JP3503855B2 - 粘着シートおよびその製造方法 - Google Patents

粘着シートおよびその製造方法

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JP3503855B2 JP27483696A JP27483696A JP3503855B2 JP 3503855 B2 JP3503855 B2 JP 3503855B2 JP 27483696 A JP27483696 A JP 27483696A JP 27483696 A JP27483696 A JP 27483696A JP 3503855 B2 JP3503855 B2 JP 3503855B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主として商品や商
品容器の表面に貼合される粘着ラベル、粘着シールに用
いられる粘着シートとその製造方法に関し、特に無溶剤
型剥離剤を使用した粘着シートとその製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、情報化社会の進展に伴い粘着シー
トは商業用、産業用、家庭用など広範囲に亘って、ラベ
ル、ステッカー、シール、ワッペン、配送伝票等として
使用されている。
【0003】粘着シートは、表面基材と剥離シートとの
間に粘着剤層を形成したものであり、通常表面基材に
は、紙、フィルム、金属フォイル等が用いられている。
剥離シートとしては、グラシン紙のような高密度原紙、
クレーコート紙、ポリラミ原紙等にシリコーン化合物や
フッ素化合物の如き剥離剤を塗布したものが広く使用さ
れている。また、粘着剤としては溶剤型、エマルジョン
型、ホットメルト型等が使用されている。例えばアクリ
ルエマルジョンは安全面、品質面に優れ広く使用されて
いる。
【0004】粘着シートの剥離剤としては、シリコーン
樹脂、フッ素樹脂、アミノアルキド樹脂、ポリエステル
樹脂等があり、エマルジョンや溶剤型または無溶剤型と
して使用され、通常はシリコーン樹脂が使用される。剥
離紙用シリコーン樹脂は一般的にはジメチルポリオルガ
ノシロキサンにアルケニル基を導入したメインポリマ
ー、架橋剤であるオルガノハイドロジェンポリシロキサ
ン、白金系触媒、反応制御剤からなり、アルケニル基と
水素基との架橋反応で硬化皮膜を形成する。現状では、
前記シリコーンは剥離剤を溶剤で希釈したもの、いわゆ
る、溶剤型シリコーンを剥離基材に塗布するのが一般的
である。その理由は、剥離剤を塗布する際、溶剤で希釈
することにより流動性を適宜調節し、剥離基材表面に剥
離剤皮膜の均一な層を形成させ、剥離剤の性能を最大限
に発揮させることができるためである。しかし、近年、
安全面や公害に対する配慮が強く求められており、作業
者の健康保持の面からも剥離剤の無溶剤化が強く望まれ
ている。
【0005】溶剤型シリコーンの分子量は数十万単位で
あり、これを基材に塗布する場合には、溶剤で希釈し各
塗工装置に好適な粘度に調整される。一方、無溶剤型シ
リコーンは100%濃度の状態で塗工されるため、分子
量は数千〜数万前後と小さく設計される。このため、剥
離基材に塗工され、架橋反応により溶剤型と同等の分子
量に達するまでの架橋時間が必要であり、最終的に架橋
が終了するまでに時間を要する。またこの間は溶剤型に
比べシリコーンが基材へ浸透しやすい状況にある。この
ために無溶剤型シリコーンを用いて、剥離剤層を形成し
た直後に、このシリコーン層上に粘着剤を塗布、乾燥
し、表面基材を積層する粘着シートの製造方法(即ちイ
ンライン塗工)を行うと、特にアクリルエマルジョンの
粘着剤に対し、表面基材を貼り合わせて粘着シートを形
成した後、粘着剤層を伴った表面基材を剥がすときにか
かる力(剥離力)が経時的に極度に重くなり、特に印刷
作業時の粕取り適性が悪くなる問題があった。即ち、剥
離基材に剥離剤層を形成した紙匹(ウェブ)を一旦巻き
取り、その後に別の塗工工程として粘着剤を塗工するオ
フライン塗工に比べ、塗工ヘッドを複数有する塗工装置
で、連続して剥離剤層と粘着剤層を形成するインライン
塗工の方が生産性等に優れている。しかし上記のように
無溶剤型シリコーンを用いてインライン塗工を行って得
られた粘着シートは、経時的に剥離力が大きくなるた
め、ラベルとして使用する表面基材部分をカッティング
し、表面基材のラベルとして使用しない部分を取り除く
作業(粕取り)の際に、表面基材が破れる等のトラブル
が生じ、作業性が悪いという問題があった。
【0006】これに対し、無溶剤型シリコーンを塗工す
る際に、剥離剤層を形成した後一旦巻き取りを形成しエ
ージングした後、剥離剤層上に粘着剤を塗布、乾燥し、
表面基材を積層するオフライン塗工も可能であるが、こ
の場合でも外気暴露による剥離力の変動は起こるし、ま
た上記エージング時の巻き取りの保管スペースが必要に
なる等の問題があり、品質が不安定であり、生産効率も
低かった。
【0007】上記の理由から、安全面及び公害面で優れ
ている無溶剤型シリコーンを使用し、アクリルエマルジ
ョン粘着剤にてインライン塗工が可能な粘着シートが強
く望まれているが、現状ではこれらの要件を充分満たす
粘着シートは提供されていない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、アクリル系
樹脂エマルジョン粘着剤を用いて、インライン塗工によ
り、剥離剤と粘着剤を連続して塗工することができる製
造方法を提供し、その生産性を向上させるとともに、剥
離力の経時変化のない、品質の安定した粘着シートを提
供する。本発明は、無溶剤型シリコーンとアクリル系樹
脂エマルジョン粘着剤を使用した粘着シートにおいて、
極めて優れた剥離性を有し、カッティングにより不要と
なった表面基材の粕とり作業中に表面基材が紙切れを起
こすことのない粘着シートを提供する。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、下記の態様を
含む。 〔1〕 表面基材、粘着剤、剥離剤、剥離基材を積層し
た粘着シートの製造方法において、剥離基材に、少なく
とも両末端に炭素数が4以上のアルケニル基を有する直
鎖状ポリオルガノシロキサンと架橋剤を含有するシリコ
ーン系無溶剤型剥離剤を、架橋後の剥離剤の残留SiH
量が架橋前の20〜55%となるように架橋させてなる
剥離剤層を形成する工程と、連続して(インラインで)
該剥離剤層上にエチレン性不飽和カルボン酸単量体を
0.3〜15重量%含有するアクリル系樹脂を主成分と
するアクリル系樹脂エマルジョン粘着剤を塗布・乾燥
し、表面基材を積層する工程を有する粘着シートの製造
方法。 〔2〕 アルケニル基がヘキセニル基である〔1〕記載
の粘着シートの製造方法。
【0010】〔3〕 剥離基材が原紙に目止め層を設け
てなり、且つシリコーン系無溶剤型剥離剤を架橋されて
なる剥離剤層が直接目止め層上に形成されていることを
特徴とする〔1〕または〔2〕記載の粘着シートの製造
方法。 〔〕 直鎖状ポリオルガノシロキサンが、更に側鎖に
炭素数が4以上のアルケニル基を有する〔1〕または
〔2〕記載の粘着シートの製造方法。 〔〕 炭素数が4以上のアルケニル基を有する直鎖状
ポリオルガノシロキサンが下記一般式(1)で表示され
る化合物である〔1〕〜〔〕のいれか1項に記載の
粘着シートの製造方法。
【0011】
【化1】
【0012】(式中Rは−(CH2 p CH=CH2
表し、p は2以上の整数である。mは0または正の整数
であり,nは0または正の整数である。)
【0013】〔〕 表面基材、粘着剤、剥離剤、剥離
基材を積層してなる粘着シートにおいて、剥離剤の層
少なくとも両末端に炭素数が4以上のアルケニル基
を有する直鎖状ポリオルガノシロキサンと架橋剤を含有
するシリコーン系無溶剤型剥離剤を、架橋後の剥離剤の
残留SiH量が架橋前の20〜55重量%となるように
架橋させてなる剥離剤層であり、粘着剤の層が連続して
(インラインで)該剥離剤の層上にエチレン性不飽和カ
ルボン酸単量体を0.3〜15重量%含有するアクリル
系樹脂を主成分とするアクリル系樹脂エマルジョン粘着
剤を塗布・乾燥して形成されてなることを特徴とする粘
着シート。
【0014】
【発明の実施の形態】無溶剤型剥離剤はジメチルポリオ
ルガノシロキサン等に、炭素数が4以上のアルケニル基
を導入したメインポリマー、架橋剤のオルガノハイロジ
ェンポリシロキサン、反応制御剤を含む塗液に、架橋を
開始する際に反応触媒を添加して使用するものである。
メインポリマーのアルケニル基と、架橋剤のSi H基の
水素との架橋反応で硬化被膜を形成する。本発明におい
て、無溶剤型剥離剤の架橋を制御するために、細部に亘
り解析した結果、本発明者らは側鎖に存在するビニル基
が両末端に存在するビニル基に対し反応性が劣るため、
立体障害等により側鎖に存在するビニル基が未反応の状
態で多く残ることをみいだした。これに伴いメチルハイ
ドロジェンポリシロキサンも未反応の状態で多く残るこ
ととなり、特定の粘着剤に対し経時で剥離力に変化を及
ぼす。
【0015】つまり、各ビニル基の反応性の差をできる
だけなくすることで、経時での剥離力の変化を抑える事
ができる。
【0016】本発明者らは、この手段を確立すべくさら
に鋭意研究を重ねた結果、メインポリマーとして少なく
とも両末端に炭素数が4以上のアルケニル基を有する直
鎖状ポリオルガノシロキサンを含有する無溶剤型剥離剤
を使用することにより、経時での剥離力の変化を抑える
事ができることを見いだした。ここでいう直鎖状ポリオ
ルガノシロキサンとは下記一般式(1)で例示される化
合物である。
【0017】
【化2】
【0018】(式中Rは−(CH2 p CH=CH2
表し、p は2以上の整数である。mは0または正の整数
であり,nは0または正の整数である。) p は好ましくは2〜6である。nは1以上の正の整数が
好ましい。尚、両末端のみにビニル基が存在する直鎖状
メチルビニルポリシロキサンを使用することにより、未
反応のビニル基を少量に抑え、インライン塗工でも経時
での剥離力の変化を抑えることが可能であるが、剥離力
の調整をメチルビニルポリシロキサンの分子量により行
った場合、粘度の変化による塗工適性への影響をうけ
る。また、剥離力の調整のために架橋剤の添加量の増量
を行った場合、高速(150m/min)での剥離力が
大幅に増加し、印刷作業時の粕取りにおいて必ずしも十
分な適性を得られない。
【0019】本発明に係る無溶剤型シリコーンのメイン
ポリマーは、1分子中にケイ素原子に結合した炭素数が
4以上のアルケニル基を少なくとも両末端に合計2個有
するものであるが、このアルケニル基は更に鎖中に有す
るものが好ましい。したがって、これは分子鎖末端がア
ルケニルジメチルシリル基とされた実質的に直鎖状のジ
オルガノポリシロキサンとすればよい。炭素数が4以上
のアルケニル基としては5−ヘキセニル、6−ヘプテニ
ル、7−オクテニルなどが例示される。また、前記一般
式(1)の例示では、更に炭素数が4以上のアルケニル
基以外のケイ素原子に結合した有機基としてはメチル基
を記載したが、メチル基以外のものであっても良く、エ
チル基、プロピル基などのアルキル基、フェニル基、ト
リル基などのアリール基、またはこれら基の炭素原子に
結合した水素原子の一部または全部をハロゲン原子、シ
アノ基などで置換した同種または異種の非置換または置
換の脂肪族不飽和基を除く1価炭化水素基で置換しても
よい。ただし好ましくはその少なくとも50モル%がメ
チル基であるものである。このジオルガノポリシロキサ
ンは単独でも2種以上の混合物であってもよい。
【0020】また、この付加反応の無溶剤型シリコーン
組成物に含有される架橋剤はオルガノハイドロジェンポ
リシロキサンであり1分子中にケイ素原子に結合した水
素原子を少なくとも3個有するものが好ましい。実用上
からは分子中に2個の≡SiH結合を有するものをその
全量の50重量%までとし残余を分子中に少なくとも3
個の≡SiH結合を含むものとすることが好ましい。経
時的に重剥離となるのを避けるためには、粘着加工後の
シリコーンの残留SiH量(実施例で後述する測定法に
よる)を架橋前に存在していた量の20〜55%とする
と好ましい。インライン塗工において残留SiH量を少
なくするためには、オーブンの乾燥能力の増大または大
幅なシリコーン塗工速度低下が必要となり、生産性が著
しく劣る恐れがある。また、組成物中の各不飽和基に対
するケイ素−結合水素基を減少する事により残留SiH
量を20%未満とすることは可能であるが、不飽和基の
残存量が多くなり剥離に影響を及ぼす恐れがある。残留
SiH量が多くなると特定の粘着剤に対し経時で剥離力
に変化を及ぼす恐れがある。
【0021】架橋反応触媒としては白金系触媒が例示で
きる。白金系触媒としては塩化第一白金酸、塩化第二白
金酸などの塩化白金酸、塩化白金酸のアルコール化合
物、アルデヒド化合物あるいは塩化白金酸と各種オレフ
ィンとの鎖塩などが例示できる。
【0022】アクリル系樹脂エマルジョン粘着剤として
は、例えばエチレン性不飽和カルボン酸含有単量体、
(メタ)アクリル酸のC4 〜C18アルキルエステル単量
体、これらの単量体と共重合可能な他の単量体とからな
るアクリル酸エステル共重合体等の樹脂のエマルジョン
が例示できる。上記の単量体を具体的に表示すると、エ
チレン性不飽和カルボン酸含有単量体としては、例えば
アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、
イタコン酸、フマル酸、モノアルキルマレイン酸、モノ
アルキルフマル酸等が例示される。また、(メタ)アク
リル酸のC4 〜C18アルキルエステル単量体としては、
例えば、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル
酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)ア
クリル酸−2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ラ
ウリル、(メタ)アクリル酸ステアリル等が例示され
る。さらに、上記の如き単量体と共重合可能な他の単量
体としては、例えば(メタ)アクリル酸メチル、(メ
タ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、
酢酸ビニル、塩化ビニル、塩化ビニリデン、(メタ)ア
クリロニトリル、スチレン、エチレン等が例示される。
【0023】本発明において用いられるアクリル系樹脂
エマルジョン粘着剤は上記の如き各単量体を乳化剤、連
鎖移動剤、重合開始剤等の存在下で水系で乳化共重合し
たものである。ここで用いるアクリルエマルジョン粘着
剤でのエチレン性不飽和カルボン酸含有単量体は0.3
〜15重量%含有が好ましく、より好ましくは0.5〜
10重量%である。少ないと保持力、凝集力が得られず
粘着剤としての十分な性能を発揮できない恐れがあり、
また多いとシリコーンの未反応SiHとの反応が起こり
やすく、経時的に重剥離となる恐れがある。
【0024】本発明に係る剥離基材としては、グラシン
の如き高密度原紙、クレーコート紙、クラフト紙または
上質紙等に、例えばカゼイン、デキストリン、澱粉、カ
ルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、エチル
セルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ポリビニル
アルコール、スチレン−ブタジエン共重合体、メチルメ
タクリレート−ブタジエン共重合体、エチレン−塩化ビ
ニル共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アクリ
ル酸エステル共重合体等の天然、または合成樹脂と顔料
とを主成分とした目止め層を設けた基材、あるいはクラ
フト紙または上質紙等にポリエチレン等の合成樹脂をラ
ミネートしたポリラミ紙、またはポリプロピレン等のフ
ィルム等が挙げられる。特にグラシン紙、クレーコート
紙等を用い、合成樹脂をラミネートしていない剥離基材
が好ましい。
【0025】本発明に係る無溶剤型剥離剤の塗工方法と
しては、3本オフセットグラビアコータアーや5本ロー
ルコーターに代表される多段ロールコーター等が適宜使
用される。また、剥離剤の塗布量は、乾燥重量で片面当
たり0.2〜2.0g/m2程度の範囲となるように調
節するのが望ましい。
【0026】
【実施例】本発明を下記実施例によってさらに具体的に
説明するが、勿論本発明の範囲はこれらによって限定さ
れるものではない。各実施例中「部」は特に断らない限
り、「重量部」を示すものである。 実施例1 (1)剥離基材(剥離紙用基材) 片面にPVAを1.2g/m2 塗工し、緊度1.10g
/cm3 であり、かつベック平滑度が1200秒/10
ccであるグラシン紙を作成した。 (2)粘着シート 上記(1)の剥離基材に、下記剥離剤をグラビアコータ
ーにて塗工量が1.0g/m2 となるよう塗工し、熱硬
化し剥離剤層を形成した。剥離剤 メインポリマーとしてヘキセニル基を両末端及び側鎖に
有する直鎖状ポリオルガノシロキサン、架橋剤のオルガ
ノハイドロジェンポリシロキサン、及び制御剤を含有す
る無溶剤型剥離剤(商品名「LTC−1073L」,東
レ・ダウコーニング・シリコーン(株)製)100部、
白金触媒(商品名「LTC−1100M」東レ・ダウコ
ーニング・シリコーン(株)製)10部。
【0027】この直後に、剥離剤層上にアクリル酸0.
5重量%、アクリル酸−2−エチルヘキシル85重量
%、メタアクリル酸メチル14.5重量%を含有してな
る共重合体のアクリルエマルジョン粘着剤を乾燥重量で
18g/m2 となるよう、リバースロールコーターで塗
布、乾燥し、坪量85g/m2 のキャスト紙(商品名
「Nミラー<73>」,王子製紙(株)製)と貼り合わ
せて粘着シートを得た。上記剥離紙から所定の共紙片を
作製し、剥離力、粕取り適性、残留SiH量を下記方法
により測定評価した。残留SiH量は42%であった。
【0028】(1)剥離力 粘着シートより抄紙機の流れ方向を長辺とする300m
m×50mmのサンプルを作製し、高速剥離試験器Im
assZPE−1000で剥離速度150m/minの
試験条件で、流れ方向に180度の引張り角度で剥離さ
せたときの剥離力を、粘着シート作成時及び1ヶ月後に
測定した。 (2)粕取り適性 粘着紙180mm巾のロールを、凸版輪転印刷機SKP
−250A(山起(株)製)にて、速度60m/min
まで徐々に速度を上げていき、粕取り(ラベル部分の大
きさを168mm×125mmとした:粕部サイド6m
m、流れ4mm)を行い、粕部の紙切れの有無と、粕切
れが発生する場合には粕切れ発生速度を評価した。 ○・・・速度60m/minでも粕切れ発生せず。 △・・・速度60m/minで粕切れ発生。 ×・・・速度60m/min到達前に粕切れ発生。 各テスト結果を表1に示す。
【0029】(3)残留SiH量 粘着シート作成時に、表面基材を剥がした剥離シート50
mm×70mmの試料を5mm×5mm に細かく切り、切った試料
をバイアルに入れ、水酸化カリウムの飽和ブタノール溶
液5cc を加え、直ちに密閉する。密閉したバイアルを50
℃の恒温糟に2時間いれる。ガスクロマトグラフで発生
する水素ガス量を測定する。テーブルにてシリコーンを
塗工し、塗工後熱処理をせず未キュア の試料を作成し、直
ちに上記と同様の処理を行い、発生する水素ガス量を測
定する。 残留SiH 量(%)=〔(各試料の発生する水素ガス量/シリコ
ーン 塗工量)/(未キュア 試料の発生する水素ガス量/シリコ
ーン 塗工量)〕×100
【0030】実施例2 実施例1と同様にして粘着シートを作製し、その評価テ
ストを行った。但し、実施例1の剥離剤を下記のものと
した。剥離剤 メインポリマーとしてヘキセニル基を両末端及び側鎖に
有する直鎖状ポリオルガノシロキサン、架橋剤のオルガ
ノハイドロジェンポリシロキサン、及び制御剤を含有す
る無溶剤型剥離剤(商品名「LTC−1057L」,東
レ・ダウコーニング・シリコーン(株)製)100部、
白金触媒(商品名「LTC−1100M」,東レ・ダウ
コーニング・シリコーン(株)製)10部。残留SiH
量は47%であった。各テスト結果を表1に示す。
【0031】実施例3、4 実施例1、2と同様にして粘着シートを作製し、その評
価テストを行った。但し、粘着剤をアクリル酸2重量
%、アクリル酸−2−エチルヘキシル80重量%、メタ
アクリル酸メチル18重量%を含有してなる共重合体の
アクリルエマルジョン粘着剤を乾燥重量で25g/m2
とした。各テスト結果を表1に示す。
【0032】比較例5 実施例1と同様にして剥離紙を作製し、その評価テスト
を行った。但し、粘着剤をアクリル酸17重量%、アク
リル酸−2−エチルヘキシル75重量%、メタアクリル
酸メチル8重量%を含有してなる共重合体のアクリルエ
マルジョン粘着剤を乾燥重量で25g/mとした。各
テスト結果を表1に示す。
【0033】比較例1 実施例1と同様にして粘着シートを作製し、その評価テ
ストを行った。但し、実施例1の剥離剤を下記のものと
した。剥離剤 メインポリマーとしてビニル基を両末端及び側鎖に有す
る直鎖状ポリオルガノシロキサン、架橋剤のオルガノハ
イドロジェンポリシロキサン、及び制御剤を含有する無
溶剤型剥離剤(商品名「KNS−316」信越化学工業
(株)製)100部、白金触媒(商品名「PL−56」
信越化学工業(株)製)2部とした。残留SiH量は6
0%であった。各テスト結果を表1に示す。
【0034】比較例2 実施例1と同様にして粘着シートを作製し、その評価テ
ストを行った。但し、実施例1の剥離剤を下記とした。剥離剤 ビニル基を両末端及び側鎖に有する直鎖状ポリオルガノ
シロキサン、架橋剤のオルガノハイドロジェンポリシロ
キサン、及び制御剤を含有する無溶剤型剥離剤(商品名
「X62−1469」信越化学工業(株)製)100
部、白金触媒(商品名「PL−56」信越化学工業
(株)製)2部。とした。残留SiH量は50%であっ
た。各テスト結果を表1に示す。
【0035】比較例3、4 比較例1、2と同様にして剥離紙を作製し、その評価テ
ストを行った。但し、粘着剤をアクリル酸17重量%、
アクリル酸−2−エチルヘキシル75重量%、メタアク
リル酸メチル8重量%を含有してなる共重合体のアクリ
ルエマルジョン粘着剤を乾燥重量で25g/m2 とし
た。各テスト結果を表1に示す。
【0036】
【表1】
【0037】
【発明の効果】表1の結果から明らかなように、本発明
の粘着シートは、剥離剤層を形成した直後に、該剥離剤
層上に粘着剤を塗布、乾燥し、表面基材を積層してなる
粘着シートの製造方法(いわゆるインライン塗工)にお
いて、アクリルエマルジョンの粘着剤に対し、次の工程
で表面基材を貼り合わせて粘着シートを形成した後、粘
着剤層を伴った表面基材を剥がすときにかかる力(剥離
力)が経時的に変化せず、印刷作業時の粕取り適性にお
いて良好な粘着シートであった。
【0038】本発明の方法により製造される粘着シート
は、トルエン等の溶剤を全く使用しない無溶剤型剥離剤
およびアクリルエマルジョン粘着剤を塗布できるため安
全面や公害面において優れているという利点を有し、剥
離剤層を形成した直後に、剥離剤層上にアクリルエマル
ジョン粘着剤を塗布、乾燥し、表面基材を積層してなる
ため、オフライン塗工での外気暴露による剥離力の変動
のない良好な品質が得られ、またエージング時の保管ス
ペースを確保する必要性等の問題もない。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西川 一哉 栃木県宇都宮市平出工業団地27番地の2 王子製紙株式会社 宇都宮研究センタ ー内 (56)参考文献 特開 平7−11209(JP,A) 特開 平6−49413(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C09J 7/02 C09J 133/00 C09J 183/07

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面基材、粘着剤、剥離剤、剥離基材を
    積層した粘着シートの製造方法において、剥離基材に、
    少なくとも両末端に炭素数が4以上のアルケニル基を有
    する直鎖状ポリオルガノシロキサンと架橋剤を含有する
    シリコーン系無溶剤型剥離剤を、架橋後の剥離剤の残留
    SiH量が架橋前の20〜55%となるように架橋させ
    てなる剥離剤層を形成する工程と、連続して(インライ
    ンで)該剥離剤層上にエチレン性不飽和カルボン酸単量
    体を0.3〜15重量%含有するアクリル系樹脂を主成
    分とするアクリル系樹脂エマルジョン粘着剤を塗布・乾
    燥し、表面基材を積層する工程を有する粘着シートの製
    造方法。
  2. 【請求項2】 アルケニル基がヘキセニル基である請求
    項1記載の粘着シートの製造方法。
  3. 【請求項3】 剥離基材が原紙に目止め層を設けてな
    り、且つシリコーン系無溶剤型剥離剤を架橋されてなる
    剥離剤層が直接目止め層上に形成されていることを特徴
    とする請求項1または請求項2記載の粘着シートの製造
    方法。
  4. 【請求項4】 表面基材、粘着剤、剥離剤、剥離基材を
    積層してなる粘着シートにおいて、剥離剤の層が少な
    くとも両末端に炭素数が4以上のアルケニル基を有する
    直鎖状ポリオルガノシロキサンと架橋剤を含有するシリ
    コーン系無溶剤型剥離剤を、架橋後の剥離剤の残留Si
    H量が架橋前の20〜55重量%となるように架橋させ
    てなる剥離剤層であり、粘着剤の層が連続して(インラ
    インで)該剥離剤の層上にエチレン性不飽和カルボン酸
    単量体を0.3〜15重量%含有するアクリル系樹脂を
    主成分とするアクリル系樹脂エマルジョン粘着剤を塗布
    ・乾燥して形成されてなることを特徴とする粘着シー
    ト。
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