JP3496021B2 - 多結晶シリコンの輸送方法 - Google Patents
多結晶シリコンの輸送方法Info
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Description
に使用される多結晶シリコンの輸送方法に関する。
シリコン単結晶は、主にシーメンス法で製造された高純
度の棒状多結晶シリコンを原料として製造される。シー
メンス法とは、高純度シリコンのシードを通電加熱し、
そのシード表面でシラン系ガスと水素を反応させること
により、高純度の棒状多結晶シリコンを製造する、気相
成長による多結晶シリコン製造方法である。
棒状多結晶シリコンは、所定長さのカットロッドとさ
れ、包装・梱包されて単結晶製造工場へ輸送される。カ
ットロッドの直径は、気相成長のために一定せず、11
0〜130mm程度である。また、その長さは、単結晶
製造工場からの要求により150〜1000mmとまち
まちである。
mm程度の長さに切断して得たカットロッドは、表面の
不純物を除去するために、混酸でエッチングされた後、
外部からの再汚染を防止するために、ポリエチレンフィ
ルムで包装され、更に輸送用ケース内に梱包されて輸送
される。
ィルムからなる袋に、大気中・大気圧下でカットロッド
が収容される。包装を終えたカットロッドは、輸送用ケ
ースの各セルに縦に挿入される。輸送用ケースの1例を
示すと、1セル200mm角、30セル(5×6セル)
である。即ち、1つのケースに30本のカットロッドが
収納されて輸送される。
包装・梱包の形態でカットロッドの輸送を行うと、輸送
先の単結晶製造工場では、カットロッドの表面や、カッ
トロッドを収容する袋の内面に白い微粉末が広く付着す
る。調査したところ、この微粉末は、包装材であるポリ
エチレンフィルムが粉末化したものであり、トラックな
どによる輸送中の振動により、カットロッドと袋の内面
が擦れ合うことによって発生することが判明した。
コンを単にダイヤモンドカッターで切断したものである
ため、両端の切断面の縁は鋭利であり、僅かの擦れでも
包装材の内面を容易に削り取って、包装材の粉末を発生
させる。また、カットロッドの外周面も気相成長した面
であるため、エッチング後であっても微細な凹凸が一面
に分布しており、ヤスリのように包装材の内面を削り取
って、包装材の粉末を発生させる。
の不純物を含んでいるため、粉末が付着したままのカッ
トロッドを単結晶の製造に使用することは問題であり、
輸送後にカットロッド表面に付着する粉末の除去作業な
どを要する場合もある。このため、包装材からの粉末の
発生は、品質上も能率上も問題であった。
における包装材からの粉末の発生を、簡単な手法で確実
かつ経済的に防止できる多結晶シリコンの輸送方法を提
供することにある。
ンのカットロッドを包装する包装材からの粉末の発生原
因は、前述したとおり、輸送中の振動であり、この振動
によるカットロッドと包装材との擦れにある。このた
め、輸送ケース内でカットロッドを固定し、輸送中の振
動がケース内の包装されたカットロッドに伝わるのを阻
止することが、粉末の発生防止に有効となる。このよう
な観点から、本発明者は輸送ケースと包装されたカット
ロッドとの隙間に発砲スチロールなどの緩衝材を挿入す
ることを試みた。
着に余分の手数がかかり、作業能率が低下する。加え
て、カットロッドは、気相成長ゆえに直径が110〜1
30mm程度の範囲でまちまちであり、サイズの合った
緩衝材を用意することが困難なため、カットロッドのガ
タつきを避けることができず、粉末の発生を完全に防止
することは不可能であった。また、例えサイズの合った
緩衝材を用意できたとしても、袋内に空気が残っている
と隙間なく固定されているが故に、袋内の空気の逃げ場
がなくなる。その結果、袋内の空気圧が緩衝材を押し返
すため、カットロッドと袋との間に隙間ができてしま
い、カットロッドを確実に固定することができなくなる
ことにより、粉末が発生する。
生原因がカットロッドと包装材との擦れにあるとから、
包装材をカットロッドの表面に密着固定させることを考
え、その密着固定の具体的手段として真空包装に着目し
た。真空包装は食品等の包装に広く使用されているが、
その本来の目的は、包装材内に残存する空気等による汚
染の防止にある。本発明者は、真空包装の二次的な側
面、即ち、包装材が包装材内の物品の表面に密着し、固
定されるという物理的な側面に着目し、カットロッドを
真空包装してその輸送を行った。その結果、発砲スチロ
ールなどの緩衝材を使わずとも、輸送中の振動による包
装材からの粉末の発生を確実に防止できることが判明し
た。
かる知見に基づいて開発されたものであり、高純度の多
結晶シリコンを、ガス難透過性フィルムにより真空包装
し、その包装材をシリコン表面に密着固定した状態で、
前記多結晶シリコンの輸送を行うものである。
高純度シリコンのシードを通電加熱し、そのシード表面
でシラン系ガスと水素を反応させる、いわゆるシーメン
ス法により製造された棒状の多結晶シリコンを、適当長
さに切断して得たカットロッドであるが、数mm〜15
0mmに破砕されたシリコン塊でもよい。
切断面の鋭利な縁のみならず、ヤスリ状の外周面も粉末
の発生に関与するが、真空包装によって包装材をカット
ロッドの表面に密着固定させることにより、輸送中の振
動によっても包装材の内面を削り取る危険がなくなり、
その内面からの粉末の発生が防止される。
シリコン塊も気相成長面や破砕面を持っているため、包
装材からの粉末の発生が問題になるが、真空包装によっ
て包装材をカットロッドの表面に密着固定させることに
より、輸送中の振動に伴う包装材の内面からの粉末の発
生が防止される。
ムからなる袋体である。ポリエチレンフィルムは完全な
ガス不透過性ではないが、真空包装により隙間を排除し
た後2〜3ヵ月放置しても袋体の中に隙間が発生しない
ことを確認している。カットロッドの輸送前の保管期間
は最大でも2〜3ヵ月であるので、ポリエチレンフィル
ム程度のガス難透過性を有するものであれば、輸送時の
振動に伴う包装材の内面からの粉末の発生を防止でき
る。
ス難透過性フィルムとしては、ポリプロピレンフィル
ム、ナイロンフィルム等を挙げることができる。いずれ
のフィルムも袋体とすることにより、真空包装の操作が
簡単になる。
ましい。この厚みが小さすぎると破れが問題になる。大
きすぎる場合は袋体と多結晶シリコンとの接触面積が十
分に確保できないため、密着による固定が不十分とな
る。
ない。ポリエチレン等の樹脂フィルムからなる袋体内を
脱気し、その口をシールできる脱気式シーラー、例えば
富士インパルス社製V400(商品名)が代表的な包装
機器である。
0.95倍以下が好ましい。包装材内の気圧が大気圧の
0.95倍を超えると、減圧による締め付け効果が十分
に得られない。この気圧の下限については、多結晶シリ
コンがカットロッドの場合はほぼ完全な真空状態であっ
てもよいが、破砕されたシリコン塊の場合は余りに低圧
であると包装材の破れが問題になるので、大気圧の0.
3倍以上が好ましい。
ーメンス法により製造された棒状の多結晶シリコンから
切り出された直径120mm、長さ180mmのカット
ロッドについて説明する。
でエッチングし、純水にて十分に洗浄した後、乾燥させ
る。そのカットロッドをポリエチレンフィルムからなる
袋体の中に入れ、包装機器としての富士インパルス社製
V400(商品名)により、袋体の内部を大気圧の0.
4倍である0.04MPaまで減圧した状態で、その袋
体の口部をシールする。袋体の大きさは縦500mm×
横300mm、厚みは0.2mmである。
を収容した袋体の口に減圧ノズルを差し込んだ状態で、
口部を圧着レバーで挟む。減圧操作後、減圧ノズルを引
き抜き、圧着レバーによる加圧で口部をシールする。
送ケースにより梱包し、約12時間かけて単結晶製造工
場へトラック輸送した。真空包装されたカットロッド
は、輸送中にケース内で激しく振動したはずであるが、
輸送先での粉末発生は全く認められなかった。
チレンフィルムにより真空包装されたカットロッドを、
周囲に10mmの隙間がある状態で円筒形の容器に入
れ、振とう器により縦方向152回/分、横方向304
回/分の条件で16分間振動させた。真空包装されたカ
ットロッドは容器内で激しく振動したが、カットロッド
と包装材との間に擦れはなく、粉末の発生は認められな
かった。
の内部に、空気を抜かずにカットロッドを収容した場合
について、同様の振動試験を行った。包装材とその内部
のカットロッドとが激しく擦れ、振動開始から1分後に
袋体の内面に傷がつき、5分後にはカットロッドの表面
に、包装材から生じた粉末の付着が認められた。
シリコンの輸送方法は、高純度の多結晶シリコンを、ガ
ス難透過性フィルムにより真空包装し、その包装材をシ
リコン表面に密着固定した状態で輸送することにより、
輸送中における包装材からの粉末の発生を、簡単な手法
で確実かつ経済的に防止することができる。
Claims (2)
- 【請求項1】 高純度の多結晶シリコンを、ガス難透過
性フィルムにより真空包装し、その包装材をシリコン表
面に密着固定した状態で輸送することを特徴とする多結
晶シリコンの輸送方法。 - 【請求項2】 前記多結晶シリコンは、高純度シリコン
のシードを通電加熱し、そのシード表面でシラン系ガス
と水素を反応させることにより製造された棒状の多結晶
シリコンを、適当長さに切断して得たカットロッドであ
る請求項1に記載の多結晶シリコンの輸送方法。
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JP2000265159A JP3496021B2 (ja) | 2000-09-01 | 2000-09-01 | 多結晶シリコンの輸送方法 |
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- 2000-09-01 JP JP2000265159A patent/JP3496021B2/ja not_active Expired - Lifetime
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