JP3503314B2 - X線ct装置 - Google Patents

X線ct装置

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JP3503314B2
JP3503314B2 JP33795495A JP33795495A JP3503314B2 JP 3503314 B2 JP3503314 B2 JP 3503314B2 JP 33795495 A JP33795495 A JP 33795495A JP 33795495 A JP33795495 A JP 33795495A JP 3503314 B2 JP3503314 B2 JP 3503314B2
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【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】この発明は、複数種類のスラ
イス幅の断層画像を撮影するために、各種のスライス幅
に応じてX線管からの照射X線束の絞り幅を複数種類に
切り替え可能に構成されたX線コリメータ装置がX線管
に付設されたX線CT装置に係り、特には、X線コリメ
ータ装置の改良技術に関する。 【0002】 【従来の技術】従来のこの種のX線コリメータ装置は、
コリメータ棒と呼ばれる円柱状の部材を軸芯周りに回転
させる機構のものが用いられている。このコリメータ棒
には、複数個の開口部が断面で放射状に形成されてお
り、モーターなどによって、コリメータ棒は軸芯周りに
回転され、各開口部の中心軸とX線管からの照射X線束
の幅方向の照射中心軸が合わせた複数の絞り位置でのみ
回転が停止されるようにモーターの回転が制御されてい
る。そして、例えば、スリットが形成された、鉛板など
のX線遮蔽部材が開口部の一端側に付設されていて、X
線管からの照射X線束がこのスリットでスライス幅に応
じた絞り幅に絞られてX線コリメータ装置から照射され
るようになっている。 【0003】ところで、X線CT装置の設置時やメンテ
ナンス時のX線管の調整の際には、X線管からX線束を
照射させるが、その調整時の照射X線束が外部に漏れる
と調整作業を行なう作業者へのX線被爆が問題になる。
また、断層画像の撮影の際にも、操作ミスや装置の誤動
作などにより、本来X線が照射される必要がないときに
X線が照射されると、被検体に不要なX線を曝射させる
ことになるので、そのような不都合が起きないようにし
ておく必要がある。 【0004】そこで、この種のX線コリメータ装置は、
照射X線束の絞り幅などを規制するとともに、X線管か
らの照射X線束をX線コリメータ装置で遮断するシャッ
ター機構を備えて、不要なときにX線束が外部に照射さ
れるのを防止するようにしている。 【0005】従来のX線コリメータ装置では、コリメー
タ棒に形成されている複数個(少なくとも3個以上)の
開口部のうち、1個の開口部の一端側に鉛板などのシャ
ッター板を付設し、この開口部の中心軸とX線管からの
照射X線束の幅方向の照射中心軸が合わされた(特定の
絞り位置に相当する位置でコリメータ棒の回転が停止さ
れた)状態でX線束の照射をシャッター板で遮断するよ
うにし、これをシャッター機構として、残りの開口部
(少なくとも2個以上)の中心軸とX線管からの照射X
線束の幅方向の照射中心軸を合わせる(残りの開口部に
対応する各絞り位置でコリメータ棒の回転を停止させ
る)切り替えで、各種のスライス幅に応じた照射X線束
の絞り幅の切り替えを行なうようにしている。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな構成を有する従来例の場合には、次のような問題が
ある。すなわち、コリメータ棒を用いるX線コリメータ
装置においては、コリメータ棒に形成できる開口部の数
に制限があるので、スライス幅に応じて切り替え可能な
照射X線束の絞り幅の種類数(撮影し得るスライス幅の
種類数)も制限される。しかしながら、従来例のよう
に、開口部の一つをシャッターとして用いる構造では、
照射X線束の切り替え可能な絞り幅の種類数を一層減ら
すことになる。 【0007】仮に、従来構成のX線コリメータ装置で照
射X線束の切り替え可能な絞り幅の種類数を増やそうと
すると、新たな開口部をコリメータ棒に形成しなければ
ならず、それに伴いコリメータ棒の強度が落ちるので、
コリメータ棒のサイズを大きくしなければならない。し
かしながら、コリメータ棒のサイズが大きくなれば、コ
リメータ棒の回転速度が低下して装置の機能が低下する
し、X線コリメータ装置の大型化を招き、場合によって
はそのX線コリメータ装置を付設するX線CT装置自体
の設計変更が必要になることもあるので好ましくない。
また、コリメータ棒に形成する開口部の個数を増やせ
ば、コリメータ棒の加工の手間が大きくなるという問題
もある。 【0008】この発明は、このような事情に鑑みてなさ
れたものであって、上記不都合を招来せずに、シャッタ
ー機構を備えるとともに、照射X線束の切り替え可能な
絞り幅の種類数を増やすことができるX線コリメータ装
置を備えたX線CT装置を提供することを目的とする。 【0009】 【課題を解決するための手段】この発明は、このような
目的を達成するために、次のような構成をとる。すなわ
ち、この発明は、複数種類のスライス幅の断層画像を撮
影するために、各種のスライス幅に応じてX線管からの
照射X線束の絞り幅を複数種類に切り替え可能に構成さ
れたX線コリメータ装置が前記X線管に付設されたX線
CT装置において、前記X線コリメータ装置は、複数個
の開口部が断面で放射状に形成された円柱状のコリメー
タ棒と、前記コリメータ棒を軸芯周りに回転させ、前記
各開口部の中心軸と前記照射X線束の幅方向の照射中心
軸とが合わされた複数の絞り位置で回転を停止する回転
駆動手段と、前記各絞り位置に停止された状態で前記照
射X線束の経路上に配置され、各種のスライス幅に応じ
て前記絞り位置(前記開口部)ごとに前記照射X線束の
幅を各種の絞り幅で規制する複数のスリットと、前記コ
リメータ棒の開口部の一端に設けられたX線遮蔽部材と
を備え、かつ、前記回転駆動手段は、前記絞り位置以外
の所定のシャッター位置でも前記コリメータ棒の回転を
停止するように構成し、前記X線遮蔽部材に前記スリッ
トを形成し、前記X線遮蔽部材のスリットが形成されて
いない部分をシャッターとして構成することを特徴とす
るものである。 【0010】 【作用】この発明の作用は次のとおりである。回転駆動
手段が、コリメータ棒を各絞り位置で停止されると、各
スリットによって照射X線束の幅が各種の絞り幅に切り
替えられる。また、回転駆動手段が、絞り位置以外の所
定のシャッター位置でコリメータ棒の回転を停止する
と、コリメータ棒の開口部の一端に設けられたX線遮蔽
部材のスリットが形成されていない部分がシャッターと
して作用する。 【0011】従って、コリメータ棒に形成された全ての
開口部を照射X線束の絞り幅の調節に用いることがで
き、従来装置と同じ大きさ、同じ個数の開口部が形成さ
れたコリメータ棒を用いながら、従来装置よりも1種類
多く照射X線束の絞り幅の切り替えが行なえるような
る。 【0012】 【発明の実施の形態】以下、図面を参照してこの発明の
一実施例を説明する。図1、図2は、この発明の一実施
例に係るX線CT装置の概略構成を示す図であり、図1
では、ガントリ部分を側面から見た縦断面図で示してお
り、図2では、ガントリを正面から見た縦断面図で示し
ている。 【0013】この装置は、ベッド1とガントリ2とを備
えている。ベッド1は、床面に設置されたベッド基台3
の上部に、被検体Mが載置される天板4が支持されて構
成されている。ベッド基台3は、モーターやエアシリン
ダなどの駆動源5と、モーターなどの駆動源6とを内設
している。駆動源5を駆動することにより天板4が昇降
され、駆動源6を駆動することにより天板4がベッド基
台3からガントリ2の開口7に対して出退(水平移動)
されるように構成されている。 【0014】ガントリ2には、天板4に載置された被検
体Mを挿抜する開口7が形成されており、回転枠8やX
線管9、X線検出器10、モーターなどの駆動源11、
この発明の要部であるX線コリメータ装置12、データ
収集エレクトロニクス(DAS)13などが内設されて
いる。回転枠8は、開口7の中心軸CJ周りに回転可能
にガントリ2内に支持されている。この回転枠8には、
X線管9とX線検出器10とが対向配置されて取り付け
られている。そして、駆動源11を駆動することによ
り、ベルト伝動機構14を介して回転枠8が開口7の中
心軸CJ周りに回転され、X線管9とX線検出器10と
が対向状態を維持しつつ開口7の中心軸CJ周りに回転
されるようになっている。 【0015】X線管9には図示しないX線高電圧発生装
置が接続されていて、このX線高電圧発生装置から所定
の管電圧、管電流がX線管9に供給されることにより、
X線管9から天板4上の被検体Mに向けてX線束が照射
されるように構成されている。また、X線管9のX線照
射側にはX線コリメータ装置12が付設されている。X
線コリメータ装置12の詳細は後述するが、このX線コ
リメータ装置12により、X線管9からの照射X線束の
広がり角α(図2参照)と、絞り幅w(図1参照)とが
規制されるようになっている。広がり角αは、被検体M
の体側方向全体にX線束が照射されるように固定的にα
に調節されており、一方、絞り幅wは、撮影部位の形状
などに応じて各種のスライス幅SWの断層画像を撮影し
得るように、複数種類の絞り幅wに切り替えられるよう
になっている。なお、図中のXPはX線管9からの照射
X線束のX線焦点を示す。 【0016】X線検出器10にはDAS13が接続され
ていて、被検体Mを透過し、X線検出器10で検出され
た透過X線データがDAS13で収集されるようになっ
ている。DAS13は収集した透過X線データを図示し
ない画像処理部に与える。画像処理部は、X線検出器1
0などが被検体Mの周りで回転される間に収集された被
検体Mの周回方向からの透過X線データを基に、周知の
演算方法を用いて撮影された部位(スライス幅SW)の
断層画像を算出し、得られた断層画像を図示しない出力
装置に与えて出力させる。なお、出力装置は、得られた
断層画像を表示するモニタや、得られた断層画像を記憶
しておく記憶装置、得られた断層画像を記録紙やフィル
ムに印刷、焼き付けする画像記録装置などで構成されて
いる。 【0017】上記構成のX線CT装置による撮影は、以
下のように行なわれる。まず、降下されている天板4に
被検体Mが乗せられ、天板4が上昇されて被検体Mの体
軸Jをガントリ2の開口7の中心軸CJに一致させるよ
うに被検体Mの高さを調節する。次に、天板4を水平移
動させ、天板4上の被検体Mをガントリ2の開口7に挿
入していき、被検体Mの撮影目的の部位を、X線管9と
X線検出器10が回転される撮影面SPに位置させる。
そして、X線管9からX線束を照射しながら、X線管9
とX線検出器10を被検体Mの体軸J(開口7の中心軸
CJ)周りで回転させ、被検体Mの周回方向からの透過
X線データをDAS13で収集し、その収集データに基
づきその部位の断層画像が画像処理部で再構成される。 【0018】このとき、撮影部位の形状などに応じて最
適なスライス幅SWが決められているので、X線コリメ
ータ装置12では、そのようなスライス幅SW(撮影部
位に応じて相違する)になるような照射X線束の絞り幅
wが切り替えられて撮影が行なわれる。また、撮影終了
後に操作ミスや装置の誤動作などによる被検体Mへの不
要なX線の曝射を防止するために、撮影が終了するとX
線コリメータ装置12はシャッターを閉じてX線コリメ
ータ装置12からのX線束の照射が遮断されるように制
御されている。さらに、X線CT装置の設置時やメンテ
ナンス時のX線管9の調整の際にも、調整作業を行なう
作業者へのX線被爆を防止するために、X線コリメータ
装置12のシャッターを閉じてX線コリメータ装置12
からのX線束の照射が遮断される状態にして上記調整作
業が行なわれる。 【0019】次に、この発明の要部であるX線コリメー
タ装置12の詳細な構成を図3ないし図5を参照して説
明する。 【0020】図3は、X線コリメータ装置を側面(図1
の側)から見た縦断面図であり、図4は、X線コリメー
タ装置を正面(図2の側)から見た縦断面図、図5は、
コリメータ棒などの構成を示す一部省略図である。 【0021】このX線コリメータ装置12は、コリメー
タ棒21や、ステッピングモーター22、モータードラ
イバー23、位置検出部24などが外囲25に収納され
て構成されている。コリメータ棒21はアルミニウムな
どの軽金属で成形され、複数個(図では4個)の開口部
26a〜26dが断面(図3参照)で放射状に形成され
ている。これら4個の開口部26a〜26dのうち、こ
の実施例では、3個の開口部26a〜26cの一端側に
スリット27a〜27cが形成された、鉛板などのX線
遮蔽部材28a〜28cが付設されている。各スリット
27a〜27cは、各種のスライス幅SW(例えば、S
W1、SW2、SW3:但し、SW1<SW2<SW
3)の断層画像を撮影し得るように照射X線束の絞り幅
w(例えば、SW1のときw1、SW2のときw2、S
W3のときw3)に規制する。 【0022】また、コリメータ棒21は、外囲25内に
軸芯RJ周りに回動自在に支持されていて、ステッピン
グモーター22により軸芯RJ周りに回転駆動されるよ
うになっている。ステッピングモーター22の回転はモ
ータードライバー23で制御され、このモータードライ
バー23は、位置検出部24からの位置情報などを基に
ステッピングモーター22の回転を制御する。 【0023】外囲25の下面には、鉛板などのX線遮蔽
板29が付設され、このX線遮蔽板29と外囲25の下
面には、X線コリメータ装置12からのX線照射窓とし
て機能するスリット27dが形成されている。このスリ
ット27dの短手方向の幅は、最大のスライス幅(SW
4とする:但し、SW4>SW3)の断層画像を撮影し
得るような照射X線束の絞り幅(w4とする)に規制す
るように構成されている。また、スリット27dの長手
方向の長さは、図2、図4に示すように、被検体Mに照
射されるX線束の広がり角を画一的にαに規制するよう
に構成されている。 【0024】位置検出部24は、図5に示すように、円
板31や透過型の光検出器32などで構成されている。
光検出器31の投光器32aと受光器32bとは円板3
1を挟んで対向配置されている。円板31の中心はコリ
メータ棒21の軸芯RJに連結されていて、コリメータ
棒21の軸芯RJ周りの回転に連動して、中心(RJと
同じ)周りに回転される。この円板31には1箇所にス
リット31aが形成されている。そして、例えば、開口
部26aの中心軸QJ1が、X線管9からの照射X線束
の幅方向の照射中心軸XJに合わされた(一致した)状
態(図3の状態)で、スリット31aが光検出器32の
配置位置に位置され、投光器32aからの計測光が受光
器32bで受光され、光検出器32(受光器32b)か
ら「ON」信号がモータードライバー23に出力される
ようになっている。なお、投光器32aからの計測光が
受光器32bで受光されていないときは、光検出器32
から「OFF」信号がモータードライバー23に出力さ
れている。 【0025】モータードライバー23は、光検出器32
から「ON」信号を受け取るとその位置を、コリメータ
棒21の回転の基準位置として、ステッピングモーター
22への駆動パルス数を制御してコリメータ棒21の回
転を制御する。なお、モータードライバー23には、X
線CT装置の制御部(図示せず)から、照射X線束の絞
り幅w(w1〜w4)の切り替えに関する指示や、シャ
ッターを閉じる指示などのコリメート指示が与えられて
いる。 【0026】次に、上記構成のX線コリメータ装置12
の動作を説明する。まず、X線CT装置の制御部からス
ライス幅SW1に応じた照射X線束の絞り幅w1に切り
替える指示が与えられると、モータードライバー23は
ステッピングモーター22を回転させ、位置検出部24
からの「ON」信号を受取ると、ステッピングモーター
22の回転を停止させる。これにより、照射X線束の絞
り幅をw1にする開口部26aの中心軸QJ1と照射X
線束の幅方向の照射中心軸XJとが合わされた状態(図
3の状態)になって、X線管9から照射され、開口部2
6aを通過したX線束は、スリット27aでw1に絞ら
れ、スライス幅SW1に応じた絞り幅w1に絞られたX
線束がX線コリメータ装置12から照射される。なお、
このX線束の広がり角はスリット27dによりαに絞ら
れる。 【0027】X線CT装置の制御部からスライス幅SW
2に応じた照射X線束の絞り幅w2に切り替える指示が
与えられると、モータードライバー23はステッピング
モーター22を回転させ、位置検出部24からの「O
N」信号を受取ってから、コリメータ棒21を3/8回
転(または、5/8回転)させる駆動パルス数(例え
ば、コリメータ棒21を1回転させるのにn個の駆動パ
ルスが必要であれば、3×n/8個(または、5×n/
8個)の駆動パルス数)だけコリメータ棒21を図3の
反時計周り(または、時計周り)に回転させるようにス
テッピングモーター22を駆動して、所定量回転される
とステッピングモーター22の回転を停止させる。これ
により、照射X線束の絞り幅をw2にする開口部26b
の中心軸QJ2と照射X線束の幅方向に照射中心軸XJ
とが合わされた状態になって、スライス幅SW2に応じ
た絞り幅w2に絞られ、広がり角はαに絞られたX線束
がX線コリメータ装置12から照射される。 【0028】また、X線CT装置の制御部からスライス
幅SW3やSW4に応じた照射X線束の絞り幅w3やw
4に切り替える指示が与えられた場合の動作も、上記照
射X線束の絞り幅をw2に切り替える場合と同様である
が、照射X線束の絞り幅をw3に切り替える場合は、
「ON」信号を受け取ってからのステッピングモーター
22の駆動パルス数はコリメータ棒21を、図3の時計
周りに1/4回転(または、反時計周りに3/4回転)
させる駆動パルス数であり、照射X線束の絞り幅をw4
に切り替える場合は、「ON」信号を受け取ってからの
ステッピングモーター22の駆動パルス数はコリメータ
棒21を図3の反時計周りに1/8回転(または、時計
周りに3/8回転)させる駆動パルス数である。なお、
図3中のQJ3、QJ4は、開口部26c、26dの中
心軸である。また、開口部26dの中心軸QJ4と照射
X線束の幅方向の照射中心軸XJとが合わされた状態の
場合は、X線照射窓としてのスリット27dによって照
射X線束の絞り幅がw4に絞られる。なお、開口部26
a〜cの中心軸QJ1〜QJ3と照射X線束の幅方向の
照射中心軸XJとが合わされた状態では、スリット27
dの絞り幅w4よりも狭い絞り幅w1〜w3に照射X線
束の幅が絞られているのでスリット27dは広がり角を
αに規制するのみに作用する。 【0029】上記各開口部26a〜26dの中心軸QJ
1〜QJ4と照射X線束の幅方向の照射中心軸XJとが
合わされたときのコリメータ棒21の位置が、この発明
における各絞り位置(この実施例では4箇所)に相当す
る。 【0030】次に、X線CT装置の制御部からシャッタ
ーを閉じる指示が与えられた場合の動作を説明する。こ
のとき、開口部26a〜26dのいずれかの開口部の中
心軸QJ1〜QJ4と照射X線束の幅方向の照射中心軸
XJとが合わされ(いずれかの絞り位置に位置され)、
照射X線束の絞り幅がw1〜w4のいずれかの絞り幅で
規制されている状態とする。例えば、図3に示すよう
に、開口部26aの中心軸QJ1と照射X線束の幅方向
の照射中心軸XJとが合わされた状態のときに、シャッ
ターを閉じる指示が与えられると、モータードライバー
23は、コリメータ棒21が、図3の時計周りに図6の
角度θだけ回転される駆動パルス数でモーター22を駆
動して、θだけ回転されるとステッピングモーター22
の回転を停止させる。この位置がこの発明におけるシャ
ッター位置になる。このシャッター位置でコリメータ棒
21の回転が停止されると、図6に示すように、その状
態で照射X線束の経路上に配置されるようにコリメータ
棒21に設けられたX線遮蔽部材28aのスリット27
aが形成されていない部分(シャッター部)30に照射
X線束が当たりX線コリメータ装置12からX線束が照
射されるのが遮断されシャッターとして機能する。この
ため、X線遮蔽部材28a(28b、28cも同じ)の
シャッター部30の幅dは広めに採られている。なお、
図では、X線束がコリメータ棒21の開口部以外の部分
を通過しているが、コリメータ棒21自体たアルミニウ
ムなどの軽金属で形成されているのでX線は透過する。
また、絞り位置では、X線束は開口部26a、〜26d
を通過するのでコリメータ棒21で照射X線束が減衰さ
れないようになっている。 【0031】比較のために、従来構成のX線コリメータ
装置12の要部を図7に示す。この従来構成のX線コリ
メータ装置12は、開口部26aの一端側にシャッター
板40を付設して、これをシャッターとして用いている
ため、照射X線束の絞り幅wの切り替えは3種類しか行
なえないが、この実施例によれば、シャッター機能を実
現しつつ、照射X線束の絞り幅wを4種類で切り替える
ことができるようになった。 【0032】なお、X線遮蔽部材28aの図3、図6の
スリット27aの左側の部分をシャッター部30として
もよいし、X線遮蔽部材28bや28cのスリット27
bや27cの左右の部分をシャッター部30として用い
てもよい。但し、スリットの幅が最も小さいX線遮蔽部
材28aのスリット27aが形成されていない部分をシ
ャッター部30とするのがX線の漏れなどをより好適に
阻止でき好ましい。 【0033】また、コリメータ棒21がどの位置に位置
しているかにかかわらず、シャッターを閉じる指示を受
け取ると、モータードライバー23は、ステッピングモ
ーター22を回転させ、位置検出部24からの「ON」
信号を受取ってから、コリメータ棒21を図3の時計周
り(または反時計周り)にθだけ回転させて、常にX線
遮蔽部材28aのシャッター部30をシャッターとして
用いるように構成してもよい。このように制御する場合
には、スリットが形成されていない部分(シャッター部
30)を広めにするのはX線遮蔽部材28aのみでよ
い。また、X線遮蔽部材28aの左右いずれかのシャッ
ター部30のみをシャッターとして用いるように制御す
る場合は、X線遮蔽部材28aには、左右いずれか一方
のシャッター部30(幅が広い部分)が形成されていれ
ばよい。 【0034】 【0035】 【0036】 また、図8(a)に示すように、位置検
出部24に新たな光検出器33(投光器33a、受光器
33b)を設けるとともに、この光検出器33に作用す
るスリット31bを、スリット31aから時計周りにθ
(またはρ)回転された位置に設け、新たな光検出器3
3が「ON」信号をモータードライバー23に与える
と、モータードライバー23がステッピングモーター2
2の回転を停止させ、シャッター部30が配置されるシ
ャッター位置でコリメータ棒21の回転を停止させよう
にしてシャッターを閉じるように制御してもよい。 【0037】 さらに、図8(b)に示すように、3組
の光検出器32、33、34を設けるとともに、円板3
1に光検出器32に作用するスリット31a、光検出器
33に作用するスリット31b、光検出器34(投光器
33a、受光器33b)に作用するスリット31cを設
け、3組の光検出器32、33、34からの「ON」、
「OFF」の組み合わせによって、開口部26a〜26
dの中心軸QJ1〜QJ4と照射X線束の幅方向の照射
中心軸XJとがそれぞれ一致した状態を個別に識別する
とともに、照射X線束の経路上にシャッター部30が配
置される状態を識別するように構成してもよい。 【0038】 【発明の効果】以上の説明から明らかなように、この発
明によれば、コリメータ棒の回転の絞り位置以外のシャ
ッター位置で照射X線束を遮断するように構成したの
で、コリメータ棒に形成される全ての開口部を照射X線
束の絞り幅の切り替えに用いることができ、従来装置と
同じ大きさ、同じ個数の開口部が形成されたコリメータ
棒を用いながら、従来装置よりも1種類多く照射X線束
の絞り幅を切り替えらることができるようになった。
【図面の簡単な説明】 【図1】この発明の一実施例に係るX線CT装置の概略
構成を示す図である。 【図2】実施例装置のガントリを正面から見た縦断面図
である。 【図3】X線コリメータ装置を側面から見た縦断面図で
ある。 【図4】X線コリメータ装置を正面から見た縦断面図で
ある。 【図5】コリメータ棒などの構成を示す一部省略図であ
る。 【図6】実施例装置に備えられたX線コリメータ装置で
シャッターを閉じた状態を示す図である。 【図7】従来構成のX線コリメータ装置の要部縦断面図
である。 【図8】位置検出部の各種の変形例の構成を示す図であ
る。 【符号の説明】 9 … X線管 12 … X線コリメータ装置 21 … コリメータ棒 22 … ステッピングモーター 23 … モータードライバー 24 … 位置検出部 26a〜26d … コリメータ棒に形成された開口部 27a〜27d … スリット 30 … シャッター部 50 … X線遮蔽部材 SW … スライス幅 w(w1〜w4) … 絞り幅 RJ … コリメータ棒の軸芯 QJ1〜QJ4 … 各開口部の中心軸 XJ … 照射X線束の幅方向の照射中心軸
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61B 6/03 A61B 6/06

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】複数種類のスライス幅の断層画像を撮影す
    るために、各種のスライス幅に応じてX線管からの照射
    X線束の絞り幅を複数種類に切り替え可能に構成された
    X線コリメータ装置が前記X線管に付設されたX線CT
    装置において、前記X線コリメータ装置は、複数個の開
    口部が断面で放射状に形成された円柱状のコリメータ棒
    と、前記コリメータ棒を軸芯周りに回転させ、前記各開
    口部の中心軸と前記照射X線束の幅方向の照射中心軸と
    が合わされた複数の絞り位置で回転を停止する回転駆動
    手段と、前記各絞り位置に停止された状態で前記照射X
    線束の経路上に配置され、各種のスライス幅に応じて前
    記絞り位置(前記開口部)ごとに前記照射X線束の幅を
    各種の絞り幅で規制する複数のスリットと、前記コリメ
    ータ棒の開口部の一端に設けられたX線遮蔽部材とを備
    え、かつ、前記回転駆動手段は、前記絞り位置以外の所
    定のシャッター位置でも前記コリメータ棒の回転を停止
    するように構成し、前記X線遮蔽部材に前記スリットを
    形成し、前記X線遮蔽部材のスリットが形成されていな
    い部分をシャッターとして構成することを特徴とするX
    線CT装置。
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