JP3497934B2 - 導光体 - Google Patents

導光体

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JP3497934B2
JP3497934B2 JP33046695A JP33046695A JP3497934B2 JP 3497934 B2 JP3497934 B2 JP 3497934B2 JP 33046695 A JP33046695 A JP 33046695A JP 33046695 A JP33046695 A JP 33046695A JP 3497934 B2 JP3497934 B2 JP 3497934B2
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俊之 吉川
修 新治
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浩三 保田
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は液晶表示装置等に用
いられる面光源用導光体に関し、本発明の導光体はワー
ドプロセッサ、パーソナルコンピュータ、薄型テレビジ
ョンなどの液晶表示装置の背面照明装置として有効に使
用することができる。
【0002】
【従来の技術】透明板の側端面から入射させ、その一方
の面(光出射面)から光を出射させて照明を行うように
した、いわゆるエッジライト方式の導光体を備えた面光
源装置が、ワードプロセッサ、パーソナルコンピュー
タ、薄型テレビジョンなどに設けられる液晶表示装置の
背面照明装置として用いられている。
【0003】導光体の側端面から入射した1次光を該導
光体の光出射面全体から均一に効率良く出射するために
は、導光体に導かれた光を、その進行方向に直交する方
向に、散乱反射させるに際し、光源付近の散乱反射能力
が低く、光源から最遠方部の拡散反射能力が高くなるよ
うにし、しかも入射した1次光のほとんどが出射面から
出射するように分布を付ける必要がある。このような散
乱反射能力を付与するための原理およびにその加工方法
については以下のように種々提案され、その一部は実用
化されている。
【0004】粗面を主体とするもの 導光体の光出射面全体もしくはその対向面全体を一様に
粗面化させたもの(特開平3−118593号公報、平
6−118248号公報など)または粗面粗さを変化さ
せたもの(特開昭63−168604号公報など)や、
斑点状もしくは線状の粗面パターンをその面積密度を変
えて配置し形成したもの(特開平4−162002号公
報など)がある。粗面化の方法は金型のサンドブラスト
やケミカルエッチングによって、粗面パターンの形成方
法はフォトエッチングとサンドブラストとの組合せ(特
開平4−52286号公報)などで実施する。 散乱反射体を塗布するもの 光出射面の対向する裏面にスクリーン印刷法等によって
白色塗料や微粒子を含有した散乱反射物質を網点状や線
状パターン状に塗布したもの(特開昭57−12838
号公報、特開平1−245220号公報など)で、製造
工程はパターンのない鏡面板の成形工程とパターン印刷
工程の2工程となる。 バルク拡散を主体とするもの 光拡散微粒子の混合や非相溶ポリマのブレンド、共重合
などにより導光体バルク樹脂自身を光拡散散乱体とする
もの(特開平1−172801号公報、特開平2−22
1924号公報、特開平5−249319号公報、特開
平6−186560号公報など)が公開されている。 凹凸状パターンによるもの 以下の3種に大別される。製造方法は導光体自体または
成形金型を機械切削、レーザ加工、金型エッチングなど
によって加工するというものである。 1)凹パターン 出射面もしくはその対向面に平面を基準として凹パター
ンを配置したもの。例えば1次元の線状三角溝(特開平
2−165504号公報、特開平6−3526号公
報)、矩形溝(特開平6−123810号公報、特開平
6−265731号公報など)、半円溝(実開平5−7
9537号公報)、破線状三角溝(特開平5−1969
36号公報、特開平5−216030号公報など)があ
る。2次元状の円錐もしくは角錐形状の彫り込み(特開
平4−278922号公報)、半球状の彫り込み(特開
平6−289393号公報など)、円柱状の彫り込み
(実開平1−145902号公報)がある。さらに、パ
ターン凹部の内面を粗面化したもの(特開平4ー355
408号公報、実開平5−94802号公報など)も提
案されている。 2)凸パターン 出射面もしくはその対向面に平面を基準として凸パター
ンを配置したもの。例えば、1次元の線状三角凸(特開
平5−313163号公報、特開平6−75123号公
報)、矩形凸(実開平5−79537号公報)、半円凸
(特開平6−281928号公報)がある。また、2次
元状では半球凸(特開平5−79537号公報、特開平
6−281929号公報など)がある。さらにこれら凸
部を粗面化したもの(実開平5−94802号公報、特
開平6−186562号公報など)もある。 3)凹凸パターン 出射面もしくはその対向面に平面を持たず、1次元の鋸
状パターンもしくは2次元格子目状パターンを配置した
もの。例えば1次元鋸状(特開昭64−11203号公
報、特開平6−250024号公報など)、2次元格子
目状(特開昭62−278505号公報、特開平3−1
89679号公報など)、さらに全体を粗面化したもの
(特開平6−342159号公報、特開平6−1238
85号公報)がある。
【0005】従来からの高輝度、高均整度の要求に加
え、近年では大画面、薄型、軽量、低消費電力への要求
がますます大きくなっており、従来のによる印刷パタ
ーンを主体にして実用化されてきた平板状導光体から、
より薄く軽量となるテーパ(楔)型導光体に移行しつつ
あり、上記の技術では必要なパターン印刷工程が不用
となり、散乱反射パターンをも同時に形成できる射出成
形法がコスト面で望ましいとされている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】この見地から上記〜
の方法についてはそれぞれ以下の諸問題がある。に
よる一様粗面によるものは、金型による射出成形法で量
産できるが、面光源として均一輝度とするためには1次
光源入光部を充分厚くし、光源遠方を薄くするような複
雑な曲面の楔型とする必要から金型が複雑化すること、
導光体形状の自由度に制約があること、原理的に導光体
を大面積で薄型化することに限界があるなどの困難があ
る。また、粗面度を変化させる提案もあるが実現には困
難が大きい。一方、粗面を斑点や線状のパターンとして
分布を付ける方法は導光体の形状を自由にでき、パター
ン設計で輝度均一が図れる比較的優れた方法ではある
が、その金型を作成する際に、フォトエッチングのパタ
ーン形成精度と次工程のブラスト等の粗面化処理とのバ
ラツキなど金型作製における不安定要素のためにリスク
が高い。
【0007】による印刷法は従来の平板タイプの導光
体で最も実用化された方法であるが、第1の問題はパタ
ーン印刷が別工程となるために射出成形法等でパターン
を同時に形成する方法に比べ、コストメリットがないこ
とである。また、印刷精度の限界(特開平4−2898
22号公報参照)から散乱反射パターンのドットのピッ
チを1mm程度より小さくできない(特開平5−100
118号公報参照)。また、この印刷精度の問題からパ
ターン印刷時において、最小点や最小線の再現性が低
く、生産歩留まりが低下してコスト増加を来す(特開平
3−9304号公報、特開平4−278922号公報参
照)。また、性能的には、パターンが粗いためにパター
ンがある部分とない部分とで局所的明暗差が生じて輝度
むらとなるので、導光体出射面側に拡散効率の高い拡散
板または拡散シートを設けてパターン粗さによる局所的
輝度むらを均一化するのが通常である。しかし、拡散効
率の高い拡散板もしくは拡散シートは全光線透過率が低
いのでロスが生じ、輝度の低下を来している(特開平5
−100118号公報、特開平6−265732号公報
参照)。
【0008】粗いパターンが規則的に配置されている場
合は、この局所的輝度むらに起因して、導光体出射面側
に垂直方向の輝度を高める目的で配置されるプリズムシ
ートや液晶パネルとの間でモアレを生じる。これを防止
するために、前述のような拡散効率の高い拡散板または
拡散シートが用いられているが、そのために輝度低下を
招いている。別の方法としてパターン間隔をランダムに
配置したり(特開平5−313017号公報、特開平6
−242442号公報参照)、プリズムシートの稜線方
向に対し、斜めに配置する(特開平5ー257144号
公報、特開平6−230228号公報参照)ことなどが
提案されてはいるが、設計や組立が困難になる。
【0009】によるものは射出成形法等により量産可
能であり、原理的にパターンによる局所的輝度むらが全
くないものが期待されるが、バルク散乱方法のみで均一
輝度を達成するのは困難と思われる。また、導光体バル
ク自身に光拡散性能の分布を付けるのは容易でなく、量
産するのは困難である。さらに均一拡散剤の樹脂材料で
均一輝度を実現するには、テーパ形状等の厚みを変化さ
せる必要が生じたり、凹凸パターンの形成が必要となっ
たりして、他の輝度均一の達成手段を併用する必要が生
ずるなど複雑化したり、導光体形状への制約が大きな問
題となる可能性がある。
【0010】によるものは金型を用いたプレス法や射
出成形法を前提とした量産性に優れた方法である。凹凸
パターンの達成手段としては、機械切削、レーザ加工、
ケミカルエッチングなどが開示されている。しかしなが
ら、いずれの加工方法もパターン形状精度、寸法精度、
パターン形成面の粗さについては、微細パターンで大面
積であるほど加工上における安定性、再現性、コストに
おいて困難が大きく、リスクが高い。現在までに実用化
されているものは数インチサイズの小型の導光体で、し
かもパターンのピッチはやはり1mm程度までで、に
おけるパターンの粗さの問題から回避できていない。ま
た比較的大きな凹凸面を形成した上にさらに凹凸面を粗
面化するものについても、凹凸面形成精度の問題の上に
粗面化処理のバラツキが加わり、金型作製上の不安定さ
が生じ、金型作製のためのコスト面で問題が生じる。
【0011】本発明の目的は、導光体に入射した1次光
を効率良く出射面から出射させるようなパターンを出射
面側に配置し、しかもパターンを微細化することによっ
て、局所的輝度むらや発光面全体としての輝度むらがな
く、明るく均一で薄型の大面積の導光体を提供すること
である。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成すべく
本発明のエッジライト方式の導光体は以下の特徴を有す
る。すなわち、少なくとも1つの側端面から光を導く透
明な導光体であって、該側端面に近接して配置される
線状の一次光源の軸に直交する断面における断面幅W
(μm)が10≦W≦200である斑点状、実線状また
は破線状の凸状パターンが、出射面からの出射光の輝度
分布が概略均一になるように、該1次光源に近い部分は
低密度に、遠い部分は高密度に光出射面に多数配置され
たことを特徴とする。ここで、上記凸状パターンの断面
概略台形状であって、凸状物の断面幅をW、高さをH
でそれぞれ表すとき、H/Wの比が、0.2≦H/W≦
1.0であり、光出射面の法線と凸状物の斜面とが成す
角度δが、2°≦δ≦30°の範囲内であること、また
は、上記凸状パターンの断面が概略円弧状であって、凸
状物の断面幅をW、高さをHでそれぞれ表すとき、H/
Wの比が0.2≦H/W≦0.5であることが必要であ
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
図1は本発明の1実施形態であり、図1(a)は直線状
の1次光源の軸に直交する断面の断面図であって、透明
材料からなる導光体3の出射面である出射面3a、3b
には概略台形状の凸状パターン3aが1次光源1に近い
部分は低密度に、遠方では高密度に設けてある。光源の
配置は1灯式に限定されるものではなく、対向するよう
に配置した2灯式としてもよく、あるいはL字型の光源
を用いて直交する2端面から光を導くものでもよい。ま
た、光出射面3a、3bには空気層7を介して光拡散板
または拡散シート5が、裏面3cには反射板または反射
シート4が空気層7を介して配置されている。図1
(b)は導光体3の出射面の平面図で、パターン3aが
斑点状、鎖線状または直線状のものの例を示す。斑点と
しては円形に限定するものではなく、多角形としても良
い。鎖線としては両端が丸い実線を連結したもの、長方
形状の実線を連結したものでも良い。平面方向からみた
多数のパターン形状は同一形状に限定するものではなく
斑点、鎖線または直線の組み合わせでもよく、複数パタ
ーンの大きさや幅を変化させても良い。導光体の透明材
料としては、アクリルの他、ポリスチレン、ポリカーボ
ネート、ABS樹脂等が、さらに異種ポリマを分散させ
た光散乱性樹脂等も用いられる。
【0014】図2は図1断面の部分拡大図であり、1次
光源からの光線は導光体の出射面における平滑面3bと
対向する裏面3cとで全反射しながら導光体内を伝搬す
る。出射面の凸パターン3aに入射した光線はパターン
によって、反射、屈折し、一部はパターンから直接出射
し、また、一部は裏面で反射したあと反射板4によって
再反射されて出射面3a、3bより出射する。
【0015】パターン形状について 図3は断面が台形凸状であるパターンを一例にして、入
射した光線の単位パターンにおける反射屈折すなわち散
乱反射の挙動を分類したものである。図3(a)のよう
に断面が台形状パターン3a(台形ABCD)の辺AD
から入射した光線L0は辺AB、BC、CDによって全
反射され、そのまま辺ADを経て導光体内に戻り、裏面
3cでは全反射臨界角以内であって再び全反射され伝搬
光となるもので、この光線は出射しない。このようにパ
ターンに入射した全光線L0のうち、出射に寄与しない
光線L1の割合が大きいパターンは散乱出射効率が低い
パターンと言える。ただし、この光線L1は再び伝搬光
となるので後に述べるような損失を伴わないものであ
る。
【0016】図3(b)ではパターン入射光L0が台形
ABCDによって全反射を繰り返し、辺ADを経て導光
体3に戻るが、裏面3cから臨界角を越えて出射するよ
うな光線L2となるものである。裏面3cには空気層7
を介して反射シート4があるので、光線L2は反射シー
ト4によって反射され、導光体3を横切って出射面より
出射する有効な光線である。しかし、裏面に設けられた
反射シート4は拡散反射シートまたは金属蒸着などをし
た鏡面反射シートであって、このような反射体を用いる
場合は必ず光の損失を伴う。第一に、反射シート自体に
よる反射損失である。反射シートが拡散反射シートであ
る場合は、反射シートそのものの反射率が100%では
なく、さらに反射シート垂直方向のみならず水平方向に
も均等に反射するので、反射光がすべて導光体へ再入射
できないための損失が生ずる。また、反射シートが金属
鏡面反射体である場合も、一般にその反射率は80〜9
0%程度であって、反射体自身の吸収損失が大きい。第
二に、導光体3と空気層7の屈折率の異なる界面におけ
る反射損失の問題である。例えば、導光体がアクリル樹
脂(屈折率1.49)と空気(屈折率1.00)の界面
を垂直に通過する光線の場合、少なくとも1つの界面で
約4%、2つの界面で約8%の反射となり、垂直でない
場合はさらに大きくなる。裏面に出射した光線L2が反
射シート4で反射して出射面に出射するとき、3つの界
面を経由することになる。この界面反射光のうち、出射
面に向かう光は有効に利用されるが、多くは方向性を失
った迷光となって利用できない損失となる。すなわち、
図4(b)における光線L4は光線利用効率が低い散乱
反射光線であり、L4が多くなるパターン形状は光線利
用効率が低い損失が大きいパターンとなる。
【0017】図3(c)では入射光L0が台形ABCD
の辺CDから屈折透過して空気層7に一旦出射するが、
下方に向いているので反射散乱面の平滑面3bに再入射
する。出射面3bと裏面3cはほぼ平行であるので、こ
の光線は裏面出射面3cから出射してL3となり、反射
シート4で再反射して出射面から出射する有効な光線で
ある。しかし、前述のL2と同様に反射シートでの損失
と異屈折率界面を5つ経由することのため、L2と同様
に損失が大きいものである。
【0018】図3(d)では入射光L0が台形ABCD
の辺CDにて屈折透過してL4として出射面上方に向か
う有効な光線となるものである。この散乱反射光L4は
反射シートでの損失がなく、屈折率が異なる界面の通過
回数が最も少ない。すなわち、L4が出射面から直接出
射するので光線利用効率が最も高い散乱反射光線であ
り、この光線が多くなるようなパターンが最も好まし
い。
【0019】以上のように断面が台形凸状である場合に
ついて説明したが、断面が円弧凸状である場合も同様で
あって、一つの単位パターンについて入射した光線L0
がL1、L2、L3、L4に散乱反射される比率を考察する
ことで、単位パターンの散乱反射性能や光線有効利用効
率を評価できる。パターンへの全入射光線L0に対し、
散乱反射光線L2+L3+L4の比率が大きいパターンが
散乱反射効率が高いパターンであり、さらに散乱反射光
線L4の比率が大きいほど損失が小さく、光線利用効率
が高いパターンとなる。
【0020】本発明者らは図4のようなアクリル導光体
(アクリル屈折率1.49、空気屈折率1.00)の凸
状パターンについて単位パターンの散乱反射特性をシミ
ュレートした。(a)のように断面が台形ABCDの場
合、(b)のように断面が円弧ABCの場合について、
それぞれその幅Wに対して高さHを変化させて計算し
た。台形(a)については台形斜面角度δも変化させて
計算した。台形(a)では入射辺ADから、円弧(b)
では入射辺ACから入射するとし、入射角θ=0゜から
臨界角θ=θc(=47.8゜)まで均等に入射すると
して散乱光線がL1〜L4となる比率を計算した。入射光
線L0の入射位置は各々の入射辺を100等分した各等
分点から、入射角はθ=0〜θcを100等分した各等
分角度で、合計1万本の等強度光線を発生させて、各々
のパターンに入射させた。パターンを形成する空気界面
での正反射・屈折を計算して光線追跡を行い、散乱反射
光線L1〜L4として集計し、全光線L0に対する比率を
計算した。
【0021】図4の各々の形状について、パターン幅W
と高さHの比であるH/Wに対するL1、L2、L3等の
全入射光L0に対する比率を計算し、その結果を台形に
ついて図5〜11に、円弧について図12に示す。L1
+L2+L3なる各々の比率の和がパターン散乱反射効率
(以後、η1と表す。)であり、η1が大きいほど小さ
なパターンでも大きい散乱反射性能をもつ好ましいパタ
ーンである。η1はパターン高さを高くすなわちH/W
が大きくなると単調に増大するが、それぞれの場合に一
定のH/W以上で飽和する。一般に、パターンは低いほ
ど製造し易いので、製造上の都合も考慮に入れると最適
なH/Wが存在することを表している。
【0022】断面が台形(図5〜11)の場合につい
て、矩形(図5)ではH/Wを大きくしても散乱反射効
率η1は0.88より上がらず散乱効率が低いが、斜面
角δ≧5゜である台形(図7〜11)ではH/W≧0.
2であればη1>0.8さらにはH/W≧0.3であれ
ば>0.95となり好ましいパターンとなる。断面が円
弧(図12)の場合はH/W≧0.2でη1>0.9さ
らにはH/W≧0.3でη1>0.95となり、高さが
低くても散乱反射効率が高く好ましいパターンである。
【0023】光線利用効率の観点では、L4の比率(以
後、η2と表す。)が高いほど低損失で好ましい。η2
もH/Wが大きく、高さが高いパターンほど大きくな
る。矩形(図5)、台形(図6〜11)の場合は台形斜
面角δ=40゜(図11)を除き、H/W≧0.2にお
いてη2>0.4となり、さらにH/W≧0.3におい
てη2>0.6となり好ましいパターンである。円弧
(図12)では、H/W≧0.2においてη2>0.4
となり、さらにはH/W≧0.3においてη2>0.6
となり好ましい。
【0024】散乱反射性能η1が大きいことが望ましい
一方で、光線利用効率η2が低い場合は損失を伴い、高
輝度なパターン分布設計のためには好ましくない。すな
わち、η1とη2の両者が高くしかも両者の差が小さい
のが好適なパターンである。また、金型の切削、成形転
写性さらには金型と成形品の離型性を考慮すると、パタ
ーンが微細であってしかもパターン断面幅Wに対して高
さHが低い、H/Wが小さいパターンは製造が容易であ
るが、おおよそH/Wが1に近いパターンは事実上製造
が不可能に近い。さらに台形斜面角δが小さく、特にδ
=0゜の場合は、金型と成型品との離型が困難となり生
産に適さない。このように、光学的にも良好で製造上も
問題がない好適なパターンは以下のようなものである。
【0025】一つは、断面が概略台形であって、その断
面幅Wと高さの比について0.2≦H/W≦1.0であ
る凸パターンである。より好ましいのは、0.3≦H/
W≦0.8のものである。H/W<0.2であれば光線
利用効率η2が低いので明るい導光体ができず、H/W
>1.0においては金型作製が困難で成形性も低化す
る。矩形(図5)もη1とη2の両者とも同様に高く、
光学的には望ましいが、斜面角がないので金型の切削
が、成形時においても金型と成形品の離型が困難とな
る。したがって、断面が概略台形であって、その斜面角
δは2゜≦δ≦30゜が好ましく、さらには5゜≦δ≦
20゜が好ましい。
【0026】もう一つは、断面が概略円弧であって、そ
の断面幅Wと高さHの比について0.2≦H/W≦0.
5である凸状パターンが好ましい。さらに好ましくは、
η1とη2が高くしかもその差が小さい0.3≦H/W
≦0.5となるものである。H/W<0.2であれば光
線利用効率η2が低く、高輝度な導光体とすることがで
きない。金型や成形性については、0.2≦H/W≦
0.5においては、H/Wが低いので容易に製造可能で
ある。
【0027】出射面に散乱反射パターンを設けること 本発明は散乱反射パターンを出射面に設けるものである
が、従来のように出射面の対向面である裏面にパターン
を配置する場合より高輝度となる理由は以下の通りであ
る。図1〜4において導光体3を上下逆にしたものが裏
面にパターンを設けた場合に相当し、図3等でL2およ
びL3が裏面の反射シートを経由しないで出射する損失
の小さい光線利用効率η2が大きいものであり、L4が
反射シートを経由して出射する光線利用効率η2が低い
出射光となる。すなわち、光線利用効率η2について
は、本発明からなる出射面側にパターンを設ける場合は
L4が重要であるのに対し、裏面パターンの場合はL2+
L3が重要となる。L2+L3+L4が単位パターンの散乱
出射効率η1を表す状況は同じである。図5〜12によ
りL2+L3は、断面が台形であるもの(図5〜11)、
断面が円弧であるもの(図12)、特にH/Wが0.2
〜0.3より大きい場合には、L2+L3の比率よりL4
の比率が極めて大きい。したがって、出射面側にパター
ンを設けることで光線利用効率η2が高く、明るい導光
体となるのである。
【0028】微細パターンであること 従来、ドット印刷の印刷精度や機械加工の加工精度の制
約から、散乱反射パターンのピッチが1mm程度と粗い
ために、出射面にパターンを設けると出射面側に拡散シ
ート等を配置しても個別のパターンによる局部的な輝度
むらを均一化することができず、その上に配置されるプ
リズムシートや液晶パネルとでモアレが生じる問題があ
った。そのためにも散乱反射パターンは光出射面に対向
する裏面に設けるのが通常であった。この問題は、微細
なパターンを微細なピッチで設けることにより回避で
き、本発明による凸パターンは、図13のようなフォト
リソグラフィーを用いて微細化して形成でき、金型によ
って成形することができる。
【0029】まず、(a)ガラス等の基板に所定の膜厚
になるようにレジストをスピンコートなどの方法で塗布
する。次に(b)電子ビームやレーザ描画装置等で、所
定のパターンを直接描画するか、所定のパターンを描画
したフォトマスクをレジスト膜に重ねて紫外線露光する
などによって、レジスト膜にパターンを露光する。
(c)パターンが露光されたレジスト膜を現像して、基
板上にレジストパターンが、断面が例えば台形凸状にな
るように形成される。このときのパターンの高さはスピ
ンコートの膜厚で決定される。(d)断面が台形凸状の
場合は次工程である電鋳に移るが、断面が円弧凸状パタ
ーンを形成させる場合は、電鋳工程の前に、台形凸状の
レジストパターンを例えばオーブン等でポストベークす
ると台形状レジストパターンは容易に概略円弧状パター
ンに変形させることができる。(e)このパターン面を
導電化処理した後、ニッケル電鋳などによってパターン
が設けられた成形用の金型17を得る。この金型を用い
てアクリル等の透明材料を用いて射出成形法またはプレ
ス成形法を利用して精細な散乱反射パターンが形成され
た導光体が製造される。
【0030】パターンの描画は電子ビーム描画法であれ
ば0.1μm程度の描画精度があり、レーザビーム描画
法も1〜2ミクロンの精度があるので、任意の平面状の
数10μm程度の微細なパターンが形成された金型を高
精度にしかも容易に作成できる。パターンの幅Wは、数
μm以上で任意に可能であるが、微細構造による干渉色
(特開平6−160636公報参照)が出ないように充
分大きく、しかも輝度むらが目立たないように充分小さ
いことが好ましく、5〜300μm程度、さらには10
〜200μmが好ましい。レジストパターンの高さ、す
なわち円弧パターンの高さHはスピンコートの膜厚で容
易にコントロール可能であり、例えば数μm〜30μm
が可能である。また、台形斜面角度δはフォトマスクと
レジスト基板の間にスペーサを挟む等の露光条件、もし
くは現像条件によって、δ=5〜40゜は制御可能であ
り、それを熱処理することで断面が概略円弧状パターン
も形成することができる。
【0031】本発明を実施するにあたって製造方法を限
定するものではないが、このようなフォトリソグラフィ
ー技術によって、従来の機械切削、レーザ加工、ケミカ
ルエッチングなどのパターン加工方法では容易になし得
なかったものが、断面が台形や円弧パターンで任意の平
面形状をもつ多数の精細パターンを大画面に高精度で再
現性良く、しかも容易に低コストで形成できるのであ
る。
【0032】面精度 導光体の平滑面3bが鏡面であることは、光を全反射し
て散乱による損失などなく光源遠方に導光させるために
重要である。この点でも、レジスト基板を鏡面精度の高
いガラス基板とすることによって、成形品の平滑面3b
の出射面粗さを0.2μm以下とすることが好ましい。
また、パターンの散乱反射効率や光線利用効率もしくは
再現性において、円弧パターンの凸部面や台形凸頂辺の
直線部に対応する面の平滑度および再現性が重要である
が、スピンコート等によって形成した面は極めて平滑で
あり、露光、現像処理後もこの平滑度は保たれ、さらに
ポストベーク等を実施して凸状レジストパターンを円弧
状に変形する場合はさらに良好な平滑度が得られる。す
なわち、出射面粗さ0.2μm以下の良好な鏡面をもっ
た台形凸面および円弧凸面が容易に再現性よく形成でき
る。
【0033】凸パターンの有利性 単位円弧凸および台形凸状パターンの散乱反射特性は、
すでに述べたように散乱反射面3bを基準として設けら
れた凸状パターンの開口部、すなわち図4(a)の台形
ABCDの辺ADおよび図4(b)の円弧ABCの辺A
Cに入射した光線のみを考慮すれば良く、パターンが密
に配置されても隣り合うパターンの影響は小さく、輝度
均一のためのパターン密度設計が容易である。しかる
に、凹状パターンの場合は複雑である。図14は台形凹
状パターンを例にしての光線追跡の説明図であり、
(a)はパターンが低密度に配置された場合、(b)は
高密度である場合を示す。それぞれ、単位パターンであ
る台形ABCDに着目すると、散乱反射に有効なのは辺
ABであって、辺ABが前記凸パターンの開口すなわち
図4(a)における辺ADに相当する。図14(a)の
低密度の場合は、辺ABのA点付近に入射し得る光線は
α1の角度範囲のものであり、B点付近ではα2の角度
範囲のものが入射する。辺ABの中間部の各入射点も同
様である。辺ABに入射し得るすべての光線の総和が凹
パターンABCの開口であるが、(a)に比較して
(b)の開口がパターンが隣接するために小さくなるの
が明らかである。以上は、台形凹パターンの場合であっ
たが円弧凹パターンについても状況は同じである。すな
わち、パターン密度が低密度のときは単位パターンの散
乱反射性能が高効率で、高密度のときは低効率であり、
単位パターンの散乱反射性能がパターン配置密度によっ
て複雑に変化する。凹パターンにおいては、このような
複雑さを伴っているので、輝度均一とするためのパター
ン密度の設計が極めて困難となるのである。
【0034】一般に空気を界面とする導光体平滑面に微
小凹凸を持つ拡散シートや散乱反射シートを接触させる
と、光は接触点で導光体系外に散乱し漏れ出る。この状
況は拡散シートや反射シートの微小凹凸出射面状態のみ
ならず、押し圧によっても大きく変化する。一般のバッ
クライトはこのような状況を含んだ構成であって、面光
源としての均一輝度が不安定となったりする。パターン
形成面においてパターンのない平滑面3bは導光された
光に対して重要で、かかる不安定がないのが望ましい
が、この点から凸パターンであれば平滑面3bが拡散シ
ートや反射シートに接触することがない。以上の理由で
凸パターンが良いのである。
【0035】パターンの密度分布について 一般に、面光源として輝度を均一とするためには、1次
光源に近い部分はパターン密度を低く、光源遠方では高
くして密度分布を設計する。本発明はパターン分布につ
いて限定するものではないが、パターン分布設計におい
ては以下のことが重要である。
【0036】第一に、斑点状、鎖線状、直線状の同一平
面形状の単位パターンをその間隔を変えて密度分布を設
ける方法が輝度均一化のパターン設計上有利なことであ
る。それは以下の理由による。まず導光体自身の形状の
問題があり、次に機械加工等でも、フォトリソグラフィ
ー法においてもパターンの形状加工精度の問題から理論
どおりにはならない。初期の段階では加工の再現性を向
上させて、試作と輝度分布の評価を繰り返して経験的に
パラメータを決定せざるを得ない。その際、同一の導光
体において、例えば図1(b)のようにパターンの平面
形状を変えたり、図5〜12のように断面形状や大きさ
を変化させる場合は個々のパターンでの散乱反射性能は
複雑に変化するので、加工精度と再現性の問題に加えて
不確定要素が増し、輝度を均一とする設計が困難となる
のである。
【0037】第二に、個々のパターンに入射した総ての
光線が損失なく、できるだけ多く出射面から出射するよ
うな、散乱反射性能が高いパターンが良いが、それは以
下の理由による。散乱反射性能が低いパターンでも、損
失が小さくパターン入射光が再び伝搬光となるようなパ
ターンであれば、パターンの大きさを相対的に大きくす
ることで、導光体の散乱反射面の単位面積当たりに必要
な散乱反射性能を与えることはできる。しかし、1次光
源に遠いところでは特に単位面積当たりの散乱反射性能
を大きくして、導光体の伝搬光を無駄なく出光させる設
計が必要であるが、その際には散乱反射性能が不足する
ことになり、高効率のパターン分布設計が不可能とな
る。パターンの面積密度を100%とすることはできな
いので、図5〜12におけるH/Wが大きい高効率の単
位パターンを可能な限り高密度に配置しても、散乱反射
性能を100%にすることはできない。高輝度のパター
ン設計のためには、光源に近いところから遠方部にかけ
て大部分の光を出射させ、遠方部では残りの光を100
%に近い散乱反射分布をつけて出射させるような設計が
望ましい。金型作製や成形において、凹凸パターンを高
密度に配置できる限界は、パターンの高さに依存し、隣
接パターンの距離はパターン高さ程度までしか小さくで
きない。この制約のもとで高密度に配置するには、パタ
ーン高さHに対するパターン幅Wを大きくして隣接させ
るのが良い。また、図1(a)の光源1の軸方向に平行
な方向での輝度むらを均一化するためにパターンを微調
整する際にも単位パターンの大きさおよび幅を増減する
ことで対応できるものである。
【0038】以上のように、パターン分布の設計におい
てはまず、反射散乱効率の高い同一形状の単位パターン
を間隔を変えて配置する設計が合理的であり、次に限界
までの高輝度化、わずかな輝度むらの修正のためにパタ
ーン形状およびパターン幅を増減させる方法が良い。
【0039】かかる理由で、直線状光源の軸に直交する
断面における断面幅W(μm)が10≦W≦200であ
る斑点状、実線状または破線状の凸状パターンを多数配
置して設計するのが良く、さらに凸状物の断面が部分的
に直線部を有する概略台形状であって、凸状物の断面幅
をW、高さをHでそれぞれ表すとき、H/Wの比が、
0.2≦H/W≦1.0であるもの、凸状物の断面が概
略円弧であって、凸状物の断面幅をW、高さをHでそれ
ぞれ表すとき、H/Wの比が、0.2≦H/W≦0.5
であるあるものが合理的で好ましい。
【0040】
【実施例】
(実施例1)本発明を実施例に基いてさらに詳しく説明
する。単位パターンの断面幅Wを20μmとし、H/W
を0.5としてパターン高さHが10μmであり、断面
が概略台形状の散乱反射性能に適するパターン密度分布
を設計し、図15に例示したようなパターンのガラス製
フォトマスクを作成した。ガラス基板にポジ型のフォト
レジストをスピンコートし、このフォトマスクをフォト
レジスト上に重ね、所定の光量で紫外線露光した。現像
液を用いて現像し、ガラス基板上にその断面の高さが1
0μmの概略台形凸状のレジストパターンが形成され
た。このレジスト面に数10nm厚さのニッケルスパッ
タリングを行って導電化処理し、300μm厚みにニッ
ケル電鋳を実施し金型を作製した。この金型によって射
出成形を行い、10.4インチサイズ、長辺側入光端部
の厚さが3.0mm、対向端部の厚さ1.1mmの断面
テーパ状であって、下面に図15のようなパターンがそ
の断面形状が設計高さとなった概略台形凸状のパターン
が多数設けられたアクリル製導光体を得た。結果は表1
(実施例1)のようであり、多数設けたパターンの断面
形状はほぼ同一であって、パターンの転写性は問題なく
金型との離型も容易であった。導光体肉厚長辺側の端面
に2.6mm径の冷陰極管を1次光源とし、裏面に反射
シートを置き、凸パターンが設けてある出射面側から目
視観察したところ、パターンの粗さによる局所的輝度む
らは観測できず均一であり、干渉による虹模様等も観測
されなかった。さらに、出射面に拡散シートさらにプリ
ズムシート1枚を配置して、輝度分布を測定したところ
表1のように面光源としての輝度均一性は良好で、平均
輝度も高い、明るく均一な導光体であった。
【0041】(実施例2)単位パターンの断面幅Wを1
50μmとし、H/Wを0.2としてパターン高さHが
30μmであり、断面が概略台形状の散乱反射性能に適
するパターン密度分布を設計し、ガラス製フォトマスク
作製した。実施例1と同様に金型を作製し、実施例1と
同じ10.4インチサイズのアクリル導光体を成形し
た。結果は表1(実施例2)のように、転写性および離
型性は良好であった。実施例1と同様に1次光源をセッ
トして、凸パターンが設けてある出射面を観察するとパ
ターンの目がわずかに判別されたが、拡散シートとプリ
ズムシートとを1枚ずつ配置するとパターンの目は消失
し、導光体パターンとプリズムシートとのモアレも観測
されず、均一性および平均輝度も良好な導光体であっ
た。
【0042】(実施例3)単位パターンの断面幅Wを2
0μmとし、H/Wを0.5としてパターン高さHが1
0μmであり、断面が概略円弧状に適するパターン密度
分布を設計し、パターンのフォトマスクを作製した。実
施例1と同様にレジストを現像し、概略台形凸状のレジ
ストパターンが形成された。次に所定の温度および時間
によるポストベークによって、断面が概略円弧状のレジ
ストパターンを形成し金型を作製した。この金型によっ
て実施例1と同サイズのアクリル導光体を成形した。結
果は表1(実施例3)のように、転写性および離型性は
良好であり、輝度均一性および平均輝度ともに良好な導
光体であった。
【0043】(実施例4)単位パターンの断面幅Wを1
50μm、H/Wを0.2とし、Hが30μmの断面が
台形状の散乱反射性能に適するパターンを設計し、概略
円弧凸状のレジストパターンを形成し、金型を得たあ
と、成形した。成形性は良好であり、輝度均一性、平均
輝度ともに良好な導光体であった。
【0044】(比較例1)実施例1で成形された概略台
形凸パターンからなる導光体を、パターン面を裏面とし
て1次光源にセットし、裏面に実施例1と同じ反射シー
トを、出射面に拡散シートおよびプリズムシートをそれ
ぞれ配置して輝度を測定した。結果は表1(比較例1)
のように、実施例1より平均輝度が低いものであった。
【0045】(比較例2)実施例3で成形された概略円
弧凸パターンからなる導光体を、比較例1と同様にパタ
ーン面を裏面として輝度を測定した。結果は表1(比較
例2)のように、実施例3より平均輝度は低いものであ
った。
【0046】(比較例3)単位パターンの断面幅Wを5
μm、H/Wを0.6とし、Hが3μmであり、断面が
台形状の散乱反射性能に適するパターンを設計し、実施
例1と同様に金型を作製し成形した。成形性は良好であ
ったが、1次光源をセットすると干渉色が観察され、拡
散シートを配置しても干渉色は完全には消失せず、白色
面光源として適さないものであった。
【0047】(比較例4)単位パターンの断面幅Wを2
50μm、H/Wを0.1とし、Hが25μmであり、
断面が台形状の散乱反射性能に適するパターンを設計
し、実施例1と同様に金型を作製し成形した。成形性は
良好であったが、1次光源にセットするとパターンの目
の粗さがめだち、拡散シートを配置しても局所的輝度む
らは消失せず、プリズムシートを置くとモアレが生じ
て、均一な面光源とならなかった。
【0048】以上の結果をまとめると表1の通りであ
る。
【0049】
【表1】
【0050】
【発明の効果】本発明によれば、高輝度で輝度均一性に
優れた導光体が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるエッジライト方式導光体照明装置
の1構成例である。
【図2】本発明によるエッジライト方式導光体の部分拡
大説明図である。
【図3】断面円弧凸パターンの散乱反射光線の分類図で
ある。
【図4】断面台形凸、断面円弧凸および断面三角形パタ
ーンの光線追跡シミュレーションの説明図である。
【図5】断面矩形凸パターンの光線追跡シミュレーショ
ンの計算結果を示す図である。
【図6】断面矩形凸パターンの光線追跡シミュレーショ
ンの計算結果を示す図である。
【図7】断面台形凸パターンの光線追跡シミュレーショ
ンの計算結果を示す図である。
【図8】断面台形凸パターンの光線追跡シミュレーショ
ンの計算結果を示す図である。
【図9】断面台形凸パターンの光線追跡シミュレーショ
ンの計算結果を示す図である。
【図10】断面台形凸パターンの光線追跡シミュレーシ
ョンの計算結果を示す図である。
【図11】断面台形凸パターンの光線追跡シミュレーシ
ョンの計算結果を示す図である。
【図12】断面円弧凸パターンの光線追跡シミュレーシ
ョンの計算結果を示す図である。
【図13】フォトリソグラフィーを用いた断面凸パター
ンの金型作成法の説明図である。
【図14】断面円弧凹パターンをもつ導光体の光線追跡
の説明図である。
【図15】本発明に基ずく導光体のパターン設計の一例
を示す図である。
【符号の説明】
1 …1次光源 2 …反射体 3 …本発明による導光体の1実施例 4 …反射板もしくは反射シート 5 …拡散板もしくは拡散シート 6 …プリズムシート 7 …空気層 10…フォトレジスト 11…基板 12…フォトマスク 13…レジスト露光部 14…レジスト未露光部 15…現像後に残ったレジストパターン 16…ニッケル電鋳層 17…金型(スタンパ)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平8−315621(JP,A) 特開 平8−194219(JP,A) 特開 平7−294746(JP,A) 特開 平7−104296(JP,A) 特開 平6−250024(JP,A) 特開 平6−208113(JP,A) 特開 平6−186562(JP,A) 実開 平6−25802(JP,U) 実開 平6−16902(JP,U) 国際公開95/006889(WO,A1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02B 6/00 331 F21V 8/00 601 G02F 1/13357

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも1つの側端面から光を導く透
    明な導光体であって、該側端面に近接して配置される
    線状の一次光源の軸に直交する断面における断面幅W
    (μm)が10≦W≦200である斑点状、実線状また
    は破線状の凸状パターンが、出射面からの出射光の輝度
    分布が概略均一になるように1次光源に近い部分は低
    密度に、遠い部分は高密度に光出射面に多数配置され、
    該凸状パターンの断面が概略台形状であって、凸状物の
    断面幅をW、高さをHでそれぞれ表すとき、H/Wの比
    が、0.2≦H/W≦1.0であり、光出射面の法線と
    凸状物の斜面とが成す角度δが、2°≦δ≦30°の範
    囲内であることを特徴とするエッジライト式の導光体。
  2. 【請求項2】 少なくとも1つの側端面から光を導く透
    明な導光体であって、該側端面に近接して配置される
    線状の一次光源の軸に直交する断面における断面幅W
    (μm)が10≦W≦200である斑点状、実線状また
    は破線状の凸状パターンが、出射面からの出射光の輝度
    分布が概略均一になるように1次光源に近い部分は低
    密度に、遠い部分は高密度に光出射面に多数配置され、
    該凸状パターンの断面が概略円弧状であって、凸状物の
    断面幅をW、高さをHでそれぞれ表すとき、H/Wの比
    が、0.2≦H/W≦0.5であることを特徴とする
    ッジライト式の導光体。
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