JP2010540063A - コンピュータ断層撮影装置 - Google Patents
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Abstract
本発明は、支持構造と、2つ以上の放射線源と、検出器アレイと、グリッドとを有するコンピュータ断層撮影システムに関し、支持構造は、リングを介して移動可能な関心対象を収容するための空間を規定する。関心対象は、支持構造の周囲に位置づけられ当該周囲に沿って移動可能な放射線源によって、放射線写真がとられる。これら線源は、互いに対向した形でずれるように配置される。検出器アレイは、放射線源の反対の支持構造の周囲に位置づけられ、リングの周囲に沿って線源と共に同時に移動可能である。グリッドは、検出器アレイ上に配置された検出モジュールを焦点合わせするよう、線源へ方向づけられた検出器アレイの側に配置される。このCTシステムによって、関心対象から、改善された放射線写真画像を得ることができる。
Description
本発明は、広くコンピュータ断層撮影(CT)装置に関する。特に、本発明は、二重焦点放射線源及び散乱線除去グリッドを備えたコンピュータ断層撮影装置に関する。さらに、本発明は、このようなCT装置を用いる方法及び当該装置を制御するように適合したコンピュータプログラム製品に関する。
X線は、医療診断を含む様々な設定における画像を生成するために一般に用いられている。X線は、極端に短い波長及び高いエネルギの電磁放射線である。これは、医療診断のために用いられるエネルギの範囲においても当てはまる。X線は、物質の原子に衝突すると、吸収され又は屈折させられる。屈折したX線は、散乱放射線として知られるものを形成する。散乱放射線は、画像分解能を低減し画像ノイズを増大させる。医療診断の分野を例に挙げると、当該画像は、理想的には、患者を直接通過しその経路に沿って体によって減衰させられたそうしたX線によってのみ形成されることになる。この画像のいずれのポイントにおいても、当該ポイントにおけるX線の量は、X線源からX線レセプタ(例えばフィルム)へのライン上に患者における一次ビームの吸収の度合を示す。散乱したX線は、当該線源からレセプタへの経路には関係しない、様々な角度及び当該身体における箇所から当該X線フィルムに到達する。望ましくない散乱X線は、画像を曇らせる。これにより、画像コントラストを低下させ、画像化されている体の中に存在する小さい変化を不明瞭にする。
X線散乱を低下させる1つの方法は、米国特許出願に係る文献のUS2002/0176537A1から知られているような、散乱低減グリッドを用いることによるものである。
体内のオブジェクトの厳格な位置を判定することのできる元となる画像を受信するために、米国特許出願に係る文献のUS6,222,904B1から知られているように、散乱除去グリッドと一緒に立体放射線写真を用いることが提案されている。
本発明の目的は、高解像度の画像を受信することのできるCTシステムを提供することである。
この目的は、対応する独立請求項の内容によって達成される。さらに、模範的実施例は、それぞれ従属請求項に記述されている。
模範的実施例によれば、コンピュータ断層撮影装置であって、第1の焦点を持つ第1の放射線源と、第2の焦点を持つ第2の放射線源と、検出器アレイであって、当該検出器アレイ上にライン及び行で配置された複数の検出モジュールを有する検出器アレイと、前記第1及び第2の放射線源と前記検出器アレイとを保持するための支持構造と、を有する。前記支持構造は、動作において前記第1及び第2の放射線源から放出された放射線の少なくとも一部が前記検出器アレイに突き当たる前に当該関心対象に交差するような当該関心対象の周りの方向に前記第1及び第2の放射線源並びに前記検出器アレイを動かすように適合させられる。前記第1及び第2の放射線源は、前記第1の焦点と前記第2の焦点との間のラインがn×π/2(nはゼロ以外の自然数)とは異なる角度の方向と交差するように前記支持構造において配置されている。検出器アレイのほぼ反対の2つの放射線源の配置の特別な方法は、受信した画像の指定された高い解像度のための基礎を提供する。
他の模範的実施例によれば、コンピュータ断層撮影装置の検出器アレイにおいて検出モジュールの行及びラインのうち少なくとも1つが当該方向に対する角度をもって配置される。したがって、検出モジュールは、放射線源の正反対に配置される。これにより、放射線源の直線的ビームの検出は、対応して配置された検出モジュールによって、より簡単である。
また別の模範的実施例によれば、コンピュータ断層撮影装置は、検出器アレイ上に散乱線除去グリッドを有する。このグリッドは、画像のさらに改善された分解能を提供する。
本発明のこれらの態様及びその他の態様は、以下に説明される実施例を参照して明らかとなる。
以下、本発明を、添付の図面について模範的実施例により説明する。
単焦点放射線画像形成の概略図。
単焦点放射線画像形成を用いたCTシステムのリングの概略図。
二重焦点放射線画像形成の概略図。
本発明の模範的実施例による2つの放射線源の配置の概略図。
本発明の模範的実施例による検出器アレイにおける検出モジュールの配置の概略図。
本発明の模範的実施例によるコンピュータ断層撮影装置の概略図。
本発明の模範的実施例によるコンピュータ断層撮影装置を用いるための方法の各ステップを示す図。
最初に、散乱線除去グリッドの機能を説明する。図1は、単一の放射線源10と散乱線低下グリッド31とを示す。グリッド31は、患者40のような画像化すべき対象(オブジェクト)とレセブタ30との間に置かれる。理想的には、グリッド31は、患者40を通じてX線源10から真っ直ぐに到来しているX線ビーム20が妨げられずに通過することを可能にし、患者40の通過により散乱されたX線ビーム22の全てを吸収することになる。
グリッド31の効果を向上させるため、焦点合わせが行われる。図1に示されるように、焦点の合わされたグリッド31の各ストリップは、それらの長手方向において互いに平行であるが、X線伝搬の方向において互いに傾斜し合う。これにより、より多くの一次線21がグリッドを通過することができる。但し、焦点の合わされたグリッド31は、X線源10から唯一の特定の距離をおいたところでのみ良好に機能する。何故なら、その適正な位置でなければ、グリッド31は、一次X線及び散乱X線の多くを捕らえることとなるからである。
焦点合わせされたグリッド31において、ストリップは、セクションがグリッドの表面に交差するところのポイントから延びている直線が単一のポイントで交差することになるよう漸進的に傾斜する。このポイントは、グリッドの焦点として規定される。したがって、焦点合わせされたグリッドは、ビーム源10から適当な焦点距離に許容可能マージンの誤差をプラス/マイナスした分で用いられなければならない。
さらに、焦点合わせされたグリッドは、線形又は交差したものとすることができる。線形グリッドは、単一の焦点合わせされた散乱線除去グリッドを有する。交差グリッドは、2つの線形グリッドを有し、一方が他方の頂部上に、又は一方が他方と交差して、一方のグリッドのストリップが他方のものと直角をなすようにしている。したがって、当該頂部から見ると、当該交差グリッドは、一種のチェス盤パターンを形成する。交差グリッドは、線形グリッドよりもかなり高いパーセンテージの散乱放射線を吸収するが、X線ビームの線源に対して非常に注意深く位置づけなければならない。全てのグリッドは、位置的に固定したもの又は動いているものとすることができる。移動グリッドは、X線が放射線写真をとられる身体を通過するにつれて移動させられる機構に取り付けられる。これは、グリッドによる一次X線の吸収度により生じるラインを当該X線画像において最小化するという効果がある。
グリッドの他の技術的パラメータには、用いられる特定の放射線不透過性及び放射線透過性材料、放射線不透過性材料の断面の幅、放射線透過性材料の断面の幅、当該グリッドの高さ、放射線不透過性材料の断面の幅に対する当該グリッド高さの比(グリッドアスペクト比と呼ばれる)、グリッドの焦点距離(焦点合わせされたグリッドにのみ関する)、及びディジタルセンサプレートが放射線に露出している(移動グリッドにのみ関する)間に当該グリッドが動いている間の時間期間がある。これらファクタの全ては、グリッドが二次放射線を吸収する程度、グリッドが一次放射線を都合の悪いことに吸収してしまう程度、グリッドの焦点距離の適正範囲、その範囲外の使用についてのグリッドの許容範囲、及び放射線写真のとられつつある身体を有用な単一の放射線写真画像を生成するために露出させなければならない放射線量を決める。
2次元画像の固有の限界は、現存するのと同様に放射線写真の深刻な短所である。医師又は研究者は、放射線写真をとる身体の中でどこにオブジェクトが位置するかを厳密に知りたいものである。2次元放射線写真画像は、体の内部視界を呈示するものの、2次元放射線写真から体内の3次元構造を認識することは難しい。
体内の3次元情報を判定するための幾つかのかなり複雑な技術が存在する。3次元情報は、透過X線顕微鏡法、X線透過技術とトモグラフィ再構成との組み合わせによって得ることができる。この組み合わせは、オブジェクトの内部微細構造についての3次元情報の取得を可能にする。内部領域は、2次元及び3次元形態学的パラメータを分析するために用いられる1組の平坦な断面として復元される。結果として得られる放射線写真画像のコントラストは、密度及び構成情報の混合的結合である。
幾つかのケースにおいて、この構成情報は、コンピュータ断層撮影走査(STスキャン)により、密度情報から分離させることができる。CTスキャンは、X線の使用とコンピュータ技術とを組み合わせる医療診断処置である。数多くの異なる角度からの一連のX線ビームは、患者の身体の断面画像を形成するために用いられる。これら画像は、器官、骨及び組織を極めて詳細に表示することのできる3次元画像にコンピュータによって組み込まれる。
コンピュータ断層撮影システムにおける用途において、図2に概略的に示されるように、X線源10は、センサプレート30の反対にリング50内に配置される。線源10から放射するX線20は、当該線源10とは反対にCTシステムのリング内に配置されるセンサプレート30へ焦点11から出る。上述したように、センサプレート30上に傾斜ラメラを有するグリッドがあり、グリッド31をX線源10に対して巧く設けて、X線20が焦点11から放射する直接の方向でのみセンサプレート30に突き当たることができるようにしている。コンピュータ断層撮影システムにおける画像では、放射線写真源10もセンサプレート30も、ここではリングの周囲に沿って動かされる。この動きによって、異なる(1回転当たり約1000の)後続の角度からの複数の画像は、当該リング内に置かれる身体につき生成される。当該リング内の或る特定の断面につき生成されるこれら画像は、当該或る特定の断面において位置づけられる身体のスライスの2次元画像を構築するために合成されるとともに、放射線写真源10は、センサプレート30と共に、X線照射すべき身体の周りを連続的に移動させられる。図2には、このようなシステムが示される。放射線写真源10は、一方で、センサプレート30の反対に概略的に示される。放射線源とこれに伴うリング50内のセンサプレートの回転は、アジマスAの方向にある。図2において、矢印は、当該アジマス方向Aとして回転方向を示す。アジマス方向Aにおける放射線写真源及びセンサプレートの移動における引き続いて起きる位置について、新しい減衰パターンは、リング50内に位置する身体40につき生成される。コンピュータプログラムシステムによって、センサプレート30により記録されていた連続的な継続パターンを組み合わせ、身体40の2次元画像を復元することができる。これにより、単一のスライス動作がなされる。身体の3次元分析をなすため、身体40は、当該リングを通じてZ方向に徐々に移動させられる。図2のZ方向は、図の平面から出る垂直なものである。
しかし、X線照射すべき身体の全部の表示は非常に時間がかかるのはこのような処理の問題点である。特に、身体が詳細に示されると、画像面は、互いに短い距離をとらなければならない。このことは、Z方向の移動は、非常に小さいステップにおいてのみ進むことができることを意味している。
改善点は、図2の平面に直角な互いに隣接しかつ対向して実装された検出器セル(マルチディテクタCT)の複数の行を用いて平行な複数の平面の取り込みである。図2に示されるような検出器セルの1つの配列だけでなく、例えば、平行な16,64又は128のものが示される。そして患者軸に平行な軸方向における検出器の延在は、大きく増強される。オブジェクトの大部分は、同時にスキャンすることができる。全取込時間は、大幅に縮減される。線源11により発生したX線ビームは、単一スライスシステム(「ファンビーム」)に対しても軸方向(「コーンビーム」)において広い。深刻な基本的復元問題が生じるが、X線は、ここでは、当該オブジェクトを通じた角度のついた方向で通過する。すなわち、軸方向に直角な面とゼロよりもかなり大きい外側X線との間に角度が存在する。これにより、望ましくない画像アーチファクト(「コーンビームアーチファクト」)が生じる可能性がある。或いは、軸方向において十分離れている2つの異なる位置から当該オブジェクトを照射することは、当該復元及びアーチファクト問題を軽減することが判明している。X線源の反対における散乱線除去グリッドの側に位置づけられるセンサ材料上に交番した画像を生成するX線の2つの離散した透過ビームによって、立体放射線写真画像を受信することができることが判明している。これにより、CTシステムにおいて散乱グリッドと一緒に2つの線源又は放射線を用いることが提案されている。図3は、2つの個別のX線源を示す概略図であり、これらX線源は、センサ材料30の反対の散乱線除去グリッド31の側に位置づけられ、第1のX線源10は、第1の焦点11に位置づけられ、第2のX線源12は、個別の第2の焦点13に位置づけられており、両方のX線源は、散乱線除去グリッド31と関連づけられている。
左の線源10から右の線源12へ、すなわち、左の焦点11から右の焦点13へと仮想線が延びており、当該仮想線は、センサ材料30の表面に平行である。
散乱線除去グリッド31に関連づけられた焦点は、仮想直線が交差するポイントであり、これらの線は、散乱線除去グリッド31の漸進的角度形成ストリップが散乱線除去グリッド31の表面と交差するポイントから延びている。散乱線除去グリッド31の内部ストリップは、2つの離散した焦点が散乱線除去グリッド31に関連づけられるように漸進的に角度形成されている。散乱線除去グリッド31の焦点合わせは、このセクションにおいて、より詳しく後述する。
X線ビーム20は、左のX線源10からそして右のX線源12から放出される。X線ビーム20は、放射線写真をとられつつある身体40を通じて散乱線除去グリッド31に進む。散乱線除去グリッド31は、X線の2つの別個のビームをセンサ材料30に伝達するように焦点合わせされ、一方のビームは左のX線源10からのX線ビームの方向で進行するX線を有し、他方のビームは、右のX線源12からのX線ビームの方向で進行するX線を有する。センサ材料30は、2つのX線源の反対の散乱線除去グリッド31の側に位置づけられる。
センサ材料30上において、散乱線除去グリッドを通過した2つの別個のX線ビームは、センサ材料30に達し、その上に2つの別個の交番した画像を形成し、一方の画像が、左のX線源10からのX線ビームと関連づけられ、他方の画像が、右のX線源12からのX線ビームと関連づけられる。
実用的にCTシステムに用いるため、互いに直接対向(前後)して放射線写真源を置き、当該線源とこれより適切に大きいセンサプレートとの回転において身体の幾つかの平面を同時に記録することができるようにすることが提案されている。図3には、2つの放射線写真源が直接互いに並ぶ形で配置される。2つの放射線写真源により生成されるレベルの同等の方向づけを得るため、当該2つの放射線写真源が直接互いに対向する形でZ方向において位置づけられることが必要である。このことは、放射線写真源がセンサプレートと共に回転している間に、2つの線源から、X線は、同じ方向で当該身体に送り出され、その後に当該身体を貫通し、そして同じ角度と同じ時間でセンサプレートに当たることを意味している。放射線写真源が直接互いに対向してZ方向に配置されなくなるや否や、センサプレートに歪みが生じることとなる。こうした歪みは、画像復元の精度に影響を及ぼしうるものである。
直接互いに対向して配置された複数の放射線写真源の他の態様は、放射線写真源で利用可能な開放角により与えられる。図3に示されるように、2つの提示される放射線写真源の各々は、或る特定の角度で、当該身体又はハッチングされた領域により表わされる関心領域40に照射する。この関心領域の完全なるカバーを得るため、放射線写真源は、互いに対向して或る特定の距離で一貫して配置されなければならない。放射線写真源が通常は或る特定のサイズのものであるので、適切な距離で直接互いに対向した2つの線源の組み合わせは、難しく、恐らくは不可能でさえある。
図4及び図5において、次の方向が規定される。矢印で示されるように、Z方向が、図の左側から図の右側に延びる。また、矢印で示されるように、アジマス方向Aは、端の下から当該端の上へと延びる。より詳しくは、アジマス方向Aは、CTシステムのリングの周囲に沿って延び、CTシステムのリングは、図4及び図5の平面に垂直に位置づけられる。さらに、矢印Aは、検出器アレイ30の移動方向を示す。したがって、2つの放射線源10,12は、図4において反対方向に動くことになる。
図4には、本発明の模範的実施例によるコンピュータ断層撮影(CT)システムの詳細が示される。図6には、本発明による全体のコンピュータ断層撮影装置が示される。このCTシステムは、2つの放射線源10,12を保持するための支持構造として機能するリング50を有する。このリングにおいては、関心対象40を、そこではCTシステムのリング50を通じて段階的に移動させられることができるようにして配置することができる。この移動において、孔オブジェクト又はオブジェクト40の一部のみの放射線写真をとることができる。したがって、複数の画像が受信され、その際に、各画像が、関心対象を通じた1つの平面であってz方向にほぼ直角な平面の描写を示すものとなる。この描写を受信するため、2つ以上のX線管がリングに設置される。模範的実施例において、2つのX線源10,12は、CTシステムのリング50において結合され配置され、X線管は、アジマス方向Aにおいて、当該リングの周囲に沿って移動可能である。各X線源の照射の方向は、ほぼリング50の面内にあり、ほぼ当該リングの周囲の反対側に方向づけられる。さらに、当該線源は、Z方向において互いに対向してかつアジマス方向Aにおいて互いに対向して位置づけられる。このことは、当該線源が、Z方向において互いに対向してずらされて配置されていることを意味する。換言すれば、2つの線源10,12の焦点11,13の間の接続線は、Z方向に対して決められた角度で配置される。この角度は、n×π/2とは異なるものとすべきであり、nはゼロ以外の自然数である。したがって、当該角度は、0°ないし90°であり、この角度は、Z方向から、そしてアジマス方向Aから測定可能である。模範的実施例によれば、この角度は、z方向から測定される10°ないし70°であり、特に40°ないし60°である。他の模範的実施例によれば、この角度は、z方向から測定される概して55°である。
このような構成は、既知のX線管を用いるものの、当該線源をZ方向において短い距離をもって相対的に位置づけることができる、という利点がある。したがって、新しいX線管をデザインする必要がない。何故なら、用いられる管の設置空間が互いに交差しないからである。他の利点は、2つのX線管は、放射線写真化された身体の立体表示を提供することであり、受信した画像の解像度を向上させることになる。
図4において、放射線源の下、すなわち当該線源が放射する方向において、検出器アレイ30が配置され、その上にグリッド31が位置づけられ、当該グリッドはラメラを有する。換言すれば、検出器アレイ30の方向において線源10,12から見ると、グリッド31のラメラは、当該線源の配置に対応して、すなわちZ方向に対して角度をなすようにして配置される。図4に示されるように、2つの焦点11,13の間の接続線に略平行に、ラメラは検出器アレイ30上に位置づけられる。これらラメラは、放射線源への方向に方向づけられる。特に、ラメラのエッジは、当該線源の焦点の一方と他方との間の当該接続線に平行なものとなっており、線源10,12の焦点11,13に面している。
CTシステムのリング内へ適合するため、検出器アレイ30は、図6に示されるように、リング50の周囲に沿って湾曲させられる。リングの曲率に応じて、グリッドのラメラは、検出器アレイ上に各々が実装され、リングの反対側へのすなわち放射線源が位置づけられる位置への方向に各々が方向付けられる。したがって、これらラメラは、互いに傾斜し合うものとなっている。
検出器アレイ30上には、複数の検出モジュール32が配置される。検出モジュールは、角度形成されたラメラに平行に延びる行の形で位置づけられる。矩形の検出モジュール32は、図5に示されるように配置される。したがって、これらモジュールは、行を形成し、これら行がz方向に対して角度を形成した形で方向づけられる。他方、これら行は、検出器アレイ30上に並んで横たわり、検出器アレイが検出モジュール32により全てカバーされるようにしている。検出モジュールの各行は、2つのラメラの間に位置づけられる。2つの放射線源の接続線が当該行の上にあり、すなわち当該行の反対のリング50にあるので、当該行の各検出モジュールは、ラメラのうちのいずれかからの効果を曇らせることなく両方の管の放射線を検出することができる。したがって、放射すべき身体の最適な画像形成を得ることができる。この得られた画像は、アーチファクトのない改善された解像度を有するものとなる。検出モジュールにより検知されたデータの処理は、コンピュータプログラム製品、すなわち、当該得られた画像を監視するための装置をさらに有するプロセッサユニット60によって、実行されることになる。
他の模範的実施例としては、検出器プレートのエッジにおける検出モジュールを、X線管のうちの1つから到来する放射線ビームが検出モジュールの上面にほぼ直角となるように傾斜させることができる。一貫して、検出器プレートは、リングの周囲に沿う湾曲に加えて、z方向において湾曲させられることになる。
図7に示されるように、コンピュータ断層撮影装置は、次のステップにおいて用いることができる。最初に、ステップS1では、関心対象がCTシステムのリング内、すなわち、放射線源と検出器アレイとの間に位置づけられる。ステップS2において、データは、角度をなして配置された検出モジュールによってアジマス方向に対する角度を形成して収集されることになる。ステップS3において、画像は、CTシステムの処理ユニットにより、当該収集されたデータから発生されることになる。
以上、本発明を図面及びこれまでの記述において詳しく図示し説明したが、このような図示及び説明は、例示のもの又は模範例を示すものと解されるべきものであり、限定するものではなく、本発明は、当該開示の実施例に限定されない。
開示の実施例に対する他の変形は、図面、開示内容及び添付の請求項の検討に基づいて、請求項記載の発明を実施する際に、当業者により理解されかつ実施されることのできるものである。請求項において、「有する」なる文言は、他の要素又はステップを排除せず、単数表現は、複数を排除しない。単一のプロセッサ又は他のユニットは、請求項に挙げた複数のアイテムの機能を満たしうるものである。或る特定の方策が相互に異なる従属請求項に挙げられているに過ぎない点は、これら方策の組み合わせが活用できないことを示すものではない。コンピュータプログラムは、光記憶媒体又は他のハードウェアと共に又は当該ハードウェアの一部として供給される固体媒体のような適切な媒体に記憶/配信されうるものであるが、インターネット又は他の有線又は無線の電気通信システムを介するなどの他の形態で配信されることもできる。請求項における参照符号は、当該範囲を限定するものと解釈するべきではない。
Claims (7)
- コンピュータ断層撮影装置であって、
第1の焦点を持つ第1の放射線源と、
第2の焦点を持つ第2の放射線源と、
検出器アレイであって、当該検出器アレイ上にライン及び行で配置された複数の検出モジュールを有する検出器アレイと、
前記第1及び第2の放射線源と前記検出器アレイとを保持するための支持構造と、
を有し、
前記支持構造は、動作において前記第1及び第2の放射線源から放出された放射線の少なくとも一部が前記検出器アレイに突き当たる前に当該関心対象に交差するような当該関心対象の周りの方向に前記第1及び第2の放射線源並びに前記検出器アレイを動かすように適合させられ、
前記第1及び第2の放射線源は、前記第1の焦点と前記第2の焦点との間のラインがn×π/2(nは自然数)とは異なる角度の方向と交差するように前記支持構造において配置されている、
装置。 - 請求項1に記載のコンピュータ断層撮影装置であって、前記検出器アレイ上の前記検出モジュールの前記行及びラインのうちの少なくとも1つは、前記方向への角度で配置されている、装置。
- 請求項1又は2に記載のコンピュータ断層撮影装置であって、前記検出器アレイ上に位置するグリッドをさらに有する装置。
- 請求項3に記載のコンピュータ断層撮影装置であって、前記グリッドは、前記検出モジュールの行及びラインの少なくとも1つに平行に配置されたラメラを有し、前記ラメラのエッジは、前記放射線源に面している、装置。
- 請求項1ないし4のうちいずれか1つに記載のコンピュータ断層撮影装置であって、前記支持構造は、リングとして形成され、前記第1及び第2の放射線源並びに前記検出器アレイを前記関心対象の周りの方向に回転させるよう適合している、装置。
- 請求項1ないし5のうちいずれか1つに記載のコンピュータ断層撮影装置を用いるための方法であって、
前記放射線源と前記検出器アレイとの間に前記関心対象を位置づけるステップと、
前記方向に対する角度をなしてデータを収集するステップと、
前記関心対象の断面の画像を発生するステップと、
を有する方法。 - 請求項1ないし5のうちいずれか1つに記載のコンピュータ断層撮影装置を制御するよう適合したコンピュータプログラム製品であって、前記方向に対する角度をなして収集されるデータは、前記関心対象の断面の画像を発生するよう処理される、製品。
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