長さとしておくことによっ
て、結合時においてもマスタプラグ1と被測定光コネク
タ2の先端面同士の間隔を一定の間隔dとすることが出
来る。
【0039】また、間隔保持手段の別の例として次に示
すようにすることも出来る。図3に示すように、マスタ
プラグ1のフェルール1aの先端面の光ファイバ1bを
除く部分に金属蒸着等によって、薄膜層14を設けてお
けば、マスタプラグ1と被測定光コネクタ2の結合によ
って互いの先端面が接触しても、マスタプラグ1の光フ
ァイバの先端面と被測定光コネクタ2の光ファイバの先
端面とは接触しないので、光ファイバ同士の接触に伴う
傷の発生を防ぐことが出来、マスタプラグの寿命を長く
することが出来る。この場合は、薄膜層14が間隔保持
手段となる。なお、間隔保持手段としては、上述したア
ダプタ13あるいは薄膜層14によらず、リミットスイ
ッチ等を設けることによってマスタプラグ1と被測定光
コネクタ2の接近移動を制限する方法を採用することも
可能である。
【0040】なお、光ファイバの先端面同士の間隔dと
軸ずれ量と結合損失との関係は図4に示すようになり、
間隔dが大きくなれば軸ずれによる結合損失の変化は少
なくなって、測定感度が低下する。従って、測定感度を
あまり落とさないで精度良く測定を行うには、図2の間
隔d又は図3の薄膜層13の厚さは、50μm以下とす
ることが望ましい。
【0041】
【発明の効果】本発明の光コネクタの偏心測定装置は、
偏心方向既知のマスタプラグと、把持手段と、回転手段
と、前後進手段と、結合損失を測定する損失測定手段と
を備え、把持手段にて被測定光コネクタを把持し、前後
進手段によってマスタプラグ及び被測定光コネクタの間
の接近結合・離間を繰り返して、離間中に回転手段にて
マスタプラグと被測定光コネクタのいずれか一方を中心
軸回りに任意の角度ずつ回転させ、接近結合中に損失測
定手段にてマスタプラグと前記被測定光コネクタ間の結
合損失を含む回線の損失測定を行い、結合損失の最小位
置から被測定光コネクタの偏心方向を求めるものである
ので、効率良く被測定光コネクタの偏心方向を求めるこ
とが出来る。また、被測定光コネクタの偏心方向の決定
までの操作を自動的に行うことが出来るので、作業の省
人化、測定の高再現性、作業のミス防止を達成すること
も出来る。
【0042】また、マスタプラグ、把持手段、回転手
段、前後進手段を2組ずつ備えて、光ファイバの両端に
被測定光コネクタを取り付けたものを測定対象とすれ
ば、1組の測定手段を使って一連の測定動作で2つの被
測定光コネクタの測定を行うことが出来る。また、その
測定後、光ファイバの中間部分を切断すれば、光ファイ
バの一方の端に被測定光コネクタを取り付けた製品を2
組同時に製造出来、被測定光コネクタが一方の端にのみ
取り付けられた製品の場合であっても、測定用光コネク
タの取り付けが不要となるので、経済的に製造を行うこ
とが出来る。
【0043】また、マスタプラグと被測定光コネクタと
の接合先端面間に間隔を保たせるか、マスタプラグの先
端面に薄膜層を設けるかして、マスタプラグの光ファイ
バの先端面と被測定光コネクタの光ファイバの先端面と
が結合時においても接触しないようにすれば、マスタプ
ラグの光ファイバの先端面に傷がつくのを防ぐことが出
来るので、マスタプラグの寿命を長くすることが出来
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光コネクタの偏心測定装置の概要を説
明する図である。
【図2】マスタプラグと被測定光コネクタとを間隔保持
手段の一例であるアダプタによって間隔を保持する場合
を説明する側面図(一部は断面図)である。
【図3】マスタプラグと被測定光コネクタとを間隔保持
手段の一例である薄膜層をマスタプラグに固定する場合
を説明する図であって、(A)は側面図、(B)はX方
向断面図である。
【図4】結合する光ファイバの先端面同士の間隔と軸ず
れ量と結合損失との関係を示すグラフである。
【図5】フェルールに光ファイバを取り付けた状態を示
す斜視図である。
【図6】フェルールの先端側から軸方向に見た正面図で
ある。
【符号の説明】
1、1’:マスタプラグ 2、2’:被測定光コネクタ 3、3’:把持手段 4、4’:マスタプラグ固定部材 5、5’:回転手段 6、6’:前後進手段 7、7’:アダプタ 8:光ファイバ 9、9’:接続コード 10:光源 11:パワーメータ 12:測定制御装置 13:アダプタ 14:薄膜層 d:間隔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01M 11/00 - 11/02 G01J 1/06 G01B 11/00 - 11/30 102 G02B 6/00 G02B 6/24 G02B 6/36 - 6/40 G02B 7/00 H04B 10/08 H04B 17/00 - 17/02

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 偏心方向が既知の2組のマスタプラグ
    と、被測定光コネクタを把持する2組の把持手段と、前
    記マスタプラグ又は前記被測定光コネクタを軸周りに回
    転させる2組の回転手段と、前記マスタプラグ又は前記
    被測定光コネクタを互いに離間又は接近する方向に移動
    させる2組の前後進手段と、前記2組のマスタプラグの
    一方と接続された光源と前記2組のマスタプラグの他方
    と接続されたパワーメータとを備えて前記マスタプラグ
    と前記被測定光コネクタとの間の結合損失を測定する
    組の損失測定手段とを備え、結合損失が最小となる前記
    マスタプラグと前記被測定光コネクタとの相対回転位置
    から前記被測定光コネクタの偏心方向を求める光コネク
    タの偏心測定装置であって、1本の光ファイバの両端に
    それぞれ取り付けた2組の被測定光コネクタを前記2組
    把持手段でそれぞれ把持して、前記1組の損失測定手
    段によって前記2組のマスタプラグとの間で損失測定を
    行うことによって、2組の被測定光コネクタそれぞれの
    偏心方向を求めることを特徴とする光コネクタの偏心測
    定装置。
  2. 【請求項2】 前記マスタプラグと被測定光コネクタと
    の接近結合に当たって、該マスタプラグと被測定光コネ
    クタの先端面同士を接触しない一定間隔に保持するため
    の間隔保持手段を備えたことを特徴とする請求項1に記
    載の光コネクタの偏心測定装置。
  3. 【請求項3】 偏心方向が既知の2組のマスタプラグ
    と、2組の被測定光コネクタを把持する把持手段と、2
    組の前記マスタプラグ又は2組の前記被測定光コネクタ
    を軸周りに回転させる2組の回転手段と、前記マスタプ
    ラグ又は前記被測定光コネクタを互いに離間又は接近す
    る方向に移動させる2組の前後進手段と、前記2組のマ
    スタプラグの一方と接続された光源と前記2組のマスタ
    プラグの他方と接続されたパワーメータとを備えて前記
    マスタプラグと前記被測定光コネクタとの間の結合損失
    を測定する1組の損失測定手段とを備えた偏心測定装置
    を用いて、1本の光ファイバの両端にそれぞれ取り付け
    た2組の前記被測定光コネクタを前記把持手段にて把持
    し、前記前後進手段によって前記マスタプラグ及び前記
    被測定光コネクタの間をそれぞれ接近結合させて、前記
    損失測定手段にて前記マスタプラグと前記被測定光コネ
    クタ間の結合損失を含む回線の損失測定を行い、続いて
    前記マスタプラグ及び前記被測定光コネクタとの間を離
    間させて、そのいずれか一方を前記回転手段によって中
    心軸周りに任意の角度だけ回転させ、前記前後進手段に
    よって前記マスタプラグ及び前記被測定光コネクタの間
    を再び接近結合させて、前記損失測定手段にて前記回線
    の損失測定を行い、更にマスタプラグと被測定光コネク
    タとの離間、マスタプラグ又は被測定光コネクタの回
    転、マスタプラグと被測定光コネクタとの接近結合、損
    失測定を2組の前記被測定光コネクタそれぞれに対して
    別々に繰り返し、結合損失が最小となるマスタプラグに
    対する被測定光コネクタの相対回転位置から2組の被測
    定光コネクタそれぞれの偏心方向を求めることを特徴と
    する光コネクタの偏心測定方法。
  4. 【請求項4】 前記マスタプラグと被測定光コネクタの
    接近結合に当たって、前記マスタプラグと被測定光コネ
    クタとの間を接触しない一定の間隔に保つことを特徴と
    する請求項3に記載の光コネクタの偏心測定方法。
  5. 【請求項5】 前記マスタプラグと被測定光コネクタの
    接近結合に当たって、前記マスタプラグと被測定光コネ
    クタの間に互いの光ファイバ同士が接触しないように互
    いの先端間に一定間隔を保持する薄膜層を介在させるこ
    とを特徴とする請求項3又は請求項4に記載の光コネク
    タの偏心測定方法。
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