JP2721382B2 - 鋼鋳片の組識微細化方法 - Google Patents

鋼鋳片の組識微細化方法

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、鋼の連続鋳造において、得られる鋳片の金
属組織の微細化をはかる方法に関するものである。
[従来の技術] 連続鋳造において、鋳造段階からの組織制御、特に組
織の微細化は重要な技術であり、鋳片の薄肉化にともな
い増々重要視されている。鋳片の組織を微細化すること
で、マクロ偏析の低減、鋳造後の材質造り込み工程、い
わゆる制御圧延・制御冷却工程の大幅省略ができる。
特に薄肉連続鋳造においては、鋳片を圧延して成品に
する際、圧下率を大きくすることができない。従って、
凝固組織が粗大の場合には、制御圧延による材質造り込
み不十分となるため、凝固組織微細化は、通常の連続鋳
造にも増して重要である。
従来鋳造組織の微細化については、例えば「鉄と鋼」
66(1980)、P638にあるようなモールド内電磁攪拌など
の機械的な柱状デンドライトの変形・剪断によるもの、
タンディッシュ内溶鋼加熱度の低下によるもの、また、
例えば「鉄と鋼」66(1980)、p618にあるような微量元
素添加によるものなどが報告されている。
モールド内電磁攪拌は主としてステンレス鋼に対する
ものであり、リジング対策を目的としている。また、微
量元素添加による方法は、添加元素としてZrや希土類元
素など酸化物を生成しやすい元素を用い、オーステナイ
ト粒界をピンニングすることでオーステナイトの成長を
抑制するものである。この方法も主にステンレス鋼に関
するものである。
本発明に示されるような連続鋳造直後の圧延による鋳
造組織制御法としては、特公昭54−38978、特公昭54−3
9215、特公昭54−39216号公報があるが、いずれも2対
以上の圧下ロールにより圧延しており、圧下率もせいぜ
い4%(=0.04)以下である。またその目的は、組織微
細化よりもむしろセンターポロシティや中心偏析などの
内部欠陥低減にある。
[発明が解決しようとする課題] 前述の鋳造組織微細化技術のうち、モールド内電磁攪
拌などの機械的な柱状デンドライトの変形・剪断による
方法では、センターポロシティや中心偏析がなくなり、
かつ等軸晶率の向上による組織微細化ははかれるが、せ
いぜい50%位が限界と考えられる。また、攪拌条件によ
っては局在的な偏析が発生する場合もあり、必ずしもす
べての面で有効な結果が得られるとは限らない。
タンディッシュ内の溶鋼温度を低くすることによって
も等軸晶率を造花させて組織を微細化することが可能で
あるが、この場合注入温度を低下させると、ノズル詰ま
りを起こし易く、安定した鋳造を行なえないため、操業
上好ましくない。
また、微量元素添加による方法では、等軸晶率向上し
ろが、コストのかかる割りには小さく、大幅な改善は期
待できない。
一方、特公昭54−38978、特公昭54−39215、特公昭54
−39216号公報による連続鋳造法での圧延では、前述の
通りセンターポロシティや中心偏析などの内部欠陥低減
には効果があるものの、等軸晶率向上などによる組織微
細化の効果は非常に小さい。
以上述べてきたように、既存の技術を用いて等軸晶率
の向上による大幅な組織微細化をはかり、等軸晶率で60
%以上、80%レベルを確保することは、不可能である。
本発明では、この等軸晶率60%以上を達成し、マクロ
偏析のない、微細な組織を造り出す技術を確立すること
を目的とする。
[課題を解決するための手段] 本発明は、 1.鋼の連続鋳造において、まだ鋳片内部に固液共存相が
あるうちに外部から鋳片を圧延する際に、その圧延時の
圧下率をR、鋳片厚をD、固相厚をDsとしたとき、Ds≧
1.5mmかつDs/D≦0.12の条件下で、 1.0−4.5×(Ds.D)≧R≧4.0×(Ds/D) …… なる圧延を、1対の圧下ロールを用いて行なうことを特
徴とする鋼鋳片の組織微細化方法。
である。
ここで、式の下限は、等軸晶生成に必要な最小の変
形量を与える式である。上限は、これを超えると、生成
した等軸晶が圧延によってモールド側に押し出されてし
まい、等軸晶率が著しく減少する。また、固相厚Dsが1.
5mm未満の場合には、圧下に耐えきれずに、破損する場
合が見られるため、Dsは1.5mm以上を必要とする。
圧延時に、圧延直前の未凝固領域側から、固相域内に
向かう内部割れの発生の懸念が考えられるので、圧延後
の試料について、広範囲かつ、詳細な観察を行なった
が、そのような割れは全く認められなかった。
なお、使用する連続鋳造機は、その種類を問わない。
本発明の特徴とするところは、鋳造している鋳片厚と
圧延位置での固相厚とにより定量的に適切な圧下率を与
える点にある。
第1図に、連続鋳造法において、鋳片に未凝固領域が
ある際のロール配置等の状況を示す。図において支持ロ
ール群1に保持され矢印方向に走行する鋳片には、中央
部の未凝固域2と周囲部の固相域3が存在する。4は鋳
片を所定位置で圧下する1対の圧下ロールである。
また、第2図に示すものは、双ベルト式薄肉連続鋳造
機の例であり、鋳片5はプーリ6にて回動する対向無端
ベルト7にて挟持されて鋳造されてくるが、ベルトから
排出され所定位置で圧下ロール8にて圧延される。
ここで、固相厚を決定する方法の一つとして、電磁波
法がある。これは電磁波の速度が固相と液相とで異なる
ことを利用した方法である。この他にも固相厚を決定す
る方法としては、硫黄添加法、錨打ち法、凝固計算など
がある。また、本発明の方法により生成した等軸晶の結
晶粒径は、従来の等軸晶(600〜700μ前後)に比べて微
細であり、約1/2程度の粒径である。
[作用] 本発明は、圧延という機械的な手段で通常の連続鋳造
で発生する柱状デンドライト生成を抑止して、鋳片厚の
60%以上を等軸晶化し、この等軸晶を変形によりさらに
微細化した上で、温度低下により変態が起こった場合で
も、その組織は微細なものとなるように制御している。
また、圧延時の圧下率を指標としており、定量的に把握
できるため、操業条件の決定が容易で、安定した操業を
行なうことができる。
[実施例] 以下に本発明による具体的な実施例を示す。
(実施例1) 第2図に示す双ベルト式薄肉連続鋳造機を用いて、第
1表に示すような条件で、炭素鋼の薄肉鋳片を製造し、
また内部が固まらないうちにこれを1対の圧下ロールで
圧延した。
注入する溶鋼温度と鋳造速度から、計算により圧延位
置での固相厚Dsが求められる。この方法にて、Dsを1,1.
5,2,3,4,5,6,7,8mmの9水準の値にとり、圧下率Rを0.
3,0.5,0.7の3水準の値にとってテストしてみた。な
お、圧下率Rは第1図よりR=(D−d)/Dで与えられ
る.その結果を第3図に示す。これより、等軸晶率60%
以上を有する領域は、実線で囲まれた部分であり、詳し
くは、 Ds/D≧0.03 かつ1.0−4.5×(Ds/D)≧R≧4.0×(Ds/D)を満足
するときである。この条件下で製造した薄肉鋳片の断面
を詳細に調査したが、内部割れは認められなかった。第
2表には、第3図における代表点について、等軸晶率お
よび等軸晶部分の結晶粒径の値を示す。
結晶粒径は、本発明条件範囲内でも範囲外でも大差な
いが、等軸晶率は、本発明は条件範囲内では80%以上を
実現しており、本発明条件が等軸晶率の向上に必要であ
ることがわかる。また、結晶粒径については、従来レベ
ルの1/2〜1/3程度となっており、本法が結晶細粒化にも
有効であることがわかる。
(実施例2) 実施例1と同じく、双ベルト式薄肉連続鋳造機を用い
て、第3表のように鋳片厚さ15mmの条件で炭素鋼の薄肉
鋳片を製造し、また内部が固まらないうちにこれを1対
の圧下ロールで圧延した。
実施例1と同様にして固相厚Dsを1.2,1.5,1.8mmの3
水準の値にとり、圧下率Rも0.3,0.5,0.7の3水準の値
にとってテストしてみた。その結果を第4図に示す。こ
こでも実施例1と同じような条件範囲を満足するとき
に、等軸晶率60%以上を達成している。この場合も内部
割れは認められなかった。
第4表には、第4図における代表点について、等軸晶
率および等軸晶部分の結晶粒径の値を示す。
実施例1と比較すると、本発明条件範囲内にあっても
等軸晶率は60%台まで低下しているが、条件範囲外の比
較例と比べてかなり大きな値となっており、また結晶粒
径も従来レベルの1/3位となっており、本発明が有効で
あることがわかる。
(実施例3) 現在広く用いられている鋳型式連続鋳造機を用い、第
5表のように鋳片厚さ250mmの条件で、炭素鋼の鋳片を
製造し、まだ内部が固まらないうちに、これを1対の圧
下ロールで圧延した。
固相厚Dsを2.5,25,40mmの3水準の値にとり、圧下率
Rを0.5および0.7の2水準の値にとってテストしてみ
た、その結果、および従来技術である電磁攪拌により組
織微細化をはかった場合を第6表に示す。
実施例1の鋳片厚50mmの場合と比べて、等軸晶率も向
上し、90%以上のケースもある。また、有効なDs/Dの範
囲も小さい値の方へ拡がっており、本発明の条件範囲が
拡大している。しかし、本発明の条件範囲からはずれた
比較例では、やはり等軸晶率が60%未満となっており、
本発明の有効性が認められる。従来技術の場合は、等軸
晶率60%が実現できない。また、結晶粒径も本発明およ
び比較例が従来レベルの1/2前後となっている。
以上の実施例により、本発明によるDs、Ds/DおよびR
の条件を満たすことによって、少なくとも鋳片厚Dが15
mm〜250mmの範囲では、組織の微細化がはかられる。
[発明の効果] 本発明を実施することにより、組織の微細な鋳片を効
率よく、製造することができる。また、この結果、マク
ロ偏析の低減、鋳造後の材質造り込み工程の大幅省略が
可能となる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、連続鋳造機を用いての本発明による圧延の一
般例を示す。 第2図は、双ベルト式薄肉連続鋳造機を用いての圧延の
例を示す。 第3図は、鋳片厚D=50[mm]のときのDs/DとRと等軸
晶率の関係を示す。 また、第4図は、鋳片厚D=15[mm]のときのDs/DとR
と等軸晶率の関係を示す。 1:支持ロール 2:未凝固域 3:固相域 4,8,12:圧下ロール 5:鋳片 6,11:プーリ 7,10:無端ベルト

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】鋼の連続鋳造において、まだ鋳片内部に固
    液共存相があるうちに外部から鋳片を圧延する際に、そ
    の圧延時の圧下率をR、鋳片厚をD、固相厚をDsとした
    とき、Ds≧1.5mmかつDs/D≦0.12の条件下で、 1.0−4.5×(Ds.D)≧R≧4.0×(Ds/D) なる圧延を、1対の圧下ロールを用いて行なうことを特
    徴とする鋼鋳片の組織微細化方法。
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