JP3505828B2 - 電源装置 - Google Patents
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Description
機,レーザプリンタ等の電子写真方式の画像形成装置に
おける高圧電源として好適な電源装置に関するものであ
る。 【0002】 【従来の技術】従来の電源装置は、通常、周囲温度が変
化しても、その影響を受けずに常に一定の出力電圧が得
られるように制御している。ところが、例えば、複写機
放電器用の高圧電源装置のように、電源装置の用途によ
っては、むしろ周囲温度の変化に応じて出力電圧を変化
させる必要がある場合がある。 【0003】複写機においては、感光体ドラムを帯電さ
せるための帯電器や、感光体ドラムに付着したトナー画
像を用紙に転写させるための転写器として放電器が用い
られる。それらの放電器は、直接あるいは用紙を介して
感光体ドラムとの間で放電を行ない、その放電量に応じ
て所定量のトナーを、感光体ドラムに付着させたり、感
光体ドラムから用紙に転写させたりするようにしてい
る。ところが、周囲温度が変化すると、感光体ドラムの
表面抵抗が変化したり、用紙の電気伝導度が変化したり
するため、放電器の電圧が一定のままでは、感光体ドラ
ムに付着するトナー量や転写用紙に転写されるトナー量
が変化して、複写画像の画質が低下する。 【0004】図5中の実線aは、周囲温度と、安定した
複写画像を得るための複写機放電器への最適出力電圧と
の関係を示している。実線aが示すように、複写機放電
器への最適出力電圧は、周囲温度が -25℃のとき1500V
で、75℃のとき 500Vというように、 100℃の温度上昇
で1/3にまで低下する。このように、周囲温度が変化
する環境下で常に安定した複写画像を得るためには、周
囲温度に応じて出力電圧が大幅に変化する電源を用いる
必要がある。 【0005】ところが、従来は、周囲温度に応じて出力
電圧が大幅に変化する電源がなかったため、複写機放電
器用電源としては、定電流電源を用いることにより、周
囲温度等の条件が変化しても常に感光体ドラムへのトナ
ーの付着量や、用紙へのトナーの転写量が一定になるよ
うにしていた。 【0006】図6は、従来の複写機放電器用電源装置の
一例を示す図である。図6において、51は直流電源、
52,62はトランジスタ、53はトランス、54はダ
イオード、55は平滑コンデンサ、56は放電器、57
〜60は抵抗、61は演算増幅器である。 【0007】最初、トランジスタ52がオン、トランジ
スタ62がオフになっていて、直流電源51からトラン
ス53の1次コイル53aに電流が流れる。1次コイル
53aに電流が流れると、トランス53の補助コイル5
3bには、トランジスタ52をオフにする方向に起電力
が発生する。その結果、トランジスタ52がオフにな
り、1次コイル53aの電流が遮断されるが、その時、
補助コイル53bには、トランジスタ52をオンにする
方向に起電力が発生し、トランジスタ52がオンして1
次コイル53aに再び電流が流れる。この動作を繰り返
してトランス53の1次側が自励発振し、1次コイル5
3aには、電流が断続的に流れる。その断続電流によ
り、トランス53の2次コイル53cに高圧の交流電圧
が発生するが、その交流電圧は、ダイオード54により
整流され、平滑コンデンサ55で平滑化されて放電器5
6に与えられる。 【0008】トランス53の2次側の回路には、抵抗値
の小さい抵抗57が直列に挿入されており、そのアース
と反対側の一端は抵抗58を介して演算増幅器61のマ
イナス入力端子に接続されている。また、演算増幅器6
1のプラス入力端子には、抵抗59,60で分圧された
マイナスの基準電圧−Vref が与えられている。 【0009】放電器56に流れる電流が大きくなると、
抵抗57における電圧降下が大きくなり、演算増幅器6
1のマイナス入力端子に入力されるマイナス電圧が大き
くなって、演算増幅器61の出力電圧が上昇する。その
結果、トランジスタ62がオンになると、トランジスタ
52は、ベースが接地されてオフになり、トランス53
の1次側の自励発振が停止する。1次側で自励発振が停
止すると、2次側の出力電圧が低下し、放電器56に流
れる電流が減少する。 【0010】放電器56に流れる電流が減少すると、抵
抗57における電圧降下が小さくなり、演算増幅器61
のマイナス入力端子に入力されるマイナス電圧が小さく
なって、演算増幅器61の出力電圧が低下する。その結
果、トランジスタ62がオフになると、トランジスタ5
2は、再びベースに補助コイル53bの起電力が与えら
れるようになって、トランス53の1次側の自励発振が
再開され、2次側の出力電圧が上昇し、放電器56に流
れる電流を増加させる。 【0011】このようにして、放電器56に流れる電流
が一定になるように制御すれば、周囲温度が変動して
も、放電器56は、常に一定量の電荷を放電し、感光体
ドラムや転写用紙に一定量のトナーを付着させることが
できて、複写画像の画質を安定化させることができる。 【0012】なお、このような電源装置に関連する従来
の文献としては、例えば、特開平 4−171463号公報,特
公平 4−30024 号公報,特公平 4−42905 号公報等があ
る。 【0013】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記し
た定電流電源を用いた従来の技術には、スイッチング回
路やトランスが必要であり、また、マイナスの基準電圧
−Vref を生成する必要がある等、回路構成が複雑で高
価になるという問題点があった。本発明は、そのような
問題点を解決し、構造簡単で安価な電源装置を提供する
ことを課題とするものである。 【0014】 【課題を解決するための手段】前記課題を解決するた
め、本発明の電源装置では、ダイオードとツェナーダイ
オードとが並列に接続された回路構成を含み、ダイオー
ドの順方向電圧の温度特性とツェナーダイオードのツェ
ナー電圧の温度特性との差に基づいて周囲温度に応じて
変化する直流基準電圧を発生する基準電圧発生回路と、
前記直流基準電圧を電源電圧以下で昇圧して出力する低
電圧昇圧回路と、前記低電圧昇圧回路の出力電圧を低イ
ンピーダンス化する低インピーダンス化回路と、前記低
インピーダンス化回路からの出力電圧を電源電圧以上に
昇圧して出力し且つ複数個のMOSトランジスタと複数
個のコンデンサを有するチャージポンプ回路からなる高
電圧昇圧回路とを具えることとした。 【0015】 【作 用】基準電圧発生回路は、周囲温度に応じて変化
する低電圧の直流基準電圧を発生する。そして、それ
を、低電圧昇圧回路により電源電圧以下で昇圧して出力
する。このとき、この昇圧された出力電圧は、例えば電
源電圧近くまで昇圧される。次に、高電圧昇圧回路の出
力電流を大きくする目的で、低インピーダンス化回路に
よって低電圧昇圧回路の出力電圧を低インピーダンス化
して、高電圧昇圧回路にて、電源電圧以上の出力電圧ま
で昇圧する。そのため、周囲温度に応じて最適な出力電
圧が得られる電源装置を、スイッチング回路やトランス
を用いず、また、マイナスの基準電圧も用いることもな
く、簡単な回路構成で安価に実現することができる。 【0016】 【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細
に説明する。 (第1実施例)図1は、本発明の第1実施例を示す図で
ある。図1において、1は基準電圧発生回路、2は低電
圧昇圧回路、3は低インピーダンス化回路、4は高電圧
昇圧回路、11はツェナーダイオード、12はダイオー
ド、13,14は抵抗、21は演算増幅器、22,23
は抵抗、31はトランジスタ、32は抵抗である。 【0017】基準電圧発生回路1は、ツェナーダイオー
ド11と抵抗14との直列回路と並列に、複数のダイオ
ード12,・・・,12の直列回路を接続し、かつ、ツ
ェナーダイオード11とダイオード12との接続点と電
源電圧VCC印加点との間に抵抗13を接続して構成す
る。この基準電圧発生回路1は、ツェナーダイオード1
1のツェナー電圧VZ の温度特性と、ダイオード12の
順方向電圧の温度特性との差に基づいて、周囲温度に応
じて変化する基準電圧Vref を発生する。 【0018】ここで、図5の実線aで示す場合のよう
に、100℃の温度上昇に対して、出力電圧を1/3に
減少させる場合を例にして、基準電圧発生回路1につい
て詳しく説明する。ツェナーダイオード11としては、
ツェナー電圧VZ の温度係数がほぼ0のものを用いる。
ツェナー電圧VZ の温度係数は材料によって決まるが、
一般に、温度係数は、ツェナー電圧VZ が高い材料を用
いたものほど正となり、ツェナー電圧VZ が低い材料を
用いたものほど負となる。そして、ツェナー電圧VZ が
約5.3Vになるとき、ツェナー電圧VZ の温度係数は
0になる。そこで、ツェナーダイオード11としては、
ツェナー電圧VZ が約5.3Vのものを用いる。 【0019】ここで、参考までに、ツェナー電圧VZ と
ツェナー電圧VZ の温度係数との関係について説明す
る。ツェナー電圧VZ は、ダイオード接合部分の不純物
濃度によって決まり、不純物濃度が低い場合はツェナー
電圧VZ が高くなるが、そのメカニズムは、なだれ降伏
である。なだれ降伏の温度係数は正であるため、そのツ
ェナー電圧VZ の温度係数は正の値を示す。一方、不純
物濃度が高い場合はツェナー電圧VZ が低くなるが、そ
のメカニズムはトンネル降伏である。トンネル降伏電圧
の温度係数は負であるため、そのツェナー電圧VZ の温
度係数は負の値を示す。そして、ツェナー電圧VZ が約
5.3Vのツェナーダイオードにおいては、なだれ降伏
とトンネル降伏とが共存して起きることになり、ツェナ
ー電圧VZの温度係数はちょうど0になる。 【0020】次に、ダイオード12の個数と、ダイオー
ド1個当たりの順方向電圧Vf を決める。ダイオード1
個当たりの順方向電圧Vf は、0.6V〜1.0V程度
の範囲で、素子の仕様や印加電流値により選択、調整が
できる。電流値は、抵抗13と抵抗14の値を適当に選
択することにより調整する。一方、順方向電圧Vf の温
度係数は、ダイオードの仕様や電流値によらず約−2m
V/℃でほぼ一定である。 【0021】本実施例では、ダイオード12の個数を7
個とし、ダイオード1個当たりの順方向電圧Vf は、2
5℃で0.96Vになるように抵抗13,14の値を選
択する。そのとき、ダイオード7個分の電圧降下は、2
5℃で0.96V×7個=6.72V、端数を無視して
6.7Vとなる。すなわち、ダイオード12と抵抗13
との接続点の電圧Va は、6.7Vとなる。また、ダイ
オード7個分の順方向電圧Vf の温度係数は、−2mV
/℃×7個=−14mV/℃であるので、電圧降下は、
50℃の温度変化で0.7Vだけ変化することになる。 【0022】そこで、周囲温度が−25℃から75℃ま
で、25℃を中心にして±50℃ずつ変化した場合の基
準電圧Vref の変化を計算すると、まず、25℃での基
準電圧Vref は、Vref =Va −Vz =6.7V−5.
3V=1.4Vである。一方、周囲温度が50℃下がっ
て−25℃になると、電圧Va は0.7Vだけ高くなっ
て7.4Vとなる。また、周囲温度が50℃上がって7
5℃になると、電圧Va は0.7Vだけ低くなって6.
0Vとなる。その結果、基準電圧Vref は、7.4V−
5.3V=2.1V(−25℃)から1.4V(25
℃)を経て6.0V−5.3V=0.7V(75℃)ま
で変化し、100℃の温度上昇で1/3に減少すること
になる。 【0023】このように、基準電圧発生回路1として、
ツェナーダイオード11と複数のダイオード12とを組
み合わせた回路を用いれば、ツェナーダイオード11,
ダイオード12の仕様や、ダイオード12の個数を適当
に選択するだけで、所定の温度特性を有する基準電圧V
ref を容易に得ることができる。 【0024】次に、低電圧昇圧回路2について説明す
る。低電圧昇圧回路2は、演算増幅器21等の増幅器で
構成し、基準電圧発生回路1で発生した基準電圧Vref
を一定の比率G=(RS +RF )/RS (ただし、
RS ,RF は、それぞれ抵抗22,23の抵抗値を示
す)で電源電圧VCC(例えば、15V)近くまで昇圧し
て、出力電圧V2outを出力する。ここでの昇圧は、電源
電圧VCC以下で行うので、周知の増幅回路で簡単に行う
ことができる。また、基準電圧発生回路1が出力した低
電圧の基準電圧Vref を電源電圧VCC近くまで昇圧する
ので、後段の高電圧昇圧回路4の昇圧比を最小限にする
ことができ、高電圧昇圧回路4の構成を簡略化すること
ができる。 【0025】次に、低インピーダンス化回路3について
説明する。低インピーダンス化回路3は、周知のエミッ
タフォロワ回路等により構成され、低電圧昇圧回路2の
出力を低インピーダンス化して、高電圧昇圧回路4に出
力電圧V3outを出力する。その出力は、低インピーダン
ス化されているため、次段の高電圧昇圧回路4に十分な
電流を供給することができて、高電圧昇圧回路4の出力
電流を大きくすることができる。 【0026】次に、高電圧昇圧回路4について説明す
る。高電圧昇圧回路4は、周知のチャージポンプ回路等
で構成され、低インピーダンス化回路3の出力電圧V
3outを、所定の比率で電源電圧VCC以上に昇圧する。 【0027】図2は、高電圧昇圧回路の一例を示す図で
ある。図2において、41〜43はコンデンサ、44,41
1 ,412 ,421 ,422 ,431 ,432 はnMOSトランジ
スタ、413 ,423 ,433 はpMOSトランジスタ、4
5,46はインバータである。この回路は、チャージポ
ンプ回路と呼ばれている昇圧回路であり、コンデンサ4
1,nMOSトランジスタ411 ,412 及びpMOSトラ
ンジスタ413 で1段目のチャージポンプが構成され、コ
ンデンサ42,nMOSトランジスタ421 ,422 及びp
MOSトランジスタ423 で2段目のチャージポンプが構
成されている。以下、同様な回路が多段に組み合わされ
て、段数が増えるに従って高い出力電圧が得られるよう
になっている。 【0028】この回路の端子Tinには、図1の低インピ
ーダンス化回路3の出力V3outが与えられ、回路駆動用
のクロックパルスφ1 ,φ2 としては、それぞれ、図3
に示すようなクロックパルスが与えられる。クロックパ
ルスφ1 とクロックパルスφ2 とは、ハイレベル
(VCC)の期間がローレベル(0V)の期間より短く、
かつ互いに位相が180°ずれている。また、クロック
パルスφ1 とクロックパルスφ2 とは、インバータ4
5,46により極性が反転されて反転クロック/φ1 ,
/φ2 が生成される。 【0029】次に、1段目のチャージポンプに注目して
回路の動作を説明する。nMOSトランジスタ411 は、
端子P側の電位が端子Q側の電位より高いときにオン
し、端子P側の電位が端子Q側の電位より低いときにオ
フする。nMOSトランジスタ412 は、ゲート電位が0
Vより高いときオンし、0Vのときオフする。また、p
MOSトランジスタ413 は、ゲート電位が0Vのときオ
ンし、V3out以上のときオフする。 【0030】最初、クロックパルスφ1 は0V、反転ク
ロック/φ2 はVcc(≧V3out)になっているので、n
MOSトランジスタ412 とpMOSトランジスタ413 と
は、共にオフなっている。その後、クロックパルスφ1
がVccになると、nMOSトランジスタ412 がオンし、
コンデンサ41の端子Rが接地され、端子PにはV3out
が印加されているので、nMOSトランジスタ411 がオ
ンしてコンデンサ41は電位V3outに充電される。 【0031】次に、クロックパルスφ1 が0Vになって
nMOSトランジスタ412 がオフした後、反転クロック
/φ2 が0Vになると、pMOSトランジスタ413 がオ
ンする。その時、コンデンサ41の端子Rは電位V3out
に上昇するので、端子Qの電位は、V3out+V3out=2
V3outに押し上げられる。その状態では、端子Pの電位
は端子Qの電位より低くなるので、nMOSトランジス
タ411 はオフし、次段に対して2V3outが出力される。 【0032】1段目の出力2V3outが入力された時、2
段目のチャージポンプでは、クロックパルスφ2 がVcc
になって、nMOSトランジスタ422 がオンする。一
方、pMOSトランジスタ423 は、ゲートに反転クロッ
ク/φ1 がVccの状態で印加されているのでオフしてお
り、コンデンサ42は電位2V3outに充電される。 【0033】その後、クロックパルスφ2 が0Vになっ
てnMOSトランジスタ422 がオフした後、反転クロッ
ク/φ1 が0Vになると、pMOSトランジスタ423 が
オンする。その時、コンデンサ42の端子Tは電位V
3outに上昇するので、端子Sの電位は、2V3out+V
3out=3V3outに押し上げられる。その状態では、端子
Qの電位は端子Sの電位より低くなるので、nMOSト
ランジスタ421 はオフし、次段に対して3V3outが出力
される。以上の動作を繰り返し、チャージポンプを1段
通る毎に電圧がV3outずつ加算されていき、n段のチャ
ージポンプ回路からは、(n+1)V3outの電圧が出力
されることになる。 【0034】本実施例では、このようにして、基準電圧
発生回路1で生成した基準電圧Vref を、低電圧昇圧回
路2,低インピーダンス化回路3,高電圧昇圧回路4を
介して、所定の比率で昇圧することにより、図5の実線
aで示した温度特性を有する出力電圧が得られる。その
際、後段に低電圧昇圧回路2や高電圧昇圧回路4がある
ため、基準電圧発生回路1は、小さい基準電圧を発生す
ればよいので、所望の温度特性を有する基準電圧が容易
に得られる。 【0035】(第2実施例)第1実施例では、基準電圧
発生回路1が出力する基準電圧Vref が、周囲温度が上
昇するに従って低下するというように、基準電圧Vref
の温度係数に負の値を持たせたが、基準電圧Vref の温
度係数に正の値を持たせることもできる。次に、第2実
施例として基準電圧Vref の温度係数に正の値を持たせ
た基準電圧発生回路を用いる場合を説明する。 【0036】図4は、第2実施例における基準電圧発生
回路の一例を示す図である。図4において、15はツェ
ナーダイオード、16はダイオード、17,18は抵抗
である。本実施例の基準電圧発生回路では、ツェナーダ
イオード15と並列に、複数のダイオード16,・・
・,16と抵抗18との直列回路を接続し、ツェナーダ
イオード15とダイオード16との接続点と電源電圧V
CC印加点との間に抵抗17を接続する。 【0037】ここでは、図5の点線bで示すように、1
00℃の温度上昇に対して、出力電圧を2倍に上昇させ
る場合を例にして説明する。ツェナーダイオード15と
しては、第1実施例の場合と同様に、ツェナー電圧VZ
の温度係数がほぼ0になる、ツェナー電圧VZ が約5.
3Vのものを用いる。 【0038】次に、ダイオード16の個数と、ダイオー
ド1個当たりの順方向電圧Vf であるが、本実施例で
は、ダイオード16の個数を5個とし、ダイオード1個
当たりの順方向電圧Vf は、25℃で0.76Vになる
ように抵抗17,18の値を選択する。そのとき、ダイ
オード5個分の電圧降下5Vf は、25℃で0.76V
×5個=3.8Vとなる。また、ダイオード5個分の順
方向電圧Vf の温度係数は、−2mV/℃×5個=−1
0mV/℃であるので、電圧降下は、50℃の温度変化
で0.5Vだけ変化することになる。一方、ダイオード
16と抵抗17との接続点の電圧Vb は、ツェナーダイ
オード15のツェナー電圧VZ 5.3Vとなる。 【0039】そこで、周囲温度が−25℃から75℃ま
で、25℃を中心にして±50℃ずつ変化した場合の基
準電圧Vref の変化を計算すると、まず、25℃での基
準電圧Vref は、Vref =Vb −5Vf =5.3V−
3.8V=1.5Vである。一方、周囲温度が50℃下
がって−25℃になると、電圧5Vf は0.5Vだけ高
くなって4.3Vとなる。また、周囲温度が50℃上が
って75℃になると、電圧5Vf は0.5Vだけ低くな
って3.3Vとなる。その結果、基準電圧Vrefは、
5.3V−4.3V=1.0V(−25℃)から1.5
V(25℃)を経て5.3V−3.3V=2.0V(7
5℃)まで変化し、100℃の温度上昇で2倍に上昇す
る。そこで、低電圧昇圧回路2,低インピーダンス化回
路3,高電圧昇圧回路4を介して、その基準電圧Vref
を所定の比率で昇圧すれば、図5の点線bで示した温度
特性を有する出力が得られることになる。 【0040】なお、上記各実施例では、基準電圧発生回
路1として、ツェナーダイオード11,15のツェナー
電圧VZ の温度特性と、ダイオード12,16の順方向
電圧の温度特性との差に基づいて、周囲温度に応じて変
化する基準電圧Vref を発生するようにしたが、サーミ
スタ等の感温素子を用いて周囲温度に応じて変化する基
準電圧Vref を発生するようにしてもよい。また、ツェ
ナーダイオード11,15は、ツェナー電圧VZ の温度
係数が0になるものを用いたが、所定の温度係数を有す
るものを用いて、ツェナーダイオード11,15のツェ
ナー電圧VZ の温度特性と、ダイオード12,16の順
方向電圧の温度特性との差を積極的に利用するようにし
てもよい。 【0041】また、上記実施例では、低インピーダンス
化回路3として、エミッタフォロワ回路を用いたが、そ
の他にも、ソースフォロワ回路等、種々の低インピーダ
ンス化回路を用いることができる。そしてまた、高電圧
昇圧回路4として、チャージポンプ回路を用いたが、そ
の他にも、コッククロフトウォルトン回路等、種々の昇
圧回路を用いることができる。 【0042】また、昇圧回路としては、必ずしも低電圧
昇圧回路2と高電圧昇圧回路4の両方を必要とせず、あ
まり高電圧を必要としない場合は、基準電圧発生回路1
の後段にいずれか一方の昇圧回路を挿入すればよい。そ
してまた、低インピーダンス化回路3も、必ずしも必要
ではなく、あまり大きな出力電流が必要でなければ、省
略してもよい。 【0043】 【発明の効果】以上述べた如く、本発明の電源装置によ
れば、ダイオードとツェナーダイオードとが並列に接続
された回路構成を含み、ダイオードの順方向電圧の温度
特性とツェナーダイオードのツェナー電圧の温度特性と
の差に基づいて周囲温度に応じて変化する直流基準電圧
を発生する基準電圧発生回路と、前記直流基準電圧を電
源電圧以上まで昇圧して出力する昇圧回路とを具えたの
で、周囲温度に応じて最適な出力電圧が得られる電源装
置を、スイッチング回路やトランスを用いず、また、マ
イナスの基準電圧も用いることもなく、簡単な回路構成
で安価に実現することができる。特に、本発明にあって
は、基準電圧発生回路として、ダイオードとツェナーダ
イオードとが並列に接続された回路構成を含み、ダイオ
ードの順方向電圧の温度特性とツェナーダイオードのツ
ェナー電圧の温度特性との差に基づいて、周囲温度に応
じて変化する直流基準電圧を発生する態様の回路を採用
しているので、ダイオードとツェナーダイオードの仕様
やダイオードの個数を適当に選択するだけで、所定の温
度特性を有する基準電圧を容易に得ることができる。更
に、本発明の電源装置においては、昇圧回路構成とし
て、直流基準電圧を電源電圧以下で昇圧して出力する低
電圧昇圧回路と、前記低電圧昇圧回路の出力電圧を低イ
ンピーダンス化する低インピーダンス化回路と、前記低
インピーダンス化回路からの出力電圧を電源電圧以上に
昇圧して出力する高電圧昇圧回路とを具えるようにした
ので、高電圧出力で、しかも、出力電流を大きくとるこ
とができる。このため、複写機放電器のように、高電圧
を必要とし且つ周囲温度の変化に応じて最適印加電圧が
変化する用途に対して、構造簡単で、安価な電源装置を
提供することができる。
を示す図 【図5】 周囲温度と最適出力電圧との関係を示す図 【図6】 従来の複写機放電器用電源装置の一例を示す
図 【符号の説明】 1…基準電圧発生回路、2…低電圧昇圧回路、3…低イ
ンピーダンス化回路、4…高電圧昇圧回路、11,15
…ツェナーダイオード、12,16,54…ダイオー
ド、13,14,17,18,22,23,32,57
〜60…抵抗、21,61…演算増幅器、31,52,
62…トランジスタ、41〜43…コンデンサ、44,41
1 ,412 ,421 ,422 ,431 ,432 …nMOSトランジ
スタ、413 ,423 ,433 …pMOSトランジスタ、4
5,46…インバータ、51…直流電源、53…トラン
ス、55…平滑コンデンサ、56…放電器
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 ダイオードとツェナーダイオードとが並
列に接続された回路構成を含み、ダイオードの順方向電
圧の温度特性とツェナーダイオードのツェナー電圧の温
度特性との差に基づいて周囲温度に応じて変化する直流
基準電圧を発生する基準電圧発生回路と、前記直流基準
電圧を電源電圧以下で昇圧して出力する低電圧昇圧回路
と、前記低電圧昇圧回路の出力電圧を低インピーダンス
化する低インピーダンス化回路と、前記低インピーダン
ス化回路からの出力電圧を電源電圧以上に昇圧して出力
し且つ複数個のMOSトランジスタと複数個のコンデン
サを有するチャージポンプ回路からなる高電圧昇圧回路
とを具えたことを特徴とする電源装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP02112895A JP3505828B2 (ja) | 1995-01-12 | 1995-01-12 | 電源装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP02112895A JP3505828B2 (ja) | 1995-01-12 | 1995-01-12 | 電源装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH08194551A JPH08194551A (ja) | 1996-07-30 |
JP3505828B2 true JP3505828B2 (ja) | 2004-03-15 |
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ID=12046257
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP02112895A Expired - Fee Related JP3505828B2 (ja) | 1995-01-12 | 1995-01-12 | 電源装置 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP3505828B2 (ja) |
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JP3937831B2 (ja) | 2001-12-18 | 2007-06-27 | 富士ゼロックス株式会社 | 電源装置及びこれを用いた画像形成装置 |
JP5677231B2 (ja) * | 2011-07-29 | 2015-02-25 | 三菱電機株式会社 | 半導体装置 |
KR101643162B1 (ko) * | 2016-04-04 | 2016-07-27 | 한화탈레스 주식회사 | 레이저 검출기용 저 노이즈 고전압 필터 장치 및 그 방법 |
-
1995
- 1995-01-12 JP JP02112895A patent/JP3505828B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
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JPH08194551A (ja) | 1996-07-30 |
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