JP3497188B2 - 両性組成物 - Google Patents

両性組成物

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の分野】本発明は放射線感受性組成物に関する。
その組成物は電子印刷回路板及び他の電子パッケージ支
持体の製造を含む、電気泳動塗装方法に特に有用であ
る。更に詳細には、本発明の両性組成物は、選択的に処
理されて所望に応じて組成物を陽極性にも陰極性にも変
えることができ、画像化して酸又は塩基の化学作用によ
りストリップすることができるポリマーを含有する。
【0002】
【背景技術】放射線感受性組成物には、印刷回路板又は
平版印刷板のような導電支持体上に画像を転写すること
ができる感光性塗膜であるホトレジストが挙げられる。
ホトレジストは液体型であり得、典型的には浸漬被覆、
ロール塗布、スピン塗布により、又はスクリーン印刷に
より使用される。これらのレジストは陰画作用又は陽画
作用することができる。陰画作用レジストの場合はフィ
ルムを表面に付着して、溶媒を加熱などにより除去した
後、フィルムを典型的にはホトマスクを介して、紫外光
のような活性化エネルギー源に選択的に露光する。ホト
マスクは紫外光に対し不透明な区域と透明な他の区域を
有する。不透明区域と透明区域により形成されるホトマ
スク上の図形は支持体に転写される回路のような図形を
定める。
【0003】陰画作用ホトレジストの露光部分は、たと
えば光開始剤とレジスト組成物のエチレン系不飽和樹脂
の間の光化学反応の結果として未露光区域よりも現像液
に溶解し難くなる。この溶解度差によりホトレジストの
選択的除去と支持体へのホトマスク像の転写が可能にな
る。陽画作用ホトレジストの場合には、活性化放射線に
対する露光は未露光区域よりも塗膜を現像液に更に溶け
易くする。このようなホトレジストは一般によく知られ
ていて、たとえば米国特許第2,737,297 号、第2,739,89
2 号及び第2,801,233 号に開示されたような桂皮酸ビニ
ルコポリマー、米国特許第2,716,097 号及び第2,716,10
2 号に開示されたようなベンザルアセトフェノン、米国
特許第2,908,667 号に開示されたような第四級塩、米国
特許第2,948,610 号に開示されたようなアジドポリマ
ー、並びに米国特許第3,634,082 号、第4,148,654 号及
び第4,439,516 号に開示されたようなナフトキノンジア
ジドエステル及びアミドのような材料から製造化される
のが典型的であって、これらを引用によりすべて本書中
に含める。画像化したホトレジストは金属支持体をエッ
チングするのに対して保護被膜として作用し得、プリン
ト−アンド−エッチとして知られ、又は露光した裸の金
属表面を電気めっき法により更に厚さを積み重られるよ
うにし、プリント−アンド−プレートとして知られてい
る。プリントーアンド−プレート法では支持体上の露光
金属はエッチングされて支持体表面上に所望の図形又は
回路を形成し得る。慣用のホトレジストの歴史的背景、
形式及び操作は「Photoresist Materials and Processe
s, W. DeForest著、Mc Graw-Hill, 1975年刊」に一般的
に記載されている。
【0004】もう1つの型のホトレジストは普通はドラ
イフィルムと呼ばれる。ドライフィルムレジストは多層
フィルムであって、その中では固体感光性フィルムがポ
リエチレンフィルムとポリエステルカバーシートの間に
挿まれている。ドライフィルムレジストは、たとえば米
国特許第3,469,982 号、第4,378,264 号及び第4,343,88
5 号に記載されている。液体レジストでは、それらは陰
画又は陽画のいずれとしても作用することができる。ド
ライフィルムレジストは、下部ポリエステルフィルムを
残存ホトレジストフィルムとポリエステルカバーシート
から剥ぎ取った後、高温ローラーを用いて塗布すること
により印刷回線板上に貼合せるのが典型的である。透明
カバーシートは通例は板上に残って機械的支持として働
き、かつホトレジストを保護する。活性化放射線に露光
した後、カバーシートは現像に先立って除去する。
【0005】ある種のホトレジスト塗膜の電気泳動塗装
が発表されている。電気泳動塗装には電気泳動の過程が
関与し、それは印加電界の影響下に液体媒質を通過する
荷電粒子の運動である。析出は電極の1つとして役立
つ、塗布される導電支持体を用いてセル中で行われる。
陽荷電材料又は材料の混合物の陰荷電陰極上への析出は
陰極泳動(cataphoresis)と呼ばれると同時に、負荷電
材料又は材料の混合物の陽荷電陽極上への析出は陽極泳
動(anaphoresis )と呼ばれる。
【0006】米国特許第3,738,835 号には、陽極泳動に
より混合有機溶媒中でポリクロロプレンポリマーと4,
4−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノンのような光
増感剤とを析出することを記載している。米国特許第3,
954,587 号、第4,029,561 号、第4,035,273 号、第4,03
9,414 号、第4,066,523 号、第4,070,258 号及び第4,16
6,017 号にも、電気泳動により塗布されて、活性化放射
線に露光される被膜を記載している。
【0007】米国特許第4,595,816 号には、イオン化し
得る基を組込んだ少くとも1種のポリマーを含有する陰
画作用電気泳動ホトレジストを記載している。記載され
たホトレジスト組成物はエチレン系不飽和モノマーの使
用によりフィルム層の架橋結合を組込んでいる。記載さ
れた陰極泳動ホトレジストについては、ホトレジストの
所望の区域を除去するために要する現像液と剥離液(st
ripper solntion )は性質が酸性である。記載された陽
極泳動ホトレジストは画像を現像するために塩基の使用
を要する。これは、公知の陰極泳動性の陰画の作用をす
るホトレジストが画像化されて乳酸のような酸溶液に限
り除去される技術、同様に、陽極泳動性の陰画の作用を
するホトレジストが画像化されて塩基溶液に限り除去さ
れる技術を一般的に例示している。このような現像と剥
離の化学作用の制限は若干の方法に重大な限界を課し得
る。
【0008】このように、塩基溶液を用いて現像及び/
又は剥離できるような陰極泳動ホトレジストを得ること
と、酸性溶液を用いて現像及び/又は剥離できるような
陽極泳動ホトレジストを得ることが望ましい。陰極泳動
又は陽極泳動のいずれかにより導電支持体上に電析でき
るような単一の放射線感受性組成物を得ることも望まし
い。更に、このような組成物が液体塗膜組成物として製
品化され、又は乾燥フィルムレジストを形成するために
使用され得ることも望ましい。
【0009】
【発明の概要】本発明は陽極泳動又は陰極泳動のいずれ
かにより導電表面上に電気泳動することができる、両性
放射線感受性組成物を提供する。本発明は、両性ポリマ
ーの発見と放射線感受性組成物におけるその使用を根拠
にする。この両性ポリマーは陰極泳動担体基と陽極泳動
担体基の両方を含む。陽極泳動担体基は陰性に荷電し、
イオン化し、若しくはそれとも陰性分極基、又は塩基を
用いて処理する場合陰荷電、陰イオン化若しくはそれと
も陰性分極することができる基である。陰極泳動担体基
は、陽性に荷電し、イオン化し若しくはそれとも分極し
た基、又は酸を用いて処理する場合陽性に荷電、イオン
化若しくはそれとも分極することができる基である。担
体基を荷電し、イオン化し又はそれとも極性を与えるた
めに使用される酸性又は塩基性の材料は場合により本書
では「イオン化剤」又は「イオン化液」と呼ぶ。陽極泳
動担体基は酸を用いて処理する場合実質的に中性である
のが典型的であって、陰極泳動担体基は塩基を用いて処
理する場合実質的に中性であるのが典型的である。
【0010】1個以上のこのような両性ポリマーを電気
泳動組成物に組み入れることにより、塩基を用いる組成
物の処理は組成物を陽極泳動性に変え、酸溶液を用いる
組成物の処理は組成物を陰極泳動性に変える。この両性
ポリマーを放射線感受性組成物中に使用することによっ
ても、組成物が陰極泳動又は陽極泳動のどちらで塗布さ
れるかには関係なく、酸性又は塩基性のいずれの化合物
又は組成物の使用によっても電析組成物を現像して剥離
することができる。
【0011】本発明の組成物は、適当な両性ポリマー
と、活性化放射線に露光する時、組成物の架橋結合、固
化又は硬化を可能にする光開始剤化合物のような放射線
感受性成分を混合することにより形成することができ
る。組成物は、架橋結合し得るモノマー及びオリゴマ
ー、又は電析し得る製剤には電析と後続のベーキング中
に一様なフィルム層の形成を促進するため融合助剤のよ
うな他の成分を含み得る。
【0012】本発明の好ましい実施態様は、前記の両性
ポリマー、好ましくは不飽和モノマーである不飽和材料
及び少くとも1個の光活性化合物から成る、陰画作用電
気泳動組成物を提供する。この組成物の成分は活性化放
射線に対する露光の場合硬化、架橋結合又は固化する。
単一の分子に結合する1個以上の不飽和基を有するモノ
マーは特に好ましい。この陰画作用組成物は更に融合助
剤を含むのが好ましい。
【0013】本発明組成物は液体被膜組成物として製品
化し、又はドライフィルムレジストを形成するために使
用するのも適当である。液体被覆組成物としては、両性
ポリマーと放射線感受性成分を適当な液体担体中で混和
する。液体被覆組成物は不飽和モノマー又はオリゴマー
のような不飽和材料、好ましくは不飽和モノマーをも含
有するのも好ましい。
【0014】本発明組成物は広範囲の用途に有益である
と共に、電子印刷回路板及び他の電子パッケージ支持体
の製造に使用するため特に適している。従って印刷回路
板の製造用の導電表面を耐久的に改質するための方法を
含む、印刷回路板の製造方法が提供される。本発明組成
物はリード枠の製造にも特に適当である。本発明組成物
を用いて被覆される新規な製造品をも提供する。
【0015】本書中使用する導電表面の「耐久的改質」
とは、エッチングにより金属を除去することや、電気め
っき又は無電極めっき法のような手段により金属を添加
することにより、導電表面を耐久的に改質する任意の処
理を含めることを意図する。
【0016】本書の用語「導電表面」とは有機塗膜組成
物の電気泳動塗装を可能にするのに十分導電性のある表
面を意味する。金属表面は好ましい導電表面であって、
銅、ニッケル、アルミニウム、チタン、金、パラジウム
等及びそれらの合金を非限定的に包含する。印刷回路の
製造には、エポキシ、ポリイミド、テトラフルオロエチ
レン、PES、ポリエーテルイミド等のような誘電体基
礎材料上の銅層から成るのが典型的である。
【0017】本書の用語「架橋」又は「架橋結合」と
は、組成物の現像剤溶液度の低下をもたらす本発明組成
物の架橋剤の反応を言う。
【0018】
【発明の詳細】本発明組成物の両性ポリマー成分は、酸
又は塩基を用いて処理する時、それぞれ陽性又は陰性に
帯電するようになる担体基を含有する。適当な両性ポリ
マーはポリマー主鎖それ自体に及び/又はポリマーに結
合した側基にエチレン系不飽和(即ち、1個以上の炭素
−炭素二重結合を有する基)を組込んでいる付加重合体
及び縮合重合体である。他の適当なポリマーは、エチレ
ン系不飽和が無くて、架橋し得るモノマー及びオリゴマ
ーのような不飽和基を含有する化合物を利用して光開始
による架橋陰画像を形成するポリマーである。本発明組
成物の使用に適当な両性ポリマーには、たとえばアクリ
ルポリマー及び他のビニルポリマー、エポキシポリマ
ー、ポリウレタン、ポリエステル、ポリアミド並びにそ
れらのコポリマーが挙げられる。エチレン系不飽和を有
するモノマーから製造される担体基を有する付加重合体
が一般的に好ましい。
【0019】適当な陰極泳動担体基は、たとえば第四級
アンモニウム基、スルホニウム基及びスルホキソニウム
基である。アミン基のような他の陰極泳動基も使用し得
る。これらの基をイオン化又は分極するために有用な酸
には、乳酸、酢酸、グリコール酸、ヒドロキシ酢酸、塩
化水素酸及び燐酸が挙げられる。
【0020】適当な陽極泳動担体基は、たとえばカルボ
ン酸塩基である。これらの基をイオン化又は分極するの
に有用な塩基には、トリエタノールアミン、水酸化カリ
ウム、トリエチルアミン及びモルホリンが挙げられる。
【0021】前記両性ポリマーの陰極泳動担体基と陽極
泳動担体基のモル比は一般に幅広く変化し得る。たとえ
ば、ポリマーの陰極泳動担体基と陽極泳動担体基のモル
比は約5:95から95:5まで、更に好ましくは約1:2
から2:1まで変化し得るのが適当である。約1:1の
陰極泳動基と陽極泳動基のモル比が特に適当である。
【0022】本発明組成物は1種以上の前記両性ポリマ
ーを含有し得る。所定の電析し得る組成物に対して、1
種以上の両性ポリマーは、イオン化液を用いる処理後
に、組成物を十分水分散性で導電表面上に電析すること
ができるように変えるために十分な荷電担体基を含有し
なければならない。
【0023】本発明の両性ポリマーは当業界で公知の操
作により合成され、詳細な反応条件は使用成分に基づい
て当業者が容易に決定することができる。遊離基重合が
特に適当である。典型的反応条件としては複数のモノマ
ーを適当な溶媒中で混和して、遊離基開始剤によってモ
ノマーを縮合することが挙げられる。モノマーの少くと
も1個は、1個以上の陰極泳動担体基を含み、かつモノ
マーの少くとも1個は1個以上の陽極泳動担体基を含
む。陽極泳動担体基を含む適当なモノマーには、たとえ
ばメタクリル酸とアクリル酸が挙げられる。陰極泳動担
体基を含む適当なモノマーには、たとえば2−(ジメチ
ルアミノ)エチルメタクリラート、3−(ジメチルアミ
ノ)プロピルメタクリルアミド及びt−ブチルアミノエ
チルメタクリラートが挙げられる。モノマーの溶液は、
過オクタン酸t−ブチルのような遊離基開始剤の適当な
溶媒中での溶液を添加する間中、同時に反応器に添加す
るのが適当である。反応混合物は約 100℃以上に加熱し
て、縮合反応を完結するのが適当である。エチレン系不
飽和は、このようにして形成した両性ポリマーとエチレ
ン系部分を含む化合物、たとえばイソシアナトエチルメ
タクリラートの縮合によりポリマーに導入することがで
きる。
【0024】事実上、十分な陰極泳動及び陽極泳動の担
体基を含有するポリマーであれば、本発明の両性ポリマ
ーとしての使用に適している。たとえば、典型的にはジ
エポキシドとジオール、ジアミン又はジカルボン酸の反
応により製造されるエポキシ両性ポリマーは適当であ
る。ジエポキシドとジオールの重合はアミンの存在下に
陰極泳動担体基をポリマーに組込むことができ、陽極泳
動担体基はカルボン酸部分をエポキシポリマーに結合す
る化学反応によりポリマーに組込むことができる。担体
基を含有する適当なポリマーの製造は、米国特許第4,59
2,816 号に記載され、それは引用により本書に含まれる
ものとし、その記載方法の改変によって、陰極泳動と陽
極泳動の両方の担体基を含有するポリマーを合成する。
【0025】本発明の好ましい組成物は、両性ポリマー
を光開始剤のような放射線感受性成分と混合して形成さ
れる。更に好ましい組成物は、両性ポリマー、放射線感
受性成分、及び不飽和のモノマー又はオリゴマーのよう
な不飽和基を含む化合物を混合して、表面に析出したフ
ィルムが活性化放射線に露光した場合架橋ポリマー網状
構造に重合できるようにする。適当な不飽和基には、エ
チレン系基が挙げられる。同じ分子に結合した2個以上
の不飽和基を有するモノマーは不飽和の起源として好ま
しい。もっとも好ましいのは、それぞれのモノマー分子
に結合した2個以上のアクリラート又はメタクリラート
基を有する多官能モノマーである。多様な特別な不飽和
モノマーが適当であってたとえば、メタクリル酸アルキ
ル、ジアクリル酸1,4−ベンゼンジオール、ジアクリ
ル酸ビスフェノール−A及びアクリル酸クロチルが挙げ
られる。他の適当なモノマーの例は米国特許第4,877,81
8号に説明されていて、引用して本書に含める。
【0026】適当な放射線感受性成分としては、活性化
波長の放射線に露光する場合本発明組成物の不飽和成分
の重合を起す光開始剤が挙げられる。本発明に使用する
ため適当な光開始剤の例には、アゾ化合物、硫黄含有化
合物、金属塩と錯体、オキシン、アミン、多核化合物、
有機カルボニル化合物、種々のキノン等が挙げられる。
好ましい光開始剤には3−フェニル−5−イソオキサゾ
ロン/ベンズアントロン、2−t−ブチルアントラキノ
ン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノ
ン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン及び
ジエトキシアセトフェノンが挙げられる。他の適当な光
開始剤化合物は米国特許第4,592,816 号に説明されてい
て、引用により本書に含める。本発明の組成物の放射線
感受性成分は、活性化放射線に対する露光に続いて組成
物の被覆層を顕存化させることができるのに十分な量で
存在しなければならない。
【0027】金属処理支持体に対する放射線感受性組成
物の一様な電析を促進するために、融合助剤又は均展剤
を添加することができる。このような融合助剤により析
出と続くベーキングの間にフィルムを更に良好に形成で
きるようにする。
【0028】好ましい融合助剤には、水溶性又は幾分水
溶性薬剤と非水溶性薬剤と両方が挙げられる。水溶性又
は幾分水溶性薬剤の中で好ましい薬剤としては、1−ニ
トロプロパン、2−ニトロプロパン、メチルピロリドン
及びプロピレングリコールメチルエーテルが挙げられ
る。他の融合助剤にはModaflow(Monsanto)のようなア
クリル酸エチルのコポリマー、エチレングリコールエチ
ルヘキシルエーテル、Texanol (登録商標)(2,2,
4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールモノイソ酪
酸エステル)(Eastman Kodak )及びFlexresin (CasC
hem )のような界面活性剤が挙げられる。
【0029】融合助剤は、電析組成物の乳化に先立っ
て、光開始剤化合物、染料及び抑制剤と一緒に添加する
のが好ましい。使用する融合助剤の量は有機相と水相の
間の分配係数を含む多くの要因に応じて変化し得る。こ
のような要因の十分な議論は、T.N.VisserのSelecting
Solvents For Electrodeposit Paints,FATIPEC第18図
(1−13巻)367 〜394 ページ(1986年)に記載されて
いて、その内容を引用により本書に含める。
【0030】一般に、水溶性又は幾分水溶性の融合助剤
について、量は乳濁液(固体と水性部分両方を含む)の
約25重量%まで、好ましくは約10〜20重量%の間、もっ
とも好ましくは約14〜18重量%の間であり得る。非水溶
性融合助剤については、量は乳濁液を形成するため使用
される固体の約15重量%まで、好ましくは約2〜10重量
%、もっとも好ましくは4〜6重量%の間であり得る。
【0031】安定剤を乳濁液に添加して、モノマー及び
/又はポリマーの早期架橋結合を防止し得る。適当な安
定剤にはヒドロキノン、フェノチアジン、メトキシヒド
ロキノン及びtert−ブチルカテコールが挙げられる。使
用される安定剤の量は操作温度と乳濁液にかけられる機
械的せん断力の程度に応じて変化する。一般に、量は乳
濁液固体の約3重量%まであり得る。
【0032】染料も視覚的対照を強調し、ホトレジスト
を塗布する場合検査と後続の手入れ(必要な場合)を容
易にするために使用し得る。好ましい染料には、メチル
バイオレットのようなトリアリールメタン染料、オイル
ブルーNのようなアントラキノン染料等が挙げられる。
染料の使用量は析出するホトレジストの厚さにより左右
されるのが一般的である。典型的には染料の使用量は15
μ以上の塗布されるホトレジストの厚さに対して乳濁固
体の少くとも1重量%未満である。ホトレジスト被膜が
薄くなると支持体とホトレジストの間の視覚的対照を保
持するため更に多くの染料の使用を必要とし得る。
【0033】一般に、本発明の電気泳動組成物は、両性
ポリマーの溶液を1個以上の不飽和架橋モノマーのよう
な不飽和材料(使用する場合)と混合することにより形
成される。光開始化合物、染料、安定剤及び他の添加剤
を適当な溶媒に溶解して樹脂混合物に添加する。適当な
溶媒には、プロピレン、グリコールメチルエーテル、エ
チレングリコールエチルヘキシルエーテル及びそれらの
混合物のようなグリコールエーテルが挙げられる。この
時点で樹脂組成物は、乳酸のような適当な酸性イオン化
剤を用いる処理により陰極泳動電析方法のため入荷し得
るか、又は陽極泳動電析浴を製造するため、樹脂組成物
は、トリエタノールアミンのような塩基性イオン化剤を
用いて処理し得る。組成物が完全に混合した後、撹拌し
ながら水をゆっくり添加して乳濁液を形成する。乳濁液
の基体含有量は添加水を用いて乳濁液を希釈して調整す
ることができる。
【0034】一般に、本発明の電析し得る組成物は先行
技術の電析し得る組成物と同じ様にして支持体に塗布す
ることができる。たとえば、酸性イオン化剤を用いて処
理されている本発明組成物を塗布するには、導電表面を
有する支持体(即ち銅クラッド印刷回路板支持体)を水
性混合物に浸漬して陰極として使用する。ステンレス銅
棒又は他の適当な材料を溶液に浸漬して陽極として使用
する。電極を電源に接続する。フィルムの厚さを左右す
ることができる要因には、印加電圧、電圧が印加される
時間、陽極/陰極間隔及びホトレジスト乳濁液の温度が
挙げられる。組成物の電析後、導電支持体を溶液又は乳
濁液から取出し、脱イオン水ですすいで乾燥し、場合に
より約 100℃でベーキングして乾燥し更にフィルムを融
合させる。水洗後、被覆した支持体をEAGLE 200Lトップ
コート溶液(マサチューセッツ州NewtonのShipley Comp
any 販売)のようなヒドロキシセルロース基剤の粘着性
低下用溶液に浸漬することができる。この一般的操作は
陽極泳動析出にも適当である。本発明組成物を塩基性イ
オン化剤を用いて処理した後、導電支持体を陽極として
使用して、不活性対極を陰極として使用する。
【0035】導電支持体は、支持体表面に付着し得る気
体を駆遂するのに十分な振動数と振幅で電気分解中振動
することが好ましい。気体はしばしば支持体表面に付着
して電析のときピンホールとか他の被覆の傷をもたらし
得る。導電表面は析出槽に適当なモーターを取付けて振
動させるのが便利である。たとえば電力型モーター又は
空気圧型モーターを使用し得るが、前記振動を提供する
ことができる他の装置、たとえば変換器を使用すること
もできるであろう。一般に、振動装置は毎分約600〜30,
000振動、好ましくは毎分少くとも約 3,000振動を生じ
るように運転する。振動装置は析出槽の上に搭載するの
が好ましく、それにより振動を分離して、浴上に配置し
た導電支持体に直接伝達する。
【0036】電析した組成物の照射は、活性化放射線に
対し選択的に不透明及び透明である区域を含む適当な光
学機器の使用により行われる。引用により本書に含める
D.S.Elliot, 「Integrated Circuit Fabrication Techn
ology 」第8章、 165〜207ページ参照。一般に支持体
塗膜は、支持体と活性化放射線源の間に光学機器を置
き、次いでマスクを介して被覆フィルムを照射すること
によって露光する。
【0037】本発明組成物により、酸性又は塩基性溶液
のいずれを用いても被覆層の末露光領域の現像を可能に
する。未露光領域の溶解を容易にするために、1種以上
の界面活性剤と、更に好ましくは酸性現像液は1種以上
の酸性界面活性剤を含有し、塩基性現像液は1種以上の
塩基性界面活性剤を含有する。適当な塩基性現像液は、
約2重量%のアルカリ性界面活性剤、たとえばTetronic
304(BASF Co.) を含有する1重量%の炭酸ナトリウム
水溶液である。この現像剤を適当に使用するには未露光
レジストを除去するために要する2倍の時間、約50℃ま
で加熱した現像液に露光支持体を浸漬する。4% EAGLE
DEVELOPER 2005 (Shipley Co. 販売)のような乳酸水
溶液は適当な酸性現像剤である。
【0038】現像時に露出している導電支持体の区域
を、次いで耐久改質、たとえば公知操作により選択的に
めっき又は化学的エッチングする。
【0039】このように処理した後、支持体上の残存レ
ジスト組成物は、組成物が陽極泳動若しくは陰極泳動に
より塗布されたのかどうか、又は組成物が酸性若しくは
塩基性の化合物若しくは組成物を用いて現像されたのか
どうかには無関係に酸又は塩基のいずれかの化学作用を
用いて除去し得る。
【0040】前記のように、本発明の放射線感受性組成
物は、たとえばプリント−アンド−エッチ法及びプリン
ト−アンド−プレート法における印刷回路板の製造に特
に有用である。本発明の組成物は米国特許第5,004,672
号に開示された方法による三次元回路板の製造にも特に
有用であって、その内容を引用により本書に含める。
【0041】本発明組成物はリード枠の製造にも有用で
ある。リード枠はシート金属枠組であって、その上に集
積回路が結合し、それは電子印刷回路板に電気的に接続
している。リード枠は超小型電子集積回路用の取付け面
を提供し、それから多重の導電「リード」が横に伸びて
いる。各リードはそれぞれの隣接リードから間隔を置い
て導電経路となる。リードの最上部表面は金又は銀のよ
うな導電金属を用いて選択的にめっきされ、集積回路の
個々のパッドを基板回路素子に電気的に接続する。リー
ド枠一次構造は、前記の本発明組成物を用いて画像化し
て置いた銅又はニッケル合金泊のような適当な導電支持
体を化学的にエッチングして形成することができる。特
に適当な支持体は銅合金194 箔シート(Olin Chemical
販売)である。リードの最上部表面をめっきするため
に、本発明組成物を析出させ、次いで露光して現像し、
リードの最上部表面のみを露出させる。それから現像し
てレジスト組成物を無くしたこれらの最上部リード表面
はめっき、たとえば金めっき浴を用いて電気めっきし、
30ミクロインチの金析出を得る。最上部リード表面は、
めっき前に有機物の痕跡が実質的に全く無くするのが好
ましい。
【0042】前記のように、陰極泳動及び陽極泳動担体
基を有する両性ポリマーと、前記光開始剤のような放射
線感受性成分と、好ましくは活性化放射線に対する組成
物の暴露の場合架橋反応のための不飽和起源とから成る
放射線感受性組成物は、電析以外のフィルム形成方法に
より支持体に塗布することができる。たとえば組成物を
液体塗膜組成物として製剤化して、スピン被覆、ローラ
ー被覆、浸漬被覆、スロット被覆又は当業界で公知の他
の被覆方法により支持体に塗布することができる。本発
明組成物はドライフィルムとして支持体に塗布もし得
る。
【0043】液体塗膜組成物は、ホトレジスト及び他の
光硬化性組成物の製造の先行技術の操作に従って製造さ
れるのが一般的である。本発明組成物の固体部分は、た
とえばエチレングリコールモノメチルエーテル、エチレ
ングリコールジメチルエーテル、メトキシベンゼン等の
ようなグリコールエーテル、メチルセロソルブ酢酸エス
テル、エチルセロソルブ酢酸エステル及びプロピレング
リコールモノメチルエーテル酢酸エステルのようなセロ
ソルブ(登録商標)、トルエン、キシレン等のような芳
香族炭化水素、アセトン、メチルエチルケトン、シクロ
ペンタノン、シクロヘキサノンのようなケトン、酢酸エ
チル、酢酸ブチル、酢酸ヘキシル、イソ酪酸イソブチル
及びブチロラクトンのようなエステル、ジメチルアセト
アミド及びジメチルホルミアミドのようなアミド、塩化
メチレン、二酸化エチレン、1,1,1−トリクロロエ
タン、クロロベンゼン及びo−ジクロロベンゼンのよう
な塩素化炭化水素、ニトロベンゼン、ジメチルスルホキ
シド、ジアセトンアルコールのようなアルコール、並び
に前記の混合物のような適当な溶媒に固体を溶解するこ
とにより製剤化される。
【0044】液体塗膜組成物の総固体含有量は製剤の約
60〜70重量%を超過しないのが典型的であって、固体含
有量は全組成物の約10〜50重量%の間で変化するのが好
ましい。スピン被覆の場合は、被覆溶液の固体含有量
は、使用される特定のスピニング装置、溶液の粘度、ス
ピナーの速さ及びスピニングに与えられる時間量に基づ
いて所望のフィルムの厚さを提供するように調整するこ
とができる。
【0045】液体塗膜組成物を表面に塗布した後、前露
光軽度ベークに付するのが典型的である。たとえば好ま
しくはレジスト被覆が不粘着性になるまで約90℃まで加
熱して溶媒を除去する。次いで塗膜組成物を画像化して
一般的に前記したような処理を行う。
【0046】本発明の液体塗膜組成物を使用してドライ
フィルムホトレジストをも形成し得る。ドライフィルム
レジストは、ポリオレフィンフィルムのような適当な下
地上に液体塗膜組成物を被覆し、次いで薄いポリマーフ
ィルム、たとえばポリエステルフィルムを用いてレジス
トフィルムにかぶせることにより製造されるのが典型的
である。薄いフィルムは使用に先立って剥ぎ取られて、
支持体表面に固体レジスト層を当てる。引用により本書
に含めるW.DeForest著「Photoresist Materials and Pr
ocesses 」163 〜212 ページ(McGraw Hill 1975年刊)
及び本書中前記に含めた特許を一般的に参照されたい。
【0047】本発明組成物は、マイクロプロセッサー及
び他の集積回路素子の製造用の珪素及び二酸化珪素ウェ
ーハ上に塗布もし得る。複数材料から構成される超小型
ウェーハ、たとえばアルミニウム一酸化アルミニウムウ
ェーハ及び窒化珪素ウェーハをも、本発明組成物を用い
て被覆するのが適当である。
【0048】
【実施例】本発明を更に十分説明するため下記実施例を
示すが、開示する特定の実施態様に本発明を限定すると
解してはらない。
【0049】実施例1 飽和両性ポリマー溶液の製造。
【0050】910gのプロピレングリコールメチルエー
テル溶媒を、機械的撹拌機、窒素導入管、凝縮器及び温
度計を取付けた四つ口丸座フラスコに入れた。窒素ガス
を溶媒に通して泡立たせ、オイルバブラーを通して排気
し、凝縮器に結合して溶媒からガス抜きし反応器からの
空気をフラッシュした。窒素導入管を溶媒のレベルの上
に上げて反応中終始フラスコ中の窒素の正圧を保つよう
に気流を保持した。定温制御された熱マントルをフラス
コの下面に取付けて、溶媒を 105℃まで加熱した。13g
の過オクタン酸t−ブチルを 117gのプロピレングリコ
ールメチルエーテルに添加して遊離基開始剤溶液を製造
した。 100gのメタクリル酸、80gの2−(ジメチルア
ミノ)エチルメタクリラート、 330gのメタクリル酸ブ
チル及び490gのメタクリル酸メチルを一緒にし、1000
g(1060ml)の合計重量にしてモノマー混合物を製造し
た。開始剤溶液を 0.5ml/分の速度で同時にポンプで送
りながら、5ml/分の速度でモノマー混合物を反応フラ
スコにポンプで送った。モノマー混合物を全部添加した
後30分経って、反応フラスコに追加の 0.6gの過オクタ
ン酸t−ブチルを添加した。ポリマー溶液は50%の固体
含有量を示した。
【0051】実施例2 側鎖エチレン系不飽和を含有する両性ポリマー溶液の製
造。
【0052】実施例1の場合と同じ反応装置を準備した
が次の点を変えた。即ち、溶媒をジグリムに変更した。
遊離基開始剤の量を80gのジグリム中20gの過オクタン
酸t−ブチルとした。モノマー混合物は 170gのメタク
リル酸、 100gの2−(ジメチルアミノ)エチルメタク
リラート、 351gのメタクリル酸ブチル及び 379gのメ
タクリル酸メチルから成っていた。反応は実施例1のよ
うに行った。90gの得られたポリマー溶液を83gのジグ
リムを用いて希釈し、5.72gのイソシアナトエチルメタ
クリラートと25℃で24時間更に反応させた。イソシアナ
トエチルメタクリルラートはポリマー主鎖に組込まれた
有効な17%のメタクリル酸基の約7%と反応して側鎖エ
チレン系不飽和基をポリマーに結合した。
【0053】実施例3 プリント−アンド−エッチ使用のための塩基溶液中で現
像され剥離される陰極両性ホトレジスト組成物。
【0054】ステップ1;電析し得るホトレジストの製
造。
【0055】陰極電析し得るホトレジストの下記成分を
表記量で順に添加した。
【0056】 実施量1で製造した両性ポリマー溶液 160.8g モノマー Photomer 6022 (Henkel Corp.) 25.9g Photomer 4094 (Honkel Corp.) 25.6g 溶媒 プロピレングリコールメチルエーテル 56.0g スチレングリコールエチルヘキシルエーテル 12.4g 染料 Morton ERO Blw(Morton thiokol) 1.1g 開始剤 Irgacure 907(Ciba-Geigy) 8.32 g 2−イソプロピルチオキサントン 2.73 g イオン化剤 20重量%乳酸水溶液 32.0g 脱イオン水 合計して1000.0g ステップ2:電析し得るホトレジストの塗膜。
【0057】この実施例のステップ1の組成物を35℃の
温度まで加熱した。3インチ×6インチステンレス鋼板
を陽極として使用して回路基板基材を陰極として使用し
た。100Vの直流電圧を電極間に15秒間印加して電気泳
動ホトレジストを6μの厚さで陰極に塗布した。次いで
塗膜を強制空気対流炉で 115℃に3分間ベーキングして
乾燥しフィルムを融合した。
【0058】ステップ3:画像とホトレジストの現像。
【0059】塗膜を75mJ/cm2 のUV放射線にハロゲン
化銀光学機器を介して露光し、所望の図形を基板に与え
た。次いで50℃の温度でTetronic 304(BASF Co.)のよ
うな界面活性剤2重量%を含有する1重量%炭酸ナトリ
ウム溶液中に浸漬することにより基板を現像した。30秒
の区切り点(未露光レジストを除去するために要する時
間)の2倍で合計1分間基板を現像するのが典型的であ
る。Stouffer 21 StepTablet からステップ7が現像後
残留するのが典型的である。
【0060】ステップ4:露光銅のエッチング。
【0061】塩化第二銅エッチング液を十分な時間使用
して露出した銅表面を除去した。他の適当なエッチング
液には塩化第二鉄、硫酸/過酸化水素及びアンモニア性
溶液が挙げられる。
【0062】ステップ5:ホトレジストの除去。
【0063】ホトレジストを25% EAGLE REMOVER 2009
(Shipley Co. )の塩基性溶液中50℃で除去した。ホト
レジストは10秒以内に除去されるのが典型的である。
【0064】実施例4 プリント−アンド−プレート使用のための塩基溶液中で
現像され剥離される陰極両性ホトレジスト組成物。
【0065】前記実施例3の同じステップ1,2及び3
に従った。
【0066】ステップ4:画像化した基板を酸−銅めっ
き液に浸漬して、電流を通じて露光区域に銅を6μの厚
さで電解析出した。
【0067】ステップ5:次いで、商品名 ELECTROPOSI
T 280 (Shipley Co. )の錫/鉛めっき浴に基板を浸漬
して露光した電気めっき銅上に錫/鉛をめっきした。25
℃で15分間の浸漬時間と15ASFで十分にその後のエッ
チングから電気銅を保護する。
【0068】ステップ6:ホトレジストを前記実施例3
のステップ5のように除去する。
【0069】ステップ7:次いで露光した下層の銅を前
記実施例3のステップ4と同様にしてエッチングした。
【0070】実施例5 酸性溶液中に現像され剥離される陰極両性ホトレジス
ト。
【0071】前記実施例3の同じ組成物と方法に従った
が、塩基性(炭酸ナトリウム)現像剤を使用する代り
に、酸性(乳酸)現像剤を使用したことを除く。露光基
板を4% EAGLE DEVELOPER 2005 (Shipley Co. )中に
150秒の区切り点の2倍の時間37.5℃で浸漬した。典型
的にはStouffes 21 Step Tablet のステップ8が残存す
る。Shipley Co.,Newtonマサチューセッツ州から入手し
得る33% EAGLE 2007 (乳酸/界面活性剤溶液)中55℃
でレジストを除去した。
【0072】実施例6 塩基性溶液中で現像され剥離される陽極両性ホトレジス
ト。
【0073】イオン化剤が乳酸から10.9gの97%トリエ
タノールアミンに変更され、塗布電圧が 150Vに変更さ
れて8μ塗膜の厚さを得たこと以外は、前記実施例3の
同じ組成物と方法を使用した。トリエタノールアミンは
乳酸を与える陽電荷よりも寧ろ陰電荷を乳濁液ミセルに
もたらし、これによりホトレジスト組成物が回路基板基
材を陽極として塗布することができるようにする。Stou
ffer 21 Step Tabletのステップ9が30秒の区切り点の
2倍の後に残存した。
【0074】実施例7 酸性溶液中で現像され剥離される陽極両性ホトレジス
ト。
【0075】塗膜を実施例5の乳酸基材現像剤及びスト
リップ剤中で現像して剥離する以外は、前記実施例6の
同じ組成物と方法に従った。典型的には4分間の区切り
点の2倍の後にStouffer 21 Step Tablet のステップ8
を残存した。
【0076】実施例8 塩基中で現像され除去される不飽和ポリマーを含有する
陰極両性ホトレジスト。
【0077】ステップ1:電析し得るホトレジストの製
造。
【0078】陰極電析し得るホトレジストの下記成分を
順に添加した。
【0079】 実施例2で得られるポリマー溶液 31.6g モノマー Photomer 6022 (Henkel Corp.) 2.8g Photomer 4094 (Henkel Corp.) 2.8g 開始剤 Irgacure 907(Ciba-Geigy) 0.9g 2−イソプロピルチオキサントン 0.3g 染料 Morton ERO BLUE 0.1g 溶媒 エチレングリコールエチルヘキシルエーテル 1.2g ジグリム 16.4g イオン化剤 50重量%乳酸水溶液 3.0g 脱イオン水 合計して 100gとする ステップ2:ホトレジストの塗布。
【0080】ホトレジストを25℃、 100Vで15秒間陰極
で塗布し、銅回路基板基材上に 7.5μの厚さを得た。塗
膜を 110℃で2分間炉でベークして乾燥しフィルムを融
合した。
【0081】ステップ3:ホトレジストの画像化。 ホ
トレジストを 100mJ/cm2 の紫外光に露光した。次いで
基板を炭酸ナトリウム1重量%と Tetronic 304 2重量
%を含有する水溶液中50℃で8秒の区切り点の3倍とし
て25秒の合計時間現像した。次いで前記実施例3のステ
ップ4及び5に従って露出した銅表面をエッチングして
ホトレジストを除去した。
【0082】実施例9 酸中で現像され除去される不飽和ポリマーを含有する陰
極両性ホトレジスト。
【0083】前記実施例5の酸性現像剤と除去剤を使用
する以外は、前記実施例8と同じ組成物及び方法を使用
した。
【0084】実施例10 塩基中で現像され除去される不飽和ポリマーを含有する
陽極両性ホトレジスト。
【0085】イオン化剤を 1.2gのトリエタノールアミ
ンに変更し、ホトレジストを陽極泳動により塗布した以
外は、前記実施例8の同じ組成物と方法を使用した。
【0086】実施例11 酸中で現像され除去される不飽和ポリマーを含有する陽
極両性ホトレジスト。
【0087】ホトレジストを前記実施例5に記載された
酸性溶液中で現像し剥離した以外は、前記実施例10の同
じ組成物と方法を使用した。
【0088】本発明の前記の説明は単にそれを例示する
ためであって、変形態様は請求項に挙げる本発明の原理
と範囲から逸脱することなく行うことができることが明
らかである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI G03F 7/027 G03F 7/027 7/30 7/30 H05K 3/00 H05K 3/00 F 3/06 3/06 H (72)発明者 ダニエル・ワイ・ペイ アメリカ合衆国、マサチユーセツツ・ 01527、ミルバリイ、ヘイワード・グレ ン・ドライブ・8 (56)参考文献 特開 平2−213485(JP,A) 特開 平2−116193(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03F 7/00 - 7/42 C09D 5/44 C25D 13/06

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)支持体の導電表面上に陰画作用性
    の放射線感受性組成物の層を電気泳動により形成するこ
    、ただし、該組成物は、架橋剤と活性化放射線に露
    光したときに架橋剤の架橋を起こす放射線感受性成分
    と、(i)該組成物を陽極泳動及び陰極泳動のいずれに
    よっても電析することができ、かつ、(ii)該組成物
    を画像的に活性化放射線に露光したのちにアルカリ性現
    像剤及び酸性現像剤のいずれによっても現像することが
    できる、のに十分な陰極泳動担体基及び陽極泳動担体基
    を含むポリマーと、から成ること、 (b)上記組成物の層を画像的に活性化放射線に露光し
    て、該組成物の層の活性化放射線に露光した領域に架橋
    画像を形成させること、並びに(c)上記組成物の層の活性化放射線に露光しなかった
    領域を除去して 現像し、導電表面上に浮彫り像を形成
    ることを含む、支持体の導電表面上に浮彫り像を形成
    する方法。
  2. 【請求項2】 上記組成物が導電表面に陰極泳動により
    塗布される、請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 画像的に露光した上記組成物層が酸性現
    像剤を用いて現像される、請求項2に記載の方法。
  4. 【請求項4】 画像的に露光した上記組成物層が1種以
    の界面活性剤を含む酸性現像剤溶液を用いて現像され
    る、請求項3に記載の方法。
  5. 【請求項5】 上記組成物が導電表面に陽極泳動により
    塗布される、請求項1に記載の方法。
  6. 【請求項6】 画像的に露光した上記組成物層が酸性現
    像剤を用いて現像される、請求項5に記載の方法。
  7. 【請求項7】 画像的に露光した上記組成物層が1種以
    の界面活性剤を含む酸性現像剤溶液を用いて現像され
    る、請求項6に記載の方法。
  8. 【請求項8】 支持体が、導電表面が金属表面である三
    次元回路板の支持体である、請求項1〜7のいずれかに
    記載の方法
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