JP3496519B2 - 回転電機の制御装置 - Google Patents

回転電機の制御装置

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JP3496519B2 JP16238298A JP16238298A JP3496519B2 JP 3496519 B2 JP3496519 B2 JP 3496519B2 JP 16238298 A JP16238298 A JP 16238298A JP 16238298 A JP16238298 A JP 16238298A JP 3496519 B2 JP3496519 B2 JP 3496519B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は回転電機の制御装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】同一定格トルクの同期モータを独立に2
つ設け、それぞれを同期回転させるようにしたものが提
案されている(特開平9−275673号公報参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、構造をコン
パクトにするため、2つのロータと1つのステータを三
層構造かつ同一の軸上に構成することが考えられる(特
開平8−340663号公報参照)。
【0004】この場合、2つのロータを別々に同期回転
させるため、ステータには各ロータに専用のコイルを用
意するとともに、この各専用コイルに流す電流を制御す
るインバータ(電流制御器)を2つ備えさせなければな
らない。
【0005】しかしながら、それぞれのコイル、それぞ
れのインバータに電流を流すのでは、電流による損失
(銅損、スイッチングロス)をまぬがれない。
【0006】このため、コイルを共用化するため共通
コイルとし、このコイルに複合電流を流すことにより、
電流による損失を防止するようにしたものを先に提案し
た(特願平10−77449号参照)。このものを以
下、先願装置という。
【0007】この場合、先願装置の回転電機の制御装置
を具体的に構成する必要がある。
【0008】ここで、トルクτと角速度ωを目標値とし
て回転電機を制御する方式にベクトル制御方式があり、
この方式では、たとえば実際にモータに流れる三相電流
を計測し、これら計測した三相電流を励磁分電流とトル
ク分電流に変換し、この変換した励磁分電流が励磁分電
流指令値と、かつ変換したトルク分電流がトルク分電流
指令値とそれぞれ一致するように電流フィードバックを
行っている(特開平10−28304号公報参照)。
【0009】しかしながら、この従来のベクトル制御方
式そのままでは、先願装置の回転電機に適用することが
できない。つまり、ロータ毎の電流を計測しなければな
らないのに、先願装置の回転電機では、ステータコイル
に複数のロータ分の電流(複合電流)が流されるので、
複合電流を計測したのでは、ロータ毎の電流を計測でき
ないのである。
【0010】そこで本発明は、先願装置の回転電機を対
象として、ステータコイルに流れる複合電流を計測した
後、その計測した複合電流をロータ毎の電流に分離する
ことにより、先願装置の回転電機のベクトル制御を可能
とすることを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、図11に
示すように、2つのロータと1つのステータを三層構造
かつ同一の軸上に構成するとともに、前記2つのロータ
に対して別々の回転磁場を発生させる共通のコイルを前
記ステータに形成し、この共通のコイルに前記各ロータ
に対応する電流を加え合わせた複合電流が流される回転
電機101と、前記複合電流を前記共通のコイルに供給す
るインバータ102と、前記共通のコイルに流れる複合電
流を検出する手段103と、この検出した複合電流を各ロ
ータ毎の電流に分離計算する手段104と、この分離計算
した各ロータ毎の電流に基づいて各ロータ毎のベクトル
制御を行う手段105と、このベクトル制御により得られ
る指令電圧値と三角波キャリアとの比較によりPWM信号
を発生させ、この発生したPWM信号を前記インバータ102
に出力する手段106とを備える。
【0012】第2の発明は、図12に示すように、1つ
のステータと少なくとも1つが誘導コイルを備える2つ
のロータとを三層構造かつ同一の軸上に構成するととも
に、前記2つのロータに対して別々の回転磁場を発生さ
せる共通のコイルを前記ステータに形成し、この共通
コイルに前記各ロータに対応する電流を加え合わせた
合電流が流される回転電機111と、前記複合電流を前記
共通のコイルに供給するインバータ102と、前記共通
コイルに流れる複合電流を検出する手段103と、この検
出した複合電流を各ロータ毎の電流に分離計算する手段
104と、この分離計算した各ロータ毎の電流に基づいて
各ロータ毎のベクトル制御を行う手段105と、このベク
トル制御により得られる指令電圧値と三角波キャリアと
の比較によりPWM信号を発生させ、この発生したPWM信号
を前記インバータ102に出力する手段106とを備える。
【0013】第3の発明では、第1または第2の発明に
おいて前記複合電流の設定に使う式を連立させ、その連
立一次方程式を各ロータ毎の電流について解いて得られ
る計算式を前記複合電流の前記分離計算に用いる。
【0014】第4の発明では、第3の発明において少な
くとも一方のロータ用の電流を12相交流とする場合に、
6相交流に置き換えて前記複合電流の設定を行う。
【0015】第5の発明では、第3の発明において前記
連立一次方程式を解いて得られる各ロータ毎の電流につ
いての計算式であって各ロータ毎の電流についての計算
の仕方が異なる計算式を複数用意しておき、それら異な
る複数の計算式により得られる複数のデータに対してフ
ィルタ処理を行う。
【0016】第6の発明では、第5の発明において前記
フィルタ処理が平均値値計算である。
【0017】
【発明の効果】第1、第2、第3の各発明によれば、先
願装置の回転電機を制御対象として、ステータコイルに
流れる複合電流を検出した後で、この検出した複合電流
が各ロータ毎の電流に分離計算されることから、各ロー
タ毎にベクトル制御を行うことが可能となった。
【0018】ここで、先願装置の回転電機とは、2つの
ロータと1つのステータを三層構造かつ同一の軸上に構
成するとともに、前記2つのロータに対して別々の回転
磁場を発生させる共通のコイルを前記ステータに形成
し、この共通のコイルに前記各ロータに対応する電流を
加え合わせた複合電流が流される回転電機または1つの
ステータと少なくとも1つが誘導コイルを備える2つの
ロータとを三層構造かつ同一の軸上に構成するととも
に、前記2つのロータに対して別々の回転磁場を発生さ
せる共通のコイルを前記ステータに形成し、この共通
コイルに前記各ロータに対応する電流を加え合わせた
合電流が流される回転電機のことである。
【0019】少なくとも一方のロータ用の電流を12相交
流とする場合には、連立一次方程式の変数の数が式の数
より多くなり、連立一次方程式を解くことができないの
であるが、第4の発明によれば、連立一次方程式の変数
の数が式の数より小さくなるので、少なくとも一方のロ
ータ用の電流を12相交流とする場合にも、各ロータ毎に
ベクトル制御を行うことができる。
【0020】第5、第6の発明では、複合電流の検出値
より分離計算されるロータ毎の電流値のデータが安定す
る。
【0021】
【発明の実施の形態】図1は回転電機本体1の断面図で
ある。図示の構成は、先願装置(特願平10−7744
9号参照)によりすでに提案している。本願発明は、先
願装置に関連してなされたものであるため、先に先願装
置について概説する。
【0022】同図において、円筒状のステータ2の外側
と内側に所定のギャップをおいてロータ3、4が配置され
(3層構造)、外側と内側の各ロータ3、4は全体を被覆
する外枠5(図3参照)に対して回転可能にかつ同軸に
設けられている。
【0023】内側ロータ4は半周をS極、もう半周をN極
とした一対の永久磁石で形成され、これに対して、外側
ロータ3は内側ロータ4の一極当たり2倍の極数を持つよ
うに永久磁石極が配置される。つまり、外側ロータ3のS
極、N極は各2個であり、90度毎にS極とN極が入れ替わる
ように構成されている。
【0024】このように各ロータ3、4の磁極を配置する
と、内側ロータ4の磁石は外側ロータ3の磁石により回転
力を与えられることがなく、この逆に外側ロータ3の磁
石が内側ロータ4の磁石により回転力を与えられること
もない。
【0025】たとえば、内側ロータ4の磁石が外側ロー
タ3に及ぼす影響を考えてみる。簡単のため内側ロータ4
は固定して考える。まず、内側ロータ4のS極とこれに対
峙する外側ロータ3の上側磁石SNとの関係において、図
示の状態で仮に内側ロータ4のS極が出す磁力を受けて、
外側ロータの上側磁石SNが時計方向に回転しようとした
とすると、内側ロータ4のN極とこれに対峙する外側ロー
タ3の下側磁石SNとの関係においては、内側ロータ4のN
極により外側ロータ3の下側磁石SNが反時計方向に回転
しようとする。つまり、内側ロータ4のS極が外側ロータ
3の上側磁石に及ぼす磁力と内側ロータ4のN極が外側ロ
ータ3の下側磁石に及ぼす磁力とがちょうど相殺するこ
とになり、外側ロータ3は内側ロータ4と関係なく、ステ
ータ2との関係だけで制御可能となるわけである。この
ことは、後述するようにステータコイルに発生する回転
磁場とロータとの間でも同じである。
【0026】ステータ2は、外側ロータ3の1磁極当たり3
個のコイル6で構成され、合計12個(=3×4)のコイル6
が同一の円周上に等分に配置されている。なお、7はコ
イルが巻回されるコアで、コイル6と同数のコア7が円周
上に等分に所定の間隔(ギャップ)8をおいて配列され
ている。
【0027】なお、後述するように、12個のコイルは番
号で区別しており、この場合に6番目のコイルという意
味でコイル6が出てくる。上記のコイル6という表現と紛
らわしいが、意味するところは異なっている。
【0028】これら12個のコイルには次のような各ロー
タに対応する電流を加え合わせた複合電流(以下単に
「複合電流」という。)I1〜I12を流す。
【0029】まず内側ロータ4に対する回転磁場を発生
させる電流(三相交流)を流すため、[1,2]=[7
8]、[34]=[9,10]、[5,6]=[1112]の3
組のコイルに120度ずつ位相のずれた電流Id、If、Ieを
設定する。
【0030】ここで、番号の下に付けたアンダーライン
は反対方向に電流を流すことを意味させている。たとえ
ば、1組のコイル[1,2]=[78]に電流Idを流すと
は、コイル1からコイル7に向けてIdの半分の電流を、か
つコイル2からコイル8に向けてIdのもう半分の電流を流
すことである。1と2、78が円周上でそれぞれ近い位置
にあるので、この電流供給により、内側ロータ4の磁極
と同数(2極)の回転磁場を生じさせることが可能とな
る。
【0031】次に、外側ロータ3に対する回転磁場を発
生させる電流(三相交流)を流すため、[1]=[4]=
[7]=[10]、[2]=[5]=[8]=[11]、[3]
=[6]=[9]=[12]の3組のコイルに120度ずつ位相
がずれた電流Ia、Ic、Ibを設定する。
【0032】たとえば、1組のコイル[1]=[4]=
[7]=[10]に電流Iaを流すとは、コイル1からコイル
4にIaの電流をかつコイル7からコイル10に向けてもIaの
電流を流すことである。コイル1と7、コイル410がそ
れぞれ円周上の180度ずつ離れた位置にあるため、この
電流供給により、外側ロータ3の磁極と同数(4極)の回
転磁場を生じさせることができる。
【0033】この結果、12個のコイルには次の複合電流
I1〜I12を流せばよいことになる。
【0034】
【数1】 I1=Ia+(1/2)Id I2Ic+(1/2)Id I3=Ib+(1/2)If I4Ia+(1/2)If I5=Ic+(1/2)Ie I6Ib+(1/2)Ie I7=Ia+(1/2)Id I8Ic+(1/2)Id I9=Ib+(1/2)If I10Ia+(1/2)If I11Ic+(1/2)Ie I12=Ib+(1/2)Ie ただし、数1式において、電流記号の下につけたアンダ
ーラインは逆向きの電流であることを表している。
【0035】さらに図2を参照して複合電流の設定を説
明すると、図2は、図1との比較のため、ステータ2の
内周側と外周側に各ロータに対して別々の回転磁場を発
生させる専用のコイルを配置したものである。つまり、
内周側コイルd、f、eの配列が内側ロータに対する回転
磁場を、また外周側コイルa、c、bの配列が外側ロータ
に対する回転磁場を発生する。この場合に、2つの専用
コイルを共通化して、図1に示した共通のコイルに再構
成するには、内周側コイルのうち、コイルdに流す電流
の半分ずつをコイルdの近くにあるコイルaとcに負担さ
せ、同様にして、コイルfに流す電流の半分ずつをコイ
ルfの近くにあるコイルbとaに、またコイルeに流す電流
の半分ずつをコイルeの近くにあるコイルcとbに負担さ
せればよいわけである。上記複合電流I1〜I12の式はこ
のような考え方を数式に表したものある。
【0036】電流設定の方法はこれに限られるものでな
く、他の電流設定方法でもかまわない。たとえば、
【0037】
【数2】 I1=Ia+Id I2Ic I3=Ib+If I4Ia I5=Ic+Ie I6Ib I7=Ia+Id I8Ic I9=Ib+If I10Ia I11=Ic+Ie I12Ib のように、I、I3、I5、I7、I9、I11の各電流を流す
コイルの負担をI2、I4、I6、I8、I10、I12の各電流を流
す残りのコイルよりも大きくすることもできる。
【0038】この逆に、
【0039】
【数3】 I1=Ia+Ii I2Ic+Iii I3=Ib+Iiii I4Ia+Iiv I5=Ic+Iv I6Ib+Ivi I7=Ia+Ivii I8Ic+Iviii I9=Ib+Iix I10Ia+Ix I11=Ic+Ixi I12Ib+Ixii でもかまわない。数3式の右辺第2項の電流Ii〜Ixii
12相交流となるわけで、この12相交流で内側回転磁界を
形成するようにすればよいのである。
【0040】このように複合電流の電流設定を行うと、
共通のコイルでありながら、内側ロータ4に対する回転
磁場と外側ロータ3に対する回転磁場との2つの磁場が
同時に発生するが、内側ロータ4の磁石は外側ロータ3に
対する回転磁場により回転力を与えられることがなく、
また外側ロータ3の磁石が内側ロータ4に対する回転磁場
により回転力を与えられることもない。この点は理論解
析で証明されている。
【0041】上記Id、If、Ieの電流設定は内側ロータ4
の回転に同期して、また上記Ia、Ic、Ibの電流設定は外
側ロータ3の回転に同期してそれぞれ行う。トルクの方
向に対して位相の進み遅れを設定するが、これは同期モ
ータに対する場合と同じである。
【0042】図3は図1に示した回転電機1を対象とす
る制御システム図である。
【0043】上記複合電流I1〜I12をステータコイルに
供給するため、バッテリなどの電源からの直流電流を交
流電流に変換するインバータ12を備える。瞬時電流の全
ての和は0になるためこのインバータ12は、通常の3相
ブリッジ型インバータを12相にしたものと同じで、24個
のトランジスタTr1〜Tr24とこのトランジスタと同数の
ダイオードから構成される。
【0044】インバータ12の各ゲート(トランジスタの
ベース)に与えるON、OFF信号はPWM信号である。
【0045】各ロータ3、4を同期回転させるため、各ロ
ータ3、4の位相(後述する外側モータの磁極位置θ1
内側モータの磁極位置θ2)を検出する回転角センサが
設けられ、これら回転角センサからの信号が入力される
制御回路15では、外側ロータ3、内側ロータ4に対する必
要トルク(正負あり)のデータ(必要トルク指令)に基
づいてPWM信号を発生させる。
【0046】このように、先願装置では、2つのロータ
3、4と1つのステータ2を三層構造かつ同一の軸上に構
成するとともに、ステータ2に共通のコイル6を形成し、
この共通のコイル6に複合電流を流すようにしたことか
ら、ロータの一方をモータとして、残りをジェネレータ
として運転する場合に、モータ駆動電力と発電電力の差
の分の電流を共通のコイルに流すだけでよいので、効率
を大幅に向上させることができる。
【0047】また、2つのロータに対してインバータが1
つでよくなり、さらにロータの一方をモータとして、残
りをジェネレータとして運転する場合には、上記のよう
に、モータ駆動電力と発電電力の差の分の電流を共通
コイルに流すだけでよくなることから、インバータの電
力スイッチングトランジスタのキャパシタンスを減らす
ことができ、これによってスイッチング効率が向上し、
より全体効率が向上する。
【0048】これで先願装置の概説を終える。
【0049】さて、先願装置の概説では、その制御法に
ついて一般的な話をしたが、次には制御法を具体化する
ことを考える。
【0050】ここで、トルクτと角速度ωを目標値とし
て回転電機を制御する方式に公知のベクトル制御方式が
ある。しかしながら、先願装置のように複合電流によっ
て複数のロータを駆動する構成の場合は、複合電流を各
ロータ毎の電流に分離しなければ、公知のベクトル制御
方式を適用することができない。
【0051】そこで本発明の一実施形態では、先願装置
の回転電機を対象としてステータコイルに流れる複合電
流をロータ毎に分離するため、複合電流の設定に用いた
連立一次方程式を解いて各ロータ毎の電流を計算する。
【0052】先願装置の回転電機を極対数違いの3相交
流モータが2つ(外側モータと内側モータ)あるものと
考えれば、図3に示したように、電流演算器と電流演算
器を一対ずつ設ける必要があり、一方の電流演算器21と
電流制御器23から外側モータ用のベクトル制御装置が、
他方の電流演算器22と電流制御器24から内側モータ用の
ベクトル制御装置が構成される。なお、電流演算器や電
流制御器の内容は特開平10−28304号公報に詳し
いが、ここでは、本発明に関係する部分だけを説明す
る。
【0053】まず、電流演算器21では外側モータ(内側
ロータ3)の目標トルクτ1と目標モータ角速度ω1(外
側モータの磁極位置θ1に基づいて計算される)より励
磁電流指令値I1d*とトルク電流指令値I1q*が、また電流
演算器22では内側モータ(内側ロータ4)の目標トルク
τ2と目標モータ角速度ω2(内側モータの磁極位置θ2
に基づいて計算される)より励磁電流指令値I2d*とトル
ク電流指令値I2q*がそれぞれ算出され、電流制御器23で
は電流指令値I1d*、I1q*に従い、また電流制御器24では
電流指令値I2d*、I2q*に従いそれぞれ電流制御が行われ
る。
【0054】この電流制御を図4のブロック図により説
明する。
【0055】図4において、電流分離計算器31では、電
流センサ(図示しない)により検出される複合電流I1
I12が外側モータ電流Ia、Ib、Icと内側モータ電流Id、I
e、Ifに分離される。
【0056】複合電流の設定が上記の数2式の場合で具
体的に説明すると、電流分離のため四則演算を行うの
で、電流記号の下に付したアンダーラインに代えて、記
号の前に負の記号をつける。この表示に従えば、数2式
は次のように表される。
【0057】
【数4】 I1=Ia+Id ・・・(4-1) I2=-Ic ・・・(4-2) I3=Ib-If ・・・(4-3) I4=-Ia ・・・(4-4) I5=Ic+Ie ・・・(4-5) I6=-Ib ・・・(4-6) I7=Ia-Id ・・・(4-7) I8=-Ic ・・・(4-8) I9=Ib+If ・・・(4-9) I10=-Ia ・・・(4-10) I11=Ic-Ie ・・・(4-11) I12=−Ib
・・・(4−12) 数4式において、まず右辺が単項の式を探せば、
【0058】
【数5】 Ia=-I4 あるいはIa=-I10 Ib=-I6 あるいはIb=-I12 Ic=-I2 あるいはIc=-I8 であるから、検出した複合電流I4(あるいはI10)、I6
(あるいはI12)、I2(あるいはI8)を数5式に代入すれ
ば、外側モータ用電流Ia、Ib、Icを求めることができ
る。
【0059】次に、内側モータ電流Id、Ie、Ifについて
は、次に示す数6式、数7式、数8式のいずれかの計算
により求めることができる。
【0060】
【数6】 (4-1)式+(4-4)式:I1+I4=Ia+Id-Ia=Id ∴Id=I1+I4 (4-5)式+(4-8)式:I5+I8=Ic+Ie-Ic=Ie ∴Ie=I5+I8 (4-9)式+(4-12)式:I9+I12=Ib+If-Ib=If ∴If=I9+I12
【0061】
【数7】 (4-1)式-(4-7)式:I1-I7=2Id ∴Id=(1/2)(I1-I7) (4-5)式-(4-11)式:I5-I11=2Ie ∴Ie=(1/2)(I5-I11) (4-9)式-(4-3)式:I9-I3=2If ∴If=(1/2)(I9-I3)
【0062】
【数8】 (4-7)式+(4-10)式:I7+I10=Ia-Id-Ia=-Id ∴Id=-(I7+I10) (4-8)式+(4-11)式:I8+I11=-Ic+Ic-Ie=-Ie ∴Ie=-(I8+I11) (4-3)式+(4-6)式:I3+I6=Ib-If-Ib=-If ∴If=-(I3+I6) 次に、外側モータ用の電流制御器23の制御内容と内側モ
ータ用の電流制御器24の制御内容とは同様であるので、
外側モータ用の電流制御器23を主に説明する。
【0063】電流制御器23は、座標変換部41、PI制御部
42、43、非干渉制御部44、2-3相座標変換部45、デッド
タイム補償部46などから構成される。
【0064】座標変換部41では、外側モータの磁極位置
θ1を使って、外側モータ電流Ia、Ib、Icが励磁分電流I
1dとトルク分電流I1qに変換される。PI制御部42では励
磁分電流指令値I1d*と励磁分電流I1dの差分に応じたPI
制御が、またもう一つのPI制御部43ではトルク分電流指
令値I1q*とトルク分電流I1qの差分に応じたPI制御がそ
れぞれ行われる。
【0065】非干渉制御部44では、励磁分電流指令値I1
d*とトルク分電流指令値I1q*からd軸とq軸間の干渉を
取り除く電圧指令値V1dc、V1qcが計算される。この非干
渉制御部44により計算される電圧指令値V1dc、V1qcがPI
制御部42、43の出力電圧に加えられた電圧指令値V1d、V
1qは、2-3相座標変換部45で外側モータの磁極位置θ1
使って三相交流の電圧指令値Va、Vb、Vcに変換される。
【0066】デッドタイム補償部46では、外側モータの
磁極位置θ1を使ってデッドタイム補償電圧値Vad、Vb
d、Vcdが計算され、三相交流電圧指令値Va、Vb、Vcにこ
の無駄時間補償電圧値Vad、Vbd、Vcdが加えられた値
が、最終的な三相交流電圧指令値(外側モータ指令電圧
値)Va、Vb、Vcとなる。
【0067】同様にして、内側モータ用の電流制御器24
により、内側モータの磁極位置θ2を使って内側モータ
指令電圧値Vd、Ve、Vfが得られる。
【0068】図3に戻り、電流制御器23、24からの2つ
のモータ指令電圧値Va、Vb、VcとVd、Ve、Vfが入力され
るPWM制御装置25では12個のPWM信号が発生される。
【0069】このPWM制御装置25を図5により説明する
と、PWM制御装置25は加算器61、三角波発生器62、比較
器63からなる。
【0070】加算器61では、外側モータ指令電圧値V1
(t)(Va、Vb、Vcの総称)と内側モータ指令電圧値V2(t)
(Vd、Ve、Vfの総称)とを位相を合わせて加算することに
より、上記の複合電流I1〜I12に対応する12個の指令電
圧値V1〜V12
【0071】
【数9】 V1=Va+Vd V2Vc V3=Vb+Vf V4Va V5=Vc+Ve V6Vb V7=Va+Vd V8Vc V9=Vb+Vf V10Va V11=Vc+Ve V12Vb のように生成される。
【0072】数9式において、電圧記号の下につけたア
ンダーラインは逆向きの電圧(たとえば、V3であればVb
からVfを差し引く)ことを表している。
【0073】これら12個の指令電圧値V1〜V12と三角波
発生器62の出力する三角波キャリア(搬送波)et(t)とを
比較器63において比較することで、12個のPWM信号Pa(t)
(P1〜P12の総称)が生成される。
【0074】PWM制御装置の働きをさらに図6を参照し
て説明すると、図6の上二段は従来のPWM制御器の作動
を示す。ただし、指令電圧は、三相交流のうちの一相で
代表させている。この場合、本来の指令電圧は±振幅の
電圧であるが、これを片側振幅の電圧とするとともに、
三角波キャリアも同様に片側振幅とし、このようにして
いずれも片側振幅とした三角波キャリアと指令電圧の振
幅をさらに一致させた後で、両者を比較することによ
り、PWM出力波形を得ている。このとき、指令電圧が変
化すると、PWM出力波形のパルス幅が変化し、これによ
って電力をコントロールできる。
【0075】これに対して、下二段は本実施形態のPWM
制御装置の作動を示す。本実施形態では、三角波キャリ
アと比較するのは基本的に2つの指令電圧値の和であ
る。詳細には、電流制御器23、24からの各指令電圧値V1
(t)、V2(t)を片側振幅の電圧とするとともに、三角波キ
ャリアも片側振幅とし、片側振幅とした2つの指令電圧
値V1´(t)、V2´(t)を足し合わせたものと、片側振幅と
した三角波キャリアet´(t)との各ゼロ点を一致させた
上で比較を行わせる。また、片側振幅とした指令値電圧
の振幅の和であるW1+W2は、電源電圧Vbatを超えないよ
うに設定する。
【0076】図6の下二段では、わかりやすくするた
め、V1´(t)=0とし、かつV2´(t)として一相で代表さ
せている。
【0077】図5、図6ではPWM制御がアナログ制御で
ある場合で記載しているが、デジタル処理においても同
様である。
【0078】このように、本発明の一実施形態では、図
1に示した先願装置の回転電機1を制御対象として、ス
テータコイル6に流れる12個の複合電流I1〜I12を検出し
た後で、図4に示した電流分離計算部31により上記の数
5式と数6式(または数7式、数8式)で示した四則演
算を行わせることにより、この検出した複合電流I1〜I
12を外側モータ電流Ia、Ib、Icと内側モータ電流Id、I
e、Ifに分離するようにしたので、外側、内側の各モー
タ毎のベクトル制御が可能となった。
【0079】図7の制御システム図は第2実施形態で、
第1実施形態の図3に置き換わるもの、また図9は図7
の電流制御器24のブロック図である。
【0080】上記の数2式(数4式)で表される電流設
定に対して適合したのが第1実施形態であったのに対し
て、第2実施形態は、上記の数3式に対する電流設定に
対して適合したものである。
【0081】この実施形態でも第1実施形態と異なる部
分を主に説明すると、図9において電流分離計算部81で
は、電流センサにより検出される複合電流I1〜I12が、
外側モータ電流Ia、Ib、Icと内側モータ電流Ii〜Ixii
分離される。
【0082】この分離計算に当たっても四則演算を行う
ので、第1実施形態と同様、数3式において電流記号の
下に付したアンダーラインに代えて記号の前に負の記号
をつけた表示に従えば、数3式は次のように表される。
【0083】
【数12】 I1=Ia+Ii I2=-Ic+Iii I3=Ib+Iiii I4=-Ia+Iiv I5=Ic+Iv I6=-Ib+Ivi I7=Ia+Ivii I8=-Ic+Iviii I9=Ib+Iix I10=-Ia+Ix I11=Ic+Ixi I12=-Ib+Ixii さて、数12式の連立一次方程式を解こうとしても、変
数が15(Ia、Ib、Icの3個とIi〜Ixiiの12個を合わせて1
5個)に対して方程式の数が12しかないため、このまま
では数12式の連立方程式を解くことができない。
【0084】しかしながら、数12式の右辺第2項で定
まる内側モータ用の12相交流波形は、正弦波の崩れ方に
特徴があるため、これを6相交流に置き換えることがで
きる(図10参照)。このとき、数12式は次のように表
される。
【0085】
【数13】 I1=Ia+Ii ・・・(13-1) I2=-Ic+Iii ・・・(13-2) I3=Ib+Iiii ・・・(13-3) I4=-Ia+Iiv ・・・(13-4) I5=Ic+Iv ・・・(13-5) I6=-Ib+Ivi ・・・(13-6) I7=Ia-Ii ・・・(13-7) I8=-Ic-Iii ・・・(13-8) I9=Ib-Iiii ・・・(13-9) I10=-Ia-Iiv ・・・(13-10) I11=Ic-Iv ・・・(13-11) I12=-Ib-Ivi ・・・(13-12) ここで、数13式をみると、変数が9(Ia、Ib、Icの3個
とIi〜Iviの6個を合わせて9個)となり、方程式の数(1
2)より小さくなったので、数13式の連立一次方程式を
解くことができる。たとえば、数13式より
【0086】
【数14】 (13-1)式-(13-7)式:I1-I7=2Ii ∴Ii=(1/2)(I1-I7) (13-2)式-(13-8)式:I2-I8=2Iii ∴Iii=(1/2)(I2-I8) (13-3)式-(13-9)式:I3-I9=2Iiii ∴Iiii=(1/2)(I3-I9) (13-4)式-(13-10)式:I4-I10=2Iiv ∴Iiv=(1/2)(I4-I10) (13-5)式-(13-11式:I5-I11=2Iv ∴Iv=(1/2)(I5-I11) (13-6)式-(13-12)式:I6-I12=2Ivi ∴Ivi=(1/2)(I6-I12) の式が得られるので、検出した複合電流I1〜I12をこの
数14式に代入することで、内側モータ電流Ii〜Ivi
分離することができる。
【0087】また、数14式で求めた内側モータ電流Ii
〜Iviを数13式に代入することで、外側モータ電流I
a、Ib、Icを分離することができる。
【0088】このようにして求められた内側モータ電流
Ii〜Iviは、座標変換部91で、内側モータの磁極位置θ2
を使って、励磁分電流I2dとトルク分電流I2qに変換され
る。
【0089】図7に戻り、第2実施形態では位相調整器
71、72が新たに追加されている。
【0090】図7においても第1実施形態との違いを主
に説明すると、位相調整器71では、外側モータ指令電圧
値V1(t)(Va、Vb、Vc)に対して位相調整を行うことによ
って、図8左側に示した12個の指令電圧値V11〜V112
生成される。たとえば、指令電圧値V11にVaをそのまま
用いるとき、指令電圧値V17を生成させるには、V11に用
いたVaを半周ぶん遅らせればよい。
【0091】もう一つの位相調整器72では、内側モータ
指令電圧値V2(t)(Vd、Ve、Vf)に対して位相調整を行う
ことによって、図8右側に示した12個の指令電圧値V21
〜V21 2が生成される。さらに、外側モータ指令電圧値V1
(t)と内側モータ指令電圧値V2(t)とが位相的にずれてい
ることがあるので、この位相ずれ分がなくなるようにも
位相調整器72において位相調整を行っている。
【0092】PWM制御装置73では、これら2つの位相調
整器71、72の出力を加算することにより、上記の数3式
の複合電流I1〜I12に対応する12個の指令電圧値V1〜V12
【0093】
【数10】 V1=V11+V21=Va+Vi V2=V12+V22Vc+Vii V3=V13+V23=Vb+Viii V4=V14+V24Va+Viv V5=V15+V25=Vc+Vv V6=V16+V26Vb+Vvi V7=V17+V27=Va+Vvii V8=V18+V28Vc+Vviii V9=V19+V29=Vb+Vix V10=V110+V210Va+Vx V11=V111+V211=Vc+Vxi V12=V112+V212Vb+Vxii のように作られ、これら指令電圧値V1〜V12と三角波発
生器の出力する三角波キャリアet(t)とを比較器におい
て比較することで、12個のPWM信号P1〜P12が生成され
る。
【0094】なお、位相調整器72に入力する指令電圧値
により流れる電流Id(t)、Ie(t)、If(t)を
【0095】
【数10】 Id(t)=Ic2(t) sin(ω2t-β) Ie(t)=Ic2(t) sin(ω2t-β-2π/3) If(t)=Ic2(t) sin(ω2t-β-4π/3) ただし、Ic2(t):振幅 β:内側電流位相差 としたとき、位相調整器72の出力である指令電圧値V21
〜V212により流れる12個の電流I21〜I212
【0096】
【数11】 I21=Ic2(t) sin(ω2t-β) I22=Ic2(t) sin(ω2t-β-2π/12) I23=Ic2(t) sin(ω2t-β-4π/12) I24=Ic2(t) sin(ω2t-β-6π/12) I25=Ic2(t) sin(ω2t-β-8π/12) I26=Ic2(t) sin(ω2t-β-10π/12) I27=Ic2(t) sin(ω2t-β-12π/12) I28=Ic2(t) sin(ω2t-β-14π/12) I29=Ic2(t) sin(ω2t-β-16π/12) I210=Ic2(t) sin(ω2t-β-18π/12) I211=Ic2(t) sin(ω2t-β-20π/12) I212=Ic2(t) sin(ω2t-β-22π/12) となる。
【0097】このように、内側モータに12相電流が流さ
れる第2実施形態においても、図9に示した電流分離計
算部81により上記の数14式で示した四則演算を行わせる
ことにより、検出した複合電流I1〜I12から内側モータ
電流Id、Ie、Ifへの分離が可能となり、これによって、
第1実施形態と同様、外側、内側の各モータ毎のベクト
ル制御を行うことができる。
【0098】ところで、第1実施形態において、検出し
た複合電流から分離して得られる電流(これも検出値)
は、それぞれ三相交流であるが、実際に流れる電流であ
るため正確な正弦波をトレースするものでない。つま
り、プラス側に振れる電流カーブとマイナス側に振れる
電流カーブとを0のラインを基準に折り返しても一致す
るものでないため、上記の数6式、数7式、数8式を用
いて得られる内側モータ電流Id、Ie、Ifのデータがそれ
ぞれ異なることがある。
【0099】そこで、数6式、数7式、数8式のうちい
ずれか2つの式を用いて得られる内側モータ電流Id、I
e、Ifの2つのデータを各相電流毎に平均し、その平均
値を用いたり、数6式、数7式、数8式で得られる内側
モータ電流Id、Ie、Ifの3つのデータを各相電流毎に平
均し、その平均値を用いたりすることによりデータを安
定させることが考えられる。ここでの平均値計算は、フ
ィルタ処理の一種であるから加重平均することも考えら
れる。
【0100】実施形態では、図1に示した構成、つまり
外側ロータと内側ロータの極対数の比が2:1の組み合わ
せの場合について説明したが、この場合に限定されるも
のでなく、2つのロータの極数違いやコイル数の違う構
成についても、また、外側ロータと内側ロータの極対数
の比が2:1の組み合わせ以外の場合にも、同様である。
【0101】実施形態では、図1に示した構成、つまり
同期モータ型で説明したが、本願発明とほぼ同時期に出
願している誘導モータ型のものに対しても、本発明を適
用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態の回転電機本体の概略断面図。
【図2】ステータ2の内周側と外周側に専用コイルを配
置した回転電機本体の概略断面図。
【図3】制御システム図。
【図4】電流制御器23、24のブロック図。
【図5】PWM制御装置25の概略構成図。
【図6】PWM制御装置の作動を示す波形図。
【図7】第2実施形態の制御システム図。
【図8】位相調整器71、72の働きを示す表図。
【図9】第2実施形態の電流制御器24のブロック図。
【図10】12相交流、6相交流の分布を示す波形図。
【図11】第1の発明のクレーム対応図。
【図12】第2の発明のクレーム対応図。 2 ステータ 3 外側ロータ 4 内側ロータ 6 コイル 23、24 電流制御器 25 PWM制御装置 31 電流分離計算部 81 電流分離計算部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02P 21/00 H02K 16/02

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】2つのロータと1つのステータを三層構造
    かつ同一の軸上に構成するとともに、前記2つのロータ
    に対して別々の回転磁場を発生させる共通のコイルを前
    記ステータに形成し、この共通のコイルに前記各ロータ
    に対応する電流を加え合わせた複合電流が流される回転
    電機と、 前記複合電流を前記共通のコイルに供給するインバータ
    と、 前記共通のコイルに流れる複合電流を検出する手段と、 この検出した複合電流を各ロータ毎の電流に分離計算す
    る手段と、 この分離計算した各ロータ毎の電流に基づいて各ロータ
    毎のベクトル制御を行う手段と、 このベクトル制御により得られる指令電圧値と三角波キ
    ャリアとの比較によりPWM信号を発生させ、この発生し
    たPWM信号を前記インバータに出力する手段とを備える
    ことを特徴とする回転電機の制御装置。
  2. 【請求項2】1つのステータと少なくとも1つが誘導コ
    イルを備える2つのロータとを三層構造かつ同一の軸上
    に構成するとともに、前記2つのロータに対して別々の
    回転磁場を発生させる共通のコイルを前記ステータに形
    成し、この共通のコイルに前記各ロータに対応する電流
    を加え合わせた複合電流が流される回転電機と、 前記複合電流を前記共通のコイルに供給するインバータ
    と、 前記共通のコイルに流れる複合電流を検出する手段と、 この検出した複合電流を各ロータ毎の電流に分離計算す
    る手段と、 この分離計算した各ロータ毎の電流に基づいて各ロータ
    毎のベクトル制御を行う手段と、 このベクトル制御により得られる指令電圧値と三角波キ
    ャリアとの比較によりPWM信号を発生させ、この発生し
    たPWM信号を前記インバータに出力する手段とを備える
    ことを特徴とする回転電機の制御装置。
  3. 【請求項3】前記複合電流の設定に使う式を連立させ、
    その連立一次方程式を各ロータ毎の電流について解いて
    得られる計算式を前記複合電流の前記分離計算に用いる
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の回転電機の
    制御装置。
  4. 【請求項4】少なくとも一方のロータ用の電流を12相交
    流とする場合に、6相交流に置き換えて前記複合電流の
    設定を行うことを特徴とする請求項3に記載の回転電機
    の制御装置。
  5. 【請求項5】前記連立一次方程式を解いて得られる各ロ
    ータ毎の電流についての計算式であって各ロータ毎の電
    流についての計算の仕方が異なる計算式を複数用意して
    おき、それら異なる複数の計算式により得られる複数の
    データに対してフィルタ処理を行うことを特徴とする請
    求項3に記載の回転電機の制御装置。
  6. 【請求項6】前記フィルタ処理は平均値値計算であるこ
    とを特徴とする請求項5に記載の回転電機の制御装置。
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