JP3501060B2 - γ−メタクリロキシプロピルシラン化合物の製造方法 - Google Patents

γ−メタクリロキシプロピルシラン化合物の製造方法

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JP3501060B2 JP2000003812A JP2000003812A JP3501060B2 JP 3501060 B2 JP3501060 B2 JP 3501060B2 JP 2000003812 A JP2000003812 A JP 2000003812A JP 2000003812 A JP2000003812 A JP 2000003812A JP 3501060 B2 JP3501060 B2 JP 3501060B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はγ−メタクリロキシ
プロピルシラン化合物の製造方法に関する。更に詳しく
は、白金触媒、ヒンダードフェノール化合物、および芳
香族アミン化合物の存在下、および酸素と不活性気体か
らなる混合気体の雰囲気下、メタクリル酸アリルエステ
ルとSi−H結合を有する有機ケイ素化合物とを反応さ
せることを特徴とするγ−メタクリロキシプロピルシラ
ン化合物の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】無機物と反応する加水分解基と有機官能
基とを、分子内に有する化合物であるγ−メタクリロキ
シプロピルシラン化合物は、有機重合体と無機材料表面
とを化学的に結合させることができ、有機重合体と無機
材料との複合材料における物理・機械的強度、加工性な
どの種々の特性を飛躍的に向上させることが可能な資材
である。その用途として具体的には、繊維強化プラスチ
ック(FRP)、繊維強化熱可塑性プラスチック(FR
TP)、積層板、塗料、およびシーリング剤などがあ
る。
【0003】γ−メタクリロキシプロピルシラン化合物
は、白金触媒存在下、メタクリル酸アリルエステルとケ
イ素原子結合水素原子を有する有機ケイ素化合物とを反
応させることによって得られるが、その原料であるメタ
クリル酸アリルエステルは加熱によりきわめて重合しや
すいため、反応系中への重合防止剤の添加は不可欠であ
る。該反応系において重合防止剤が存在しない場合、あ
るいは添加量が不足の場合には、ゲル化を引き起こし、
その結果、目的物の収率が非常に低くなることが知られ
ている。
【0004】該反応系におけるメタクリル酸アリルエス
テルの重合防止を目的として、特開昭60−4194号
公報においては、重合禁止剤としてヒドロキノンまたは
2,5−ジ−tert−ブチルヒドロキノンを使用し、
特開昭60−239491号公報においては、重合禁止
剤として2,5−ジ−tert−ブチルベンゾキノンを
使用している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、重合禁
止剤としてヒドロキノンまたは2,5−ジ−tert−
ブチルヒドロキノンを用いた場合には、該重合禁止剤が
蒸留精製時に目的物とともに留出するため、最終製品中
の該重合防止剤濃度が高くなり、該最終製品をポリマー
の製造に使用した場合には、著しく重合を阻害すること
があった。
【0006】特に、重合禁止剤として2,5−ジ−te
rt−ブチルベンゾキノンを用いた場合には、反応が定
量的に進行せず、原料であるメタクリル酸アリルエステ
ルが残存してしまうこともあった。さらに、2,5−ジ
−tert−ブチルベンゾキノンは高価であるとともに
刺激性が強いため、取扱上厳重な注意が必要である。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者等は前述の従来
技術の問題点に鑑み、鋭意研究を重ねた結果、白金触
媒、ヒンダードフェノール化合物、および芳香族アミン
化合物の存在下、および酸素と不活性気体からなる混合
気体の雰囲気下で、メタクリル酸アリルエステルとSi
−H結合を有する有機ケイ素化合物とを反応させるγ−
メタクリロキシプロピルシラン化合物の製造方法であれ
ば、メタクリル酸アリルエステルとケイ素原子結合水素
原子を有する有機ケイ素化合物との反応が定量的に進行
し、高い収率でγ−メタクリロキシプロピルシラン化合
物を製造することが可能であり、且つ安定したメタクリ
ル酸アリルエステルの重合防止効果が得られ、更に、蒸
留精製後の最終製品をポリマーの製造に使用しても重合
を阻害することがないγ−メタクリロキシプロピルシラ
ン化合物が得られることを見出し、この知見に基づいて
本発明を完成させた。
【0008】本発明は下記の(1)〜(4)で構成され
ている。 (1)白金触媒、ヒンダードフェノール化合物、および
芳香族アミン化合物の存在下、および酸素と不活性気体
からなる混合気体の雰囲気下で、メタクリル酸アリルエ
ステルと下記一般式(I)に示されるSi−H結合を有
する有機ケイ素化合物とを反応させることを特徴とする
一般式(II)に示されるγ−メタクリロキシプロピル
シラン化合物の製造方法。 一般式(I):HSiRCl3−n (式中、nは0〜2の整数であり、Rはメチル基または
エチル基である。) 一般式(II): (式中、nは0〜2の整数であり、Rはメチル基または
エチル基である。)
【0009】(2)ヒンダードフェノール化合物および
芳香族アミン化合物の割合が、メタクリル酸アリルエス
テル100重量部に対し、それぞれ0.001〜1重量
部の範囲であることを特徴とする前記第1項記載のγ−
メタクリロキシプロピルシラン化合物の製造方法。
【0010】(3)ヒンダードフェノール化合物が2,
6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール(B
HT)である前記第1項または第2項記載のγ−メタク
リロキシプロピルシラン化合物の製造方法。
【0011】(4)芳香族アミン化合物がN,N‘−ジ
フェニルーp−フェニレンジアミン(DPPD)である
ことを特徴とする前記第1項または第2項記載のγ−メ
タクリロキシプロピルシラン化合物の製造方法。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明に使用されるSi−H結合
を有する有機ケイ素化合物としては、トリクロロシラ
ン、メチルジクロロシラン、ジメチルクロロシラン、お
よびエチルジクロロシラン等を挙げることができる。
【0013】本発明において、該Si−H結合を有する
有機ケイ素化合物とメタクリル酸アリルエステルとの割
合は、メタクリル酸アリルエステル1当量に対して該S
i−H結合を有する有機ケイ素化合物が1.0〜1.1
当量の範囲であることが好ましい。
【0014】本発明に使用されるヒンダードフェノール
化合物としては、2,6−ジ−tert−ブチル−4−
メチルフェノール(BHT)、および2,6−ジ−te
rt−ブチルフェノール等を挙げることができる。
【0015】また、本発明に使用される芳香族アミン化
合物としては、N,N‘−ジフェニル−p−フェニレン
ジアミン(DPPD)、およびN−フェニル−N’イソ
プロピル−p−フェニレンジアミン(IPPD)等を挙
げることができる。
【0016】ヒンダードフェノール化合物および芳香族
アミン化合物の割合は、メタクリル酸アリルエステル1
00重量部に対し、それぞれ0.001〜1重量部の範
囲であることが好ましく、更に好ましくは0.01〜
0.4重量部の範囲である。該添加割合が上記範囲を大
きく下回る場合には、メタクリル酸アリルエステルと一
般式(I)に示されるSi−H結合を有する有機ケイ素
化合物との反応を促進する効果、および重合防止効果が
小さくなり、大きく上回る場合には経済的に不利であ
る。
【0017】白金触媒としては、塩化白金酸等とリガン
ドとの錯体、単独の金属白金、および活性炭等の担体に
坦持させた金属白金のような不均一触媒を挙げることが
できる。
【0018】白金触媒の性質は限定されることはない
が、反応液中の他の成分とともに均一な溶液を形成する
ことが好ましい。また、白金触媒の使用量は、反応液の
全量に対して1〜1000ppmの範囲であることが好
ましい。
【0019】酸素と不活性気体とからなる混合気体に使
用される不活性気体としては、窒素、ヘリウム、アルゴ
ン等を挙げることができる。
【0020】一般にシラン化合物は揮発性が高く、引火
および爆発の可能性があるため、安全性の観点から、該
混合気体中の酸素の含有割合は低いことが好ましく、具
体的には1〜2容量%の範囲であることが好ましい。
【0021】また、Si−H結合を有する有機ケイ素化
合物およびγ−メタクリロキシプロピルシラン化合物
は、水分の存在下において速やかに加水分解することか
ら、該混合気体は水分を含まないものであることが好ま
しく、該混合気体が含有する水分は1000ppm以下で
あることが好ましい。
【0022】酸素と不活性気体とからなる混合気体は、
反応器内を該混合気体でパージしてもよく、メタクリル
酸アリルエステルと一般式(I)に示されるSi−H結
合を有する有機ケイ素化合物とを、単に混合気体雰囲気
下で反応させてもよく、または該混合気体を反応液に通
してスパージする態様の雰囲気下で反応させてもよい。
【0023】メタクリル酸アリルエステルとSi−H結
合を有する有機ケイ素化合物との反応において、酸素と
不活性気体とからなる混合気体は、メタクリル酸アリル
エステルの重合防止効果をより高める働きがある。
【0024】本発明の製造方法で得ることができるγ−
メタクリロキシプロピルシラン化合物としては、γ−メ
タクリロキシプロピルトリクロロシラン、γ−メタクリ
ロキシプロピルジクロロモノメチルシラン、γ−メタク
リロキシプロピルモノクロロジメチルシラン、およびγ
−メタクリロキシプロピルジクロロモノエチルシラン等
を挙げることができる。
【0025】メタクリル酸アリルエステルと一般式
(I)に示されるSi−H結合を有する有機ケイ素化合
物との反応は、40〜100℃の範囲の温度で実施する
のが好ましく、さらに好ましくは50〜70℃の範囲で
ある。40℃を下回ると反応の進行が極端に遅くなり、
また100℃を上回る場合には、メタクリル酸アリルエ
ステルの重合物、およびγ−メタクリロキシプロピルシ
ラン化合物の重合物の生成が促進され、収率の低下を招
く恐れがある。
【0026】また、該反応の反応時間は、特に限定され
ないが、6〜10時間の範囲であることが好ましい。
【0027】該反応終了後、γ−メタクリロキシプロピ
ルシラン化合物の単離精製は、蒸留などにより行うこと
ができる。
【0028】
【実施例】次に実施例および比較例により本発明を更に
具体的に説明する。 実施例1 還流冷却器、攪拌機、温度計および滴下ロートを備え、
内部の空気を窒素置換した5リットル容量の4つ口フラ
スコに、メタクリル酸アリル1892g(15.01m
ol)を投入し、次いで塩化白金酸の10重量%イソプ
ロパノール溶液360μl(反応液の全量に対して白金
として3ppmに相当)、2,6−ジ−tert−ブチ
ル−4−メチルフェノール(BHT)4g(メタクリル
酸アリル100重量部に対して0.2重量部の割合)、
およびN,N‘−ジフェニル−p−フェニレンジアミン
(DPPD)4g(メタクリル酸アリル100重量部に
対して0.2重量部の割合)を添加した。次に酸素と窒
素とからなる気体組成物であって、酸素の含有割合が1
容量%である気体組成物を、該4つ口フラスコに導入し
ながら60℃まで加熱し、70℃を超えないように温度
を調整しながら2144g(15.83mol)のトリ
クロロシランを7時間かけて滴下した。その後65℃で
1時間加熱を続けた。トリクロロシランの滴下をはじめ
たところ速やかに発熱した。また、反応途中でのトリク
ロロシランの蓄積はみられず、淡褐色透明の反応液を得
た。ガスクロマトグラフィーにより反応生成物を分析し
たところ、γ−メタクリロキシプロピルトリクロロシラ
ンが94.8%(トリクロロシランベース)の収率で得
られたことがわかった。この反応生成物についてポリマ
ーテスト(ヘプタンに反応生成物を添加し、ポリマーを
析出させる)を実施したところ、白濁は起こらず、反応
生成物に起因する重合物(以下「ポリマー」と記述す
る。)は生成していないことが確認された。
【0029】実施例2 還流冷却器、攪拌機、温度計および滴下ロートを備え、
内部の空気を窒素置換した20リットル容量の4つ口フ
ラスコに、メタクリル酸アリル8149g(64.67
mol)を投入し、次いで塩化白金酸の10重量%イソ
プロパノール溶液1.5ml(反応物質の全量に対して
白金として3ppmに相当)、2,6−ジ−tert−
ブチル−4−メチルフェノール(BHT)8g(メタク
リル酸アリル100重量部に対して0.1重量部の割
合)、およびN,N‘−ジフェニル−p−フェニレンジ
アミン(DPPD)8g(メタクリル酸アリル100重
量部に対して0.1重量部の割合)を添加した。次に酸
素と窒素とからなる気体組成物であって、酸素の含有割
合が1容量%である気体組成物を該4つ口フラスコに導
入しながら60℃まで加熱し、70℃を超えないように
温度を調整しながら9032g(66.71mol)の
トリクロロシランを8時間かけて滴下した。その後65
℃で1時間加熱を続けた。トリクロロシランの滴下をは
じめたところ速やかに発熱し、反応途中でのトリクロロ
シランの蓄積はみられず、淡褐色透明の反応液を得た。
ガスクロマトグラフィーにより反応生成物を分析したと
ころ、γ−メタクリロキシプロピルトリクロロシランが
94.5%(トリクロロシランベース)の収率で得られ
たことがわかった。この反応生成物についてポリマーテ
スト(ヘプタンに反応生成物を添加し、ポリマーを析出
させる)を実施したところ、白濁は起こらず、ポリマー
が生成していないことが確認された。
【0030】実施例3 トリクロロシランの滴下時間を4時間とした以外は実施
例2に準拠して行った。反応途中でのトリクロロシラン
の蓄積はみられず、淡褐色透明の反応液を得た。ガスク
ロマトグラフィーにより反応生成物を分析したところ、
γ−メタクリロキシプロピルトリクロロシランが95.
0%(トリクロロシランベース)の収率で得られたこと
がわかった。この反応生成物についてポリマーテスト
(ヘプタンに反応生成物を添加し、ポリマーを析出させ
る)を実施したところ、白濁は起こらず、ポリマーが生
成していないことが確認された。
【0031】比較例1 還流冷却器、攪拌機、温度計および滴下ロートを備え、
内部の空気を窒素置換した1リットル容量の4つ口フラ
スコに、メタクリル酸アリル379g(3.01mo
l)を投入し、塩化白金酸の10重量%イソプロパノー
ル溶液72μl(反応物質の全量に対して3ppmに相
当する)、および2,6−ジ−tert−ブチル−4−
メチルフェノール(BHT)8g(メタクリル酸アリル
100重量部に対して1重量部の割合)を添加した。次
に酸素と窒素とからなる気体組成物であって、酸素の含
有割合が1容量%である気体組成物を該4つ口フラスコ
に導入しながら60℃まで加熱し、70℃を超えないよ
うに温度を調整しながら448g(3.31mol)の
トリクロロシランを9時間かけて滴下した。トリクロロ
シランの滴下をはじめて5時間後よりトリクロロシラン
の蓄積がみられた。この反応により、淡褐色透明の反応
液を得た。この反応生成物についてポリマーテスト(ヘ
プタンに反応生成物を添加し、ポリマーを析出させる)
を実施したところ、白濁は起こらず、ポリマーが生成し
ていないことが確認された。ガスクロマトグラフィーに
よる反応生成物の分析の結果、γ−メタクリロキシプロ
ピルトリクロロシランの収率は80.9%(トリクロロ
シランベース)と低いものであった。
【0032】比較例2 N,N‘−ジフェニル−p−フェニレンジアミン(DP
PD)をヒドロキノンに代え、その添加量を4g(メタ
クリル酸アリル100重量部に対して0.05重量部の
割合)とした以外は実施例2に準拠して行った。トリク
ロロシランの滴下をはじめて4時間後よりトリクロロシ
ランの蓄積がみられた。この反応により、微黄色透明の
反応液を得た。この反応生成物についてポリマーテスト
(ヘプタンに反応生成物を添加し、ポリマーを析出させ
る)を実施したところ、白濁は起こらず、ポリマーが生
成していないことが確認された。しかしながら、ガスク
ロマトグラフィーによる反応生成物の分析の結果、γ−
メタクリロキシプロピルトリクロロシランの収率は8
4.7%(トリクロロシランベース)と低いものであっ
た。
【0033】比較例3 酸素と窒素とからなる気体組成物であって、酸素の含有
割合が1容量%である気体組成物の代わりに窒素を使用
した以外は比較例2に準拠して行った。トリクロロシラ
ンの滴下をはじめて4時間後よりトリクロロシランの蓄
積がみられた。この反応により、微黄色透明の反応液を
得た。ガスクロマトグラフィーによる反応生成物の分析
の結果、γ−メタクリロキシプロピルトリクロロシラン
の収率は83.2%(トリクロロシランベース)と低い
ものであった。また、ポリマーテスト(ヘプタンに反応
生成物を添加し、ポリマーを析出させる)を実施したと
ころ、白濁が起こりポリマーが生成していることが確認
された。
【0034】
【発明の効果】白金触媒、ヒンダードフェノール化合
物、芳香族アミン化合物、および酸素と不活性気体から
なる気体組成物の存在下、メタクリル酸アリルエステル
とSi−H結合を有する有機ケイ素化合物とを反応させ
る、本発明のγ−メタクリロキシプロピルシラン化合物
の製造方法であれば、該反応が定量的に進行し、高い収
率でγ−メタクリロキシプロピルシラン化合物を製造す
ることが可能であり、且つ安定したメタクリル酸アリル
エステルの重合防止効果が得られ、更に、蒸留精製後の
最終製品をポリマーの製造に使用した場合であっても重
合を阻害することがないγ−メタクリロキシプロピルシ
ラン化合物が製造できる。

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 白金触媒、ヒンダードフェノール化合
    物、および芳香族アミン化合物の存在下、および酸素と
    不活性気体からなる混合気体の雰囲気下で、メタクリル
    酸アリルエステルと下記一般式(I)に示されるSi−
    H結合を有する有機ケイ素化合物とを反応させることを
    特徴とする一般式(II)に示されるγ−メタクリロキ
    シプロピルシラン化合物の製造方法。 一般式(I):HSiRCl3−n (式中、nは0〜2の整数であり、Rはメチル基または
    エチル基である。) 一般式(II): (式中、nは0〜2の整数であり、Rはメチル基または
    エチル基である。)
  2. 【請求項2】 ヒンダードフェノール化合物および芳香
    族アミン化合物の割合が、メタクリル酸アリルエステル
    100重量部に対し、それぞれ0.001〜1重量部の
    範囲であることを特徴とする請求項1に記載のγ−メタ
    クリロキシプロピルシラン化合物の製造方法。
  3. 【請求項3】 ヒンダードフェノール化合物が2,6−
    ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール(BH
    T)である請求項1または請求項2記載のγ−メタクリ
    ロキシプロピルシラン化合物の製造方法。
  4. 【請求項4】 芳香族アミン化合物がN,N’−ジフェ
    ニル−p−フェニレンジアミン(DPPD)であること
    を特徴とする請求項1または請求項2記載のγ−メタク
    リロキシプロピルシラン化合物の製造方法。
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