JP3503128B2 - 車両用操舵装置 - Google Patents

車両用操舵装置

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JP3503128B2
JP3503128B2 JP14413897A JP14413897A JP3503128B2 JP 3503128 B2 JP3503128 B2 JP 3503128B2 JP 14413897 A JP14413897 A JP 14413897A JP 14413897 A JP14413897 A JP 14413897A JP 3503128 B2 JP3503128 B2 JP 3503128B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ステアリングハ
ンドル操舵角の操舵輪に対する伝達比を可変することが
できる車両用操舵装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、ステアリングハンドル操舵角の操
舵輪に対する伝達比を可変するステアリング装置とし
て、特開平3−153467号公報等に開示されている
ステアリング装置が存在する。このステアリング装置
は、ステアリングハンドルと操舵輪に連結されるピニオ
ンとの間のステアリングシャフトに遊星歯車式差動機構
による伝達比可変機構を備えている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このス
テアリング装置は、伝達比可変機構が差動式であるた
め、走行中に車輪側から過大な逆入力が印加されると、
この逆入力により伝達比可変機構が動かされてステアリ
ングハンドルの操舵量と操舵輪の操舵量との関係がずれ
てしまうおそれがあった。
【0004】この発明の課題は、走行中に車輪側から逆
入力があった場合でもステアリングハンドルの操舵量と
操舵輪の操舵量との関係を保つことができる車両用操舵
装置を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の車両用操
舵装置は、ステアリングハンドルと操舵輪とを連結する
操舵伝達系の途中にモータの駆動により伝達比を可変す
る伝達比可変手段を備えた車両用操舵装置において、外
部からの信号により前記モータの回転力に基づいて前記
伝達比可変手段の作動を制限する制限手段を備え、さら
に、前記制限手段が、前記モータの回転部と共に回転す
る回転部材と、前記回転部材の前記回転部周りの動きを
規制する規制手段と、前記規制手段の解除時に前記回転
部の回転力により前記回転部材が移動して前記回転部の
回転を制動する制動手段とを備えることを特徴とする。
【0006】 この請求項1記載の車両用操舵装置によ
れば、操舵輪に対して過大な逆入力があったこと等を示
す外部からの信号の入力があった場合に、制限手段がモ
ータの回転力に基づいて伝達比可変手段の作動を制限す
る。また、規制手段の解除時に回転部の回転力により回
転部材が移動して、円柱部材等の突出により相対回転部
間を連結して回転部の回転を規制し伝達比可変手段の機
能を停止させる。
【0007】
【0008】
【0009】 また、請求項記載の車両用操舵装置
は、請求項1記載の車両用操舵装置とは制限手段の構成
が異なっている。つまり、請求項2記載の車両用操舵装
置における制限手段は、モータの回転部に対して相対回
転して前記回転部の軸線方向に移動する移動部材と、前
記移動部材の回転を規制する回転規制手段と、前記回転
規制手段により前記移動部材の回転を規制することによ
り前記移動部材が移動して当接する摺動部材とを備える
ことを特徴とする。
【0010】 この請求項記載の車両用操舵装置によ
れば、モータの回転部にロックナット等の移動部材を螺
合し、回転規制手段により移動部材の回転を規制するこ
とで、移動部材を軸線方向に移動させ摺動部材に当接さ
せる。これによりモータの回転部の回転を規制して伝達
比可変手段の機能を停止させる。
【0011】 また、請求項記載の車両用操舵装置
、請求項1記載の車両用操舵装置とは制限手段の構成
が異なっている。つまり、請求項3記載の車両用操舵装
置における制限手段は、軸線方向に移動可能に支持した
前記モータの回転部と、前記回転部の外周に形成された
螺旋溝と、前記回転部の移動方向に設けられ、前記回転
部が移動して当接する摺動部材と、前記螺旋溝に係合す
る係合部材とを備えることを特徴とする。
【0012】 この請求項記載の車両用操舵装置によ
れば、モータの回転部を軸線方向に移動可能とし係合部
材を回転部の螺旋溝に係合することにより回転部を軸線
方向に移動させて摺動部材に当接させる。これによりモ
ータの回転部の回転を規制し伝達比可変手段の機能を停
止させる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、図1〜図5を参照して、こ
の発明の第1の実施の形態にかかる車両用操舵装置の説
明を行う。
【0014】図1は、車両用操舵装置2の構成図であ
る。図中、符号10で示すものは、ステアリングハンド
ルであり、このステアリングハンドル10は上部ステア
リングシャフト12aの上端に接続されている。また、
この上部ステアリングシャフト12aの下端は可変ギヤ
比ユニット14に接続されており、下部ステアリングシ
ャフト12bの上端が可変ギヤ比ユニット14に接続さ
れている。
【0015】また、下部ステアリングシャフト12bの
下端には、ピニオン(図示せず)が設けられ、このピニ
オンがステアリングギヤボックス16内においてラック
バー18に噛合されている。更に、ラックバー18の両
端には、それぞれタイロッド20の一端が接続されると
共に各タイロッド20の他端にはナックルアーム22を
介して操舵輪24が接続されている。
【0016】また、上部ステアリングシャフト12aに
は、ステアリングハンドル10の操舵角を検出する舵角
センサ26が設けられ、下部ステアリングシャフト12
bには、操舵輪24の操舵角を検出する出力角センサ3
0が設けられている。この舵角センサ26及び出力角セ
ンサ30により検出されたステアリングハンドル10の
操舵角及び操舵輪24の操舵角は、ECU(電子制御装
置)28に入力される。更に、ECU28には、車両速
度を検出する車速センサ32から出力される車両速度が
入力される。一方、ECU28は、可変ギヤ比ユニット
14に対して、この可変ギヤ比ユニット14を制御する
ための制御信号の出力を行う。
【0017】ここで、可変ギヤ比ユニット14は、図2
に示すようにモータ40及び減速機42を備えて構成さ
れている。モータ40はモータハウジング44内に固定
されたステータ46及びロータ48を備えて構成されて
おり、減速機42は、遊星歯車機構を用いた減速機とし
て構成されている。即ち、ロータ48と共に回転する回
転軸50の回転が遊星歯車機構を構成するサンギヤ52
に入力され、キャリア54の回転が減速機42からの出
力とされる。
【0018】また、モータハウジング44の外周壁には
スライドピン56を回転軸50の軸線に対して直交する
方向に変位させるためのソレノイドアクチュエータ58
が設けられている。このソレノイドアクチュエータ58
は、ECU28からの制御信号により駆動されるもので
あり、ECU28から制御信号が入力された場合にスラ
イドピン56を回転軸50の軸線に対して直交する方向
に変位させる。
【0019】また、モータハウジング44の内部には、
回転軸50に固着されている歯車59の回転により回転
する歯車60,62,64を回動可能に支持する支持部
材66(回転部材)が配置されている(図3参照)。支
持部材66には、回転軸50側の縁部に貫通穴が設けら
れており、この支持部材66が回転軸50に対して回動
自在に取り付けられている。また、支持部材66のモー
タハウジング44側の端部には、スライドピン56が係
合する係合凹部66aが設けられている。即ちスライド
ピン56、ソレノイドアクチュエータ58及び係合凹部
66a等により規制手段が構成されている。
【0020】更に、支持部材66の係合凹部66aの両
側部には一端がモータハウジング44の内壁に取り付け
られているバネ部材68の他端がそれぞれ取り付けられ
ており、支持部材66の係合凹部66aの位置がスライ
ドピン56に対向する位置に位置決めされている。
【0021】更に、モータハウジング44の内部には、
外周面に歯車62又は歯車64の歯と噛み合う歯が形成
された円柱部材70が配置されている。この円柱部材7
0は、図4に示すように、モータハウジング44に固定
された支持台72上に設けられている回動軸74により
回動自在に支持されており、円柱部材70の一端には、
一端がモータハウジング44に固定されている渦巻きバ
ネ76の他端が取り付けられている。
【0022】また、円柱部材70の他端には、内周面に
歯が形成されている円筒状の摩擦部材78が螺合されて
いる。この円筒状の摩擦部材78は、一端が閉じた形状
を有しており、円柱部材70が回転することにより摩擦
部材78がロータ48の方向に移動して、摩擦部材78
の閉じた側の端部がロータ48の端部に押しつけられ
る。即ち円柱部材70、摩擦部材78等により制動手段
が構成されている。なお、モータハウジング44の内周
面には、摩擦部材78の回転を防止するための回転止部
44aが設けられている。
【0023】従って、この可変ギヤ比ユニット14にお
いてはスライドピン56、ソレノイドアクチュエータ5
8、歯車59,60,62,64、円柱部材70及び摩
擦部材78等により、この伝達比可変ユニット14の作
動を制限する制限手段が構成されている。
【0024】なお、モータ40側のモータハウジング4
4は図示しないユニバーサルジョイントを介して上部ス
テアリングシャフト12aの下端に接続され、キャリア
54は下部ステアリングシャフト12bの上端に接続さ
れている。
【0025】この車両用操舵装置2においては、まず、
車速センサ32により検出された車両速度及び舵角セン
サ26により検出された操舵角がECU28に入力され
ると、ECU28は車両速度及び操舵角に基づき目標舵
角の演算を行い、この目標舵角に基づく制御信号が可変
ギヤ比ユニット14に対して出力される。この制御信号
に基づき可変ギヤ比ユニット14のモータ40が駆動さ
れ操舵輪24に対して目標舵角に対応した操舵角を与え
る。
【0026】この車両用操舵装置2においては、ECU
28が操舵輪24の側からの逆入力(キックバック)の
有無の判定及びモータ40の故障の判定を行う。即ち舵
角センサ26により検出されたステアリングハンドル1
0の操舵角及び車速センサ32により検出された車両速
度に基づき求められた目標舵角と出力角センサ30によ
り検出された操舵輪24の操舵角との偏差が所定値以上
となった場合に操舵輪24の側から過大な逆入力があっ
たと判定し、またモータ40に供給される電流値に基づ
きモータ40の故障の判定を行う。
【0027】ECU28は、操舵輪24側から過大な逆
入力が有ったと判定した場合及びモータ40が故障した
と判定した場合には、ソレノイドアクチュエータ58に
対して制御信号の出力を行いスライドピン56を支持部
材66の係合凹部66aから引き抜く方向に変位させ
る。この場合に、回転軸50が図5に示す矢印の方向に
回転していたとすると、支持部材66は回転軸50との
摩擦力により回転軸50の回転方向と同じ方向に回転変
位する。これにより歯車62の歯と円柱部材70の外周
面に形成された歯とが噛み合い、歯車59の回転が歯車
60及び歯車62を介して円柱部材70に伝達される。
【0028】従って、摩擦部材78は、円柱部材70の
回転によりロータ48方向に変位し、図4に示すよう
に、ロータ48の端部に対して押しつけられてロータ4
8とモータハウジング44が直結された状態になり、可
変ギヤ比ユニット14の作動が停止されステアリングハ
ンドル10と操舵輪24とが直結される。これにより可
変ギヤ比ユニット14の作動が停止されることになり、
操舵輪24の側から過大な逆入力があった場合であって
も逆入力による位相ずれの発生を防止することができ
る。
【0029】また、モータ40の故障時にステアリング
ハンドル10と操舵輪24とが直結状態とされるため、
モータ40が故障した場合であっても固定された伝達比
による操舵が可能となる。
【0030】なお、操舵輪24側からの過大な逆入力が
無くなった場合及びモータ40の故障の原因が解消した
場合には、支持部材66がバネ部材68により中立位置
に戻されると共にECU28がソレノイドアクチュエー
タ58に対して制御信号の出力を行いスライドピン56
を突出させ、スライドピン56が支持部材66の係合凹
部66aに係合する。この場合においては歯車62と円
柱部材70との噛み合いが解除されていることから、渦
巻きバネ76により円柱部材70が回転させられて、摩
擦部材78をロータ48から引き離す方向に変位させ
る。
【0031】従って、ロータ48とモータハウジング4
4の直結状態が解除されてステアリングハンドル10と
操舵輪24との連結が解除される。これにより可変ギヤ
比ユニット14の作動が再開される。
【0032】次に、図6〜図8を参照して、この発明の
第2の実施の形態にかかる車両用操舵装置の説明を行
う。この車両用操舵装置は、第1の実施の形態にかかる
車両用操舵装置の可変ギヤ比ユニット14を可変ギヤ比
ユニット80に変更したものである。なお、この第2の
実施の形態にかかる車両用操舵装置の可変ギヤ比ユニッ
ト80の説明においては、第1の実施の形態にかかる可
変ギヤ比ユニット14の構成と同一の構成には第1の実
施の形態の説明で用いたのと同一の符号を付してその説
明を省略する。
【0033】この可変ギヤ比ユニット80のモータハウ
ジング44の内部にはスライドピン56を回転軸50の
軸線に対して直交する方向に変位させるためのソレノイ
ドアクチュエータ58が設けられている。このソレノイ
ドアクチュエータ58は、ECU28からの制御信号に
より駆動されるものであり、ECU28から制御信号が
入力された場合にスライドピン56を回転軸50の軸線
に対して直交する方向に変位させる。
【0034】また、回転軸50の外周面にはネジ50a
が切られておりロックナット82(移動部材)が螺合さ
れている。ここでロックナット82は、図7に示すよう
に外周面に軸線方向に延びるスライドピン56が係合す
るための係合凹部82aが複数個設けられている。即ち
スライドピン56、ソレノイドアクチュエータ58、ロ
ックナット82等により回転規制手段が構成されてい
る。
【0035】また、ロータ48とロックナット82との
間及びロックナット82とベアリング84との間の回転
軸50にはロックナット82に回転力を付与するための
渦巻きバネ86a,86bが配置されている。ここでロ
ータ48とロックナット82との間に配置されている渦
巻きバネ86aは、一端がロータ48の端部に固定され
ていると共に他端がロックナット82の端部に固定され
ている。また、ロックナット82とベアリング84との
間に配置されている渦巻きバネ86bは、一端がロック
ナット82の端部に固定されていると共に他端がベアリ
ング84の端部に固定されている。
【0036】更に、ロータ48とロックナット82との
間には、モータハウジング44から延び、モータハウジ
ング44と一体に形成されている摩擦板88(摺動部
材)が設けられている。即ちこの可変ギヤ比ユニット8
0においてはスライドピン56、ソレノイドアクチュエ
ータ58、ロックナット82、渦巻きバネ86a,86
b及び摩擦板88等により、この可変ギヤ比ユニット8
0の作動を制限する制限手段が構成されている。
【0037】この車両用操舵装置においては、ECU2
8が第1の実施の形態の場合と同様にして操舵輪24側
から逆入力が有ったと判定した場合及びモータ40が故
障したと判定した場合には、ソレノイドアクチュエータ
58に対して制御信号の出力を行いスライドピン56を
回転軸50の方向に変位させる。この場合にスライドピ
ン56は、図7及び図8に示すようにロックナット82
の係合凹部82aに挿入され、ロックナット82の回転
が規制される。
【0038】ロックナット82は、回転軸50が回転す
ることによりロータ48側又はベアリング84側の何れ
かの方向に移動する。ロックナット82がロータ48側
に移動する場合には、ロックナット82が次第に摩擦板
88に近づき、最終的にはロックナット82の端部が摩
擦板88に押しつけられ、モータハウジング44とロー
タ48が直結状態とされる。一方、ロックナット82が
ベアリング84側に移動する場合には、ロックナット8
2が次第にベアリング84に近づき、最終的にはロック
ナット82の端部がベアリング84に押しつけられ、モ
ータハウジング44とロータ48が直結状態とされる。
【0039】従って、可変ギヤ比ユニット80の作動が
停止されステアリングハンドル10と操舵輪24とが直
結状態とされるため、操舵輪24の側から過大な逆入力
があった場合であっても逆入力による位相ずれの発生を
防止することができる。
【0040】なお、操舵輪24側からの過大な逆入力が
無くなった場合及びモータ40の故障の原因が解消した
場合には、ECU28がソレノイドアクチュエータ58
に対して制御信号の出力を行いスライドピン56を引き
込みスライドピン56とロックナット82の係合凹部8
2aとの係合が解除される。従って、ロータ48とモー
タハウジング44の直結状態が解除されてステアリング
ハンドル10と操舵輪24との連結が解除され、可変ギ
ヤ比ユニット80の作動が再開される。
【0041】また、スライドピン56と係合凹部82a
との係合が解除されこの場合においては、渦巻きバネ8
6a,86bの回転力によりロックナット82が回転し
ロックナット82が中立位置に戻る。
【0042】次に、図9及び図10を参照して、この発
明の第3の実施の形態にかかる車両用操舵装置の説明を
行う。この車両用操舵装置は、第1の実施の形態にかか
る車両用操舵装置の可変ギヤ比ユニット14を可変ギヤ
比ユニット90に変更したものである。なお、この第3
の実施の形態にかかる車両用操舵装置の可変ギヤ比ユニ
ット90の説明においては、第1の実施の形態にかかる
可変ギヤ比ユニット14の構成と同一の構成には第1の
実施の形態の説明で用いたのと同一の符号を付してその
説明を省略する。
【0043】この可変ギヤ比ユニット90のモータハウ
ジング44の内部にはスライドピン56(係合部材)を
回転軸50の軸線に対して直交する方向に変位させるた
めのソレノイドアクチュエータ58が設けられている。
【0044】また、回転軸50の外周面には螺旋溝50
bが切られており、この螺旋溝50bにスライドピン5
6が係合する。また、ロータ48両端部にはモータハウ
ジング44から延び、モータハウジング44と一体に形
成される摩擦板92,94(摺動部材)が設けられてい
る。更に、摩擦板92とロータ48との間及びロータ4
8と摩擦板94との間の回転軸50にはバネ96a,9
6bが配置されている。即ちこの可変ギヤ比ユニット9
0においてはロータ48、螺旋溝50b、スライドピン
56、ソレノイドアクチュエータ58及び摩擦板92,
94等により、この可変ギヤ比ユニット90の作動を制
限する制限手段が構成されている。
【0045】この車両用操舵装置においては、ECU2
8が第1の実施の形態の場合と同様にして操舵輪24側
から逆入力が有ったと判定した場合及びモータ40が故
障したと判定した場合には、ソレノイドアクチュエータ
58に対して制御信号の出力を行いスライドピン56を
回転軸50の方向に変位させる。この場合にスライドピ
ン56は、図10に示すように回転軸50の螺旋溝50
bに挿入される。
【0046】この状態で回転軸50が回転するとロータ
48は、摩擦板92又は摩擦板94の何れかの方向に移
動する。ロータ48が摩擦板92側に移動する場合に
は、ロータ48が次第に摩擦板92に近づき、最終的に
はロータ48の端部が摩擦板92に押しつけられモータ
ハウジング44とロータ48が直結状態とされる。一
方、ロータ48が摩擦板94側に移動する場合にも、摩
擦板92側に移動する場合と同様にモータハウジング4
4とロータ48が直結状態とされる。
【0047】従って、可変ギヤ比ユニット90の作動が
停止されステアリングハンドル10と操舵輪24とが直
結状態とされるため、操舵輪24の側から過大な逆入力
があった場合であっても逆入力による位相ずれの発生を
防止することができる。
【0048】なお、操舵輪24側からの過大な逆入力が
無くなった場合及びモータ40の故障の原因が解消した
場合には、ECU28がソレノイドアクチュエータ58
に対して制御信号の出力を行いスライドピン56を引き
込みスライドピン56と螺旋溝50bとの係合が解除さ
れる。従って、ロータ48とモータハウジング44の直
結が解除され、ステアリングハンドル10と操舵輪24
との連結が解除されて可変ギヤ比ユニット90の作動が
再開される。また、スライドピン56と螺旋溝50bと
の係合が解除されこの場合においては、バネ96a,9
6bの弾性力によりロータ48が中立位置に戻る。
【0049】なお、上述の各実施の形態にかかる可変ギ
ヤ比ユニットにおいては、モータ40側のモータハウジ
ング44が上部ステアリングシャフト12aの下端に接
続されていると共にキャリア54が下部ステアリングシ
ャフト12bの上端に接続されているが、この接続関係
を逆にしても可変ギヤ比ユニットにおいて上述の実施の
形態と同様の制御を行うことができる。
【0050】また、上述の第1の実施の形態において
は、摩擦部材78をロータ48の端部に押しつけること
により、また、第2の実施の形態においては、ロックナ
ット82の端部を摩擦板88又はベアリング84に押し
つけることにより、また、第3の実施の形態において
は、ロータ48の端部を摩擦板92又は摩擦板94に押
しつけることによりモータハウジング44とロータ48
を直結状態とさせているが、摩擦部材78の表面、ロー
タ48の端部、ロックナット82の端部又は摩擦板8
8,92,94の表面等に凹凸を設けることにより、モ
ータハウジング44とロータ48の直結を更に確実に行
うことができる。
【0051】また、上述の第3の実施の形態において
は、バネ96a,96bの弾性力によりロータ48を強
制的に中立位置に戻しているが、このバネ96a,96
bを省略した場合においてもステータ46とロータ48
との磁気的な釣り合いによってロータ48を中立位置に
戻すことができる。
【0052】
【発明の効果】この発明によれば、過大な逆入力が有っ
たこと等を示す外部からの信号の入力があった場合に、
制限手段によりモータの回転力に基づいてモータの回転
部の回転を規制する。従って、伝達比可変手段の機能を
停止させることができ過大な逆入力が有った場合等にお
いてもステアリングハンドルの操舵量と操舵輪の操舵量
との間に位相ずれが生じることを防止することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態にかかる車両用操舵装置の構
成図である。
【図2】第1の実施の形態にかかる車両用操舵装置の可
変ギヤ比ユニットの構成図である。
【図3】第1の実施の形態にかかる可変ギヤ比ユニット
の制限手段を示す図である。
【図4】第1の実施の形態にかかる可変ギヤ比ユニット
(図3)のA−A断面図である。
【図5】第1の実施の形態にかかる可変ギヤ比ユニット
の制限手段の作動状態を示す図である。
【図6】第2の実施の形態にかかる車両用操舵装置の可
変ギヤ比ユニットの構成図である。
【図7】第2の実施の形態にかかる可変ギヤ比ユニット
の制限手段を示す図である。
【図8】第2の実施の形態にかかる可変ギヤ比ユニット
の制限手段の作動状態を示す図である。
【図9】第3の実施の形態にかかる可変ギヤ比ユニット
の構成図である。
【図10】第3の実施の形態にかかる可変ギヤ比ユニッ
トの制限手段の作動状態を示す図である。
【符号の説明】
2…車両用操舵装置、10…ステアリングハンドル、1
2a…上部ステアリングシャフト、12b…下部ステア
リングシャフト、14…可変ギヤ比ユニット、16…ス
テアリングギヤボックス、18…ラックバー、20…タ
イロッド、22…ナックルアーム、24…操舵輪、26
…舵角センサ、28…ECU、30…出力角センサ、3
2…車速センサ、40…モータ、42…減速機、56…
スライドピン、58…ソレノイドアクチュエータ、5
9,60,62,64…歯車、66…支持部材、70…
円柱部材、76…渦巻きバネ、78…摩擦部材、80…
可変ギヤ比ユニット、82…ロックナット、86a,8
6b…渦巻きバネ、88…摩擦板、90…可変ギヤ比ユ
ニット、92,94…摩擦板。
フロントページの続き (72)発明者 小城 隆博 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (56)参考文献 特開 平9−11928(JP,A) 特開 平8−26128(JP,A) 特開 平5−124534(JP,A) 特開 平3−153467(JP,A) 特開 平10−287250(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B62D 5/00 - 5/30 B62D 6/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ステアリングハンドルと操舵輪とを連結
    する操舵伝達系の途中にモータの駆動により伝達比を可
    変する伝達比可変手段を備えた車両用操舵装置におい
    て、 外部からの信号により前記モータの回転力に基づいて前
    記伝達比可変手段の作動を制限する制限手段を備え 前記制限手段は、 前記モータの回転部と共に回転する回転部材と、 前記回転部材の前記回転部周りの動きを規制する規制手
    段と、 前記規制手段の解除時に前記回転部の回転力により前記
    回転部材が移動して前記回転部の回転を制動する制動手
    段とを備えることを特徴とする 車両用操舵装置。
  2. 【請求項2】 ステアリングハンドルと操舵輪とを連結
    する操舵伝達系の途中にモータの駆動により伝達比を可
    変する伝達比可変手段を備えた車両用操舵装置におい
    て、 外部からの信号により前記モータの回転力に基づいて前
    記伝達比可変手段の作動を制限する制限手段を備え、 前記制限手段は、 前記モータの回転部に対して相対回転して前記回転部の
    軸線方向に移動する移動部材と、 前記移動部材の回転を規制する回転規制手段と、 前記回転規制手段により前記移動部材の回転を規制する
    ことにより前記移動部材が移動して当接する摺動部材と
    を備えることを特徴とする車両用操舵装置。
  3. 【請求項3】 ステアリングハンドルと操舵輪とを連結
    する操舵伝達系の途中にモータの駆動により伝達比を可
    変する伝達比可変手段を備えた車両用操舵装置におい
    て、 外部からの信号により前記モータの回転力に基づいて前
    記伝達比可変手段の作動を制限する制限手段を備え、 前記制限手段は、 軸線方向に移動可能に支持した前記モータの回転部と、 前記回転部の外周に形成された螺旋溝と、 前記回転部の移動方向に設けられ前記回転部が移動して
    当接する摺動部材と、 前記螺旋溝に係合する係合部材とを備えることを特徴と
    する車両用操舵装置。
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