JP3498884B2 - 磁気テープカセット用リール - Google Patents

磁気テープカセット用リール

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    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B23/00Record carriers not specific to the method of recording or reproducing; Accessories, e.g. containers, specially adapted for co-operation with the recording or reproducing apparatus ; Intermediate mediums; Apparatus or processes specially adapted for their manufacture
    • G11B23/02Containers; Storing means both adapted to cooperate with the recording or reproducing means
    • G11B23/037Single reels or spools

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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、磁気テープカセッ
ト内に装着され、磁気テープを巻装させるための磁気テ
ープカセット用リールに関し、詳しくはフランジ面のヒ
ケ防止及び磁気テープの巻姿向上を図るための構造に関
する。 【0002】 【従来の技術】従来磁気テープカセット用リールとし
て、リール本体の外周面に、磁気テープを巻回すものが
用いられている。図4(a)〜(c)はそれぞれ、サイ
ズの異なる業務用磁気テープカセットに供するリールを
示しており、リール本体40の外径及び各フランジ4
2、43の外径が異なっている。ここで(a)に示すリ
ールは、業務用途としてSカセットと呼ばれるものに用
いるリールであり、同様に(b)は業務用途としてMカ
セットと呼ばれるものに用い、(c)は業務用途として
Lカセットと呼ばれるものに用いられるリールである。
これらリール40は、図中4中下側から図示せぬ駆動装
置により回転駆動され、図示せぬ磁気テープを巻回し可
能とするものである。 【0003】また図4には図示していないが、フランジ
の少なくとも、前記テープが巻回される側に、少なくと
も一つの径方向に延びる凹部を設けたものが用いられて
いる。これは巻回される磁気テープ間に同伴され、磁気
テープの巻き姿不良等の原因となる、いわゆるエアーフ
ィルムを除去するために設けられているものである。 【0004】リール本体40における図4中上下端部に
は、上下一対のフランジ42,43が、図4中上下方向
に沿って対向して一対設けられる。各フランジ42,4
3はそれぞれ、リール本体40に巻装される磁気テープ
の幅方向(図4中上下方向)への移動を規制する。下フ
ランジ43の図4中下面には、位置決め用環状リブ44
及び基準用リング45が設けられる。すなわち位置決め
用環状リブ44は、下フランジ43とともにリール本体
40に一体に射出成形により形成されており、磁気テー
プカセット(図示しない)に対してリール本体40を位
置決めする。基準用リング45は、水平位置基準用であ
る。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】このような磁気テープ
カセット用リールは、一般に射出成形により生産される
が、その射出成形プロセスでは、位置決め用の環状リブ
44が成形される際に、いわゆるヒケが発生するという
問題がある。以下このヒケについて、詳述する。図4
(a)或いは(b)に示すリールにおいて、下フランジ
43には環状リブ44が、射出成形により同時に、磁気
テープが巻回されない側の面に成形される。一方、下フ
ランジ43の磁気テープが巻回される側の面の、前記環
状リブに対応する位置には、何ら成形されるものはな
い。したがって、射出成形において、前記下フランジ4
3の前記環状リブ44が成形される近傍には、熱収縮の
不均一が発生し、前記下フランジ43の磁気テープが巻
回される側の面の、前記環状リブに対応する位置近傍に
は不均一な凹部、いわゆるヒケが生じる。このヒケが生
じると、前記下フランジ43の平面性が損なわれ、回転
時の面振れの原因となる。振れが発生する磁気テープカ
セット用リールに、磁気テープを巻回す場合、巻き姿不
良や、走行安定性が損なわれてしまう。しかし、図4
(c)に示すリールでは、図より明らかなように、この
ヒケは発生せず、上述の問題は発生しない。一方、この
環状リブはカセットハーフとの位置決めの為に必須であ
り、環状リブを取り除くことや、リール種類に応じて位
置や形状を変更するという手段はとれず、ヒケの問題は
未解決のままであった。 【0006】本発明は、上記問題に鑑みなされたもの
で、リール本体の駆動装置側のフランジに設けられた位
置決め用環状リブの裏側に、ヒケ等が発生することを確
実に防止し、これによりフランジ面の平面性を確保して
フランジの面振れ等を確実に防止することができるとと
もに、巻装される磁気テープ間のエアーフィルムを一層
効果的に除去できることによりリール本体への磁気テー
プの良好な巻姿を得ることができ走行安定性のある磁気
テープカセット用リールを提供することを目的としてい
る。 【0007】 【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、磁
気テープカセット内に装着され、磁気テープを巻回す磁
気テープカセット用カートリッジにおいて、磁気テープ
が巻回される円筒状のハブおよび前記ハブの両端に、少
なくとも駆動装置側に面するフランジがプラスチックか
らなる一対のフランジを設け、前記プラスチックからな
るフランジの少なくとも、前記テープが巻回される側
に、少なくとも一つの径方向に延びる凹部を設けるとと
もに、前記プラスチックからなるフランジの駆動装置側
に、カセットハーフに設けられた開口と嵌合する、前記
円筒ハブと間軸の環状リブを円周全長に設け、該リブに
前記凹部と連通する通気孔を設けたことを特徴とする磁
気テープカセット用リールにより達成される。 【0008】 【作用】本発明になる磁気テープカセット用カートリッ
ジによれば、磁気テープが巻回される円筒状のハブおよ
び前記ハブの両端に、少なくとも駆動装置側に面するフ
ランジがプラスチックからなる一対のフランジを設け、
前記プラスチックからなるフランジの少なくとも、前記
テープが巻回される側に、少なくとも一つの径方向に延
びる凹部が設けられ、かつ前記円筒ハブと同軸の環状リ
ブを円周全長に設け、該リブに通気孔を設けているの
で、いわゆるエアーフィルムは、凹部通過し、直ちに通
気孔より外部へ効果的に排出できる。また、前記環状リ
ブに通気孔を設けたことで薄肉構造となり、射出成形に
おいて、前記下フランジ43の前記環状リブ44が成形
される近傍には、熱収縮の不均一は発生しにくくなり、
前記下フランジ43の磁気テープが巻装される側の面
の、前記環状リブに対応する位置近傍であっても不均一
な凹部いわゆるヒケが生じることがない。 【0009】 【発明の実施の形態】以下図示実施形態により、本発明
を説明する。図1は、本発明の一実施形態である磁気テ
ープカセット用リールの一部を示す断面図であり、図2
は、図1の磁気テープカセット用リールの下フランジの
一部を示す平面図である。また図3は、図1の磁気テー
プカセット用リールの位置決め用環状リブ及び位置決め
用環状リブを射出成形する成形用金型の一部を示す断面
図である。 【0010】図1及び図2において、磁気テープカセッ
ト用リール10は、図示しない磁気テープカセット内に
装着され、リール本体20に磁気テープ(図示しない)
が巻回される。 【0011】リール本体20は、外周面21に磁気テー
プを巻回可能に形成されており、巻回される磁気テープ
の幅方向一方の側(図1中下側)から、図示しない駆動
装置によって回転駆動される。 【0012】リール本体20における磁気テープの幅方
向両端部(図1中上下端部)には、上下一対のフランジ
22,23が、磁気テープの幅方向(図1中上下方向)
に沿って対向して設けられる。各フランジ22,23は
それぞれ、リール本体20に巻回される磁気テープの幅
方向への移動を規制する。 【0013】下フランジ23における上フランジ22と
対向する図1中上面には、凹部24が、リール本体20
の回転方向に沿って少なくとも1個形成される。凹部2
4は、リール本体20に巻回される磁気テープ間に介在
していたエアーフィルムの通路となる。 【0014】下フランジ23における図1中下面には、
位置決め用環状リブ25が、リール本体20の回転中心
と同軸上に環状に、下フランジ23と一体に設けられ
る。位置決め用環状リブ25の成形方法としては、下フ
ランジ23とともにリール本体20に一体に、図3に示
す成形用金型30を用いた射出成形により行うことがで
き、いわゆるアンダーカットなしに形成することが可能
で、シンプルな金型装置での対応が可能である。この環
状リブは磁気テープカセットのハーフ(図示しない)に
嵌合されることにより、磁気テープカセットに対してリ
ール本体20を位置決めする。 【0015】位置決め用環状リブ25の基端部(図1中
上端部)には、通気孔26が設けられる。すなわち通気
孔26は、下フランジ23を貫通して位置決め用環状リ
ブ25の基端部と凹部24を連通するように設けられ
る。通気孔26は、エアーフィルムを凹部24から位置
決め用環状リブ25の基端部側に矢印B方向に沿って排
出させる。 【0016】なお図1中、符号27は、水平位置基準用
のリングを示している。基準用リング27は、下フラン
ジ23の図1中下面における位置決め用環状リブ25の
内側(図1中左側)に、下フランジ23と一体に設けら
れる。また図3中、矢印Cは、位置決め用環状リブ25
及び通気孔26を成形した後の移動金型30の離脱方向
を示している。 【0017】 【発明の効果】本発明になる磁気テープカセット用カー
トリッジによれば、磁気テープが巻回される円筒状のハ
ブおよび前記ハブの両端に、少なくとも駆動装置側に面
するフランジがプラスチックからなる一対のフランジを
設け、前記プラスチックからなるフランジの少なくと
も、前記テープが巻回される側に、少なくとも一つの径
方向に延びる凹部が設けられ、かつ前記円筒ハブと同軸
の環状リブを円周全長に設け、該リブに通気孔を設けて
いるので、いわゆるエアーフィルムは、凹部を通過し、
直ちに外部へ効果的に排出できる。また、前記環状リブ
に通気孔を設けたことで薄肉構造となり、射出成形にお
いて、前記下フランジ43の前記環状リブ44が成形さ
れる近傍には、熱収縮の不均一は発生しにくくなり、前
記下フランジ43の磁気テープが巻装される側の面の、
前記環状リブに対応する位置近傍であっても不均一な凹
部、いわゆるヒケが生じることがない。したがって、前
記ヒケに起因するところの、フランジの平面性が損なわ
れ、回転時の面振れの原因となるといった問題は発生し
ない。したがって、巻き姿不良や、走行安定性が損なわ
れるという問題が生じない。即ち、本発明においては、
磁気テープカセット用リールとして必須の構成要素であ
りながら、一方で巻き姿不良等の原因となるヒケという
問題を有していた環状リブに、通気孔を設けることによ
り、いわゆるエアーフィルム除去機能とヒケ発生防止機
能を同時に付与することができることとなる。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の一実施形態である磁気テープカセット
用リールの一部を示す断面図である。 【図2】図1の磁気テープカセット用リールの下フラン
ジの一部を示す平面図である。 【図3】図1の磁気テープカセット用リールの位置決め
用環状リブ及び位置決め用環状リブを射出成形する成形
用金型の一部を示す断面図である。 【図4】従来の磁気テープカセット用リールを示す断面
図である。 【符号の説明】 10 磁気テープカセット用リール 20 リール本体 21 外周面 22 フランジ(上フランジ) 23 フランジ(下フランジ) 24 凹部 25 位置決め用環状リブ 26 通気孔 27 基準用リング 30 移動金型 A リール本体の回転中心から位置決め用環状リブまで
の間隔 B エアーフィルムの排出方向 C 移動金型の離脱方向

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 磁気テープが巻回される円筒状のハブお
    よび前記の両端に、少なくとも駆動装置側に面するフラ
    ンジがプラスチックからなる一対のフランジを設け、前
    記プラスチックからなるフランジの少なくとも、前記テ
    ープが巻回される側に、少なくとも一つの径方向に延び
    る凹部を設けるとともに、前記プラスチックからなるフ
    ランジの駆動装置側に、カセットハーフに設けられた開
    口と嵌合する、前記円筒ハブと同軸の環状リブを円周全
    長に設け、該リブに前記凹部と連通する通気孔を設けた
    ことを特徴とする磁気テープカセット用リール。
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