JP3502070B2 - 鋼のスラブ連鋳法 - Google Patents

鋼のスラブ連鋳法

Info

Publication number
JP3502070B2
JP3502070B2 JP2001212661A JP2001212661A JP3502070B2 JP 3502070 B2 JP3502070 B2 JP 3502070B2 JP 2001212661 A JP2001212661 A JP 2001212661A JP 2001212661 A JP2001212661 A JP 2001212661A JP 3502070 B2 JP3502070 B2 JP 3502070B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
slab
solidification
width direction
completion position
region
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2001212661A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2003025053A (ja
Inventor
雅彦 小北
秀夫 森
裕基 山本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kobe Steel Ltd
Original Assignee
Kobe Steel Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kobe Steel Ltd filed Critical Kobe Steel Ltd
Priority to JP2001212661A priority Critical patent/JP3502070B2/ja
Publication of JP2003025053A publication Critical patent/JP2003025053A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3502070B2 publication Critical patent/JP3502070B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Continuous Casting (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鋼のスラブ連鋳を
行なう際に、連鋳機内における溶鋼の凝固完了位置近傍
で連鋳機のロール間隙を絞り込んで圧下することによ
り、スラブの厚み中心部に生じる偏析を可及的に軽減し
得る様に改善された方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】鋼のスラブ連鋳を行なうに当たり、スラ
ブ鋳片の厚み中心部に発生する偏析を軽減することは重
要課題の一つである。かかる課題の下で従来から実施さ
れている中心偏析の改善手法としては、電磁攪拌の適
用、低温鋳造、あるいは、連鋳機内でのバルジングを防
止するためのロールピッチの短縮など、多くの手法が提
案示されており、それなりの効果を得ている。
【0003】また、凝固末期の収縮に伴う溶鋼の流動に
よって引き起こされる偏析については、凝固末期におけ
るロールの間隙を狭めて未凝固鋳片を軽圧下する方法が
有効であるとの報告が見られる(例えば、「わが国にお
ける鋼の連続鋳造技術史」第515−524頁など)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところがスラブ連鋳に
おいて、上記の如く凝固末期のロール間隙を狭めて未凝
固鋳片を軽圧下する技術を適用すれば、平均的には中心
偏析の改善効果を得ることができるが、鋳片の幅方向で
中心偏析レベルのバラツキが発生し問題となる。そし
て、幅方向に一部でも中心偏析の高い部分が存在する
と、当該偏析部分が使用環境の最も厳しい部分と合致し
たとき、重大な問題となる。
【0005】たとえば図1は、従来のスラブ鋳片に見ら
れる典型的な幅方向中心偏析(鋼中炭素濃度)のバラツ
キを幅方向に一定間隔で測定し、その分析値をバルクの
分析値で徐した値(C/C0)として示したものであ
る。この図からも明らかな様に、鋳片幅方向でC/C0
が1.0付近に多く認められるものの、当該値が1.4
にも達する偏析部位も散見される。
【0006】こうした鋳片幅方向で中心偏析のバラツキ
が生じる原因については、幅方向での凝固進行状態の違
いに起因するとの報文[CAMP−ISIJ vol.
2(1989)−1154やNKK技報No.160
(1997,12)P12、またはCAMP−ISIJ
vo1.2(1989)P1158など]、或は、幅
方向に分割された圧下ロールの軸受部での圧下の不均一
に起因するとの見解(特開2001−25850号公
報)等が見られる。
【0007】これらのうち前者については、鋳造方向の
凝固バラツキを低減するため、連鋳機における2次冷却
水量を幅方向で調整し、幅方向における凝固の進行をで
きるだけ均一にしようという試みがなされている。しか
し、スラブ連鋳における2次冷却水は、連鋳機内での鋳
片表面温度をコントロールして表面割れを防止する手段
となっており、表面割れ感受性の高い鋼種については、
凝固完了位置を幅方向に均一化するための冷却と両立す
るとは限らず、完全な解決策とは言い難い。また、圧下
ロールの隙間を意識的に広げた後に圧下する方法も提案
されているが、この方法を採用すると、内部割れの如き
他の欠陥を誘起させる恐れがある。
【0008】一方後者については、分割ロールの軸受位
置を鋳片幅方向で調整可能にする技術が提案されてい
る。ところがこの方法を実現するには、既存設備を大幅
に改造しなければならず、多大な費用負担が強いられ
る。
【0009】本発明者は上記の様な従来技術の問題点に
鑑みてなされたものであり、その目的は、多大な設備負
担を要することなく、しかも表面割れ感受性の高い鋼種
に対しても支障なく適用できて、鋳片幅方向中心偏析の
バラツキをより確実に低減することのできる技術を確立
することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決すること
のできた本発明にかかるスラブ連鋳法とは、鋼のスラブ
連鋳を行なうに当たり、連鋳機内のスラブ幅方向で凝固
が先行する領域の凝固完了位置(A)と、凝固が遅延す
る領域の凝固完了位置(B)を求め、上記凝固完了位置
(A)近傍のロール対で、下記式によって求められる
1 (mm)以上の圧下を鋳片に加えるところに要旨を有
している。 1 =T×[1−√(Xmin/Xmax)] 式中、Xminは、前記凝固完了位置(A)のメニスカ
スからの距離(m)、Xmaxは、前記凝固完了位置
(B)のメニスカスからの距離(m)、Tは鋳片厚み
(mm)を夫々表わす。 また本発明の他の構成は、鋼の
スラブ連鋳を行なうに当たり、連鋳機内のスラブ幅方向
で凝固が先行する領域の凝固完了位置(A)と、凝固が
遅延する領域の凝固完了位置(B)を求め、上記凝固完
了位置(A)近傍のロール対で、上記式によって求めら
れるR 1 (mm)と下記式によって求められるR 2 (m
m)のいずれか小さい方の値以上の圧下を鋳片に加える
ところに要旨を有している。 2 =0.2×√(Xmin/Vc) 式中、Xminは前記と同じ、Vcは鋳造速度(m/m
in)を表わす。
【0011】上記方法を実施するに当たり、前記式によ
って求められるR2とR1の値が異なる場合は、それらの
うち何れか小さい方の値以上の圧下を鋳片に加えること
で、鋳片中心部の溶鋼の流動は充分に阻止され中心偏析
防止の目的を果たすことができる。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明者らは前述した様な公知技
術の下で、鋳片幅方向に生じる中心偏析のバラツキを効
果的に低減することのできる方法の確立すべく鋭意研究
を進めてきた。その結果、鋳片幅方向で凝固進行状態に
違いがある領域の圧下条件を適切に制御すれば、鋳片幅
方向の中心偏析のバラツキを大幅に低減できることを突
き止めた。
【0013】具体的には、特定の鋳造条件(鋳造速度、
2次冷却条件、鋼種、鋳片厚みなど)下における凝固完
了点の鋳片幅方向でのバラツキを調査し、該鋳片幅方向
における、近接する他の位置より凝固が相対的に先行す
る領域(以下、凝固先行領域という)と、逆に他の位置
より凝固が相対的に遅延する領域(以下、凝固遅延領域
という)とについて、それぞれメニスカスからの距離を
求め、凝固先行領域における凝固完了点近傍に位置する
1対のロール或は2対以上のロール群を、その上流側に
位置するロール対の間隙よりも一定値以上狭くしてスラ
ブ鋳片に強圧下を加えれば、鋳片幅方向の中心偏析のバ
ラツキが大幅に低減することを突き止めた。
【0014】ここで言う凝固完了点とは、鋳片のロール
隙間を鋳造方向に一定としたとき、鋳片厚み中心で凝固
収縮による溶鋼の流動がなくなる位置を意味し、本発明
者らの経験によると、この位置は鋳片厚み中心の固相率
が0.6〜0.8の範囲にある位置であることを確認し
ている。そしてこの凝固完了点は、1)鋳片内にトレーサ
ーの入った鋲などを打ち込んで調査する方法、2)連鋳に
おける溶鋼の凝固進捗状況から計算によって求める方
法、若しくはこれら1)、2)を組み合わせることによって
求めることができる。
【0015】スラブ鋳片内での幅方向中心偏析のバラツ
キは、例えば図2の概念平面図に示す如く、凝固界面の
濃化溶鋼が鋳片幅方向に凝固の早い部位から凝固の遅い
部位へ流動することによって発生すると考えられ、該鋳
片幅方向の流動は、鋳片厚み中心での濃化溶鋼が、凝固
の早い部位で凝固の遅い部位よりも移動し難くなった時
に生じると思われる。
【0016】そして例えば図3に示す如く、鋳片の幅方
向で溶鋼の流動し易さが異なる領域が隣接している部位
にロール圧下が加わると、凝固の早い部位の濃化溶鋼は
凝固の遅い部位に流れ込み、凝固の遅い部位に濃化溶鋼
が集中して中心偏析が助長される。
【0017】即ち図3は、鋳片幅方向の凝固先行領域と
凝固遅延領域における凝固界面の位置を短片側からみた
様子を模式的に示したものである。この図の凝固先行領
域で鋳片厚み中央が溶鋼の流動し難い遷移領域に入った
後、凝固の遅い部位が遷移領域に入るまで(図3のXm
inからXmaxまでの区間)を、圧下によって溶鋼の
流動を抑制すれば、鋳片幅方向の中心偏析のバラツキを
低減できるのである。
【0018】そこで、この領域における幅方向の溶鋼の
流動を抑制するための圧下条件について更に検討を重ね
た結果、この領域での圧下量を大きくし、且つできるだ
け少ないロール対で鋳片に圧下を加えることが重要であ
るとの知見を得た。より具体的には、凝固先行領域を濃
化溶鋼が移動しない領域に速やかに移行させるか(図3
においてR2以上の圧下を可及的速やかに行うか)、凝
固遅延領域を濃化溶鋼が移動し難い遷移領域に速やかに
移行させるか(図3のR1以上の圧下を速やかに行う
か)が重要であり、望ましくは、1本のロール対により
1あるいはR2のいずれか小さい方の値以上に圧下すれ
ば、中心偏析のバラツキを最小限に抑え得ることが確認
された。
【0019】こうしたR1およびR2の値は、凝固完了点
を測定あるいは計算することで、下記式によって求める
ことができる。 (R1の算出法)凝固シェルの厚みは、凝固時間の平方
根に比例することが知られており、このことから下記式
(I)の関係が成立する。 T/2=C1×√(Xmax/Vc)……(I) [式中、Tは鋳片の厚み(mm)、Vcは鋳造速度(m
/min)、Xmaxは最も凝固完了が遅い部位の凝固
完了位置をメニスカスから測った距離(m)、C1定数
(未知)を表わす]。
【0020】また、スラブ鋳片における凝固遅延領域の
中心部が流動可能な液状であるとき、これを遷移領域に
まで圧下するのに必要な圧下量R1は、図4に示す如く
幅方向で凝固が遅延している部位が、幅方向で凝固が先
行している部位の厚み中心部が流動しなくなるまで凝固
したときに何mm未凝固で流動する領域の厚みが残って
いるかを表わしているから、凝固シェル厚みTとの関係
で下記式(II)が成り立つ。 R1/2=T/2−C1×√(Xmin/Vc)……(II) [式中、R1、T、Vc、C1は前記と同じ、Xminは
最も凝固完了が早い部位の凝固完了位置をメニスカスか
ら測った距離(m)を表わす]。
【0021】よって、上記式(I),(II)からC1を消去
すると R1=T×[1−√(Xmin/Xmax)]……(III) が導かれる。
【0022】従って、スラブ連鋳を行なう際に、連鋳機
内のスラブ幅方向における凝固先行領域の凝固完了位置
(A)(即ち、メニスカスからの距離Xmin)と、凝
固遅延領域の凝固完了位置(B)(即ち、メニスカスか
らの距離Xmax)とを求め、上記凝固完了位置
(A)、即ちメニスカスからの距離Xminの近傍に位
置するロール対で、前記式(III)によって求められるR1
(mm)以上の圧下を鋳片に加えれば、凝固遅延領域内
に存在する流動溶鋼が存在しなくなり、偏析要因が解消
される。
【0023】(R2の算出法)また、凝固シェルの厚み
は、前述の如く凝固時間の平方根に比例するので、上記
と同様に下記式(IV)の関係が成立する。 T/2=C2×√(Xmin/Vc)……(IV) [式中、R2、T、Vc、Xminは前記と同じ、C2
定数(未知)を表わす]
【0024】また、スラブ鋳片における凝固先行領域の
中心部が流動可能な液状であるとき、該遷移領域を圧下
するのに必要な圧下量R2は、図5に示す如く幅方向で
凝固が先行している部位で、当該部位の厚み中心部が流
動しなくなる部位まで凝固したときの遷移領域の厚みを
表わしているから、凝固シェル厚みTとの関係で下記式
(V)が成り立つ。 R2/2=T/2−(C20.1)×√(Xmin/Vc)……(V) [式中、T、C2、Xmin、Vcは前記と同じで
る]よって、これらの式(IV),(V)からC2を消去する
と R2=2×0.1×√(Xmin/Vc)=0.2×√(Xmin/Vc)…(VI) が導かれる。
【0025】従って、スラブ連鋳を行なう際に、連鋳機
内のスラブ幅方向における凝固先行領域の凝固完了位置
(A)(即ち、メニスカスからの距離Xmin)を求
め、上記凝固完了位置(A)、即ちメニスカスからの距
離Xminの近傍に位置するロール対で、前記式(VI)に
よって求められるR2(mm)以上の圧下を鋳片に加え
れば、凝固先行領域内への溶鋼の流動が起こり得なくな
り、偏析要因が解消される。
【0026】従って本発明では、連鋳機内のスラブ幅方
向における凝固先行領域の凝固完了位置(A)、即ちメ
ニスカスからの距離Xminの近傍に位置するロール対
によって、ロール圧下の程度を前記R1またはR2以上と
なる様に制御すれば、中心偏析防止の目的を果たすこと
ができる。但し、上記圧下量を示すR1とR2は同一では
ないので、これらの値が異なる場合は、これらのうち何
れか小さい方の圧下量以上となる様に制御すれば、結果
的に鋳片内部に存在する溶鋼の流動は阻止されるので、
本発明の目的は充分に達成される。
【0027】ところで上記では、スラブ鋳片の幅方向で
凝固先行領域および凝固遅延領域がそれぞれ1ヵ所ずつ
存在する場合を代表的に取り上げて説明したが、これら
凝固先行領域および凝固遅延領域がスラブ鋳片の幅方向
で複数存在する場合は、凝固が最も先行し或は遅延する
領域を基準にして同様の制御を行なえば、本発明の目的
を充分に果たすことができる。
【0028】また、偏析防止のため圧下量の制御は、圧
下該当位置に近接する唯1対のロールで行なうのが最も
効率的であるが、場合によってはこれに隣接する2対も
しくは3対以上のロール群を適用して段階的に圧下を加
える様にすることも有効である。圧下量の調整手段も格
別特殊な機構が求められるわけではなく、従来から知ら
れた圧下量調整手段、例えば、厚みの異なるスペーサー
あるいはネジ機構などを用いてロール対の間隙を調整す
る方法、或は、ロール対を鋳片に押し付ける圧力を事前
に若しくはオンラインで測定されたロール間隙に応じて
制御する方法などを利用して行なえばよい。
【0029】
【実施例】以下、本発明の実施例を示すが、本発明はも
とより下記実施例によって制限を受けるものではなく、
前・後記の趣旨に適合し得る範囲で適当に変更を加えて
実施することも勿論可能であり、それらはいずれも本発
明の技術的範囲に包含される。
【0030】実施例 鋼スラブ鋳造用の実験用連鋳機(280mm厚×幅21
00mm、鋳造速度1.2m/min)を使用し、C含
量が0.15質量%の普通鋼を鋳造し凝固末期の鋳片圧
下テストを行なった。鋳型内での注入ノズルからの溶鋼
の噴出方向と、鋳型下方部での2次冷却水量を変化させ
ることにより、鋳片幅方向で凝固完了点の異なる鋳片を
意識的に製造し、凝固末期部位に330mmピッチで配
置された径280mmの圧下用ロール群により鋳片の圧
下を実施した。
【0031】凝固完了点は、トレーサーとしてAuを未
凝固溶鋼内に添加し、Auが拡散した領域をその時点で
の未凝固領域と判定してXmin,Xmaxの値を求め
た。凝固完了部でのロール隙間の絞込み量は0.5mm
/m一定とし、Xmin部位近傍のロールの圧下量を変
化させるテストを行なった。なお圧下量の調整は、ネジ
機構を有する隙間調整装置でロール隙間を調整すること
により行なった。
【0032】得られた鋳片の厚み中心部に、直径5mm
のドリルで幅方向に20mmピッチで孔を空けてCの分
析を行い、鋳片幅方向で測定された最大C濃度(Cma
x)とバルクのC分析値C0との比(Cmax/C0)に
より幅方向の中心偏析のバラツキを評価した。
【0033】結果を表1に示す。また図6は、表1に示
した実験結果を基に、横軸にXmax−Xminの値、
縦軸にXmin近傍での最大のロール1対での圧下量を
とってグラフ化したもので、○は(Cmax/C0)が
1.2未満でC偏析のバラツキが小さいもの、×は(C
max/C0)が1.2以上でC偏析のバラツキが相対
的に大きいものを示している。またこのグラフには、R
1及びR2の値も同時に示した。
【0034】
【表1】
【0035】表1および図6からも明らかな様に、
1,R2の小さい方より多い圧下量をロール1対で実施
したときには、幅方向の中心偏析のバラツキが軽減する
ことを確認できる。
【0036】また図7は、本発明の前記要件を満たす制
御を実施したときのスラブ鋳片幅方向のC偏析状態を調
べた結果を示したものである。この図を前記図1に示し
た従来例と比較すれば明らかな様に、極端なC偏析部は
なくなり、C/C0が高いものでも1.2未満に抑えら
れていることが分かる。
【0037】
【発明の効果】本発明は以上の様に構成されており、連
続鋳造で製造されるスラブ幅方向の中心偏析のバラツキ
を低減し、幅全体に亘って均質で安定した品質のスラブ
を確実に製造し得ることになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】通常のスラブ連鋳によって得た鋳片の幅方向に
おける偏析のバラツキを示す図である。
【図2】スラブ連鋳時における鋳片の上方からみた凝固
末期近傍の凝固プロフィール模式図である。
【図3】同じくスラブ連鋳時における鋳片の側方からみ
た凝固末期近傍の凝固プロフィール模式図である。
【図4】式(II)の算出法を説明するための概念図であ
る。
【図5】式(V)の算出法を説明するための概念図であ
る。
【図6】1対のロール圧下を加えて行なった実験結果を
示すグラフである。
【図7】本発明の要件を満たす条件で連続鋳造実験を行
なった時の、鋳片幅方向の偏析のバラツキを示す図であ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−37356(JP,A) 特開 平5−237621(JP,A) 特開2000−218350(JP,A) 特開2001−25850(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B22D 11/128 350 B22D 11/16 B22D 11/20

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鋼のスラブ連鋳を行なうに当たり、連鋳
    機内のスラブ幅方向で凝固が先行する領域の凝固完了位
    置(A)と、凝固が遅延する領域の凝固完了位置(B)
    を求め、上記凝固完了位置(A)近傍のロール対で、下
    記式によって求められるR1(mm)以上の圧下を鋳片
    に加えることを特徴とする鋼のスラブ連鋳法。 R1=T×[1−√(Xmin/Xmax)] 式中、Xminは、前記凝固完了位置(A)のメニスカ
    スからの距離(m)、Xmaxは、前記凝固完了位置
    (B)のメニスカスからの距離(m)、Tは鋳片厚み
    (mm)を夫々表わす。
  2. 【請求項2】 鋼のスラブ連鋳を行なうに当たり、連鋳
    機内のスラブ幅方向で凝固が先行する領域の凝固完了位
    置(A)と、凝固が遅延する領域の凝固完了位置(B)
    を求め、上記凝固完了位置(A)近傍のロール対で、下
    記式によって求められる 1 (mm)とR 2 (mm)のい
    ずれか小さい方の値以上の圧下を鋳片に加えることを特
    徴とする鋼のスラブ連鋳法。 1 =T×[1−√(Xmin/Xmax)] 2 =0.2×√(Xmin/Vc) 式中、Xminは、前記凝固完了位置(A)のメニスカ
    スからの距離(m)、Xmaxは、前記凝固完了位置
    (B)のメニスカスからの距離(m)、Tは鋳片厚み
    (mm)、Vcは鋳造速度(m/min)を夫々表わ
    す。
JP2001212661A 2001-07-12 2001-07-12 鋼のスラブ連鋳法 Expired - Fee Related JP3502070B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001212661A JP3502070B2 (ja) 2001-07-12 2001-07-12 鋼のスラブ連鋳法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001212661A JP3502070B2 (ja) 2001-07-12 2001-07-12 鋼のスラブ連鋳法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003025053A JP2003025053A (ja) 2003-01-28
JP3502070B2 true JP3502070B2 (ja) 2004-03-02

Family

ID=19047788

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001212661A Expired - Fee Related JP3502070B2 (ja) 2001-07-12 2001-07-12 鋼のスラブ連鋳法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3502070B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101049844B1 (ko) * 2003-12-17 2011-07-15 주식회사 포스코 연주주편의 폭방향 중심편석 저감방법
JP4948977B2 (ja) * 2006-11-13 2012-06-06 新日本製鐵株式会社 連続鋳造鋳片の凝固完了点近傍の軽圧下方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2003025053A (ja) 2003-01-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5686062B2 (ja) 鋼の連続鋳造方法
Scholes Segregation in continuous casting
JP3502070B2 (ja) 鋼のスラブ連鋳法
JP3427794B2 (ja) 連続鋳造方法
JP3064832B2 (ja) 連続鋳造方法
JPH036855B2 (ja)
JP5790449B2 (ja) 連続鋳造鋳片の品質判定方法
JPH0999348A (ja) 連続鋳造機のロールセグメント装置
JP3214374B2 (ja) 鋼の連続鋳造法
CN109261920B (zh) 小方坯连铸单辊压下方法和设备
JP3111954B2 (ja) 連続鋳造方法
JP5831118B2 (ja) 鋼の連続鋳造方法及び装置
JP7371821B1 (ja) 鋼の連続鋳造方法
WO2024004447A1 (ja) 鋼の連続鋳造方法
JP3275828B2 (ja) 連続鋳造方法
JPH02160151A (ja) 連鋳機内における鋳片形状成形方法
JPH038863B2 (ja)
JP3395674B2 (ja) 連続鋳造方法
JP3499546B2 (ja) 鋼の連続鋳造方法
JP3395717B2 (ja) 連続鋳造方法
JPH01306059A (ja) 連続鋳造における鋳片ストランドの大圧下方法
JP2000094101A (ja) 連続鋳造鋳片、その連続鋳造方法および厚鋼板の製造方法
JPH0710425B2 (ja) 鋼の連続鋳造方法
JP2885881B2 (ja) 連続鋳造法
KR100650560B1 (ko) 쌍롤식 박판주조공정의 델타페라이트 제어 방법

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20031125

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20031203

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20071212

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081212

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091212

Year of fee payment: 6

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees