JP3499649B2 - 袋首絞り部等のシール機 - Google Patents

袋首絞り部等のシール機

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JP3499649B2 JP12572595A JP12572595A JP3499649B2 JP 3499649 B2 JP3499649 B2 JP 3499649B2 JP 12572595 A JP12572595 A JP 12572595A JP 12572595 A JP12572595 A JP 12572595A JP 3499649 B2 JP3499649 B2 JP 3499649B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、ビニール袋などの首
部を絞って、その絞り部に粘着テープを巻き付けて袋の
封をする目的で使用される袋首絞り部等のシール機に関
する。
【0002】
【従来の技術】主として食料品の小売店などでは、しば
しば、商品を適宜の大きさのビニール袋に小分けにして
詰め、このビニール袋の首部を絞って、その絞り部に粘
着テープを巻き付けて袋の封をして販売している。
【0003】前記ビニール袋の首の絞り部に粘着テープ
を巻き付けるための器具として、従来一般に、図17に
示した構成のものが知られている。
【0004】図17において、符号100は、フレーム
である。このフレーム100は、ほぼ同じ形の二枚の金
属製プレート101,102を、図示しないスペーサを
介して、互いに向かい合わせて連結したものである。二
枚のプレート101,102の間の間隔は、粘着テープ
103の幅よりやや広めとされている。
【0005】前記フレーム100の後部の上部には、前
記プレート101,102の間に挟まれて回転自在且つ
取り外し自在にテープリール104が設けられている。
このテープリール104には、粘着テープ103が装着
されている。
【0006】この粘着テープ103の自由端103a
は、その粘着面103bを上にして前記プレート10
1,102同士の間を前方へ引き延ばされ、歯車のよう
に等間隔の溝をもったプーリ105に上から巻き掛けら
れて下方へ引き下ろされている。このプーリ105は、
前記フレーム100の前部の上部に位置し、前記プレー
ト101,102の間に挟まれて回転自在に支持されて
いる。前記プーリ105の溝は、前記ビニール袋106
の絞り部107がちょうど嵌り込むような大きさであ
る。
【0007】前記フレーム100には、その前部の上部
から斜め後方へ延びるようにスリット108が形成され
ている。前記プーリ105は、その歯先の円が横から見
て前記スリット108内に突き出るようにして設けられ
ている。
【0008】前記プーリ105の前方には、前記プレー
ト101,102同士の間に挟まれて押圧体109が設
けられている。この押圧体109は、おおむね「く」の
字形をしており、その屈曲部に軸を通して、屈曲部を上
に向けて、前記プレート101,102同士の間で前記
軸を中心として回動可能に支持されている。そして、そ
の前部側が引っ張りばね110で後方へ引っ張られ、そ
の後部側の外面がてこの原理によって前記プーリ105
に対して押し付けられている。前記押圧体109の後部
側の外面は、前記プーリ105の歯先の円に沿うように
湾曲している。
【0009】前記粘着テープ103の自由端103a
は、前記プーリ105と前記押圧体109との間に挟ま
れて前記スリット108の延び方向に沿って延びてい
る。そして、前記押圧体109が前記プーリ105に押
し付けられているため、前記粘着テープ103の粘着面
103bは前記押圧体109の後部外面に接着してい
る。
【0010】前記プーリ105の下方には、テープカッ
ター111が設けられている。このテープカッター11
1は、前記スリット108内に突出した突出体112を
備えている。この突出体112は、前記プレート10
1,102同士の間に支軸113で回転自在に支持さ
れ、その上部には切れ刃114が固着されている。この
切れ刃114は、前記スリット108から引っ込むよう
に引っ張りばね115で常に後方へ引っ張られている。
そして、前記突出体112を前記スリット108の延び
方向に沿って下方に押し下げるようにすると、前記突出
体112は前記支軸113を中心として回転する。その
結果、前記切れ刃114が前記引っ張りばね115の引
っ張り力に抗して前記スリット108内に突き出るよう
になっている。
【0011】前記のように構成される従来のシール器具
は次のようにして使用する。
【0012】まず、内容物116が詰まった袋106の
首部を手で絞ってまとめ、絞り部107を両手でつまん
で左右にぴんと伸ばす。そして、前記絞り部107を水
平にしたまま前記プーリ105と前記押圧体109との
間に押し入れるように、前記絞り部107をつまんだ両
手を前記両プレート101,102の外面に沿って前記
スリット108の延び方向に押し下げるようにする。
【0013】ここで、前記プーリ105には前記粘着テ
ープ103がその粘着面103bを外に向けて巻き掛け
られており、さらに、前記プーリ105には溝が形成さ
れている。このため、前記絞り部107は前記粘着テー
プ103に包まれるようにして前記プーリ105の溝に
嵌まり込む。そして、前記粘着テープ103の自由端1
03a側は前記押圧体109の後部外面に接着している
ので、前記絞り部107をさらに押し下げるようにする
と、前記プーリ105が回転して前記絞り部107が前
記粘着テープ103の自由端103aを通り越す。その
結果、前記粘着テープ103が前記絞り部107を締め
るようにきつく一周取り巻いてその粘着面103b同士
が接着する。
【0014】前記粘着テープ103が巻き付いた前記絞
り部107を前記スリット108に沿ってさらに押し下
げると、前記絞り部107で押されて前記突出体112
が前記スリット108から引っ込むように下方へ回転
し、前記切れ刃114が前記スリット108内に突き出
す。これにより、前記粘着テープ103が切断されて前
記ビニール袋106に封をする作業が完了する(図18
参照)。
【0015】なお、図中符号117は、前記フレーム1
00の前部に設けられたカッターである。このカッター
117は、前記の要領で封をしたビニール袋106にお
いて前記粘着テープ103によるシール部分から余り部
118(図18参照)が長く延び出ている場合に、この
余り部118を押し付けながらスライドさせることによ
って、余り部118を切り落とすためのものである。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】前記のように構成され
る従来のシール器具には、使用に当たって大きな力を必
要とする欠点があった。
【0017】すなわち、前記押圧体109の押圧力に抗
して、前記プーリ105と前記押圧体109との間を通
過するように前記絞り部107を押し下げなければなら
ないとともに、前記粘着テープ103を切断する際に
も、前記引っ張りばね115の引っ張り力に抗して前記
突出体112を押しのけるように前記絞り部107を押
し下げなければならないため、長時間に渡って作業を行
うと作業者に疲労が大きく、腱鞘炎などに悩まされる結
果となっていた。
【0018】また、前記従来のものによれば、シール状
態の良否や粘着テープ103のカット長さにばらつきが
生ずることが避けられない欠点があった。これは、前記
粘着テープ103による前記絞り部107の巻き絞め強
さや、前記テープカッター111の作動速度が、前記ス
リット108内において前記絞り部107を押し下げる
際のスピードや強さによって左右されるからである。
【0019】本発明は前記のような事情に鑑みてなされ
たもので、その解決しようとする第一の課題は、使用し
易く、長時間に渡って作業をしても作業者の疲労が少な
く、さらに、常に均一なシール状態が得られる袋首絞り
部等のシール機であって、テープ巻き込みやテープ詰ま
り等の問題が少ないシール機を提供することである。
【0020】本発明の第二の課題は、万一そのようなテ
ープ巻き込み等の問題が生じたときのために、これに対
処する手段を備えたシール機を提供することである。
【0021】本発明の第三の課題は、総体積の大きな内
容物を収容して大きく膨らんだ袋の首部のシールにも適
したシール機を提供することである。
【0022】本発明の第四の課題は、内容物により近い
位置でシールできるとともに外観も良いシール機を提供
することである。
【0023】
【課題を解決するための手段】前記第一の課題を解決す
るため、本発明は次のような手段を採用した。
【0024】すなわち、被シール物が嵌まり込む凹溝を
その外周部に有するプーリと、前記凹溝に前記被シール
物を嵌め込んだときに前記プーリを回転せしめるととも
に前記凹溝が所定の位置に来たときに前記プーリを停止
せしめるように制御された動力源と、回転自在なテープ
リールに装着されるとともにこのテープリールから引き
出されてその粘着面が外向きとなるように前記プーリの
外周面に巻き掛けられた粘着テープと、この粘着テープ
を前記プーリとの間ではさみ付けるように設けられた押
圧体と、前記プーリの半径方向にスライド自在に設けら
れ該プーリの回転に伴って前記被シール物がプーリと前
記押圧体との間を通過した後に前記プーリの外周面から
外方へ突き出して前記粘着テープを切断するテープカッ
ターと、前記プーリの外周面に沿ってこれを部分的に覆
うようにその回転方向に延びていて前記テープリールか
ら引き出された前記テープを前記プーリの外周面へ案内
するテープガイドと、を備えた袋首絞り部等のシール機
である。
【0025】このようなシール機において、前記押圧体
が、前記粘着テープを所定の長さで切断するセッティン
グ用テープカッターを有しているものとすれば好適であ
る。
【0026】また、前記第二の課題を解決するため、本
発明は、次のような手段を採用した。
【0027】前記プーリがカバー内に収容され、このカ
バーは前記プーリの外周部の少なくとも一部に相当する
位置に透孔を有し、この透孔を開閉する着脱自在な蓋体
が前記カバーに設けられているシール機である。前記蓋
体は、透明なものとするのが望ましい。
【0028】さらに、前記シール機は、前記プーリの外
周面に接触するテープセパレータを有し、このテープセ
パレータが前記透孔の輪郭内に位置しているものとすれ
ば一層好適である。
【0029】前記第三の課題を解決するため、本発明
は、次のような手段を採用した。
【0030】前記シール機を用いてシール作業を行う際
に、前記被シール物と連続している内容物収容部分との
干渉を避けるようにこの内容物収容部分の移動経路に相
当する部分が開放されているシール機である。
【0031】さらに、前記プーリ側が位置高となるよう
に前記シール機を傾斜させて支持する折り畳み自在のス
タンドを備えているものとすれば一層好適である。
【0032】前記第四の課題を解決するため、本発明
は、次のような手段を採用した。
【0033】前記プーリの左右両側にあって該プーリを
回転自在に支持するプレートを備え、これらのプレート
は前記プーリの凹溝に嵌め込まれた前記被シール物が通
過するスリットを有し、前記プレートの外側面には、該
プレートの外側面のうち前記スリットに沿った部分を露
出させてカバーが設けられているシール機である。
【0034】
【作用】前記第一の課題を解決するための本発明によれ
ば、プーリの外周面にその粘着面が外向きとなるように
巻き掛けられた粘着テープの上から、被シール物を前記
プーリの凹溝内に嵌め込むと、動力源が作動して前記プ
ーリが回転する。このプーリの回転に伴って、前記被シ
ール物が前記凹溝に嵌り込んだまま前記プーリと前記押
圧体との間を通過すると、前記粘着テープが前記被シー
ル物を一周取り巻いてその粘着面同士が互いにくっつき
合い、前記プーリの外周面から突き出すテープカッター
によって前記粘着テープが切断される。
【0035】前記のようなシール作業中にテープリール
から繰り出される前記粘着テープは、テープガイドに案
内されながら前記プーリの外周面へ巻き掛っている。こ
こで、前記テープガイドは、前記プーリの外周面に沿っ
てこれを部分的に覆うようにその回転方向に延びてい
る。よって、前記粘着テープの案内作用が確実であり、
前記プーリへのテープ巻き込みやテープ詰まり等の問題
が起こらない。
【0036】また、前記セッティング用テープカッター
を設けたものによれば、このセッティング用テープカッ
ターによって、例えば前記テープリールに新たに装着し
た粘着テープを前記プーリへの巻き込み等の問題が生じ
ない最適な長さに切断した後に、前記のようなシール作
業を行う。このようにすれば、シール作業に当って前記
粘着テープをセッティングした当初にも、前記プーリへ
のテープ巻き込みやテープ詰まり等の問題がない。
【0037】前記第二の課題を解決するための本発明に
よれば、万一そのようなテープ巻き込み等の問題が生じ
たときには、前記カバーから前記蓋体を取り外して前記
透孔を開放し、巻き込まれたテープの切りカス等を前記
透孔から取り除くことができる。
【0038】前記蓋体を透明なものとしておけば、外部
からその内部を観察できる。
【0039】さらに、前記テープセパレータは、誤って
巻き込まれたテープの切りカス等を、前記プーリの外周
面に接触してそこから分離せしめる作用をする。前記テ
ープセパレータは、前記透孔の輪郭内に位置しているの
で、分離されたテープの切りカス等の除去が容易であ
る。
【0040】前記第三の課題を解決するための本発明に
よれば、前記被シール物と連続している内容物収容部分
の移動経路に相当する部分が開放されているので、シー
ル作業中に、前記内容物収容部分がシール機に接触する
ことがない。よって、内容物収容部分が大きな包装のシ
ールにも対応できる。
【0041】さらに、前記スタンドを必要に応じて立て
て前記プーリ側が位置高となるようにシール機を傾斜さ
せれば、シール機の例えば載置台と前記プーリとの間の
距離が長くなる。内容物収容部分がシール機の載置台に
接触しにくくなり、大きな包装のシールに一層好適とな
る。
【0042】前記第四の課題を解決するための本発明に
よれば、前記プーリの左右両側にあるプレートは、前記
プーリを支持するとともに、回転する前記プーリから作
業者を保護する作用をする。また、前記プレートの外側
面を覆うカバーは、シール機の外観意匠を整える。そし
て、前記カバーは、前記プレートの外側面のうち前記ス
リットに沿った部分を露出させているので、被シール物
の内容物収容部分を前記プーリにより近づけてシール作
業を行うことができる。このため、内容物収容部分によ
り近い位置で前記被シール物がシールされる。
【0043】
【実施例】以下、この発明の一実施例を図面に基づいて
説明する。
【0044】<第一実施例>図1〜図4は、第一実施例
に係るシール機の構成を示している。本実施例に係るシ
ール機は、金属製のフレーム1を備えている。シール機
を構成する種々の部材は、いずれもこのフレーム1に組
み付けられている。
【0045】前記フレーム1は、おおむね長方形の同形
同大の二枚のプレート2,3を、それら同士の間にスペ
ーサ(図示せず)を介して互いに連結し、各プレート
2,3の長辺側を長方形のベース板4の上に固定するこ
とによって構成されている。前記フレーム1は、左右両
側からカバー5,6で覆われている。
【0046】前記フレーム2,3の後部の上部には、取
り外し自在且つ回転自在に、テープリール7が設けられ
ている。このテープリール7は、その回転軸8を前記各
プレート2,3に対して左右直角方向に向け、前記プレ
ート2,3同士の間に挟まれて位置している。すなわ
ち、前記各プレート2,3の互いに対応する位置にはそ
れぞれテープリール取付用スリット9が形成され、これ
らのスリット9に前記テープリール7の回転軸8がそれ
ぞれ嵌め込まれている。
【0047】前記テープリール7には、例えば前記従来
の技術の項で述べた如きビニール袋106の首の絞り部
107等(以下、「被シール物A」という。)に封をす
るための、シール用粘着テープ10が装着される。
【0048】この粘着テープ10の自由端は、その粘着
面が上向きとなるように前記プレート2,3同士の間を
前方へ水平に引き延ばされている。そして、前記フレー
ム1の前部に設けた被シール物送り用プーリ11に、そ
の粘着面が外向きとなるように上から巻き掛けられて下
方へ引き下ろされている。
【0049】前記被シール物送り用プーリ11は、前記
フレーム1の前部の上部に位置し、前記プレート2,3
同士の間に挟まれるようにして回転自在に設けられてい
る。前記プーリ11の回転軸は、前記テープリール7の
回転軸8と平行である。前記プーリ11は、その外周部
が前記各プレート2,3の上辺より低くなるように配置
されている。
【0050】前記プーリ11の外周部には、該プーリ1
1の一方の側面から他方の側面に抜ける凹溝12が一つ
形成されている。この凹溝12は、被シール物Aを前記
プーリ11の回転軸とほぼ平行な状態にして嵌め込むた
めのものであり、被シール物Aがちょうど嵌り込むよう
な大きさとされている。
【0051】前記プーリ11の前方には、押圧体13が
設けられている。この押圧体13の後部には、前記プー
リ11の外周部に適合する形状の湾曲面14が形成され
ている。前記押圧体13は、前記プレート2,3同士の
間に支軸15で回動自在に支持されている。そして前記
押圧体13は、適宜の付勢手段によって、前記後部湾曲
面14が前記プーリ11の前側に強く接触するように押
し付けられている。ここで、前記の通り、前記粘着テー
プ10は、その粘着面が外向きとなるように前記プーリ
11に巻き掛けられている。このため、前記粘着テープ
10は、前記プーリ11と前記押圧体13との間で挟ま
れ、その粘着面は前記押圧体13の後部湾曲面14に接
着している。
【0052】図示例では、前記押圧体13は、図3に示
すように、前記フレーム1の前面部1aを前から後に貫
通するように設けられた有頭軸16によってその下部側
を挿し通されている。そして、前記押圧体13は、圧縮
コイルばね17で前記プーリ11に向けて強く付勢さ
れ、前記有頭軸16の先端にねじ込まれた止めナット1
8で固定されている。前記圧縮コイルばね17は前記有
頭軸16の軸部に装着されており、その前端部が前記軸
部に形成された段部19に係合し、後端部が前記押圧体
13に係合している。
【0053】前記有頭軸16は、所定角度ねじ回すと、
前記フレーム1から抜け出るようになっている。すなわ
ち、その頭部に形成されたつまみ20をつまんで所定角
度ねじ回すと、前記フレーム1の前面部1aの内側面に
圧接しているストッパ20aが外れて、前記有頭軸16
が前記フレーム1から抜け出るようになっている。その
結果、前記有頭軸16をねじ回せば、前記支軸15を中
心として前記プーリ11から離れる方向に前記押圧体1
3を回動させることができる。このような構成にしてお
けば、メンテナンス等の際に便利である。
【0054】前記押圧体13の上部には、前記フレーム
1の前部側から後部側へ向けて下方へ傾斜した傾斜面2
1が形成されている。この傾斜面21は、前記被シール
物Aを前記被シール物送り用プーリ11の前記凹溝12
に向けて案内するものである。
【0055】前記各プレート2,3の前部には、前記被
シール物送り用プーリ11の外周形状の一部に対応する
ように円弧状に湾曲したスリット22が、互いに対応す
るようにそれぞれ設けられている(図2参照)。この円
弧状スリット22は、前記押圧体13の上部に形成され
た前記傾斜面21と連続している。前記スリット22
は、前記傾斜面21で案内されて前記プーリ11の凹溝
12に嵌め込まれた被シール物Aを前記プーリ11の回
転によって通過させるためのものであり、その前後幅
は、前記プーリ11の前記凹溝12の深さとほぼ一致し
ている。
【0056】前記プーリ11は、前記フレーム1を横か
ら見て、前記円弧状スリット22の湾曲した前縁と前記
プーリ11の外周円とがちょうど一致するようにして前
記プレート2,3同士の間に設けられている。前記凹溝
12の深さと前記円弧状スリット22の前後幅とはほぼ
等しいので、前記フレーム1を横から見ると、前記プー
リ11が回転するとき、前記凹溝12の底部は前記円弧
状スリット22の湾曲した後縁に沿って移動する。ま
た、前記押圧体13は、前記フレーム1を横から見る
と、その後部湾曲面14が前記円弧状スリット22の前
縁とほぼ一致している。
【0057】なお、前記カバー5,6にも、前記円弧状
スリット22に対応するスリット23がそれぞれ設けら
れている。
【0058】前記プーリ11の側面には、該プーリ11
より小径の歯付きプーリ24が同心的に固着されてい
る。一方、前記フレーム1の後部には、動力源としての
電動モータ25が設けられている。そして、前記歯付き
プーリ24は、前記プレート2,3同士の間に回転自在
に支持された複数の歯付きアイドルプーリ26と、これ
らの歯付きアイドルプーリ26に渡って巻き掛けられた
タイミングベルト27とを介して、前記電動モータ25
の回転軸25aに固着された歯付き駆動プーリ28と互
いに連係されている。その結果、前記被シール物送り用
プーリ11は、前記電動モータ25から動力を与えら
れ、図3における矢印方向、すなわち、前記凹溝12が
前記プーリ11の上側を通過して前記フレーム1の後部
側から前部側へ回るように回転させられる。
【0059】なお、前記電動モータ25は、前記プーリ
11の回転を常に規定位置で停止せしめるように制御さ
れている。ここで、「規定位置」とは、前記プーリ11
の凹溝12が前記押圧体13の上部に形成された前記傾
斜面21と滑らかに連続し、被シール物Aを前記傾斜面
21に沿わせて前記凹溝12内にスムースに嵌め込むこ
とができるような位置をいう。
【0060】また、前記電動モータ25は、前記プーリ
11の凹溝12に被シール物Aを嵌め込むと同時に作動
するように制御されている。図示例では、前記電動モー
タ25のパワースイッチ29(図1及び図2参照)とは
別に、スタートスイッチとしてリミットスイッチ30を
採用している。
【0061】このリミットスイッチ30は、前記フレー
ム1を横から見たときに、そのスイッチレバー31が前
記凹溝12の入口を塞ぐようにして、前記プーリ11に
隣接させて設けられている。このため、規定位置で停止
している前記プーリ11の凹溝12に被シール物Aを嵌
め込むと、前記リミットスイッチ30のスイッチレバー
31に被シール物Aが必然的に接触する。これによって
前記リミットスイッチ30の接点が開き(又は閉じ)、
前記電動モータ25が始動せしめられる。
【0062】前記プーリ11の内部には、テープカッタ
ー32が内蔵されている。このテープカッター32は、
前記凹溝12より前記プーリ11の回転方向やや後方位
置に、前記プーリ11の半径方向に沿ってスライド自在
に設けられている。前記テープカッター32は、その外
端部に二股状の鋭利な切れ刃33(図18に示した従来
の切れ刃114と同じ形状のもの)を有し、この切れ刃
33は、前記プーリ11の外周面よりわずかに内方に引
っ込んでいる。
【0063】前記プーリ11の中央部に相当する位置に
は、プーリ11と分離独立した板カム34が固定して設
けられている。すなわち、この板カム34は、前記プー
リ11が回転しても回転せず、常に同じ姿勢を保持して
いる。前記テープカッター32は、適宜の付勢手段(例
えば、図15に示した圧縮コイルばね62)によってそ
の内端部が常に前記板カム34に当接するように付勢さ
れている。前記板カム34は、円形の板体の一部を滑ら
かに突出させた形状をしている。このため、前記テープ
カッター32は、前記プーリ11の回転にしたがって回
転し、前記板カム34のはたらきにより、その切れ刃3
3が前記押圧体13の前記後部湾曲面14を通過したと
きに前記プーリ11の外周面から外方へ突出し、該プー
リ11に巻き掛けられている前記粘着テープ10を切断
するようになっている。
【0064】前記各プレート2,3には、前記円弧状ス
リット22の下端部と連続するように直線スリット35
が設けられている。この直線スリット35は、前記プー
リ11の外周に沿った円弧形状からそれるように、斜め
下方へ向けて後方へ直線状に延びている。前記直線スリ
ット35は、前記円弧状スリット22を通過する途中で
シールされた被シール物Aを、前記凹溝12から外して
自然に逃がすためのものである。
【0065】なお、前記カバー5,6にも、前記直線ス
リット35に対応するスリット43がそれぞれ設けられ
ている。
【0066】前記直線スリット35の一側方には、図3
及び図4に示すように、余り部カッター36が設けられ
ている。この余り部カッター36は、前記粘着テープ1
0によってシールされた被シール物Aにおいて、そのシ
ール部分より先端に余分な部分が長く存在している場合
に、この余り部を切り落とすためのものである。
【0067】前記余り部カッター36は、互いに一部が
重なり合うようにして軽く接触させられた二枚の回転刃
37,38を備えてなる。これらの回転刃37,38の
回転軸は、いずれも、前記プーリ11の回転軸と平行で
ある。前記回転刃37,38は、前記フレーム1を横か
ら見て、互いに重なり合った部分が前記直線スリット3
5内に位置するように配置されている。また、前記回転
刃36は、前記フレーム1を上から見ると、前記プーリ
11よりやや側方へずれた位置に配置されている。
【0068】前記回転刃37,38は、図3に示したよ
うに、前記プーリ11とともに、前記電動モータ25に
よって、図3に矢印で示した方向に回転させられるよう
になっている。すなわち、前記タイミングベルト27の
途中に歯付きプーリ39を配置し、この歯付きプーリ3
9の回転が適数のアイドル歯車を介して前記各回転刃3
7,38に伝達されるようになっている。
【0069】また、前記余り部カッター36側を覆う前
記カバー6には、前記円弧状スリット22と前記直線ス
リット35との間の連通を遮断するシャッター40が設
けられている。このシャッター40は、前記カバー6の
外側から自在にスライドさせることによって開閉するこ
とができる。そして、シャッター40を閉じれば前記円
弧状スリット22と前記直線スリット35との間が遮断
され、前記シャッター40を開ければ前記円弧状スリッ
ト22と前記直線スリット35との間が連通されるよう
になっている。このシャッター40は、被シール物Aの
余り部を切り落とす必要がない場合には閉じておく。
【0070】なお、図2において、符号41は、前記電
動モータ25を電源に接続するコード、42は、このコ
ード41を巻き取るためのコードリールである。
【0071】次に、前記のように構成される本第一実施
例に係るシール機の動作について、図5〜図10を参照
して説明する。
【0072】シール機を使用する際には、まず、前記コ
ード41を家庭用100V電源のコンセントに接続す
る。そして、被シール物Aの余り部を切り落とす必要が
あるか否かに応じて、前記シャッター40を開閉操作す
る。すなわち、余り部を切り落とす必要がある場合には
前記シャッター40を開き、逆に、余り部を切り落とす
必要がない場合には前記シャッター40を閉じる。
【0073】次に、前記カバー5に設けられたパワース
イッチ29を入れる。すると、前記電動モータ25が作
動し、前記被シール物送り用プーリ11が緩やかにほぼ
一回転して規定位置で停止する。前記パワースイッチ2
9を入れたときに前記プーリ11がほぼ一回転するよう
にしたのは、作業の開始に当たって、前記プーリ11を
常に規定位置に戻すためである。すなわち、仮に、前記
プーリ11が規定位置からずれている場合でも、前記パ
ワースイッチ29を入れると前記プーリ11が緩やかに
回転して規定位置に復帰し、シール作業の待機状態とな
る。
【0074】さて、シール作業を開始する。内容物を収
容したビニール袋などの首を手で絞ってまとめ、被シー
ル物Aとしての絞り部を形成する(従来例としての図1
7参照)。そして、この被シール物Aを両手で左右に水
平にぴんと伸ばし、前記押圧体13の上部の傾斜面21
に沿って滑らせながら、前記被シール物Aのシールした
い部分を前記プーリ11の前記凹溝12内に嵌め込む
(図5参照)。
【0075】前記プーリ11には、前記粘着テープ10
がその粘着面を外側に向けて巻き掛けられているので、
前記被シール物Aを前記凹溝12内に押し込むと、前記
被シール物Aの断面の半分以上が前記粘着テープ10で
取り巻かれることになる(図6参照)。
【0076】以上のようにして前記被シール物Aを前記
凹溝12内に嵌め込むと、必然的に前記被シール物Aが
前記スイッチレバー31に当接する。これにより、スタ
ートスイッチとしての前記リミットスイッチ30が例え
ば開作動し、前記電動モータ25が作動する。
【0077】ここで、前記被シール物Aが大き過ぎて前
記凹溝12内に完全に嵌り込むことができないような場
合には、前記電動モータ25が作動しても前記プーリ1
1が正常に回転することができない。本実施例では、こ
のような状態が一秒間続くと、前記電動モータ25が自
動的に停止するように制御されており、前記電動モータ
25の焼付き等の防止が図られている。前記電動モータ
25が強制的に停止させられた場合には、前記被シール
物Aを取り除いた後に一旦前記パワースイッチ29を切
り、再び前記パワースイッチ29を入れれば、前記プー
リ11が緩やかに一回転して再び前記待機状態に復帰す
る。
【0078】前記被シール物Aが本第一実施例に係るシ
ール機を用いてシール作業を行うのに適したサイズのも
のである場合には、前記被シール物Aを前記凹溝12内
にセットした瞬間に、前記リミットスイッチ30がはた
らいて前記プーリ11が高速で一回転する。このとき、
作業者は、前記被シール物Aを水平に引っ張っている両
手を、前記プーリ11の回転に合わせて前記カバー5,
6の外側面に沿わせて無理なく移動させる。この過程に
おいて、前記被シール物Aのシールと前記粘着テープ1
0のカットとが自動的に完了する。
【0079】この点について、図5〜図9を用いて詳し
く説明する。
【0080】前記押圧体13は、前記プーリ11の前側
に強く当接している。このため、前記プーリ11に巻き
掛けられた前記粘着テープ10は、図5〜図9に示した
ように、前記押圧体13の後部湾曲面14に接着してい
る(なお、図5〜図8では、前記押圧体13と前記プー
リ11との間における前記粘着テープ10の状態を分か
り易く示すため、意図的に前記押圧体13と前記プーリ
11との間を離して図示している)。
【0081】そして、前記電動モータ25の作動によっ
て前記プーリ11が回転すると、図7及び図8に示すよ
うに、前記粘着テープ10でその断面の半分以上を取り
巻かれた前記被シール物Aが前記凹溝12に嵌り込んだ
まま下方へ強制的に移動させられ、前記押圧体13に貼
り付いた前記粘着テープ10を上側から引き剥しながら
粘着テープ10の自由端である先端側を追い越す。その
結果、前記粘着テープ10が前記被シール物Aを一周取
り巻き、その粘着面同士が互いに貼り付き合う。
【0082】その直後に、図9に示すように、前記板カ
ム34の働きにより、前記テープカッター32が前記プ
ーリ11の半径方向外方へ押し出され、前記切れ刃33
が前記粘着テープ10を切断し、その後、再び前記プー
リ11内へ引っ込む。
【0083】前記粘着テープ10でシールされた被シー
ル物Aは、作業者の両手で左右に水平に引き延ばされた
まま、前記プーリ11の回転に伴って前記円弧状スリッ
ト22から直線スリット35へ抜け、必要に応じて前記
余り部カッター36で余計な部分を切り落とされる。
【0084】前記余り部カッター36は、前記カバー6
で覆われているので、作業者が誤って手を傷つける等の
心配はなく、安全に使用できる。また前記余り部カッタ
ー36は、前記プーリ11と連動して前記電動モータ2
5で回転させられるようになっており、構成に無駄がな
い。
【0085】被シール物Aのシール後の状態は、従来の
シール器具によるものと同様、図18に示したもののよ
うになっている。
【0086】なお、図示例では、前記プーリ11が高速
で一回転すると、例えばフォトセンサー等の適宜の検知
手段が働いて前記電動モータ25が低速回転とされ、さ
らに、前記プーリ11が低速で一回転すると再度前記検
知手段がはたらき、前記プーリ11が規定位置で停止せ
しめられるようになっている。もちろん、個々の被シー
ル物Aの間でその送り速度にばらつきが生じないよう
に、前記プーリの回転速度は常に一定となるように制御
されている。
【0087】以上のように、本第一実施例に係るシール
機によれば、作業者は被シール物Aを両手でつまんで前
記プーリ11の凹溝12内にセットするだけでよく、あ
とは、前記電動モータ25による前記プーリ11の回転
に逆らわないように両手を移動させさえすれば、自動的
に、シール作業及び粘着テープのカット作業並びに必要
な場合には余り部のカット作業が瞬時に完了する。この
ため、使用し易く、長時間に渡って作業をしても作業者
の疲労が少ない。
【0088】さらに、前記プーリ11が前記電動モータ
25で回転させられ、その回転速度が一定であることか
ら、前記被シール物Aの送り速度が常に一定である。よ
って、従来のようにシール状態にばらつきが生ずること
もなく、常に均一なシール作業を行うことができる。
【0089】<第二実施例>図11〜図16を参照して
本発明の第二実施例を説明する。
【0090】図11は、前記第一実施例に係るシール機
のいくつかの部分に改良を加えてなる第二実施例に係る
シール機の概略斜視図である。本第二実施例に係るシー
ル機は、その基本的な構成や作動原理等の点において
は、前記第一実施例のものと同じである。
【0091】本第二実施例では、前記フレーム1を左右
から覆うカバーを符号50,51で示している。
【0092】本第二実施例に特有の構成部分は、次の
(イ)〜(ヘ)の通りである。
【0093】(イ)前記第一実施例で述べた余り部カッ
ター36が、前記第一実施例に係るシール機とは左右反
対側に位置している点。
【0094】余り部カッター36がシール機の左右いず
れの側に位置するかは、本発明に係るシール機にとって
本質的な事項ではない。すなわち、前記ビニール袋10
6のうち、内容物116を収容している部分を余り部カ
ッター36とは反対側に位置させてシール作業を行えば
よいからである。
【0095】(ロ)前記テープリール7からその粘着面
を上向きとして引き出された粘着テープ10を、前記被
シール物送り用プーリ11の外周に滑らかに案内するテ
ープガイド52を備えている点。
【0096】前記テープガイド52は、図11に示すよ
うに、その前端部52a側が、前記プーリ11の外周面
に沿ってこれを部分的に覆うようにその回転方向に湾曲
して延びている。前記テープガイド52は、前記テープ
リール7から引き出された前記粘着テープ10を前記プ
ーリ11の外周面へ滑らかに案内することにより、該プ
ーリ11の回転によりその周辺から前記粘着テープ10
が巻き込まれることを防止する。
【0097】(ハ)前記押圧体13が、前記粘着テープ
10を所定の長さで切断するセッティング用テープカッ
ター53を有している点。
【0098】本第二実施例に係るシール機は、図11に
示すように、前記押圧体13の前部に、セッティング用
テープカッター53を備えている。このセッティング用
テープカッター53は、図12に拡大して示したよう
に、前記押圧体13の前部に前方への突出部54を一体
的に形成し、この突出部54の側部に、その刃部53a
を下向きにして着脱自在に設けられている。前記セッテ
ィング用テープカッター53と前記押圧体13の前面1
3aとの間には、前記粘着テープ10を横方向から差し
入れるための適宜の間隔が開いている。
【0099】前記セッティング用テープカッター53は
次のようにして使用する。例えば、前記テープリール7
に新たな粘着テープ10を装着したとする。作業者は、
前記テープガイド52に沿って粘着テープ10の自由端
部を前方へ引き出し、前記押圧体13の前面13aと前
記セッティング用テープカッター53との間に粘着テー
プ10を横方向から差し入れ、この粘着テープ10の先
端部を上方へ引き上げる(図12の想像線による記載を
参照)。すると、前記セッティング用テープカッター5
3の刃部53aによって前記粘着テープ10が切断され
る。粘着テープ10はその粘着面が上向きとなっている
ので、その切断部分は、前記セッティング用テープカッ
ター53に下側から部分的に接着する。このとき、粘着
テープ10は、前記テープガイド52の前端部52a側
から前記押圧体13の前部に渡って跨がっている。
【0100】作業者は、前記テープガイド52の前端部
52a側から前記押圧体13の前部に渡って跨がってい
る前記粘着テープ10の上から、被シール物Aを前記被
シール物送り用プーリ11の前記凹溝12内にセットす
る。これにより、前記プーリ11が自動的に回転してシ
ールが行われることは前記第一実施例と同様である。
【0101】前記セッティング用テープカッター53
は、新たな粘着テープ10をセットした際、最初のシー
ル作業に先立って、テープ詰まりの原因となる粘着テー
プ10の余分な部分を事前にカットするためのものであ
る。したがって、前記セッティング用テープカッター5
3は、粘着テープ10の余分な部分を除去できるような
最適な位置に設けられる。このセッティング用テープカ
ッター53を設けた結果、粘着テープセット当初におけ
るテープ詰まり等のトラブルがなくなった。
【0102】(ニ)図11及び図13に示すように、前
記フレーム1を構成する前記プレート3及びこのプレー
ト3を覆う前記カバー50のうち、前記プーリ11の外
周部の少なくとも一部に相当する位置に透孔55を形成
し、この透孔55を開閉する着脱自在な蓋体56を前記
カバー50に設けた点。
【0103】前記透孔55は、万一前記被シール物送り
用プーリ11に粘着テープ10の切りカス等が巻き込ま
れた場合に、これを容易に除去できるようにするための
ものである。すなわち、前記蓋体56を前記カバー50
から外せば、前記プーリ11に絡まった粘着テープ10
の切りカス等を容易に取り除くことができる。前記蓋体
56は、その周囲に適数の係止爪57,58を有してお
り、その少なくとも一部の係止爪58の弾性により、前
記カバー50への取り付け及び前記カバー50からの取
り外しを容易に行えるようになっている。
【0104】さらに、本実施例では、テープ詰まり対策
として、前記フレーム1の内部に、図14に示すテープ
セパレータ59を設けている。このテープセパレータ5
9は、その全体が弾性を有する素材で作製されている。
テープセパレータ59は、その一端59a側が固定さ
れ、それ自体の弾性によりその他端側である自由端59
b側が前記プーリ11の外周面に接触している。前記テ
ープセパレータ59は、前記プーリ11の外周に絡む粘
着テープ10の切りカス等を分離せしめる作用をする。
前記テープセパレータ59の前記自由端59bは、前記
透孔55の輪郭内に位置している。よって、前記テープ
セパレータ59の作用によって分離された粘着テープ1
0の切りカス等の除去が容易である。
【0105】なお、前記蓋体56は、外部から前記透孔
55の内部を観察できるように、透明であることが望ま
しい。
【0106】前記透孔55及び蓋体56は、本実施例で
は、前記のはたらきのほか、前記プーリ11内に内蔵し
た前記テープカッター32の点検、整備、交換等の作業
を容易化せしめる作用をする。
【0107】すなわち、図15に示すように、前記プー
リ11は、その内部に、前記テープカッター32を収容
するための溝部60を備えている。この溝部60の長さ
方向ほぼ中間部には段部61が形成されており、この段
部61と前記テープカッター32との間には、圧縮コイ
ルばね62が介装されている。この圧縮コイルばね62
は、前記テープカッター32の内端部を前記板カム34
に当接させるように前記テープカッター32を前記プー
リ11の半径方向内向きに常時付勢する付勢手段として
作用する。
【0108】前記プーリ11には、前記溝部60内に前
記テープカッター32を収容した後に、前記溝部60を
覆う覆い板63がねじ64で着脱自在に取り付けられ
る。
【0109】前記透孔55及び前記蓋体56は、前記覆
い板63の輪郭を完全に覆うことができるだけの輪郭を
有している。このため、前記覆い板63を前記透孔55
の輪郭内に位置させて前記蓋体56を取り外せば、前記
覆い板63を前記プーリ11の側面から自在に取り外す
ことができ、これにより、前記テープカッター32の点
検、整備、交換等を容易に行うことができる。
【0110】(ホ)前記フレーム1及びカバー50の
内、前記プーリ11側の底部の一部分65を削除すると
ともに、前記フレーム1に、前記プーリ11側を位置高
に保持せしめるスタンド66を設けた点。
【0111】例えば、りんごやみかん等の比較的体積の
大きな内容物116(図16,図17参照)を多数収容
して大きく膨らんだビニール袋106の絞り部107に
シールを行う場合、前記第一実施例に係るシール機によ
れば、前記絞り部107が前記円弧状スリット22,2
3及びこれに連続する前記直線スリット35,43内を
通過するときに、前記ビニール袋106のうち、多くの
内容物を収容して大きく膨らんだ部分が前記カバー5に
接触するため、シール作業に支障を来す場合がある。
【0112】そこで、本第二実施例では、前記ビニール
袋106の大きく膨らんだ部分との干渉を避けるため
に、図11に示す如く、前記フレーム1及び前記カバー
50の内、前記ビニール袋106の移動経路に相当する
部分65を切欠いてここを開放するとともに、前記プー
リ11側を位置高に保持せしめるスタンド66を前記フ
レーム1に設けたのである。
【0113】前記スタンド66は、前記フレーム1の下
面の前部に、折り畳み自在に設けられている。このた
め、図11に想像線で示した如く、必要に応じて前記ス
タンド66を立てることにより、前記プーリ11側が位
置高となるようにシール機を傾斜させて使用することが
できる。
【0114】(ヘ)前記カバー50の内、前記プレート
3に形成した前記円弧状スリット22及び前記直線スリ
ット35に沿った部分67(図16参照)を削除し、前
記プレート3を露出させている点。
【0115】これは、図11のV−V線に沿った端面図
である図16に示すように、前記ビニール袋106の内
容物116にできるだけ近い位置で前記絞り部107に
前記粘着テープ10によるシールを施すことができるよ
うにするためである。すなわち、前記カバー50の内、
前記円弧状スリット22及び前記直線スリット35に沿
った部分67(図16に破線で示した部分を参照)を削
除して前記プレート3を露出させているので、その削除
部分67の厚みに相当する距離だけ、前記内容物116
に近い位置でシールを行うことができる。
【0116】
【発明の効果】請求項1記載の本発明によれば、プーリ
の凹溝内に被シール物をセットするだけで、自動的にシ
ール作業が完了する。作業者は前記被シール物に手を添
えておくだけでよい。よって、シール作業が効率的で作
業者の疲労もないほか、粘着テープによる絞り部等の巻
き絞め強さ及び粘着テープのカット長さ等の仕上がり具
合が常に均一である。また、テープガイドの作用によ
り、テープ巻き込みやテープ詰まり等の問題がない。
【0117】さらに請求項2記載の本発明によれば、例
えば粘着テープのセッティング当初のテープの巻き込み
やテープ詰まり等が未然に防止できる。
【0118】請求項3、4又は5記載の本発明によれ
ば、万一そのようなテープ巻き込み等の問題が生じたと
きでも、これに容易に対処することができる。
【0119】請求項6又は7記載の本発明によれば、内
容物収容部分が大きな包装を、何らの支障なくシールす
ることができる。
【0120】請求項8記載の本発明によれば、内容物に
より近い位置でシールできるとともにシール機の外観も
良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施例に係るシール機の全体斜視
図である。
【図2】図1に示したシール機から左右両カバーを取り
外した状態の分解斜視図である。
【図3】図2に示したシール機のフレームの内部を開示
した側面図である。
【図4】図1に示したシール機の余り部カッター部分の
斜視図である。
【図5】被シール物をプーリの凹溝内にセットする状態
を示す、本実施例装置の要部縦断側面図である。
【図6】被シール物をプーリの凹溝内にセットした状態
を示す、本実施例装置の要部縦断側面図である。
【図7】被シール物がシールされる状態を示す、本実施
例装置の要部縦断側面図である。
【図8】被シール物がシールされる状態を示す、本実施
例装置の要部縦断側面図である。
【図9】被シール物をシールした粘着テープが切断され
る状態を示す、本実施例装置の要部縦断側面図である。
【図10】第一実施例の装置の動作の流れを示すフロー
チャートである。
【図11】本発明の第二実施例に係るシール機の全体斜
視図である。
【図12】セッティング用テープカッターの使用方法を
示す斜視図である。
【図13】フレーム及びカバーに設けた透孔とこの透孔
を開閉する蓋体の部分を示す拡大斜視図である。
【図14】蓋体を外した透孔の部分の正面図である。
【図15】プーリの内部に収容されたテープカッターの
部分の覆い板を取り外した正面図である。
【図16】図11におけるV−V線に沿った端面図であ
る。
【図17】従来のシール器具の一例を示す一部破断斜視
図である。
【図18】本実施例装置、従来のシール器具を問わず、
粘着テープの切断状態及び被シール物のシール完了状態
を示す斜視図である。
【符号の説明】
A 被シール物 2,3 プレート 7 テープリール 10 粘着テープ 11 プーリ 12 凹溝 13 押圧体 22 スリット(円弧状スリット) 25 動力源 32 テープカッター 35 スリット(直線スリット) 50 カバー 52 テープガイド 53 セッティング用テープカッター 55 透孔 56 蓋体 59 テープセパレータ 66 スタンド
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B65D 51/08 B65D 67/06 B26D 1/06

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被シール物(A)が嵌まり込む凹溝(1
    2)をその外周部に有するプーリ(11)と、前記凹溝
    (12)に前記被シール物(A)を嵌め込んだときに前
    記プーリ(11)を回転せしめるとともに前記凹溝(1
    2)が所定の位置に来たときに前記プーリ(11)を停
    止せしめるように制御された動力源(25)と、回転自
    在なテープリール(7)に装着されるとともにこのテー
    プリール(7)から引き出されてその粘着面が外向きと
    なるように前記プーリ(11)の外周面に巻き掛けられ
    た粘着テープ(10)と、この粘着テープ(10)を前
    記プーリ(11)との間ではさみ付けるように設けられ
    た押圧体(13)と、前記プーリ(11)の半径方向に
    スライド自在に設けられ該プーリ(11)の回転に伴っ
    て前記被シール物(A)がプーリ(11)と前記押圧体
    (13)との間を通過した後に前記プーリ(11)の外
    周面から外方へ突き出して前記粘着テープ(10)を切
    断するテープカッター(32)と、前記プーリ(11)
    の外周面に沿ってこれを部分的に覆うようにその回転方
    向に延びていて前記テープリール(7)から引き出され
    た前記テープ(10)を前記プーリ(11)の外周面へ
    案内するテープガイド(52)と、を備えている袋首絞
    り部等のシール機。
  2. 【請求項2】 前記押圧体(13)が、前記粘着テープ
    (10)を所定の長さで切断するセッティング用テープ
    カッター(53)を有している、請求項1記載の袋首絞
    り部等のシール機。
  3. 【請求項3】 前記プーリ(11)がカバー(50)内
    に収容され、このカバー(50)は前記プーリ(11)
    の外周部の少なくとも一部に相当する位置に透孔(5
    5)を有し、この透孔(55)を開閉する着脱自在な蓋
    体(56)が前記カバー(50)に設けられている、請
    求項1又は2記載の袋首絞り部等のシール機。
  4. 【請求項4】 前記蓋体(56)が透明である請求項3
    記載の袋首絞り部等のシール機。
  5. 【請求項5】 前記プーリ(11)の外周面に接触する
    テープセパレータ(59)を有し、このテープセパレー
    タ(59)が前記透孔(55)の輪郭内に位置してい
    る、請求項3又は4記載の袋首絞り部等のシール機。
  6. 【請求項6】 前記シール機を用いてシール作業を行う
    際に、前記被シール物(A)と連続している内容物収容
    部分との干渉を避けるようにこの内容物収容部分の移動
    経路に相当する部分が開放されている、請求項1,2,
    3,4又は5記載の袋首絞り部等のシール機。
  7. 【請求項7】 前記プーリ(11)側が位置高となるよ
    うに前記シール機を傾斜させて支持する折り畳み自在の
    スタンド(66)を備えている、請求項6記載の袋首絞
    り部等のシール機。
  8. 【請求項8】 前記プーリ(11)の左右両側にあって
    該プーリ(11)を回転自在に支持するプレート(2,
    3)を備え、これらのプレート(2,3)は前記プーリ
    (11)の凹溝(12)に嵌め込まれた前記被シール物
    (A)が通過するスリット(22,35)を有し、前記
    プレート(3)の外側面には、該プレート(3)の外側
    面のうち前記スリット(22,35)に沿った部分を露
    出させてカバー(50)が設けられている、請求項1記
    載の袋首絞り部等のシール機。
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