JP3498481B2 - 木目込まれた表皮を有する積層体の製造方法 - Google Patents
木目込まれた表皮を有する積層体の製造方法Info
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- JP3498481B2 JP3498481B2 JP12873996A JP12873996A JP3498481B2 JP 3498481 B2 JP3498481 B2 JP 3498481B2 JP 12873996 A JP12873996 A JP 12873996A JP 12873996 A JP12873996 A JP 12873996A JP 3498481 B2 JP3498481 B2 JP 3498481B2
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両のドアトリム
や内装材、建物の内装材、家具の外装材などに使用す
る、木目込まれた表皮を有する積層体の製造方法に関す
る。
や内装材、建物の内装材、家具の外装材などに使用す
る、木目込まれた表皮を有する積層体の製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】この種の木目込まれた表皮を有する積層
体を製造するには、例えば、先ず表側に接着剤を吹き付
けて一旦乾燥させた基材を真空成形型上に載せ、次いで
柔軟な合成樹脂を予め薄いシート状に成形した表皮材の
周囲を保持枠により保持し、遠赤外線ヒータ等により加
熱し軟化させてから下降させて基材及び真空成形型の上
側外周部に当接させ、真空成形型に設けた多数の吸気管
路に負圧を与えて表皮材を吸引して基材の表面全面に接
着する。この吸引により表皮材の一部は基材の表面に形
成した木目込み溝内に入り込んで木目込みされる。表皮
材としてはシート状の柔軟な表面層とシート状の合成樹
脂発泡材の裏面層を積層接着したものを用いて、積層体
の表面に柔軟な感触を与えるようにしていることが多
い。
体を製造するには、例えば、先ず表側に接着剤を吹き付
けて一旦乾燥させた基材を真空成形型上に載せ、次いで
柔軟な合成樹脂を予め薄いシート状に成形した表皮材の
周囲を保持枠により保持し、遠赤外線ヒータ等により加
熱し軟化させてから下降させて基材及び真空成形型の上
側外周部に当接させ、真空成形型に設けた多数の吸気管
路に負圧を与えて表皮材を吸引して基材の表面全面に接
着する。この吸引により表皮材の一部は基材の表面に形
成した木目込み溝内に入り込んで木目込みされる。表皮
材としてはシート状の柔軟な表面層とシート状の合成樹
脂発泡材の裏面層を積層接着したものを用いて、積層体
の表面に柔軟な感触を与えるようにしていることが多
い。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このような木目込みの
際に表皮材が木目込み溝の奥まで木目込みされるように
するには木目込み溝の幅をある程度大きくする必要があ
るが、そのようにすると接着された表皮の木目込み部の
表面側に形成される溝の幅も大きくなって溝底が見え
(図2の符号B参照)、外観品質が低下するという問題
がある。これを避けようとして木目込み溝の幅を小さく
すれば、表皮材が木目込み溝の底まで入り込みにくくな
るので、木目込み部の少なくとも一部に表皮材の浮きが
生じてやはり外観品質が低下するという問題が生じる。
際に表皮材が木目込み溝の奥まで木目込みされるように
するには木目込み溝の幅をある程度大きくする必要があ
るが、そのようにすると接着された表皮の木目込み部の
表面側に形成される溝の幅も大きくなって溝底が見え
(図2の符号B参照)、外観品質が低下するという問題
がある。これを避けようとして木目込み溝の幅を小さく
すれば、表皮材が木目込み溝の底まで入り込みにくくな
るので、木目込み部の少なくとも一部に表皮材の浮きが
生じてやはり外観品質が低下するという問題が生じる。
【0004】木目込まれた表皮を有する積層体を製造す
るには、上述のような真空成形法の他に、完成した表皮
の表面と同じ形状の成形面及び木目込み用突条を有する
上型により表皮材を押圧して木目込み及び接着を行う方
法もある。しかし、木目込み用突条はあまり薄くするこ
とはできないので、接着された表皮の木目込み部に形成
される溝幅が大きくなり、溝底が見えて外観品質が低下
するという問題はやはり避けられない。本発明はこのよ
うな問題を解決することを目的とする。
るには、上述のような真空成形法の他に、完成した表皮
の表面と同じ形状の成形面及び木目込み用突条を有する
上型により表皮材を押圧して木目込み及び接着を行う方
法もある。しかし、木目込み用突条はあまり薄くするこ
とはできないので、接着された表皮の木目込み部に形成
される溝幅が大きくなり、溝底が見えて外観品質が低下
するという問題はやはり避けられない。本発明はこのよ
うな問題を解決することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明による木目込まれ
た表皮を有する積層体の製造方法は、予め成形した基材
の表面に表皮となるシート状の表皮材を固着してこれを
覆うと同時に基材に形成した木目込み溝に表皮材を木目
込むようにしてなる木目込まれた表皮を有する積層体の
製造方法において、表皮材はシート状の柔軟な表面層と
発泡剤を混入してあるが未発泡のまたは発泡を途中で中
断させたシート状の合成樹脂よりなる裏面層を積層接着
したものとし、基材の表面に表皮材を裏面層が基材側と
なるように固着して木目込んだ後に裏面層の少なくとも
木目込みされた部分を加熱して発泡させるものである。
た表皮を有する積層体の製造方法は、予め成形した基材
の表面に表皮となるシート状の表皮材を固着してこれを
覆うと同時に基材に形成した木目込み溝に表皮材を木目
込むようにしてなる木目込まれた表皮を有する積層体の
製造方法において、表皮材はシート状の柔軟な表面層と
発泡剤を混入してあるが未発泡のまたは発泡を途中で中
断させたシート状の合成樹脂よりなる裏面層を積層接着
したものとし、基材の表面に表皮材を裏面層が基材側と
なるように固着して木目込んだ後に裏面層の少なくとも
木目込みされた部分を加熱して発泡させるものである。
【0006】基材に形成する木目込み溝の幅は、木目込
みの際に表皮材が木目込み溝の奥まで木目込みされるの
に必要かつ充分な程度の値とする。これにより、基材の
表面に表皮材を木目込み固着した直後は、固着された表
皮の木目込み部の表面側に形成される溝の幅は大きい。
しかし表皮材の裏面層の少なくとも木目込みされた部分
を加熱して発泡させることにより、その部分の裏面層は
厚さが増大するので、木目込み部の溝の幅は狭くなりあ
るいは密着される。
みの際に表皮材が木目込み溝の奥まで木目込みされるの
に必要かつ充分な程度の値とする。これにより、基材の
表面に表皮材を木目込み固着した直後は、固着された表
皮の木目込み部の表面側に形成される溝の幅は大きい。
しかし表皮材の裏面層の少なくとも木目込みされた部分
を加熱して発泡させることにより、その部分の裏面層は
厚さが増大するので、木目込み部の溝の幅は狭くなりあ
るいは密着される。
【0007】表皮材の裏面層は発泡を途中で中断させた
ものとし、基材の表面に表皮材を固着して木目込んだ後
に裏面層の木目込みされた部分のみを加熱して更に発泡
させるようにすることが好ましい。またこの場合におい
て、裏面層の木目込みされた部分の加熱は、基材の裏面
を支持する支持型の木目込み溝付近に設けたヒータによ
り行うことが好ましい。
ものとし、基材の表面に表皮材を固着して木目込んだ後
に裏面層の木目込みされた部分のみを加熱して更に発泡
させるようにすることが好ましい。またこの場合におい
て、裏面層の木目込みされた部分の加熱は、基材の裏面
を支持する支持型の木目込み溝付近に設けたヒータによ
り行うことが好ましい。
【0008】本発明は、基材の表面に表皮材を固着して
木目込んだ後に裏面層の全面を加熱して発泡させるよう
にしてもよい。またこの場合において、表皮材の裏面層
は発泡を途中で中断させたものとしてもよい。
木目込んだ後に裏面層の全面を加熱して発泡させるよう
にしてもよい。またこの場合において、表皮材の裏面層
は発泡を途中で中断させたものとしてもよい。
【0009】
【発明の実施の形態】以下に本発明を自動車用ドアトリ
ムに適用した場合の実施の形態を、添付図面により説明
する。本発明により成形されるドアトリムは肉厚がほゞ
一定であり、剛性のある基材20の表面を薄い柔軟な表
皮25により覆ったものである。例えば縦横の寸法が約
600mm×900mmのドアトリムの場合、各部の肉厚は
基材20が2.5〜3.0mm、表皮25が3.35mm以
下、従ってドアトリム全体で5.85〜6.35mmであ
る。
ムに適用した場合の実施の形態を、添付図面により説明
する。本発明により成形されるドアトリムは肉厚がほゞ
一定であり、剛性のある基材20の表面を薄い柔軟な表
皮25により覆ったものである。例えば縦横の寸法が約
600mm×900mmのドアトリムの場合、各部の肉厚は
基材20が2.5〜3.0mm、表皮25が3.35mm以
下、従ってドアトリム全体で5.85〜6.35mmであ
る。
【0010】この実施の形態のドアトリムの基材20は
通気性のある多孔性のもので、木材を細かく砕いた繊維
に結着剤として7パーセント程度のフェノール樹脂を混
入してホットプレス成形したものであり、その表面を2
つの部分に仕切る例えば直線状の木目込み溝21が形成
されている。この木目込み溝21の幅は例えば8mmであ
って、後述する木目込みの際に後述する表皮材25Aが
木目込み溝21の奥まで木目込み接着されるのに必要か
つ充分な程度の幅とする。なお基材20は、通気性を与
えるために多数の小孔を設け、あるいは表面に多数の凹
凸を設けた合成樹脂製としてもよい。
通気性のある多孔性のもので、木材を細かく砕いた繊維
に結着剤として7パーセント程度のフェノール樹脂を混
入してホットプレス成形したものであり、その表面を2
つの部分に仕切る例えば直線状の木目込み溝21が形成
されている。この木目込み溝21の幅は例えば8mmであ
って、後述する木目込みの際に後述する表皮材25Aが
木目込み溝21の奥まで木目込み接着されるのに必要か
つ充分な程度の幅とする。なお基材20は、通気性を与
えるために多数の小孔を設け、あるいは表面に多数の凹
凸を設けた合成樹脂製としてもよい。
【0011】また基材20の表面に接着されて表皮25
となる表皮材25Aは、柔軟な熱可塑性樹脂のソリッド
層よりなる薄いシート状の表面層25a(例えば厚さ
0.35mmのポリプロピレン樹脂シート、塩化ビニル樹
脂シート等)と、発泡剤(例えばアドジカルポリ酸アミ
ド系のもの)を混入してあるが発泡を途中で中断させた
比較的弾性に富んだシート状の熱可塑性樹脂(例えば厚
さ2〜3mmのポリウレタン樹脂シート)よりなる薄い裏
面層25bを予め積層接着してシート状としたものであ
る。裏面層25bの発泡は半分程度で中断され、その発
泡率は例えば15倍程度である。表皮材25Aの表面層
25aの表面には、意匠的効果を高めるために、皮革模
様などのしぼが形成されている。
となる表皮材25Aは、柔軟な熱可塑性樹脂のソリッド
層よりなる薄いシート状の表面層25a(例えば厚さ
0.35mmのポリプロピレン樹脂シート、塩化ビニル樹
脂シート等)と、発泡剤(例えばアドジカルポリ酸アミ
ド系のもの)を混入してあるが発泡を途中で中断させた
比較的弾性に富んだシート状の熱可塑性樹脂(例えば厚
さ2〜3mmのポリウレタン樹脂シート)よりなる薄い裏
面層25bを予め積層接着してシート状としたものであ
る。裏面層25bの発泡は半分程度で中断され、その発
泡率は例えば15倍程度である。表皮材25Aの表面層
25aの表面には、意匠的効果を高めるために、皮革模
様などのしぼが形成されている。
【0012】主として図1に示すように、この実施の形
態に使用する真空成形型(支持型)10は成形装置の下
部支持部材(図示省略)に取り付けられ、真空成形型1
0の上面には基材20の裏面と一致する形状の支持面1
1とその外側に延びる外周面11aが形成されている。
真空成形型10の支持面11には木目込み溝21に対応
して基材20の裏側に突出する突条を受け入れる溝部1
2が形成され、この支持面11全体で基材20を支持す
るようになっている。また真空成形型10に設けた多数
の吸気管路16(図では一部のみを示す)は支持面11
の全面にほゞ一様に分布されて開口しており、各吸気管
路16は集合管路15を介して、真空ポンプと真空タン
クと開閉弁からなる真空源17に接続されている。真空
成形型10には溝部12のほゞ全長に沿ってヒータ13
が設けられている。図示の実施の形態では、このヒータ
13はセラミック発熱体を使用した電気ヒータである
が、溝部12に沿って真空成形型10内に形成されて加
熱蒸気を通す配管等でもよい。なお後述するように、こ
のヒータ13は必ずしも真空成形型10に設ける必要は
ない。
態に使用する真空成形型(支持型)10は成形装置の下
部支持部材(図示省略)に取り付けられ、真空成形型1
0の上面には基材20の裏面と一致する形状の支持面1
1とその外側に延びる外周面11aが形成されている。
真空成形型10の支持面11には木目込み溝21に対応
して基材20の裏側に突出する突条を受け入れる溝部1
2が形成され、この支持面11全体で基材20を支持す
るようになっている。また真空成形型10に設けた多数
の吸気管路16(図では一部のみを示す)は支持面11
の全面にほゞ一様に分布されて開口しており、各吸気管
路16は集合管路15を介して、真空ポンプと真空タン
クと開閉弁からなる真空源17に接続されている。真空
成形型10には溝部12のほゞ全長に沿ってヒータ13
が設けられている。図示の実施の形態では、このヒータ
13はセラミック発熱体を使用した電気ヒータである
が、溝部12に沿って真空成形型10内に形成されて加
熱蒸気を通す配管等でもよい。なお後述するように、こ
のヒータ13は必ずしも真空成形型10に設ける必要は
ない。
【0013】次にこの実施の形態による製造方法を、図
1〜図3により説明する。先ず基材20の全表面に接着
剤を吹き付けなどにより塗布し、ある程度乾燥させてか
ら基材20の裏面全体を真空成形型10の支持面11に
当接させて真空成形型10上にセットする。次いで表面
層25aと発泡を途中で中断させた裏面層25bよりな
る表皮材25Aの周囲を保持枠29により保持し、遠赤
外線ヒータ等により加熱(例えば120℃)し軟化させ
る。この状態では表皮材25Aの裏面層25bは発泡が
途中で中断されたままであり、それ以上の発泡はまだ行
われていない。
1〜図3により説明する。先ず基材20の全表面に接着
剤を吹き付けなどにより塗布し、ある程度乾燥させてか
ら基材20の裏面全体を真空成形型10の支持面11に
当接させて真空成形型10上にセットする。次いで表面
層25aと発泡を途中で中断させた裏面層25bよりな
る表皮材25Aの周囲を保持枠29により保持し、遠赤
外線ヒータ等により加熱(例えば120℃)し軟化させ
る。この状態では表皮材25Aの裏面層25bは発泡が
途中で中断されたままであり、それ以上の発泡はまだ行
われていない。
【0014】そして保持枠29を下降させて周辺部を支
持面11の外周面11aに当接させてから、真空源17
からの負圧を集合管路15、吸気管路16及び通気性の
ある基材20を通して表皮材25Aの下側に与えて、図
1の二点鎖線及び図2に示すように、表皮材25Aを基
材20の表面に沿った形状に成形すると同時に接着す
る。前述のように、基材20に形成した木目込み溝21
は表皮材25Aがその奥まで木目込み接着されるのに必
要かつ充分な程度の幅を有しているので、表皮材25A
の木目込み溝21内に木目込み接着された部分の表面側
には、図2の符号Bに示すように、相当な幅の溝が形成
される。
持面11の外周面11aに当接させてから、真空源17
からの負圧を集合管路15、吸気管路16及び通気性の
ある基材20を通して表皮材25Aの下側に与えて、図
1の二点鎖線及び図2に示すように、表皮材25Aを基
材20の表面に沿った形状に成形すると同時に接着す
る。前述のように、基材20に形成した木目込み溝21
は表皮材25Aがその奥まで木目込み接着されるのに必
要かつ充分な程度の幅を有しているので、表皮材25A
の木目込み溝21内に木目込み接着された部分の表面側
には、図2の符号Bに示すように、相当な幅の溝が形成
される。
【0015】次いで短時間(例えば15秒間)ヒータ1
3に通電し、表皮材25Aの裏面層25bの木目込み溝
21内に木目込まれた部分付近を局部的に加熱(例えば
140℃)して、この部分を更に発泡させる。これによ
りその付近の裏面層25bは発泡率が増大(例えば30
倍)し、厚さが増大するので、図3に示すように、木目
込み部の表皮25表面側に形成される溝は密着される。
基材10上に接着された表皮材25Aがある程度冷却し
てから真空源17から吸気管路16への負圧を除去し、
基材20を真空成形型10から取り外せば、基材20の
表面に表皮25が接着され、表皮側から見た木目込み部
の溝が密着されたドアトリムが得られる。
3に通電し、表皮材25Aの裏面層25bの木目込み溝
21内に木目込まれた部分付近を局部的に加熱(例えば
140℃)して、この部分を更に発泡させる。これによ
りその付近の裏面層25bは発泡率が増大(例えば30
倍)し、厚さが増大するので、図3に示すように、木目
込み部の表皮25表面側に形成される溝は密着される。
基材10上に接着された表皮材25Aがある程度冷却し
てから真空源17から吸気管路16への負圧を除去し、
基材20を真空成形型10から取り外せば、基材20の
表面に表皮25が接着され、表皮側から見た木目込み部
の溝が密着されたドアトリムが得られる。
【0016】上述した実施の形態では、表皮材25Aの
裏面層25bの木目込み溝21内に木目込まれた部分を
更に発泡させるための加熱を真空成形型10に設けたヒ
ータ13により行っているが、このようなヒータ13を
真空成形型10に設けることなく、図2の符号Bで示す
部分に沿って加熱蒸気あるいは加熱空気を吹き付けてそ
のような発泡をさせるようにしてもよい。
裏面層25bの木目込み溝21内に木目込まれた部分を
更に発泡させるための加熱を真空成形型10に設けたヒ
ータ13により行っているが、このようなヒータ13を
真空成形型10に設けることなく、図2の符号Bで示す
部分に沿って加熱蒸気あるいは加熱空気を吹き付けてそ
のような発泡をさせるようにしてもよい。
【0017】また上述した実施の形態では、基材20に
対する表皮材25Aの接着及び木目込みは真空成形によ
り行っているが、完成した表皮25の表面と同じ形状の
成形面及び木目込み用突条を有する上型により表皮材2
5Aを押圧して木目込み及び接着を行ってもよい。この
場合には、表皮材25Aの裏面層25bの木目込み溝2
1内に木目込まれた部分付近の局部的加熱は、上型を上
昇させてから行う。なお、基材20の表面の粗さが充分
に大きければ、表皮材25Aの基材20への固着は裏面
層25bが基材20表面の細かい隙間に食い込むアンカ
ー効果によっても行われ、接着剤の塗布は必ずしも必要
ない。
対する表皮材25Aの接着及び木目込みは真空成形によ
り行っているが、完成した表皮25の表面と同じ形状の
成形面及び木目込み用突条を有する上型により表皮材2
5Aを押圧して木目込み及び接着を行ってもよい。この
場合には、表皮材25Aの裏面層25bの木目込み溝2
1内に木目込まれた部分付近の局部的加熱は、上型を上
昇させてから行う。なお、基材20の表面の粗さが充分
に大きければ、表皮材25Aの基材20への固着は裏面
層25bが基材20表面の細かい隙間に食い込むアンカ
ー効果によっても行われ、接着剤の塗布は必ずしも必要
ない。
【0018】また本発明は、基材20の表面に表皮材2
5Aを木目込み接着した後の裏面層25bの加熱を、裏
面層25bの木目込み溝21内に木目込まれた部分だけ
でなく、裏面層25bの全面を加熱して発泡させるよう
にしてもよい。この場合には、表皮材25Aの裏面層2
5bは発泡剤を混入してはあるが未発泡のものを使用し
てもよい。この場合の加熱も、真空成形型10に設けた
ヒータで行ってもよいし、表皮25側から加熱蒸気ある
いは加熱空気を吹き付けて行ってもよい。
5Aを木目込み接着した後の裏面層25bの加熱を、裏
面層25bの木目込み溝21内に木目込まれた部分だけ
でなく、裏面層25bの全面を加熱して発泡させるよう
にしてもよい。この場合には、表皮材25Aの裏面層2
5bは発泡剤を混入してはあるが未発泡のものを使用し
てもよい。この場合の加熱も、真空成形型10に設けた
ヒータで行ってもよいし、表皮25側から加熱蒸気ある
いは加熱空気を吹き付けて行ってもよい。
【0019】
【発明の効果】上述のように、本発明によれば、木目込
み溝の幅を、表皮材が木目込み溝の奥まで木目込みされ
るのに必要かつ充分な程度の値としても、その後に行わ
れる表皮材の裏面層の少なくとも木目込みされた部分の
発泡により、木目込み部の表皮表面側に形成される溝の
幅は狭くなりあるいは密着されるので、木目込みは完全
に行われしかも木目込み部の外観品質は向上する。
み溝の幅を、表皮材が木目込み溝の奥まで木目込みされ
るのに必要かつ充分な程度の値としても、その後に行わ
れる表皮材の裏面層の少なくとも木目込みされた部分の
発泡により、木目込み部の表皮表面側に形成される溝の
幅は狭くなりあるいは密着されるので、木目込みは完全
に行われしかも木目込み部の外観品質は向上する。
【0020】表皮材の裏面層を発泡を途中で中断させた
ものとすれば、裏面層の木目込みされた部分だけを発泡
させた場合でも表皮の表面は全面的に柔軟なものが得ら
れる。またこの場合において、裏面層の木目込みされた
部分の加熱を、基材の裏面を支持する支持型の木目込み
溝付近に設けたヒータにより行うようにすれば、そのよ
うな加熱を容易に行うことができる。
ものとすれば、裏面層の木目込みされた部分だけを発泡
させた場合でも表皮の表面は全面的に柔軟なものが得ら
れる。またこの場合において、裏面層の木目込みされた
部分の加熱を、基材の裏面を支持する支持型の木目込み
溝付近に設けたヒータにより行うようにすれば、そのよ
うな加熱を容易に行うことができる。
【図1】 本発明による木目込まれた表皮を有する積層
体の製造方法の1実施形態を説明する全体断面図であ
る。
体の製造方法の1実施形態を説明する全体断面図であ
る。
【図2】 図1に示す実施形態の工程途中における部分
拡大断面図である。
拡大断面図である。
【図3】 図1に示す実施形態の工程完了時における部
分拡大断面図である。
分拡大断面図である。
10…支持型(真空成形型)、13…ヒータ、20…基
材、21…木目込み溝、25…表皮、25A…表皮材、
25a…表面層、25b…裏面層。
材、21…木目込み溝、25…表皮、25A…表皮材、
25a…表面層、25b…裏面層。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(51)Int.Cl.7 識別記号 FI
B29L 31:58 B29L 31:58
(56)参考文献 特開 平5−8362(JP,A)
特開 平7−256762(JP,A)
実開 平3−16224(JP,U)
特公 平5−62577(JP,B2)
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
B29C 43/18 - 43/58
B29C 51/00 - 51/46
B29C 63/00 - 63/48
B29C 65/00 - 65/82
B32B 1/00 - 35/00
Claims (5)
- 【請求項1】 予め成形した基材の表面に表皮となるシ
ート状の表皮材を固着してこれを覆うと同時に前記基材
に形成した木目込み溝に前記表皮材を木目込むようにし
てなる木目込まれた表皮を有する積層体の製造方法にお
いて、前記表皮材はシート状の柔軟な表面層と発泡剤を
混入してあるが未発泡のまたは発泡を途中で中断させた
シート状の合成樹脂よりなる裏面層を積層接着したもの
であり、前記基材の表面に前記表皮材を前記裏面層が前
記基材側となるように固着して木目込んだ後に前記裏面
層の少なくとも木目込みされた部分を加熱して発泡させ
ることを特徴とする木目込まれた表皮を有する積層体の
製造方法。 - 【請求項2】 前記表皮材の裏面層は発泡を途中で中断
させたものであり、前記基材の表面に前記表皮材を固着
して木目込んだ後に前記裏面層の木目込みされた部分の
みを加熱して更に発泡させるようにした請求項1に記載
の木目込まれた表皮を有する積層体の製造方法。 - 【請求項3】 前記裏面層の木目込みされた部分の加熱
は、前記基材の裏面を支持する支持型の前記木目込み溝
付近に設けたヒータにより行うことを特徴とする請求項
2に記載の木目込まれた表皮を有する積層体の製造方
法。 - 【請求項4】 前記基材の表面に前記表皮材を固着して
木目込んだ後に前記裏面層の全面を加熱して発泡させる
ようにした請求項1に記載の木目込まれた表皮を有する
積層体の製造方法。 - 【請求項5】 前記表皮材の裏面層は発泡を途中で中断
させたものである請求項4に記載の木目込まれた表皮を
有する積層体の製造方法。
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JP12873996A JP3498481B2 (ja) | 1996-05-23 | 1996-05-23 | 木目込まれた表皮を有する積層体の製造方法 |
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JPH09309143A JPH09309143A (ja) | 1997-12-02 |
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- 1996-05-23 JP JP12873996A patent/JP3498481B2/ja not_active Expired - Fee Related
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