JPH0710425B2 - 鋼の連続鋳造方法 - Google Patents

鋼の連続鋳造方法

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JPH0710425B2
JPH0710425B2 JP1276789A JP27678989A JPH0710425B2 JP H0710425 B2 JPH0710425 B2 JP H0710425B2 JP 1276789 A JP1276789 A JP 1276789A JP 27678989 A JP27678989 A JP 27678989A JP H0710425 B2 JPH0710425 B2 JP H0710425B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、溶鋼の軽圧下連続鋳造法に係わり、特に中心
偏析やセンターポロシティを更に改善する連続鋳造方法
に関するものである。
(従来の技術) 近年、ラインパイプ材や海洋構造物等の材質特性に対す
る要求は厳しさを増しており、特に均質な鋼材の提供が
重要な課題になっている。
本来、鋼材は全体が均質な事を望まれるが、鋼は一般に
硫黄、燐、マンガン等の不純物を不可避的に含む。この
不純物が鋼の鋳造過程に断面中心部に偏析し部分的に濃
化した侭凝固するため鋼が脆弱になる。
特に連続鋳造法による鋳片の厚み中心部には通常、マク
ロ偏析及び点状偏析、或いはV偏析、逆V偏析と呼ばれ
る顕著な成分偏析が観察される。
こうした成分偏析は最終製品の均質性を著しく損ない、
該製品の使用時に鋼に作用する応力等により、該偏析が
起点となって亀裂が発生するためその低減が切望されて
いる。
かかる成分偏析は凝固末期に残溶鋼が凝固収縮力等によ
って流動し、固液界面近傍の溶質を洗い出し、残溶鋼に
該溶質が累進的に濃化していくことによって生じる。従
って、成分偏析を防止するには、残溶鋼の流動原因を取
り除くことが肝要である。かかる溶鋼流動原因として
は、鋼の凝固収縮による流動のほか、ロール間の鋳片バ
ルジングやロールアライメント不整による流動等があ
り、これらの内最も支配的な原因は凝固収縮である。
従って偏析を防止するには、該凝固収縮量に応じて鋳片
内に発生する空隙に流入する溶鋼の移動を防止する必要
があり、そのため該凝固収縮量に見合った鋳片断面積を
縮小する鋳片圧下が必要である。
鋳片を圧下して偏析を改善する試みは古くからあり、例
えば特公昭63-45904号公報記載の方法がある。
これは、連続鋳造によって製造する鋳片のマクロ偏析や
点状偏析及びV偏析、逆V偏析等の偏析を防止するた
め、増大する設備費と品質の安定度のバランスから求め
られ、最も実用的とされている範囲、つまり、鋳塊の凝
固完了部から凝固率40%以上の未凝固末端部迄の所要の
範囲を面部材で支持してバルジングを防止すると共に、
該面部材で挟持する範囲内で鋳塊の凝固収縮量に応じて
鋳片断面積を縮小しつつ、完全凝固させる方法で、該面
部材で鋳塊を所要の時間をおいて断続的に多段圧下する
ことにより、小さな圧力下で上記した各偏析を効果的に
解消しようとするものである。
しかしながら、これらの方法によっても時に偏析の解消
が認められなかったり、場合によっては偏析がかえって
悪化する等の問題があった。
そのため鋳造後の鋳片から内質評価用のサンプルを採取
し、その評価の結果に応じて時々の適正な条件を決定し
直さなければならないばかりでなく、その間の鋳造品
は、場合によっては偏析の拡散処理等の無害化処理を施
す必要が生じ、その結果品質、操業上の対策、製造コス
トの高騰等各種の問題があった。
(発明が解決しようとする課題) 本発明は、従来方法のかかる問題点を解消し、上記偏析
の他併せてセンターポロシティ等の欠陥を伴わない、健
全にして均質な鋳片を経済的に製造出来る連続鋳造方法
を提案する事を課題とするものである。
(課題を解決するための手段) 本発明は上記課題を解決するため、圧下開始時の鋳片の
厚み変動を0.5mm以下とした後、鋳片を凝固完了部から
凝固率40%以上の未凝固末端部迄の範囲において1回の
圧下率を1.5%以下で、且つ、全圧下率を0.5%以上、5.
0%以下で面圧下しつつ製造する事を特徴とする鋼の連
続鋳造方法を手段とするものである。
(作用) 本発明者等は、上記した偏析やセンターポロシティが前
記した特公昭63-45904号公報に開示されている面部材に
よる支持及び圧下鋳造方法によってもしばしば発生が見
られ、時には悪化する原因を探求し、課題を達成するた
め、種々実験検討を繰り返し、先ず鋳片偏析の改善のた
めには、特公昭63-45904号公報に開示されている知見、
軽圧下を実施する凝固過程の時期,圧下条件(凝固
収縮する鋳片に対する圧下量とそれにより形成される圧
下勾配)を基本とし、これに圧下開始時の鋳片厚みを
如何に均一に保つかの3点に集約される事を見出した。
具体的には、鋳片の凝固完了部から凝固率が40%以上
の未凝固末端部迄の許容範囲において、凝固の進行に
応じて逐次収縮する鋳片全面に1回の圧下率を1.5%以
下で、且つ全圧下率が0.5%以上、5.0%以下の範囲で圧
下鋳片中に、圧下帯に逐次入ってくる鋳片の厚み変動
が0.5mm以下である必要を見出したのである。
以下に上記知見を得た鋳造試験の結果について述べる。
第1図に、圧下率と中心偏析度および、鋳片縦断面の検
査によって求めたV偏析発生度との関係を示す。また、
第2図に、先に示した圧下帯入り側の鋳片厚みの測定値
から求めた厚み変動値(最大厚み−最小厚み)と面部材
による前記圧下によって得られた中心偏析度の関係を示
す。
第1図に明らかなように中心偏析度は圧下率が大きくな
る程改善される傾向を示す。
一方、V偏析発生度は圧下率が0.5%に近づくに従って
減少し、圧下率が0.5%以上、5.0%以下ではV状偏析の
発生は全く認められなくなり、圧下率が5.0%を超える
と逆に逆状偏析の発生が認められることを知見した。
これは、0.5%未満の圧下率では凝固収縮補償が不足
し、溶質が濃化した溶鋼が凝固末端部へ流れ込み、圧下
率が5.0%を超えると凝固収縮補償が過大となり、凝固
途上の上記溶質が濃化した溶鋼が逆流するために発生す
ることを知得した。
第2図は、適正な圧下率の範囲に於いて圧下帯入り側の
鋳片厚みの偏差を種々変化させて実験して得たデータの
解析結果である。
この図から本発明者等は、適正圧下率であるにも関わら
ず、圧下帯直前の鋳片厚み変動が0.5mmを超える条件で
は中心偏析度の変動が大きく、且つ不安定になり、健全
な鋳片と判定する中心偏析度の範囲0.95〜1.20を逸脱す
ることを知見した。
本発明者等は更に調査した結果、凝固の進行に応じて逐
次収縮する量に追従して行っている凝固収縮補償のため
の全圧下率が、圧下帯入側の厚み変化に対応して時に0.
5%〜5.0%の範囲を逸脱していることを知見した。
つまり、圧下帯に進入する鋳片の厚みがある瞬間の厚み
に対して0.5mmを超えて厚くなると、これを検知した面
部材は0.5%〜5.0%の圧下率を維持する状態に調整され
制御を始めるが、その時の鋳片は厚みが一定量継続的に
厚くなる例ばかりではなく、一時的に厚くなる例があ
り、この場合は全圧下率が5.0%を超え逆V偏析が発生
し、圧下帯に進入する鋳片の厚みが上記例と反対に、一
時的に0.5mmを超えて薄くなると、上記例とは逆に全圧
下率が0.5%を割ることとなり、V偏析が発生すること
を知見した。
このような場合には、圧下帯に進入する鋳片を圧下帯直
前で鋳片の厚みに対して1%以下の圧下率でロール又は
面部材で圧下を行い、該鋳片の厚み変動を0.5mm以下に
することが、該偏析対策として最も工業的にも技術的に
も優れている事を見出した。
本発明は以上の知見を基に成されたのである。
(実施例) 表1に示す組成を目標成分として、転炉で溶製し成分調
整したA1キルド溶鋼を、500〜400mm厚×1800〜2000mm幅
の鋳片に連続鋳造し次いで通常の方法で厚板に圧延し
た。
鋳造は10.5m半径の彎曲型連鋳機を用い、連続鋳造直後
の鋳片からサンプルを採取し、中心偏析度(健全鋳片=
0.95〜1.20)、内部割れ及びセンターポロシティ(健全
鋳片=0〜0.2)の発生状況等の評価指標とし、二次元E
PMAによる偏析濃度、偏析スポットサイズ・個数等を調
査した。
結果を表2に示す。表中1〜15は本発明例であり、16〜
25は比較例である。
表2から明らかなように、本発明例1〜15の内部品質で
あるV状偏析は改善が認められ、中心偏析度(Pc/Po)
は略1.0に近く、センターポロシティもまた実質的に無
害な範囲であり、更に過圧下による内部割れも発生して
いない。また1〜9及び13〜15の中でも圧下開始時の凝
固率が低い3、6、9及び13は圧下の効果が大きい。
また、6,10〜12は圧下時間の間隔が長くしかも圧下量が
大きいものであるが、鋳片の中心偏析状態は最も良好に
改善されている。このように、多段圧下の効果を生かす
ためには圧下量はもとより圧下時間についても連続鋳造
条件に見合った適切な値を選定することが重要である。
一方、16〜25の比較例は本発明の圧下条件を満たしてい
ないもので、1回当たりの圧下量、または全圧下量が過
大な16〜19は内部割れが存在し、圧下開始時の凝固率が
不適切な20,23はV状偏析及び中心偏析の改善が認めら
れない。
また、圧下条件は適切であったにも関わらず、圧下帯入
り側の鋳片厚みの変動が大きい21、22及び24ではV偏
析、中心偏析及びセンターポロシティは改善されていな
い。
更に、25に見られるように圧下間隔が極端に短いものは
たとえ圧下量が適正であっても中心偏析の改善効果は少
ない。
(発明の効果) 以上説明した本発明によれば、従来、高級鋼の製造にあ
たって、鋳片の避けられない致命的欠陥であった偏析や
センターポロシティを鋳片全体にわたって均一、且つ効
率的に改善して更に安定向上でき、この種分野にもたら
す効果は大きい。
【図面の簡単な説明】
第1図は圧下率とV状偏析及び偏析指数の関係を説明す
る図である。 第2図は圧下帯入り側の鋳片厚みと偏析指数の関係を説
明する図である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】鋼の連続鋳造において、鋳片を凝固完了部
    から凝固率40%以上の未凝固末端部迄の範囲において1
    回の圧下率を1.5%以下で、且つ、全圧下率を0.5%以
    上、5.0%以下で面圧下しつつ製造する連続鋳造方法に
    おいて、上記圧下開始時の鋳片の厚み変動を0.5mm以下
    として後上記圧下を付加する事を特徴とする鋼の連続鋳
    造方法。
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