JP2019010443A - X線ct装置、x線ct方法、およびコリメータ - Google Patents
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Abstract
【課題】被検者を載せたベッドを移動させなくても、被検者の特定方向(例えば身長方向)に部分的X線スキャンができ、それでいて散乱線の影響を抑えたX線撮影を可能にする。【解決手段】X線CT装置で用いられるX線撮影装置は、X線源10の放射口前に回転するコリメータ20を配置し、扇状のX線束(X線ファンビーム)が被検者30の一部(例えば被検者の頭部301)を身長方向にスキャンする様にX線束500を絞って移動させる(301は静止状態)。その際、被検者30の一部(301)を透過したX線が到達している検出器40の検出ラインを、コリメータ20の回転位相角度を検出する事で同定する。そして、例えば透過X線が到達している筈の検出器40の検出ライン信号のみを用いて(換言すれば、同定した検出ラインの信号以外は切り捨てて)、積算画像処理を行う。【選択図】図1
Description
この出願の実施形態は、X線CT装置、X線CT方法、およびX線CT装置で用いられるコリメータに関する。
X線撮影装置のX線源となるX線管は、陽極ターゲットに電子ビームを衝突させてX線を発生する構成になっている。このX線撮影装置は、医科用のX線CT装置、工業用の非破壊検査装置、材料分析装置など、多くの用途に利用されている。
従来のX線撮影装置では、X線源から放射されるX線束をX線検出器側の四角または丸い照射野に同時照射して、X線画像を得る事が一般的である。その際、X線検出器の前にグリッドと呼ばれる格子状の構造体を配置することがある。このグリッドにより、X線源以外から入射してくる散乱線を除去して、散乱線によるカブリに起因した画質劣化を防止するためである。
このグリッドはX線の減衰率が高い。そのため、グリッドを使用しつつ十分なコントラストの画像を得るためには、被写体への入射線量を上げる必要が生じる。すると、特に医科用のX線CT装置においては、グリッドの使用が被写体(被検者または患者)への被曝増加要因となる。なお、グリッドを用いて除去しようとしている散乱X線は、照射野全体を同時に照射する事で、照射錐の中の被写体全体、あるいは空間の空気全ての場所で同時に発生する。
グリッドを必要としない方法としては、X線束を薄い扇状のビームとして、被写体(被検者)に照射する方法が考えられる(特許文献1参照)。この方法では、透過X線が検出器上に到達する筈のエリアが限定される。この限定されたエリア以外に入射しているX線信号は、全て散乱線信号として切り捨てることができる。そうする事で、透過X線信号をそれ以外の場所に到達する散乱線信号のカブリから分離可能となる。
特許文献1のX線CT装置(図1、図2)では、ガントリ(CT架台)2内の回転枠8に取り付けられたX線管9からのX線を、コリメータ装置12によりX線束(扇状のビーム)に変換してX線検出器10側に照射している。特許文献1の構成(図1等)では、被検者Mの一部(例えば頭部)について複数のCT画像を身長方向に連続して得たい場合、被検者Mを載せたベッド(寝台または診台)1を身長方向に移動させつつX線照射処理(X線スキャン)を行うことになる。しかし、被検者Mを載せたベッド1の移動には多少の時間を要する。そのため、求めるCT画像が被検者Mの比較的小範囲に係るものであっても、必要なX線スキャンが完了するまで、時間がかかり易い。
ここで解決しようとする課題の1つは、被検者を載せたベッドを移動させなくても、被検者の特定方向(例えば身長方向)に部分的X線スキャンができ、それでいて散乱線の影響を抑えたX線撮影を可能とすることである。
実施形態に係るX線CT装置で用いられるX線撮影装置は、X線源10の放射口前に回転するコリメータ20を配置し、扇状のX線束(X線ファンビーム)が被検者30の一部(例えば被検者の頭部301)を身長方向にスキャンする様にX線束500を絞って移動させる(301は静止状態)。その際、被検者30の一部(301)を透過したX線が到達している検出器40の検出ラインを、コリメータ20の回転位相角度を検出する事で同定する。そして、例えば透過X線が到達している筈の検出器40の検出ライン信号のみを用いて(換言すれば、同定した検出ラインの信号以外は切り捨てて)、積算画像処理を行う。
以下、図面を参照しながら、実施形態に係るX線CT装置、X線CT方法、およびX線CT装置で用いられるコリメータを説明する。図1(a)は、一実施の形態に係るX線CT装置の一部を示す。図1(b)は、図1(a)の回転枠1000を1000a−1000a線に沿って切った部分断面図である。全体像の図示は省略するが、回転枠1000は、一般的なCT架台(ガントリ)内に設けることができる。
図1(a)の回転枠1000は、時計回り方向(または反時計回り方向)に回動自在となっている(回転枠1000は、1回転0.5秒以下の高速回転が可能となっている)。この回転枠1000の内側の一部には、X線装置100が取り付けられている。X線装置100はX線源10を内蔵している。X線源10から放出されたX線は、X線放射口102を介してX線装置100の外部に射出される。
X線装置100のX線放射口102と向き合う回転枠1000の所定位置には、回転枠1000の内曲面に沿って湾曲したX線検出器40が配置される。X線放射口102の前には、筒状の回転コリメータ20が配置される。回転コリメータ20とX線検出器40の間に、ベッド32に載った被検者30の一部(例えば頭部301)が、適宜移動して来るようになっている。なお、回転コリメータ20の回転軸の軸長方向は、図1(a)の図示では紙面と平行になり、図1(b)の図示では紙面と垂直になる。
回転コリメータ20を通過したX線放射口102からのX線束(X線ファンビーム)500は、被検者30の一部(301)を透過して、X線検出器40の検出ライン(図示せず)により検出される。回転枠1000が所定量回転する毎に、被検者30の一部(301)の断層画像(CT画像)を生成するための情報がX線検出器40から収集される。
なお、回転コリメータ20は、図1(b)に示すように、上下にX線の通過口を持つX線遮蔽部材20Sで囲むことができる。X線束(ファンビーム)500が被検者30の一部(301)をその身長方向に扇ぐ(スキャンする)ことのできる角度範囲は、回転コリメータ20を取り囲むX線遮蔽部材20SのX線通過口構造により規制できる。
図2(a)は、図1のX線CT装置で用いられるX線撮影装置の要部構成を示す。X線源10は、所定の出力を持つX線管により構成できる。X線源10のX線放射口102から放射されたX線は、筒状の回転コリメータ20を介して、薄く扇状に広がるX線束(X線のファンビーム)500に変換される。この扇状X線束500は、コリメータ20の回転に伴い被検者30の一部(301)を扇ぐように移動することで、動かずじっとしている被検者30の一部(301)をスキャンする。コリメータ20の具体的な構成例は後述する。
スキャンしながら被検者30の一部(301)を透過したX線束500は、被検者30の一部(301)を挟んでコリメータ20と対向する位置に配置されたX線検出器40により検出される。検出器40は、複数並んだX線検出ライン(図示せず)を備え、スキャンにより位置を変えるX線束500の各スキャン位置における線量分布を検出する。検出器40の各X線検出ラインのライン方向は、コリメータ20を通過したX線束の広がり方向(検出器40上におけるX線束の帯状投影の長手方向)に合わせる。検出器40の各X線検出ラインの検出結果は、被検者30の一部(301)のスキャン部位に応じたX線吸収量の分布を反映したものとなる。
回転コリメータ20は、ステッピングモータ200により、例えば1°〜0.1°単位で回転駆動される(その場合360〜3600ステップでコリメータ20は1回転する)。ステッピングモータ200の回転角度および回転方向は、角度センサ(ロータリーエンコーダ)210により検出される。センサ210により検出された角度情報は、マイクロコンピュータを含んで構成される制御部220に与えられる。制御部220は、センサ210からの角度情報に従いステッピングモータ200を回転駆動するようになっている。これにより、制御部220は、コリメータ20の回転角度および回転方向を、例えば1°〜0.1°単位で任意に制御できる。(なお、荒い画像分析のときは、コリメータ20の回転ステップを、例えば10°以上に採ることもできる。)制御部220は、CT装置の制御コンソール(図示せず)内のコンピュータの一部であってもよい。
制御部220は、X線源10のオンオフ制御も行うことができる。すなわち、X線スキャンを開始する前にX線管を起動してウオーミングアップしておき、スキャン開始時には安定したX線がX線源10から得られるようにしておく。(スキャン開始前は、X線放射口102の内部に設けた図示しないX線シャッタを閉じておき、X線がコリメータ20側に放出されないようにしておく。)X線管のウオーミングアップが済んだら、X線スキャン開始前にX線源10のシャッタを開く(X線照射オン)。X線スキャン作業が終了したあとは、X線源10のシャッタを閉じ、あるいはX線管への給電を停止する(X線照射オフ)。
図2(b)は図1(b)の例示に対応しており、図1のX線CT装置の要部構成を図2(a)とは別の切り口で示す。図2(b)の回転コリメータ20は、図2(a)のコリメータ20を紙面垂直方向に切った断面を例示している。コリメータ20の断面内部には、図2(b)に示すようなX線を遮蔽する螺旋状フィンが設けられている(このフィンには、X線を吸収、反射および/または減衰する作用があってもよい)。X線源10のX線焦点Xpからコリメータ20に照射されるX線は、コリメータ20内の螺旋状フィンの隙間(スパイラルスリット)をすり抜けて、被検者30側に向かうX線束500となる。ここでは、X線束500を、そのスキャン位置に応じて501〜503で示している。
X線焦点XpからのX線がコリメータ20内の螺旋状フィンをどのようにすり抜けるかは、コリメータ20の回転角度により変わる。X線がコリメータ20内の螺旋状フィンをどのようにすり抜けるかによって、X線束501〜503が被検者30の一部(301)のどの部位に向かうかが変わるようになっている。すなわち、コリメータ20を回動させることにより、X線束501〜503を被検者30の一部(301)の上でスキャンさせることができる。(X線束のスキャン位置およびスキャン速度はコリメータ20の回転位置および回転速度により制御でき、コリメータ20の回転位置および回転速度は角度センサ210により検出できる。)このスキャンにより被検者30の一部(301)を透過したX線束501〜503各々は、X線検出器40に設けられた複数のX線検出ライン(図示せず)により検出される。
被検者30の一部(301)を透過したX線束501〜503がX線検出器40のどのライン上を照射しているのかは、図1(a)の角度センサ210からの角度情報により特定(あるいは同定)できる。例えば、X線束501を検出器40の第1ラインが検出しているときのセンサ210からの角度情報(位相角)を0°とし、X線束503を検出器40の第300ラインが検出しているときのセンサ210からの角度情報(位相角)を30°と仮定する。この場合、センサ210からの角度情報(位相角)が15°であれば、検出器40の第150ラインがX線束502を検出していると特定(あるいは同定)できる。なお、ここで挙げた15°や30°などの数値は単なる例示に過ぎず、別の数値でもよい。
図3は、図1のX線CT装置で用いられる回転コリメータの構造を例示する図である。図3(a)は、図2(a)のコリメータ20をより詳細に示している。回転コリメータ20は、所定の配列で螺旋状に並んだ多数のフィン70を側板204および側板206で挟持した筒状構造を持つ。側板204、206各々の回転中心には回転軸202が外向きに突出するように取り付けられている。側板204、206各々から突出する左右の回転軸202の回転中心は同一回転軸上に配置される。これらの回転軸202は、図示しない軸受けにより回動自在に軸支される。コリメータ20は、回転軸202を中心に時計回りまたは反時計回り方向に自在に回転できるようになっている。
フィン70は、X線の遮蔽や減衰作用等を持ち、コリメータ20が高速回転しても遠心力に対抗して所定の形状を維持できる強度を持った部材で構成される。例えば、モリブデン、タングステン、あるいはそれらを主成分とする合金により、フィン70を作ることができる。フィン70の構造は、隙間のない板状体を基本とするが、必要なX線減衰特性を持たせたメッシュ構造を持っていてもよい。
側板204、206は、高速回転してもフィン70の物理的位置を変えることなくフィン70を堅固に支えることができる強度と構造を持った部材で作られる。例えば、ステンレスやジュラルミンなどの金属で一定以上の強度がある所定厚の円盤により、側板204、206を作ることができる。
回転軸202は、高速回転軸として必要な耐久性(強度や耐摩耗性など)を持つ金属(ステンレスやハイカーボンスチールなど)により作ることができる。必要な耐久性が得られるなら、高分子材料を用いて側板204、206や回転軸202を作ってもよい。
図3(b)は、図3(a)の回転コリメータ20をA−A線に沿って切った断面図である。コリメータ20のフィン70は、図3(a)の回転軸202に対して、同心円で放射状に、角度を僅かずつ変えながら配置された多数のフィン群で構成されている。すなわち、フィン70は、コリメータ20の回転角度変化に応じて少しずつ間隔と傾きが変化する多数のフィン701〜704等の螺旋配置で構成される。換言すると、コリメータ20のフィン70は、コリメータ20の回転角(回転位相)の変化に応じて徐々にスリット間隔およびスリット傾斜が変化するスパイラルスリット構造を形成している。
図4は、図1のX線CT装置で用いられる回転コリメータのフィン配置の具体例を説明する図である。図3(b)に示す多数のフィン70は、例えば図4に示すような角度間隔で配置できる。図4で例示する角度配置は、以下のように決められている。 1.円筒状に配置されたフィンの円周を、その中心に対して、角度2αの領域と、角度2βの領域の2象限に分割する。これらを、それぞれα象限とβ象限と定義する。ここで、β>αである。
2.α象限とβ象限は、円筒状に配置されたフィンの基準円(円筒状に配置されたフィンの外接円)の中心を通る1つの中心線Cで分割される。
3.αは、円周方向に、角度aにてn等分で分割可能な角度とする。すなわち、α=n・aである。
4.βは、円周方向に、角度bにてn等分で分解可能な角度とする。すなわち、β=n・bである。
一例として、α=72°、β=108°、n=9とする。
5.α象限において、中心線C上から横に円周上を角度aずらす度に、角度(b−a)分、角度を増やしてずらしながら直線を配置していく。
6.β象限において、中心線C上から横に円周上を角度bずらす度に、角度(b−a)分、角度を増やしてずらしながら直線を配置していく。
一例として、角度(b−a)=2°とする。この角度は、コリメートされるX線ファンビームの広がり角度(図4の紙面垂直方向に幅広く展開する薄いファンビームの、ビーム厚方向の広がり角度)に対応する。
7.上記4項、5項で配置した直線を延長していくと、n個離れた対向位置に同一直線上の円周上配置直線が必ず見つかるように、直線を配置する。
8.上記6項で配置した直線を中心線とする様にコリメータ20の複数フィン(X線の遮蔽羽)70を配置していく。(コリメータ20の現物製作においては、実用上許容できる範囲で、複数フィンの配置・形状に多少の誤差があってもよい。)
図5は、図1のX線CT装置で用いられる回転コリメータ20の回動に伴いX線束501〜503が被検者の一部(301)をスキャンする様子を説明する図である。図4で具体的なフィン配置を例示したコリメータ20にX線焦点XpからX線が照射されると、厚み方向に凡そ2°の広がり角度を持つX線束501のファンビームが、X線検出器40(図1(b)、図2(b))の例えば開始ラインに向かって照射される(図5(a))。コリメータ20が時計回りに少し回転すると、X線束502のファンビームの位置が図面右方向へ移動し、移動したファンビームがX線検出器40の例えば中央ラインに向かって照射される(図5(b))。コリメータ20が時計回りにさらに回転すると、X線束503のファンビームの位置が図面右方向へさらに移動し、移動したファンビームがX線検出器40の例えば終了ラインに向かって照射される(図5(c))。 すなわち、図5の(a)、(b)、(c)と回転コリメータ20が回転するに従い、フィン70の調整角度に応じてX線束の透過する範囲・方向が変化して行き、動かずにじっとしている被検者一部(301)をスキャンする様にX線束のファンビームが移動して行く。
8.上記6項で配置した直線を中心線とする様にコリメータ20の複数フィン(X線の遮蔽羽)70を配置していく。(コリメータ20の現物製作においては、実用上許容できる範囲で、複数フィンの配置・形状に多少の誤差があってもよい。)
図5は、図1のX線CT装置で用いられる回転コリメータ20の回動に伴いX線束501〜503が被検者の一部(301)をスキャンする様子を説明する図である。図4で具体的なフィン配置を例示したコリメータ20にX線焦点XpからX線が照射されると、厚み方向に凡そ2°の広がり角度を持つX線束501のファンビームが、X線検出器40(図1(b)、図2(b))の例えば開始ラインに向かって照射される(図5(a))。コリメータ20が時計回りに少し回転すると、X線束502のファンビームの位置が図面右方向へ移動し、移動したファンビームがX線検出器40の例えば中央ラインに向かって照射される(図5(b))。コリメータ20が時計回りにさらに回転すると、X線束503のファンビームの位置が図面右方向へさらに移動し、移動したファンビームがX線検出器40の例えば終了ラインに向かって照射される(図5(c))。 すなわち、図5の(a)、(b)、(c)と回転コリメータ20が回転するに従い、フィン70の調整角度に応じてX線束の透過する範囲・方向が変化して行き、動かずにじっとしている被検者一部(301)をスキャンする様にX線束のファンビームが移動して行く。
このX線ファンビーム照射位置とコリメータ20の回転角度位相との間の相関は、(装置の設計情報や現物装置における事前チェックなどで)確定できる。すなわち、検出器40側のX線入射位置は、回転コリメータ20の回転角度(図2(a)の角度センサ210の出力)から特定(または同定)できる。そうすると、回転コリメータ20の回転角度位相から特定(同定)される照射範囲外の散乱線によるX線検出信号を切り捨て、特定(同定)された透過入射位置の信号のみを選択して積算して行くことができる。これにより、散乱線の影響を除去し、被検者30への被曝を増やすこと無く、X線撮影画像(CT画像)の画質を向上する事が可能となる。
図6は、図1のX線CT装置の動作例を説明するフローチャートである。まず、X線源10を起動し(パワーオン)、X線管のウオーミングアップを行う(ST10)。さらに,ベッド32に横たわった被検者30の位置を決める(ST11)。この位置決めにおいて、例えば被検者30の頭部301を、回転コリメータ20と検出器40の間の所定位置で静止させる(例えば、CT装置のオペレータが被検者30に「合図があるまで頭を動かさないよう」指示する)。
図6は、図1のX線CT装置の動作例を説明するフローチャートである。まず、X線源10を起動し(パワーオン)、X線管のウオーミングアップを行う(ST10)。さらに,ベッド32に横たわった被検者30の位置を決める(ST11)。この位置決めにおいて、例えば被検者30の頭部301を、回転コリメータ20と検出器40の間の所定位置で静止させる(例えば、CT装置のオペレータが被検者30に「合図があるまで頭を動かさないよう」指示する)。
X線管のウオーミングアップが済み、安定したX線が得られる状態になったら、コリメータ20の回転を開始し、コリメータ20の回転角度(回転位相)を検出する(ST12)。コリメータ20の回転角度(回転位相)が幾つのときにX線束(X線ファンビーム)が検出器40のどの検出ライン上に来るのかは、事前にチェック(校正)されている。ここでは、X線ファンビームが検出器40の開始ライン(第1ライン)上に来たときのコリメータ20の回転角度(回転位相)が0°となるように、事前設定されているものとする。
コリメータ20の回転角度が検出器40の開始ライン手前に来るまでは(ST14ノー)、コリメータ20の回転角度を検出しつつコリメータ20の回転を進める(ST12)。 コリメータ20の回転が進み、検出位相角が例えば359°(あるいは、それより小さい所定の位相角)を過ぎたら、X線ファンビームが検出器40の開始ライン手前の位置を過ぎたことを検出する(ST14イエス)。X線ファンビームが検出器40の開始ライン手前位置を過ぎたことが検出されたら、X線のシャッタ(図示せず)を開けて、被検者30側へのX線照射を開始する(ST16)。すると、被検者30の頭部301に対するX線スキャンが始まる。
コリメータ20の検出位相角が0°になったら、X線束のファンビームが検出器40の開始ライン(第1ライン)上に来たと特定(同定)する(ST18イエス)。この場合、図1(a)の制御部220は、検出器40の第1ラインから出力されるX線検出信号を獲得し、CT装置のコンソールまたは制御部220内の図示しない内部メモリに積算する(ST20)。
コリメータ20の回転が進み、コリメータ20の検出位相角が例えば15°になったら、X線束のファンビームが検出器40の中央ライン(例えば第150ライン)上に来たと特定(同定)する(ST18イエス)。この場合、図1(a)の制御部220は、検出器40の第150ラインから出力されるX線検出信号を獲得し、内部メモリに積算する(ST20)。
以下同様に、X線束のファンビームが検出器40の終了ライン(例えば第300ライン)上に来るまで(ST22ノー)、検出器40の該当ラインから出力されるX線検出信号の獲得と積算が反復される(ST20)。
コリメータ20の回転がさらに進み、コリメータ20の検出位相角が例えば30°を過ぎたたら、X線束のファンビームが検出器40の最終ライン(例えば第300ライン)を超えたと判定する(ST22イエス)。この場合、同様なスキャンを反復するなら(ST24イエス)、ST12〜ST22の処理を繰り返す。これにより、被検者30の身長方向の頭部CT画像(2次元または3次元画像)を、ベッド32を移動させずに得ることができる。
なお、検出器40側へ種々な角度(上記の例では検出位相角で0°〜30°の範囲外)で放射されるX線ファンビームは、回転コリメータ20を取り囲むX線遮蔽部材20S(図1(b))のX線通過口構造により、部分的にブロックできる。このX線通過口構造により、コリメータ20の検出位相角が例えば359°以前(および、例えば360°+31°以降)のときのX線ファンビームがブロックされるようになっているときは、X線スキャン中、図示しないX線シャッタを角度センサ210の検出位相角に依らず開け放しにしておく実施形態も考えられる(この実施形態は、X線シャッタの高速開閉が困難な場合に有効)。
ところで、静止した被検者30の頭部301の同じ部位を例えば4回スキャンすると、4枚のX線画像データが蓄積される。これらの画像データを合成すると、被検者30の頭部301の内部組成・構造に起因する画像要素は4枚の画像間で相関があるので+12dBのレベルアップがあるが、画像のノイズに起因する画像要素は4枚の画像間で相関がないので+6dBのレベルアップにとどまる。このため、4枚の同一部位スキャン画像を合成すれば、画像のS/N比(信号対雑音比)を6dB改善できる。
被検者30に対するX線被爆の影響をできるだけ押さえたいときは、同じ部位に対する上記のX線スキャン回数は少なめにする。X線被爆の影響が多少増えても極力S/Nのよい画像が必要なときは、医師等の判断に基づいて、上記のX線スキャン回数を適宜増やすことができる。
X線スキャンを続けないなら(ST24ノー)、例えばX線シャッタを閉じてX線照射を停止する(ST26)。被検者30の別の部位についてさらにCTスキャンを続けるときは(ST27イエス)、CT架台の回転角度を変更し、またはベッド32の前後位置を変更して、被検者30の検査部位を変更する(ST29)。そして、同様な操作(ST11〜ST27を繰り返す。(ここで、CT架台の回転角度の変更は、回転枠1000に取り付けられたX線源10の、被検者30の特定検査部位に対する回転角度の変更に対応する。)
CTスキャンを終了するときは(ST27ノー)、X線シャッタを閉じるか、X線管への給電を停止するなどでX線照射を終了する(ST30)。その後、制御部220等のメモリ(図示せず)に蓄積した画像データを用いて被検者30(被写体)の検査部位内部のX線CT画像を生成し、図示しない画像モニターに生成画像を出力する。同時に、生成画像のうち必要なものをHDDやフラッシュメモリなどに保存する(ST32)。
この発明の実施形態で用いた回転コリメータは、上述したX線CT装置に限定されるものではなく、各種のX線管装置に適用可能である。例えば、X線ステレオ撮影システムやX線ステレオシネ撮影システム、ステレオパルス透視システム等の各種のシステムに適用可能である。<実施形態の要点>
実施形態に係るX線CT装置は、回転コリメータ20を用いて、扇状のX線ファンビームが被検者30の特定部位(301)をスキャンする様にX線束を絞って移動させる装置である。このコリメータ20の回転位相角度を読み取る事で、被検者30の特定部位(301)を透過したX線が到達している検出器40の検出ラインを特定(同定)する。そして、透過X線が到達している筈の検出器のライン信号(同定した検出器ラインからの信号)のみを積算処理して行く。これにより、グリッド無しでも散乱線のカブリによる画質低下を避けることができる(空気や被写体からの散乱X線による画像へのカブリで画像コントラストが悪化することを抑制できる)。グリッドが無ければ、グリッドによるX線の減衰がないので、被検者30への入射線量を上げる必要がなくなる。したがい、被検者の被曝を低減しながら、良好なX線CT画像を提供する事が可能となる。
CTスキャンを終了するときは(ST27ノー)、X線シャッタを閉じるか、X線管への給電を停止するなどでX線照射を終了する(ST30)。その後、制御部220等のメモリ(図示せず)に蓄積した画像データを用いて被検者30(被写体)の検査部位内部のX線CT画像を生成し、図示しない画像モニターに生成画像を出力する。同時に、生成画像のうち必要なものをHDDやフラッシュメモリなどに保存する(ST32)。
この発明の実施形態で用いた回転コリメータは、上述したX線CT装置に限定されるものではなく、各種のX線管装置に適用可能である。例えば、X線ステレオ撮影システムやX線ステレオシネ撮影システム、ステレオパルス透視システム等の各種のシステムに適用可能である。<実施形態の要点>
実施形態に係るX線CT装置は、回転コリメータ20を用いて、扇状のX線ファンビームが被検者30の特定部位(301)をスキャンする様にX線束を絞って移動させる装置である。このコリメータ20の回転位相角度を読み取る事で、被検者30の特定部位(301)を透過したX線が到達している検出器40の検出ラインを特定(同定)する。そして、透過X線が到達している筈の検出器のライン信号(同定した検出器ラインからの信号)のみを積算処理して行く。これにより、グリッド無しでも散乱線のカブリによる画質低下を避けることができる(空気や被写体からの散乱X線による画像へのカブリで画像コントラストが悪化することを抑制できる)。グリッドが無ければ、グリッドによるX線の減衰がないので、被検者30への入射線量を上げる必要がなくなる。したがい、被検者の被曝を低減しながら、良好なX線CT画像を提供する事が可能となる。
すなわち、被爆が少なく(被検者への入射線量を上げる必要がない)高画質な(散乱線によるカブリに起因した画質劣化が少ない)X線CT画像を得ることが可能となる。
また、被検者の特定部位(301)の特定方向(身長方向または扇状X線ファンビームで扇ぐ方向)への複数CT画像を、被検者を乗せたベッドを動かさずに得ることができる。
<出願当初請求項に対応する付記>
[1] X線装置(100)とX線検出器(40)が被検者(30)の存在すべき位置を間に挟んで向き合うように設けられた回転枠(1000)を具備し、前記被検者(30)を透過するX線束を検出することにより前記被検者(30)の内部組成または内部構造の画像を生成するX線CT装置(図1)において、前記X線装置(100)は、X線を放射するX線放射口(102)を持つX線源(10)と、前記被検者(30)が存在すべき位置と前記X線放射口(102)の間に配置され前記X線をX線束に変換する回転コリメータ(20)を備える。
<出願当初請求項に対応する付記>
[1] X線装置(100)とX線検出器(40)が被検者(30)の存在すべき位置を間に挟んで向き合うように設けられた回転枠(1000)を具備し、前記被検者(30)を透過するX線束を検出することにより前記被検者(30)の内部組成または内部構造の画像を生成するX線CT装置(図1)において、前記X線装置(100)は、X線を放射するX線放射口(102)を持つX線源(10)と、前記被検者(30)が存在すべき位置と前記X線放射口(102)の間に配置され前記X線をX線束に変換する回転コリメータ(20)を備える。
前記回転コリメータ(20)は、回転軸(202)と、この回転軸(202)を中心に放射状に角度をずらしながら配置される複数のフィン(70)を備え、前記複数のフィン(70)の配置間隔に対応して複数のスパイラルスリットが形成される。
前記複数のスパイラルスリットを通過する前記X線束は、前記回転コリメータ(20)の回転に伴い前記被検者(30)の特定部位(301)をスキャンするように構成される。
[2] [1]の装置において、前記複数のスパイラルスリットを通過する前記X線束は扇状のファンビームに絞られ、このファンビームが、前記回転コリメータ(20)の回転に伴い、前記X線検出器(40)の検出ライン上を、前記回転枠(1000)の回転軸方向に移動するように構成する。
[3] [2]の装置において、前記回転コリメータ(20)を回転駆動するモータ(200)と、前記回転コリメータ(20)の回転角度に対応した角度情報を検出する角度センサ(210)をさらに備え、
前記前記ファンビームを検出する前記X線検出器(40)の検出ラインを前記角度情報から同定し、
同定された前記検出ラインの検出信号を用いて前記被検者内部のX線画像を生成するように構成する。
[4] [2]の装置において、前記回転コリメータ(20)を回転駆動するモータ(200)と、前記回転コリメータ(20)の回転角度に対応した角度情報を検出する角度センサ(210)をさらに備え、
前記ファンビームを検出する前記X線検出器(40)の検出ラインを前記角度情報から同定し、
同定された前記検出ライン以外の検出ラインからの検出信号は用いず、前記角度情報の検出に同期して前記検出ラインから得られた検出信号(主にこの検出信号のみ)を用いて、前記被検者内部のX線画像を生成するように構成する。
[5] X線装置(100)とX線検出器(40)が被検者(30)の存在すべき位置を間に挟んで向き合うように設けられた回転枠(1000)を具備し、前記被検者(30)を透過するX線束を検出することにより前記被検者(30)の内部組成または内部構造の画像を生成するX線CT装置(図1)で用いられる方法において、前記X線装置(100)は、X線を放射するX線放射口(102)を持つX線源(10)と、前記被検者(30)が存在すべき位置と前記X線放射口(102)の間に配置され前記X線をX線束に変換する回転コリメータ(20)を備える。前記回転コリメータ(20)は、回転軸(202)と、この回転軸(202)を中心に放射状に角度をずらしながら配置される複数のフィン(70)を備え、前記複数のフィン(70)の配置間隔に対応して複数のスパイラルスリットが形成される。
[2] [1]の装置において、前記複数のスパイラルスリットを通過する前記X線束は扇状のファンビームに絞られ、このファンビームが、前記回転コリメータ(20)の回転に伴い、前記X線検出器(40)の検出ライン上を、前記回転枠(1000)の回転軸方向に移動するように構成する。
[3] [2]の装置において、前記回転コリメータ(20)を回転駆動するモータ(200)と、前記回転コリメータ(20)の回転角度に対応した角度情報を検出する角度センサ(210)をさらに備え、
前記前記ファンビームを検出する前記X線検出器(40)の検出ラインを前記角度情報から同定し、
同定された前記検出ラインの検出信号を用いて前記被検者内部のX線画像を生成するように構成する。
[4] [2]の装置において、前記回転コリメータ(20)を回転駆動するモータ(200)と、前記回転コリメータ(20)の回転角度に対応した角度情報を検出する角度センサ(210)をさらに備え、
前記ファンビームを検出する前記X線検出器(40)の検出ラインを前記角度情報から同定し、
同定された前記検出ライン以外の検出ラインからの検出信号は用いず、前記角度情報の検出に同期して前記検出ラインから得られた検出信号(主にこの検出信号のみ)を用いて、前記被検者内部のX線画像を生成するように構成する。
[5] X線装置(100)とX線検出器(40)が被検者(30)の存在すべき位置を間に挟んで向き合うように設けられた回転枠(1000)を具備し、前記被検者(30)を透過するX線束を検出することにより前記被検者(30)の内部組成または内部構造の画像を生成するX線CT装置(図1)で用いられる方法において、前記X線装置(100)は、X線を放射するX線放射口(102)を持つX線源(10)と、前記被検者(30)が存在すべき位置と前記X線放射口(102)の間に配置され前記X線をX線束に変換する回転コリメータ(20)を備える。前記回転コリメータ(20)は、回転軸(202)と、この回転軸(202)を中心に放射状に角度をずらしながら配置される複数のフィン(70)を備え、前記複数のフィン(70)の配置間隔に対応して複数のスパイラルスリットが形成される。
この方法では、前記複数のスパイラルスリットを通過する前記X線束を、前記回転コリメータ(20)の回転に伴い前記被検者(30)上でスキャンさせる(図6のST12〜ST22)。
[6] X線装置(100)とX線検出器(40)が被検者(30)の存在すべき位置を間に挟んで向き合うように設けられた回転枠(1000)を具備し、前記被検者(30)を透過するX線束を検出することにより前記被検者(30)の内部組成または内部構造の画像を生成するX線CT装置(図1)で使用可能な回転コリメータ(20)において、前記回転コリメータ(20)は、回転軸(202)と、この回転軸(202)を中心に放射状に角度をずらしながら配置される複数のフィン(70)を具備する。
[6] X線装置(100)とX線検出器(40)が被検者(30)の存在すべき位置を間に挟んで向き合うように設けられた回転枠(1000)を具備し、前記被検者(30)を透過するX線束を検出することにより前記被検者(30)の内部組成または内部構造の画像を生成するX線CT装置(図1)で使用可能な回転コリメータ(20)において、前記回転コリメータ(20)は、回転軸(202)と、この回転軸(202)を中心に放射状に角度をずらしながら配置される複数のフィン(70)を具備する。
この回転コリメータでは、前記複数のフィン(70)の配置間隔に対応して複数のスパイラルスリットが形成され、前記複数のスパイラルスリットを通過する前記X線束が前記回転コリメータ(20)の回転に伴い前記被検者(30)をスキャンできるように構成される。
10…X線源;100…X線装置;102…X線放射口;20…回転コリメータ;20S…X線遮蔽部材:30…被検者;301…被検者の一部;32…ベッド;40…X線検出器;200…ステッピングモータ;202…回転軸;204、206…側板;210…角度センサ;220…制御部;500、501〜503…X線束(X線ファンビーム);70、701〜704…スパイラルスリットを形成するフィン;Xp…X線焦点;1000…CT架台内の回転枠。
Claims (6)
- X線装置とX線検出器が被検者の存在すべき位置を間に挟んで向き合うように設けられた回転枠を具備し、前記被検者を透過するX線束を検出することにより前記被検者の内部組成または内部構造の画像を生成するX線CT装置において、
前記X線装置は、X線を放射するX線放射口を持つX線源と、前記被検者が存在すべき位置と前記X線放射口の間に配置され前記X線をX線束に変換する回転コリメータを備え、
前記回転コリメータは、回転軸と、この回転軸を中心に放射状に角度をずらしながら配置される複数のフィンを備え、
前記複数のフィンの配置間隔に対応して複数のスパイラルスリットが形成され、
前記複数のスパイラルスリットを通過する前記X線束が、前記回転コリメータの回転に伴い前記被検者の特定部位をスキャンするように構成した
X線CT装置。 - 前記複数のスパイラルスリットを通過する前記X線束は扇状のファンビームに絞られ、このファンビームが、前記回転コリメータの回転に伴い、前記X線検出器の検出ライン上を、前記回転枠の回転軸方向に移動するように構成した、請求項1に記載のX線CT装置。
- 前記回転コリメータを回転駆動するモータと、前記回転コリメータの回転角度に対応した角度情報を検出する角度センサをさらに備え、
前記ファンビームを検出する前記X線検出器の検出ラインを前記角度情報から同定し、
同定された前記検出ラインの検出信号を用いて前記被検者内部のX線画像を生成するように構成した、請求項2に記載のX線CT装置。 - 前記回転コリメータを回転駆動するモータと、前記回転コリメータの回転角度に対応した角度情報を検出する角度センサをさらに備え、
前記前記ファンビームを検出する前記X線検出器の検出ラインを前記角度情報から同定し、
同定された前記検出ライン以外の検出ラインからの検出信号は用いず、前記角度情報の検出に同期して前記検出ラインから得られた検出信号を用いて、前記被検者内部のX線画像を生成するように構成した、請求項2に記載のX線CT装置。 - X線装置とX線検出器が被検者の存在すべき位置を間に挟んで向き合うように設けられた回転枠を具備し、前記被検者を透過するX線束を検出することにより前記被検者の内部組成または内部構造の画像を生成するX線CT装置で用いられる方法であって、
前記X線装置は、X線を放射するX線放射口を持つX線源と、前記被検者が存在すべき位置と前記X線放射口の間に配置され前記X線をX線束に変換する回転コリメータを備え、
前記回転コリメータは、回転軸と、この回転軸を中心に放射状に角度をずらしながら配置される複数のフィンを備え、前記複数のフィンの配置間隔に対応して複数のスパイラルスリットが形成されている場合において、
前記複数のスパイラルスリットを通過する前記X線束を、前記回転コリメータの回転に伴い前記被検者上でスキャンする
X線CT方法。 - X線装置とX線検出器が被検者の存在すべき位置を間に挟んで向き合うように設けられた回転枠を具備し、前記被検者を透過するX線束を検出することにより前記被検者の内部組成または内部構造の画像を生成するX線CT装置で使用可能な回転コリメータにおいて
前記回転コリメータは、回転軸と、この回転軸を中心に放射状に角度をずらしながら配置される複数のフィンを具備し、
前記複数のフィンの配置間隔に対応して複数のスパイラルスリットが形成され、
前記複数のスパイラルスリットを通過する前記X線束が、前記回転コリメータの回転に伴い前記被検者をスキャンできるように構成した
コリメータ。
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